更新情報(2015年05月01日)
2015年05月01日(Fri)
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閲覧室の「その他書架」で、著作権切れテキスト「紳士か乞食か」のUPを始めました。 今度は三津木春影さんからちょっと離れて、手塚雄さんの翻案作品です。原作は相変わらずシャーロック・ホームズシリーズの『唇の捻れた男』。もしくは『二つの顔』と言った方が判りやすいでしょうか。 ホームズさんがいきなり阿片窟に潜入なさっていて、患者を拾いにやって来たワトソンさんが、すわ麻薬中毒がぶり返したか!? と焦るあれです(笑) 今作は章ごとに分かれてはいないので、とりあえず番号がふられている段落を、10個区切りでUPしていこうと思っています。
ワトソンさんこと和津さんの一人称が、台詞だと「私」なのに、心内語だと「俺」になってるのが、なんだかちょっぴりワイルドvv ホームズさんは本田宗六(ほんだそうろく)、テームズ河が停無須河、キャノン・ストリート駅は観音町停車場と言った具合に、今回も翻訳者のセンスが光っています。二人の関係も、原作にけっこう近いと思うので、これも原作ファンにはぜひ一読してみていただきたい作品です。
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No.6800
(更新)
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2015年05月01日の読書
2015年05月01日(Fri)
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本日の初読図書: 「アルヴェスク年代記(小説家になろう)」〜野心の目覚め14 http://ncode.syosetu.com/n3773cp/
ユーラクロネ大陸の中央部西寄りに存在する、大陸随一の大国〈アルヴェスク皇国〉。 大陸暦1054年7月24日に行われた皇立学院士官学校の卒業記念パーティーには、後世に名を残す三人の若者達が出席していた。 わずか14歳の時分に辺境伯領で行われた武術大会において優勝し、また領地運営上の問題を鮮やかに指摘したうえに解決法も提示したことで、一騎士階級の出身でありながらリドルベル伯爵の養子として迎えられた、文武両道の偉丈夫ライシュハルト・ロト・リドルベル。 北方に領地を持つ国内屈指の有力貴族アルクリーフ公爵家の世継ぎで、優秀な成績と麗人と称されるほどの端正な容姿を備えたエルストロキア・ロト・アルクリーフ。 先の隣国との戦争に騎士である兄の従者として参戦し、かつて宰相をも務めた経験を持つ指揮官アーモルジュ・ヨセク・ロト・カディエルティ侯爵の危機を救った結果、その弟子として引き抜きを受けた、貧乏騎士の三男カルノー・ヨセク・オスカー。 この時、三者共に19歳。同級生達の中で最年少の年齢だった彼らは、同い年であるが故にしばしば行動を共にし、そしてそのまま気心の知れた友人同士となっていた。社会的に見れば、けして対等な関係ではありえない身分でありつつも、三人は互いに互いを認め合い、それゆえにこそ親しい友人となりえたのだ。 長いようで短い学生生活が終わり、卒業後の彼らは、それぞれの道を行くこととなる。 ライシュはリドルベル伯爵の実娘と結婚し、正式な後継者として領地運営の手助けを。 エルストは隣国ギルヴェルス王国の姫君と、やはり婚約がほぼ決まっている。政略結婚でアルクリーフ公爵家の地盤を固めつつ、父が皇都で政治工作に奔走する間、領地を守るのがその務めだ。 カルノーは自身を引き立ててくれたカディエルティ侯爵の元で、その恩を返すべく身命をとして働く心積りであった。 それぞれの道は分かたれるが、その友誼は変わることなく続く。三人共がそう思っていた。 しかし、歴史は思わぬ動きを見せる。 彼らが卒業しておよそ一年ののち、賢君と呼ばれた偉大な皇王レイスフォール・イクシオス・グラニア・アルヴェスクが急死したのだ。そしてその崩御をきっかけとして、政変が起こる。 定められていた皇太子の排除。幼君の擁立と、その後見として欲しいままに権力をふるう奸臣達。そしてついに行われる、皇位の簒奪。 内乱に揺れるアルヴェスク皇国の中で、やがて若者達は、それぞれの立場で頭角を現してゆく ――
「乱世を往く!」、「403 シングル・ルーム」に続く、新月乙夜さんの新作長編FT。 とりあえず第一話が終わっていたので、いっきに読ませていただきました。これだけできっちり文庫一冊分あります。 今度はファンタジー要素一切なしの、純然たる戦記もの。国や大陸こそ架空ですが、魔道具だのモンスターだの不思議能力だのはまったく登場しません。 第一話目はタイトルの通り、賢王の崩御から始まる内乱と、それぞれの野心の絡み合い。そしてそれらがもたらした、ひとまずの結果です。 かつての主君の遺志をねじ曲げ、己が野心のままにふるまった御伽衆と侍従長と近衛大将軍。 そして簒奪者を討つという名目のもと、今後における自家の発言力を高めようとした者もいれば、これまで隠し通してきた出自を明らかにし、己こそが皇王たらんに相応しいと名乗りを上げた者もおり。あるいは正統なる後継者に皇位を戻すべく奮戦する師に従い戦場を駆けた結果、思わぬ出世を遂げることとなった者もいて。 ひとまずの内乱は終結を告げたものの、それぞれの心に灯った野心の火は、けして消えず。 第一話終了時点で三人はまだ23歳。くすぶり続ける火種はきっとこの先、様々な波乱を呼び起こすのでしょう。 今のところは大人しく見える『彼』も、幼い頃から内心に秘めていたあれこれを考えると、どこかでいっきに爆発しそうな気配がちらりほらりとかいま見えますし。 って言うか、絶対彼こそが大本命だよね? と思うのは、あまりにも王道すぎるのか。 他の二人もきっちり魅力的ですし、そこは新月さんですから、この先お話がどう転ぶかはまったく予断を許しません。 新月さんであれば、どんな大長編でも投げ出さずにきちんと完結させてくれるだろうという、安心感があるのもありがたいところ。 今後の展開が楽しみな作品ですvv
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No.6803
(読書)
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昨夜からまたちょっと、喉の痛みがぶり返してきてるのが、懸念のしどころな今日この頃。 GWのうちに完治してくれることを切に祈りつつ。
今日のオモシロ査定本は、背表紙に「見本本」と書かれた、中身がほぼ白紙の一冊でした。 全部が白紙ではなく、また外見は普通に本物のハードカバー本とほぼ同等だったあたり、【束見本】とかいうものとはまた別だと思うんですが……でもまあ多分、やはり出版社とか本屋さんとかで打ち合わせなどに使われるような、業界向けの非売品だったんでしょうね。いったいどこをどう巡って、古本在庫の中に紛れ込んだのやら。栞子さん@ビブリア古書堂ではありませんが、想像するとなにやら楽しくなってきますvv ちなみにそれを担当したのは私ではなかったんですが、見つけた人がよほどツボにはまったらしくて、部屋中の人に見せて歩いてました(笑) その後はとりあえず査定保留として脇によけておいた模様。 オークションとかに出したら、好事家の人とか、けっこう値をつけてくれるんじゃないかなあとか思ってみたり。 あと、某1965年発行のかなりヤケて古びたソフトカバー単行本に、 Amazon で \32,800.- の値段が付いていてどうしようかと思ったりとか<システム上、Amazon での最低価格以下は入力できないようになっている しかもその値段がついてるのって15刷なのに、私の手の中にあるの初版なんですけど〜〜(汗) 結局それも、一時保留ってことで他の人に預ける結果になりましたが。 いやあ、世の中にはいろいろな本があるものですねえ(しみじみ)
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No.6804
(日常)
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2015年05月02日の読書
2015年05月02日(Sat)
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本日の初読図書: 「前世の幸福ポイントを使用してチート冒険者やってます。(小説家になろう)」〜第39話 未来の宮廷料理人? http://ncode.syosetu.com/n2721cq/
事故で死んだら幸福ポイントが大量に余っていたので、神様が剣と魔法の異世界に転生させてくれることに。 ポイント消費してスキルを取って、地方貴族の末っ子に転生。七歳で記憶を取り戻してからは、未来を見すえて前世知識を生かしつつ腕を磨き、十一歳で冒険者ギルドに登録して旅に出たぜ! ……という、まあテンプレな異世界転生、チートで俺TUEEEE系。
作者様いわく初投稿で、「極力長い説明文は省き、読みやすく制作したいと思います」とのことなんですが……うーん、さすがにいろいろ省きすぎかな、と。 なんで主役が大量の幸福ポイントを持ってたのかとか、装備を揃える時に金額を聞いて「驚かされた」と書いてあるけど、これって高くて驚いたの、安くて驚いたの、みたいなあまりにも説明不足な部分がちらほらと。 なにより新たに登場するキャラクターの容姿はおろか、性別も書いてないって……神様も黒狼も、最初はてっきり男だと思って読んでたからびっくりしたよ。って言うかこれってもしかしてハーレム系に行くのか?? なまじ突き抜けて中二方向や戦闘面に突出してる訳でもないので、ぶっちゃけると印象薄めかな(苦笑) まあ、鬱展開には行かなそうなのが、気軽に楽しむには良いかもです。
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No.6805
(読書)
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2015年05月03日の読書
2015年05月03日(Sun)
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本日の初読図書: 「休暇だと思って楽しみます。(ブラックゾーン)(ムーンライトノベルズ)」〜陛下とリゼルとピアスの話。 http://novel18.syosetu.com/n6137cq/
果てしなくグレイゾーンに近い、男同士の友情以上恋愛未満・恋愛感情なし友愛がモットーの、異世界 → 異世界トリップFT「休暇だと思って楽しみます。」の、作者さんご自身が書かれた二次創作、的な感じ? 一作目の今回はタイトルの通り、本編でリゼルがつけてる例のピアス関連で「魔力を限界まで引きずり出されて込めさせられた」時のお話です。 グレイゾーンを突破してしまったと書かれてはいますが、今回はまだ友愛の範囲内だったかと。たぶん。 ……いやある意味これって、なまじな恋愛感情よりよっぽど深い関係だとは思うんですけどねvv ともあれムーンさんに置くほど直接的な描写はないと、私基準では思いました。手のひらへのキスと、上半身に触れてるだけですもんねえ。しかもそっち目的ではなく、魔力を引き出すためだし。とは言え雰囲気はめっちゃあるぶん、下手に直接描写するよりもよっぽど腐向けではあります(笑) ともあれ陛下のドSぶりが光る一作でした★
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No.6806
(読書)
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個人的にはそこそこ
2015年05月03日(Sun)
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先日録画した、金曜ロードSHOW特別版「寄生獣」を見たのですよ。 私は原作を高校時代に人から借りて読んだ、劇場版は見ていないというスタンスです。 そして前情報はほぼ仕入れてない状態で視聴に至ったんですが……意外と面白かったです。 ミギーと寄生生物達の作りや動きがかなり良く出来ていたし、エピソードの拾い方も、ポイントを良く押さえていたんじゃないかと思いました。いやまあ原作のエピソード、かなりうろ覚えなんですけどね。でも記憶に残っている部分はおおむね入っていたあたり、それだけうまく取捨選択されてたんじゃないかなあと。 父親の存在をざっくり削って母子家庭にしたのも、母と子の絆を強調する上で、うまい改変だったんじゃないかとか。ただでさえかなり駆け足気味なので、ここで父親まで入れてしまうと、ほんとに収拾つかなくなりそうですし。
……ただなあ……
どうやらゴールデンタイムでのTV放送にあたり、ストーリーをミギー視点に変更して再構成したが故の「特別版」とのこと。そこは別に良いんですけど、それに伴いR15なグロテスク描写もかなりカットされてるっぽいんですよね。人外生物に襲われたり戦いのシーンの結果の首チョンパとか、島田が暴れまわったあげくに切断された人体が散乱してるとか、そういった描写がざくざく削られてる。そもそも死体自体がほぼ出てこない。ことこの作品において、それはいかんでしょうよ。そこで規制をかけるぐらいなら、どうしてこの作品を原作に選んだなし。
横からチラ見していた父など、寄生生物が人間を食ってるシーンで「これって自分の(寄生してる)身体を食べてるんだよな?」とか言ってましたからね。つまり寄生した身体を食べて、食い終わったら首から上だけまた別人に寄生し直すんだと思ったようです。それぐらいに捕食・戦闘シーンが映像的に判りにくい。
あと仔犬のエピソード。あ、この場面もあるんだ! と喜んだのも束の間。仔犬拾ってすぐ死んじゃう上に画面にゴミ箱映ってないから、なんで幼なじみの彼女が怒ってるのか、原作知識がないと意味不明。これはミギー視点に再構成した際のポカなんでしょうか?
