よしなしことを、日々徒然に……



 2015年03月01日の読書
2015年03月01日(Sun) 
本日の初読図書:
4047298840おこぼれ姫と円卓の騎士 恋にまつわる四行詩 (ビーズログ文庫)
石田リンネ 起家一子
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-09-13

by G-Tools
レティーツィアの侍女候補となった王立騎士学校に通うアイリーチェには、9歳年上の恋人がいる。
もともと一桁年齢の少女しか愛せないという特殊な性癖の持ち主であった彼、オルランディ伯爵家のウィラードが、14歳のアイリーチェを恋人に選んだのは周囲をおおいに驚かせたものである。
二人の出会いは偶然から。しかし偶然も四度重なれば運命となる。
とは言え最初は打算の付き合いであった。いい加減、結婚して子供を作れとせっつかれるのに困ったウィラードと、踊り子上がりの異国の孤児で奨学金だけでは生活費が足りないアイリーチェ。お互いの利害が一致して、アイリーチェが卒業するまで期間限定の偽装恋人を演じるという契約で始まった関係だった。しかし手紙のやり取りやデートのふりを重ねるうちに、互いの互いに対する気持ちがじょじょに変化していって……
初々しい二人の恋物語「葡萄姫の恋愛未満」をメインにした、恋愛をテーマにした短篇集。

通し巻数が振られていないうえ、途中でCD付特装版とかまで挟まっててややこしいこのシリーズ。刊行順番と作中時系列は10冊目、9.5巻と表現するのが妥当でしょうか。
番外短篇集と銘打たれていますが、本文280Pぐらいのうち210Pが、8巻「伯爵の切り札」で登場した葡萄色の髪の騎士見習いアイリーチェと真性ロリコン騎士ウィラードとの、出会いから始まる恋物語に費やされております。
本編ではまだあんまり活躍のないアイリーチェも、今回は主役でしっかり内面まで描写されていました。彼女が一見素っ気なく見えるのは、そういう性格だというのもあるけれど、母国語がソルヴェール語ではないせいもあったんですねえ。なるほど納得です。
そしてこのシリーズは、女性が本当に格好良い!
レティも見事な『女王様』ですけれど、アイリーチェも幼い見た目とは裏腹に、自分の意志と努力で未来を切り開く男前な少女でした。
ウィラードの命を自分の手で救いたいからと、剣を持って戦いに行くことを選択する彼女は、立派な『騎士』でしょう。
……ってか、ウィラードは完全に「貴族という身分だけで騎士を名乗ってる弱い男」だから「自分が守る」とリーチェに認識されてますけど、その誤解は解けたんでしょうか。……ってか、誤解だよね? 文官的な能力以外も、それなりにちゃんと備えてるよね??

ウィラードがノータッチ! な紳士へんたいなことと、まだ恋を知ったばかりの十四歳のカップルですから、そのお付き合いが実にスマートかつ初々しいものになってるのも良かったです。
今どき素であーーーん止まりとかvv
逆に新鮮で微笑ましいわ! 爆発しろ!!>ウィラード

ちょっと意外な展開を見せたのは、銀狼公アウグストのお話。
四人の妻たちとの関係がビジネスライクなのは判ってましたが、私はてっきり彼ってなんだかんだ言ってレテを……だと思ってたんですよ。でも今回のデュークの解釈を読んで、ああなるほどとすごく納得できました。

アストリッドのお話は、まあこういう感じでしょう。
むしろレティの妹姫が、やっぱり男前で格好良かったです。

最後の話では、レティがデュークを見初めた経緯が回想シーンとして語られていましたが、そこに恋愛感情がまったく挟まれていないあたり、本編から完全に切り離されたお遊び番外という感じでした。いくら手が空いたからって、レティが本気でああいう時間の使い方をするとは思えませんし。何かの企画で書かれた短編だったのかな?

ともあれ、レティに恋愛が絡むのは複雑な気分になる私でも、これは充分楽しく読めました。読まなくてもストーリー上ほとんど支障ない巻ですけど、読んでおくと本編がよりいっそう面白くなるんじゃないかと思います。
No.6626 (読書)


 2015年03月02日の読書
2015年03月02日(Mon) 
本日の初読図書:
「魔法使いの婚約者(小説家になろう)」〜魔法使いの妻(4)
 http://ncode.syosetu.com/n8262bn/

よくある剣と魔法の世界に転生した、元日本人の三十路女性フィリミナ。
そこそこの貴族の家に生まれ愛されて育った彼女は、七歳のある日、父の友人に連れて来られた少年の黒髪を懐かしく思った。しかしこの世界における髪の黒さとは、保有する魔力量の証。純粋な黒を持つ彼は、実の親に恐れられたあげく、屋敷内に封印されて育った人嫌いのトラウマ持ちだった。いくら精神年齢が大人とはいえ、訳ありの子供の相手など手に余る。そう思って無理に構い付けず放置することに決めたフィリミナだったが、少年 ―― エギエディルズは、そんな扱いに安心したらしい。いつしか肩を並べて魔導書を読むようになった二人の穏やかな時間は、しかしエギエディルズが魔力を暴走させたことで終わりを告げる。
フィリミナは背中に消えぬ傷跡を受け、貴族女性としては疵物となった。そうしてエギエディルズは全寮制の魔法学院へ入学し、魔法を学ぶことになる。「まっていてくれるか」という言葉ひとつを残して。
それから七年。一度も帰省することなく魔法学院を主席で卒業したエギエディルズは、中性的な美貌と研ぎ澄まされた毒舌を持つ、国一番の魔法使いとなっていた。再会して最初の一言は、
「―――――残念なほどに変わらないな、お前は」
である。
折しも世界では魔王が復活し、魔物が暴虐の限りを尽くし始めていた。伝国の聖剣に選ばれた勇者が旅立つこととなり、女神の加護を受けた王女と王国一の剣技を持つ騎士団長と、そして王宮筆頭魔法使いがお供として選ばれた。
そう、フィリミナの婚約者であるエギエディルズは、魔王退治に赴く勇者一行の魔法使いとなったのである。
これは前世でいうRPGの王道だ。思えば彼は、幼い頃からフラグを立てまくっていた。この先やってくる展開といえば、やはり死亡フラグだろうか。勇者を先に行かせて自分は残るだとか、命を代償に大魔法を使うだとか、勇者を庇うだとか、ヒロインを勇者の代わりに庇うだとか。
あるいは姫様との恋愛フラグもありえる。王宮の噂によれば、あの男と王女は、自分の知らないところで侵攻を深めていたらしい。ならばたとえあの男が無事に帰ってきたとしても、このまま自分と結婚するとは思えない。
そう考え、心ひそかに覚悟を決めていたフィリミナに、しかしもたらされた知らせはやはり衝撃的なもので ――

異世界転生FT。本編完結済。番外編連載中。
そこそこ恵まれた、でもこれといって突出したところのないモブとして生まれ変わった ―― と自分では信じている主人公と、彼女に心を救われ唯一絶対と思いながらも、自衛のため身についた毒舌が邪魔をしてなかなかそれが伝わらない魔法使いサマのすれ違い気味なラブストーリー。
本編よりも、エギエディルズ視点で再構成された補足のほうが楽しいです(笑)


「フィエスタ・シレンシオ(ムーンライトノベル)」
 http://novel18.syosetu.com/n0147co/

無限の荒野と呼ばれる不毛の地にある、不思議なほど豊かな村。そこで15年に一度行われる奇祭。
恐ろしいほどの沈黙の中で訪れたのは……

諸口正巳さんの短編。5000字と、この方にしてはかなり短いです。
「声無しの情景」という企画に合わせて書かれたものだそうですが、いつも安定の諸口さん仕様です(笑)
No.6627 (読書)


 音が気になる
2015年03月03日(Tue) 
……なんというか、ここしばらく、周囲の音が耳障りでならんのですよ。
こういうことは前から時々あるんですが。人の声やテレビの音が辛いので、食事時にテレビついてる部屋で家族と同席するのもしんどいです。耳栓を幾つか試してみたこともあるけれど、あれは「騒音を普通の音量に抑える」とか「雑音を消すけど人の声は通す」といったものなので、全然意味がないし(−ー;)
それでも程度が軽い時は、ネット動画にある雑踏の音といった意味のない雑音をイヤホンで聞いてれば、まだ気が紛れるんですが、ここ数日はその音すら駄目で。
う〜、せっかく録画したクイズ番組のSPや、ドラマも見れやしない。それどころか居間にもいられない。ここのところ記事が読書記録で埋まっているのも、ひたすら活字に集中して、ストレスから逃避しようとしてるのが大きいんですよね……
あーもーー、何とかならんかいな(ため息)
No.6632 (日常)


 2015年03月03日の読書
2015年03月03日(Tue) 
本日の初読図書:
4087475905平面いぬ。 (集英社文庫)
乙一
集英社 2003-06

by G-Tools
父の実家があるその地方には、石の目、あるいは石のと呼ばれる伝承があった。人間を石にする目を持つ、化け物の伝説。大人になるにつれ、そんなものは教訓や戒めを子供に言い聞かせるための、おとぎ話にすぎないと判っていった。それでも地元の人々は、石の目が棲むという山にはほとんど入ろうとせず、そこの地形に関する情報は乏しかった。母は、わたしが小学生の頃、その山に入って行ったきり行方が判らなくなっていた。そんな母の遺体を探すため、わたしは夏休みになると山に登る。その話をすると、興味を覚えたのか今年は同僚のN先生がついてきた。ところが不案内な山の中で足を踏み外し、わたし達は崖下に落ちて遭難してしまう。足を痛めたN先生を背負って辿り着いたのは、数多くの精巧な石像が周囲を囲む、山中の民家。住んでいた老婆は助けてくれはしたものの、けして自分の顔を見てはいけないと言って ―― 「石の目」
はじめは不思議な少女だった。出会いは、小学校四年生の時。最初は木園淳男と管耕平の二人で、ヒヨコ殺しの架空の犯人として作り出した、口からでまかせの存在に過ぎなかった。ところが噂は噂を呼び、いつしか一帯で起きる子供のイタズラは、すべて彼女の仕業とされていった。二人ははじめについての設定をどんどん細かく作りこんでいき……そうしていつしか二人の目には、彼女の存在がはっきりと見え、耳には快活なその言葉が聞こえるようになっていた。三人で地下道を冒険したり、閉店した駄菓子屋を荒らしに入ったりと、彼らは楽しく遊んだ。けれどはじめの姿が見えるのは、淳男と耕平の二人だけ。彼女はあくまで幻覚にすぎない存在で ―― 「はじめ」
アル中のぬいぐるみ作家が遺作として残したのは、五体のぬいぐるみだった。王子様とお姫様と騎士と白馬、そして残り布でできた手足の長さもバラバラな、つぎはぎの青い一体。彼らはそれぞれ意志を持っており、人形同士で話し合ったり動くこともできた。けれど動く人形だと判ったら返品されると店で言い聞かされたので、黙って普通の人形のふりをしていた。ある日、小さな女の子の誕生日プレゼントとして王子と姫と騎士と馬が選ばれ、青い一体……ブルーはおまけとしていっしょに買われた。しかし少女はきれいな四体は気に入ってかわいがったけれど、ブルーは乱暴者の弟に押し付けてしまい ―― 「BLUE」
高校を卒業したら、家業を継いで彫師になるという友人に誘われて、わたしは謎の中国人の手で腕に犬の刺青を入れる。ポッキーと名づけた三センチほどの青いそれは、ふと目を離した隙にあちらこちらへと動いては、皮膚にあるほくろやニキビを食べ始めた。幸い糞はしなかったが、時おり鳴き声を上げるので、周囲から隠すのに苦労した。けれどポッキーを見ているのは楽しかった。刺青を入れたなど、家族に知られれば怒られるに違いない。そう思って秘密にしていたわたしにつきつけられたのは、折り合いの良くない父と母と弟の三人共が、癌で余命半年だという宣告だった ―― 「平面いぬ。」

名前は以前から聞いたことがあったけど、一冊も読んだことがなかった乙一さん。
タイトルと表紙に心惹かれて手に取ってみました。
う〜ん、これはなんて言うんだろう。ホラーというには弱いけど、単なるファンタジーとはちょっと違う感じ。大人向けの童話とでも表現するべきでしょうか。けしてハッピーエンドではないけれど、読後感は悪くなく、何かが心に残る。そんな印象。

「BLUE」以外の三作はどれも主人公の一人称で語られており、限られた情報を少しずつ淡々と積み上げていく雰囲気が、なんだか独特に感じられました。
特に「石の目」などは、かなり進むまで主人公のS先生の性別を勘違いしていたぐらいで。
だって人称代名詞「わたし」だし、言葉遣いがていねいだったから、てっきり女性だとばかり(苦笑)
内容的には、その「石の目」が一番好き……というか、深く印象に残りました。
読んでいて思い浮かんだのは、那州雪絵さんの「魔法使いの娘〜」シリーズ。
脳内に展開される映像イメージのカメラワークといい、理不尽でありぞっとするほど怖く、怪奇現象が関わっているのに、一番怖いのは人間の心だったというところといい、まさにあんな感じ。
乾いた切なさを残す、ラストの余韻も見事でした。なんとなく耳の奥に蝉の声がこびりつくような。
「はじめ」は、うって変わって神谷悠さんの絵柄が思い浮かびました。
子供の頃の無鉄砲さや、何かがきらめいているような明るさ、子供達の間でいつしか広がってゆくまことしやかな噂話。そこに加わる一滴の不思議のエッセンス。普通なら一夏のファンタジーぐらいで抑えてしまいそうなところを、八年間にも引き伸ばしたところがさすがかと。
「BLUE」はちょっとホラーテイスト。ケリーさんなんで死んじゃったんだろうとか、不思議な布や謎の骨董屋の正体はいかに?? など、解かれない謎が残りまくってるんですよね。そしてこのお話も、子供の残酷さが切ないっす。
そして表紙と表題作の「平面いぬ。」。これは「はじめ」と「BLUE」を足して二で割ったような雰囲気でした。謎の中国人のお姉さんは、BLUEで出て来た骨董品屋の関係者かも? とか思ったりして。
叙述トリック的な仕掛けもあり、少女の別れと成長の物語でもある訳ですが。やっぱりなんといってもポッキーが可愛い! の一言につきます(笑)
……しかし高校二年生で、いきなりその場の思いつきで腕にタトゥーを入れてしまえるその感覚は、さすがにちょっと共感できないかもと思ってしまうのは、私が年をとったからか……

あ、あとほくろやニキビを食べるというエピソードになんか覚えがある……としばらく頭を悩ませて、ようやく思い出せました。
TONOさんのチキタGUGUシリーズだ(笑)
あれもなんというか、いろいろと複雑で切ないお話だったなあ……
No.6633 (読書)


 2015年03月04日の読書
2015年03月04日(Wed) 
本日の初読図書:
「公爵令嬢の嗜み(小説家になろう)」〜王太后様の助け
 http://ncode.syosetu.com/n1337cn/

