異世界屋台めし えにし亭
2018年10月03日(Wed)
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読書記録: ■異世界屋台めし えにし亭 〜【番外編 ご縁があって料理腕自慢コンテスト その3】 https://ncode.syosetu.com/n0580ep/
かつては天才ともてはやされ、若くして大阪の一等地に店を構えるほどだった料理人 斉藤剛。マスコミにも何度も紹介され、多くの著名人が訪れる人気店となっていた。しかし十六の頃から料理のことしか知らなかった彼は、経営に関することを任せていた男に騙され、店の金をすべて持ち逃げされてしまった。仕入れに関してもあちこちで支払いが滞っており、債権者が一斉に押し寄せて来る。それまでちやほやしてきた常連客は一斉に姿を消し、マスコミもスキャンダルの取材陣へと早変わり。従業員は全ていなくなり、将来を誓いあった女性までもが、置き手紙すら残すことなく姿を消した。 それから二十年余り。四十をこえた彼は、各地で雇われ料理人をしながら少しずつ金をため、どうにか小さな店「めし屋えにし亭」を開店した。立地は多少悪かったが、自分の料理の腕さえあればなんとかなる。そう信じていた。確かに来た客はみな満足して帰っていく。しかしその客が再び訪れることは稀であった。 「なんでこうなるんだ?」 料理の腕は落ちていないはずだ。価格だって高くしてはいない。安くてうまくて腹一杯に慣れる店を目指して経営している。 なのに、ビル向こうにあるコンビニには客が殺到している時間でも、えにし亭には閑古鳥が鳴いている。 「この店、確かに美味いんだけど、店主が無愛想だし、居心地がよくないというか……また来たいって感じの店じゃないんだよなぁ……」 帰っていく数少ない客の、そんなつぶやきが聞こえてきた。 今日もため息を付いて片付けを始めた剛を、ふいに暗闇が包み込む。そして巨大な黒い手が現れ、どこかへ引きずり込もうとしてきた。 慌てる彼を救ってくれたのは、クリアノという怪しい関西弁を名乗る少女であった。いわく「通りすがりの魔法使い」らしい。彼女は謎の手から剛を救ってくれたものの、不時着した先は見たこともない森の中であった。なんでもそこはリリッカという異世界だとのこと。そして何らかの事情により、剛を今すぐ地球世界へ戻すことはできないのだという。 頭を抱えた剛だったが、幸いクリアノが手持ちの魔法袋をえにし亭の内部と繋げてくれた。おかげで食材や調味料だけでなく、流し台や調理器具まで使えるようになった。いったいどういう構造になっているのか、蛇口をひねれば水が出てくるし、コンロの火もちゃんとつく。 とりあえず、料理さえできればなんとかなる。 かくして剛はクリアノとともに最寄りの街へと向かったのだが、その途中で巨大な魔獣に襲われている馬車に遭遇して……
N-Star での連載につき、MFで書籍化済、ダイジェスト化なし、完結済……と思ったら、第二部の連載が始まった模様。 フロンティアダイアリーや異世界コンビニおもてなし等、world of Palma シリーズの鬼ノ城ミヤさんの作品ですが、このシリーズはパルマ世界が舞台じゃないです。でもカウドンとかジャルガンイモとか食材の名前は共通してる感じ。 でまあ、ざっくりまとめると、口下手で人間不信な職人気質のおっさんが、異世界トリップした先で屋台を営業。料理を食べて笑顔になってくれる人達を間近で見ているうちに、客商売の大事さを思い出す的な? ……相変わらず登場女性キャラにツルペタ合法ロリはいますが、今回は普通に十八歳がヒロイン。 とは言え主役が四十代のおっさんなので、やっぱり犯罪臭は免れませんが(苦笑)
そして読み上げアプリで音読させていたせいか、キャラ名シーレインが、どうにも「仕入れ員」と脳内変換されてしまう罠ww
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No.739
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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