総じて、原作知識のある人間が脳内で内容補完しつつ二次創作として映像を楽しむのにはとても良い出来だけれど、これ一作を見ただけではよく判らないのでは、という印象でした。 メディアミックスとして作品を作り上げる以上、それ単体で内容を理解できるのが最低条件だと思うので、そういう意味では減点ってところかなあ、と。 深夜放送とかケーブルTVで、ノーカット劇場版、放送してくれないかなあ……ってか、原作読み返したい。でも買おうにも置き場が〜〜〜(悩)
あとこれは個人的な好みですが、ミギーの声はもうちょっと低めを想像してました。 身体の大きさがあれなんだから、高めの声のほうが、確かに自然なのかもしれませんがね。
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No.6807
(映像)
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2015年05月04日の読書
2015年05月04日(Mon)
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本日の初読図書: 「傭兵団の料理番(小説家になろう)」〜十六、決着ともつ鍋・裏編 http://ncode.syosetu.com/n3420cm/
子供の頃から料理好きで、和洋中の料理を研究したり、歴史を勉強して昔の料理を再現するのが趣味の青年、東朱里。ある日の仕事帰りに白い光に包まれて、気が付くと剣や槍や弓や矢で武装した中世のような世界の戦場に放り出されていた。 群雄割拠する、時は戦国。戦場では魔法と矢が飛び交い、槍と剣が打ち合うそこサブラユ大陸では、様々な勢力が野望をいだき、戦争に明け暮れているという。 孤児の身から、一国一城の主となることを夢見て幼なじみと共に傭兵団を立ち上げたガングレイブは、いきなり陣地に迷い込んできた奇妙な男に、気まぐれで料理をさせてみることにした。武装した人間に囲まれ命の危機にさらされながら、「お腹空いたんで、料理させてもらえませんか」とか言い出すとぼけた所を面白く思ったのだ。 旨い料理で膠着した戦場での士気が上がればよし。不味ければ腹いせに殺させれば、やはり士気を上げることができるだろう、と。 そうして青年 ―― シュリがわずかな材料から作り上げたシチューは、これまで食べたことがないほどに旨いものだった。 後に、大陸を平定した初代統一帝国皇帝ガングレイブ・デンジュ・アプラーダは、その著書にこう残している。 『大抵の兵は美女を抱き、金を手に入れることが目的だ。だが、それだけでは兵は動かない。結局、旨い飯こそが兵を、民を支え、国を形作るのだ。一日を生きた喜びと、明日を迎えられる感謝。それらを旨い飯で朝を始め、旨い飯で夜を終える。それこそが幸せではないのか。余は、それを彼に教えてもらった』 皇帝ガングレイブは、若き頃に出会い、共に戦場を駆け旨い飯を作ってくれた料理人を、常にその側へと仕えさせていたという。 皇帝と、その側近たる英雄達を陰で支えた料理人。 これは後世に“食王”として語り継がれるシュリ・アズマが、本人は全く気づかぬうちに様々な人々へと影響を与え、そしてそのことに無自覚なまま生き続けた、そんな物語である ――
半端でなく料理好きの青年が、異世界で泥臭い傭兵団に拾われて、そのあまりに劣悪な食事事情を見かねて腕をふるいまくり。ついでにあちこちの領主やら有力者やらも、料理の腕と勘違い気味のあれこれで落としつつ成り上がっていくお話。 すでに彼が日本に帰れないことは、第一話のラストで確定しているわけですが。そして主要キャラ全員が生き残って大成することも語られているわけですが。 それだけに逆に安心して読めます。 基本的にお話は、料理ごとに前後編あるいは3〜5話程度に分かれており、それぞれで視点が異なります。 シュリ視点だとかなりほんわかゆるゆるなお料理パート。しかし同じ場面を別のキャラが別の立場で見ると、深読みしまくったり、なんてことない行動から天啓を受けたりして、いろいろとんでもないことになっています(笑) 特に傭兵団のトップと幹部クラス五名が、シュリの言葉にヒントを見出して編み出すあれこれがすごすぎるvv 個人的にはテグさんの一途っぷりを楽しく眺めつつ、第二章で登場した看守さんの今後がどうなってくるかも着目のしどころです。 ……ただ個人的に男装の彼女は、あんまりヒロインにはなって欲しくないかなあ。仲間としてシュリの部下になってくれるなら、それはそれで面白そうですけど、そうなると今度は看守さんが板挟みになりそうだし……ううむ……
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No.6808
(読書)
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振り返ればヤツがいる
2015年05月04日(Mon)
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風呂に入ろうと、半分服を脱ぎかけた段階で存在に気が付くと、逃げるに逃げられないこの恐怖(−ー;)
うわぁん、助けて諸口さん〜〜・゜・(ノД`)・゜・
■モロクっちさんはTwitterを使っています https://twitter.com/m_molockchi/status/594509616781787138
しょうがないので遠距離からタオルぶん回して、視界に入らない位置(たぶん洗濯機の後ろらへん)に移動させた状態にしましたが……風呂上がりに脱衣場への扉を開くときのドキドキ感。あたりへ注意を払いまくりながら、最低限の服だけ着て逃げ出しました。 ああ、これから数日は、視界のどこかにヤツが居るんじゃないかと、あちこちに目を配りながらの生活になるんや……( T _ T )
風呂の隣にあるトイレで遭遇した時なんかは、さらに逃げ出せなくて大変なことになるんですよね……ちなみに諸口さんいわく、お尻から出てる糸を引っ張って屋外へ放り出すのがベストとのことでしたが、恐る恐るあたりを手探してみても、糸らしきものは手に触れませんでした(しょぼん)
信じられるか……こいつはな、こいつは黒いGを走って捕まえられるぐらい、動作が機敏なんだぜ……? Gが相手ならまだ、私は上からコップ被せて、下から厚紙差し込んで持ち上げ、窓から捨てるぐらいなんとかできるんだ。でもこいつは……こいつとトンボだけは……っっっ
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No.6809
(日常)
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Gmial を簡易HTMLで表示する方法
2015年05月06日(Wed)
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Gmail の画面表示ですが、個人的に標準画面よりも簡易HTML表示の方が判りやすくて使いやすいと思ってます。 しかし設定で簡易HTML表示にしておいても、しばらく経つと何故か標準画面に戻ってしまいます。 ログイン時に下の方に表示される「簡易HTML表示」をクリックしようにも、表示されている時間があまりにも短いため、何度も失敗してはログインを繰り返す羽目になっておりました。 そこでもうちょっと簡単な切替方法はないかと調べていて行き着いたのが、このURL。
■Gmail で簡易HTML表示に切り替えるURL https://mail.google.com/mail/u/0/?ui=html&zy=e
Gmail にログイン済みの状態で↑のURLにアクセスすると、簡易HTMLモードで表示されるので「常に簡易HTMLで表示する」をクリックして、その状態を保存すればOKなようです。
……なんで設定画面からそこらへんの切り替えができないんでしょうかねえ……
なお参考にさせていただいたのは、このあたりの記事でした。
■Gmialを簡易HTMLで表示する方法 | パソコン小技・便利技備忘録 http://tintsetp.bonbon-voyage.net/?eid=486
同じことで困ってらっしゃる方、けっこういらっしゃるんですね(苦笑)
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No.6810
(電脳)
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更新情報(2015年05月08日)
2015年05月08日(Fri)
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「閲覧室」の「オリジナル小説書架」で、「きつね」と「竜神祀」をシリーズとして独立させ、シリーズ概要ページを作成してみました。 えー……いい加減古すぎて、一話目とか既に黒歴史に近いものも感じるんですが。 今回、概要ページ作るにあたって一番最初の下書き原稿を発掘・確認してみたら、脱稿日付が H08.11.25 って(汗) ……しかし実は今になって、うっかり第三話の下書きができちゃったんですよ(苦笑) UPにはまだしばらく掛かりそうですが、それでもさすがに3タイトル並ぶなら、もうシリーズと呼ぶしかないだろうってことで。 ついでだから拍手お礼SSのバックナンバーも、概要ページからまとめ読みできるようにリンクしておきました。……こっちも近いうちに一作増える予定だったりとか。 さらに作った登場人物紹介ページは、今後続きを書くかもしれない場合に、いろいろ読み返さずにすむよう自分向けの覚え書きメモです。 ……年齢とか外見の設定って、現代日本が舞台だと特に忘れやすいですよね……(遠い目)
あとひっそり、テキスト形式DL版の楽園シリーズ・キラービィ・日月堂・きつね・かくれおに・月光写真あたりを一部修正。 「星の海《ティア・ラザ》」とか「ある意味僥倖《ぎょうこう》」のように、ふりがなの始まる位置が漢字と平仮名の境目に留まらないイレギュラーなものについて、ふりがなの開始位置に「 | 」を追記しました。目視でざっと確認しただけなので、あるいは落ちがあるかもしれませんが、まあそのへんはよしなに。 ついでにメールアドレスの記載を削除したり、メールフォームのURLなどが古かった場合は訂正したりとかもしました。 本文の内容的なところは一切変わっていないので、青空文庫形式のビューワで読まれるかた、細かい所を気にされるかた以外は、特にお気になさる必要はありませんです。
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No.6813
(更新)
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先日、金曜ロードSHOWで放送された、特別版「寄生獣」。 のちにネットで感想を見たら、「ダイジェスト化も甚だしい」とか言った評価も多かったようです。しかし私や次兄などは、予想以上に面白かったと思っていました。そのあたりを次兄と話していたら、「自分は原作知らない状態に戻れないから、削られてる部分とか画面外に出てる部分も無意識に脳内補完してしまっていて、おかしな点に気付けない」といった内容のことを言われました。 この「知らない状態には戻れない」ってのが、創作をしている人間には悩ましいところだと思います。
お話を作るにあたって、いろんな資料を調べていくうちに、だんだんどこまでがもともと知っていた部分なのか、どこからが改めて知った部分なのか、判らなくなってきます。 さらに言えば、自分が前から持っていた知識も、世間の一般常識であるのか否か、既に知ってしまっている自分には判断ができない。
結果、話の中で説明をどこまですれば良いのか、あるいは説明をしたのかどうかすら、怪しくなってきたりして。
私が下書きから推敲まで月単位で間を置くのは、自分が書いた文章を一度できるだけ忘れて、なるべく客観的な目で読み返したいからです。しかし一度得て脳内に定着してしまった知識に関しては、そうそう忘れることもできず。
……要するに、次にUPする予定だったオリジナルに出した記紀神話に関するあれこれの、どこまでが一般常識なのか、どこまでがマニアックな知識なのかが今さら判らなくなって、ぐーるぐーるしている状態なんですが(−ー;)
以前、テレビでやってた某舞台の「古事記」を見た時には、三貴子誕生からいきなりヤマトタケルにジャンプしてたしなあ……やっぱり世間一般では、ヤマタノオロチを退治したのはヤマトタケルだと思われてるんだろうか……?
