よしなしことを、日々徒然に……
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 2011年02月01日の読書
2011年02月01日(Tue) 
本日の初読図書:
4403541631仮面教師SJ (1) (ウィングス文庫)
麻城 ゆう 道原 かつみ
新書館 2011-01-09

by G-Tools
のちに大人気ドラマとなる「特捜司法官S−A」が放送開始されてから、まだ間もない二十二世紀末。教師志望の笹蔵十蔵は、いきなり勤務予定先から内定を取り消されようとしていた。理由は幼少時に離婚し今は行方不明となっている彼の父親が、かつて希代の詐欺師と呼ばれていたから。
悲しみつつもそれを受け入れようとしていた彼を救ったのは、突如現れた教育機構監査局の局長、笹蔵霧彦だった。十蔵の従兄弟だという彼は、学校側の行っていた不正を暴いたうえで、十蔵に新しい職場を紹介しようと言い出したのだ。
それは不正を疑われる教育機関に臨時教師として潜入し、生徒を指導する傍ら証拠を探れという、いわばスパイのような仕事で ――

久しぶりに図書館の本ではなく、自分で買ったものを読みました。
JOEKR、S−Aと長きにわたって特捜司法官ものを書かれてきた麻城さんの、新シリーズです。
今回も同じ世界観なのは事前情報で知っていましたが、よもや年代をさかのぼるとは思いもしませんでした。この時代、S−Aで三十五才だった秋津さんはピチピチの十八才。六道さんに至っては、刑事ですらなかったんではないでしょうか?
稼働年数が少ないという特捜司法官達は、言わずもがな?
これでは懐かしいキャラ達と再会というわけにはいかないでしょう。というか、前作知らなくても大丈夫なんじゃないでしょうか。
新しいキャラ達は、それぞれしっかり魅力的でおもしろかったです。
特に主役の十蔵くんは、詐欺師の父親譲りの特殊能力を持ち合わせていて、でも性格はちょっと控えめでありつつ根底はしっかりしていたりして、ヘタレ有能スキーの琴線をびんびん弾いてくれますvv
手本があり、そして十五分間であれば、どんな天才をも模倣できる。詐欺師になるしかないと評されたその特殊能力を、教師としてなら最大限有効利用できるぞと、そう言ってくれる霧彦さんも素敵です。
そして立花先生……いったい何者なのか、ごっつー気になります。初登場時には、やっぱりこの人はアレなのか? とほぼ確信に近い思いで読み進めていたのですけれど、でも二年間も一箇所に勤務してたっていうし、ラストの霧彦さんとのやりとりもなんだか意味ありげだし……ううう、謎は深まる。
こうしてまた、続きが気になる作品がひとつ増えたのでした。
No.3040 (読書)


 またも雪
2011年02月01日(Tue) 
前々回の病院行きは、年末年始のドカ雪の中でしたが、今日もかなりの積雪量でした。
つうか、昨日一昨日あたりに降った雪が、ちょっと溶けてから凍り直しており、駐車場とかツルンツルン。ほんと怖いです。
近所にある流れのほとんどない用水路などは見事に凍っており、試しに雪玉投げ込んでみたら、跳ね返ってそのまま滑っていったぐらい。
年明けからの一ヶ月間、とうとうすべて溶けきらないまま、常に視界のどこかに雪がありました。今シーズンは本当に厳寒です。

今日ありがたかったのは、年明け最初の通院時と違い、駐車場がガラガラですぐに車を停められたこと。おかげで待合室にもまったく人がおらず、ほとんど待ち時間なしで診察してもらえました。帰りに薬局に寄って、コンビニで振込をし、ATMで通帳記帳をしてから帰宅しても、まだいつもなら待合室にいる時間でしたよ。
帰宅後は通帳記帳を元に、シグ3で出納簿を入力。それから溜まっていたオフラインでの日記データを、二ヶ月分まとめて整理したりとか。年を跨いでいるので、去年分を締めて、今年の新しいページを作るのが少々手間でした(オフラインの日記はHTML形式で、年ごと月ごとにフレーム式のページを作成してまとめてるんです)
そして、昨日の金田一さん二作を、それぞれ冒頭と謎解き部分あたりだけもう一回見直してみたりとかしてみたり(苦笑)
No.3041 (日常)


 2011年02月02日の読書
2011年02月02日(Wed) 
本日の初読図書:
4062694395ファンム・アレース(4) 魔宮の戦い (YA!ENTERTAINMENT)
香月 日輪 K2商会
講談社 2010-10-21

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ようやく図書館に入ってくれました。シリーズ四冊目。この調子だと、もう一〜二冊ぐらいで終わってくれますかね?
……そろそろ今までの話を忘れつつあったりします(苦笑)
冒頭にかなり詳しい「これまでのあらすじ」がついているので、ずいぶん助かりました。が、それでもやっぱり細かいところがね……
しかも今回は、一巻目で撃退された殺し屋二人、まさかの再登場。しかもすさまじい過去をひっさげての重要キャラとなって返り咲きました。これ、最初から予定されてたんでしょうか?
個人的に、サーブルのほんのり日本人風味な設定が好みです。東洋の島国出身で、神仙術使いだとか背中の彫り物だとか居合い術だとかvv
怖ろしいほどの純粋さでサーブルに懐いている、謎の青年グールの存在も腐女子的においしいです(笑)
あとバビロン、「俺に幼女趣味はない〜〜!」って、全然説得力ありませんことよ?

「ホシナ大探偵(近代デジタルライブラリー)」押川春浪
 http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/912467/1

大正時代に書かれた、シャーロック・ホームズの翻案もの。
ホームズさんが保科鯱男(ほしなしゃちお)、ワトソンさんが渡邊(わたなべ)君と日本名になっています。なんか翻案ものが読んでみたくなったので、「ホームズ 翻案」で検索をかけて発見しました。さっそく収録作のうちホームズさんの部分、六十ページほどをPDFでDLして読了。
原作は「フランシス・カーファクス姫の失踪」ですが、舞台が東京とか京都とか名古屋とかになってます。原作でのトルコ風呂が「上方浴場」になっています(笑)
他にも、原作では別口の事件で忙しく現場に行けなかったホームズさんが、こちらでは父が危篤という理由に。つまりそれまでお父さん健在ですか。ファンには笑えますね。
しかし話運びはほぼ原作に忠実です。古い文章だいぶ読み慣れたおかげもあって、違和感はほとんどありませんでした。無さすぎてちょっと拍子抜けしたぐらい(苦笑)
……この人のホームズ翻案、もっとどこかにないかなあ?

2013/09/20 追記:
著作権切れに付き、テキストファイルで公開することにしました。
閲覧室の「その他書架」で随時UPしてゆきます。
No.3042 (読書)


 2011年02月03日の読書
2011年02月03日(Thr) 
本日の初読図書:
4396208820人質ゲーム、オセロ式  (天才・龍之介がゆく!)
柄刀一
祥伝社 2010-10-29

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龍之介の学習プレイランドで、ネットを利用した公開オセロゲームが行われることになり、テレビ中継も入るその催しに、龍之介達スタッフは忙殺されていた。
ところがその中継のさなか、異変が起こる。ネットの向こうでオセロを指していたはずの相手が、「自分はまだ何もしていない」と連絡してきたのだ。
ほぼ時間をおかず、スクリーンの向こうから異様なメッセージが届けられる。ハッキングで割り込んだと思しき謎の対戦者は、オセロの相手を前オセロ協会長であり、現職の秋田県警刑事部長である久能警視正に交代するよう要請してきたのだ。さもなければ、人質の安全は保証しないと。そうして縛られ監禁された男女二人の動画を送りつけ、テレビ中継を通じて全国に現状をリアルタイムで放送し続けろと要求する。どうやらその人物の目的は、七年前に起こった銃撃事件で、表沙汰にされず隠蔽されたという真相を、公開させることにあるらしい。
久能警視正の不正を糾弾しつつ、さらに対戦者は、当時新米刑事だった久能の息子を殺人者だと指摘する。そしてその証拠となる死体を、久能警視正がオセロで石を置いた場所に埋めると言い放った。
はたしてどうやってそのような真似を可能にするのか。その行為が意味するものは?
情報が錯綜し、謎が謎を呼ぶ。過去の事件と現在の事件を、天才龍之介が解決する!

