よしなしことを、日々徒然に……



 2014年03月01日の読書
2014年03月01日(Sat) 
本日の初読図書:
「トリップ・トラック(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n0915bl/

十年以上も務めてきた工務店が倒産して、泉堂史郎(31)は呆然としていた。退職金も出ない状態で代わりにと譲られたのは、型落ちの2トントラック『イスズのエ○フ』。車両後部が観音開きの貨物室になっている、パネルバンだ。おまけとして積みっぱなしの中身も持って行けとの事だったが、建築資材や工具の類など、工務店を首になってしまっては使い道もない。
だが嘆いたところで、どうしようもなかった。しばらくは実家の世話になろうとアパートを引き払い、数少ない家財道具もトラックに積み込んで、史郎は海沿いの道を走りだした。ところがそこで、道に飛び出してきた女の子を避け、トラックごと崖下へダイブしてしまう。
……そうして気が付くと、彼はトラックに乗ったまま見知らぬ草原にいた。そして現れたのは、乗用車ほどもある巨大な三つ目の恐竜と、それと戦う女剣士と女魔法使い。
逃げる恐竜はまっすぐにトラックへと突っ込んでき……そして見事に激突した。
ああああああああ! 俺の退職金がっ!! とうろたえる史郎だったが、何故かトラックはびくともせず、逆に恐竜は脳震盪を起こしたのか動かなくなった。その隙に恐竜へ止めを刺した女剣士と女魔法使い ―― イングリットとジルコニアから話を聞いて、史郎は自分がセツカという異世界にトリップしてしまったことを知る。
いま彼がいるあたりは空間が不安定で、魔法の転送による事故が多発する場所らしい。なので彼女達は史郎がどこか遠い別の大陸から、事故で飛ばされてきたのだろうとあっさり納得した。馬のついていない自走馬車 ―― 2トントラックについても、そういった魔道具は高価ながら一部の貴族などが使用しているそうで、珍しがりながらも普通に受け入れてくれる。
二人を根拠地の街ニナロウへと送りがてら、史郎はいろいろとこの世界について教えてもらった。そして、どうやらこのトラックの移動速度と乗り心地はかなり良いらしいので、運送業でも始めればなんとかやっていけるのではないかと目算を立ててみる。
ところがその道中、野営中にアンデッドに襲われたことで、意外な事実が判明した。なんと2トントラック『イスズのエ○フ』には『妖精(エルフ)のイスズ』が宿っていたのだ。
トラックが世界を渡った際にたまたま位相が重なり、さらにたまたま真名が一致したため存在が安定し、実体を持たないはずの妖精が一体化してしまったのだという。光の妖精の力を宿したトラックは、史郎を主と呼び、ヘッドライトの光だけでアンデッドをあっさりと消滅させてしまった。さらに内燃機関のピストン内で極小の炎系魔法を発生させることで、軽油を必要とせずとも動くことができるようになっていた。イスズ本人は、吸気口から空気と共に取り入れられる魔力(マナ)さえあれば、充分に存在していられるという。
え、それってなんてエコ?
驚くべきことは他にもあった。なんでもこの世界には『ルミニウム真銀』と呼ばれる希少金属が存在していて、その強度はオリハルコン以上。さらには魔力を蓄積する性質まで備えている超魔法金属なのだが、しかしその金属、地球ではごくありふれた存在で……

引き続き「偽クノイチ〜」から始まる一連の作品群のひとつ。完結済です。
これでこの作者さんの書かれている話はコンプリートしましたvv どうやら「窓の記憶〜」以外は、ファリーアスシリーズと銘打たれていないものでも、どこかしらに繋がりがあるようでした。
……とはいえ今回のお話に出てくる異世界は、紫乃さん達が行ったファリーアスとはまた違うようで、魔法の名前とか貨幣価値、ギルドの設定が微妙に異なっています。ではどこで話がリンクしているのかというと、地球側でして。
詳しくはネタバレになるので避けますが、地球に残された史郎の両親の側でも外伝扱いでエピソードがあり、そちらの方でちょこちょことですね。
まあ、それはさておき。
んー……今回は割と判りやすい、物資チートの成り上がりでハーレムエンドでしたかね。
主役の職業が『自走馬車使い(トラックドライバー)』で、魔物の倒し方が2tトラックを運転しながら片っ端から殲滅(ひきころ)すってあたり、なんとも独創的で面白いvv
なにしろトラックは車体がほぼ総アルミ製、すなわち1gで白金貨5枚=50万円もする超魔法金属ルミニウム真銀の塊なので、時速数十キロの体当たりでどんなモンスターもイチコロなのですよ。そして運転している史郎はもちろん同乗者にまで経験値が入るので、レベル上がり放題。故に史郎自身はほとんど戦闘経験を積まないまま、トラックの運転だけでレベルが英雄ランクにまで上がっていきます。
でもって。
力も金も地位も領地も得て、内政パートもあるんですが……領地が繁栄する下地となった『毎年約束された豊作』が、よくある腐葉土とか輪作導入ではなく、エルフによる祝福頼りだというのがちょっと気になりました。遠方との商取引も、1台しかないトラック(内部空間50倍に拡張済)の輸送力頼りだし。
……これってイスズの主である史郎が生きてる間は良いけれど、代替わりしたらとたんに衰退する流れと違うか? 仮にイスズが子孫に代々受け継がれるとしても、それはそれで跡目争いとか権力闘争の原因になりそうだとか、そんなことを思ってしまったり。一応貴族として一領を預かったのなら、未来のことも考えなきゃだと思うんだよ?
そして敵対相手のやってることが相当エグいので、史郎パートのへろーんとした雰囲気に油断していると、ちょっとショックを受けるかもしれません。まあ、一部だけでもナインちゃんとして救われてくれたのは良かったですが。

とかなんとか言いつつも、一気読みするぐらいおもしろかったんですけどね!
元建設会社勤務かつ元建具屋勤務の兄を持つ身としては、アルミサッシで武器防具を作ったり、防寒用の裏地にアルミ蒸着した作業着で剣の斬撃を防いだりとかするのがたまらんです(笑)
作業帽子の裏側にアルミホイル仕込んで兜の代わりとか、それどんな子どもの日やvv
No.5644 (読書)


 2014年03月02日の読書
2014年03月02日(Sun) 
本日の初読図書:
「金属バカと異世界転生(小説家になろう)」〜魔法学院一年目 : 理事長の呼び出し
 http://ncode.syosetu.com/n9758bv/

金属や鉱物の加工にだけ異常な能力を持つ研究馬鹿の青年が、異世界で赤子へ生まれ変わっていろいろやらかすお話。……いちおうTSものなんですが、外見は美少女でも実は上下どっちもある両性具有っぽい特殊種族に生まれてしまっているので、男の娘っぽい要素もありなにやらややこしいことに。
うーん、ストーリーの説明が難しいです。大雑把に言うと、辺境の島で迷宮探索をやっている両親の元で十歳まで成長しつつ世界のことを知ってゆくパート。迷宮を攻略し終えた両親に連れられて王都へ出てきて、貴族のお嬢様の元へ侍女奉公に上がりつつ王様や宰相とも交流したり、それまで不可能だったオリハルコンの鍛錬という新技術を生み出したり、主人のお嬢様を狙う政敵を倒したりするパート。十二歳になり、お嬢様と共に魔法学校へ入学して女子寮で生活する羽目になるパート。と、今のところだいたい3つに分けられるでしょうか。
金属バカとタイトルにある割りに、もっぱら金属以外のことで才能をいろいろ発揮しています。死ぬ前は研究馬鹿っぽかったのに、なんでそんなに広範な知識があるんだ……と思っていたら、途中で予想外にヘヴィな過去が明らかになったりしてびっくりとか。
あと、主人公はいわゆる異世界転生を果たしている訳ですが、他に異世界トリップしたキャラと異世界憑依したキャラも出てきたりして、なんだかカオスなことになったりとかも。特にその辺りは異世界憑依したキャラがかなり残虐行為に手を染めていたり、主役の意外な冷淡さが発揮されていたりして、ちょっと全体からすると浮いている、かも?
なんというか、それこそ三つぐらいの話がまとめてられている感じがして、少々話が広がりすぎている感はあるような。紫雲とか今後出てくるんだろうか……?
No.5647 (読書)


 だいぶ手馴れてきたかな
2014年03月04日(Tue) 
ごっつー久しぶりにリアル書店へ行ってきました。
最近はもっぱらネットで値下がりした古本を買っている私ですが、手元に300円分ぐらいの図書カードが残っていたのですよ。どうせなら使わないともったいないという訳で、数少ない発売後すぐ定価で購入している加藤元浩さんのマンガを買うのにでもと思ったのですが。
車を運転中にふと、そういえばあの本屋、ポイントカード作ってたなあとか思いだしたのです。新規開店時に詳しい説明もなしに薦められるまま作成して、二年間ぐらい一度も活用しないまま、本を購入する時は惰性で出していたあのカード。もしかしたらなにがしかの足しになるかもしれない。どうせもうめったにあの本屋には足を運ばないのだし、どうせなら使ってしまおうと、店員さんにこのカードはどういうものなのかと聞いてみたのです。
結果、1ポイント1円として使用できるポイントが、570ポイント貯まっておりました(笑)
しかも今はシステム移行中で、1回に使える単位は200Pずつだけれど、代わりに200Pを210円として扱ってくれるそうでvv
そんなこんなで450円の本のうち420円分をポイントで支払って、30円だけの出費で帰ってきました。ラッキー(喜)
ちなみに残りの170Pは、新しいシステムのカードに移されて、今後は1ポイントずつ好きに使っていけるそうです。その代わり10円のおまけはなしだし、最終加算から1年が過ぎると失効するとのこと。そして当初目的だった図書カードの残高は手付かずのまま。
ふむ……図書カードとポイントの残りを合わせれば、もう1冊ぐらいマンガが買えそうだな……あ、カーマリーの2巻目の足しにでもしようかな。こっちも定価で即買いの予定だし。
……事前予約しておかないと、絶対に入荷しそうにないけど(苦笑)

でもって。
ホクホクと帰宅して、まずはここ一ヶ月ぐらいの出納簿をまとめて入力。そしていざ読書を……と思ったらば。
外出していた次兄が、こんなものを持ち帰ってきました。



えー……3台目の Windows7 です。
なんでもそろそろ次兄と母もXPから乗り換えないと、と店に様子を見に行ってみたら、もう目星をつけていたマシンの在庫が残り一台だったそうで。消費税と合わせた駆け込み需要でしょうか。他の同等スペックの機種を選ぶと、1ヶ月待ちで値段も5000円ぐらい高くなるらしく、取り急ぎラス1をお買い上げしてきたとのこと。その後、他支店の在庫も調べてもらった結果、もう1台もなんとか確保できたそうで、数日中に同じものが届くそうです。
……当然、初期設定は私の役目ですね、そうですね(遠い目)