かつて日本で税務事務所に勤めており、30過ぎで死んだ彼女は、気が付くと乙女ゲームの世界に生まれ変わっていた。
しかしかつての記憶を取り戻し、状況を把握したのはまさにバッドエンディングのまっただなか。
筆頭公爵家の第一公女アイリスとして生まれ、父は宰相、母は軍を司る将軍家の娘と文武官僚トップの家柄を両親に持ち、国の中でも王家に次ぐそそれは血筋の宜しいお嬢様の彼女は、ほとんど表に出てこない第一王子よりも権力を持つ、第二王子の婚約者だった。だが、そこは乙ゲーのお約束。
男爵令嬢という貴族社会では底辺に位置するヒロインが、貴族の子女・子息が集まる学園の中で貴族社会のトップに位置する青年達とシンデレラストーリーを繰り広げた結果、第二王子以下取り巻きはすべてヒロインの信奉者となり、王子エドワードとの婚約は破談。ヒロインに嫌がらせをしたり誹謗中傷をするライバルの悪徳令嬢キャラに位置づけられた彼女は、生徒たちの前で吊し上げにされたあげく、王子の恋人を私怨で傷つけたとして学園を追放されるという、まさにその場面で前世の記憶を取り戻したのである。
このままではゲームのエンディング通り、自宅謹慎からの教会幽閉コースにまっしぐらだ。
……でも、よく考えたらおかしくない?
身分違いの恋といえば聞こえはいいけれど、要するにあのヒロイン婚約者がいる人間に横恋慕して、寝取っちゃったんだよね。普通に考えたらヒロインの方が悪者じゃない。誰だってそんな相手が現れたら憎らしく思うだろうし、嫌がらせぐらい普通にするわよ。
とは言え、恋愛で脳味噌お花畑になった第二王子には、すっかり愛想が尽きた。かくなる上は、生涯幽閉だけは避けるべく、父宰相にかけあうしかあるまい。
そう考えたアイリスは父との交渉に挑み ―― 領地での謹慎という名目で領主代行の任務を与えられた。どうやら父は父で、第二王子と第一王子のパワーバランスや、第二王子とヒロインに心酔して公爵家の跡取りの責務を疎かにしている弟について、いろいろと思うところがあったらしい。
かくして社交界から追放され領地に引きこもったアイリスは、記憶のない頃から引き取って養育していた孤児上がりの使用人らなどの手を借りて、領地の改革に乗り出す。
まずは税金に頼らずに公爵家を運用してゆくため、新商品の開発と商会の立ち上げ。そして浮いた税を利用して、中長期を見据えた民達の生活の向上。
豊かではあるけれど、熟れきった果実のようにあとは腐り落ちてゆくばかりのように思える公爵領の経済を回転させ、富める者に集中している富を再分配し、いずれ訪れるだろう王都の混乱……すなわち第一王子と第二王子の勢力争いの折りにも、揺るぐことなく国を支え続けられるように、と。
そんな彼女の働きは、じょじょに周囲も認めるところとなって ――

異世界転生FT。バッドエンドから始まる内政チートな成り上がりもの。連載中。
んー……内政部分がかなり順調すぎるというか、挫折や失敗がほとんどないので、ちょっとそのあたりはご都合主義が気にかかるかな。
しかし主人公を裏切った第二王子と、彼をたぶらかしたゲーム上のヒロインの、とにかく脳味噌お花畑ぶりがいっそ突き抜けていて、「次は何をやらかしてくれるんだww」とワクテカしてしまいます(笑)
これはもしかしたら、ヒロインも転生者なんじゃないかなあ。それも夢見がちな中高生ぐらいの。
下級とはいえ貴族としての教育を受けたとは思えない、ルール無用な短絡かつふわふわな言動が、そんな疑惑を感じさせます。
ほぼ毎日のペースで更新されているので、こちらも日参チェックする作品になりそうです。
第一王子(推定)との今後も気になるなあ。ふふふふふ……
No.6636 (読書)


 2015年03月05日の読書
2015年03月05日(Thr) 
本日の初読図書:
4047301779おこぼれ姫と円卓の騎士 二人の軍師 (ビーズログ文庫)
石田リンネ 起家一子
KADOKAWA/エンターブレイン 2015-01-15

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ちょっとした掛け違いから仕事が滞り、レティーツィアは忙しく政務に追われていた。余裕をなくしているその姿を見たデュークは、早急に頭脳担当となる宰相や軍師候補を騎士にするよう進言する。
「下種なことが平気でできる人間がいい」
潔癖なところのあるレティが決断をためらった際、その背中を押せる人物。至高であるべき王に代わって、泥を被る役目の臣下を。
その提案をもっともだと受け入れたレティーは、かねてから軍師候補として情報を集めていた二人の名をあげた。一人は戦があればどこからともなく現れて勝利をもたらすという、正体不明の軍師ゼノン。そしてもう一人は、没落したかつての三大公爵家の一角クラインシュミット侯爵家の冷や飯食い、メルディ・クラインシュミット。
十八歳になるメルディは、爵位を継ぐ可能性が皆無なほど末端の生まれで、王立騎士学校を卒業してからも騎士にならず、家でごろごろしているという。これと言った特徴もない、ごくごく平凡なうだつのあがらない人物であった。だがレティは彼が残した成績に着目していた。十三歳で騎士学校に入学した際には全科目満点。そして卒業時には全科目ぴったり五十点。これはけして、偶然で取れる点数ではないと。
レティらはひとまず、遅れている堤防工事を視察するお供という名目で、メルディを旅行へ連れ出した。
一方でメルディの父親は、浮かれて息子に言いきかせる。自分で政務を執りたがっている次期女王陛下は、夫にすべて“御意はい”で答える無能さを求めているのだろう。お前は一歳違いで年齢も合うし、フリートヘルム派でもグイード派でもない名門クラインシュミット侯爵家の血を引きながら、政治的発言力は皆無。つまり今回のことは夫選びの一環に違いない! と。
メルディはその予測に説得力を感じながらも、裏にはまだ何らかの意図が隠されているのではと推察した。ならばあの王女は相当食えない相手であると、警戒を強める。なぜなら彼は、レティに対して含むところがあったのだ。かつてレティの婚約者候補であった、従兄のマティアス。その変死事件について、メルディは疑惑を抱いていたのである。
そして。
それぞれの思惑を乗せた馬車が通りがかった道中の町で、間もなく盗賊が襲ってくる兆候を発見した一行は……

シリーズ本編10巻目、番外編を含むと11冊目。
今回の騎士候補は軍師枠です。もともとレティが頭良いところへ持ってきて、またぞろ頭の回転が速い人間が相手をしているので、同行しているデュークやクレイグなんかの影が微妙に薄いような(苦笑)
いえ、彼らは彼らでちゃんとそれぞれのやり方で活躍してるんですけどね。特に即興でいきなり「何か耳打ちしろ」って言われて、そこでしれっと大真面目な素振りで朝食のメニューをチョイスするクレイグのお茶目っぷりとかたまりませんがvv
そして真性脳筋のアストリッドも、メルディとは真逆かつ常識に捕らわれない柔軟な発想の持ち主として、認められていくわけですが。
しかし今回はとにかくメルディの内面描写に紙面が割かれていたと思います。
かつての師によって、お前に未来はない、先はない、だから何もするなと深層意識に刷り込まれていたメルディが、自分の意志で一歩を踏み出すまでのストーリー。1冊で安易に叙任まで行かなかったこともまた、アストリッドと対を為すような立ち位置に思えました。
二人の軍師というタイトルの通り、後半ではもう一人名が挙がっていたゼノンも御登場。高名な軍師と言うからもっと年輩かと思っていたら、こっちもしっかりイケメン枠でした。つくづく乙ゲー(笑)

さて次の巻は、長らく棚上げになっていたマティアスの変死事件について調べていくようです。てっきりファンタジックな要素が絡んでの「あり得ない転落死」だと思っていたら、メルディにはトリックらしきものの予想が既についているようで。次の巻は謎解き色が強くなるのかな?
ともあれ、このシリーズを読み始めて一ヶ月。ついに最新巻まで追いついてしまったので、次が読めるのは数ヶ月後(しょぼん)
首を長くして刊行を待つことにします。
No.6637 (読書)


 2015年03月06日の読書
2015年03月06日(Fri) 
本日の初読図書:
「ワールド・ティーチャー -異世界式教育エージェント-(小説家になろう)」〜何よりも嬉しい
 http://ncode.syosetu.com/n4237cd/

幾多の戦場を渡り歩き、世界最強のエージェントと呼ばれた男。彼は五十をぎたのをしおに一線を引き、後進を育てるようになった。しかし十年を過ぎた頃、様々な陰謀と組織の思惑が絡みあった結果、一人死地へと送り込まれることとなる。相棒と弟子達のために計画を受け入れ命と引き換えにターゲットを始末した男は、敵の本拠地を己もろとも爆破し帰らぬ人となった。途中で手を離すこととなった弟子達のことは心残りだが、それでも託すものは全て託し、最後の仕事をやり遂げたのだから悔いはない、と。
そうして ―― 気が付くと彼は、見知らぬ場所で赤子になっていた。面倒を見てくれているのは適齢期をわずかに過ぎた外国人のメイドと、彼女よりも年若いもう一人の……猫耳メイド? しかも猫耳メイドは目の前で指先に火を点し、丸い玉にして操ってみせたりして彼をあやす。
どうやらこれは、魔法というやつらしい。目覚めてから一ヶ月、あえて思考から外していたが、そろそろ現実を素直に認めなければいけないようだ。ここは、地球ではないのだと。
前世の記憶はどこかおぼろで、自分や仲間達の名前を思い出すことはできなかった。せっかくこうして新たな生を受け、シリウスという名をもらったのだから、これからはこの世界でしっかり生きていこうと彼は決意する。
すでに本能のレベルで身体を鍛えることが染み付いている彼 ―― シリウスは、そう決めた生後三ヶ月の頃から、手足を動かす訓練を始めた。無理をして肉体を損ねるのは本末転倒だが、適切な運動は確実な結果を生む。言葉に関しても、かつて世界各国を飛び回っていた経験と赤子の学習速度が幸いし、すぐに覚えることができた。
どうやらシリウスの立場は複雑なものがあるようで、両親の姿はまったく見られず、山奥の一軒家で二人のメイドと無口な料理人の青年の四人で暮らしていた。彼らに魔法の初歩などを教わりながらシリウスは成長するが、どうやら彼の魔法の才能は芳しくないらしい。地水火風、どの属性にも適正がないその無色の属性は、あまりの使い勝手の悪さから『無能』と称される、蔑みの対象であるらしかった。しかし魔力の回復が早いことと、前世で鍛えた各種イメージを駆使して、シリウスは様々な応用を編み出してゆく。
彼が夢見るのは、前世で中途半端に終わった教育者としての道を、もう一度目指すこと。そのためにも、まずは見聞を広めるために学園に通い、さらには広い世界を旅して巡りたいと目標を立てる。
しかしシリウスが今の家で暮らせるのは八歳まで ―― あとわずか五年だという。その間に経験を積み、入学金の金貨15枚を稼がなければならない。幸いにも家族に等しい従者達は、全面的な協力を申し出てくれた。
そんなある日のこと、訓練と金になる素材収集を兼ねて魔物を倒そうと分け入った森の中で、奴隷の首輪を嵌められボロボロになった銀狼族の子供を二人見つけて ――

転生チート? 連載中。ハーレム注意。現在書籍化にむけて作業中とのこと。
チートはチートかもしれませんが、主人公の努力っぷりが半端ないので、魔力量が多い&回復が早い程度の優遇は、かわいいものに見えてきます(苦笑)
とにかく息をするように訓練漬け。ほぼ同年代の銀狼姉弟が最初の弟子になってますが、わずか五歳と七歳を相手に、軍隊も真っ青のむちゃくちゃな稽古をつけております。あ、でも無理はやらせてません。あくまで相手の意思を尊重し、ついてこれないなら止める自由を与えてますし、根拠のない根性論も振りかざしません。栄養バランスのとれたたっぷりの食事とすさまじい運動と、時に回復魔法も駆使した英才教育。
銀狼姉弟も主人公に心酔してるので、ついていきますどこまでも、状態。
第五章で主人公八歳、ようやく学園に入学しますが、その時点ですでに三人共すぐに卒業できるレベル。ただし元奴隷の弟子達の方は情緒面の発達がアレだったので、学園生活で友達作ったりと勉強とは異なる意味で成長して行く訳ですが。
主人公自身は、さすが死ぬまで現役だった六十歳凄腕エージェントだけあって、世間の裏側とかも熟知した大人の男です。転生して子供になってもそこらへんはあまり変わらず、身内以外で敵と認識した相手にはとことん容赦ないのがさすがです。魔法とか冒険者ギルドとか出てくる割に、レベルとか経験値とかステータス表記とかがないのも、ゲームっぽくなくていいですね。

現在十二章目を連載中。既に文庫十冊近い量でありながら、ようやく学園を卒業して旅に出たばかりの十四歳と、かなりスローペースな話運び。でも正味二日ぐらいで一気に読んじゃいました。
個人的には魔法学園の校長で、魔法を極めた四百歳超エルフのロードヴェル先生が大好きです。常識を覆す発想を見せるシリウスを、子供と侮らず、共に互いを高め合える友人として対等に付き合っているところや、清濁併せ呑んで二人で黒い笑みを交わし合ってるあたりがたまりませんvv
他にもバトルジャンキーの爺さんや、すごく有能だけどシスコンの王女様など、様々なキャラクターが出てきます。
……主人公の前世での『師匠』の謎も、いずれ明らかになるのかなあ?
No.6640 (読書)


 2015年03月07日の読書
2015年03月07日(Sat) 
本日の初読図書:
4591119726一鬼夜行 (ポプラ文庫ピュアフル)
小松 エメル
ポプラ社 2010-07-06

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江戸が終わり、明治の世になって五年。
たとえ文明開化と世間が騒いでも、妖怪たちが消えることはない。その夜も東京上空を練り歩いていた百鬼夜行の中から、一人の妖怪 ―― 小春がこぼれ落ちた。すすき色に黒と茶の混じったまだらの髪を持つ子供の姿をした彼は、古道具屋を営む長屋の裏庭へと落っこちる。
古道具屋の主は、人間のくせに地獄の悪鬼を思わせる強面の青年、喜蔵だった。「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張し、夜行に戻るために力を貸せ、飯を食わせろと図々しく主張する小春に対し、恐れる様子もなく冷ややかな目を向けながらも、なし崩しに居候を許す。
喜蔵は人嫌いで、誰も信用していないらしい。どうやら過去に親族や友人から裏切られたためらしい。
ところが夜行の手掛かりを求める小春に振り回されて、妖怪関係のいざこざに首を突っ込むうちに、否応なしに人との関わりを持つ羽目になって……

積読を片付けよう月間に突入してはや一月あまり。ようやく手を伸ばしたこれは、どうやら三年半ほど積んでたらしい一冊です(苦笑)
確かしゃばけシリーズを買った時に、よく一緒に購入されている商品として表示されたんじゃなかったかな。
どうやらシリーズとして長く続いているようですが、これ一冊でもキリ良く話が終わっているので、お試しで一巻だけ読んでみるのもありかと思います。
あらすじだけ読むと、近頃はやりの人間と妖怪の謎解きバディものっぽいですが、この二人の間には信頼関係ってものがほとんどないあたりがいっぷう変わってます(笑)
人も妖怪も、どちらも同じように信用しないが故に平等に邪険にする喜蔵と、妖怪であることにこだわりを持つが故に、人を化かして怖がらせることを楽しむ小春。
さまざまな事件に関わりつつ、そんな二人の過去が少しずつ紐解かれてゆく。そしてなんだかんだで行動を共にするうちに、凝り固まっていた喜蔵の心がほんの少しほどけ、行くべき道に迷いかけていた小春が改めて未来を見つめ直す。文明開化というその時代に合わせた、これは一人の人間と妖怪の再生のお話だったのかな、と思いました。

ただなあ……うーん、なんだろう。
個人的にちょっと、私には合わなかった、かな。あくまで好みの問題なんですが。
どうも各キャラクターの個性が掴みにくいというか、ブレ気味というか。そもそもこの話は小春視点で読むべきなのか、喜蔵視点で読むべきなのか。中途半端に両者の内面を語るのではなく、どちらかに絞ってくれたほうがもうちょっと感情移入しやすかったと思います。
そもそも喜蔵に祟ろうとする妖怪がこぞって不幸な目に合ってきた理由が明らかになってないとか、面白がって意味もなくいろんな設定足したんじゃないかという疑惑がね……

あとところどころ、首を傾げるような文章表現が混じっていて、お話に集中しきれなかったのも原因のひとつかもしれません。これ文章の意味が逆なんじゃとか、これはいったい誰の動作だ? と思って二度三度読み返すことがしばしばありました。一箇所だけですが、フォントサイズが大きくなってるのもちょっと興を削ぐところ。
とはいえこの作者さんはこれがデビュー作らしく、その後たくさんいろいろ書いてらっしゃるようですし、そのあたりは改善されていってるのかも?

