よしなしことを、日々徒然に……
※ 2017年以前の記事は こちら になります ※



 60年前のタッチング
2018年03月16日(Fri) 
例によって査定中の古本達を眺めていたら、こんなものを見つけてしまいました。



「基礎から応用まで 手芸一切の独習書」。奥付には「婦人生活 昭和三十年三月号 附録」とあります。
状態が悪すぎて廃棄処分の予定だから持って帰っても良いよーと言われたので、ありがたく頂いてきましたvv

確かに、ヤケ折れスレにページ破れ。ところどころ貼り付いている部分などもあり、とても売り物になる代物ではありません。何より内容が古すぎますし。
え、じゃあ何でそんなものを持って来たのかって?

それはですね、パラパラっとめくってみたら、こんなページがあったからなのですよ(笑)



たとえ3ページにも満たないほどとはいえ、こんな記述を見つけたら、ゆっくり中身を確認してみたくなるじゃないですか。ねえ?

昭和三十年と言うと1955年。今から63年前の発行ですよね。
確かに「〜新しい世界」の前書きなどでは、かつて理解不足からタティング( Tatting /編み糸細工)をタッチング( Touching /感動・涙ぐましい)、シャトル( Shuttle /糸を巻く紡錘形の道具・杼)をシャッター( Shutter /雨戸・よろい戸)と誤訳したというエピソードが書かれていました。実際、ちょっと古めの本だと、「タッチングレース」とタイトルに付いているものも手に取ったことがあります。

しかし「タッチングシャツター」と書かれているその実物を目の前にすると、やっぱりこう歴史を感じると言うか、じわじわこみ上げてくるものがあるというか。

しかもこれ、説明の手順がイロハ表記だよ……載ってるレシピの材料が「麻布十六糎角」とかなってるよ……いやあ、時代ですなあ……



糸の持ち方は、人差し指を立てる、いわゆるかぎ針持ち? の方法。
このあたり、私は特にこだわりを持っていないです。棒針編みの、アメリカ式とフランス式の違いみたいな? 実際、海外の動画とかを見ていても、糸のかけ方といいシャトルの持ち方といい、様々なやり方をされている方がいらっしゃるようですし、それぞれがやりやすい方法をとればいいと思ってます。
……でも、むしろ初期の頃こそこういう指導があったんだなあと思うと、やはりこれも歴史とか伝統を感じちゃいますねえ。

ってか、私がチェイン作成する時の左手の糸保持方法とか、たぶんお教室行ったら絶対駄目出しされる持ち方してますし(^ー^;;)ゞ

それより気になるのが、「適当にピコットを入れ」って解説がまたツボるというかw 適当て、いくらなんでもアバウトすぎるだろうよww

巻末には、丸い麻布に「クローバー形」と「チエン・ステッチ」で作ったブレードを縫い付ける「小物敷」のレシピが載ってましたけど……そもそもチェインの結い方の説明されてないし、リバースワークに関しても「持ちかえて」としか書かれていません。この本だけ見て作り上げるのは絶対、無・理★

でもほんと、かつてはこういう本が出版されていたんだと実感できただけでも、実に面白く有意義な出会いでしたvv

他にも様々な手芸内容が書かれていて、フィレーレースとかヘヤピン編なんて、思わずちゃんと調べたくなっちゃいますよ。フィレーレースのこの網針とか、漁網の直し方かなんかのネット記事で見かけたことあるような……そしてケルティックタティングにも使えそうかも……


Raindrops の方は、プラチナレース糸ではいまいちうまく行かなかったので、今度はもう少し細めのミルフローラ40で引き続き挑戦中です。



前回よりも多少はましになっていると思えたので、今度は三段目まで進むことを前提にフローティングリングをつけています。なので二段目もシャトル2個使用。

インド製のミルフローラ40だと、国産#40よりだいぶ細いせいか、なんとか親指と人差指の腹で38目リング全体を押さえることができて、締める時に多少は形を整えやすいような。
ロングチェインも、途中にフローティングリングがあってくれる方が、そこ(18目)で持ち位置をずらすことで、多少なりともデコボコを軽減できてるように思います。