幸いにも次兄はあまりカスタマイズを好まず、できるだけ初期状態のままで使っていきたいとのこと。単語登録はしていないし、ブラウザのお気に入りも移植する必要はなし。メールもほとんど使っていないので、現在の Outlook Express からはアドレス帳だけ移せば良く、これまで送受信したメールデータは不要と言ってくれたので、一気に仕事が楽になりました。
ひとまずOSの起動設定して、有線LANでネットに接続。最優先でウイルス対策ソフトを入れてから無線LANの設定。 WORKGROUP と共有フォルダの設定にちょっと手間取りましたが、前回のメモを見返しながらどうにかこうにか。あとは Office2010 を入れたら、 Outlook のメールアカウントの設定にアドレス帳を CSV で移植して、 Windows Update 開始。重要な更新100個とかをDLとインストールしている間に、同時進行でHP更新用の TeraPad と FFFTP を入れて、旧マシンのDドライブの中身が 500MB 程度だったので、それもさくっとLAN経由でコピー。デスクトップにある余計なアイコンを整理したら、おおむね終了でした。

やあ、環境が整うまでに一週間はかかった私に比べると、なんてお・手・軽★

あとは手持ちのバージョンが古すぎて Win7 には入れられなかった Photoshop Elements を買い直せば、それでだいたい良いみたいです。 ……良いよな? なんか忘れてないよな??
一番手間取ったのが、メールパスワード書いたプロバイダの書類を探すことだったあたり(苦笑)

ちなみに現在の次兄は、10年以上使ってHDDから日常的に異音が鳴っていた旧XPノートとのあまりの落差に「すっげえ快適!」と大喜びしながらいじっているようです。
さて、二三日中には母のマシンも届くか……母の場合は単語登録ががっつりある上に、メールデータも移行して欲しいって言ってるからなあ。 Outlook 同士なら簡単な事だけど、母もOE使いなのがネックですわ。直接移すことはできないみたいなので、けっこう手間がかかりそうです。
あとは一太郎ビューアーもいるだろうし、プリンタとスキャナの設定もいるし……って、ああっ、いま使ってる母のスキャナ、 Win7 に対応……してなさそうだなあ……(汗)<MEの時代の機種
なによりも、ガラッと変わったユーザーインターフェースに母が適応できないことが明確すぎて _| ̄|○
ああ、当分「これどうやるの!?」「あれどこにあるの!?」っていちいち聞きに来られるのが目に浮かぶ……(−ー;)

ともあれそんなこんなで、昨日から手を付けて今日読み切るつもりだったカーマリーの1巻は、最終章に入ったところで停止中です(しょぼん)
楽しみにしてたのに楽しみにしてたのに楽しみにしてたのに……
No.5650 (電脳)


 2014年03月05日の読書
2014年03月05日(Wed) 
本日の初読図書:
4865290265カーマリー地方教会特務課の事件簿 (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)
橘早月 中嶋敦子
ポニーキャニオン 2014-03-03

by G-Tools
「東の貴婦人」との異名を持つ港町カーマリーは、レストラニクス聖教国でも屈指の繁栄を誇る、東方最大の町だ。しかし商業都市としての活気とは裏腹に、不死の魔物が跋扈する暗い一面をも持っている。カーマリー地方教会の特務課といえば、魔物を相手に激闘を余儀なくされ、教区一番の殉職率を毎年更新し続ける、誰もが配属されたがらない部署であった。
隣国との戦争が終了して早五年。人員と経費の削減が囁かれる教会聖騎士団の一員であるジークフリート=カシナーデは、上司から万年人手不足のカーマリー特務課へ異動を言い渡される。
「なんでですか! 俺、カーマリーに流刑にされるような、どデカイことしでかせる男でしたか!?」
抗議するジークへと、上司は重々しく告げる。彼が選ばれた理由……それは「アミダクジ」だと。
カーマリー特務課の主任に賭チェスではめられた上司は、若い人員を差し出せという要求に平等な選択をするため、クジで彼を選んだのだという。アミダクジによるものとはいえ、命令は命令。泣く泣くカーマリーへの左遷を受け入れたジークは、問題を起こした人間の流刑地、持て余し者の吹き溜まりと呼ばれる特務課へと、しぶしぶ配属された。
そんな彼を出迎えたのは、聖職者というよりも暗黒街のボスとでも言った方が相応しい、着崩した僧服と黒の片眼鏡を身につけた特務課主任オブザー侍祭と、個性的すぎる同僚達。
着任初日から歩く死体の集団を退治に向かわされたジークの前で、特務課の主任は高らかに『死人還し』の呪文を唱える。
「団体様ご一行、ご招待!」
待てや、アンタ。内心でつっこむジークだったが、アンデッド達の半数は見事に浄化された。残りは新人歓迎会兼研修だとうそぶくオブザーに、ジークは彼の性格の一端をかいま見る。
それでも一癖も二癖もある同僚達は、付き合ってみればそれなりに気持ちが良く、活気のある見知らぬ町での新たな生活も面白そうだ。
そうして日々を前向きに送り始めたジークフリートへと、しかし受難は次々と降りかかってきて……

オンライン小説の書籍化が多くなってきた今日この頃ですが、よもやこの作品に再会できる日が来ようとは。いつかは……と淡い淡い希望だったのが、サイト閉鎖から十年の時を経て、ついに現実化してくれました!!
今ではほとんどコレクションと化しているDLした膨大なオンラインテキストの中でも、記念すべきダウンロード第一号。私にとってはそれがこのカーマリーなのです。
残念ながらイラストの類は保存していなかったので、うっすらとした記憶と己の想像力だけを頼りに思い描いていたキャラクター達が、これまた美しい挿し絵で( T ▽ T )
表紙のオブザーがアクセサリじゃらじゃらなのにちょっと不安を覚えていましたけれど、カラー口絵や内部ではそんなこともなく。普通に聖印(ロザリオ)だけで、あとはストイックな神父服をいい感じに着崩していました。武装神官のアッシュが想像以上に二枚目かつ重装備だったり、見習いルキアが同じくかなりの美形だったりとか、あとジークはもっとごつくて素朴な五分刈りぐらいのアンちゃんを想像していたのがシュッとしたイケメン青年だったりとかしましたが、おおむね満・足★でした。
なによりブラウン神父が! カラー口絵でオブザーの後ろに佇んでるのが、もうブラウンさん以外の何者でもないっっ《o(><)o》
……それだけに、ああそれだけに。
内容は懸念していた改悪もなくほぼWEB版のままでしたが、それだけにWEB版を読んだときに忘れられなかった、第四話でのあのブラウンさんショック。それが紙書籍だとよりいっそうの衝撃が(涙)
しかもオブザーの起死回生の一手がまたすごすぎるんですよね……「友人に協力を求めただけのことだ」って……このくだりのオブザーは、イラストも相まって怖すぎる(汗)

……とまあ、判る人にしか判らない感想はさておき。
シリアスと見せかけてギャグで始まるこのお話は、1巻ラストで大変ヘヴィなシリアス展開を見せます。
もう紙面はライトノベルとは思えないほどに、みっちりとした密度で真っ黒。そもそもの文字数と行数も、この手の文庫本にしては多い方でしょう(42字×16行×352ページ)。それを地の文がびっちり埋め尽くしていました。
作者様が宗教についてお詳しいのか、作中に出てくるキーセ神教の作り込みは半端ありません。キリスト教がモデルの一神教なんですが、各宗派の対立とか、過去にあった魔女狩りとか聖者の扱いとか宗教戦争とか、すんごい中世ヨーロッパの雰囲気が出ていて、ドロドロにリアルなんですよ。その上で「不死の魔物」というファンタジックな魔物と、実際に作用する神の奇跡を絡めて、実に重厚な世界観を構築されています。

そしてメインキャラのオブザー神父は、一見すると不真面目な不良神父のようですが、実際には非常に信仰心が篤く、教育に関しても生真面目な信条を持った優秀な人物です。たとえ普段の呪文がどれほど適当であろうと、物理攻撃の方法が聖書の角で殴り倒すという方法であろうと、彼の根底は誰よりも深く、重い。
……まあそれだけに、普段のギャグパートがまた、たまらん面白いのですがvv
持て余し者の吹き溜まり、左遷された人々の流刑地と呼ばれるそんな特務課に、一ヶ月もしないうちにすっかり馴染んでいるジークもまた、常識人に見せかけておいて、順応性が高いと思います(笑)
第二部ラストまで改変なく刊行してくれるのならば、「語り手はジークで始まっても、真の主役はオブザーだよな」から「え、やっぱり本当の本当な主役はジークだったのか??」となってくれることでしょう。
あとWEB公開時に大量に書かれていた外伝。その中でも第一部終了後に、ジークが「自分にしかできないから」とチェスの駒をしまっていくあのお話は、ぜひ巻末にでも収録して欲しいなあ。今回最後のイラストを見ながら、しみじみとそう思いました。
よし、二巻も定価で買うぞ! 三巻まで行けば、第一部までは入る、よな?

ああ、サイト閉鎖に伴い未完で終わっていた前日譚「この雨が止んだら」とか、別シリーズ「華屋創兵衛」とかも、今度こそ商業化されないかなあ……
No.5653 (読書)


 今年も再び?
2014年03月05日(Wed) 
すっかり写真のUPを忘れていましたが、数日前に裏庭でたぬきの夫婦(推定)がくつろいでおりました。



この特徴的な白い顔は、去年の仔ダヌキ達のお父さん(推定)と同じ個体だと思われます。
タヌキって、毎年同じつがいで子供を産むのでしょうか。今年もあのモフモフが見られるのか??(わっくわっく)
ふふふふふ、今から数ヶ月後が楽しみですvv

そして早々に届いた四台目……(遠い目)



母用の Win7 ノートです。
それでもつい昨日ほぼ同じ作業をやっていたおかげか、今日はそこまで手間取ることもなく。なんとかあとは、メールデータの移行とプリンタの設定を残す程度までやっつけられたのでは……ないかと。母に他にどんなソフトが必要なのか聞いてみても「さあ……?」としか答えないので、いまひとつ微妙なんですが。
……そして母も案の定、メールパスワードを完全に失念、どころか「それってなんなの?」状態(−ー;)
幸いにというか、母のメルアドは私が sakura で作成した奴なので、パスワードの変更が比較的容易にできます。改めて設定し直して、今度こそメモを取れと厳命。目の前で書かせて、しまいに行かせました。まったくもう、ウイルス対策ソフトを家族全員分管理するのだけでも大変なのに、パスワード類まで管理しなきゃ駄目なのか……?