あるいはこの話は、文章で読むよりマンガ版のほうが楽しめるかもしれないと思いました。
ちなみにマンガ版はこちら。

4757544634一鬼夜行(1) (ビッグガンガンコミックス)
小松 エメル 森川 侑
スクウェア・エニックス 2014-11-05

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妖怪よりも妖怪らしい強面の喜蔵さんと、可愛い顔して実はけっこう強いにゃんこ属性の鬼っ子小春。なるほど、こういう外見だと思うとイメージが膨らみますね(笑)
No.6642 (読書)


 2015年03月08日の読書
2015年03月08日(Sun) 
本日の初読図書:
「LUCK −9999(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n8128w/

早すぎる事故死によって周囲を悲しませたとして、神からペナルティを与えられた高原幸一、享年十七歳。
気が付くと彼は、異世界の屋敷内に一人閉じ込められていた。当座の食料と資材、そして材料と設備さえあればなんでも作り出せる知識と技術を与えられていたが、彼自身は外へ出ることができなかった。
頭上には、彼だけが見える文字で、「LUCK −9999」と表示されている。この LUCK というものが正常値にならない限り、彼は屋敷から一歩を踏み出しただけでとてつもない不幸に見舞われるのだという。そして LUCK を増やすためには、善行を積むしかないと神からの手紙には記されていた。
外に出ることができないのであれば、ひたすら道具を作り、敷地内の門脇にある店舗で販売するしかないのか。
そう疑問に思ったが、手紙にはこうも書かれていた。
『安心しろ』『トラブルは向こうからやってくるのだ。お前はただ待っていれば良い』と。
手紙を読み終わると同時に、窓ガラスが割れる。侵入してきたのは殺気をみなぎらせた、ボロボロの亜人の少女で ――

異世界転生もの。完結済。
最初は薬を売ったり奴隷を助けて養育したりしてますが、あれよあれよという間に、被差別種族と人間とのいさかいに巻き込まれて、国を作ったり戦争したり。
内容は重たい割に、かなり端折ってさくさくと話が進むので、ちょっと拍子抜けな部分も。
No.6646 (読書)


 2015年03月09日の読書
2015年03月09日(Mon) 
本日の初読図書:
4062645602冷たい密室と博士たち (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 1999-03-12

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二週間ほど前の八月十一日。犀川と萌絵は土木工学科の〈極地環境建築センタ〉を訪れていた。極地研で行われている研究に犀川が以前から興味を持っており、友人である喜多助教授を通じて実験を見学させてもらうことになっていたのだ。
マイナス20度の低温実験室内で、宇宙服のような防寒スーツを着用して行われた実験は、多くの学生らに見守られながらほぼ予定通りに終了した。そうして実験終了を祝った、打ち上げの飲み会が始まってしばらく。先に帰ったと思われた学生、服部珠子の遺体が、実験室の隣にある準備室から発見された。さらにその奥にある搬入室で、同じく姿が見えなかった丹羽健二郎の死体も見つかる。二人とも背中をナイフで刺された、他殺体であった。
しかし準備室の非常口には中から鍵がかかっており、外からは決して開けられないようになっている。そしてもうひとつの出入口は実験室に繋がっていて、そこには実験が終了してからずっと、極地研のメンバーと犀川らが陣取っていた。搬入室と外を繋ぐシャッターは午前中のうちに故障しており、開くことができない。
丹羽と服部を殺した犯人は、いったいどうやって逃げ出したのか。いやそれ以前に、実験終了時に低温実験室から出て行ったはずの二人が、どうやって再び内部に入ったのか。
さらに捜査にやってきた警察が建物内部を調べていると、数年前に封鎖された機械室の中から白骨が出てくる。それは二年ほど前に失踪した大学院生、増田潤の死体だった。
それから二週間。犀川も萌絵もそれぞれの仕事と日常に追われていたが、事件のことは常に頭のどこかに存在していた。二人と喜多は、それぞれに得た情報をメールでやりとりし、事件についてディスカッションを重ねる。
やがて萌絵が「ある結論に達した」「今晩確認したいことがある」というメールを犀川に送ってくる。その晩、彼女は極地研内部で何者かに襲われて……

「すべてがFになる」に続く、S&Mシリーズの二作目。図書館に収蔵してくれないかリクエストかけたら、今回は通ってくれましたvv
これもまた、文庫化される前のはる〜か昔に一回だけ読んだ事がありましたが、やっぱり当時は(?_?)だった記憶がおぼろに残ってます。
こう、大学の研究室ごとに専用サーバが用意されていて、それぞれにユーザー登録しておくと、どこにあるパソコンからでもログインしてデーターがいじれるとか、 root 権限持ってる人はすべてのユーザーのデーターを閲覧可能とか、以前読んだ時には西之園の叔父様ばりに意味不明でしたからね……
フロッピーにウィルスを仕込んでおいて、それを挿したらウイルスがメモリに常駐 → メールデータを guest ユーザーがアクセスできるディレクトリにコピーしつつ閲覧権限を解除するように細工する、なんてネットのネの字も知らなかった時代に理解できるかーーーーっっっ(ノ`□´)ノ 彡┻━┻。・;゜・。+

ただお話の内容としては、「F」よりもだいぶスタンダードで馴染みやすいミステリだったと思います。
ひたすら論理を積み重ねるあたりなど、むしろ古典的とも言えるかもしれません。こうこうこうだから、これが可能なのはこの人しか存在しない、と明確に答えが出ています。
そこで「犯人は判ったけれど、動機は理解不能」というあたりが、非常に犀川先生と萌絵ちゃんらしいです。なんというかこの二人、ベクトルは違うけれど、結局はどちらもひたすらに理系人間なんですよね。そして専門馬鹿。特に犀川先生なんて、一見大人なようでいて、実は果てしなく社会不適合者っていうか、さりげ(なくではなく)に常に周囲をディスりまくってるのがナニサマだお前、みたいな(苦笑)

そして犀川先生の推理モード部分で、ちょっとこの前読んだ「ワールド・ティーチャー〜」に出てきた、並列思考マルチタスクを思い出してみたり。
萌絵ちゃんや喜多先生は主観を排して物事を客観的に見るタイプだけれど、犀川先生は物事をあらゆる角度から多面的に見て、それを総合して客観をはじき出す、というような書かれ方をしてまして。その辺りを映像的に表現した結果が、ドラマのアレだったのかあとしみじみと。
あ、私、今回の読書中の脳内再生は、本文と食い違ってると判っていても、ドラマキャスティングで行っております。犀川先生は髭面の綾野剛だし、萌絵ちゃんはセミロングの武井咲、喜多先生も短髪の小澤征悦。いいじゃん、イメージしやすいんだからvv
No.6647 (読書)


 2015年03月10日の読書
2015年03月10日(Tue) 
本日の初読図書:
「侍女は銀色の銃を持って微笑む【加筆修正版】(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n1920be/

かつて騎士であったことを誇り、身内から騎士を出すことに執着していたクレスタ子爵家の先代。厳格なその父親に逆らえない現当主夫婦の間に生まれたのは、残念ながら女児であった。この国では女性の騎士は認められておらず、祖父はせめて真似事だけでもと、生まれたばかりの孫に貴族令嬢としてのそれではなく、最低限自衛のできる子爵家次期当主にすることを目的とした、厳しい教育を施すことに決める。
メルヴェルと男性名を付けられた彼女は、三歳の頃から剣を持たされ、訳もわからぬうちに剣技を学ばされた。五歳にして専門書を読むよう指導され、同年代の子供が絵本を読んでいる年頃に祖父の蔵書から知識を蓄えていくその姿は、周囲をおおいに驚かせた。
そんな彼女に転機が訪れたのは、七歳の時だった。
病弱で二人目は望めないだろうと言われていた母親が、奇跡的に男児を出産したのだ。弟 ―― すなわち、正統な跡継ぎである。
そのことによって、周囲は手のひらを返したように態度を変えた。
『貴方は姉上なのだからおしとやかになさい』
『淑女としての礼儀作法を覚えさせなければ』
『いずれはしかるべき家に嫁がせるのだから、剣など以ての外』と。
それまでの己を真っ向から否定されたメルヴェルは、屋敷を抜け出し森へと出かけるようになった。幸いにもというべきか、屋敷の者たちはみな幼い男児に夢中で、彼女が礼儀作法の授業をさぼっても何も言わず、いないことに気付きすらしない。
その日も子供用の小さな剣と、祖父のコレクションのひとつで【魔術】の術式を込めた弾を発射する銃を持ち出して、メルヴェルは森へとやってきていた。そうして彼女はそこで、運命の出会いを果たす。
森で魔獣に襲われていたのは、王家に最も親しいとされるアスコット公爵家の令嬢、レティシアであった。剣と銃と幸運をもって魔獣を倒し助けてくれたメルヴェルを、レティシア公爵令嬢はいたく気に入り、己の護衛兼侍女になってほしいと言い出す。
それは我が儘で一方的な物言いであったが、メルヴェルにも利益はあった。あの居場所のない家から出ることができるし、公爵家に仕える侍女としてきっちりとした礼儀作法を学ぶことができる。
かくして10歳の少女メルヴェルは、12歳の公爵令嬢レティシアの侍女となった。
やがてメルヴェルはレティシアを大恩ある唯一無二の主人とし、レティシアはメルヴェルを絶対的に信用できる侍女として側に置くようになる。
そして四年後 ―― レティシアは王太子の妃候補として後宮に上がることになった。実家から連れて行ける侍女は、たった一人。当然付き従ったのは、メルヴェルである。後宮には他にも9名の妃候補が集められており、彼女らとその使用人の間では、水面下で様々な駆け引きや嫌がらせが横行していて……

お姫様と王子様は脇役で、主人公は侍女です。
途中でいきなり異世界トリップ要素とかも入ってきますが、それも脇道。
ざっくりまとめると、結局はじれじれ恋愛が絡むサクセスストーリーかつ、見返し系FTかな?
完結済ではあるんですが……ダウンロードだけしてほっといたのをようやく読んでみたら、どうも作者さん既に退会されてるようで(苦笑)

内容は、もっとガンガン銃を撃って王宮の裏側で暗躍するのかと思ったら、意外に普通に侍女をやってました。女性は騎士になれない、けれど後宮には騎士が入れない。おまけに王族の側に侍る侍女や侍従達は、貴族の子女であることを鼻にかけて、ろくに仕事をしない腐敗ぶりに、王太子と公爵令嬢がバッサバッサとメスを入れていく。で、メルヴェルは女性でありながら戦闘力も持っているのと、主人に対する忠義心を周囲に認められて、騎士団長クラスの達人たちにどんどん理解者を増やしていく、と。
ただ彼女は幼い頃のあれこれで人間不信気味かつ、鉄面皮に近いコミュニケーション苦手なタイプなので、周囲から好意を向けられても、なかなか打ち解けることができない訳で。
あ、言っとくけど逆ハーじゃありません。好意ってのは、父親のように「危なっかしいな」と気にかけられたリ、あるいは「主人を守るために武器を取る同志」みたいな、あくまで友情・親愛レベルです。恋愛対象になるのはちゃんと一人だけ。
この恋愛がですねえ、またどっちも口下手で鉄面皮で朴念仁なものだから、読んでいてやきもきすることやきもきすること!
そしてときめきも、燃え上がるような情熱も、嫉妬もない。けれど一緒にいると確かに心が安らいで、家族になりたいと素直に思える。そんな穏やかだけれど、ゆったりとした関係もまた悪くないなあといったカップルでした。

ちなみに今回の映像イメージは「カルバニア物語」のTONOさんの絵柄で★
……ってか、キャラクターの外見描写が少なめなんですよね。ユリウス(子爵家の跡取りでメルヴェルの弟)とか、最後の最後で茶色の巻き毛とか書かれてて「え、そうなの!?」とかなっちゃいましたよ<メルヴェルは黒髪
私は文章を脳内で映像展開するタチなので、髪と目の色とか身体つきとかは、こまめかつ何度も念を押す説明が欲しいところです。
No.6650 (読書)


 やっと少し気が抜けた
2015年03月11日(Wed) 
ええと、ここ一月半ぐらいプライベートでちょっとごたついてまして、そのストレス発散でひたすら活字に向かっていた結果が、ブログ記事の日常カテゴリの減少と読書記録の増加に現れてたんですが。

それもようやく一山越えたというか。
本日ようやく、新しい職場……になるかもしれないところへ、出勤してきました。
正確にはまだお試し期間で、週二回、三週間ほど通ってみて、その後どうするかは改めて相談する、という流れです。
いろいろ悩んだり迷ったり怖気づいたりで、正直今朝までガクブルしていたんですが。

案ずるより産むが易しと言いますか。
いざ行ってみると、割とすんなり運びました。少なくとも今日のところは。
もともと心身に問題のある方が数多く勤めておられるところなので、いろいろな部分で理解のある職場なのが心底ありがたいです。ってか、よく思い出したら、今日「おはようございます」以外でまともに口きいた相手、面接で応対してくれた人と実質作業の指導担当だけだよΣ(゜ロ゜;;)

ちなみに当面私に割り振られたお仕事は、「ネット通販に出品する古本を、状態チェックして値段を決め、パソコン内のデータベースに内容を入力する」です。
……この田舎で、現状これ以上、私向きの仕事を見つけるのは不可能かもしれん(苦笑)
1ページずつめくって書き込みやページ折れなどを確認するのがいささか手間ですが、人と会話せずに集中してやってて良いんだから、それだって苦にはならん。むしろ本とパソコン触ってて仕事になるのなら、いっそ本望みたいな?