あと全然話は違いますが、pixiv のあの「閲覧履歴機能が新しくなりました!」ってメッセージ……消せないんですかね? 1024×768画面で見ていると、本文に重なって非常にうっとおしいんですが……(−"ー)
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No.6816
(日常)
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ビキニアーマーよりすげえ
2015年05月10日(Sun)
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TVアニメ版「アルスラーン戦記」。 今週は第6話「王都炎上」後編。ようやく原作小説の一巻が片付いたあたりでしょうか。とりあえずギーヴ活躍回でしたね。 もうね、ギーヴがね、最初はキャラデザインにちょっと違和感を覚えていたんですが、しゃべって動くとまぎれもなくギーヴで、もう格好良いったらありませんvv 髪の毛もちゃんと赤紫色だし、偽王妃様を匂いで見破ったり、うっかり侍女に急所攻撃食らったり、ちゃっかり死体から財布抜き取ったりと、きっちり要所が押さえられていて良いですねvv 銀仮面及びその部下との立ち回りシーンなど、動きも絵も実に素晴らしかったです。 さらに死体から財布を奪う所は、夕方アニメだと倫理的にまずいかなあと思っていたので、削られずにきちんとやってくれたのが嬉しかったです。
削られなかったといえば、戦争の凄惨さ……首級を晒したり、血しぶきが飛びまくったり、名前ありキャラでも容赦なくざくざく戦死していくあの描写を、多少マイルドにしたとはいえきっちり描いているのもすごいです。 ……平ゼロにもこれぐらいの思い切りがあったら、もうちょっとモヤモヤは少なかったろうなあ……
原作小説を知らずにアニメをご覧になっている方の感想とか拝見すると、「パルス王国が腐敗しすぎてて、むしろ銀仮面主役で見てみたい」とかいう、作者様がしてやったりとほくそ笑みそうな書き込みがあったりとか。 あと「もうこの(王都炎上した)段階で、ワンクール終わってもいいんじゃないか」「もうだいたい先が読めた」という書き込みなんかを読むと、くくく、アルスラーンはこの程度まだまだ序の口、ここからさらに何段階もどんでん返しがあるんだぜ? とか悪い笑みを浮かべたくなったりして。
……いやほんと、とりあえず2クールは放送するらしいですけど、6話でようやく小説一冊分として、単純計算で第一部終了まで4クールは必要そうなんですが……かんっぜんに荒川マンガ版の連載は追い抜きますよね? 今回、けっこうマンガで省略されていた場面とかがアニメで追加されていたし、いっそオリジナル展開で行くのか? それとも3〜4クールは第二シーズンとして数年後にやるのか??
エラムを連れて行く行かないのやりとりの際、マンガでは削られていた「ギランの友人」の話題が出ていたので、港町ギランエピソードはやってくれると信じたいのですが。 そうするとやっぱり、削られるのはシンドゥラ編? 個人的にジャスワントがめっちゃ好きなので、そこはぜひやって欲しい……荒川版ラジェンドラがしゃべって動くところも見てみたい〜〜〜《o(><)o》
そしてどうやらエピソードの順番を入れ替えて、次回ファランギースの御登場なようですが……予告編を見る限り、どうやらあの衣装はOPやポスターだけでなく、本編でもがっつりお召しなようで。 ビキニアーマーどころか、普通の衣服ですらないってさあ……戦闘どころか女性が旅する格好じゃないですよね。しかもファランギースは踊り子でも遊び女でもない、れっきとした神官様だってーのに……そこはやっぱり世間様のニーズに負けたのか制作サイド(しょぼん)
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No.6817
(映像)
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2015年05月11日の読書
2015年05月11日(Mon)
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本日の初読図書: 「翼の帰る処(WEBマンガ)」 http://www.gentosha-comics.net/event/tsubasa/01.html
おおおおおお!! まだ3(6冊目)までしか読めていないFT小説「翼の帰る処」ですが、ネットでうろうろしていたら、公式絵描きさんによる1巻冒頭のコミカライズが!! すすす、素晴らしい〜〜〜( T ▽ T ) ほんの8ページほどの、ほんとのほんとに冒頭、会議の怒鳴り合い〜姫さまとルーギン一行が北嶺にやってきたまでのシーンだけなのですが、あの ことき さんの絵で、絵でvv ヤエトが内面をほとんど外に出さず見た目だけは淡々としてる雰囲気とか、無駄に美麗な金髪美形ルーギンの剣に、ちゃんと小さい鈴がついてるとか、もう雰囲気ぴったりですよ。 金髪青目がデフォルトの北嶺人(プラス帝国人)の中で、黒髪黒目のヤエトがどれだけ浮きまくってるのかも、一枚絵とはまた違ってはっきりと判りますし。遠景の北嶺の山とか、もう私の脳内から出力されたんじゃないかってぐらいでした。 うっわー、これこときさん、マジで最初の上下巻だけでもコミカライズしてくれないかなあ。どうせなら鳥達の姿も見てみたい〜〜><
なお原作小説は、新書版だったのが現在は大判単行本で出直しています。書き下ろしSSなども足されているらしく、今から読まれる方は大判の方を選ばれたほうがよろしいかと。
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No.6818
(読書)
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一度は使ってみたいこの設定
2015年05月11日(Mon)
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先月怒涛の勢いで下書きを殴り書いていたお話。 現在はときどき読み返しつつ、ちまちま手を入れているところです。 主役(の片割れ)のイメージは、こんな感じ。
■ミャオの広域 Pales - 楽天ブログ http://plaza.rakuten.co.jp/yuki3636/diary/201503110001/
↑こちらのブログに掲載されている写真です。 この子がもう少し体格良くて、そんでもって眼の色が左右逆かつ茶色がもう少し明るかったら、言うことないのに。いったいどこの子だ!? もっといろんなポーズの写真プリーズ《o(><)o》
表情や雰囲気は、この子なんかも良い感じなんですけど、やっぱり眼の色が逆なうえ、顔しか映ってなくて今ひとつイメージが(しょぼん)
■三十路おっちゃん日記 オッドアイ http://nisebody.blog86.fc2.com/blog-entry-3119.html
↑こちらのブログの写真。
ああ、どっかにがっしりした体格の森林狼で体色が淡めの、青金オッドアイの子っていませんかねえ……
今日は和田慎二作品を読み返したくなったので、氷栗優さん作画で出版された「CROWN」全六巻を再読。 和田先生の容赦ないプロットを、氷栗さんの美麗絵で描かれるこの作品は、男の意地とか友情とかをしっかり書きつつ美形てんこ盛りで、もうなんというか腐腐腐腐腐(笑) お前ら正装の下にどうやってフル装備の戦闘服着てたんだとか、突っ込んではいけません。 とにかくジェイクとレンのコンビの格好良いこと。二人の出会いを描いた番外編は必読です。 ……ただ、一応ヒロインであるはずの まひろ が、それなりに活躍もしてるはずなのにどうしても「足手まといの役立たずヒロイン」に見えてしまうのが惜しいところ。 今になって読み返してみると、「こんな大金どこに投資して稼いだんだ」「…………」の会話とか、最後に まひろ を託すアンジュについてレンが「奴はもう一人の俺だ」とか言ってたり、細かい伏線を相当最初から張り巡らせているあたりが、さすがに和田先生だなあ、とか思ってみたり。 ああ、本当に惜しい方を……(しくしくしく)
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No.6819
(創作)
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2015年05月14日の読書
2015年05月14日(Thr)
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本日の初読図書: 隣接する踏野郡太守が隠匿し、私腹を肥やしていた青鉄鉱床の存在を炙り出したヤエト。皇帝は即座に兵を送り、踏野太守を討ち取ると共に、裏で彼と結託していた第五皇子を戦の混乱のなか粛正する。 第四皇子に引き続き第五皇子も死んだことで、二人の後見を担っていた白羊公家は大きく勢力を落とした。生母であるセンヴェーラ妃は帝都を追放され、そして同母の弟である第七皇子もまた、後継者争いから大きく後退したとみなされる。 勢力図が次々と書き換えられる帝宮で、戦後の論功行賞が行われた。踏野郡はこれまで権力から遠ざけられていた、第三皇子に任されることが決定する。かつて皇女を呪いによって害そうとした第三皇子が力を手に入れた。しかも北嶺のすぐそばに領地を賜るとなると、油断はできない。 そう危惧するヤエトだったが、青鉄鉱床を発見した《黒狼公》に皇帝が与えた報償は、彼がそれまで求めて止まなかったもの……すなわち『隠居』であった。 《黒狼公》でなくなったヤエトは、当然、北嶺の相も辞さねばならなくなって ――
妹尾さんの重厚かつちょっと難解文章で、大判サイズを350ページ近く。 読むのに何日かかるかと戦々恐々としていたのですが、読み始めたら予想以上にさくさくと読めてしまいました。うむ、やはりこのシリーズは面白いvv<これを読むために、まず既刊六冊読み返すところから始めた 最初は表紙絵の真ん中の人物が誰か判らず、「ルーギン……? こときさん、続刊出るの待つ間に絵柄変わっちゃったのかなあ」とかしょぼんとしていたら、何のことはない、第二皇子でした(苦笑) ちなみに裏表紙には預言者さんがいらっしゃいます。そしてこときさんの美麗絵は、内部イラストでも健在vv 挿し絵におけるヤエトさん登場率の高さに、こときさんの愛を感じました(笑)
前作「歌われぬ約束」では北部地方がメイン舞台でしたが、今回は主に黒狼公領と第二皇子の博沙国近辺と、南方より。 夢の隠居を果たしたはずのヤエトさんは、しかし名目ばかりでちっとも仕事が減らないまま、今回も内心で悪態をつきつつ奔走してらしゃいます(笑) 最初に隠居を言い渡された場面を読んだ時は「うぇぇええ!?」となったものの、蓋を開けてみればいつも通り。洒落にならない事態だったはずなのに、何故かいつの間にか何事もなかったかのように平常運転になっているのが、翼の帰る処クォリティじゃないかと。
皇女とルーギンは冬という季節の関係上、ほとんど北嶺におり、今回の登場は少なかったです。そのぶんジェイサルドとファルバーン、そして皇妹と第二皇子がご活躍。 特にこれまで敵か味方か判断できない言動の多かった皇妹殿下が、かなり胸襟を開いた感じで歩み寄りを見せてくれたのが、読んでいる方としては気疲れしなくてすんで助かりましたね(苦笑) 前回どうやれば回避できるんだ!? と心配させられた復縁の件も、皇帝の親馬鹿先回り処置のおかげで自動的に立ち消えましたし。こうなると皇妹殿下とヤエトは、割と互いに相手を理解し合える良き友人に……なれませんかねえ。 とか言ったら、ヤエトに「知るかボケ」と罵ってもらえたりしてvv そして貴族なのに尚書官で、強引だけどなんだかんだでヤエトを友人認定している新キャラ、タナーギン。 ヤエト自身はあまり自覚がないままに、罪を引き受けて恩を売った形になっている貴族という点では、ルーギンとも同じ立場にある存在なんじゃないでしょうか。これで文武共に信頼できる、帝国上層部に顔が利く人材が揃ったのかも? アクの強かった赤犬家のギスケルとも、なんだかんだでうまくやり始めたりしていて、結局ヤエトは人望を集めるのがうまいんですよねえ……
皇帝も、いろいろ娘馬鹿を炸裂させつつ、ヤエトのことを受け入れてきてるみたいですし、この先どんなふうに展開していくことやら、楽しみでなりません。 皇女が……なのは、正直ちょっと複雑ではあるんですが。 確かに年の差も身分差も大好物ではあるんですけれど、それ以上に男女の恋愛の絡まない主従関係というのに萌えるタチなので……ああでも、ヤエトがしれっと皇女に***したのが、挿し絵つきであったのは、びっくりしつつもやっぱり萌えたvv 斜め後ろ四十五度かつ、ヤエト自身があくまでしれっとしてるのがポイントです。
……っていうか、前々から思ってたんですけど、ヤエトってそこらへんの経験値、どうなってるんでしょうね。彼が玄人とどうこうする気概とか体力を持ってるとは思えないし、かといって結婚をしないと心に決めているうえで、それでもなお恋人を作るという選択肢を取るとも思えないし。 それにしてはやけに手慣れてたけど……果たして真相はいかに??