そして母のスキャナはやっぱり Win7 に対応しておりませなんだ(しょぼん)
どうやらそこそこ優秀な機種だったらしく、98とかMe時代にもう型落ちだったマシンなのにも関わらず、ネットのそこここで「 Win7 で使えないか」との質問が乱れ飛んでいました。ばっさり「無理です」って斬られてましたが(苦笑)
あと母と次兄のマシンは最初に入っていたIEが9だったのですけれど、 Windows Update を繰り返しているうちに、いつの間にか11になっていました。どうも使い勝手は悪くなさそうなので、私のマシンの方も10から11にバージョンアップしてみたりとか。
そしたら先日来、ずっと表示がおかしかったブログや自サイトの文字の影、フォント表示、カレンダーの表示ズレが綺麗に直ってくれました(^ー^)
いやまあうん、ほとんどそれを期待してやったんですけどね。うまくいって本当に良かったです。まったくまったく、いったい何が原因だったのやら……?
No.5654 (電脳)


 2014年03月06日の読書
2014年03月06日(Thr) 
本日の初読図書:
406371408XC.M.B.森羅博物館の事件目録(25) (月刊マガジンコミックス)
加藤 元浩
講談社 2014-02-17

by G-Tools
クラスメート横槍のイトコが、ペンション経営を始めたという。何もない山奥でガスも引かれていない物件に、一同は客が来るはずもないと呆れ果てるが、イトコは「ここには宝があるはずだ」と主張して……『掘り出し物件』
輸入雑貨店に勤める青年が、品物の仕入れに訪れたフィレンツェで出会ったのは、森羅と立樹の二人。老舗の革職人から非売品のバッグを買おうとしている彼らと関わり、ロダンの「考える人」やダンテの「神曲」について知っていくうちに、彼は自身の過去と現在を見つめ返すこととなる……『バッグストーリー』
変わらない日常を愛する青年 日比野は、最近恋人と喧嘩して会えなくなっている。その日もいつも通り通勤電車に乗るべく駅へゆくと、目の前にニュースで行方不明だと報じられていた女性がいた。しかし彼女は行き止まりで姿を消してしまう。そして翌日も同じ場所、同じ時刻に彼女は現れ、まったく同じ会話を繰り返している。日比野は彼女の存在が気になってしかたがないのだが……『その朝、8時13分』
ななせ湯の常連から相談が持ち込まれた。友人達と三人で香道に通っている彼らのうち一人が、幻覚のようなものを見たと訴えているのだという。原因は女師匠が持ち出した、先祖から伝わる正体不明の香木を嗅いだからではないかと言っていて、師匠が困っているらしい。幻覚と香木の謎解きを依頼された二人も、その香木を嗅がせてもらい……『香木』

もう25巻目かと思うと感慨深い、森羅と立樹の事件簿。
今回は日常の謎が三つと殺人事件が一つでした。最近影が薄めの立樹ちゃんでしたが、今回は「バッグストーリー」で久しぶりに森羅を諭している場面が見られて、なんだかちょっぴりシリーズ初期を思い出したりとか♪ ただ輸入雑貨店の上司の罵倒が、今は読んでてグサグサ心に突き刺さる……(−ー;)
『〜8時13分』は、お約束の叙述トリック的な? でも犯人が判ってから読み返しても、正直ちょっと微妙というか、うーん……(悩)
最後の『香木』は、ラストでガツンと来ましたね!
それまでの幻覚とか幽霊の謎はまあいつもの通りだったんですけど、香木の正体が。まさに立樹ちゃんの言う通り、「幽霊話より冷や汗が出た」です(怖)
しかし加藤先生の博識ぶりは、本当に素晴らしいなあ……
No.5660 (読書)


 SHERLOCK シーズン3
2014年03月06日(Thr) 
SHERLOCK のシーズン3、ついに放送日が決定しましたね!

■SHERLOCK(シャーロック)3|NHK BSプレミアム 海外ドラマ
 http://www9.nhk.or.jp/kaigai/sherlock3/

ふふふふふ、楽しみですvv
……っていうか、私はいい加減にクリフハンガーが怖くて見られずにいた、シーズン2の最終回を見ないと(苦笑)

そしてこのところ放送が中断していたグラナダ版のリマスター深夜枠も、五月後半から再開されるようで、こちらも嬉しいお知らせですvv
No.5661 (映像)


 一段落ついたかな
2014年03月06日(Thr) 
母の Win7 、どうにかおおむね設定ができましたかね。
プリンタとカードリーダーの接続と、あとは父に頼まれて筆王も入れて、メールデータもなんとか無事 Outlook Express から Outlook に移植できました。
旧マシンのOE→旧マシンの Outlook へ変換インポート→LAN経由で新マシンの Outlook へインポートと二段階で移植する必要がありまして。6年ぐらい分のデータを変換&転送&インポートするのはけっこう時間かかりましたけどね。まあ、良い経験になりました。

あとは昨日、自分のマシンでもバージョンアップしたIEですが、さっそく困ったことが。
私は新しいタブやウィンドウで開くリンクも、もっぱら現在のタブにドラッグして、同じタブで開く操作をしているのですよ。特に日参しては読み返しているあるサイトさんなど、千個以上あるSSが全部別タブで開く設定になっているので、いちいち閉じるのに手間がかかるのを防ぐため、このドラッグ操作が欠かせません。
ところが、IE11では、この操作ができなくなっているんです。なんでや!?
調べてみたところ、やはり同じ事で困っている人は多いようで。

■IE11で画像のドラッグ、リンクのタブへのドラッグができなくなった→解決
 http://pointofviewpoint.air-nifty.com/blog/2013/11/ie11-6c53.html

「インターネットオプション」の「セキュリティ」タブで、「保護モードを有効にする」のチェックを外してからIEを再起動したら、なんとか意図した操作はできるようになりました。けれど……セキュリティの警告が出てくると、なんだか怖い気もします。
でもなあ、やっぱりこれができないと困るしなあ……ふみゅう。
No.5662 (電脳)


 更新情報(2014年03月07日)
2014年03月07日(Fri) 
閲覧室の「寄贈図書」で、ちなつとも様よりのいただき物「最北の魔術師 魔術師と死ニ至ル病」の4章1話目をUPしました。
いよいよ最終章に突入です。ついに黒幕というか、中ボス?の正体が明らかに!
そしてロウウェンが感情的になっております。同族嫌悪? 近親憎悪?
ふふふふふ、彼もけして達観しきった存在ではないのですよねえ。そういうところがまた心惹かれるポイントなのです。
あ、それと今回からちょっと残虐描写が入ります。ほとんどこの章のためにR15猟奇的表現の注意をつけたぐらいなので、苦手な方はご注意下さい。
No.5663 (更新)


 また一年以上待つのか ←映画館行けよ
2014年03月07日(Fri) 
今更ながらですが、映画「ホビット」の第一部「思いがけない冒険」をようやく見たのですよ。2時間50分の長丁場。がっつりしっかり楽しみましたともvv
全体的に「ロード・オブ・ザ・リング」より明るめで、コメディ色が強かったように思います。少なくとも今のところは、ですが。

B00GT23F6Eホビット 思いがけない冒険 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2014-02-05

by G-Tools

これ、廉価版でリーフレットも特典映像も何も付いていないバージョンなのですが、その代わりお値段いまなら Amazon で991円。レディースディで映画館行くよりまだ安いんだZE★
トイレが近い上に耳のせいでか台詞を聞き落としまくる私にとっては、好きな時に停止&巻き戻しができて、日本語音声+日本語字幕の同時選択ができる市販DVDソフトは、映画館で見るよりむしろずっと便利でありがたいのです。
……本当の本当は未収録映像が足されるEE(エクステンデッド・エディション)が欲しくて購入を今になるまで待っていたのですけれどね。大人の事情でこちらになったりとか<13分の追加映像のために、お値段五倍以上はさすがにちょっと(^ー^;;)ゞ

で、もって。
まず最初に印象に残ったのは、ビルボの家でドワーフ達がはなれ山の歌を歌い出すシーンでした。エンディングの英語の歌も素敵でしたけれど、吹き替えで聞くとまさに圧巻。なんというか重さと深みが鳥肌ものでした。そして冷静に見ればちっちゃくて寸詰まりなドワーフの頭領トーリン・オーケンシールドが、まわりみんなの背が低いため相対的に普通に見えて、やけに格好いいんですよね(笑)
あと遠距離攻撃担当な弓使いのキーリと、その相方フィーリの若手コンビがやけにシュッとしてました。……ぶっちゃけ他のドワーフ達は、ほとんど見分けがつかなかったり(てへ)
まあボフール(変な帽子かぶってた人)なんかは、ビルボに対する態度が優しくって、見てる間は名前判らないまま好感度が高かったですが。
ちゃんと区別をしたい方は、↓こちらでチェックするといいかもです。

■ホビット 思いがけない冒険 特集
 http://eiga.com/official/hobbit/chapter7/

なお主人公の若かりしビルボは、ご存知SHERLOCKのジョン役もこなしたマーティン・フリーマンvv さすがに彼は見分けがつきました。素朴で実直な男性っぽいところが実に『らしい』キャスティングです。
横でチラ見していた母などは、回想シーンに入る前の老ビルボ(イアン・ホルム)を見て、「ああ、この人! 確かにあの(ジョンの人の)顔だわ」とかトンチンカンなことを言うぐらいに、違和感のないよく似た配役だったのではないでしょうか。

最初のホビット庄でのシーンは、前指輪三部作のファンにはサービスがいっぱいでしたね。前作では終わりの方でボロボロだったフロドが、まだ若々しくって無邪気に溌溂としており、なんだか胸が痛くなるような気持ちがしました。門のところに「誕生日のお客以外お断り」の札を打ち付けるところとかも懐かしかったです。
どんな外見かと期待していたスラパパ(スランドゥイル=レゴラスの父親)は、ちょっと思っていたより威厳というか遊び心に欠けた気も……最初は乗っているのが馬じゃなく鹿であることにすら、気付けませなんだ(−ー;) まあこのあたりは、本格的に登場するだろう二部目に期待ですかね。

全体のストーリーはなんというか……ええと、ホビットってこういう話でしたっけ?
いや最初にどんどんやってきては好き勝手に宴会始めるドワーフ×13人とか、トロルに食われかかって危機一髪で朝日が来たとかは覚えてるんですが。 ガンダルフが岩を割るシーンは、やけにあっさりバカッと行っちゃって、コントみたいな感じがしたよ(笑)
全体的に想像していたよりずっとアクションバリバリで、ちょっと驚きました。
……ううむ、もう何年も前に一回読んだっきりだから、原作の記憶が遠い……(汗)

ああでも映画単体としては、ものっそい面白かったんですよ!? フロドにエルロンドにサルマンにガラドリエルの奥方。茶の魔術師ラダガストにグワイヒア(大鷲)一族まで、原作にはいない人も含めてオールスターキャストでしたvv 二部目ではレゴラスも登場するみたいですし、ほんとに指輪ファンを当て込んでるのが見え見えですが(笑) 会議の場面で渾身の説教(計画的誤魔化し?)をさらっと聞き流しスルーされているサルマンがまた哀れな……vv

魔狼(ワーグ)がロード〜の頃よりもいくらかマシな造形になっていたようで、見ていて違和感が少なかったのも嬉しい所でした。岩巨人の戦いも迫力がありましたっけ。
……あそこでトーリンが身を張って崖から落ちかけたビルボを助けるのは、一行のリーダーともあろう者が足手まとい扱いを命がけで? と最初は思ったのですよ。でもよく考えてみるとそのあたりが、いくら口が悪くって追い詰められてるが故にか常にカリカリしていても、それでも彼がリーダーたるゆえんの資質というか、とっさに同行者を守らずにはいられない仲間思いの部分を表しているのではないかとか深読みしてみたり。