まあ、金銭的な面はともかくとして(今のところ時給めっちゃ低いし、労働時間もすごい短い)、とりあえず当面は働くことそれ自体が第一目標ってことで。

ああしかし、着ていく服がないのが、一番の困りどころかもしれん……仕事するのに相応しい、襟のある服ってどういうのだ……?
ってか、そもそも普通の服屋では、デザイン以前に着られるサイズが置いてないんだよなあ(泣)
No.6654 (日常)


 2015年03月11日の読書
2015年03月11日(Wed) 
本日の初読図書:
4062646145笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)
森 博嗣
講談社 1999-07-15

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犀川が尊敬する偉大な数学者 天王寺翔蔵博士の館で、クリスマスパーティーが開かれることになった。天王寺博士は萌絵の父親の古い友人であり、また博士の孫である片山和樹が萌絵と同じ学部に通うこともあって、まず彼女がパーティーに招かれ犀川がそれに便乗したのである。
天王寺博士の住む三ツ星館は、三重県の人里離れた山奥にあった。博士の娘婿である建築家 片山基生がデザインしたその建物は、オリオン座をモチーフにした風変わりな建築物だ。長方形の広大で殺風景な敷地の中に、廊下で繋がれ赤白青にライトアップされた三つのドームと、高さ五メートルほどもある巨大なブロンズのオリオン像が建っている。敷地の四隅にもやはりライトが灯っており、上空からはまさにオリオン座の形に見えるだろう。
パーティーの参加者は、十二年前に亡くなった博士の長男 天王寺宗太郎の妻で舞台女優の律子と、その息子の俊一。それから博士の長女で五年ほど前に夫を亡くした片山亮子とその子供、志保と和樹。さらに亮子の愛人で建築家の湯川重治に、犀川と萌絵だった。屋敷には他に使用人として鈴木君枝と息子の昇が住み込みで働いている。
萌絵がこのパーティーに興味を持ったのは、和樹から聞かされた十二年前の不思議な出来事がきっかけであった。十二年前のクリスマスの晩、天王寺博士はやはりパーティーの最中、庭にあった巨大なオリオン像を消してみせたのだという。ブロンズ製で、重さ10tはあろうかという銅像は、確かにその時あとかたもなくなっていたらしい。そして翌朝には、元通りになっていたのだと。天王寺博士は「この謎を解いた者に、三ツ星館を譲る」と言ったとのことだった。
それから十二年、同じことが起きることは二度となく。当時中学生だった俊一や和樹らは、あれが本当のことであったのかすら疑っていた。しかし萌絵は博士がそう言う以上、そこに何かしらのトリックがあるのではないかとにらみ、興味津々だったのだ。
あいにく天王寺博士はパーティーに顔を出さず、スピーカー越しに声を届けるだけであった。しかし萌絵がオリオン像の消失について問いかけると、博士は「今、正面ゲートにオリオン像はない」と言い切った。そして全員で建物を出てみると、確かにオリオン像はあるべき場所から消えていたのだ。
博士はこのトリックを思考によって解決するよう、問題を投げかけ、そして全員が明朝まで建物から出ることを禁じた。
ところが深夜の三時頃、眠れずに窓の外を眺めた萌絵は、再び姿を表したオリオン像の足元に、人が倒れているのを見つける。慌てて犀川とともに駆けつけると、パーティーの途中で酔いつぶれて客室に担ぎ込まれたはずの律子が殺されていた。しかし三ツ星館から外に通じる扉も窓もすべて鍵がかかっており、外に出ることはできないはずだった。しかも律子の死体は自分に割り振られた客室の鍵を持っていたのだが、その客室を犀川が預かっていたマスターキーで開けてみると、今度はそこで俊一が死んでいる。死亡推定時刻などからすると、どうやら律子よりあとに俊一が殺されたらしい。
天王寺律子は、いったいどうやって外に出た、あるいは連れ出されたのか。なぜ俊一は律子の部屋で殺されていたのか。犯人は何故、わざわざ律子の部屋に戻ってきて、鍵をかけたのか。そしてオリオン像はどうやって消え、再び出現したのか。
警察を含め誰もが頭を悩ませるさなか、今度は深夜に建物の外にいた昇と萌絵が、何者かによって猟銃で撃たれて……

S&Mシリーズの三作目。
オリオン像消失のトリックは非常にシンプルで私でも早々に解けたんですが、それ以外はさっぱりでした(苦笑)
って言うか、どんでん返しが多いあげく、最終的に一番根本的な謎が解決されないまま残っているあたり、ミステリものとしては読む人を選ぶと思います。特に人間関係が非常にややこしく、養子縁組やら偽装結婚やら不倫関係やらに愛と憎しみが錯綜して何が何だか(@_@)

お話のテイスト的には「冷たい密室〜」より「F」に近いかな。閉ざされた建物の中で暮らしていた、凡人には理解し難い天才。その奇妙な思考と、そして死体を残しての消失。殺されたのは、消えたのは果たして誰であったのか。
そうシンプルにまとめると、骨子的にはまんま「F」に通ずるというか。

しかし今回は前二作と異なり、コンピューター的なことはほとんど出てきませんでしたね。嵐の山荘っぽいところは古典とか本格といった類に近いのかもしれません。ただ理系人間達が交わす非常に哲学的な会話が、凡人の脳味噌にはなかなか厳しいです。そのあたりの会話を楽しめるかどうかが、この作品の評価を分けそうだなあ。

そして相変わらず、謎は解けるけど動機は理解できない犀川先生と萌絵ちゃん(笑)
……サンドイッチが何らかの手がかりになるのは読めてましたが、あまりにも些細かつひね曲がった手掛かり過ぎて、そこをとっかかりに謎を解いちゃう犀川先生のアクロバティックな発想には脱帽です。

あと最後の「地面に書いた円の中に立つ人物が、円をまたがないで外に出ることができるか」という問いかけの解は非常に面白いですね。内と外を定義するのは、いったいなんなのか?
私個人の解釈としては、ラストのあのお爺さんこそが数年前に出ていった天王寺博士で、地下にいたのは基生さんじゃないかなあと思ってるんですが、そこらへんは個人の解釈におまかせなんでしょうね……


追記:
ああ! ここのネタバレ解説を読んだら、それが正解だとしか思えなくなっちゃった!!

■笑わない数学者
 http://www31.ocn.ne.jp/~mfutaba/warawanai.htm

なるほどなあ。三人のうち、笑わなかったのはいったい誰なのか……その考え方は思いつかなかった。
これはすごい。そこまで計算する作者さんも、ここまでひとつの作品を読み込める読者さんも、どっちもすごいなあ(しみじみ)
No.6655 (読書)


 見慣れないエラーは怖い
2015年03月12日(Thr) 
昨夜そろそろ作業を終えようとしていたら、Windows Update を完了させるため再起動してくださいのメッセージが出たので、パソコン本体を再起動したのですよ。そしたら、やけに時間がかかる。挙句の果てに、いきなりブルースクリーンに「 if this is the first time you have seen this stop error screen,〜〜」とか言う英語のメッセージが出て止まってしまい、しばし途方に暮れる羽目に。
幸い手元にスマホがあったので検索してみたら、こちらを発見。

■if this is the first time you have seen this stop error screen、... - Yahoo!知恵袋
 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1321241603

えーと……とりあえず、画面が繰り返し現れるかどうかを確認するために、無理矢理にでも一度電源を切るしかないという解釈でいいのかな、と。
恐る恐る電源ボタンを長押ししてみたら、十秒ぐらいでどうにか落ちてくれました。
その後もう一度電源を入れたら、前回異常終了したのでセーフモードで起動するかと聞いてきたので、通常起動を選択。
なんか二度ぐらい「Windowsを構成しています」とか出たり画面が黒くなったりを繰り返しましたが、なんとか立ち上がってくれました(ため息)

……しかし今度は何故か、無線LANに繋がらない(−ー;)
「使用可能な接続はありません」と出て、何度本体を再起動しても、無線LANをON・OFFしても変わりません。
最終的に、「ネットワークと共有センターを開く」から「新しい接続またはネットワークのセットアップ」→「ワイヤレス接続」を選択したら、なんかトラブルシューティングみたいなのが走って、再び繋がるようになりました。

……いったい何だったんだろう、あれは……?
心臓に悪いですよ、ほんとにもう……つい先日、次兄のPC(私のと同型)がやはり Windows Update 直後に「スタートアップ修復」とやらが出るようになって、しかも「回復できませんでした」とか出ていつまでも終わらなくなったことがありまして。その時はシステムの復元を試しても治らなかったので、結局購入店まで持ち込む事になって、てんやわんや。
それを思い出して、本当に肝が冷えました。

とりあえずハードディスクに破損があったらと怖いので、エラーチェックをかけた上で、久しぶりにいろいろと外付けHDDにバックアップ取りました。バックアップは大事ですよ本当に(しみじみ)

あとは、最近寒さに負けてノートパソコンをあちこちの部屋に移動させて作業する母のため、母のマシンにも無線LAN設定をしたりとか。
No.6657 (電脳)


 2015年03月12日の読書
2015年03月12日(Thr) 
本日の初読図書:
4094522131赤き騎士と黒の魔術師 (ルルル文庫)
みどう ちん くまの 柚子
小学館 2012-01-26

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世界は穢れに脅かされていた。淀みや人の悪意といった暗いものが形をとり、不浄をもたらす毒となる。それは汚れや黴を生みだし、放置しておけば毒で周囲を汚染する。さらに魔獣が現れれば、よりひどい穢れがまき散らされた。強力な腐敗性を持つ毒が土壌や水を腐らせ、あらゆる生き物を死に至らしめる。
それらの災厄に対抗できる能力を持つ者達を、人々は聖水師や御守師と呼んだ。彼らは穢れから身を守る御守や、穢れを浄化する聖水をもって人々を守ることができた。そしてそんな術師の中でも、あらゆる術に通じ、圧倒的な力を持つ魔術師は、国を繁栄させる大切な宝として、各国で重用される存在であった。
ボルレゴ大陸の中央に位置する大国バレットは、強大な力を持つ大魔術師ユハによって守られている。五百年前、国全体を守護する「護りの塔」を建造した彼のおかげで、当時領土であった旧都市にはいっさい穢れが侵入してこない。しかし五百年の間に戦争が繰り返された結果、領地は広がり、新たに組み込まれた地域では穢れによる災厄が幾度も起きていた。
「護りの塔」を新たに建てる力を持つのは、ユハただ一人。しかし不老長寿の術によって今も生き続ける彼はひどい人嫌いで、一人塔の地下深くに篭もり続け、誰の言葉にも耳を貸そうとしない。無数の蝙蝠と黴を飼い、髑髏や腐った生首に囲まれて過ごす彼の恐ろしさに、警護を命じられた騎士達は次々と正気を失い、三日もせぬうちに使いものにならなくなってしまうという。
女だてらに騎士学校に通う少女ビビアナは、魔術師の守護を任務とする白騎士隊から急遽引き抜きを受けた。命じられたのは、かの魔術師ユハの警護兼従僕と、地下から出て各地の穢れを祓うよう彼を説得すること。
負けず嫌いで熱血漢。人一倍、立派な騎士となることを志すビビアナは、特別任務に胸を躍らせながらユハの元へと赴く。
そんな彼女を出迎えたのは、真っ暗な地下室で白銀の炎に包まれた、みずみずしい眼球をもつ髑髏で。目深にフードを被った人物は、その髑髏に手をかざし、低い声で呟いていた。
「絶望をここへ、腐敗をここへ、疫病をここへ。穢れの災厄をここへ ―― 」
穢れを呼び込むかのような恐ろしい儀式に怖じ気づきつつも、ビビアナはなんとかユハのそばで働くことを認めてもらう。すると最初に彼が命じてきたのは、蝙蝠を三十匹捕らえて解体し、血液を瓶に詰めて666回振り、骨は細かく砕いて粉末に、皮と肉と内臓はすり鉢で潰すことで……

恐怖の魔王のように語られているけれど、実は超絶美形で優しくて純粋かつ繊細な魔術師様と、熱血で一本気で「教官殺し」の異名を持つ暴れ馬な少女騎士の、ちょっとズレた天然同士のラブコメディ(?)
いや、ラブ……まで行ってるかどうかは、ちょっと微妙かな。むしろ本人達は主従愛だと思ってるかもしれない。でも無自覚ノロケによる周囲の被害はかなり甚大(笑)
とにかくコメディパートが楽しいです。大真面目に作られた御守り「あったか腐乱妖精」とか「火を噴く生首」とか、何故にその材料がそうなって、さらにそこからそれを作るvv
かと思えばシリアス部分はとことんシリアス。その配分が程よくて楽しめました。

誤解を受けやすいけれど、話を聞いてみれば誰よりも国を愛しているように見えるユハが、何故頑なに外に出ようとしないのか。バレット国には穢れなど存在しないと言い切るのか、そのあたりは割と早めに察することができます。
でもなー……これは歴代の王と騎士達が悪いよ。特に三代目国王。
ネットすらない環境で、壮絶な過去を持つが故に人間不信 ―― というか対人恐怖症の引きこもり歴三百年に、ちゃんと情報を伝えてこなかったのがすべての間違いな訳で。事情を把握したユハが落ち込んでるのが、気の毒でならんかったです。
情報の伝達って、大切だけど、意外なところですこんと抜けるんだよなあ。いやマジで……(遠い目)

あふれる気合が空回り気味な熱血体育会系少女ビビアナは、最初の頃ちょっとイタかったですが、ユハの萎縮した心にはあれぐらいの勢いが必要だったのかと思うと、まあだんだん可愛く見えてきました。
彼女も彼女で、いろいろと苦労してきたようですし。
しかしビビアナが普通の人間でユハが不老長寿となると、今後どうなって行くかが気になりますね……ユハが少しずつビビアナ以外も受け入れて行くようになるのか、あるいはそろそろユハにも寿命が来るとか。
後者のほうが二人にとっては幸せだろうけど、そうすると国の今後が……やはり後進を育てるのが一番手っ取り早いのか。そもそも人一人に完全依存した国のあり方なんて、不自然ですしね。ここはビビアナがサポートしつつ、魔術師育成学校を開校だ! 特に「護りの塔」の建造方法及び管理運営を他人に伝授するところからいってみるってことでvv

……あとは、ちょっと批判的内容なので、記事を畳んでおきます。
No.6658 (読書)


 更新情報(2015年03月13日)
2015年03月13日(Fri) 
「閲覧室」の「オリジナル小説書架」で、「骨董品店 日月堂」第十六話、「雨月露宿あめのつきつゆのやどり」の終章をUPしました。
これにて十六話目の連載終了です。

当初プロットでは三章ぐらいで終わる予定だったこのお話。
晴明くんの葛藤やら秋月家とのあれこれを入れていくうちに、予想以上に伸びてしまいました(苦笑)
サイト開設と同時に公開した第一話から、ゆっくりじわじわ書き進めて、十五年でようやく十六話。
実は私の手元には、サイト開設前に書きためていた別ルートの、今となっては幻の三話〜五話(どれも100枚超)の原稿があったりします。IFルートの展開と今の展開と、どちらがいい出来なのかは判りませんが……晴明くんが幸せか否かで言えば、おそらく今の話運びの方で良かったんだと思います。
おそらくそうなったのは、私が年をとったからこそで。ご都合主義でも何でも、フィクションの世界でぐらい幸せになれば良いじゃないかと思うようになったんですよね。
シリアスだったり痛かったり重厚だったりする話も、読むのはとっても楽しいけれど、自分で書くのはちょっとしんどいお年頃★

今後ものんびり少しずつ、思いついた時に思いついたように増えていく(かもしれない)シリーズ。生暖かく見守ってやっていただければ幸いです。
No.6659 (更新)