シリーズも12作目。今回も長編。かなり分厚いです。
……正直このシリーズは短編の方が好みというか、長編は冗長だったりメタミステリ度が高く、ちょっと苦手なんですが。でも今回はなかなか面白かったです。
いきなり冒頭から「犯人は、この人です」と物語の最終局面から語られる唐突さ。
視点がめまぐるしく入れ替わり、あらゆる人の一人称や三人称が入り乱れています。まさしく白と黒がめまぐるしく反転するオセロのように。
途中、光章さんが人質になっちゃうなどハラハラさせられる要素もあり、テレビ放送の中で無自覚に公開推理する龍之介なんて、格好良くも別の意味でドキドキさせられる場面もあり。
……実はその推理内容が一部間違っていちゃったり(でも結果オーライ/苦笑)して、読んでいる方まで胃が痛くなる気持ちもちょびっと。でもまあ、偶然が味方するのはこの手の推理ものではお約束ですしね。犯人が光章さんを人質にする時点……っていうか、犯行準備に光章さんの会社を利用しちゃうあたりが、致命的偶然ですし。

でもまあ、ほんとに面白かったです。
意外な犯人という点も、ばっちりクリアしてましたしね。途中、内部事情に詳しい人物が犯人一味にいるのかなあとは思いましたが、まさか主犯でしかもあの人とは……
情報が錯綜し、いくつもの推理が重ねられては否定され、くるくると入れ替わる推理内容に読んでいて「??」となる部分もありましたが、最終的にはおおむね満足です。
No.3045 (読書)


 更新情報(2011年02月04日)
2011年02月04日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」二九話目をUP。
あと、それぞれの話数の表記を間違えていたので、それを訂正しました。
一〇、一一と書いていくべき所を、ずっと十、十一と書いていたのですよ。いやあ……全っ然気付いてませんでした。
つうか、本来の青空形式に従うならば、あの部分はいちいち注記で太字とコメントするべきなんですが、対応ビューワで読んでいる方以外には見た目が煩雑になるので、それも無視していたり……(^ー^;;)
パソコンで表記できない文字も、字の形を書くだけではなくJISコード?とやらを書き込まねばならぬのですが、それもやり方がよく判らなくて省略しているし、振り仮名も適当につけたりつけなかったりしているし、実はけっこういいかげんな入力をしていたりするのでした。
ま、まあ、内容が判るだけでも御の字って事で、勘弁して下さい(てへ)
No.3046 (更新)


 2011年02月04日の読書
2011年02月04日(Fri) 
本日の初読図書:
「世界を翔ける!(小説家になろう)」〜対峙1
 http://ncode.syosetu.com/n1841o/

リゾートホテルの雑用係からリストラされた海野翔子(23才)は、次の職場へ初出勤する途中、突如闇に呑まれてしまう。
出た先は世界的に有名な、某ファンタジー小説の世界。そこではなんと双児の弟が待っていた。
「異世界トリップ物、実現しちゃいましたー」
満面の笑みを浮かべる弟 翔(かける)は、なんでも高校時代からこの世界と現代日本とを行き来しており、今ではこの世界で一国の王となっているのだという。
そんな彼が翔子を召喚したのは、隣国の王へ名代として書簡を届けてほしいからだという。「国王との謁見を無事にすませる」という契約条件をかなえない限り、翔子は元の世界へ帰れない。
仕方なく旅立つことになった翔子だが、目立たないよう男装し、協力者である隣国の騎士ジェネシズの従者として行動することとなった。このジェネシズにもまた、様々な事情が存在しているようで……

突如異世界に召喚されちゃったお姉さん。
そこが世界的に有名な小説の世界だったのは、これまでに召喚されては地球に戻った人達が、シェアワールドとして作品化していったからという設定で。故にそれらを熟読していた姉弟は、歴史書をがっつり勉強していたような状態となり、世界情勢をある程度把握しています。
そして姉はホテル仕込みの接客術と、幼い頃からの貧乏暮らしで鍛えられた料理の腕で、逢う人逢う人次々と落としてゆきます。
っつうか、胃袋から掴むのはお約束ですよね(笑)
途中、精霊と契約して「精霊姫」になっちゃったり、ジェネシズとの恋愛模様やら、隣国の傀儡政権への介入やら、いろいろ盛りだくさんです。でも、お姉さんはあくまで一般ピープルな思考をしているのが微笑ましいかと。
かなりな勢いで更新されています。物語はそろそろ終盤に入るかな?
なんだか出生の秘密っぽいものもあるみたいですし、適当に流してあんまり語られない弟のとんでもなさとか、いろいろ気になります。
No.3047 (読書)


 おそらく寄付されたものなのだろうけれど
2011年02月04日(Fri) 
このところ読み続けている夢水清志郎シリーズ。県立図書館で新しいのを借りたら、怪盗クイーンとのコラボものでした。……これはクイーンを読んでから読むべきか? と思ったら、そっちのシリーズはなぜか一巻目だけが収蔵されておりませなんだ。なんでやー( T _ T )
仕方がないので、購入してもらえないかとリクエスト手続きをしてから帰宅したら、あとから「児童書はリクエストの対象に入ってませんでした」との電話連絡が。
……なんで私が購入希望する書籍は、どれもこれも問題が生じるのか(しくしくしく)

もういっそのこと古本購入でもして、読み終わったら寄付してやろうかとまで思いましたが、それでもいったん頭を冷やし。遠方にあるうえ、駐車場の状況がよろしくなくてほとんど行かない市立図書館の蔵書を検索してみたら、幸いにも収蔵されてました。貸出中だったので、さっそく予約手続き。ネット上で予約できるところとかは便利なんだけどなー、市立図書館。せめて駐車場の無料時間を三十分から一時間に延ばしてくれれば、もうちょっと足繁く通うんですが。借りたい本を選びにのんびり見てまわるのに、三十分は落ち着けないですよねえ。しかも駐車場と図書館とが、間に文化ホール挟んで真反対に位置しているし。歩く時間すらもロスだわ!
まあ、駐車場あるだけましだと思うべきなんでしょうけれどね。自転車ではちょっと辛い距離ですから……

白髪鬼の入力は、更新記録で言及した「JISコード?」こと、第3、第4水準の漢字の面区点番号の入力方法を調べてみたり。
なんかざっと見た感じ「温」の旧字体とかも第3、第4水準に含まれているようで、これはやっぱり、「※[#「さんずいに口<人/皿」、第3水準1-86-92]といったような書き方をせねばならぬのかと思いつつ、でもそれめっちゃ読みにくい……(−_−;)
しかも第3、第4水準にどこまでの漢字が含まれているのか、校閲君ではチェックができないし。困ったものです。

話は変わりまして。
数日前にHNK系列で放送されていた、映画「狼王ロボ」を録画しておいたのですよ。ディスクに落とすかどうかは見てから決めようと、HDDに入れっぱなしにしておいて数日。今宵は父がお出かけでテレビが空いていたので、ようやく視聴できました。