そして洞窟ではぐれたビルボがゴラムと謎かけ合戦している間に、ドワーフ一行とガンダルフはゴブリンたちと大立ち回り。相変わらずほとんど魔法を使わずに、杖と剣で無双しまくる肉体派魔法使いガンダルフが素敵過ぎるvv
謎かけ合戦のあと、指輪で姿を隠したビルボがゴラムを殺そうとして殺せないシーンもまた胸を打たれました。
もしもあれがビルボでなくドワーフのうちの誰かだったなら、たぶん容赦なくゴラムを殺していたことでしょう。それ以前に謎かけ合戦自体が成立しないでしょうが。しかしここでビルボがゴラムを殺さず、そして60年後にフロドもまたどうしてもゴラムを殺せなかったことが、最終的にひとつの指輪を火の山の火口へと葬り去る結果をもたらした。他でもない『ホビット』がひとつの指輪を手にしたからこそ、あの指輪は悪用されずに破壊されることができたのだという、一連の物語最大のポイントがこの場面に凝縮されているのではないかと感じました。

これはガラドリエルの奥方が、ガンダルフに「なぜホビットを選んだのか」と問われて、「敵を倒せるのは、偉大な力ではなく日常の些細なことである。ビルボは自分を恐怖から救ってくれる」的なことを答えていた点。またガンダルフが短剣(後のつらぬき丸)をビルボに渡しながら、「本当の勇気は、命を奪う時ではなく、救う時に必要なのだ」みたいに言っていたところと合わせて、ああこの映画はこれだけ戦闘シーンを散りばめていても、本当に大事な所はそこではないんだよ〜と語りかけているように思わせられる部分でもあったのです。

指輪によって姿を消した状態で、「逃げたんだ!」というトーリンの自分に対する悪態を聞き、それでもなお彼らが故郷を取り戻すことに力を貸したいからと、姿を表すビルボに『漢』を見ました。このあたりから、頼りなかったビルボがぐんぐん格好良くなっていきましたね!
最後、グワイヒア達に下ろされた岩山の上で、ビルボがトーリンに抱きしめられるシーンはやはり感動しました。
うんうんうん、ビルボは役に立つ男なんだよ! ようやく認めたか! と見ているこっちもほっとしました。トーリン、このツンデレめぇぇええ!!
そしてラストは目だけの登場スマウグ。こやつを第二部でベネさんがやるのかと思うと、今からワクワクが止まりません。ふふふふふvv

……ところでトロルが朝日を浴びて石になるシーンですが、「ロード・オブ・ザ・リング」では普通に昼間活動してませんでしたっけ?<鞭打たれつつ黒門を開けたりとか
あれは魔の国モルドール=ずっと曇りで日光が当たってなかったってことなのかしら??

それとクライマックス、トーリンが炎の中をアゾグに向かって歩き出すあの場面で、いったいいつ木の枝オーケンシールドを手にしていたのかが、どうしても判らない……っていうかあれは、手元にあった松の枝を行きがけに折っていったのか、それともあらかじめ背負うかなんかしていた、樫の木を型どった正規の篭手なのか、いったいどっちなんだろう……(悩)

とまあそんな感じで、とりあえず思いついた感想をひとまず書き留め。
ああ、SHERLOCKと合わせて、このへん誰かとみっちり語り合ってみたいなあ……

そして今日はDVD鑑賞で潰れてしまったので、読書記録はなしです。
はふ、さすがに2時間50分は長かった(ため息)

追記:
あちこち読んでいて、非常に面白かったネタバレ感想サイトのメモ。
ものっそい愛があふれていますvv

■「【ホビット】思いがけない冒険 感想」/「しをに」のシリーズ [pixiv]
 http://www.pixiv.net/series.php?id=203692
No.5665 (映像)


 2014年03月08日の読書
2014年03月08日(Sat) 
本日の初読図書:
4063714063Q.E.D.証明終了(47) (月刊マガジンコミックス)
加藤 元浩
講談社 2014-02-17

by G-Tools
バリ島にある数理学者の研究室から、研究結果を記した重要ファイルが盗まれた。犯人からファイルを買い取ったブローカーは、逃走途中に事故を起こして意識不明。ファイルは燃えてしまう。警備責任者のムティアラ女史は、ファイルを持ちだした犯人を探し出すべく友人のエヴァに相談を持ちかけ、燈馬と加奈を紹介された。果たして犯人は外部の人間なのか、内部の人間なのか。ムティアラは内部犯を疑っており、警備をしやすくするためにも、研究室をアメリカ本国へ移したいと考えている。しかし博士本人は南の島に執着していた。内部犯だと証明できれば博士の責任問題を問えるのだが、博士は助手達三人全てに犯行が可能だったなどと言い出して……「陽はまだ高い」
中学時代にイジメにあっていた歌川亜季は、転校してきた加奈によって救われた。クラスでゲーム機が無くなった時も、犯人扱いされる中で加奈だけが彼女を信じてくれたのだ。両親の離婚で東京を離れ、高校生になってモデルとしてある程度の成功を収めてからも、加奈のくれた信頼が彼女の心の支えになっていた。あの時、どうして加奈は自分を信じてくれたのか。それを知りたかった亜季は、同窓会で加奈にそれを問うてみる。しかし加奈は思い出せないとしか言わなかった。後日、田舎の家に加奈と友人達三人を招待した亜季だったが、彼女が席を外している間に、机に置いてあった現金が紛失してしまい……「坂道」

今回は盗難事件二つで、それぞれ人の人生を左右はしたものの、人死にはありませんでした。
一話目では「なんでこんなことを引き受けた?」と問われて「大事な友人が助けて欲しいと言ったからです」ときっぱり断言し、二話目では加奈ちゃんが困っているからと、電話一本でひなびた田舎まで駆けつける燈馬くんが、もうシリーズ初期のコミュニケーション下手が信じられないほどに成長していて……(ほろり)
なんだかんだでロキもちょくちょく燈馬を呼び出したり自分でやってきたりしていて、この二人は本当に良い距離感を持つことができたんだなあとしみじみしてしまいますよ。エヴァと加奈ちゃんの苦労は報われたね!
「陽はまだ〜」のファイルすり替えトリックはちょっと無理があるかなあと思いつつ、でも黒板が怪しいと思っていた私の目に狂いはなかった……のか?(苦笑)
ともあれ、食わせもので度量の広い爺さんは大好物ですvv
「坂道」はまたなんというか、いろんな意味で加奈ちゃんらしいお話かと。まあ最初は小学校時代のタイムカプセルの話のように、本当に忘れているのかとも思ったんですけどね。あとちらっと私も「もしかして本当は加奈ちゃんが……?」とか考えたので、見事に作者さんに踊らされたという形でしょうか。
周囲のイジメなどどこ吹く風で、「私が誰と話そうと関係ないよね」と断言して、ハブられている亜季と周囲を強引に橋渡ししていく彼女の行動……ああ、良く考えるとこれは、シリーズ初期の加奈と燈馬の関係にも繋がるのか? だからこそ燈馬くんは、亜季の心情をああも深く考察できたのかも……!?
そして但馬には「おてやわらかに」してやる必要など欠片もない(きっぱり)
存分にやってしまいなさい>加奈ちゃん
No.5669 (読書)


 SHERLOCK2 三話目 ライヘンバッハ・ヒーロー
2014年03月09日(Sun) 
ホビットのDVDを見た勢いで、ずっと積みっぱなしだったSHERLOCKのシーズン2最終話、「ライヘンバッハ・ヒーロー」をようやく見ることができました。
なんというかもう……うん……やはりこの状態で一年待つのは無理だったと思うので、やっぱり積んでおいて正解だったかもしれないというか。

……私はそもそも何故か裁判シーンが出るドラマというのが、非常に苦手なのです。グラナダ版の「空き家の冒険」ですら、冒頭のワトソンさんが検死官として参加している場面が辛くて、早送りしてしまうぐらい。
あと、主役(探偵側)が罪を着せられて苦境に落ちるという展開はもっと苦手。探偵と助手の間に行き違いが生じるのも、そしてクリフハンガーも。
苦手要素が四つも重なっているこの話は、本当に見ていてずーーーーっと辛かったです( T _ T )

とりあえず、できるだけ前情報を仕入れないようにしていながらも、目に止まらずにはいられなかった各所の叫び。

「シャーロックはジョンに謝れーーーーー!!!」

というのだけは、よっく身に染みて判りました。いくらなんでもドSすぎるだろう、シャーロックよ……

それにしても、あの状態からどうやってあのラストシーンに繋がれたんだろう??
ジョンがフラフラとして自転車にぶつかり朦朧としちゃったのは、あくまで偶然だし、そもそも上から下までシャーロックはジョンの視界から外れてませんよね? そもそも上にいた時から別人だったとしても、じゃああの死体はいったい誰なのか??
今回ちょっとシャーロックの内面を洞察してみせたモリーは、たぶん協力者だと思うんですが……あとマイクロフト兄も関わってはいるんでしょう。
一人(正確にはハドソンさんとレストレードの三人か?)蚊帳の外なジョンが本当に気の毒過ぎる(−ー;)

ああ、そういえばレストレードが、人質として扱われるシャーロックの『特別枠』に入っていたのがちょっと意外でしたね。いやうん、彼はシャーロックとジョンの保護者というか、離れて見守る近所のお兄さんポジションだと、私はかねがね思っていたんですが。でもシャーロックの方もそれなりに、ちゃんとレストレードのことを思っていたのね、と。たとえファーストネームを覚えていなくても(笑)

ああしかし今回の話はちょっと見返す勇気が出てこないし、いろいろショックが大きすぎて細かい検証もできないです……

とりあえず「バスカヴィル〜」で狭い部屋から釈放されていたのは、やっぱりジムだったんですね。ようやく顔の見分けが付くようになりました。さしものジムでも、政府当局には捕まるのか……それともそれすら、シャーロックを追い詰めるための布石だったのか?