 自転車に雨は困る
2015年03月13日(Fri) 
朝イチでサイトの更新をかけてから、二度目の出勤へ。
作業内容は前回と同じ。だいたいの説明はもう受けていたので、即座に仕事に入りました。
ISBN 番号から書影や基本データを読み込んで、出版年月やら第何版の何刷かとかを奥付見ながら入力。全体の状態や書き込みの有無をチェックして特記事項に記載しつつ、Amazon での相場を参考に値段設定。
手順が判ってきたので、今日はサクサク行くぜ! と意気込んでいたのですが。
……途中で一冊、めっちゃ大量に書き込みのある本がありましてですね。
しかもなまじ鉛筆だったものだから、消しゴムで消せるんですよ……丁寧に丁寧に、ページを痛めないようにコシコシやっていたら、それ一冊で業務時間の四分の一ぐらいかかっちゃったよ(−ー;)
自分もよくネットで古本を購入する側だけに、「うっかり書き込みが残ってたら、作業中にページが折れたり破れたりしたら、買った人ががっかりする。それどころか下手したら、クレームが来て返金処理モノだ!!」とか思うと、手を抜いた処理はできませんです、ハイ。 いやそれ以前に私個人の心情として、己の手で本を傷めること事態が辛いんだが<本フェチ気味
「ページ褪せ」「ヤケ」「スレ」「経年劣化あり」「ページ折れ」「書込み数ページ」「見返しに蔵書印」といった項目はきっちりチェックのうえ明記しておかないと(握り拳)

ああしかし、古い紙の匂いは落ち着くなあ(笑)

帰りには雨が降りだしていたので、こんな事もあろうかと発掘しておいた、学生時代に自転車通学で使っていた合羽を着用。
お天気のことを考えると、自転車で通うより歩いて行った方が良いかしら。面接してくださった男性が、どうやら私と同じご町内にお住まいらしいんですが、徒歩で二十分ぐらいっておっしゃってたんですよね。私は自転車で十五分弱……歩いて歩けない距離ではない……
カッパ着て自転車に乗るのと、傘さして歩くの、どっちがマシかなあ。
No.6664 (日常)


 書いたの昔過ぎて細かいとこ忘れ気味
2015年03月14日(Sat) 
昨日ちょっと触れた、日月堂シリーズのIFルート原稿。
少しでも再利用できないかと内容を思い出しつつ、今のストーリー状況に当てはめるなら……とか妄想を巡らせてみたのですが。やっぱりブラックな話運びに行きそうな感じになって、どうにもこう(−ー;)
力(刃物)と理性を兼ね備えた、自覚のある冷静なキ●ガイって怖いよね……(ガクブル)
ああでもこの話を書けたなら、かなりストーリーが進むよなあ。

そろそろ清明(双子弟)と叔父さんあたりの安倍家内情に触れていきたいところなのですが……


未知への恐怖にいろいろぐるぐるしていたストレスが軽減されたおかげか、ここ数日は読書ものんびりゆっくり、既読本の再読に落ち着いております。
昨日から今日にかけては「結晶物語」全4巻を拾い読み……のつもりが、気が付いたらほとんど全部読んでたよ(苦笑)
マンガ版も読み返しついでにちょっと調べてみたら、続刊出てたのでポチッとな。
黄龍の、裏社会育ちで悪ぶってるくせに、義理堅くって弱者に優しいあたりがツボなんだよなあvv
No.6665 (創作)


 2015年03月16日の読書
2015年03月16日(Mon) 
本日の初読図書:
「ペットのしつけ方(NEWVEL LIBRARY)」
 http://www.newvel.jp/library/2108-30881-0xn-index.html

日夜戦争を繰り返し、多くの国を次々と併呑してゆく軍事大国リグレス。
そこでは男女を問わずすべての国民が18歳で徴兵され、最低三年間の軍属を義務付けられていた。さらに滅ぼした国の有能な軍人達を配下に取り込むことで、リグレス国の軍は日々ますます増強されてゆく。籠絡の手段は問わない。時に取引、あるいは拷問、そして悦楽 ―― 様々な方法によって、軍人達は矜持を捨て故国を捨て、新たな忠誠を誓わせられる。
あと2ヶ月で軍属三年目を迎えるレイニーは、第三軍に所属していた。胸もなければ色気もない、一見すると15〜6の子供にしか見えないが、それでもれっきとした21歳の女性だ。
そんな彼女に、軍の管轄を飛び越えた命令が下された。第二軍の将軍シドネスから命じられたのは、先の戦争で捕虜になった、アリレス国騎士団副隊長の籠絡。
ジルニウス・ラザフォードというその男は、国王の甥という高貴な血筋と国一番と呼ばれる剣の腕を持ち、また奇策を駆使して軍を指揮する第一級の軍人であった。しかし未だ故国への忠義を失わず、他国に膝を屈するをよしとせぬ男が捕虜になって最初に行ったのは、自害を試みることだったという。これまで様々な将軍たちが手を変え品を変え配下に下るよう説得してきたが、彼は頑として拒み続けてきた。そうして最後の手段として、レイニーにお鉢が回ってきたという訳だ。
捕虜の籠絡について多大な実績を持つ第二軍ですらできなかったことが、レイニーにできるはずもない。しかしどんな手練手管にも心を開かなかったという孤高の男に、いささか興味が湧いた。しかもこの仕事を行っている間は、他の仕事はやらなくていいという条件を出されて、レイニーは「やった! 久しぶりにサボり放題!!」と喜び勇む。
そうして捕虜 ―― ジルニウス・ラザフォードの元へ向かったレイニーが見たのは、口に拘束具をはめられ両手両足を後ろに縛られ床に転がされている、美しい獣の姿。
銀色の髪に紫の目。その瞳は射殺さんばかりにこちらを睨みつけていて……

FT世界の非人道的社会における調教系ラブコメディ。完結済。
軍事国家の有りようとか背景とか、レイニーの過去とか相当に設定はえげつないんですが、基本的な展開はコメディでした。
傍若無人でマイペースなレイニーに、プライド高くて心の底から「軍人」で「騎士」なジルニウスことジルが、ひたすら振り回されてます。なにしろレイニーはこの仕事をサボりの口実としか考えていないので、ジルを説得する気は皆無。むしろ時間がかかればかかるほど楽ができると、床に転がるジルを放置してソファでお菓子つまみながら雑誌読んだりしてるし(苦笑)
それまで甘言も拷問も美女の誘惑も全部はねのけてきたジルが、勝手の違う扱いに戸惑って揺れていく、そんな様が醍醐味さ★
本編は12話と、比較的短めでさらっと読めるのも魅力かと。
番外SSや後日談的おまけもけっこうたくさんあります。

なお、この話自体は投稿サイトに存在しますが、作者様が自分のサイトを作られて、順次そちらにもUPしていっている途中のようです。

■竜宮城への招待状
 http://palacedragon.yakiuchi.com/
No.6666 (読書)


 腐ってやがる……
2015年03月16日(Mon) 
録り溜まっていたドラマやアニメの中から、蟲師続章を数話と、あと『天才探偵ミタライ〜難解事件ファイル「傘を折る女」』を見てみました。
御手洗潔の原作の方は、はるか昔に初期作を何冊か読んだ程度で、正直あんまり内容を覚えていません。
ぶっちゃけると、御手洗からは石岡くんへの愛が感じられない。石岡もなんだか情けなさすぎる。この二人はなんでコンビ組んでるんだろうとか思った記憶があります。
で、もって。
今回の放送を知った時も、見るかどうかはかなり迷い、キャスティングを見てさらにどうしようかと思ったんですが。一応、後悔しないよう録画はしておいたんですよ。

で、実際に見てみたら、想像以上に面白くて参りました(苦笑)
ってか、あざといよ! 絶対に世の腐った女性層を狙ってるだろう製作陣!!
石岡くんがイケメン枠だってだけでもびっくりなのに、割烹着ってなに!? 石「何が食べたい?」 御「君が作る和食」 石「作る時間がないよ」 御「じゃあ(食事自体が)いらない」って、三十男同士でどんな会話だよ。いいぞもっとやれvv ……って、ぇぇえええ!? 玉木宏@御手洗より堂本光一@石岡くんの方が歳上なの!?

これ、絶対連ドラ化狙ってますよね……
推理シーンのCG処理とかは、最近ではもう珍しくなくなってきましたけど、やっぱり綺麗でかっこよく。
二人が電子機器駆使してるあたりとかも、SHERLOCKの影響をものすごく感じたりするんですが、やっぱり格好いいんだよコンチクショウ!!
事件現場の前で、二人が両脇に分かれてそれぞれ読書とパソコンで執筆という、くっつきすぎず離れすぎずマイペースに自分のことやってるのとか萌え死にそうになりました。あと御手洗の言動をいちいち解説してみせる石岡とか、どんだけ理解者を自負してんだとか。

とりあえず原作の方は置いておいて、このドラマバージョンでの二人の出会いと、同居に至る過程が激しく見てみたくなりました。あと日常生活も。
あ、事件内容については、島田さんらしいトンデモ展開(褒め言葉)だったかと。
父などは「こんなのありえん!」「不自然すぎる」を連発してましたけど、御手洗は確かにこういう話だった……(うんうん)

結論。
連ドラ化して下さい。お願いします>フジテレビ様
No.6667 (映像)


 保った方か?
2015年03月17日(Tue) 
パソコンを買い換えると同時に購入した、ブルーLEDの小型マウス。
最近、ボタンの調子が悪くなってきて微妙に使いにくかったので、改めて買い直しました。

B008JBQDQMELECOM BlueLEDマウス 有線 3ボタン Sサイズ 1.0mケーブル ブラック M-BL16UBBK
エレコム 2012-07-28

by G-Tools

使い心地自体は非常にしっくりきていたのと、マウスドライバを改めて入れることでパソコン内にゴミを増やしたくなかったので、まったく同じものを通販で購入することに(苦笑)

いえね、前のも完全に壊れた訳ではなかったんですよ。おかしくなった左ボタンも、クリックすればちゃんと反応します。ただ、クリックした時の「カチッ」っていう音と手応えがしなくなっちゃたんですね。
なんだその程度と思われるかもしれませんが、これが案外地味に不便。

押せてるか押せてないのかがはっきり判断できないので、シングルクリックしたつもりがダブルクリックになっていたり、その逆もあったり、あるいはやっぱり押せていなかったり。押せていても微妙にタイミングがズレてしまって、意図したところと違う場所を選択していたりと、ちまちましたところで作業ミスを誘発してストレスが溜まってたんですよ……(遠い目)

久しぶりに新品を使ってみて、「ああ、本来はこんなに使いやすかったんだ」としみじみ実感しました。

……まあ、昔は「マウスなんて消耗品」って言われてたし、一年四ヶ月も使ったんだから長持ちした方ですかね。
No.6668 (電脳)


 2015年03月18日の読書
2015年03月18日(Wed) 
本日の初読図書:
406376527X妖怪アパートの幽雅な日常(8) (シリウスKC)
深山 和香 香月 日輪
講談社 2015-03-09

by G-Tools
妖アパマンガ版、8巻目はついに千晶先生のご登場です!!
いやあ、待ちかねましたよ……夕士くんのハニー★
ものすごく格好いい大人の男に見せて ―― いや実際ごっつー頼れる兄貴なのにもかかわらず ―― 一度心を許した相手には、たとえ一回り以上年下でも思い切り甘えまくる、それが千晶クォリティvv
原作後半の二人には何度萌え殺されそうになったか判りませんが、登場したばかりのこの頃は、そういえばまだきちんと『大人の男』をやってたなあと、改めて思いました(笑)

なおこの巻ではまだ、千晶先生と青山先生が転任 → 英会話クラブに困ったちゃんが入部 → アパートでお月見をしていたら、古本屋がアムリタを持って帰ってきた、というところまで。原作5巻で言うと、問題が起こり始めたあたりで切れていて、解決編どころか問題点がはっきりするところまでも行っていないため、これだけ読むとちょっと物足りない部分もあります。
ここらへんのエピソードは、青山先生の上っ面だけぶりが明らかになったり、千晶先生の貧血を夕士がヒーリングしたり、千晶先生が夕士のことを「コイツみたいに生活が荒んでないやつは、放っておいても大丈夫」って太鼓判押したりするところが見どころだと思うんですよ。
そのあたりは、以下次巻! ってことでしょうね。
ふふふふふふ、夕士が手のひらに落としたアムリタを千晶先生が舐めるシーン、いったいどんなふうにイラスト化されるのか、今から楽しみでなりませんですよ……腐腐腐腐腐……<結局はそこか
No.6669 (読書)


 2015年03月19日の読書
2015年03月19日(Thr) 
本日の初読図書:
4048662708神様の御用人 (メディアワークス文庫)
浅葉なつ
アスキー・メディアワークス 2013-12-25

by G-Tools
野球以外にこれといったとりえもない、ごくごく普通の青年だった萩原良彦。大学を卒業し、野球チームを持つ企業にスカウトされた彼は、入社後すぐに練習で膝を傷めてしまった。しかも悪いことは重なるもので、会社の業績が悪化したことで野球部の廃止が決定する。術後の膝に負担をかけないため、歩きっぱなしの営業もできず、倉庫での力作業もできず、社内での居場所を失った良彦は、わずか半年で辞表を提出した。
さらに同じ頃、同居していた祖父が病で死に、祖父に懐いていた彼はますます気力を失っていく。半年引きこもりを続け、ようやく清掃業のバイトを始めたものの、未だに時おり疼く膝を抱えながらこれといった目標を見つけることもできぬまま、漫然と時を過ごしていた。
そんなある日のこと、良彦は祖父の知り合いだという老人から、一冊の本を手渡される。和綴じの冊子は和紙が屏風折りになって綴られており、三分の一ほどのページに毛筆の書体で様々な神々の名と朱印が記されていた。
「お前さんなら、立派に役目を果たせるだろうよ。あとのことは狐に聞いてくれ」
そう言って老人は忽然と姿を消した。
何だったのかと首を傾げつつ、その本を持ったまま近所の大主神社を訪れた良彦は、末社のひとつである方位神の社に足を踏み入れたところで、不意に呼び止められる。「お前が御用人か」と。
そう声をかけてきたのは、つややかな金色の毛皮を持つ見事な狐で。
自身を方位神だと名乗った狐 ―― 黄金こがねは、良彦に己の御用聞きをして願いを叶えろと命じてくる。
黄金が言うには、良彦が受け取った書物は「宣之言書のりとごとのしょ」。それを手にした人間は、ページに浮き出てくる神名に従って社を訪ね、そこに坐す神の御用を聞かねばならない。いわば神の御用聞きになるのだと。
生前、実直で信仰心の篤かった良彦の祖父がそれを勤めていた。だが彼は寿命をまっとうしたので、次の御用人を決めるにあたり、最初は代々とある神に仕える社家の一人が選ばれた。しかし諸事情があって「宣之言書」と繋がる緒が切れてしまい、そこで急遽代理として抜擢されたのが良彦だということだった。
消去法で選ばれた、あくまで代理にすぎないと聞けば、やる気も削がれるものだ。それでも祖父が生前、誰にも知られずにやっていたという行為に、興味が湧かなくもない。
そうして流されるように神様の御用人(代理)を始めた良彦だったが、神様たちが持ち込んでくる『御用』とは、想像の斜め上を行くものばかり。果たしてこれは、助っ人なのかパシリなのか。
信仰を失い力を無くした神々と、平凡なフリーターとが織りなす、ドタバタで、それでいて切なくて、ほっこり心温まる物語がいま始まる ――

神社と寺ってどう違うの?
葬式は寺でやるけど、年末年始は神社に行くし、クリスマスにはケーキを食べるし。
そんな現代のごく普通の青年が、ある日いきなり古事記や日本書紀などに登場する八百万の神様たちの御用聞きに任命されて、わがままに振り回されつつ東奔西走するお話です。
普段きちんと祀りもしないで願い事ばかり押し付けてくる人間のせいで、すっかり力を弱めてしまった神様たち。おかげで世をすねてしまっても、それでも人間を見捨てきれない彼らと、いろいろあって生きる目標を見失ってしまった良彦が、お互いに紆余曲折ありながら失くしてしまったものを再び見つけていく、再生の物語とでも言いましょうか。