「………………」

うん、いや、映画としてはすごく良くできてたと思います。
動物ドキュメンタリーと見まごう、ごく自然なオオカミその他の映像は、「これほんとにタレント動物?」と思うほどの違和感のなさ。
狩りのシーンといい、子育てのシーンといい、実に見事でした。
原作ではすでに狼王として悪名を轟かせているロボの、幼少時代からエピソードを綴っていったのも、良い演出だと思います。脚本も映像も、映画としてはかなり良いと思います。

……でもこれ、ロボじゃない(しょぼん)

ネタバレ含んだ詳しいあらすじは「狼王“ロボ” - goo 映画」をご覧になれば判ります。もはやこれ、シートン動物記の「狼王ロボ」とは完全に別物です。
まずロボの連れ合いが、白狼ブランカではないこと。↑のあらすじには名前載ってますが、吹き替え映画の中では名前出てこなかった気がします。無名の黒狼です。
……まあ、白い狼は用意するのが難しかったのかもしれませんし、ならば逆に黒くすることで画面上目立たせることにした結果、「ブランカ」という名前はつけられなかったと考えられるので、まあそこはいいとしましょう。
だけど、捕まった妻狼が殺されずに、囮として囚われになったあたりから嫌な予感はしたんですよ……以下はネタバレにつき、一応反転させましょう。

妻が捕まったと知ったロボは、いったん助けに行くものの、銃を持った男に狙われやむなく引き上げる。
しかし彼は諦めなかった。遠吠えで群の仲間を呼び寄せて、妻が捕まった牧場をいっせいに襲ったのだ。パニックを起こした牛たちは、暴走して柵や建物をなぎ倒してゆく。妻狼が捕らわれていた小屋もあっけなく潰され、妻狼はロボと共に無事逃走を果たす。
しかしもはやこの土地に安全な場所はない。どこかにきっと人間のいない安住の地があるはずだ。ロボは群の仲間を引き連れて、未開の奥地へと旅立っていく。人々の間に、永遠に消えることのない伝説だけを残して ――


以上ネタバレ終了。
これ、ロボじゃないよ(泣)
あの誇り高くも切なく美しい夫婦愛が、なんだよこの終わり方( T _ T )
さすがはウォルト・ディズニー制作。そういやリトル・マーメイドもこんな感じだった(遠い目)
単独の物語としては、実に良いストーリーだと思います。格好いいし、後味も良いし。
でも、これをロボと呼んで欲しくはない。そう思いました。
……そもそも、ロボの悪行自体がほとんど描写されてませんしね。食べもしない牛を一晩に何十頭も殺したとか、そういった高額賞金をかけられるに至るまでの行動が、ほとんど出てこないのですよ。ただ牛を狩るだけなら、他のオオカミとまるで差異がありません。
それに罠や毒餌を見破る頭の良さも、ぜんぜん表現されてないし……懸命に工夫を凝らして罠を仕掛ける猟師との、丁々発止たる攻防ぶりもまるっと削除。
原作に思い入れがない人には、充分楽しめる作品だとは思うのですけれど……メディアミックスって難しいなあ……
No.3048 (映像)


 2011年02月05日の読書
2011年02月05日(Sat) 
本日の初読図書:
448846601X天使が開けた密室 (創元推理文庫)
谷原 秋桜子
東京創元社 2006-11-30

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女子高生 倉西美波は、日々せっせとバイトに励んでいる。何故なら彼女の父は五年前にスペインで行方不明になっており、自分で探しに行こうとその資金を貯めているからだ。
ところがバイト先で難癖をつけられた結果、彼女は高額の借金を背負う羽目になってしまう。困っていたところに、知人から「寝ているだけで一晩五千円」という割の良いバイトを紹介される。だがそれは、必要があった際に深夜の病院に呼び出されては、死体を運ぶというとんでもない代物だった。背に腹は変えられず引き受けた美波だったが、とんだところから殺人事件に巻き込まれ……

「怖がりだけど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな本格ミステリ」と銘打たれた本作ですが……うーん(悩)
確かに一途だし健気だし正直者で良い子なんだろうけど……でもなんかこの主人公、無性にイラッとくる……
位置的にはワトソン役にあたるのでしょうか。それにしても役に立ってなさすぎというか……いやいやいや、彼女の持つ無私の善良さこそが、この事件のキーポイントとなったのだから、良い主人公ではあるんでしょうけれど。
あと登場人物の誰も彼もが悪意やキツさに満ちていて、読んでてちょっと辛かったです。あくまでも個人的な感想ですが。

でもまあ、最後まで読んだ後の感触は、そう悪くなかったです。
特にプロローグの文章は味わい深かったですね。真相を知ったあとに読み返すと、じんわりその内容が染みこんできて、なるほどそう言うことだったのかとうなずかされます。
個人的には、後ろに収録されていた短編の方が好みでした。こういう殺人とか絡まない、日常的な謎解きの方がやっぱり好きだなあ。

4488466028龍の館の秘密 (創元推理文庫)
谷原 秋桜子
東京創元社 2006-12-21

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シリーズ二冊目。
前回のバイトが早々に終わってしまった美波は、またも怪しいバイトを紹介され、そしてその先でうっかり飲酒した結果、目を覚ませばはるか遠き京都。そして連れて行かれた先「龍の館」でまたもや殺人事件発生。しかも前作に引き続き、今回も殺人犯扱いされるというパターン。
……そこで泣いていたら、友人達がよってたかって助けてくれちゃうあたりが、どうにももやっとくる所なんですよね……
トリックは面白かったです。前作は挿絵がなかったのに、今回は二枚、しかも庭の風景とか彫刻のアップなんて背景ばかりを描いてあったのは、こういう理由かと納得しました。
それにしても前作でも思いましたが、このシリーズ事件起こるまでが長いよ。死体のできるのが全ページの半分以上が過ぎてからって。まあその分、解決までは早いんですけど。
下手すると開始一分で死体が登場する、某「相棒」と足して二で割るとちょうど良いかも(笑)
No.3049 (読書)


 2011年02月06日の読書
2011年02月06日(Sun) 
本日の初読図書:
4044231095レディ・ガンナー外伝 そして四人は東へ向かう (角川スニーカー文庫)
茅田 砂胡 草河 遊也
角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-01-29

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シリーズ六作目、五話収録の外伝短編集です。
五話とはいっても、真ん中の三話は実質繋がりのあるお話でした。獅子の長シルヴァと白頭鷲の長ドーザ、二人がまだ若かりし十五歳の頃の出会い話から始まって、殺人事件の解決と、そのきっかけとなった黒真珠のブローチの由来。
いやねえ、本編では惚れ惚れするほどの風格に溢れている王者シルヴァが、まだ初々しい少年なのが微笑ましいったら。一方ドーザはというと、十五歳なのにも関わらず体格も立派なら、性格も沈着冷静で大人びています。でもシルヴァとのやりとりがもう……青春だねあんたたち!
個人的に本編の二人が大好きなので、ニヤニヤしながら読んじゃいましたよ。ふふふふふ。
ちなみに私は、ドーザの息子→キャサリンとかいうベクトルがあったら面白いなあとか思っています(笑)
キャサリンは……最初はダムーとと思っていましたけれど、最近はベラも良い雰囲気かなあとか。
残りの二作は蛇と鰐の異種族間恋愛と、ダムー達四人組のチーム結成話。
とりあえず、ヘンリー良くやった! あの二人は本当にお似合いのカップルだと思います。ぜひうまくいって欲しいですね。……全長六メートルの鰐と二十五メートルのニシキヘビが見つめ合っているシーンは、かなり笑える代物ですが(苦笑)
No.3050 (読書)