ディオゲネス・クラブの登場は、ファンとしては嬉しい所。よく判ってないジョンがスタッフに引きずっていかれるのが面白かった(笑)

終盤、怒涛の展開すぎて脳味噌がなかなかついていかなかったんですが……とりあえず、たとえ本人の自白電話をもらっても、シャーロックを疑わないジョンに安心しました。あのプライドの塊なシャーロックが、いかに世間の評判を気にしないとはいえ、友人達を救うためにジョンにさえ「自分は犯罪者で、すべて嘘だ」と告げる。その内面でどんな感情が渦を巻いていたのかは、想像するだに心が痛みます。
……でもラストシーンで台無し(笑) そうだよな〜、原作やグラナダ版のホームズもこういう奴だったvv
ぐっと悲しみに蓋をして、お墓に背を向け、実に軍人らしい綺麗な姿勢で去っていったジョンの立場が無いったら……(苦笑) ここ、ビルボ@ホビットの時のペタペタした歩き方との違いに、役者さんマーティンすげえと思いました。

しかしジムはあれで本当に終わったんでしょうか。あの粘着質が、本当にああもあっさり退場するのか?? でもシャーロックのことだから、そのへんはいくら追い詰められていてもちゃんと演技じゃないか確認しただろうし……それとも替え玉? にしては貫禄があったような。でも些細な失言(「止められない」→「止めようと思えば止められる」)とかはらしくない気もするし(悩)

そしてホームズ=自作自演の犯罪者=モリアーティ説は、パスティーシュなどでちょこちょこ見かけるネタでしたね。その辺りはやはりファンに対するお約束的サービス展開なのか。
以前に読んだうんちく系ミステリ小説「QED ベイカー街の問題」などは、そのあたりを実に面白く取り上げていました。ホームズファンには一読の価値がある一作かと。

あとジムが実はシャーロックに雇われた役者だったという設定は、映画「迷探偵シャーロック・ホームズ 最後の冒険」における「ホームズはワトソンが雇った売れない役者で、推理は全てワトソンがやっていた」という設定を思い出したりとかしました。あれはあれで抱腹絶倒なお話だったvv

……って、なんだか感想が現実逃避の方向に向いてますね……
シーズン1では傍若無人でそれこそ「思考機械マシーン」のようだったシャーロックが、第二部ではずいぶんと感情豊かで、人間らしくなっていたように思います。「バスカヴィル〜」で魔犬の幻を見て怯えている場面や、その後なんとかジョンの機嫌を直そうと画策する会話、あるいは今回の「ライヘンバッハ〜」でも、ジョンに対して「本当に100%信じてるのか!?」と怒鳴る場面など、情緒が発達してきたなあと思わせられました。
そして最後の電話の場面。友人を人質に取られて動揺し、震える声で掛ける電話。
なんというか、なんというかもう……(泣)
あの電話に込められた感情が、すべて偽装自殺への布石としての『演技うそ』だったとは思えないのですよ。だって電話なんだから、演技するなら声だけでいいはずなんです。でもシャーロックの表情には、明らかにさまざまな感情が交錯していたと思います。実際あれだけのアクションですもの。失敗したり、あるいは今後の事件の展開如何では、二度とジョンに再会できない可能性だって考えられるでしょう。

とは言えそれらすべてを鑑みても、やっぱりあんな光景を目の前に見せられたジョンは気の毒すぎる……

ううう、うまくまとめられません。
とにかく今は、5月に控えたシーズン3の放送を待ち望みたいと思います。
ああ、二ヶ月が遠すぎる……っっっ(><)


追記:
シャーロックが最後にジョンへとかけた電話について、二人の心情を深く考察しておられる記事を見つけました。
これを読んだことで、なんだか胸の靄が少し晴れた気がするので、メモ代わりに貼っておきます。

■「SHERLOCK」について考える 〜「ライヘンバッハ・ヒーロー」シャーロックの最後の電話々融〜阿鳳儻譴擦蠅媽再鼻じっくり見直し〜: 月を見上げて
 http://yui-coffee.seesaa.net/article/298591104.html

■「SHERLOCK」について考える 〜「ライヘンバッハ・ヒーロー」シャーロックの最後の電話▲轡磧璽蹈奪の思い〜: 月を見上げて
 http://yui-coffee.seesaa.net/article/298740334.html

■「SHERLOCK」について考える 〜「ライヘンバッハ・ヒーロー」シャーロックの最後の電話ジョンの葛藤/お墓の前のジョン〜: 月を見上げて
 http://yui-coffee.seesaa.net/article/298983646.html
No.5670 (映像)


 OEMとやら
2014年03月09日(Sun) 
次兄に頼まれて注文していた、Photoshop Elements のOEM版が届いたので、代理でインストール作業をば。
すごいですね、OEM版って。通常パッケージの三分の一ぐらいのお値段で、新品の正規製品が手に入るのですから。
むう…… Acrobat も売ってるかなあ。いちおう今までのも Win7 になんとかインストールはできたんですけど、一番良く使ってたエクスプローラーからの右クリックメニューが起動しなくなっちゃったし、印刷画面からのPDF作成もできないんだもんなあ。ああでもうかつにバージョンアップすると、今度はドキュメントスキャナとの連携があやしいか。ままならぬものよ……
No.5671 (電脳)


 2014年03月09〜13日の初読図書:
2014年03月13日(Thr) 
2014年03月09〜13日の初読図書:
「金属バカと異世界転生(小説家になろう)」〜魔法学院一年目 : 秋の訪れ
 http://ncode.syosetu.com/n9758bv/

「魔法科学(小説家になろう)」〜45話 銀の花
 http://ncode.syosetu.com/n3324t/

「8歳から始める魔法学(小説家になろう)」〜33. ベルとエルシア
 http://ncode.syosetu.com/n8692bo/

異世界転生モノ

4569620779あかんべえ
宮部 みゆき
PHP研究所 2002-03-16

by G-Tools
読了。
No.5673 (読書)


 更新情報(2014年03月14日)
2014年03月14日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、著作権切れテキスト「禿頭組合(コナン・ドイル著、三津木春影 翻案)」の七章目をUPしました。
これにて最終章です。

一括テキストと青空形式風XHTMLは、また後日改めてUPする予定です。
No.5674 (更新)


 一応生存報告
2014年03月14日(Fri) 
西日本在住ですが日本海側なので、地震はたいしたことありませんでした。
それでも夜中の二時過ぎに布団の中で地震の揺れを感じて起き出し。同じように起きてきた兄達と三人して「揺れたよね?」と確認したり、スマホでニュースをチェックしたりとかしてましたが。
ちなみに両親はまったく気付いていませんでした(苦笑)

……ぶっちゃけ月曜あたりからいろいろとグダグダだったのが、ショックで多少持ち直した感もあったりとか。 まともにご飯食べたの四日ぐらいぶりだよ……(−ー;)
そんなわけでまあ、とりあえず私の近辺では特に問題は起きてませんです。
ひとまずご報告までに……
No.5675 (日常)


 2014年03月15日の読書
2014年03月15日(Sat) 
本日の初読図書:
「スライムと一緒に異世界生活(小説家になろう)」〜スライムの真実
 http://ncode.syosetu.com/n9343bz/

始まったばかりなようなので、今後に期待。
No.5679 (読書)


 2014年03月16日の読書
2014年03月16日(Sun) 
本日の初読図書:
「異世界あべこべ物語(小説家になろう)」〜第3話:常識と非常識の境目
 http://ncode.syosetu.com/n8849by/

お約束の異世界トリップ、まだ始まったばかり。
異世界『プテレン』では男女の美醜感覚その他の価値観があべこべで、地球で言うグラマラス美人は『奇形レベルで醜い女』扱い。モテルかどうかのヒエラルキーは男性>『美しい』女性>『醜い』女性。そして国最強の騎士団は『醜い女性』によって構成されていて、年頃の男性などは性的に襲われる危険を考えなければいけない、そういった世界。
どうやら主役はそんなプテレンで『妖精』と称されるような外見をしているらしく、しかも価値観の違いにまだ気がついていないので、男日照りの『醜女』揃いの騎士団員にハアハアされて困惑している状態です。
ようこそ女達の王国へ」を思わせる設定に、続きが期待できそうです。
No.5680 (読書)


 禁止ワードへのお詫び
2014年03月18日(Tue) 
以前にも書きましたが、うちのブログにもちょこちょこと広告コメントがやってきて、対処に苦慮しております。
特に何故か特定の過去記事を狙われることが多いため、該当するいくつかの記事はURLを変えるために日付を変更したりしました。さらに最近は迷惑書き込みをしたIPアドレスは以降弾いてるはずなのに、何故かすり抜けて同じIPでやってくるとか、禁止ワードに引っかからないようにするためか意味不明の外国語をさらに翻訳ソフトで無理矢理日本語にしたような謎の文言投稿も多くって、本当に手を焼いているのです。

……そんな訳で、コメント投稿時に禁止ワードで引っかかってしまう方などいらっしゃいましたら、心の底から申し訳ないです。半角英数、記号、金銭が係る文言やブランド名などは特に引っかかりやすいと思われますのでご注意下さい。あ、意外と盲点なのは顔文字。あれに使われている記号類は、時としてよく英文スパムに入っていたりするので……実は私自身も、たまに引っかかっては、自分でもどこが悪いのか何度見直しても特定できないことがあったりします。そこまでやっても、広告コメントはなくならないんだよなあ(−ー;)

コメントをこちらが承認してから公開されるように設定する方法もあるんですけど、投稿されるかたとしてはそのあたりの使い勝手、どう思われますかねえ?
No.5683 (電脳)


 2014年03月19日の読書
2014年03月19日(Wed) 
本日の初読図書:
465220048X大江戸散歩 (大江戸妖怪かわら版シリーズ)
香月 日輪
理論社 2014-01-18

by G-Tools
シリーズ7巻目は、短編オムニバス。
それぞれ百雷・桜丸・雀・ポー・鬼火の旦那の日常をのんびり綴った感じでした。もっとも桜丸のお話は、彼に恋したモブ少女視点でしたが(苦笑) 彼女が桜丸の日常を知らずにすんだのは幸いだったかもしれない……(^ー^;;)
ポーのお話は、今まで謎の多かった渡来人たる彼について、過去や背景をたくさん知ることができて面白かったです。そして単なる設定説明だけではなくひとつのお話としても、なかなか切なくかつ心がほっこりする素敵な話だったかと。 福太郎よ、早く毛皮を着替えてくるが良いさ( T _ T )
鬼火の旦那は、相変わらず安定のお父さんぶり。優しいのは雀に対してだけじゃないのねvv たまには心底から怒る姿とかも見てみたいなあ。この人が「まっとう」に生きようとしない『子供』に対しては、はたしてどれぐらい冷淡になれるのかとか、知ってみたいけれど怖い気もする……
百雷については、なんというかもう……想像通り過ぎるというか、文句のつけようがないというか。ばくはつし(ry
最後に終章えぴろぉぐがついていて、雀と鬼火の旦那で〆られているのが、なんとなくの安心設計。うむ、やはりこのシリーズはこうでなければ♪
……ところで水野さんの暗躍とかはどうなったんでしょうね??
No.5688 (読書)


 半日ずれて欲しい……
2014年03月19日(Wed) 
昼間には眠くてたまらないくせに、夜になるとめっきり目が合わなくなる今日この頃。
昨夜はいろいろDLしてあった作業用のBGM音楽(クラシック系)を音量落として流してみたのですけれど、リズムが早すぎて逆に目が冴える始末。あと音量も、最低まで落としてもまだ大きすぎ。
そんな訳で「睡眠用 BGM」で検索して、スローテンポな動画をいくつかピックアップ。いつもの2/3ぐらいの音量で mp3 化してシグ3へ放り込んでみました。
これで少しは効果が出てくれるといいんですが……
No.5689 (電脳)