……それでも大リングやロングチェインを一個作るごとに、いったん平面上に置いて指先でぐにぐに形を整えていくのが必須なため、これは出先でのモバイルタティングには向かなさそう。

全体が小さいので、シャトルに巻く糸の長さは、プラチナレース糸時と同じで誤差の範疇内。
ただし二段目が2シャトル構成になっているので、そちらの見積もりが必要でした。
一段目はメインシャトル 両手×3.5、サブシャトル両手×2.75。
二段目は、ひとまずメインシャトル 両手×2.5、サブシャトル両手×4で開始しています。

足りるかなあ、それとも余るかなあ……まあそこらへんで惜しみなくざくざく使っていけるのも、ミルフローラの良いところです★
No.223 (創作:: タティングレース)

 
 この記事へのコメント
 
胡蝶蘭  2018/03/16/21:03:12
昭和30年代にタティングを趣味にされていた方が
居ったのには驚きです。
多分棒針・鈎針編みはあったと思うけど
タティングは意外ですね。
私が知ったのはわずか5年位前なので
極最近です。
38目のリングやチェーンの長さを揃えるのは
聞いただけで大変です。

 
No.224
 
萵苣  2018/03/17/13:31:45
こんにちは!お宝本発掘ですねぇヽ(*´ω`*)ノ
最近昔のタティングの事をぐぐっていたので、タイムリーに嬉しい記事でした。
おおらかな説明が楽しいですわ〜。
今だったらAmazonレビューが殺伐としそうですね(笑。
やっぱりまだこの当時はセルロイド製のシャトルなんだ〜と感慨深く。
多分クロバーさんの、真ん中に凹みのあるタイプが出回ってた時期なのかしら。
昔の婦人雑誌、結構狙い目ですね。私も見かけたらチェックしてみます。

山化粧も完成お疲れ様です!
見てると結いたく…今もあれこれ平行してるのにっ(汗。
たっしーさんの新作もいいですよねぇ…(´ω`*)。
 
No.225
 
神崎真  2018/03/17/22:44:23
胡蝶蘭さま>
こんばんはです。
昭和30年と聞くと「あれあまり古くない?」と思っちゃいましたが、計算してみたら63年前……ものすごい昔の本でした(苦笑)
私もタティングを知ったのは2016年の6月なので、まだ二年も経っていません。でも自分の知らない場所で、連綿とこういう技術が存在していたのって、なんだか不思議な気持ちになりますね。
他にもヘアピンレースやニードルレース、マクラメなどなど、最近になってブームが来ているようなものが(あくまでさらっとですが)紹介されていて驚きです。
……あれ、鉤針編みについてはすごくページが割かれているのに……手織りについても複数種類載っているのに、棒針がない……これも不思議なところです?


萵苣さま>
ええもう、見つけた時には思い切り食いついていまいましたvv
国会図書館のデジタルライブラリーには、何冊か昔のタティング指南本があると、どこかの紹介記事で見かけたんですが、やはり実物を眼の前にしてめくることができると、臨場感が違います。
しかもこれ、雑誌の附録なのに318ページもあるんですよ。その中で、タティングの紹介はわずか3P弱。非常におおらか(物は言いよう)な書かれ方ですが、それだけに味を感じます〜(笑)

> セルロイド製のシャトル

セルロイドとプラスチックの違いがいまいちよく判らない私ですが、艶があってちょっと柔らか目の質感なのかな?
クロバーさんのセルロイドシャトル、写真では見たことありますけれど、やっぱり実物を触ってみたいでーすーー
萵苣さんの昔のタティング情報記事も、興味深く拝見させていただいてます。ほんと今の時代まで残っているのって、実用品というよりアクセサリー的な物が多いと思うんですよね。いやそちらも本物を拝見できるものなら、ぜひ拝見してみたいですけど!
でも当時、庶民の間で実際に使われていたものを触ってみたい、試してみたいという気持ちは大きいです。