 自室は寒いので
2011年02月06日(Sun) 
このところ居間でシグ3を使って作業をしているのですが……やはり購入して長く経つので、だいぶバッテリーがへたってきています。たしか買ったばかりの頃は四時間ぐらい保ったはずの充電が、今はよくても一時間半で残量警告が出ます。それからでも一時間ぐらいは使えますけれど、頻繁に警告メッセージが出るのでかなり使いずらいです。まあ閲覧だけなら、警告メッセージを画面の外に出しておくという裏技で対応できますけど。しかし入力作業の方は、メッセージが出るつど未変換の入力文字がふっとんでしまうので、実に無駄手間が増えるのですよね……
いっそ通販で新しいバッテリーを買っちゃおうかなあと思いつつも、アダプター挿して作業すればすむのだから、それで良いかとも思い直してみたり。

っていうか、いま日記ログ調べてみたらシグ3購入したの 2004 年の1月って……もう丸七年も前ですか!? せいぜい四五年って気がしてましたよ。そうだよな、前の前の会社を辞めるずっと前だったもんな。それぐらい経ってるわ。道理でバッテリーもへたるはずです。
まだ品物があるうちに、やっぱりバッテリー買っておこうかなあ……
No.3051 (日常)


 2011年02月08日の読書
2011年02月08日(Tue) 
本日の初読図書:
4061486934オリエント急行とパンドラの匣 (講談社青い鳥文庫)
はやみね かおる 村田 四郎
講談社 2005-07-30

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夢水清志郎シリーズだと思って借りてみたら、怪盗クイーンとのコラボものでした。
クイーンはまだ一冊も読んでいないので、とりあえず一巻目から借りようと思ったら図書館にないし。仕方がないので wiki でクイーンの大体の内容をチェックしてから読んでみました。
んー、怪盗と探偵の両方を格好良く描写するというのは、なかなか難しいなあと思いました。結果、コケにされる側としてICPOの探偵卿が用意されて、気の毒な目に。
三姉妹がほとんど登場しなかったのも、ちょっと淋しかったですね。
結論から言うと、夢水さん側から読むよりクイーン側から読む方が楽しかったと思います。
最後の教授の表情が、少々怖かったかな……

「異世界を渡りし者(小説家になろう)」〜15話

幼い頃、飛行機事故にあって以来、驚異的な回復力を得た峰藤尊は社会人一年生の19才。ある朝、新聞を取ろうと家を出た瞬間、見知らぬ草原に佇んでいた。
え?異世界?なんで?
混乱する彼を更に驚かせたのは、この世界での自分は身体能力が大幅にUPしているという事実だった。
そして遠目に見えた煙を目指して走り出した彼が見つけたのは、山賊に襲われ壊滅した町で……

かなりの話数がありますが、三話目がいきなり真っ白になっていて、そこで中断。ふと思いついて試しに Opera を使ってみたら表示されたので、そこから再び読み始めました。
主役がいきなり異世界に順応してるのが、早っとか思ったり。最初の殺人でちょっと鬱になったけれど、翌日からはさくさくと討伐依頼こなしているし。
そこらへん「最強の錬金術士」と同じ作者さんなのが納得かなあと。まあそれなりに期待はできるんじゃないでしょうか。
No.3054 (読書)


 2011年02月09日の読書
2011年02月09日(Wed) 
本日の初読図書:
「異世界を渡りし者(小説家になろう)」〜87話
 http://ncode.syosetu.com/n5458l/

途中から意外な方向に話が行って、冒険者ギルドものになったり、魔法学園ものになったり。今はエルフの森で自給自足してます。
まだまだ先は長いようなので、楽しみだったり、そろそろ疲れてきたり。

「とりあえず、畑でもつくろうかな(小説家になろう)」〜21
 http://ncode.syosetu.com/n2500o/

神様同士の喧嘩に巻き込まれ、亜空間に呑み込まれてしまった飛行機が一機。乗っていた乗客達は元の世界にも戻れず、さりとて消滅させてしまうのも忍びないと言うことで、それぞれ異世界へ生まれ変わらせられることとなる。
その中の一人 茉莉は、気が付けば金髪の赤ん坊マリスになって、家のなかに寝かされていた。
記憶はそのままあるらしい。社会人の心に子供の身体。どうにか言語を覚えてやっていこうとするが……一才にもならないうちに、環境が激変する。両親が食中毒で死亡し、孤児院に引き取られたのだ。
しかし彼女はへこたれない。神からもらった「思い描いた植物の種を手のひらの上に創造する能力」と「どんな植物でも栽培できる技術と力」を手に、目指すは「おいしいしろいごはん」。
小さな身体で農業にいそしむ彼女だったが、やがてそんな姿を作物の栽培を生業とする、貴族の跡取りとして見初められ……

心は大人、身体は子供と、某探偵マンガを地でゆく作品。
さほど大きな事件は起こらず、淡々と過ぎてゆきます。現在14才。勉強のため学校に入ることになりました。今後は学園ものとして展開していきそうです。
No.3056 (読書)


 2011年02月10日の読書
2011年02月10日(Thr) 
本日の初読図書:
「魔法使いの菓子屋(小説家になろう)」〜帰還その後
 http://ncode.syosetu.com/n1324p/

祖父母宅へ行こうと、サバイバル用具一式を背負って玄関を出たはずの女子高生 日辻櫟(ひつじいちい)は、気がつくと宝石でできた美しい洞窟にいた。足元には魔法陣。もしかしてこれって異世界召喚? と、ひとまずサバイバル用具を駆使して一週間ほど過ごしてみるが、召喚主らしい存在は現れない。
仕方なく人里へと下りた彼女は、冒険者の資格を取り働き始める。元の世界へ戻る方法を探すため魔法使いに弟子入りしたが、いつの間にか魔法学校に入学したり、商売を始めることになったりして ――

お約束なチート主役のほのぼの成り上がりものです。R15ついてたのでちょっと心配でしたが、一貫して安心して読めました。
「本来ならば下書きにあたるものを掲載しています」とあるとおり、かなりざくざく進んでいきます。それでも150話ぐらいあります。新キャラがどういう立場にある人か説明忘れてたりとかも随所にありますが、そこはさらりと読み飛ばしましょう(笑)
とりあえず本編完結済。これからIF恋愛ルートとか書かれる予定だそうですけど、私はこれで充分かなあ。

「とある主婦の2度目の人生(小説家になろう)
 http://ncode.syosetu.com/n4920p/

三十代後半、大学生と高校生の二人の子を持つ専業主婦は、ある日突然心臓麻痺で死んでしまう。
気がつけば、異世界はリリスフィア王国ヌーフェ地方ルーフェンの貴族宅にて、赤ん坊に。しかもこの世界では魔法とか普通に使われているらしい。
前世の記憶を持つ彼女にとって、自分リィリィシュカの外見は可愛らしくてしかたがない。ついつい色々なドレスや小物で着飾らせては、鏡に見入ってしまう。三才にしてりっぱなナルシストだ。
不満なのは、この世界には香水や香り入りの石鹸などが存在しないこと。不満に任せてラベンダーオイルなど作ってみたら、一部貴族の間で有名に。
そんな彼女も十歳になり、王宮へ侍女として上がることとなって ――

↑上記「〜の菓子屋」と同じ作家さんのお話。世界観も同じで内容微妙にリンクしています。こちらも安心して読める雰囲気ですね。文章はこちらの方がしっかりしているかな?
完結済だし割と短いので、試しに読んでみるのも良いかと。
No.3057 (読書)