 2014年03月20日の読書
2014年03月20日(Thr) 
本日の初読図書:
4488493017BG、あるいは死せるカイニス (創元推理文庫)
石持 浅海
東京創元社 2009-10-10

by G-Tools
人類はすべて女性として生まれ、その中でも優秀な個体だけが妊娠、出産を経たのちに男性化する。男性化する比率は環境によって左右され、新生児の死亡率が低い日本では、現在成人の男女比率は1:3だ。そして周囲に自分より弱い個体がいるほど、男性化の確率は高まってゆくとされている。かつては国のトップが自分の子を男性化させるため、身の回りの世話をさせる者に劣った人間を意識して配置したことから、弱い後継者が男性化し、衰退の道を歩む結果になったともいう。男性になった者は世間から優遇され、子孫を残すために複数の妻を持つ。当然、夫を持てずにあぶれる女も多く、そんな女が男性を襲ってレイプするという事件も跡を絶たない。そんな、世界。
平凡な高校生、船津遥には自慢の姉がいた。父が男性化する前に産んだ異母姉で、正確には家族ではなかったけれど、彼女 西野優子と遥は非常に仲良く交流していた。
一学年上の優子はとても優秀で、勉強も運動もよく出来たし、見た目も大柄な美人。学内では男性化候補の筆頭として評判の優等生だった。そんな誰からも憧れの目で見られていた彼女が死体で発見されたのは、星降る夜の学校内だった。天文部の流星群観測会に参加したはずの優子は、暗い裏庭で首を絞められ殺されていたのである。
衣服が半ば脱がされていたことから、一見するとレイプ未遂による殺人かとも思われた。しかし『男』が『女』をレイプするなどという『異常なこと』が、はたして有り得るのだろうか?
大好きな姉の死にショックと犯人に対する怒りを抱く遥だったが、自分にできることなどなにもない。せめて姉をがっかりさせないよう、これからも勉強に励んでしっかり生きていくことだと己に言い聞かせていた。しかし三週間が過ぎ、事件の衝撃も薄れ始めた頃、再び校舎の屋上で生徒が殺される。被害者は遥の友人の宮下小百合。やはり優秀な生徒で、優子の後継者と目されていた存在だった。
同じ天文部の前部長と現部長、そして将来の男性化が確実視されていたことなど、二人の共通点は多い。
相次ぐ姉や友人の死に悲しむ遥らの前に、謎の外国人女性や著名なジャーナリストが姿を現す。彼女らや校長、警察などは、遥に対し口々に「優子から何か聞いていないか」と問いかけてくる。
やがて遥は、生前に優子が漏らしていた言葉を思い出した。
「つまらない男になるぐらいだったら、女のまま恰好よくなりたいね。でも ―― BGなら、話は別かな」
BGとは、男性の中でも特に優秀な者を指す俗語だ。
しかしさまざまな人物から話を聞いてゆくうちに、遥達はBGという存在の真実を知ってゆくこととなる。そうして二人が殺される原因となった理由は、そのBGに深く関わっていて……

男女逆転ものが読みたくなったので、某所で紹介されていた作品に手を出してみました。
男性は、妊娠・出産を経た女性の中でも特に生物学的に優秀な存在だけが性転換して『なる』のが当たり前という、クマノミの逆バージョン的な世界観のお話。でも舞台はちゃんと現代地球。いや現代……より三十年ぐらい前ぐらいを想定しているのかな? 携帯電話もネットも存在しないし、なにより大学入試がセンターではなく共通一次なんですよ。
その理由は、終章を読むと判るような、判らないような(どっちだ)
そんなかなり特殊な社会と、それに伴う不思議な倫理や精神を持つ人々の物語ですが、推理はけっこうまっとうにロジカルな展開を見せます。終盤怒涛のように主役が推理を展開してゆき、物的証拠に弱い面はありますけれど、途中に手掛かりはちゃんと散りばめられています。
……佐々木先生の正体については、あの文言には確かに私も引っかかったけれど、でも最終的な根拠が「彼はまったく嘘をついていない」という前提に基づいているあたり、いささか微妙ではありましたが。
ちなみに私は最初に佐々木先生を疑い、次にかなえちゃんを疑い、最後には美紀ちゃんに到達したりとか(苦笑)<踊らされまくり

すべての人達が、少なくとも子供を生むまでは女性だったという世界観からか、男性教員や刑事と女子高生が普通にレイプだセックスだと、恥じらいもせずに話しているあたり、読む人を選ぶかもしれません。
そもそも男性化したい上昇志向の強い人間は、高校在学中に男性教師と結婚して、大学生で出産 → 男性化するのが当たり前。中には五人の生徒と結婚する羽目になった男性教師もいるという世界観ですからね……まだ結婚という制度が残っているだけマシなのか。

男性になると給料が上がり仕事は楽になりと一見優遇されているようでいて、その実、社会の運営という大事な仕事は女性がしっかりと握っている。男は『生物学的に優秀』なのであって、『人間として優秀』な立場はあくまで女性が独占しているという、特殊な社会を構築する上での歪みも描かれています。

ストーリー的には、推理要素の他にも学園もの、主人公成長もの、甘酸っぱい(?)恋愛要素、SF・FT要素などもあって、なかなか盛り沢山。
特にラストに遥が選んだ道はびっくりしましたね。
え? あれだけ怒ってたのに結局その分野に進んだの?? と思わせておいて、まさかの大どんでん返し。
彼女のやったことについては賛否両論あると思うし、そのせいでまた苦しむ存在がたくさん出てきて大問題を引き起こすと予想できたりもしますが、そんな道をあえて選ぶ彼女は、やっぱり優子さんを恐れさせるだけの『別格』な存在だったんだろうなあと、ちょっとゾクゾクしてしまいました。
No.5693 (読書)


 更新情報(2014年03月21日)
2014年03月21日(Fri) 
閲覧室の「寄贈図書」で、ちなつとも様よりのいただき物「最北の魔術師 魔術師と死ニ至ル病」の4章2話目をUPしました。
戦うロウウェンとレイシンの元へ、さらなる脅威が姿を現す! それはロウウェンにとって、最強の敵。
そして戦いを続けるのは、医者たちもまた同じで ――
祈る思いは、果たして届くのか?
次回、いよいよクライマックスです。
No.5694 (更新)


 これぐらいが丁度いい
2014年03月21日(Fri) 
脱出ゲームのおもしろいサイトを新たに発見しました。

■NEAT ESCAPE
 http://neat-escape.com/

現在プレイできるのは「No16トイレからの脱出2」以降。
グラフィックが綺麗かつ、クリック位置があんまりシビアすぎないのがポイント高いです。
あとそんなに難しくなくって、私のレベルでもしばらく悩めばなんとかクリアできる、かも? という難易度がありがたい所。セーブ機能はありませんが、ひとつひとつは短い時間で終われそうで、そのぶん公開数が多いのも嬉しいです。
難点といえば、同じグラフィックを複数のゲームで使いまわされているので、立て続けにプレイすると脳味噌が混乱してくるところかも(苦笑)
いまのところ「階段」シリーズと「台所」シリーズ、あと「和室」なんかが特に楽しかったです♪
No.5695 (電脳)


 2014年03月21日の読書
2014年03月21日(Fri) 
本日の初読図書:
「辺境の老騎士(小説家になろう)」〜最終話 手紙
 http://ncode.syosetu.com/n5011bc/

老騎士バルドは、大陸東部辺境の一角にて、魔獣の侵入を阻む役目を務めるテルシア家の騎士だった。長きにわたりその武勇で幾度も魔獣を退け続け、四代のテルシア当主に仕えてきた彼を、歴代の当主も深く信頼し何度も領地を分け与えようと言われていた。しかし結婚することなく家族もいないバルドは、それを断り続けた。その忠誠の誓いは人民へ捧げられた、〈人民の騎士ガルデガーシ・グエラ〉。それがバルド=ローエンである。
そんな東部辺境で長く続いていた権力闘争の結果、コエンデラ家が大領主として権力を握った。コエンデラ家には三十年ほど前にテルシアの先々々代当主の姫アイドラが嫁いでいたが、正妻として迎えられるはずだった彼女は正式な婚姻を結ぶことのないまま、二年後に赤子ごと送り返されてきたという経緯がある、曰くつきの相手である。そんなコエンデラ家は今回も無理難題をつきつけてきた。今後十年の間、テルシア家の主な財源である鉱山の収益を、戦で荒れた地の復興に当てろというのだ。魔獣の侵入を阻む役目はそのままに、財源だけ奪うというのは筋が通らない。しかも戦争を起こし地域を荒らしたのは、コエンデラ家なのだ。
とはいえ大領主の命令に、一介の地方領主が逆らうことはできない。
無体な要求を知ったバルドは、すぐに引退を願い出る手紙をしたため、居館と財産を返上する旨を書き添えテルシア当主に届けた。それらバルドの残した財があれば、テルシア家は今後なんとかやっていけるようになるまでをしのげるはずだから、と。
そうしてバルドは、一人で旅に出た。道連れは年老いた愛馬スタボロス一頭のみ。古びた革鎧を身にまとい、残しておいても金にならないなまくらの剣だけを携えて。
この旅に目的地はない。これは旅の空で死ぬための道行きなのだから。
テルシア領を離れたことがなかったバルドは、ただ見たことのない風景と知らない食べ物を楽しむだけの、気ままな旅を楽しもうとしていた。しかしそんな彼の前へと、何故か次々と事件が舞い込んできて……

WEBから書籍化されていつつも、削除もダイジェスト化もされていないという、ありがたい作品。
とりあえず現在7章目まで公開されているうちの、序章までを読みました。
……っていうか、序章だけで文庫1冊レベルの量があるって……(汗)
ちなみに内容も、序章だけでひとつの話がちゃんと一段落ついています。

主役のバルドは諸事情あって現役を引退し、死に場所を求めて旅立った老騎士。
イラストや「老騎士」というイメージからもっとお爺ちゃんを想像していたら、実年齢は五十八歳でした。……いやうん、ライトノベルの主役としては充分にご年配だし、中世ヨーロッパ的世界観での肉体労働者としても、五十八はかなりのご高齢なんでしょうが。正直、八十ぐらいかと思っていたので、少し拍子抜けしたりとか<どんだけ渋好みなん(笑)

とはいえそこは、おっさんスキー。がっちりした体躯の重戦士系な古き良き老騎士でありながら、意外とお茶目でさばけたところのあるお爺ちゃん、大好物です。
まだ序章しか読んでいないので、この先どう展開していくのかは判りませんが、今のところは非常におもしろいです。
もともと「もういつ死んでも良い」と考えているので、かなり無茶をやらかすバルド爺。革の鎧に安物の剣で、「どうせなら、思いっきり派手なやり方でこの場をさばいてやろう」「失敗すれば命に関わるけがをすることになるが、惜しい命ではない。そもそも死に場所を探して旅をしているのだから、罪なき民を助けて死ねるとなれば、まさに望むところ」とか言って、わざと武器を持ったならず者に背中を晒してみせたり、敵の攻撃を避けずに捨て身で突っ込んでいく。そして結果的には見事相手をやり込める。そこにシビれる憧れる!
叩き上げの歴戦の強者なので、ここぞという所でけして慌てることなく、落ち着き払って行動しているのも素敵です。

でも腰痛持ちとかvv
他にも戦闘後に肩が上がらなくなったりとか、年寄り臭いところがまたツボなんですよねえ。
あと、最初に紹介文を読んだ時には全然気に留めていなかったんですが、このお話は「グルメ・エピック・ファンタジー」なんですよね。
ほぼ一話に一回、ご飯を食べるシーンが出てくるのですよ。これが架空の食材を使ったファンタジーな食事なのに、やたらと美味そうです。爺さんそんなに食べまくって、高血圧とか糖尿病とか痛風とか大丈夫なのか(笑)