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No.6820
(読書)
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4月半ばあたりから読み返していた「翼の帰る処」1〜6巻を昨日ようやく読み終えられたので、やっと初読図書に手をつけられました。 だいぶ過ごしやすい気温になってきていて、膝掛けや半纏が必要なくなり、気軽に床に座ったり寝ころんだりしてページをめくれるのがありがたいです。
あと、久々に思い立って、スマホの着メロを変更。
■スマート着信音♪ - スマホ用(iPhone&Android)無料着メロサイト http://smartringtone.blog.fc2.com/
こちらから、メール着信音に「エリーゼのために」、電話着信音に「鈴の音」を落としてみました。 鈴の音の方は、後ろを数秒切って、連続して鳴る際にもう少し間隔が短くなるようにちょっと加工してみたりとか。 和の響きって、なんか良いですよねえ。
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No.6821
(電脳)
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更新情報(2015年05月15日)
2015年05月15日(Fri)
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閲覧室の「その他書架」に、著作権切れテキスト「紳士か乞食か」の(一一)〜(二〇)をUPしました。 阿片窟で思いがけず宗六さんと出会い、そのまま事件へと合流する和津さん。 患者をさっさと馬車に放り込んで、あとは宗六さんといっしょに奇抜な探偵をやるほうがまし ―― いやそれに限る、とか言い切っちゃってますvv
そして今回もいろいろ面白翻訳があるわけで。
ネビル・セント・クレア → 倉河幸助 シーダー邸 → 齊田舘 ケント州のリーの近く → 險途郡郷村
ってな感じです(笑)
あと本来「積木一箱」と訳されるはずの a box of bricks が「煉瓦板一箱」になっているあたり、この翻案がなされた頃の日本には、まだ積木なんてオモチャが一般的ではなかったのかなあなんて、当時の時代背景に思いを馳せてみたりとか。
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No.6822
(更新)
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2015年05月16日の読書
2015年05月16日(Sat)
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本日の初読図書: 名目上は隠居の立場になったのを利用して、ヤエトは世界の罅を塞ぐ方法について情報を集めることへ手を付ける。幸いにも恩寵の力が増しているのを肌身で実感している皇妹が、興味を示して力を貸してくれた。まずは邪竜の心臓が埋まっているアルハンを領内に持つ、第二皇子の元へ向かった二人及びジェイサルドとファルバーン。だがそこで告げられたのは、第二皇子に預けていたファルバーンの母親、すなわちアルハンの元王妃で浄化の恩寵を持つ女性が、何者が相手とも知れぬ子を孕んだうえで失踪したという衝撃の知らせであった。 とにかく詳しい状況を調べかつ、放置された沙漠の水源の浄化を行うべく、第二皇子を含む一行は水源のあるアルハンの廃墟へと向かう。そこでヤエトを待っていたのは預言者にしてしるべの星、ウィナエであった。 彼女の案内で迷宮状になった地下の水源に向かうと、地下洞窟内部で魔物の群が襲ってくる。だがそれさえも、しるべの星は折り込み済みだった。分断されたヤエト、ジェイサルド、ファルバーンの三名のみを連れた預言者は、彼らを水源ではなくかつて帝国に滅ぼされた都市のひとつ、シンリールの廃墟へと導く。智慧の女神を崇め、この世のありとあらゆる知識が集まっていた、かつての迷宮図書館都市。それらの貴重な資料は帝国の侵攻によってすべて焼き尽くされ、失われたのだとヤエトは心を痛めていた。しかしそれは誤りであった。シンリールの深部には現在も智慧の女神が眠る扉が存在し、正しき問いを持つ者には、一人につき一つのみ答えを返してくれるのだという。 預言者と共に異界へ通ずる扉をくぐったヤエトは、そこで世界の罅を塞ぐのに力を貸してくれる神の名を問うた。 いっぽう帝国中枢では、同母の兄達を次々と失った第七皇子が、不穏な動きを見せていた。沿岸部に領地を与えられていた彼は、帝都への物流を止め、海賊達と手を結び、着々と力を蓄えているという。 そして竜種と貴族達が集まる新年祭の場で、ついに第七皇子は帝国から独立し、自らの国を打ち立てるとの意志を明らかにした。 それはこれまで水面下で行われてきた密かな後継者争いとは一線を画した、帝国をも割りかねない戦の幕開けを宣言するもので ――
えー、キリの良い所からあらすじ書きましたが、実際の下巻の始まりは預言者が登場したところからです。というか、上巻のラストがウィナエさんの立ち姿イラストで終わってます。 登場した頃は人間らしさがなく、神の言うがまますべてを任せきっているような部分など掴みどころのなかったウィナエさんが、今回は打って変わってすごく身近に感じられるキャラになっていました。 彼女も彼女で、これまで生きてくる中でいろいろあったんだなあ……っていうか、まさかそこでヤエトがそういう関わり方をしてたって(驚) ターンの神の性質上、この世界にはタイムパラドックスも存在せず、すべては最初から決まった形に流れ続けているのかもしれませんが……それにしてもヤエトの歴史への関わりかたってパねえなとしみじみ思ってみたり。 そしてターンの神に「必要ない」と言われながら、それでもジェイ爺に昔の名前を探しだすよう指示したりと、なんだかんだで神に逆らっちゃって、しかもそれがちゃんと的を射ていたあたりの譲らなさとかが、ああヤエトさんだなあ、みたいな。 ジェイ爺も懸念だった鬼神関連を乗り越えて、もはや心置きなくヤエトさんに忠誠を誓いまくってるところが格好良いです。ビバ人外最強武闘派爺!
人間は人間として、人間にできうる限りの手段を尽くして、未来へ続く梯子をかけてゆくべきだと語るヤエト。 なまじ自分が過去視などという、ある種ずるい恩寵を持っているだけに、正確な情報を未来へ遺していくことがいかに難しいのかを、彼は実感しているのかもしれないなあと思いました。 特にヤエトがシンリールの門番の老人に語る言葉は、お遊びとはいえ創作に足を突っ込んでいる人間として、すごく心に染みるものが。
でもって。 それやこれやはさておいて。 皇妹・第二皇子・ジェイ爺の三人が取り揃って、今にも気絶しそうなヤエトを『痛ましく』見守ってる場面に、思わず悶えてしまいました。よもやこの三人が、意志を一つにしてヤエトの体調を気遣ってくれる日が来るとは。何をどうしたらそんなことが可能なんだ。まさしく人たらし(優秀な人物に限る)の面目躍如だなヤエト!! ちなみに絶不調で冷や汗かきながら、必死で意識を保とうとしてる苦しげなヤエトのイラストに、今回の上下巻 ―― いや下手すると1巻から通じて一番萌えた私の感覚も、いかがなものかとは思うんですが(苦笑)
今回の下巻で改めて強く思ったのは、この物語はつくづくヤエト視点で綴られているんだなあということです。文体こそ三人称ですが、ヤエト以外の心内語は出てこないし、彼が感知しない事実は伝聞でしか語られません。 ……つまり、ヤエトが異界に行ってる間、帝宮で起きていただろう高度に政治的かつドロドロした開戦間近の駆け引きとか、同じくジェイ爺の死闘あたりはさらっと流されてますし、あるいは戦争の場面なんかも例によって人事不省になってるので、目が覚めたら肝心な部分はほぼ終わっているという、いつものダイジェスト仕様です。 北嶺でレイランドが皇女に何やらかしたのかとか、北部でセルクとルシルがどうしてるのかとかも、ぜんぜん出てこないですしね。 レイランドと言えば、登場時にはもうちょっと活躍するキャラになるのかと思ったのに、今のところどうにも小物感が拭えません。暗躍するならする、皇女に傾倒するならするで、もうちょっと突き抜けてくれないとヤエトの視界には入り得ないなあって感じでした。
どうやら予告によれば、次の上下巻でこのシリーズも完結とのこと。 上巻はもう発売されているのですが、これまで読んだ感じだと上下の間にたいてい「ここで終わるの!?」的「以下続く」が用意されているので、やはり下巻が出てからまとめて読む方が良いだろうと我慢の子です。 上巻で意味ありげに登場した割に、今回はまったく出番なしだったタナーギンとか、いまいち影が薄くて誰だっけ感の強い第六皇子とか、ラストでは出番があるのでしょうか。 あとそろそろ、シロバのヒナたちの活躍をプリーズ《o(><)o》 最近ヤエトが北嶺に行かないので、もふもふ成分が足らんのですよ。もっともふもふを! ヒナたちに全力でじゃれかかられて倒れそうになりつつ、シロバに襟元くわえられて支えられる尚書卿を!!>妹尾先生&ことき先生
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No.6823
(読書)
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有料なのに _| ̄|○
2015年05月18日(Mon)
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ドラマ「遺留捜査」のSP(福くんが誘拐される回)が放送されたので、録画してワクワクしながら視聴したのですよ。 ……途中で電波状態が悪くなって、捜査会議やら聞き込み場面やらの画面がちらつき音が消え、果てはブラックアウト頻発(しくしくしく)
あげく「僕に三分、時間を下さい」のお約束場面まで無音でチラチラチラ……_| ̄|○
ディスクに焼いて保存する気満々で、高画質で録画したのにしたのにしたのに<「遺留捜査」は病院立てこもりSPを録りそこねた以外、全部DVD保存している
せめてもの幸いは、事件開始時点とラストの「今は、もう〜♪」あたりから以降はきちんと見られたことか。 ううう、あとはもう脳内で、多分こういう事情だったんだろうなと妄想補完するしかないのか……半年ぐらいしたら、別チャンネルで放送してくれるだろう。たぶん、きっと。
もともとウチのあたりでは、相棒も遺留捜査も科捜研の女も、リアルタイム地上波では見られないんですよねえ。 なのでテレビ東京系は有料で加入しているケーブルTVで見ているのですけれど、これが天気の状態によってちょくちょく受信状況が左右されるんですよ。 BSプレミアムだって、ケーブルTVのサイトの「見られますよリスト」には含まれているのに、実際にチャンネルを合わせてみると、左下にでっかいテロップがどーん、と。 BSプレミアム込みでのケーブル受信料じゃないんかい!?