 更新情報(2011年02月11日)
2011年02月11日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」三〇話目をUP。
「譯者の前置」で「涙香識す」が「涙香す」になってました_| ̄|○ 半年以上気付かなかったよ……

あと前回の更新で言及していた「JISコード?」こと、第3、第4水準漢字の面区点番号をコメントに追記しました。
これで、

※[#「勹<夕」、第3水準1-14-76]

といった表記になります。
ちなみにどちらの水準にも存在しない漢字は、底本上の該当箇所を「ページ数-行数」の形で示すので、

※[#「りっしんべん+頼」89-8]

という具合になります。
参考にしたのは、↓こちら。

■外字に関する注記(青空文庫)
 http://attic.neophilia.co.jp/aozora/task/annotation/
external_character.html

■新 JIS 漢字典
 http://hp.vector.co.jp/authors/VA000964/kanjiten.htm

……「新 JIS 漢字典」さんは、開くと何故かいきなり文字化けしてますが、一度「最新の情報に更新」するときちんと表示されます。

本当は他にも、もっと細かく[#改ページ]とか[#地から○字上げ]とか文字サイズの表記とか色々あるんですけどね……あんまり細かくやっても、エディタで読む人には読みにくいだけでしょうし……っていうか、私自身が読みにくいからパス。

※追記
さらに青空形式に近づけるため、外字注記を以下のファイルを参考に書き改めました。

■青空文庫・外字注記辞書【第七版】
 http://www.aozora.gr.jp/gaiji_chuki/

青空文庫で配布されている、公式外字辞書です。
ダウンロードはページの一番下から。PDF形式で4メガ近くあるので、ちと扱いに手間取りますが、面句点番号だけでなく、漢字の形そのものをどう書き現すかまで指定されているので便利です。
No.3058 (更新)


 2011年02月11日の読書
2011年02月11日(Fri) 
本日の初読図書:
4794927479クライム・マシン (晶文社ミステリ)
ジャック リッチー Jack Ritchie
晶文社 2005-09-01

by G-Tools
「10ドルだって大金だ」、「カーデュラ探偵社」のジャック・リッチー三冊目。
相変わらずピリリと効いた短編が取りそろっています。十七編収録のうち、二編がヘンリー・ターンバックル刑事シリーズ、四編がカーデュラものでした。カーデュラは既読、ヘンリー〜は初読。
前作で「読んでいるあいだはひたすら愉しく面白く、読み終えた後には見事に何も残らない」と解説されたとおり、読み終わったあとに感想書くのは難しいんですが、読んでる間は確かに楽しく面白いです。
ちょっとブラックなところがまた良いんですよね。
限界まで文章を削ぎ落とすという、その試みがまた、長々と書き込んでしまう自分としてはすごいと思うのでした。
No.3060 (読書)


 溶けるかと
2011年02月12日(Sat) 
先月も似たようなこと書いた気がしますが。
母が「朝シャンするから風呂沸かす」とか言い出したので「私も入る!」と挙手しまして。朝っぱらからひとっ風呂浴びておりました。
いやもうね……なんでこう、昼間から入る風呂ってーのはあんなに気持ち良いんでしょうか(うっとり)
夜に入る時は面倒臭くてほぼ烏の行水なんですが、ちょいと熱めのお湯に昼間っから浸かって、しっかりたっぷり温まる。おお至福の時よ……
そんでまた風呂から上がってほどよく身体が冷める頃には、たまらん眠たくなるんですが(苦笑)
ああ、本当に気持ちよかったッス。

昼からBSフジで豊川悦司の「八つ墓村」をやっていたので、久しぶりに視聴しました。
公開されたの十年ぐらい前だったでしょうか? この出不精の私が映画館まで見に行った作品ですよ、懐かしい。
わー、岸部一徳が要蔵・久弥・庄左衛門の三役やってるー<相棒で顔を覚えたらしい

内容は……改めて見た感じ、市川崑監督にしては正直う〜ん、という所でしたかね。道理で映画見たあと、もう一度見返したいと思わなかったはずだと納得してみたり(苦笑)
だってなあ……色々エピソードが削られるのはまあしょうがないにしても、殺される人間が変わってるっていうのは、犯人が変えられてるのに継ぐ改変だと思うんですよ……
八つ墓村のキモとも言える、暴動が起こって鍾乳洞逃げ回るシーンも、埋蔵金発見エピソードも全削除だし。
そのあたりはやっぱり、稲垣金田一のものでしたねえ。あの作品はラストの落ち武者幻視シーン以外は、おおむね満足な脚本でした。
フジテレビ、なんで再放送とかDVD化してくれないかなあ。
No.3061 (映像)


 こだわりあり
2011年02月13日(Sun) 
母が余所からメールで送られてきた注文書の様式(エクセル版)に、計算式を入れてくれと言ってきまして。
sum と IF 式使って合計金額出す計算式を入力しておりました。
エクセルで計算式なんか使ったの何年ぶりだ……?
それでもどうにか覚えていて助かりました。HSPとかはもう完全に忘れちゃってるからなあ。やはり以前仕事で阿呆なほど使っていた分、身体が覚えてくれているようです。
ついでだから、1ページ目と2ページ目で行の高さが違ったり、セル内の書式が統一されていない所などを、ちょこちょこいじってみたり。うん、やはり美しさって大事だと思う。
つうか、人に送って使用してもらう書式で特殊なフォントって指定しちゃいけないとか思うんですけど、そのへんまだまだだな某日本連盟(ふっ)
プリンターによって余白に使える幅も違うから、常に余白には余裕を考えて作成するべきだと思うし、機種異存文字などもってのほか。
昔、社員に配るファイルを作らされまくった身としては、そこらへん色々言いたかったりするのですよ、ふふふふふ。

このところ金田一さんづいているので、今日は以前に録画してあった、吾郎ちゃんの「悪魔が来たりて笛を吹く」を見返してみました。
三角ビルヂングとか、岡山から手紙を送ってくる磯川警部とか、細かいところがマニアには嬉しいこの作品。
……でも最初の密室トリックを無かったことにしたことで、風神雷神像からの謎解きが曖昧になってしまったのが残念至極。
あとお母さんのキャラクターがいまいちなんですよね……あの人は子供みたいにどうしようもない人物だからこその、あの話という感じなんですが。
稲垣金田一の中では、一番「……」という作品でしょうか。もっとも過去の因縁を省略せずに、諏訪まで出張したところは評価できるところです。
No.3062 (映像)