登場人物紹介(イラスト付き)を見るだに、今後もさまざまな魅力あるキャラクターが登場するようですが、いまのところ個人的お気に入りは、やっぱりどこかズレた天然剣鬼の『赤鴉ロロ・スピア』ことヴェン・ウリルですね。一方向に突出した専門馬鹿かつ、一度縁ができた相手には甘くなるキャラクターって大好きなんです。そういう意味では、盗賊『腐肉あさりゴーラ・チェーザラ』のジュルチャガも良い味出してます。
ヴェン・ウリルは、登場人物紹介を見る感じ、この先でかなり重要キャラになってくるっぽいので、今後が楽しみ楽しみ。

続きも早く読みたいのですが、図書館で借りた本を先に読まねばならないので、今日の所はとりあえずここまで。
No.5696 (読書)


 ポイントは色
2014年03月23日(Sun) 
久しぶりに百均へお出かけして、今年の花見に使えそうなよさ気なものはないかと物色してみました<既に普通の格好をしないことは確定済
とりあえず、造花やら髪留めやらは選んでみたのですけれど、なあんかこうパンチが足りないのですよねえ。
なにしろ今度のお相手はピカ●ュウとト●ロが、既に確定してるからなあ……って、いったい我々は何と戦っているのだろう(苦笑)

でもって、ダ●ソーへ行ったついでに、そろそろガタが来始めたPC用メガネの後継も物色してみました。さすがに105円だけあって、駄目になるのも早いです(−ー;)
ちなみにネットで調べた感じ、PC眼鏡がブルーライトをカットするという話はどうも眉唾的なものがあるそうで。そもそも紫外線は普通のプラスチックレンズでほぼカットされるらしいし、いわゆるブルーライトが身体に悪いというのも、さほど根拠がある訳ではないのだとかなんだとか。情報が錯綜していて、果たしてどれを信じたものやらという状態です。
ならば何故に私がPC眼鏡を使い続けているかというと、一般の人達は敬遠しがちな薄茶のレンズの色。これが個人的には非常にいい感じだからでして。青白い液晶画面がほんのり暖色がかることで、まるで紙面を見ているかのように目が楽に感じられます。
そんな訳で、本日選んだのはPC用のメガネではなく、ほど良く薄茶のUVカット99%サングラスをば。



これを選んだ理由は、レンズが大きいことです。今まで使っていたPC用メガネは、いわゆるファッショングラス系というのでしょうか? レンズが全体的に細身かつフレームが黒太縁で、私の度入りメガネと重ね掛けすると、視界が狭くなるのが困りモノだったのですよ。
ちなみに並べてみると、こう。



上から、今まで使っていたPC用、今日買ったサングラス、重ね掛けする常時使用の度入りメガネ。
こうしてみると、ちょびっと色が濃いのと下側にグラデがかってる点が気にかかりますが、大きさは申し分ありません。まったくストレスなく、いつものに重ねて掛けられます。
色の濃さについても、この程度ならしばらくかけていれば充分に慣れられる程度。
うん、問題ないさ! なんたって105円だしvv

……むしろうっかりかけてるのを失念して、画像加工時に外し忘れるおそれがありそうです(苦笑)


あとは、今日もうっかりと脱出ゲームに没頭してしまったりとか。

■Room's Room
 http://yominokagura.blog.fc2.com/

■おひつじ座の脱出
 http://www.libertechno.org/aries/

Room's Room の方は、比較的判りやすい作りをしていて、一度傾向がつかめるとサクサク解いていけます。数式の計算を必要とするものが多いかな。
牡羊座〜の方は、まだ二つしかプレイしていないのですけれど、↑に比べると難易度が高めな感じです。しかも攻略公開を原則禁止しておられるので、詰まった時になかなか調べられないところが玉に瑕。でもグラフィックがとっても綺麗。
どちらもクリック位置がそれなりにファジーだし、頭を捻ればそれなりに解けそうなのでオススメかと。

……そして読みかけの本を1度も開かなかった本日 _| ̄|○
ああ、こうして積読の山が高くなってゆく……
No.5701 (電脳)


 2014年03月25日の読書
2014年03月25日(Tue) 
本日の初読図書:
4062100886ぼんくら
宮部 みゆき
講談社 2000-04-20

by G-Tools
深川北町にある鉄瓶長屋は、まだ建てられて十年ほどしか経っていない、歴史の浅い長屋である。提灯屋が潰れた跡地を築地の湊屋総右衛門が買い取って長屋に建て替えた際、井戸の中から錆びた鉄瓶が出てきたことから、鉄瓶長屋と呼ばれるようになったという。
南町の外回り同心である井筒平四郎は、毎日の見回りで鉄瓶長屋を訪れるのが習慣になっていた。長屋表で煮売屋を営むお徳のもとで、たっぷり味のしみたこんにゃくや芋を食べてゆくのが日々の楽しみなのである。なにかとずぼらで面倒くさがりのおよそ役人らしくない平四郎だったが、気さくでちゃんと代金も払ってゆく彼は、お徳を始めとした長屋の人々とも仲良くやってきていた。
ある冬の夜の事だった。お徳と同じ並びで八百屋を営む八百富で人殺しがあった。殺されたのは、妹と二人で店を切り盛りしていた兄の太助。血まみれで差配人 久兵衛の元へ駆け込んできた妹のお露は、「兄さんは殺し屋に殺された」と訴えた。一昨年前に久兵衛を逆恨みして殴りこんできた男が、そのとき取り押さえた太助のことを恨めしく思い、復讐にやってきたのだと。
しかし長屋の皆は、お露の様子から真の下手人は彼女だろうと薄々察していた。兄妹には寝たきりの父親がおり、最近になって結婚したい女ができた太助は、父親のことを邪魔に思っていたらしい。太助が半死人の父親を殺そうとして、守ろうとしたお露が逆に殺してしまったのではないか、と ――
そんな折に差配人の久兵衛が「このままこの長屋にいては、一昨年の男がまたやってくるかもしれないから」と失踪してしまう。それは明らかに嘘であろうお露の言葉を、裏打ちする行動だった。久兵衛は差配人という割のいい仕事を自ら投げ出すことで、お露を兄殺しの罪から守ってやろうとしたのだろう。
そう考えた平四郎は、それ以上事件を掘り下げることなく、内々におさめてやった。どうせ一昨年前の男の行方などしれないのだし、ことを荒立てても死んだ人間は帰ってこない。親を守ろうとしたお露の罪を問うたところで、誰も幸せになどなりはしないのだから、せめて黙って行方をくらました久兵衛の意を汲んでやろうと思ったのだ。
お露と父親が去った長屋へ、湊屋から新たな差配人として送り込まれてきたのは、佐吉というまだ若い男だった。通常、差配人というのは人生経験を積み人望のある、初老の男がなるものだ。あんな若造などとても頼りにならないと、長屋の者達は不満をつのらせる。もっとも平四郎などは実直な佐吉の人柄を気に入り、彼ならばそれなりに上手くやっていけるのではないかと面白がっていた。
ところが鉄瓶長屋では、その後も次々と事件が起こってゆく。桶屋の男は博打に入れ込んで娘を借金の形に売り飛ばそうとし、結果的に娘は父親を見捨てて出て行ってしまった。妻子と住んでいた家族仲の良い通い番頭は、たまたま佐吉が拾った迷子がかつて別れた女の産んだ実の子だったことを知り、居辛くなったのか引っ越していってしまう。怪しげな信心にかぶれた大工の一家は、長屋中を巻き込んだあげくに二つの家族を引き連れて姿を消した。
よその長屋から持て余されたあげくに所移りしてきた隠し売女のおくめを除けば、次々と櫛の歯が欠けるように住人が減ってゆく。当然、新差配人の佐吉は落ち込んでいった。彼を送り込んだ湊屋は、気にすることはないと言っているそうだが、それはつまり佐吉のことなど最初からあてにはしていないということではないのか。
「なんで俺、ここにいるんだろう」
思い悩む佐吉を見た平四郎は、湊屋の真意を探ってみようと思い立った。幼馴染で今は隠密同心を務めている“黒豆”や、ずっと苦手意識を持って付き合いを避けていた岡っ引きの政五郎、いずれは養子に迎えようかという甥っ子の少年 弓之助らの手を借りて、引っ越していった住人の現在や湊屋の周囲などを探ってゆく。
すると数々の事件の背後には、湊屋の意志があったのではないかという疑いが出てきた。
湊屋は、鉄瓶長屋から内密に人を追い出したがっているらしい。その理由とはいったい何なのか。ただはした金を包んで出て行くよう言い含めればすむはずのところを、なぜこんなにも手間暇と金をかけて、危ない橋さえも渡ろうとしているのか。
調査を進めるうちに平四郎らは、十数年も前に湊屋で起きた、恐ろしい事件の存在を予想し始めて……

宮部みゆきの江戸モノを読もう月間を始めてから、はや数ヶ月。
ついに当初のきっかけとなった、回向院の茂七親分が関わるお話に引っかかりました。
とは言え親分ご本人は登場せずに、あくまでうわさ話の人。既に米寿を迎えており、岡っ引きとしてのお仕事は手下の政五郎とやらに譲って一線を引いています。ええと「初ものがたり」が確か親分五十代の頃だったから、三十年ほど後のお話になるんでしょうか?
茂七親分の下っ引というと糸吉か権三の印象が強いのですが、あの二人はどうなったのかなあ。

ともあれ。
今回の主役は、よろず面倒くさがりのぼんくら臨時同心 平四郎さん。
謎解きも事件の解決も信心さえもがとにかく億劫で、「自分が出て行かなくても、人というものはなんとかやっていく」「人がやっていけないような事件が起きた場合には、自分などが出て行ってもどうしようもない」というのがその信条。そんなんでお上の御用が務まるのかというと……これがなんとかなっているのだから、不思議なものです。
平四郎さんはとにかく町の人たちと親しくやっており、彼らが事件に巻き込まれて、解決するのに自力だけではすまずお上のご威光という名の『形』を必要とする時に、名前だけを貸してやるような体をとっていまして。うるさいことを言われない町人側としては、それなりに扱いやすくてありがたい存在という訳なんですな。

そんな平四郎さんが、今回ばかりは悩んでみる。
もしも自分がもうちょっとしっかり町人たちに強面を見せ、自分の目の届くところで面倒を起こしたらまずいことになるぞと考えさせていたら、鉄瓶長屋での様々な事件は起こらなかったのではないか、と。
それはそれで……確かにうなずけなくもないのが、苦しいところだったりするんですが。
っていうかぶっちゃけ、今回のお話は正直言うと、個人的には微妙な感じでした。
私は解りやすくスッキリできるお話が好きです。たとえご都合主義でも、最後はハッピーエンド推奨派。シンプルな勧善懲悪が読んでいて楽しいのです。
そういう意味でこのお話は湊屋の一人勝ちというか、身勝手な理由で人死まで出しておいて、最後まで湊屋にはなんのお咎めも報いもなかったのが複雑です。たとえ人の身では裁きを下せずとも、それなら『商人にとってはどうしようもない運』という名の神仏にでも、どうにかして欲しかったところです。たとえばいきなり火事とか天災で湊屋が一気に傾いて、それによって平四郎さんが信心についてをちょっと見なおしてみるとか。そういう展開があったら、いくらかはスッキリできたんじゃないかと。今のままでは殺された太助さんや正次郎、それに人生ねじ曲げられたあげくに利用された佐吉さんらが、あんまり報われなさすぎて……