「相棒」で小野田官房長が亡くなった映画も、同じ事情できちんと見られなかったっけ……切ないッス。
そしてマンガ「寄生獣」を読み返したくて、古本の安いのがないかと探しまわる今日この頃。 ……たぶん映画化前だったら、もっと相場が安かったんでしょうねえ。おそらく今が一番、値上がりしてる時期なんじゃないかと。自炊用裁断済みジャンク品ですら、送料手数料入れると即決価格が3000円超って……(−ー;)
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No.6824
(映像)
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2015年05月19日の読書
2015年05月19日(Tue)
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本日の初読図書: 食べることが大好きで、町を歩きながら様々な店から漂ってくる料理の匂いを嗅ぎ分けるのが得意な女子大生、秋山結月。ある日、芳醇なコーヒーの香りに誘われて辿り着いたのは、大学の裏手にある古びた小屋だった。そこはもともと薬学部の芳香研究部の部室だったのだが、廃部になった今では神門千尋という男子学生が私物化しているらしい。香道宗家の跡取りだが家出中だという偏屈者の彼は、その小屋の中に様々な香料や精油などを持ち込んでいて、結月にはそれらの入り混じった香りが、まるで色とりどりの花畑のように感じられた。 数日後、友人から謎の手紙について相談を受けた結月は、便箋にほのかな芳香が残っていることに気が付いて、香りの専門家である千尋に相談しようと思い立つ。 それをきっかけとして、二人はいくつかの香りにまつわる謎に関わることとなった。 一年前に交通事故で急死した女子高生が、幼馴染の少年に遺した白紙の手紙の意味を探す「一炉 初恋」 神門流香道の門人で大きな寺の住職から、檀家の娘の結婚祝いに贈る香木を選んでくれと千尋が頼まれる「二炉 勝れる宝」 煙草を所持していたと停学処分を受けた結月の妹分が、懸命に隠そうとしている事情を巡る「三炉 君を想う」 目に見えるものだけが、この世のすべてではない。目には見えないけれど、大事なものの方がずっと多い。 香りを通すことで、彼らは目には見えない様々なものへと巡り合ってゆく ――
「神様の御用人」シリーズを書かれてる浅葉なつさんの、一冊もの。 っていうかこれ、続編出てもおかしくない作りだと思うんですが、そのへんどうなんですか〜〜〜?>浅葉先生
内容はほのぼの日常ミステリー……と言い切るには、背景にある事情がかなり深刻だったりもするんですが。それでも殺人とか傷害事件が起きる訳ではありません。 基本的にはお気楽脳天気なワトソン役の女の子と、クールな人嫌い系天才肌の探偵役が、目には見えない『香り』を通して、やはり目には見えない人の心のひだやもつれた想いを解いてゆくお話です。 ついつい理論に凝り固まりがちな探偵役へ、何気ない天然な発言で人の心を教えつつヒントを与えるワトソン役はお約束★
そんな結月が香りから、様々な情景を映像的に感じ取る描写が読みどころでしょうか。 嗅覚って、人間の思い出とダイレクトに繋がってる……って、誰かが言ってましたっけ(BY糸村さん@遺留捜査)
できれば千尋の家庭内の問題とか、千尋から見た結月の印象とかも見てみたいです。 特に最初の方、結月はかなり強引でマイペースなところがあるので、実はちょっと感情移入しにくかったんですよ。でも話が進むにつれて、いつの間にかすっかり受け入れてしまっているあたり、千尋もこんな感じだったのかなあ、と(苦笑) さらに言うなら、香道に留まらずアロマテラピーや香水といった様々な角度から『香り』について積極的に知識を取り入れてゆく千尋にとって、理論なんかまったく関係なく、感性で『香り』を『聞く』結月の存在ってのは、いろいろ複雑だと思うんですよねえ。 こと香りに関しては、千尋は努力のできる秀才で、結月は自分の才能に無頓着で磨くことすら考えない天才なんじゃないかとか。千尋はきっと、結月に対して嫉妬する思いもあるんじゃないかなあ。その鼻と感性を、自分が持てていたら……って。
でも結月の強みは既成観念に囚われない奔放な発想と直感力ですから、理論を学んでしまっては、その持ち味が失われてしまう訳で。 だからこの二人はこのままで、互いに互いの持ち得ない部分をフォローしていくのが正解だと思います。千尋もこの巻だけで、だいぶ丸くなってきてますし、あとは家族との和解さえできれば良いんじゃないかな。
千尋の従兄弟の隆平くんもなかなか美味しいキャラクターですし、いずれは結月を巡っての三角関係とかもあるんじゃないかとか。いろいろと妄想する余地が残されていて楽しい一作でした。
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No.6825
(読書)
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2015年05月20日の読書
2015年05月20日(Wed)
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本日の初読図書: 元ボクサーの黒人ガイ・フリーマンは、対戦相手をリングで死なせてしまい、プロボクサーとしての資格を剥奪されてしまった。今では父親の権力を傘にやりたい放題をしている貴族の坊っちゃん、クレメント・ウッドワードの用心棒に落ちぶれている。クレメントの悪行は気に入らないが、金で雇われている以上、逆らうことはできなかった。その日も気に入ったピアニストを口説こうとして突っぱねられたクレメントは、腹いせに彼女の指を折ろうとしたが、それを止めることすらできない。 ところがただ一人、颯爽と割って入ってきた青年がいた。誰一人動けなかった中で娘を救ったのは、背こそ高いものの、スレンダーで血色もあまり良くない若者。しかし猛禽を思わせるその眼差しには強い光と奥深さがあり、まるで魂の奥底まで見透かされるのではないかという、得体の知れなさを感じさせた。 そしてガイは不思議な格闘技 ―― ジュウジュツで、あっという間にノックアウトされてしまう。クレメントは気絶したガイを見限り、さっさと退散してしまった。 意識を取り戻したガイは、明日からの生活を心配しながらも、虫の好かない雇い主と縁を切れたことにどこかせいせいとする。そうして柔術に興味をもった彼は、若者 ―― まだ大学を出てロンドンに住み着いたばかりだという青年、シャーロック・ホームズと言葉を交わした。 翌日、ホームズはガイをある道場へと案内してくれる。リトル・タニと呼ばれる日本人が経営するそこでは、ホームズを含めた様々な年齢層の男達が柔術を学んでいた。リトル・タニはガイの胸にも届かない小柄で穏やかな中年男だが、ガイはおろか倍以上の体格を持つレスラーが相手でもあっさりと投げ飛ばしてしまう、凄腕の柔術家だったのだ。 タニの強さに感銘を受けたガイは、道場に入門し、柔術を学びながらまっとうな仕事を探し始める。 しかしある日のこと、ホームズと二人で自主トレーニングをしていると、タニがただならぬ様子で戻ってきた。話を聞くと、道場のマネージャーで興行師でもあるアポロ・リブマンが、三日前から行方不明になっているのだという。どうやら収益金の分配の関係で暗黒街の連中と揉めていた形跡があるらしい。その関係で闇組織に拉致されたと思われたが、しかし確たる証拠がないためスコットランド・ヤードは動いてくれないとのことだった。 話を聞いたホームズは、自分がアポロを見つけ、無事に連れ帰ってみせると宣言する。そして自ら暗黒街に潜入すると言うホームズに、ガイも力を貸すことになって……
ネット上でガイ・リッチー版「シャーロック・ホームズ」関係の感想記事を読んでいて、たまたま紹介されているのを見つけました。ホームズと名が付いていたら、とりあえずチェックしたくなるのが私のサガ。しかも今まで聞いたこともなかった作品で、レーベルがスーパーダッシュ文庫となると、興味をそそられます。 まだ221Bで開業する前でワトソンさんが出てこないとか、これは推理モノじゃない、バトルアクションだといったレビューを見てちょっと不安に思ったのですが、うっかり全2巻で送料込み180円なんて出物見つけてしまったら、もう逃す手はないでしょう(笑)
で、買いました。とりあえず一巻目を読みました。
……予想以上に面白かったですvv ってか、ちゃんとパスティーシュしてるじゃん。 確かに格闘技をメインにしたアクション重視のエンターテイメント満載な話運びでしたが、推理もしてるし変装術も駆使。相手を一目見て状況を読み取り、並べたて、びっくりされてから根拠を説明 → なんだそんなことかと言われ、だから説明したくなかったんだ的展開のお約束なやりとりも、きっちり盛り込まれています。むしろメイン相棒が脳味噌筋肉を自他ともに認めるボクサー崩れだけに、推理に対する驚きっぷりはワトソンさん以上かもしれません。 若かりしマイクロフト兄もしっかり御登場。まだそんなに太っていなくて、むしろがっしりとした体格と描写されてます。弟を上まわる推理の切れは、もはやエスパーの域vv
本文は200ページ足らずとちょっと短め。偶然が重なりまくって御都合主義も相当なるも、そのぶんスピード感が半端なく、まさにアクションエンターテイメントなハリウッド映画を見ている感覚でした。 こう言うとあれですが、これむしろイラストない方が良かったかも……特に表紙絵から妙にハードボイルド感が漂っていて、それで手を伸ばすのにだいぶためらいました。 内部挿絵も本文と食い違ってたりして、個人的に微妙でしたし(−ー;)
表紙こんなですけど、ちゃんとこのホームズさんもイギリス紳士なんですよ〜、正装してバイオリン弾いたりロンドン中の泥の種類や路地の隅々をきっちり暗記してる、インテリ派なんですよ〜〜。 あと、面白そうだと思った事件に対しては、玩具を与えられた子供のような興味とエゴイストぶりを発揮するあたりも、ホームズさんらしかったんじゃないかと。
なお三人称で書かれていて、ホームズさん視点の部分はほんのごく僅かです。 ほとんどの語りがボクサー崩れの黒人ガイで、あと一部は柔術の師匠リトル・タニが組んでる興行師アポロさん。ホームズさんの一人称は、原典でもなんというか微妙なところがあるし、彼は理解し難い神秘的な謎の人という立ち位置にした方が今回の場合は効果的だと思うので、他者視点メインなのは正解だと思います。
ちなみにリトル・タニとは、谷幸雄という英国で活躍した実在の柔術家。 タニさんと組んでる興行師がアポロという名前だったのも本当。 さらにラストにはミツヨ・マエダ(前田光世:グレイシー柔術の開祖の師匠)まで登場するサービスぶり。 すがすがしいまでにエンターテイメントです★