 2011年02月14日の読書
2011年02月14日(Mon) 
本日の初読図書:
4062104105いつも心に好奇心! 名探偵夢水清志郎VSパソコン通信探偵団 (青い鳥文庫)
はやみね かおる 松原 秀行 村田 四郎
講談社 2000-09-25

by G-Tools
青い鳥文庫創刊20周年企画として出版された、二人の作家によるコラボ作品。
コラボと言っても、それぞれ独立した話の中で、すれ違うように数シーンが重なるだけでした。
企画の内容は「クイーン」、「ジョーカー」、「飛行船」、「人工知能」という四つの言葉を使って作品を書く、というものだったようです。
はやみねかおるさんは「夢水清志郎」シリーズでかつ、怪盗クイーンの第一作目。
松原秀行さんは「パスワード」シリーズとやらの中の一作。
後者ははじめて読んだので、いまひとつキャラクターとか設定とかになじみがなく、「まあこういうものかな」という感想にとどまりました。回文がたくさん出てくる所などはすごいと思いましたが。
でもって、目的だった怪盗クイーンの一作目は、はっきり言って面白かったです。
トリックとかはエラリー・クイーンなんかでもお馴染みのそれだったんですけどね。本を最後まで読み終わったあと、その場で最初から読み直し始めたぐらいには楽しめました。すでに今の世では希少となってしまった名探偵と怪盗が、同じ世界に立ち、互いを理解し合いながらする会話が格好良かったです。
……ただ、ちょこっと時系列が気になりました。
三年四ヶ月と十七日前、雑誌セ・シーマに「夢水清志郎の謎解き紀行」が載っているのに、現在三姉妹が中学二年と三年の間の春休みっていうのはおかしくないですか? 謎解き紀行の連載が始まったのは、最低でも三姉妹が中学一年生の頃だったはずなのに……
それだけが引っかかりました。
これでクイーンについてが多少なりとわかったので、またいずれ図書館で「ハワイ幽霊城の謎」を見返してみたいです。
No.3063 (読書)


 時は金?
2011年02月14日(Mon) 
近場の県立図書館にはなかった本を二冊、遠方にある市立図書館で予約したのが二週間ほど前のこと。
そしてそのうち一冊が、返却されたと連絡のあったのが先週は水曜日のこと。
市立図書館は予約取り置きを一週間しかしてくれません。そして明日は定期休館日。今日取りに行かなければ、予約はなかったことになってしまいます。
取りに行かなきゃなあ〜でも遠くて面倒臭いんだよなあ〜、どうせなら二冊いっぺんに借りに行きたかったのに、これでは返却時を含めて最低三回(下手すりゃ四回)足を運ばなきゃいけないのかあと、開館時間を過ぎてからもグダグダとしていたのですが。
いつまでもそうしてぐずっていても仕方がないので、一時間半ぐらいしてから出かけたのです。そうしたらば。
車の運転中に、携帯がピロリ〜ン、と。車を停めて確認してみたら「ご予約の資料が戻りました」とのメールが。
ラッキー!!(喜)
開館してすぐに借りに行っていたら、入れ違いで二度手間になるところでした。
これもある意味、「時は金なり」?(笑)

おまけに県立図書館の蔵書には見かけなかった別の本も二冊ばかり見つけて、これまたラッキー。さらに当分楽しめそうです。
No.3064 (日常)


 2011年02月15日の読書
2011年02月15日(Tue) 
本日の初読図書:
4061821385少年名探偵 虹北恭助の冒険 (講談社ノベルス)
はやみね かおる
講談社 2000-07-06

by G-Tools
虹北商店街にある一番古いお店は、古本屋の虹北堂。そこに住まうのは小学六年生の虹北恭助少年だ。両親は既に亡く、祖父は古本の仕入れで旅に出て、滅多に店にいることはない。
一人暮らしの恭助は、学校に行っていない。学校で教えられるような内容はすべて店の本で覚えられるし、人間関係だって、商店街の人達との交流で立派に学べている。ゲームやアイドルの話ばかりするような友達などいらない。そう断言して。
そんな彼だが、友達はいる。同じクラスに在籍している野村響子だ。
彼女が持ち込む不可思議な事件を、恭助はいつもさらりと解いてしまう。それはさながら魔術師のように。
これは、講談社ノベルス史上最年少の名探偵、虹北恭助少年の物語 ――

夢水清志郎、怪盗クイーンのはやみねさんの、別シリーズ第一巻。
今度は少年探偵のお話です。
虹北商店街という名称といい、出てくるお店(お好み焼き屋『一福』とか)といい、前述のシリーズと同じ世界観のようです。時系列はどうか判りませんが。こんな少年探偵がいるなら、教授と絶対交流がありそうなので、やっぱり時間がずれてるのでしょうか。
そしてやっぱりはやみねさん、そんなに金田一が(以下略)
個人的に言うと、やっぱりこれは子供の頃に読みたかったかなあと言う感じです。汚れちまった大人になってしまうと、どうにも恭助少年が学校に通っていないのが気になっちゃって……というか、私は羨ましいのかもしれません。話の合わない友達などいらないと言い切って、それでもちゃんと生きている彼が。
No.3065 (読書)


 出かける日には雪が降る
2011年02月15日(Tue) 
二週に一度のお務め日。
起きてカーテンを開けると、世間がうすら白かったです。
……年明けから、病院の日と積雪の日が重なるなあ(苦笑)

今日は珍しく待合室で本を開く気になれたので、例によって一時間近かった待ち時間も、苦に思わず過ごせました。そうだよなあ、もともとこうだったのに、なんでこのところ出先の待ち時間を読書で潰せなくなったのか……

時代劇専門チャンネルで尾上菊五郎の「半七捕物帳」をやっていたので、見てみました。一話目のタイトルは「異人の首」。なかなか面白いところから攻めてきますね。半七はドルの偽金事件を扱ったり、そもそも語り手の青年が明治になってから年寄りになった半七爺さんに話を聞くという体裁と言い、捕物帖らしからぬ洋的文化漂うお話なのが面白いと思うのです。
で、内容なんですが……うーん(悩)
まず思ったのが、「半七親分、美形過ぎ」(笑)
いや、私の中で半七さんは割と油の抜けた感じのイメージなんで。
それにどうやらレギュラーキャラの下っ引きがいたり、いきなり恋人?らしき人物が登場したりと、なんだか雰囲気がしっくり来ない感じです。話の内容も、こんな展開だったっけ……?
普通の時代劇としては異人を絡めてあったりとか面白いと思いますが、半七と思ってみると、正直微妙な感じでした。二話以降はどうしようかな……

うちでは読書記録などでよく Amazon の商品を画像付きで紹介しているのですが、その画像がしばらく経つと消えてしまうことがちょくちょくありました。残念だけれど、まあそういう仕様なのだろうなあと思っていたのですけれど。
今日いつものように G-Tools を使って記事を書いていたら、

> ブログに貼付けた画像が、数ヶ月後にAmazonで削除され、表示されない場合があります。削除された画像を検知して、画像を取得します。

というブログパーツが紹介されてました。
これは導入しないわけには行かないでしょう。
幸いこのCGIはレンタルではなく自力設置したもので、レイアウトのテンプレートは自由に編集できます。
そんなわけでさっそく反映させました。おかげで過去の記事を読み返しても、画像がちゃんと表示されています。
画面の見た目も→右サイドに「with Ajax Amazon」という文字が増えただけですし。
ふふふ、良き哉良き哉vv
No.3066 (日常)


 2011年02月16日の読書
2011年02月16日(Wed) 
本日の初読図書:
「異世界の王様(小説家になろう)」〜閑話:二章之一
 http://ncode.syosetu.com/n0609f/

多くの友人を持ち、楽しく高校生活を送っていた滝峰義人。ある日、幼馴染みの北城優希や親友の藤倉志信と下校中、なにかに腕を引っぱられた。見ればあるのは真っ黒い穴。ズルズルと引きずられる彼を、友人達は懸命に止めようとし ―― ついに三人まとめて穴へと引き込まれる。
意識を失い目覚めた先は、魔物の住まう森の中。絶体絶命かと思われたその時、剣を持った少女が現れ、魔物を一刀両断にする。
彼女はひざまずき頭を垂れた。「王をお迎えに参りました」と ―― 志信に向かって。
召喚国主制をとる国に召喚された王様と、その客人として迎えられた三人。召喚主の魔力が戻る三年先まで、少なくとも帰ることができないらしい。それまでに傾き掛けた国を立て直して、召喚国主制も廃止してやる!! と頑張る義人と、一風変わったその友人達のお話。