そもそも最初は、平四郎さんと佐吉さんの二人がコンビを組んで鉄瓶長屋を立て直していく話なのだと思って、ワクワクしながら読んでいたのですよ。なのに読み進んでいくにつれて、あれ、なんかちょっと違う?? となりまして。
それでも人間レコーダーの“おでこ”こと三太郎少年と、なんでも目測しちゃう美少年 弓之助が出てきたあたりから面白くなってきましたけれど、結末がああなってしまうと、やっぱりなんだかこう、ねえ?
平四郎と弓之助の擬似親子萌え〜とか、最後まで何も知らないけれど、でも地に足ついてまっとうに生きている、ある意味一番人間らしいお徳さんとか、酸いも甘いも噛み分けた政五郎さんとか、キャラクターは魅力的なんですけど。

このお話にはまだ続編があるようですが、そちらはどんな感じの展開なんでしょう。そちらもやっぱりこういう終わり方だとすると、ちょっと手を出しかねる、かもでした。
No.5704 (読書)


 更新情報(2014年03月28日)
2014年03月28日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、著作権切れテキスト「禿頭組合(コナン・ドイル著、三津木春影 翻案)」の一括テキストと青空形式風XHTMLをUPしました。

前回更新で書きそこねてましたが、なんかもう逮捕の瞬間は完全に捕物帖のノリでしたねえ(笑)
このあたり、この翻案の発表当時には、まだ江戸時代生まれの人とかが普通にいたんだろうと思うと、なんだか不思議な気分がします。
そして依頼人の妹の扱いがなにげにヒデェ(苦笑)

さて、次の著作権切れテキストは、いったいどの作品にしましょうか……?
No.5709 (更新)


 懐かしい
2014年03月29日(Sat) 
今日は久しぶりにPDFデータ×3のテキスト化とエクセル化を頼まれて、Bon Jovi の曲など聴きながら作業しておりました。うむ、やはりパソコンは、インターネット以外にも活用するのが楽しいよ!
新しいバージョンのエクセルも、実際に操作をしてみないと、なかなか使い方を覚えられないですしね。
今のところ、タイトルバーによく使うアイコンを出しまくって、リボンは非表示にしています。だって画面が狭いんだもん<縦が768しかない

ちなみにBGMの選択基準は、学生時代に勉強しながら聞くものがなかった時、たまたま長兄が貸してくれた2枚のCDを延々ヘビロテしていたのを、久しぶりに思い出して聞きたくなったからだったりします。なので Bon Jovi がどういう外見の、どういうバックボーンがあるバンドなのかはまったく知らなかったり(苦笑)
もう一枚は確か、MCハマーだったよなあ。こっちはあんまり覚えていないけれど、やっぱり聞いたら思い出すんだろうか……
No.5715 (日常)


 2014年03月30日の読書
2014年03月30日(Sun) 
本日の初読図書:
「辺境の老騎士(小説家になろう)」〜第7章第10話 悪夢の繰り手(後編)
 http://ncode.syosetu.com/n5011bc/
「老騎士外伝短編集(小説家になろう)」〜カムラー[大陸暦4287年2月1日]
 http://ncode.syosetu.com/n5208ca/
「恋心(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n7675bv/

先日からこつこつ読み続けていた「辺境の老騎士」、ようやく現段階での最新話、七章目のラストまでと外伝二話、番外編一作を読了しました。
やー……長かった……1章あたり文庫1冊前後として、およそ7冊。まあちょっと少なめに見積もっても6冊分になる計算ですからねえ。さすがに疲れた(苦笑)
今後の予定としては、4月頭に8章目の連載が開始され、7月半ばで終章を最後までUP、シリーズ完結という流れだそうです。いやあ、これはいい時に読み始めたかもvv

でもって。
当初の予想通り、無口な天然剣鬼のヴェン・ウリルがどんどん、どんどんナイスなキャラになっていって、もうvv ネタバレは避けたいので詳しくは言えませんが、彼がバルドを言葉少なに「おやじ殿」と呼ぶようになるのが、もうたまらんです。そしてそれに対するジュルチャガとジュールランの、「お兄ちゃんって呼べ!」、「お前は、私の弟分ということになるな」という、一見末っ子扱いしてかわいがっているようで、その実は「自分のほうがもっとバルドに近いんだぞ!」という子供っぽい嫉妬合戦が可愛いったら(笑)

可愛くなっていくといえば、序章での敵役カルドス・コエンデラの庶子、暴風将軍ジョグ・ウォードがまた、こんなに面白いやつに成長していくとは思いもせず。てっきり底知れぬ狂気に満ちた、救いようのない仇敵となるのだとばかり思っていたら、バルドとの戦いを経てすっかり漂白されたというか。相変わらず善人ではありませんが、それでもバルドを「じじい」と呼んで、ここぞというところでは駆けつけてくれるあたり、カーズと良い感じに対を成していたりとか。

他にも、てっきり一回ゲストキャラだと思っていた彼や彼女らが、話が進むにつれて再登場しては重要な役割を担っていくので、どのキャラクターもおろそかには読み飛ばせません。
最初は老いさらばえた、あちこちにガタの来た引退間近の五十八歳だったバルドも、どんどん活力を取り戻していき、中央諸国の戦乱に関わったりとかして、生き生きとしています。七章終了時点で、既に六十七歳。物語が始まってから九年もの年月が過ぎていますけれど、まだまだ元気元気。なぁにが、死に場所を求める旅よ(笑)
お話はどんどん「グルメ・エピック・ファンタジー」の「エピック(叙事詩)」に足を踏み込んでいきますが、それでも思い出したように美味しそうな料理が出てくるのは相変わらず★

久しぶりに登場するキャラクターも、そのつど「●●の時に出会った××家の**」という具合に説明が入るので、比較的混乱は少ないかと。
ああでも、かなりあちこちに移動しまくり、軍勢もそこここで戦闘を繰り広げたりするので、3章目と4章目の間にUPされている地図は必見です。なんならプリントアウトするか携帯端末に入れて、横に置きながら読まれることをお勧めしたく。

あと外伝二本と番外編「恋心」は、最低でも七章目、あるいは本編完結後に読まれたほうがいいかもしれません。「恋心」は特に読む人を選ぶかも……私は「彼女」の心の動きにいたく納得したというか、本編読んでいた時にはむしろ「うえぇえ!? 大穴すぎるだろう! てっきりバルド爺が本命だとばかり……」と思っていた口ですし、あれだけ魅力的な男たちがたくさんいるのだから、そりゃああれぐらい揺れ動きはするだろうと思うのですが。そこよりも冒頭でいきなり『彼』の結婚シーンから始まるのが、相当にショック。お相手が本編では未だにバックボーンがはっきりしていないだけに、『彼女』が『彼』にふさわしいのかが、今ひとつ判断できなくって……

バリバリのファンタジーで始まったこの物語は、押し詰まるにつれて意外な展開を見せます。
7章目がちょっとありがちなゲーム系RPGのテイストをなしていたのがちょっと引っかかりましたけれど、その背後に流れる『真の歴史』を考えると、これはこれで唸らせられたり。
いやはや、4月から開始の8章目以降を、リアルタイムで追っていくべきか、三ヶ月待って、ラストまで一気読みするべきか。悩みどころです。

……そして「初回特典SS」の文字と、これは紙書籍で持っておきたいという誘惑にかられて、うっかり値下がり前の新刊をポチってしまう自分がいたりとか(笑)

4047293652辺境の老騎士 1
支援BIS
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-03-14

by G-Tools

表紙イラストがかなり独特な雰囲気のこの装丁、果たして中身の挿絵はどんな絵柄なのかなあ(ワクワク)
No.5716 (読書)


 届くの早っ(笑)
2014年03月31日(Mon) 
土曜の日付も変わる寸前に注文した本が、もう届きました。



先着順とのことで、間に合ったかどうか心配だった初回特典SSのリーフレットも、ちゃんとついてきてくれたしvv
特典SSは、「ガンツの娘」で助けられた少女エトナのその後でした。
……ただこの内容だと、微妙に今後をネタバレされているというか、時系列がいっきに4章目まで飛んでるあたりが微妙かもしれません。
あと期待していた中の挿絵が……いやうん、変な萌え絵系とか、爺さんが爺さんじゃないキラキラ系よりはずっといいんですが。なんというか、あれだ。岩波少年少女文庫とか、こんな感じの挿絵だったかも。そういう意味では、ライトノベルらしからぬイラストだったと思います、うん。
収録されているのは、第1章ラスト、「約束の剣」まで。
単行本とはいえ、けっこう頑張りましたね。このペースだと未UP分の8〜終章を含めても、全5冊ぐらいで収まる、かも?

とりあえず他にも読みたいものが目白押しなので、母へ「先に読んでいいよ」と渡しておきました。もちろんプリントアウトした地図を付けて(笑)
さて、明日は図書館の日だ……あれとこれとそれを借りる予定だから……ああ、また自前の積読本がほとんど消費できなかったなあ……


ここ数日に見つけた、脱出ゲーム。

■無責任な脱出ゲーム
 http://iegbutterfly.web.fc2.com/

ちょっとクリック位置がタイトだったり、クリック後に待たされる時間が長いあたり、今後に期待。


■無料フラッシュゲーム Rain Lens レインレンズ
 http://www.rainlens.net/

まだ三つしかやってませんが、グラフィックが綺麗だし部屋数もそこそこ多くて面白いです。その割にセーブ機能がないのが辛いかな……
あと計算式などの難易度がかなり高め。手掛かりは全部見つけていても、それをどう加工すればパスワードにできるのかが悩まされます。うっかり計算ミスもしてしまいがちなので、筆記用具と計算機が必須かと。
プロローグとエンディングがなかなか素敵ですvv

さて、今夜からNHK−FMで「旅猫リポート」のラジオドラマが開始されますな。
ふふふふふ……たぶん最終話では泣いちゃうんだろうなあ……(涙)
No.5719 (日常)



<< 2014年03月 >>
Sun Mon Tue Wed Thr Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

サーチ :



 with Ajax Amazon

 最新の記事
 2014年03月01日の読書
 2014年03月02日の読書
 だいぶ手馴れてきたかな
 2014年03月05日の読書
 今年も再び?
 2014年03月06日の読書
 SHERLOCK シーズン3
 一段落ついたかな
 更新情報(2014年03月07..
 また一年以上待つのか ..

 リンク
 神崎へメール
 私立杜守図書館
 蔵書リスト

 

   

 ブログ内記事検索:
 
 AND OR  


Back to Home...

[管理用] [TOP]
shiromuku(fs6)DIARY version 2.41