モフモフで甘いもの好きでツンデレっぷりが可愛いお狐さまとか、パソコンを駆使してオンラインゲームやSNSをしまくってる一言主神とか、近所のおじさんにしか見えない作業着姿の歳神様とか、くすりと笑えるコメディ部分もいっぱいです。

……ちなみに私も良彦と同じく、高校ぐらいまで神社と寺の区別がついてませんでした(笑)
いやいちおう日本神話はだいたい知ってたよ? でも神社がその日本古来の神様を祀ってるところで、お寺は大陸から伝わった仏様を祀る仏教の施設だとか、そんなの日常生活で意識しないよ! ……ってか、仏教と神道が明確に分かれたの自体、明治時代あたりからじゃんとか屁理屈を言ってみたり。

そして良彦の境遇とか考え方が、読んでいて心にグサグサと(泣)
って言うか神様よ、半引きこもりで社会復帰し始めたばかりのフリーターに、交通費自腹で全国行脚させるのは勘弁してやってつかぁさい……


あと読んでいて疑問に思ったのが、プロローグとエピローグに登場する「語り手」が誰なのかです。
そこだけ神様視点で描かれているのですが、「私の鱗が」という一文が出てくるので、いつも一緒にいる黄金(狐)ではありえませんし、かと言ってゲストキャラの竜神橋姫がこういうポジションに来るのかなあとも思うし。
大主神社の御祭神かと思いつつ検索してみるも、宮古島の神社しか出てこない……むう、謎だ……(悩)

とりあえず、本来御用人に選ばれるはずの人間が誰だったのか、どうしてその人間とは緒が結ばれなかったのかなど、まだ謎が残っているので続編も読んでみたいところです。
No.6672 (読書)


 何事もメモしておくものだ
2015年03月19日(Thr) 
スマホに電話がかかってきたので手にとって出ようとしたら、画面に『 android.process.acoreが予期せず停止しました 』のメッセージが出て、何の操作も受け付けない状態に _| ̄|○

えーと……三度目か?(遠い目)

前にこのメッセージが出た時には、結局二度とも初期化で対応せざるを得なかったのですが。手間はかかるし自分でやってもパケット代で五千円ぐらいの出費を必要とするので、できるだけやりたくないのが正直なところ。
特に前回このエラーが出たのは1月の25日で、まだ二ヶ月と経ってないんですよ? もう、ええかげんにせえっちゅう話で(−ー;)

とりあえず、鳴り止まないまま操作を受け付けない本体の電源を一度切って再起動したのち、前回の初期化&再構築を終えた後に見つけてメモしておいた、以下の対処法を試してみました。

■[対処法] android.process.acoreが予期せず停止しました。
 http://www.bmoo.net/archives/2014/10/315297.html

> 対処法4:データ消去
>
> 上記対処法で解決しなかった場合は、連絡帳データをクリアします。この対処法を実行すると、連絡帳データが削除されますのでご注意ください。
>
> あらかじめバックアップをとり、問題に対処したあとは連絡帳データを復元してください。
>
> 1.設定をタップ
> 2.アプリをタップ
> 3.すべてタブをタップ
> 4.アドレス帳をタップ
> 5.データを消去をタップ

電話がかかってきた途端にエラーが発生したこと。通話履歴がすべて消えていること。連絡帳が開けないこと。この三点から、連絡帳データの破損が原因っぽいと見て、対処法4を選択。
あ、連絡帳自体のバックアップは、事前にしっかりと取ってあります。
……んー、今のところ、何とか普通に動いてくれてるかな?
少なくとも連絡帳は開けるようになりました。通話もできます。履歴は全部吹っ飛んだけど、まあそれぐらいは些細な事だ。

ああしかし、ほんっと、マジでそろそろ買い替えどきですかねえ……画面の広い Android4.* が欲しいなあ……
No.6673 (電脳)


 更新情報(2015年03月20日)
2015年03月20日(Fri) 
「閲覧室」の「オリジナル小説書架」で、「骨董品店 日月堂」のDL版を更新し、「雨月露宿あめのつきつゆのやどり」を追加しました。
いつものようにTXT版とHTML版を、それぞれZIP形式で圧縮してあります。お好みの方をご利用下さい。
HTMLの「最新版のみ」は、これまでのDL版が入っているフォルダ内に、すべて上書きでコピーすればOKです。

今回からはテキスト版の書式をちょっと変えて、青空文庫形式に近づけみました。
閲覧ソフトの機能によっては、冒頭の注釈分を表示しないように設定できたり……する、かも?<少なくとも smoopy では非表示にできます
あと、《 》でくくってあるフリガナの前に | を追記。
これで「ダウンジング使いダウザー」のように、漢字以外の文字についているルビも、青空文庫形式対応のビューワで読み込むと、きちんと表示されるはずです。メモ帳とかワードで読むから邪魔! という人は、どうぞ一括置換で削除しちゃって下さい。
……当て字ルビが多い、楽園シリーズやキラー・ビィこそ、この処理をしておくべきだったんですよねえ、ふふふ……<数が多すぎて今さら直せない
No.6675 (更新)


 2015年03月20日の読書
2015年03月20日(Fri) 
本日の初読図書:
4403621147結晶物語 (3) (ウィングス・コミックス)
前田 とも 前田 栄
新書館 2011-06-30

by G-Tools
前田栄さんの同名小説のコミカライズ。
……何故か全2巻で打ち切りになっていたと思い込んでたんですが、1〜2巻を読み返しついでに検索してみたら、続刊が出ていると知ってポチッとな。
三巻目は原作にはない短編「雪女」と、原作からお正月の魚介祭りだけを抽出したミニエピソード。
そして謎の男プリンスが暗躍するお話で、さらわれた和菓子屋さんの孫娘を救いに行った二人が、地下で金髪美女達の死体を発見するところまでを収録。
プリンス編には、凍雨に招待状を送るために無関係の女性を操って質屋に来させるオリジナルエピソードと、白夜さんが時を食らう妖であることを明らかにするエピソードも組み込まれています。
白夜さんが時を舐める&人を舐めないと亡き妻に約束している&妖怪は約束を破ると変質するという話は、天使と見まごう美形の鵺相手ではなく、悪女に騙された朴訥で一途なカマイタチさんで語られました。宗教画のようなキスシーンもなく、ほっぺたペロリでさっくりと(笑)
そして黄龍が「人を舐めるのは駄目でも、キスならOKなんじゃ」と提案する場面は出てきませんでした。あの発想こそ黄龍の真骨頂だと思うので、ぜひ今後いつか採用して欲しいところなんですが……

あと原作と大きく異なったのは、プリンスが黄龍に「死者を蘇らせたいと思わないか」と誘惑をかけるところでしょうか。原作のプリンスは、黄龍に関してはほとんどアウトオブ眼中でしたからねえ。でもこれはこれでありうる展開かと。彼だって誰よりも大切な人を失ってきている訳ですから、その誘惑は強烈に違いありません。あとマンガ版は原作よりも白夜さんの出番が少ない分、そこらへんのエピソードが黄龍に振り分けられているのかもですね。

最終ページ、地下室で死体を見つけて平静を失う黄龍の表情ときたら、くっそう、ここで以下続く!? と歯噛みすること請け合いの場面。
それでも喚き散らすことなく、感情をフラットに保とうとする黄龍(そしてそれを台無しにする凍雨)が見どころなこの続き、どのように描かれるのかが楽しみですねvv

……ただこのコミカライズは、ほんっとーーーーに、原作小説を読んでいないと、内容がさっぱり判らないだろうという難点があります(苦笑)
なんというか、原作再構成系の二次創作的な?
だいたい黄龍がなぜ凍雨に従っているのか、そも結晶とはなんなのか、この作品世界における『魂』のあり方とはとか、黄龍がなぜ人魚刀の持ち主なのか、そう言う基本的な情報の説明が、致命的に足りていないんですよ。
事実、原作未読の母に貸してみたら「意味が判らない」と言って、さっさと返してきました。
それに内容もかなり改変やエピソードの統合、省略が多いので、やっぱりこれは「原作の好きな人が二次創作として楽しむもの」という感覚で読むのが良いと思います。最初から同人誌うすくてたかいほんだと思えば、クォリティも高いし値段も安いですからね(笑)
No.6676 (読書)


 2015年03月21日の読書
2015年03月21日(Sat) 
本日の初読図書:
4198937168手紙を読む女 (徳間文庫)
新津きよみ
徳間書店 2013-07-05

by G-Tools
十年前、小学生だった町田和彦は火事で両親を亡くした。その火事は経済的に追い詰められていた父親が、自宅に放火した無理心中だったのだと警察は結論した。
母方の伯母、高須美恵子の養子となった少年は、今では大学生となり、新進気鋭の推理作家“高須史一”としてデビューしている。猟奇的な内容が多い一種独特の雰囲気を持つ彼の作品は、受賞作からコアなファンを獲得し、映画化もされているほど人気があった。しかし複雑な過去や親子関係を公にしたくないこともあって、史一はマスコミ等にはほとんど顔を出そうとしない。それはアンチエイジング研究の第一人者である美恵子も同様で。
過去と決別し、“高須史一”として第二の人生を歩もうとする和彦と、それを見守る美恵子。
そんな二人の元へと、いくつもの手紙が届く。それらの手紙は、さまざまな謎をもたらして、やがては二人の過去にまつわる“真相”を浮き彫りにしてゆく ――

……えーと……

とりあえず、辛口評価なので記事を畳みますね。
No.6677 (読書)


 2015年03月22日の読書
2015年03月22日(Sun) 
本日の初読図書:
4403621546結晶物語 (4) (ウィングス・コミックス)
前田 とも 前田 栄
新書館 2012-11-23

by G-Tools
コミカライズ四巻目は、プリンス編の終了まで。
地下から和菓子屋さんの娘を救出するエピソードの終盤から、間を置かず黄金のリンゴの話に続き、ピラミッド内部でのあれこれがかなり原作に忠実に描かれています。
そこに「生霊になった女性と白夜が知り合いになる」「女性の魂を約束から開放するために、黄龍が身代わりを申し出る」のエピソードも組み込まれていました。あ、前回省略されていて残念だった、「舐めるのは駄目でもキスなら〜〜」の抜け道を黄龍が提示する部分も、ちゃんと収録。
うわー、原作ではさらっと読み流していた、白夜さんの指先に口付ける黄龍、絵で見ると破壊力が……vv

それにしても黄龍から無理やり結晶を奪う凍雨とか、ストッパーを外された白夜さんの笑みが、また強烈に歪んでいて人外っぽいのが良いですねえ。
そして一度取り出した結晶を体内に戻した黄龍が、プリンスとの最終対決で異能の片鱗を見せているあたり、今後の布石でしょうか。これはやはり次は、黄龍の逆鱗を逆なでしまくる魂使いのあの女性の登場か?(わっくわっく)
あの話は作中で一番大好きなので、どのように料理されるのか楽しみです。

あ、あと今回イラストで見れて一番良かったと思ったのは、黄龍の結晶かもしれません。
イメージしていたよりずっと格好良くて見事なドラゴンでしたvv
No.6678 (読書)


 2015年03月23日の読書
2015年03月23日(Mon) 
本日の初読図書:
4048666509神様の御用人 (2) (メディアワークス文庫)
浅葉なつ
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-05-24

by G-Tools
かつて国造りの旅の途中、病に倒れた際に入った温泉の心地良さが忘れられないという少彦名神。力を削がれたこの身体に、今一度あのぬくもりを感じたいのだが、全国各地の温泉を試してみても、どうにも違和感を感じてしまう。どうか心の芯までほどけるような湯を、と願われた良彦は、とりあえず様々な入浴剤を試してみるのだが……「一柱 名湯の条件」
浮浪者に見紛わんばかりの貧乏神から、次に取り憑く家を探して欲しいと頼まれた。寒風吹きすさぶニ月に、神とはいえろくな服も着ていない老人を放置するのは気が引ける。しかし貧乏神を取り憑かせるということは、その家を落ちぶれさせることに他ならない訳で。悩みながらも金持ちの家を物色していった一行は、現代の世知辛い現実を目の当たりにすることとなって……「ニ柱 貧乏神の憂鬱」
泣沢女神は全国の人々の悲しみを半分引き受け、代わりに泣くことで心を軽くしてやるのが務めの神だという。神力を失いつつある彼女は、その涙に満たされた井戸から出られなくなってしまった。どうか井戸から出して欲しい、千年ぶりに外の景色が見てみたいと泣く幼女を、良彦は梯子やロープで引き上げようとするが、数多の悲しみを吸ったそのあまりの重さに、一人の力ではどうにもならない。しかし誰かの力を借りようにも、神の姿を見ることができない友人に頼む訳にも行かないし、と。悪戦苦闘しているところへ、大主神社の宮司の娘で女子高生の吉田穂乃香が通りかかる。どうやら彼女には黄金や泣沢女神の姿が見えているようだった。しかも泣沢女神とは旧知の間柄らしい。ところが彼女の願いを聞いた穂乃香は、急に表情を変えて逃げ出してしまい……「三柱 彼女の涙」
家族が揃って旅行にゆき、良彦は一人で留守番する羽目になった。夜になってバイトから誰もいない家に帰ろうとすると、途中のゴミ捨て場でスーツ姿の美女が酔い潰れているのを見つけてしまう。そうして絡まれたあげくにしかたなく連れ帰り、自宅へと一晩泊めたのだが、なんと彼女は人間ではなく神様の一人であった。出雲大社に祀られる縁結びの神、大国主の正妻である須勢理毘売なのだという。彼女いわく、大国主の浮気症にはほとほと愛想が尽きて家出してきた。御用人として、あのどうしようもない夫を改心させてくれ、と。神様の夫婦喧嘩の仲裁という無茶ぶりに、良彦は頭を抱える。事情を知った穂乃香も手伝いを申し出てくれるが、そんな彼女へと突然、言い寄ってくる男が現れて……「四柱 夫婦の事情」

今回はなんといっても、スセリヒメとオオクニヌシでしょう(笑)
古事記の神代の巻はいちおう読んでいますし、それ以前にやはり地域柄、子供の頃からスサノオやオオクニヌシ達の物語には自然と親しんできていました。
……そんな訳で前々から、オオクニヌシには各地に現地妻多過ぎだろう(笑)とか、因幡の白兎エピソードで先に結婚したヤガミヒメの立場は?? とか思っていたんですよ。
それが、よもやこんなふうに料理されるとはvv
ミニスカスーツにハイヒールをバッチリ決めたゴージャス美人のスセリヒメと、一見草食男子のしゅっとしたイケメンに見せかけて実は浮気症……だけどスセリヒメにはべた惚れなオオクニヌシのやりとりがたまりません。
スセリのためならば、かつて殺されかけた舅のスサノオがいる京都まででも迎えに来るし、スセリが良彦の部屋に泊まっていると聞いて、さっきまで美人を口説いていたその同じ口で「僕の妻に手ぇ出してないだろうねぇぇ!?」とスパーク散らしながら豹変するオオクニヌシが馬鹿可愛いvv

このオオクニヌシが、第一話のスクナビコナを手のひらに乗せて一緒に温泉入ってたのかとか思うと、ますますほっこりしますね。……いやまあ、当時のオオクニヌシは、もっと威厳のある立派な大神だったらしいんですが。