王様間違えちまった的誤解は、割とすぐに解けます(苦笑)
前王と前々王がかなりどうしようもない人達だったおかげで、国がかなり傾いております。下手すれば即クーデター or 暗殺レベル。でも元の世界には戻れないし、まわりは王様王様言ってくるしで、しかたなく王様やり始めたら、ヤベけっこう面白い? みたいな。
作者の予定では百五十話ぐらいを目途にしているそうで、現在百二十話ちょいUPされてます。六十話ぐらいまで読んだんですが、なんだか恋愛方面でややこしくなってきそうです。あんまりドロドロしたのは好みじゃないんだけどな……
No.3067 (読書)


 2011年02月17日の読書
2011年02月17日(Thr) 
本日の初読図書:
4334926460短劇
坂木 司
光文社 2008-12-17

by G-Tools
全二十六編のショートショート集。
この方にしては随分ブラックだったり偏執的な作品の集まりでした。星新一とかこんな感じだったっけなあ?
個人的にはやっぱり、それなりにめでたしで終わる「物件案内」とか「ビル業務」とかが好みです。
No.3068 (読書)


 更新情報(2011年02月18日)
2011年02月18日(Fri) 
閲覧室の「寄贈図書」に、再びオフ友ちなつとも様よりSSを頂きました!
遅ればせながらのサイト開設祝いと言うことで、今度は拙作「楽園の守護者」の二次小説ですよ!!
しかもしかも、ただの二次創作ではないのです……どんな趣向かはページを開いてみられてからのお楽しみvv
いやあ、楽しい作品をありがとう(喜)>ちなつ
No.3069 (更新)


 2011年02月18日の読書
2011年02月18日(Fri) 
本日の初読図書:
4061485776怪盗クイーンはサーカスがお好き (講談社青い鳥文庫)
はやみね かおる K2商会
講談社 2002-03-15

by G-Tools
怪盗クイーンが今回盗もうとしたのは、金満家が持つ赤いダイヤ「リンデンの薔薇」。
例によって予告状を出し、多くの観衆のもと忍び込んだのだが……そこに邪魔が入った。犬猫を自在に操る少女、瞬間的に人を陥れる催眠術師、凄腕の鍵師などなど奇怪な技を駆使するプロフェッショナル達によって、ダイヤは先に盗まれてしまったのだ。
これを己に対する挑戦と受け取り、クイーンは相手の元へ乗りこんだ。それは「セブン・リング・サーカス」というサーカス団。
すると相手は「リンデンの薔薇」を使ったゲームを持ち掛けてきた。明日の興業が終わるまでにダイヤを盗み出せたなら、大人しくそのまま進呈する。その代わり盗み出せなかった場合は、要求をひとつ聞けと言うのだが ――

前回は企画もののコラボ作品だった怪盗クイーンの、正式な一作目です。
挿し絵もK2商会さんに変わって、すっかり少女マンガチックに(笑)
性別不明なクイーンですが、こうしてみるとやっぱり格好いいですね。ジョーカーは言わずもがな。上越警部や岩清水刑事、セ・シーマの伊藤さんなど夢水清志郎シリーズでお馴染みのキャラ達も登場しますが、そちらもかなり格好良くなってます。
あとRDが前作よりかなり成長しているのが驚きですね。前作ではあんなに可愛かったのに、すっかりクイーンに感化されちゃって……(よよよ)
No.3070 (読書)


 私でも見分けがつく人
2011年02月20日(Sun) 
今週はちと体調悪くてリアルタイム視聴できなかったので、録画しておいた「相棒」をようやく見たのですよ。
おお、火野正平だ。だいぶまえ時代劇チャンネルで「影の軍団」特集やってたとき顔と名前を一致させたんですが、なんかこの人好きです。味があって。私でも顔と名前が一致する俳優というのはなかなかいないので、そういう人がキーパーソンをやってくれる回は嬉しいです。
……今回、犯人の動機とかちといまいちだった気もしますが、火野正平で帳消しです。今回も良い味出していた! っつうか、影の〜の頃から顔が変わってねえ(驚)
No.3071 (日常)


 2011年02月24日の読書
2011年02月24日(Thr) 
本日の初読図書:
4061486128怪盗クイーンの優雅な休暇 (講談社青い鳥文庫)
はやみね かおる K2商会
講談社 2003-04-18

by G-Tools
今日も今日とて「仕事しろ」とジョーカーやRDから叱られるクイーン。たまにはバカンスが欲しいとごねるそのもとへ、豪華客船クルーズの招待状が届いた。招待主はサッチモ。十年前クイーンに組織の財宝を奪われてから、執念深く復讐を狙っていた男だった。十二日のカリブ海クルージングに、サッチモ・コレクションと呼ばれる宝石の数々。罠だと承知の上で、クイーンは伯爵夫人に変装して、船へと乗りこんだ。
そこには初楼と呼ばれる七人の暗殺者にICPOの探偵卿、さらには同じように宝石を狙う怪盗(未満)や爆弾魔までが入り乱れ ――

シリーズ二段というか三段というか。
今回はかなり分厚いです。作者さんいわく、これでもかなり削られたそうですが。
「パンドラの〜」で語られていた黄金密輸トリックの手がかりだけとか、浜辺で少女とバカンスするジョーカーとか出てきます。……やっぱり順番に読むべきですね。
そして今回のテーマはやっぱり「お母さん」でしょうか。
今回のクイーンは伯爵夫人に変装しているので、どちらかというと女性的です。そしてジョーカーの子供の頃の写真を手に語りかけたりと、なんだかお母さんです(笑)
……それにしても、九年前に「小さい頃」のジョーカーを拾ったって、ほんとにクイーン幾つなんでしょう。
クイーンがジョーカーを拾うエピソードが載ったアンソロジーは、県下の図書館に入ってなかったので、残念ながら読めそうにありません(しょぼん)
なんで子供室は本のリクエスト受けてくれないのかなあ……

「なりたくないけどチートな勇者(小説家になろう)」〜21回
 http://ncode.syosetu.com/n8563h/

オタク高校生 長谷川鳴海のもとに、ある日神様がやってきた。いきなり異世界に行ってこいと言われ、ここにあるオタグッズの能力や技、全部使えるから自由につかいなさいと注意され。
気がついてみればポケットが四次元になったパジャマに部屋の中身を全部入れ、草原に立ち尽くしていた。
背後からは巨大な魔物の気配が……
巻き込まれ主人公がほぼ敵無しな最強パワーで奮闘し無双する自称コメディー。

50話ぐらいまで連載されてます。人気もかなりあるようです。文章もまあそれなりかな?
……ただオタ要素が多すぎて、判らない部分がかなり(苦笑)
ぶっちゃけNA●UTOとワンピとハリポタぐらいしか判らんよ私には。
そうしてみると、私ってけっこう普通?(いやいやいや)
No.3072 (読書)


 更新情報(2011年02月25日)
2011年02月25日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」三一話目をUPしました。
No.3073 (更新)