……ただ惜しむらくは、現実の谷さん1880年生まれ。前田光世も1878年生まれと、1881年に「緋色の研究」でワトソンさんと出会ったはずのホームズさんとは、ちょーーっと時代がずれてるんですよねえ……まあそこは、あくまでフィクションってことで(苦笑)
ともあれ予想以上に楽しめました。買ってみて良かったです。
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No.6826
(読書)
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2015年05月21日の読書
2015年05月21日(Thr)
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本日の初読図書: 「明日は廃墟でふたりきり(ムーンライトノベルス)」〜狂言 What the fuck !? http://novel18.syosetu.com/n4735cr/
ゴシックファッションを扱うショップで店員を務めている須川香澄には、普通の人間には見えないものが見えていた。まるでCGで描かれた異形のモンスターのようにくっきりと見える彼らは、殺人者の背後に浮かんでおり、大きな鎌や刃が湾曲した剣といった凶器を持っている。顔や手は死人のように干からびており、時に剥がれかけた鱗や爪を備え、ぼろぼろの服やベルトを身にまとう。 まるでモノクロ写真や廃墟のように、鮮やかな色彩とは無縁の ―― しかし時にかすかなきらめきを見せる退廃的なその存在に、香澄は心を惹かれていた。 たとえ幼い頃から彼らを目にしてきたことで、周囲から孤立しがちだったとしても。 あれは、〈死神〉。 彼らが見えるのは世界でたったひとり、この自分だけなのだ、と。 廃墟巡りが趣味になったのも、廃墟の持つ印象が、〈死神〉のそれと似ていたからだった。最初は有名な廃墟を外から眺めるだけであったが、じょじょにその趣味はエスカレートしてゆき、今では立入禁止になっている内部へと踏み込み、自身の手で写真を撮るようになっている。 その休日も、彼女はネットで知った郊外の廃墟を訪れていた。人里離れた山の中にある、元はホテルだったと思しき建物。雑草に埋もれた中へ入り込んだ香澄は、そこで一人の男に出会った。 明らかにこんな場所で遭遇するべきではない、暴力の世界に身を置く男だ。しかも今時こんなチンピラなど、ヤクザもののVシネの中にしかいないだろうと思えるくらいに、絵に描いたようなチンピラである。 だがその背後には、〈死神〉が浮いていた。今まで見たことがないような、すさまじくおぞましくて……美しい、〈死神〉。 これほどの〈死神〉を連れているのであれば、この男は絶対に人殺しだ。しかも殺したのは一人や二人ではないだろう。この場でレイプされるかもしれない、売り飛ばされるかもしれない、殺されるかもしれない。弾け飛びそうに脈打つ心臓は、しかしそんな恐怖からくるものではなかった。 そう、その瞬間に彼女は一目惚れしたのだ。 男にではなく、彼の背後に浮かぶ〈死神〉に ――
諸口さんの新作が連載始まりました。いつもは完結してから一気に読むのですが、今回は待ちきれずに速攻で手を付けてしまいましたことよ。 メインキャラは先日公開された「ヤクザな退魔外伝 神無沼」で御登場なさった、一見チンピラにしか見えないけれど実は凄腕ヒットマンな第四支部の武闘派ヤクザ、ヤスこと深谷 靖さん(32歳)。主役で語り手なのは、その年下のイロとなる須川香澄ちゃんです。年齢はまだはっきり出てきていませんが、高卒の社会人。諸口さんのツイッターによれば、ぎりぎり未成年、なのかな?
ヤス ―― にではなく、その背後にいる〈死神〉に一目惚れしてしまった香澄ちゃん。 武闘派ヤクザの事務所に一人で会いに行ったりと、無茶苦茶やらかしてくれます。しかもそれが命や貞操に関わる無謀だと、判ってやっているから始末が悪い(苦笑) かなり最初の方からヤスさんが香澄ちゃんに振りまわされ気味なのが、予想外で面白かったです。もっとこう、毎メリの灯子ちゃんみたいに、最初はヤクザに対して怯えたりとかするんじゃないかと思ったら、さすが諸口さん、予想の斜め上vv ←褒め言葉
〈死神〉の造形も独特で素晴らしいです。 諸口さんご本人が描かれたイラストは↓こちら。
■新作連載開始: スタンスフィールドに花束を。 http://mmolockchi.sblo.jp/article/132533918.html
この、判りやすい格好良さに走らず、グロテスクでありながら、しかしどこか美しさを感じさせるデザインが見事ですよねえ……(しみじみ)
今までのところはほのぼのギャグパート多めなるも、そこは「エロよりグロで18禁な感じ」との予告がありますし、またも諸口さん一流の猟奇で鬱な展開が待っているのでしょう。 今回はリアルタイムで、他の読者様といっしょに一喜一憂していきたいと思います。
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No.6827
(読書)
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考え出すとにっちもさっちも
2015年05月21日(Thr)
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先日、例のごとくリア友に下読みをしてもらおうと、書きかけ小説のファイルをメールで送りつけたのですが。 そのあとでふと思い立って、Wordでテキストを読み込み、「スペルチェックと文章校正」とやら言うものをかけてみたのですよ。
思い返してみれば、サイトを開設した当初の数ヶ月ほどは、Wordで小説を書いていました。 そしてその際に、やたらめったら「修飾語が連続しています」「言いまわしが古いです」「送り仮名が間違っています」とかいったツッコミをされて、「やかましいわ!」とか思っていたのですが。 今回は案外、そういう指摘は少なかったです。
目立って多かったのは、「砕けた表現」と「い抜き」でした。 たとえば、
「〜なんだろう?」 → 「なのだろう?」(砕けた表現) 「〜って言ってた」 → 「言っていた」(い抜き)
みたいな感じです。 でもそういう表記をしているのは、ほぼ会話文の部分。砕けてるのも、い抜きなのも当然というか、自然体を心がけたが故の、判った上で選択した言いまわしなので、それは無問題。
ただひとつ、これは本気で気付かずに使っていたのが「一番最初」という言葉でした。 ……これって「頭痛が痛い」とか「後で後悔する」とかと同様の、重複表現にあたるんですね。 日常生活では普通に口にしてるし、今まで全然気にも止めていませんでした。しかし言われてみれば確かに、会話文ならともかく地の文で使うには、ちょっと気にかかるところです。
あー……いま試しにサイト内の小説ファイル検索してみたら、15箇所ほど使ってますね、「一番最初」って。 ……今さら直せねえ _| ̄|○
意識してことさら強調するために、あえて「とてもとても」とか「いま現在、この時に」とかって、ここぞという場面で使うのはありだと思うんですけどね。
ううむ、今更ながらに思い知る。文章を書くって難しい……(−ー;)
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No.6828
(創作)
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2015年05月22日の読書
2015年05月22日(Fri)
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本日の初読図書: ある晩のこと、世界中に奇妙な物体が人知れず降り注いだ。大きさと形はテニスボールに似ている。数は不明。 それらの物体は内部から蛇のような謎の生き物を孵化させた。そしてその生き物は眠っていた人間の頭部へと次々に潜り込み、脳を食ってひそかに成り代わってゆく。 ごく平凡などこにでもいるような高校生、泉新一もまた、その生き物に襲われた一人だった。しかしとっさに抵抗した結果、謎の生き物は脳まで到達することができず、右腕へ寄生するに留まった。 彼の右腕を食らい代わりに擬態したその生き物は、旺盛な知識欲を見せ言葉を学び、宿主である新一と会話を交わすようになる。 寄生生物 ―― パラサイト達は、自由に形を変えることができ、普段は普通の人間に見えるよう装っていた。しかし実際には自由に変形することができ、ゴムのように伸びることもできれば、鉄のように硬くもなれる。人間では太刀打ちできぬほどの怪力とスピードも兼ね備えており、まさしく化け物と言えた。 そして何よりも恐ろしいことに、奴らの主食は『人間』だったのだ。 本能の赴くままに人間を捕食し食べ残しを放置する化け物達の所業を、世間はミンチ殺人と呼んで恐れ騒いだ。 しかしその犯人が人に成り代わった寄生生物なのだと知っている人間は、おそらく新一ただ一人。そして彼の右手に寄生しているパラサイト ―― ミギーもまた、完全な味方とは言えなかった。ミギーは人間を捕食する本能こそ持たなかったが、それでも人間に対して親近感を抱いている訳ではない。新一に対しても、あくまで宿主の肉体的健康を維持する必要を覚えているだけであって、自身の身に不都合を及ぼすのであれば、発声機能や視覚聴覚を奪うぐらいは辞さないと宣言しているのだ。 己の安全と人間としての責任に葛藤する新一だったが、それでも少しずつミギーとの共生生活に馴染んでゆく。 しかし他のパラサイト達は、人間の脳が生き残っている二人の状態を見ると、嫌悪感を露わに襲い掛かってくるのだった。二人は時に協力し合い、なんとかそれらを返り討ちにしていく。 新一の通う高校に赴任してきた田宮涼子という女教師もまた、首から上が寄生生物にすり替わったパラサイトであった。しかも人間社会に適応して一個人としての生活を維持させるだけの知性と、人喰いの冷酷な思考回路を併せ持つ、恐るべき存在である。 警戒する新一に対し、田宮涼子は人間と共存している二人のケースは興味深いから、敵対せずに研究するつもりだと告げた。実際に彼女は普通の教師の仮面をかぶり、日常生活を送り続ける。しかしそれに反感を覚えた他のパラサイト「A」が、新一とミギーを殺すべく、真っ昼間の高校に乗り込んできて……
高校時代、次兄が持っていたのを借りて読み、強烈に印象に残った作品です。 残念ながら引越しの際に次兄は多くのマンガを処分してしまい、この「寄生獣」も長らく読み返せずにいたのですが。先日の金曜ロードショウで実写版を放送されたらもう、読み返したい熱が高まって高まって。 いやはや、マスコミと出版業界の思うツボですね!