こちらの写真によると、クロバーさんの昭和四十年代セルロイドシャトルの中央には、穴が空いていなかった模様。

■2015年10月 - 白い手帖
 http://nishizawa165.blog71.fc2.com/blog-entry-659.html

糸が巻ける量は少なそうですが、中央部分がへこんでいるので持ちやすそうと言うか、狭い隙間に通す時に指が引っかかりにくいかもとか想像を巡らせちゃいます。

> 山化粧

ふふふ、楽しいですよ〜〜(悪魔の誘惑)
たっしーさんの新作も、せめてあの蓮の花部分だけでも挑戦してみたいものです。
 
No.226
 
萵苣  2018/03/18/21:36:25
<実物に触れたい
深くふかーく頷いてしまいました〜。ほんとそれです。
クロバーさんのシャトルもそのセルロイド製の後と今のカラーやフローラの間(多分)にもう1パターンあって、
紺・赤・鼈甲カラーのボディに楕円の大きめ金シールが貼ってあるんですよ。
こちらも私は写真でしか見た事ないので、触ってみたい…!
ただセルロイドは経年劣化で脆くなるので、美品デッドストックでも出てこないと厳しいのかもです(´・ω・`)。

そうそう、リーンクリップのシルバーはセリアで以前買ったのだけど今は廃版と聞いた記憶が;
キャンドゥはゴールドのみで2サイズあったような。
古美色のリーンクリップ欲しいですよねぇ。
ダイソーはダブルクリップなら古美金あるのだけど、リーンは金と赤銅しか見ないですね〜。
 
No.228
 
神崎真  2018/03/18/22:24:26
こんばんは、萵苣さん。

> ほんとそれ

やっぱり写真やデータで見るのと、実物を目の前にするのとでは、天と地ほども違いがありますからねえ。
私なんて明治時代の文学系翻訳古書を、電子データで全文持ってるのにもかかわらず、オークションで実物落としちゃったこととかありますしww
ましてや手芸の実用系小物なんて、現在のものでさえ、ボビンシャトルとか実物を試用してみてから購入を決めたい〜〜(><)とか思うのに、いわんや昔のものをや!
クロバーさんのべっ甲カラーで、昔の斑模様がついてるやつとかも欲しいし!!
でももう二度と手に入らないかも知れないものだと思うと、もし入手できても使わずに、それこそ封すら開けないデッドストックにしちゃいそうww<それを人は沼と言う……

> リーンクリップ

強度的にはむしろ弱そうなんですけど、あの見た目の綺麗さはDIY好きの琴線をくすぐりまくるというか。
それこそあるうちに買っておかないと……という気持ちが先走ります。
シルバーのほうが他のパーツと色合わせしやすいのに、廃版とは……しかもセリアはうちの地元にはほとんど店舗がないんですよぅ。
ああ、ダイソーさんには是非シルバーをラインナップに加えて欲しいと思いつつ、金古美のダブルクリップにも心惹かれては、これ以上クリップばかり増やしてどうするよと、気持ちと財布を引き締めています。
ああでも、先日大手じゃないテナント百均で見かけた金古美の安全ピンは、やっぱり今のうちに確保しておいたほうが良いのか……(ずぶずぶずぶ)
 
No.229

 この記事へのコメントは以下のフォームからどうぞ
Name
E-Mail
URL
  ※ https: で始まるURLは、書き込めないことがあります。お手数をおかけしますが、 http: と「s」の字を抜いて入れてみて下さい。
 
本文
2560文字まで

Pass

 
 この記事のトラックバックURL
http://plant.mints.ne.jp/sfs6_diary2018/sfs6_diary_tb.cgi/20180316223


No. PASS

<< 2018年03月 >>
Sun Mon Tue Wed Thr Fri Sat
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

サーチ :



 with Ajax Amazon

にほんブログ村 ハンドメイドブログ タティングレースへ
にほんブログ村

 最新の記事
 60年前のタッチング

 リンク
 神崎へメール
 私立杜守図書館
 蔵書リスト

 

   

 ブログ内記事検索:
 
 AND OR  




Back to Home...

[管理用] [TOP]
shiromuku(fs6)DIARY version 2.41