 2011年02月25日の読書
2011年02月25日(Fri) 
本日の初読図書:
4864230838MOON・TRICK(1) (冬水社・いち*ラキコミックス)
森本 秀
冬水社 2011-02-20

by G-Tools
森の中にあるペンション&カフェ「月白」で働く斗哉(とーや)には、不思議な体質がある。
夜になり月が出ると、動物の姿に変身してしまうのだ。何の姿に変わるのかは、その日によって異なる。その体質を隠すため、斗哉は中学を卒業してすぐ叔父が経営する月白に就職し、できるだけ他人と接触しないようにつとめてきた。
体質のことを知っているのは叔父の蓮(れん)と、中学で後輩だった押しかけ従業員の大雅(たいが)のみ。父の真(しん)は、亡き妻(斗哉の母)から伝わったその体質のルーツを探るため、海外に出かけたきりである。
ある日のこと、山菜を探していて帰りが遅くなった斗哉は、森の中で気絶している青年を拾った。シロクマに変化しつつもどうにか彼を連れ帰り面倒を見たのだが、なぜかその青年 ―― 楪(ゆずりは)に対し、懐かしいものを感じる。相手もそれは同じようで、翌朝目を覚ました彼と人型に戻った斗哉は和やかに時を過ごす。
が、突如現れた黒服の男達が、楪を無理矢理連れ去ろうとし ――

森本さんの新シリーズ。今回は友情ファンタジーだそうです。
買おうかどうか、最初はちょっと迷ったんですが、冬水社のHPで冒頭の試し読みが出来たので読んでみたら、ほのぼの可愛くて即決。
森本さんの描かれる動物は、リアルというわけではないんですが、緑といいダグといいほんとに可愛いと思うのです。
今回は書き下ろしマンガで平身低頭しているペンギン@斗哉が激ラブリーでしたvv
あと主役の斗哉くんは可愛い顔して、すさまじい身体能力持ってるところも素敵なんですよね。……でも、幼い頃からなにかあった時のためにと特訓受けてた斗哉くんよりも、実はそれについていけている大雅くんの方がすごいのかも……
No.3074 (読書)


 2011年02月26日の読書
2011年02月26日(Sat) 
本日の初読図書:
4840137625クリスティ・ハイテンション 6 (MFコミックス)
新谷 かおる
メディアファクトリー 2011-02-23

by G-Tools
ホームズさんの姪っ子パスティーシュ新刊。
「空飛ぶ踊り子」は……聞き覚えがないお話です。「語られなかった事件」にこんなタイトルあったっけ?
「名うてのカナリア教練師」は「語られなかった事件」のひとつ。
要するにどちらもオリジナル色バリバリでございました。
感想は、んー、まあまあかな。
前者は叔父さん達が出てこなかったり、後者はあんまりクリスティと絡まなかったりでちょっと残念でしたが。
あとついにマイクロフトが登場したんですけど、予想以上にハンサムなキャラだったのがちと残念(おい) せめてダンディ系だったらまだ良かったんですが……個人的にマイクロフト兄はでっぷりとしたオッサンイメージなんですよね……

4167783010まんまこと (文春文庫)
畠中 恵
文藝春秋 2010-03

by G-Tools
江戸は神田の古名主、高橋家の一人息子麻之助は、いわゆる「お気楽」な若者であった。近所の者達は麻之助を好意的な目で見てはいるが、将来の名主としては不安だという者もいる。
そんな麻之助は、同じく隣町の名主の息子で女好きの清十郎や、堅物の同心見習い吉五郎らと、持ち込まれる事件をほどほどに解決してゆく。
彼がそんなお気楽者になってしまったのには、なにやら理由があるらしいのだが……

畠中さんの江戸ものシリーズ、今回は全くファンタジーの絡まない、普通のほのぼのミステリです。読切連作ですが、徐々に麻之助さんの事情が明らかになっていき、ラストでようやく一区切りつきます。その秘密が関わることもあってか、お話は多くが色恋とか縁談とか子供関係のものでした。畠中さんにしては、ちょっと爽快感が薄いかな……?
確か続きも出ていたはずなので、チェックしたいです。
No.3075 (読書)


 2011年02月27日の読書
2011年02月27日(Sun) 
本日の初読図書:
4403619975魔法使いの娘ニ非ズ (1) (ウィングス・コミックス)
那州 雪絵
新書館 2011-02-25

by G-Tools
鈴の木初音は新米陰陽師。
日本一の陰陽師だった父を諸事情から引退させたは良いものの、財産その他を返上したら、必要経費で大借金が。今の御時世、大学出たての専業主婦にできる仕事と言えば、これしかなかった……ッ
そんなわけで、自分の代わりに鈴の木家を継いでもらった無畏から仕事を回してもらいつつ、父の元弟子兵吾とともに、彼女は様々な心霊事件を解決してゆくのであった。

「魔法使いの娘」続編。非ズの1巻目。
相変わらず、要所要所で容赦なく怖いです(汗)<「おまえじゃない」からズンまでは鳥肌立つかと思った(怖)
それにしても、前作であれほど陰陽師になるの嫌がってた初音ちゃんが、なんでこの業界に?と思ったら、借金が原因でしたか……しかも現在住所不定。父のおかげで戸建てや億ションに住んでいた彼女が、侘びしいものよ(ほろり)
そこで全然悲観的にならず、たくましく生きていくのが初音ちゃんクォリティ。
しかしあれですね、怖いながらも話の感じはだいぶ変わってます。初音ちゃんがソッチの人になっちゃったんで、話の中心に置きにくくなったんでしょうか。依頼人側からの視点が多くなってます。勢い、初音ちゃんの出番も少なくなって、ちょっと淋しいかも。
兵吾もねー、前作ラストでくっついたのはいいけれど、今回マジ活躍してません(苦笑) これまでは初音の代わりに能力方面で奔走するという感じだったのが、今作では初音が自身で成長しなければだから仕方ないんですけど。まあすっかり取り憑かれ役が板についちゃって。ああそいういえば、テンテンも出てきてない……
あと兵吾、初音ちゃんと夫婦みたいな生活は良いけど、いきなりパンツいっちょで団扇はないと思うのよ、一応二枚目キャラとして。ただでさえ髪切ったせいで、なんかおばちゃんみたいになってんのに……
初音パパと二代目が具体的にどうなってるのかとか、兵吾の過去とか気になる部分は色々あるので、今後に期待です。

4063712702Q.E.D.証明終了(38) (月刊マガジンコミックス)
加藤 元浩
講談社 2011-02-17

by G-Tools
売れない映画プロデューサーが殺される話と、江戸時代から残された和算の謎のお話。
映画の方の話は、犯人この人じゃないというのは判っていつつも、じゃあ誰?というのが最後まで判りませんでした。
っつかこのトリック、試写室以外にいた人達からは丸見えになっちゃうんだから、非常に危険なそれなのでは……?
和算のお話は殺人絡まないほのぼのした展開。江戸時代の和算については、以前テレビとかで見たことあったんですけど、本当に高度で驚きます。っつうか、訳判りません(^ー^;;)
後世に謎を書き残した天才少女は、燈馬くんに解いてもらえて本望なことでしょう。

4063712729C.M.B.森羅博物館の事件目録(16) (月刊マガジンコミックス)
加藤 元浩
講談社 2011-02-17

by G-Tools
ナスカの地上絵で起きた墜死事件、バリ島で起きた悪霊のまつわる殺人事件、学校で起きた幽霊事件、闇ブローカーマウ逮捕!?の四本立て。
前半はちょっと重いというか救いがない感じでしたが、そのぶん後半はほのぼの気楽な感じで。
それにしても、森羅がどこへ行くにもついてゆく ―― って、今回バリ島は森羅が立樹についていったのか? ―― な立樹ですが、ほんと旅費とかどうなってんだろ。そもそも行った先で何語喋ってるのか、未だに謎だし(苦笑)
クファンジャル(トルコの男性が持つJ字型の短剣)については、長年の疑問が解けました。いえね、抜けねえだろアレと見るたび思ってたんですよ。やっぱりああなってたんだなあと、今回きっちり判明してすっきりしました。
No.3076 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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