このコンビニ向けペーパーバックだと全三冊。B6サイズの新装版だと全10巻、大判サイズの完全版だと全8巻です。程よい長さで完結しているのも好感度高いかと。
このペーパーバック版は、完全に映画公開に便乗した実写デザインの表紙ですし製本も安っぽいですけど、とにかく安くて手軽に読めるのがありがたいです。刊行されたのがつい先月ですから、状態も良くページが黄ばんだりとかも全然してませんし。 ちなみに最初はどれが1巻だ?? と悩んだのですが、何の事はない。 「寄の章」「生の章」「獣の章」で、三冊合わせて「寄生獣」なんですね(笑)
一巻目「寄の章」は764ページ。 「犬に寄生したパラサイトと邂逅、初戦闘」→「人間に(略)、こっちの右腕に引っ越してこないかと勧誘されるも返り討ち」→「田宮涼子の赴任」→「Aが高校に乱入、死者二人」→「母親が旅行先でパラサイトに乗っ取られる」→「新一が死にかけて『混ざる』」→「『脳が残ってる仲間』の宇田さんと出会う」→「母親関連の事件ひとまず収束」→「子犬のエピソード(新一の変貌)」→「パラサイト島田秀雄の転入」→「政府機関がパラサイトに気付いて動き始める」ときて、ラストは島田秀雄が暴走して校内で暴れ始めたところまで収録されていました。
こうやって改めて読むと、確かに映画は相当はしょられてたっていうか、Aと母親を乗っ取ったパラサイトと島田秀雄の三人を、足して二で割ってたんですね……母親のエピソードのきっかけや終わり方についても、かなり改変されていました。確かにこれは、きちんと内容覚えてるファンなら怒るわなあ(苦笑)
自分としては、何年も前に読んだっきりなのに、細かいストーリーはともかくあちこちのコマの絵が未だに記憶に焼き付いていることにびっくりでした。
そして猟奇的な表現に目を奪われがちですが、ミギーが人間味を増していく一方で新一がパラサイトに近付いていく意識の変化の推移とか、人間という種のあり方への問いかけとか。生きるとは何か、生物とは何か。食べることの意味は、繁殖とは。などなど、様々な部分で奥が深いなあとしみじみと。 やっぱり記憶に残る作品というのは、それだけの深みとパワーがあるんだと思いました。
一気に読むのはもったいないので、二巻以降はまた後日じっくりと楽しもうかと。
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No.6829
(読書)
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……読みたかったんだもん
2015年05月22日(Fri)
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本日、仕事から帰宅した私の手には、こんなものがありました。
あー……(遠い目)
いえね、4月に実写映画第一作が金曜ロードショウで放送されてから、読み返したい読み返したいと言い続けていた私は、見事にメディアに踊らされているのでしょう。 おそらく映画公開前は一冊108円とかで売られていただろう20年以上前の古本が、旧版コミックの「コンディション可」ですら、2015年5月現在、10冊セットで安くても送料抜き3千円超。完全版とか文庫版に至っては、7〜8千円から万単位の値段がついているぐらいで。たぶん今が一番、高騰している時期なんじゃないでしょうか。 しかたがない、映画ブームが去って相場が落ち着くまで待つか……とか思っていたのですが。
新しい通勤路は、ちょっと遠回りするといわゆる新古書店があるんですよ。ちょっと覗いてみようかなと思ったのは一昨日のこと。しかしその日はうっかり忘れてしまい、自宅近くまで帰ってきてから「ああっ」と頭を抱えていたんです。 でもって。 今日はちゃんと良いタイミングでそれを思い出し、えっちらおっちら自転車を漕いで辿り着いた先で、まずはセット売りコーナーからチェック。ない。高価買取りコーナーもチェック。ない。続いて108円コーナーをチェック。……旧版の最終巻しかねえ(−ー;)
状態がそこそこの通常コーナーだと、あったとしてもだいたい一冊350円の値が付いてるしなあ……と。半ば諦めつつ、ふと「そういやペーパーバック版なんてのもあったな」と、コンビニ廉価版のコーナーを見てみたのですよ。 そしたらまあ、全三冊取り揃ってるじゃないですか。しかも状態のかなり良い、先月アンコール刊行されたばかりの最新版が! ひっくり返して値札をチェックしてみたら、ネット上での相場の半額以下。
そんな訳で立ち読みですまそうかという選択肢は消え、速攻でレジに持って行きました(笑) しかもレジでは「この値札、間違ってますね」って言われて、さらに100円引いてもらえたしvv
表紙が実写版なのがちょっとアレですけど、内容を読むには問題ありません。
やー……リアル古書店ってのも、やっぱり馬鹿にはできませんねえ。 品揃えを考えると、全国規模で展開しているネット通販には一歩譲りますが、それでもこういう出会いがあるから、たまにはリアルのお店にも足を運ぶべきなんでしょう。
うふふふふ、念願の寄生獣。しかもページが黄ばんでない、ほぼ新品vv じっくりしっかり楽しんだら、やっぱり裁断してPDF化するべきか、それとも大事にとっておくべきか……
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No.6830
(読書)
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さすがは三年モノ
2015年05月23日(Sat)
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基本的にTVゲームのたぐいはほぼやらない私ですが、ネットで無料公開されている脱出ゲームだけは、いくつかお気に入りのサイトさんがあります。 反射神経も必要なく、時間制限も存在しない。操作は左クリックだけでOKというハードルの低さと、それでいて謎解き要素が満載の脱出ゲームは、玉石混交こそしていつつも、時に素晴らしくクォリティの高いものが無料で公開されているのですよ。
私の個人的好みの傾向としては、グラフィックが綺麗で、クリックポイントがシビアすぎず、それでいて運任せではなくきちんとヒントが用意されていて、すっきりと謎が解明されるタイプが好きです。
そんな私を脱出ゲームにハメるきっかけとなったサイト「 Neutral 」さんが、このほど新作を公開されました!
■脱出ゲーム - ELEMENTS http://neutralx0.net/escape/elements.html
もうね、ここのゲームはめちゃめちゃグラフィックが綺麗なんですよ!! 謎解きも凝っているし、舞台も一部屋だけじゃなくて、たいてい建物ひとつを隅々まで使っています。 これが無料でいいの!? とうならせられる逸品揃い。むしろここのゲームを最初に知ってしまったら、生半可なサイトさんではもう満足できません(苦笑)
そんな Neutral さんが、三年も掛けて作成されたという、力作。 大喜びでプレイを始めたのですが……
……さ、さすがは三年越しの作品。しかもレベルが★4つ(汗) 一部屋目であっさり詰まってしまい、早々と攻略サイトのお世話になってしまいました。 しかしこちらの作品は、完全攻略情報の公開を禁止されています。有志が集う攻略掲示板でも、ヒントをやりとりするだけで、明確な回答はもらえません。
メモ用紙に手書きなんかではとうてい間に合わないので、マルチディスプレイにフォトショとテキストエディタを立ち上げ、キャプチャ画像にマウスであれこれ書き込んだり、メモをテキストファイルで保存しながら頭を悩ませること、数時間。 あまりにも膨大なそのボリューム。最初の部屋を出れば階段が、その次は展望台が、そのあとは温室が……と、いつまでも続く舞台と、グラフィックや謎解きのクォリティの高さに圧倒されつつ、途中で何度も詰まり、もう無理かとあきらめそうになりましたが……
うっしゃ、クリアーーー《o(T▽T)o》
もうね、無茶苦茶時間かかりましたよ! なんだかんだで中断しつつも、のべで七時間ぐらいプレイしてたんじゃなかろうか(汗)
こんなの絶対、独力でのクリアなんて無理ですYO! ヒントもらいまくってでも、解けただけで御の字ですわ!!
……ノーヒントクリアできたってー掲示板に書き込みしてる人達って、脳味噌どんな構造してるんだろう……(尊敬)
繰り返しますが、ほんとにこれ無料で良いのかってぐらい、素晴らしい出来のゲームです。 フラッシュで作られているので、きちんとバージョンアップしているパソコンなら、新たに何かをインストールする必要はありません。セーブ機能も存在しており、途中で用事ができたら中断して、後日に続きから始めることもできます。 初心者がいきなりこの ELEMENTS から開始するのは厳しいでしょうが、ご興味を持たれた方は簡易版ミニシリーズあたりからいかがでしょう、とかオススメしてみたり。
■Neutral 脱出ゲーム http://neutralx0.net/escape/
クリスマスシリーズなんかもシンプルで、入門編に向いていると思いますvv あー……良い頭の体操になった……
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No.6831
(電脳)
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2015年05月24日の読書
2015年05月24日(Sun)
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本日の初読図書: 全三巻の真ん中。今回は750ページあります。 「島田秀雄を屋上で狙撃」→「パラサイトの見分け方判明」→「広川の市長選立候補」→「スケバン加奈ちゃんとの関係決着」→「探偵にミギーを見られる」→「三木(三体統合体)に追われて逃げる」→「後藤(五体統合体)に追われてさらに逃げる」→「父親に電話で警告」→「探偵が政府に情報を流す」→「田宮涼子がコミュニティと敵対」ときて、探偵が隙を見て子供を誘拐したところまで。
今回は新一のさらなる心身共にの人間離れや、パラサイト達の成長、政府機関の動きが語られていきました。 ミギーの秘密もパラサイト・人間の複数に漏れてゆき、それぞれがそれぞれの対応をとっていく。 パラサイトVS新一+ミギーだった構図に、政府機関やパラサイトに大切な相手を殺された人間が混ざり始め、さらにパラサイト達の間でも意見の相違が生じ始める。 そして誰よりも研究熱心で、パラサイトの種族としての未来を見据える田宮良子の変化。ひとつの肉体に五体のパラサイトが共存し、統合を果たしている、かつてない強敵後藤の存在。政治家として政府機関の一角に食い込んでいる広川の今後は……
大切な人を守ろうとして、結果的にどんどんヒトから逸脱していってしまう新一の、エゴをも内包した冷酷さと、それでも懸命に人間としてあろうとする感情との葛藤が切ないです。
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No.6834
(読書)
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2015年05月25日の読書
2015年05月25日(Mon)
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本日の初読図書: 田宮涼子の選択によって、新一は失っていた涙を取り戻す。そしてついに情報提供者として政府機関に協力することとなり、パラサイトを見分ける能力を持つ死刑囚、浦上と邂逅する。政府は見せしめも兼ねてパラサイトの拠点へと武力による大規模襲撃を決定、実行。 最強のパラサイトである五体結合型、後藤との対決とミギーの戦線離脱。単身、隻腕で後藤と戦うことを決めた新一の想いと葛藤。選んだ道。 混乱の中、逃亡した死刑囚浦上の主張する人間の姿とは。そして新一とミギーの見出したものは ―― ?