大きな力と長い寿命を持ち、人間のことなどすぐに枯れ落ちる木の葉の一枚程度にしか感じられない神々達。しかしそんな彼らも、人々から忘れられることで力を失い、そして普通の人間にすぎないたった一人の一言で救われもする。
神さまだって、悩むし苦しむ。そんな俗っぽさが日本神話の神様たちの魅力なんだと思います。

新たにヒロイン(たぶん)も登場し、お話しの幅が広がってきたかな。
幼い頃からこの世ならぬものを見続けてきて、人付き合いが苦手になった穂乃香ちゃんが、これから良彦に影響されながら、どんなふうに変わっていくかも見どころなんでしょうね。

……ああしかし、相変わらず本来の御用人の謎と、語り部の正体は判らないままだなあ。
鱗の件さえなければ、黄金で納得できるのに……
No.6681 (読書)


 透明アナログ時計の設定
2015年03月23日(Mon) 
時計はアナログ形式が感覚的に判りやすいと思っている私は、パソコン画面の右上に、フリーソフトで半透明のアナログ時計を表示しています。



こんな感じ。
このアプリではデザインもかなり細かいカスタマイズが可能で、初期設定だとカラフルでデコラティブな感じですが、私は画面を全体的にモノトーン系にしているので、それに合わせてシンプルなものにしています。
常に最前面に表示させたり、マウスを重ねると消えるようにもできたり、自動でパソコンの時刻合わせをしたり、決めた時間にタスク実行をさせたりする機能もあります。

■透明時計 ThroughClockの詳細情報 : Vector ソフトを探す!
 http://www.vector.co.jp/soft/win95/personal/se088415.html

そんな便利なアプリですが、今回ちょっとトラブルがあったので、解決についての備忘メモをば。

私がノートパソコンに外部モニターを接続してデュアルディスプレイ環境で作業しているのは、以前にもここで触れました。で、いろいろと事情がありまして、パソコン本体とモニターとは別のコンセントにプラグを挿しています。パソコンをつける際には、まずモニターと外付けHDDの電源をONにしてから、パソコンを起動するという流れになっているのです。
が、今日はうっかり、モニターの電源を入れ忘れてパソコンを立ち上げてしまったのですね。その結果、解像度が広い本体液晶に、サブモニター用の低い解像度が読み込まれて、レイアウトがおかしくなってしまいました。まあそれはいいんですよ。一度電源落としてから、改めていつも通りに再起動すれば済んだんですから。
ところが改めて起動した本体ディスプレイの右上に、あるはずのアナログ時計が見当たらない。
あれ、スタートアップから起動されなかったのかな? とタスクマネージャーで確認してみたところ、ちゃんとアプリは動いています。
一度タスクを終了させてから、手動で再実行しても、やはり画面上に出てきません。

……もしかしてこれは、画面からはみ出した場所に表示されているのでは?? と予測を立ててみました。
しかしこのアプリ、時計の位置設定はマウスでドラッグして決めるので、本体が表示されていないことには、にっちもさっちも行きません。
考えこむことしばし。試しにエクスプローラーで ThroughClock をインストールしてあるフォルダを見に行ってみました。
するとフォルダ内の ユーザー名.Ini というファイルの更新日時が、先ほどパソコンを再起動した時間帯になっています。メモ帳で開いてみると……ビンゴォ!!

一行目に PointX=1566 という記述がありました。
メイン液晶の解像度は 1366×768 なので、やはり横方向に200ピクセルほどはみ出しているということなのでしょう。
さっそく数値を、余裕を見て800に変更して上書き保存。改めて ThroughClock を手動起動したところ、バッチリしっかり画面上に戻ってきてくれました。あとはマウスドラッグでちょうど良い位置に移動させれば、元通り★

……たぶん、うっかり同じミステイクをまたやらかしそうなので、今後のためにメモしておきます。
No.6682 (電脳)


 2015年03月24日の読書
2015年03月24日(Tue) 
本日の初読図書:
「転生チートの危険性について考えましょう(小説家になろう)」〜今更ながらのデビュー戦 
 http://ncode.syosetu.com/n1220bo/

前世の知識(具体的な記憶は曖昧)持ちで異世界に魔人として転生した少女セーラ。
庶民階級なのに強大すぎる魔力を持って生まれてしまったため、このままでは親に売りとばされると判断し、わずか三歳にして自らの魔力を封印。両親すら騙しきって、少々魔力が強い程度の凡魔人として成長した。そうして公爵家のメイドとして働き始めた彼女だったが、そこで早々に魔力の強さを見破られてしまい、封印を解かざるを得なくなる。
その結果、彼女はその場で公爵家の三兄弟 ―― 元帥である三十八の長男ルーファス、副宰相で三十五歳の次男フィンレイ、騎士団長で二十八歳の三男カルヴィン ―― と、問答無用で結婚することを決定された。
なんでも高位魔族は子供ができにくいうえ、近親婚を重ねたせいで魔力を持たない『落ち子』が生まれる確率も高いのだという。しかし庶民から突然変異で生まれる魔力の高い存在との間に子を成せば、以降三世代は落ち子が出ないらしい。加えてセーラは突然変異の中でも数百年に一人しか生まれないという、容量限界まで魔力を蓄えた『絶色』。これまでは力を封印していたため黒かった髪は、その証である白髪に変じていた。
子供を産める年頃の絶色ともなれば、高額で売り買いされることは間違いない。このまま何の後ろ盾もなくメイドをやめて世間に出れば、確実にさらわれ売り飛ばされたあげく、どこか貴族の屋敷で鎖に繋がれたまま子を産む道具にさせられるだろう、と。
そう脅し結婚を迫る三人だったが、どうも話がうまく噛み合わない。
そもそもこの世界における魔人の結婚は、一夫多妻、一妻多夫、多夫多妻、なんでもオッケーで、特に貴族は一夫多妻もしくは一妻多夫が大半を占めている。家督も複数で継ぐ場合が多く、現在のレドモンド公爵家でも兄弟全員をまとめて旦那様と呼んでいた。つまりセーラは公爵家そのものの妻として、兄弟三人と同時に結婚し跡継ぎを産めと言われているのだ。
詳しい話を聞けば聞くほど、価値観の違いに頭が痛くなってくる。おまけに長男は結婚と恋愛は別だから、子供さえ産めば恋愛は他人と自由にして良い。自分もそうすると言い出すし、次男は女性すべてを嫌悪し見下しているドS。庶民の部下を持つ三男だけは、かろうじてある程度は話が通じたが、それでもやはり一筋縄ではいかない性格で。
なんとかお先真っ暗な強制婚や人攫いフラグから逃れようと四苦八苦するセーラだったが、三兄弟の過去を知ってゆくうち、いろいろと思うところも出てきて……

えー、言うまでもないですが、逆ハーです。
誰か一人を選ぶんじゃなく、きっちりしっかり結婚してます。要注意。
本編完結済で現在は後日談を連載中。
美形ぞろいのヤンデレに溺愛される系で、魔人の結婚制度のあり方とか恋愛観とか、倫理的にかなり際どいというかエグいというか。
基本的に主役女性の一人称で、伝聞する内容はともかく、主役の周辺だけはとりあえずハッピーエンド。それなりに丸く収まっているので、読後感はそう悪くないかと思います。が、この手の話が地雷の方は、くれぐれもお気を付け下さい。
No.6688 (読書)


 意外と評価が高いらしい
2015年03月24日(Tue) 
昨日あたりから興が乗って、久しぶりにポチポチと新しい話を書き進めているのですが。
私が文章を書くにあたって欠かせないもののひとつに、類語辞典があります。

あれはその昔、何かのきっかけでまとまった額の図書券をもらったことがあったんですよね。……義理チョコのお返しかなんかだったかな?
で、どうせあぶく銭なんだから、自分のお金では絶対に買わない本に使ってみようと思い立って、手に取ったのが類語辞典だったのですよ。
まだネットなどやったこともなく、B罫のルーズリーフに手書きで小説を書いていた時代。とにかく語彙が足らなくて、1Pの中で同じ言いまわしを何度も使ってしまっては、国語辞典を引き引き「他の表現はないものか」と頭を悩ませていましたっけ。それが何かのはずみで「類語辞典」なるものの存在を知り、それだ!! と思ったのです。
当時地元で一番の老舗だった本屋さんに足を運び、普段は見ない専門書の棚であれが良いかこれが良いかと手に取り悩んだのを、今でも覚えています。
そうして選んだのが、この辞典でした。

404011700X角川類語新辞典
大野 晋 浜西 正人
角川書店 1981-01

by G-Tools

……ぶっちゃけると、かなり重いです。本体もA5サイズとかさばるし、電子辞書を使い慣れた今となっては、引くのにけっこうな手間と労力を感じます。

それでもこの辞典は素晴らしい!

まさに求めていた通り、「この言葉と同じような意味を持つ別の言いまわし」を探すのに、これ以上なく役立ってくれていますvv ちゃんとそれぞれの意味も載っているので、細かいニュアンスの違いも把握した上で、単語や慣用句を選択できますし。
ふと思いついて Amazon で調べてみたら、今でも変わらぬ同じ版が★4つの高評価でレビューも二十件以上ついていて、ちょっとびっくりしました。
あの日これを選択した、自分の目は確かだったのかvv

ちなみに今はネットで、簡単な類語検索ぐらいできるんですけどね(苦笑)

■類語辞典・シソーラス・対義語 - Weblio辞書
 http://thesaurus.weblio.jp/

これはこれで、お手軽に使えてけっこう便利。

そして今日もこの辞書をめくったり別窓でブラウザを立ち上げつつ、キーボードを叩いておりました。
シリーズ物の続きではなく、一から設定したまったく新しいお話です。こういうのは最初の世界観の説明とキャラクター登場時の描写、そして文章の雰囲気を確定させるまでが難しいのですよね。それでもプロローグからどうにか第三章まで到達したので、そろそろ安定してきて楽になってくるんじゃないかとか。
現在の文章量は原稿用紙で67枚。
……プロットでは十二章まであるんですが。一章20枚ペースを保てるなら、プロローグとエピローグ込みで250枚を超えられる計算か……?
No.6689 (創作)


 2015年03月25日の読書
2015年03月25日(Wed) 
本日の初読図書:
4403621783結晶物語 (5) (ウィングス・コミックス)
前田 とも 前田 栄
新書館 2014-05-24

by G-Tools
コミカライズもついに最終巻。
やっぱり最後は黄龍大暴走な、シンデレラモチーフの偽魂使いとのアレでしたね!<一番好きな話
……とはいえ200P超ある、薄めの文庫ならそれだけで一冊分いけそうなお話を、マンガ一巻にまとめるのはかなり無理があったようで、相当ザクザク削られていたのが残念です。
特に「黄龍の名は強いから、弱くなったら改名した方が良い」とアドバイスされるところ、花籠ちゃんの結晶を守るために黄龍が悪知恵を駆使して結晶をお使いに出させる策略、「自分の魂の死後の所有権は白夜さんにある」って言って感心される ―― というか呆れられる ―― の場面がなかったのが悲しい。

そしてマンガ版ではことここに至ってようやく、花籠ちゃんがどうして死んだのかが明らかになりました。
……やっぱりこのエピソードはもっと早めに出しておかないと、黄龍がどうしてあそこまで凍雨の下僕に甘んじているのか、そして若い女の子に優しいのかが判らなくって、途中で読むのやめちゃう人とか多かったと思うんですよねえ。

あと東雲さんの、妖ゆえに愛し方を間違えた食い違いっぷりとかも、だいぶソフトになってましたね。榊祥子が異能を得た理由も、産み直しなんてディープな理由じゃなくて、単に長年そばにいて養育し続けたからでしたし。ラストでデウス・エクス・マキナのごとく登場してひっさらっていく白夜さんの出番もなし。壊れた結晶をどう直すか悩む = 今後の黄龍との関係をどうするかで迷う凍雨もさくっと省略。
……ほんとに削られまくってるな(苦笑)

ああでも、黄龍が体内の結晶と同調して大暴走するシーンは素晴らしかったですvv
乱れたダークスーツで龍眼になって、四神を従える黄龍……格好良すぎる(うっとり)

個人的お気に入りキャラ東風のキャラデザも良かったですね。
ほっそいキツネ目が、真剣になると開くというのがポイント高いです。

背中を丸めながら人魚刀でプチプチと魂を開放していくスーツ姿の黄龍と、それを見守る東風さんの場面も美味しかった!

「かつて子供の自分が助けてくれと言ったことで、本当に助けてくれた人がいた」「だから現在、誰かに助けてくれと求められたら、無視はできない」という黄龍のスタンスが、本当に真摯で切なくてたまらんのですが。
そこのところの台詞まわしも、このマンガ版単体だと意味が汲み取りにくくなっているのが、心底、しんっっそこ、もったいないです。

……っていうか、こうしてエッセンスを抽出してみると、黄龍ってロッドに似てるかもしれない……そりゃ好みなキャラの訳だ……(苦笑)


そんなこの作品の、原作小説はこちら。

4403540872結晶物語 (1) (ウィングス文庫)
前田 栄 前田 とも
新書館 2005-01-01

by G-Tools

全4巻で完結しています。
もしも読むならマンガ版よりも、先に原作小説の方を選ぶことを、私としては強くオススメいたします。
No.6694 (読書)


 技術の革新
2015年03月26日(Thr) 
先日マウスを買い替えたという記事をUPしたところ、コメントをいただいて「マウスの好みも人それぞれなんだなあ」とか思ったんですが。
つい昨日、出先で他人様のデスクトップを使う機会があったのですよ。
そしたらそのマウスが、コードレスの大ぶりなタイプ。それだけならまだ別にどうということもないのですが、なんと中ボタンがなかったんですよ!

ホイールでも、一昔前の前後にカチカチするボタンがついてるタイプでもなく。
なんか左右ボタンの間に、ちょっとマットな触り心地のスペースがありましてですね、そこを指でこすると画面がスクロールするんです。いわばマウス本体にタッチパッドが付属しているような感じ?

そんなマウスがあるとはついぞ知らなかったし、当然、操作するのも初めてで、最初はなかなかコツが掴めませんでした。って言うか、二時間程度のエクセル作業ではとうてい慣れたとはいえず、最後まで微妙な使い心地のまま終わりました。
「こんなんだった」と見本画像を貼ろうにも、ちょっと検索してみた感じでは、それらしい商品が見つかりません。タッチセンサー式とか言うのが近い気もしますが、一応左右ボタンは普通だったしなあ。

それにしてもポインティングデバイスって、どんどん変化していっていますね。
最近のマウスはボタンが5つぐらいついてるのも当たり前らしいですし、おたねさん なんかはお店の人に勧められて七つぐらいボタンがついてるのを買っちゃったら、使い方がよく判らなくて作業が大変だとかおっしゃってますし。
もう昭和生まれの身には、なかなかついていけませんですことよ(遠い目)


ちなみにいま書いている新しいお話は未来SFで、主役の仕事がプログラマーだったりするんですが。
コンピューター部分の描写に非常に困っております(苦笑)
そんな、何百年も未来の時代設定で、ノートパソコンとかスマホとか出して、五年後ぐらいに読み返したら失笑モノになってたりしたら、切ないじゃないですか……

まぁそれはそれで、古典SFというジャンルなどは、『あの頃のボクが考えた、理想の未来像』を楽しむという読み方があるんですけどね(笑)

そんな本日の進捗は、原稿用紙29枚と17行。トータルで108枚と2行まで到達しました。
……ついに100枚を超え、ストーリーはようやく五章目に入ったものの、これから手を付ける五章の後半部分は、書いておいたプロットをまるっと変更してしまったので、ほぼイチからひねり出さねばならない状態です。そもそも四章目の後半辺りから、なんか予定外の描写が増えてきてるんですよね。
その主な原因は名無しだったモブキャラ達に、うっかり外見とか性格を設定し始めちゃったあたりなんでしょうが……結果的に枚数が増えるのは良いことだけれど、ストーリーがなかなか進まないよ……(−ー;)
No.6697 (電脳)


 とりあえず一山越えた
2015年03月27日(Fri) 
先々週から通っていた職場のお試し体験が、ひとまず今日で終了しました。
勤務の最後には、面接して下さったかたと、直接指導して下さったかたと、そして間に入っていろいろな手続きをして下さってる病院のスタッフさんと、四人で振り返りミーティングをば。

えー……スタッフさんが間に入ってるあたり、察していただけるかと思いますが、その職場っていうのは心身にさまざまな問題を抱えている人を、積極的に受け入れて下さってるところなんですね。
でもって、私も病院から紹介されて、ここでならそれなりにやっていけるのでは? ということで、お互いの相性を見るためのお試し体験だったわけです。

で、三週間。
私がやっていたのはずっと、「ネット通販に出品する古本を、状態チェックして値段を決め、パソコン内のデータベースに情報を入力していく」という作業。
正直言って、本とパソコンを触っていれば落ち着ける私にとって、これ以上楽しくこなせる仕事はないでしょう(笑)
本当は他にも、仕入れた本を仕分けしたりキレイにしたり、あるいは出荷する本を梱包したりといった作業も体験するはずだったんですが。
……最終ミーティングでぶっちゃけられたところでは、ちょっとバタバタしていて指導担当の方達の手がまわらず、一番最初にデータ入力方法を指導した後は半ば放置されてた状態だったそうで(笑)

それでもまあ、放置しておいて大丈夫と判断される程度には、問題なく勤めていられたのかと思うと、ちょっと胸を撫で下ろしました。
その他の職員の方々も、判断に困った時には気軽に助言して下さるし、かといってごちゃごちゃと無駄話を振ってくるでもないしと、個人的には非常にありがたい距離感覚。正規勤務じゃないこともあるでしょうが、電話取らなくても良いし、お客様いらしても「お疲れ様です」って挨拶するだけで良いし、ほんっっっっとーにありがたい環境でした(しみじみ)

……っていうか、出社時と退社時に「お疲れ様です」の一言でいいから、必ず誰かに声をかけて下さいねって最初に念を押されたあたり、本当に人間関係に難のある人達が多い職場なんですね……(遠い目)<思い返せば私も社会人になって最初の頃、さんざん上司に挨拶しろと怒られた


まあそんなこんなで。
体験を終えての私の感想としては、ぜひこれからも続けて務めさせていただきたいという一択でした。
ちなみに最終ミーティングであちらから言われた、一番印象に残った言葉は「面接に来た時と表情が全然違う」でした。
「面接に来た時は、どよーんとしててしゃべらなくて、半分ぐらいHさん(病院のスタッフ)に話してもらってたのに、今は表情が明るくなって口数も増えてる」って言われました。

うん、それだけこの三週間が良い刺激になったことは私もはっきりと自覚してますけど。でもあの面接受けた時点で、自分では「久しぶりにすごくいっぱいしゃべって、ちょっとハイテンションなぐらいだった」って思ってたんだけどなあ……(^ー^;;)ゞ

ひとまずは、諸手続きとか勤務形態、具体的な日程その他もろもろをすりあわせたりがあるので、私はしばらく連絡待ちで待機。

ああそれにしても、「体験期間を終えると、緊張していた気が緩んでどっと来る人も多いから、気を付けて下さいね」とか気遣っていただけると、その優しさが心に沁みいる……( T ^ T )


そして今日のモノ書き作業は、急遽プロットを変更した部分に必要な、間取りの設定を新たにやっていたら、それでほぼ時間を使いきってしまいました_| ̄|○
一応ネットで検索したものを参考にはしましたけど、建築基準法とか広さの感覚とかまるで判らないので、ちゃんと住める構造になっているのやらどうやら……(遠い目)
ま、まあ現代日本が舞台じゃないんだし、文章に矛盾さえ出てこなければいいのよ。きっと……たぶん。
No.6700 (日常)


 事前準備って大切ですね
2015年03月28日(Sat) 
今日は朝からずっと、本も読まず各地の更新チェックもせず、知人からの頼まれものも入らず、ほぼずーーーーっとキーボードを叩いて、お話の続きを書いておりました。
昨日設定した間取り図を別窓で表示しつつ書き始めた予定外のシーンは、嘘のようにサクサクと書き進み。って言うか、今までぼんやりとしかイメージできなかったその他の室内場面も、間取りと大まかな家具の配置を決めた途端、ものすごい勢いで脳内映像が動き始めるし(笑)
今回のプロットには入れなかった番外的小ネタエピソードとかが、頭の中でどんどん形になっていくよvv
これ拍手用SSとかで書けないかなあ……

私は自分で話を作る時、小説を読む時と同様、フルカラー映像を脳内で動かしてイメージしていきます。
各キャラクター達に関しても、まず決めるのは外見イメージ。名前や背景は、それに伴って後付けされたり予定変更されることが多いです。
プロット段階では名無しのその他大勢だったキャラクターが、本文書きながらその場の勢いで外見を決めた結果、予想外の方向にキャラが立ちまくる場合もしばしばで(例:「月の刃 海に風」の場合、書き始めた段階ではガイとジルヴァ以外まったく設定がなかった)。

今回もそんな感じで、書きながら設定が増殖していっています(苦笑)

実際に文章で書いてみると、「あ、ここのところ矛盾してる」とか気付くことも多かったり(^ー^;;)ゞ


そんな本日の進捗は、原稿用紙でなんと47枚。トータルで160枚にまで達しました。
……まあ、今日書いた部分は、プロット段階で台詞とかほとんど全部書き込んであって、予定外に書き下ろした室内場面9枚分を除けば、既に書いてある文章を整えた結果、1.5倍ほどに膨らんだといった感じなんですがね。
ストーリーもついに起承転結の『転』にまで到達♪
この先はやはりかなり濃い目にプロットを書き留めてあるので、変な方向に暴走さえしなければ、比較的スムーズに進めるんじゃないかと思います。

モノ書きの神さま……どうか今しばらくの御滞在を、切に、切にお願い致しますです(パンパン)
No.6701 (創作)


 2015年03月29日の読書
2015年03月29日(Sun) 
本日の初読図書:
「ヤクザな退魔外伝 神無沼(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n1920cp/

個人的、諸口作品イチオシの「ヤクザな退魔」外伝短編。
短編と言いつつ、約2万字、テキストファイルで40KBぐらいあります。文庫本だと50P程度かな。
……あれ、そう計算するとやっぱり短編のくくりで良いのかも?<オンライン小説に関する長さの感覚が混乱気味

今回は「毎日がメリー・バッド・エンド」の主役が若頭を勤めている、月島組第四支部に所属する武闘派ヤクザ、深谷靖(ふかたにおさむ)ことヤスさんがメイン。
このヤスさんと、ヤク退主役の笙矢さんがコンビを組んで、クトゥルフ的な化け物を相手に山奥の沼や廃屋でガチンコバトルを繰り広げます。いあいあ!

相手が異界の神(?)なので、いつものように日本の神様達の力をうまく借りられず、相棒の鯉も本調子でないとあって、笙さんかなり苦戦気味。銃を武器に戦うヤスさんが、まさしく海外映画のアクションもののように格好良かったです。
とはいえ私はやっぱり、ドスを手に眼を稲妻色に光らせている比嘉笙矢@本気モードが好きなんですけどねvv

あ、あと私は見てないので雰囲気で流しましたけど、北野武のヤクザ映画を知っていると、細かいところでニヤニヤできるようです。
No.6702 (読書)


 文章は財産だ
2015年03月29日(Sun) 
最近になってちょこちょこと、「ホシナ大探偵」で検索してくる方がいらっしゃるなあと思っていた今日この頃。
不思議に思って自分でもググってみたところ、こんなものがヒットしました。

■険奇探偵小説 ホシナ大探偵―押川春浪 ホームズ翻案コレクション― - 書肆盛林堂
 http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca1/70/p-r-s/

おおう、復刻されとるΣ(゜ロ゜ノ)ノ

> サイズ:文庫版
> 発行部数:350部
> 頒 価:1,200円(税込)

って、ものっそい競争率高そうですが、この手のものを欲しがるのはマニアぐらいでしょうから、この程度の発行部数で良いんでしょうか。
冊数が少ないせいか、Amazon とかでは入手できないみたいです。

しかしテキスト公開までしておいて詳しくは知らなかったんですが、この作品、一部では名を知られた『幻の一作』だったそうなんですね。
なんでもタイトルだけは知られていたけれど、長らく実物は見つからなかったのが、ある時国会図書館の未整理本の中から発見されて、改めて世に紹介されたのだとかなんだとか。

……その恩恵を受けて近代デジタルライブラリーで拝読し、あまりの面白さに「これはもっと多くの人に読んで欲しい!」と思った結果が、自力での電子テキスト化に繋がったわけですが。

明治大正時代に書かれたいわゆる古書的な書籍は、付加価値とかがついて一般人が自力で入手するのは技術的にも金銭的にも非常に難しいものが多いと思います。これは今後改善されることは物理的にありえず、むしろ劣化した本はこれからも廃棄されていくだろうことを思えば、どれほど読みたくても目にすることができなくなる一冊は、この先どんどん増えていくことでしょう。
今回のような復刻版の発行や、青空文庫、近代デジタルライブラリーといった著作権が切れた作品を公開してくれているサイトの存在は、貴重な作品をたとえ不完全な形でも未来に受け継いでくれるという意味で、本当にありがたいと思っています。

私のサイトも、そんな「未来にいるはずの、読みたいと願う誰か」に対して、何かを少しでも残せたらなあと、そんなふうに願ってやみません。
うちの著作権切れテキストに関しては、転載・再配布を歓迎しております。
いつかうちのサイトが閉鎖する日が来ても、このテキストだけはどこかで誰かに受け継いでもらえたら、とても嬉しいなあと。そう考えているのでした。


……そして、そろそろモノ書きの神さまの行方を見失いつつあるかも知れない、本日。
今度は別の場所の間取りを書いていたら(以下略)
実際に家具とかを配置してみたら、これまでの脳内イメージとだいぶ食い違ってきてしまって、今まで書いた部分を改めて読み返しつつ修正作業する羽目になりましたよ(−ー;)
喫茶店とか食堂って、何人でいくつぐらいの席を回してるんだろう……?

ああそれにしても、枚数が増えてくれるのは嬉しい半面、書いても書いても先が見えない……書いても書いても書いても書いt
No.6703 (読書)


 良いニュースは続く
2015年03月30日(Mon) 
つい2日ほど前、ヤク退の新作番外編を公開されたモロクっちこと諸口正巳さんですが、また新たな喜ばしいお知らせがやってまいりました。

■ミライなき世界の物語: スタンスフィールドに花束を。
 http://mmolockchi.sblo.jp/article/115938335.html

なんと『謳えカナリア』の書籍化が決定したそうです!
さすがは諸口さん。やはりこの方の作品はレベルが違う……

エンターブレインさんの公式アナウンスなどによれば、発売は夏頃で大きさはB6版サイズ。そしてイラストはTHORES柴本さんとのこと。
THORES柴本さんって、バチカン奇跡調査官のイラスト描いてる人ですよね。あとネットで表紙画像見たことしかないけど、トリニティ・ブラッドの絵もこの人ですよね

最っっっ高の絵柄じゃないですかvv
まさにあの世界観のイメージに、ぴったりそのままだと思います。決定した編集の人、GJ、ぐっっじょぶ!!

ああどうしましょう。
本文の加筆修正はあるんでしょうか。B6版だとけっこうなお値段だし置き場所も取るけれど、ここはやはりシリル&蜂つながりで、「世界時計と針の夢」と並べて持っておきたい〜〜《o(><)o》

とりあえず発売されたら、少なくとも本屋で実物を確認はしておきたいところです。
……って、いくらなんでも入荷ぐらいするね?? いくら大判のラノベに弱いこのへんの本屋でも、一度ぐらいは実物を見られるよね……??


2015/08/06 追記:

書影出ましたーー!!

4047306533謳えカナリア
諸口正巳 THORES柴本
KADOKAWA/エンターブレイン 2015-08-29

by G-Tools

すごいなあ、すごいなあ……あの世界観にほんとにぴったりですよ。
ちなみに表紙のどこかにひっそり神様(アンスル)がいます(笑)
タイトルロゴが入ると隠れてしまうらしいので、探すのなら今のうちvv
No.6709 (読書)


 ヤシャスィーン!!
2015年03月31日(Tue) 
4月5日午後五時より、MBS・TBS系チャンネルで、アルスラーン戦記の三十分アニメが放送開始されます!

■アニメ「アルスラーン戦記」公式サイト
 http://www.arslan.jp/

最近になって、ハガレンや銀の匙でお馴染みの荒川弘さんの作画でコミカライズが始まってびっくりしましたが、早くもそのキャラデザインでのアニメ化ですよ。これはもう見るしかないでしょう!
ああでも、マンガの方もまだそんなに話が進んでいないのに、ワンクールアニメだとしたら、かつての映画版第一作みたいに、ファランギースとギーヴまで出揃ったところで終わっちゃったり……しないよね(どきどき)

って言うか、このところちょっとテレビ見る余裕が(主に心理的に)ないんだけど、とりあえず録画して積んでおくしかないのか……(苦悩)
No.6710 (映像)


 心の余裕は大切です
2015年03月31日(Tue) 
毎年恒例となりつつある、ワチキさんや pao ままさん達とのお花見も、気がつけばもうこの週末に迫ってまいりました。
ふとあたりを見まわしてみれば、世間はずいぶんと春めいてきておりますね。最近めっきり、草花に目を向けるような余裕を失っていたように思います。って言うか、2月と3月、職場体験にまつわるゴタゴタのほかは、何やってたのかあんまり記憶がないよ……?
今日は病院帰りに、近所の庭にある白木蓮や、ほころび始めた桜の蕾があることに気がつけて、ちょっと心が和みました。



駐車場の脇に咲いていたハナニラ。
……思えばスマホのカメラ機能を使ったのすら、久しぶりだったかも……


そんな今日は、市役所へと申請書類を提出しにも行ったんですよ。
私はなぜか役所というものが大の苦手で、行かなければならないとなると、テンションを上げて上げて、思い切りリキを入れないとなかなか一歩を踏み出せないタチです。
今日も「どうせ明日に回したら、それまでずっと一日うだうだと気分が盛り下がり続けるのは目に見えている」と、一生懸命覚悟を決めてからの突撃だったのですが。

……窓口で申請用写真の裏に名前書いてくださいと言われてボールペンで記入したら、写真の表面が机に敷いてあるビニールシートに貼り付いて剥がれるなんて、誰が思うよ _| ̄|○

それでもここで挫けて後日にまわしたら(以下略)なので、一度自宅まで帰って、市役所までもう一往復しました。……自転車で。

天気が良かったのは助かったけど、気温が高くて汗だくですよ、ふふふふふ……(遠い目)

そんなこんなでバタバタしていたので、今日は一枚も書き進められませんでした。うう、モノ書きの神さま、まだいらして下さってるかなあ……?
No.6711 (日常)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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