全三巻の完結編。ちょっと少なめの670ページでした。 いやあ、何度も言ってますが深いです。 一見、過激描写が売りのバトルアクションと見せかけて、その実態はけして化け物と人間との単純な善悪二元論に留まらず。人とは何か、生きるとは何か、利他とは、利己とは、罪とは、悪とはと、これでもかというほどに問いかけてきます。 人間を何百人と殺しまくった後藤との戦いで、重要なキーとなったのが、その人間が無責任に不法投棄した産業廃棄物だという皮肉。そして広川市長の正体と、新一を最後に追い詰める『彼』。 田宮涼子の語る「我々はか弱い。だからあまりいじめるな」という言葉がじわじわと効いてきます。
そしてこの作品のすごいところは、これだけの紙面を費やしてなお、それらの問いに明確な答えを出していないところではないでしょうか。 なんかそれらしいことを言いつつも、あくまで解答はぼやかされており、読者それぞれがそれぞれに考えろといわんばかりの問題提起で終わっています。 人やそうでないモノ達の持つ醜さや罪悪感、葛藤、逃避やエゴをもきっちりと描き出した上で、さあ、あとは自分で考えろと放り出す。
この話を読んだあとは、モヤモヤが残る人も多いかもしれません。しかしそのモヤモヤに対して自分の頭で考えさせる。けして判りやすい答えを目の前に提示して、「ほらこれが正解なんだよ」と安易に読者へ押し付けない。 だから読み終えた後に、新一の行動やミギーの選択、パラサイト達の未来について思いを馳せてしまう。それで良いのか、自分ならこうするんじゃないのかと批判してみたり、いややっぱりそれで良かったじゃないかと共感してみたりする。 単純にめでたしめでたしで思考停止に陥らせないところが、この作品の魅力なんだと思います。
私は実写映画は金曜ロードショウの特別編を見ただけで、劇場版の方は一作目も完結編も未視聴です。 劇場版がどんなふうになっているのか知りませんが、改めて原作を読んでみて、そこらあたりをきっちり描いていて欲しいなと切に思ったのでした。
ところでちょっと気になった所。 「生の章」の方で、広川市長が車の上に並んで立ち演説してるシーン。ミギーが「高い位置に(パラサイトが)六人」って勘定してるんですが……この最終巻を読んでみると、あれ、計算あわなくね? と。 ……まあ、実はこの時点ではまだ後藤が全身を統合しきれておらず、一人で二〜三体勘定されてたって解釈すれば、筋が通らなくもないんですけどね(苦笑) そこのところだけ、少々違和感だったのでした。
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No.6837
(読書)
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後は劇場実写を残すのみ
2015年05月26日(Tue)
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勢いに乗って、アニメ版「寄生獣 セイの格率」を視聴。
……最初はキャラデザ(特にメガネ優男の新一)に、かーなーりーー抵抗を感じたのですが、胸に穴が空いたあたりからこっちはかなり原作に近い感じの絵柄になり、慣れてきたこともあって違和感は薄れてきました。 ストーリーも原作に忠実で、削ってあっても改変はほとんどなし。かなり楽しめました。実写版より面白かったです。 ただまあ、ナレーションのほとんどが削られたことで、新一のエゴを含んだ葛藤とかメッセージ性が減ってしまったのは★ひとつ減らしたいところかな。
ちなみにラスボス後藤の声が井上和彦さんでした。しかしいっくら注意して聞いても、あの方の声に思えません。さすが奇跡のレインボーボイスの面目躍如か。 この方が悪役演られるのは珍しいですよね……<他には「彼方から」のケイモスしか知らない
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No.6838
(映像)
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これも一種の活版印刷?
2015年05月27日(Wed)
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本日のお仕事は、初めて古本査定以外の業務でした。 その名も「点字名刺の作成」。
……正確には既に用意されている普通の名刺に、社名・人名・電話番号といった情報を点字で刻印する作業です。 やー、最初「今日はこれお願いします」と言われた時には、いったいどんなやり方するのか、うまくできるものかとドキドキしていたのですけれど……やってみたら、これも意外と楽しいというか、私に向いてるっぽかったです。
使用したのは、専用の点字プレス機。
■点字カードプレス機 http://yougu.nittento.or.jp/product692_80.html
……って、いま調べてみたら、値段にちょっとびっくりした(汗) やっぱりこういう機器は高価なんですかね……
使い方はまず、カードサイズで穴がいっぱい開いた土台に、必要な点字を並べるところから。
2×3単位で開いた穴の中へ、両端が丸めてある金属製のピンを、一本一本差し込んでいきます。 ピンの頭がちょっとだけ穴から出ていて、それが点字となるんですね。差し間違えたり文字を書き換える時は、磁石を使って取り出します。この行程が地味に一番手間(苦笑)
なにしろ私に点字の知識などないに等しいので、五十音(とか記号や数字やアルファベット)表と首っ引きで、一文字一文字確認しながらの作業ですからして。 開始位置に数符を入れ忘れるだけで、「123」が「あいう」になってしまうというシビアさとか、真ん中段二個だと「長音」、下段二個だと「ハイフン」とか、「りゅう」という発音は「りゅー」と表記するとか、法則がややこしいったら……
もちろん間違えては大変なので、版下(?)が出来上がった段階で、ちゃんと点字が読める人にチェックしてもらいます。 で、OKが出たら、名刺に転写する作業へ。
プレス機に完成した版下をセット。 名刺を一枚上に置いて、横のレバーを押し下げれば、ピンの頭の凸がそのまま紙面を変形させ、触って確認できる点字名刺となります。
これが案外斜めになったり、紙面から点字がはみ出してしまったりするので、位置合わせに神経を使わされました。でもまあ慣れてくれば、名刺をセット、位置を微調整、レバーを押し下げる。左手で取って脇に重ねながら右手で次をセット、と機械的流れ作業になるあたりが実に私好み。 初めてにしては、けっこう手間取らずに進められたと思います。
私が乏しい知識で知っていた点字を書く道具というのは、いったん紙をひっくり返し、読む時とは左右逆転した点字を右から左に一点一点、打ち込んでいくというものでした。 今では翻訳ソフトに点字プリンターなども(当然高価でしょうが)できてきている訳で。そういう意味では便利になってきてるんだなあと、しみじみ思ってみたり。
……とか言いつつ、視覚障害者にはタッチパネル操作は厳しいだろうとか、立体視できない人間は3D映像見られないんだよとか言った、技術革新によってマイノリティの肩身が狭くなってきている部分もあったりするんですがね……
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No.6842
(日常)
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2015年05月28日の読書
2015年05月28日(Thr)
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本日の初読図書: 最新科学技術を悪用した犯罪を専門に捜査する、警視庁科学特捜課。昨年新設されたばかりのその部署で、科学的知識も持たず無気力不真面目でお荷物となっている、駄目刑事がいた。いつも仕事をサボって格闘ゲームばかりしている彼、久我山鏡(くがやま きょう)は、ある日いきなり、子供の手伝いを命じられる。 臨時で捜査協力することとなった、科学捜査のスペシャリスト。アメリカの大学で3つの学位をとったIQ250の天才にして、警視総監の孫である保科恭(ほしな きょう)は、まだ12歳の少年だったのだ。 どんな爆発物を使用したのかも不明だった連続爆破事件を皮切りとして、二人の「キョウ」は次々と不思議な事件を解決してゆくこととなる。 初めは反りの合わなかった二人も、少しずつ互いを認めていき……やがては連続する事件の裏に、暗躍する謎の人物が浮かび上がってきて ――
皆川作品への再読熱が高まり、「D−LIVE」、「スプリガン」を全巻読み返したあげく、新たに未読作品へと手を伸ばしてしまいました。 一巻で完結しているというので安心して読んだのですが……ぇぇぇええ、ここで終わるの!? と言う感じ。 相方(大人の方)の過去が明らかになり、新たなライバル教授も登場して、ここからが面白くなってくるだろうに〜〜(><) と、物足りない感でいっぱいです。
1996年刊行の、しかも掲載誌が「小学六年生」にも関わらず、内容は今でもしっかり楽しめました。 テレビがブラウン管だったり、携帯電話がトランシーバーみたいな形してるのはまあ、時代の変遷上しかたないところでしょう(苦笑) 水素吸蔵合金とか、急激な減圧による気温低下とか共振とか、そういった科学技術を利用したトリックは、今野さんの小説「STシリーズ」を彷彿とさせられましたね。
……ただまあ、やはり子供向け雑誌に掲載されていたせいか、立ち回りシーンがほぼ画面外にカットされていたのが残念でした。せっかくの鏡さんの見せ場なのに……暴力表現ってことでアウトだったんでしょうねえ。 皆川作品はアクションシーンが格好良いので、そこらへんをもうちょっと見てみたかったです。
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No.6843
(読書)
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正式名称はスリーピンらしい
2015年05月28日(Thr)
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予定外に時間が空いたので、再来週あたりに行くつもりだった免許更新手続きへ。 幸い優良運転者で三十分講習、しかも平日で空いているとあって、受付から一時間ぐらいであっさり終わってくれました。 そして最近だいぶ視力が落ちていたし、今度こそ「眼鏡等」がつくかと思ったんですけど、今回もなんとか裸眼でパス。やったね★
帰りにはダ●ソーに寄って、いわゆるパッチン留め10個入りを購入。
飾りのついてないシンプルなタイプのこれが、髪をかんざしで結い上げる際、後れ毛を押さえるのに便利なんですよね。何度も10個入りを買っているはずなのに、ワンシーズンが過ぎる頃には何故かほとんどなくなってしまっている不思議…… 暗色だと目立たなくてなお良いし、今回はちょっとツヤのあるブラウンを選んでみました。 さて、夏が終わるまでにいくつ残っててくれるかな……?
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No.6844
(日常)
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更新情報(2015年05月29日)
2015年05月29日(Fri)
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閲覧室の「その他書架」に、著作権切れテキスト「紳士か乞食か」の(二一)〜(三〇)をUPしました。
いよいよブーンこと獅太さん、御登場。 原作では具体的に出てきた、様々な文献の引用や掛け合いが、「頓智があり通行人の嘲弄には一々相應の挨拶するといふ滑稽者」という一言でまとめられているのが、ちょっと物足りなくもあり。
……そしてこの翻案の文章は、読みの当て字が非常に多く、またどう読んでいいのか判らないのにフリガナついてない単語も散見されて、かなりのところフィーリングで読み飛ばす羽目になっております。 それでもなんとなくの意味は予想できるあたりが、漢字文化圏のありがたいところなんですけどね(しみじみ)
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No.6845
(更新)
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2015年05月29日の読書
2015年05月29日(Fri)
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本日の初読図書: 三大候爵家の中でも、今は没落しているクラインシュミット家。 その末端に位置するメルディ・クラインシュミットは、レティとの視察旅行を経て諦めていた未来への希望を取り戻した。今は王立騎士団への入団を目指して、体力作りや勉強に励んでいる。レティも将来の有能な人材に恩を売っておこうと、様々な助力をしていた。 また同時にメルディは、五年前に起きた変死事件について調査を始めている。それはメルディの従兄弟で、レティの婚約者候補であったマティアス・クラインシュミットが、王宮の四阿の屋根で死んでいたという事件であった。周囲に高い建物などどこにもないのに、彼の死体はどう見ても墜落死の様相を呈していた。場所が王宮であり、被害者がレティの婚約者候補だったこともあり、事件は半ば揉み消されるように詳しく調べられないまま、事故か他殺かすら曖昧な状態で放置されていたのだ。 当時のマティアスはレティと婚姻したのち、彼女を殺して王位を奪うつもりでいた。その野心にただ一人気付いていた幼いレティは、不可解な現象に見える彼の死を、王になるべく定められた騎士王の生まれ変わりである自分を害そうとしたが故に、運命によって排除されたものと考えていた。それ故に責任を感じていたのだが、メルディはまだ犯人こそ絞り込めないものの、殺害方法だけは予測がついている。あれは人間の手でも起こせる他殺だと断言する。 メルディは従兄弟の、レティは婚約者候補の、その死の真相を知ることで、心の奥底に淀む過去の呪縛を断ち切れるかもしれない。レティに忠誠を誓うナイツオブラウンド達も、それで主君の気持ちが少しでも楽になるのならと力を貸した。 周辺諸国の来賓も迎えて大々的に行われる春のミモザ祭に忙殺されながら、彼らは調査を進めてゆく。 しかし祭の催しのひとつ、狐狩りの最中に、メルディが毒矢を射かけられた。果たして狙われたのはメルディなのか、それとも共に馬を走らせていた友人達なのか。メルディが羽織っていたのは銀狼公アウグストの外套であったから、彼に間違われた可能性もあるし、場合によっては誰でも良かったという可能性も考えられる。 メルディ自身は事件について何かを掴んでいたらしいが、意識不明で生死の境をさまよっている彼に、その内容を聞くこともできず ――
前作から引っ張ってこられた、軍師編がここで決着。 最初の頃は「自分の身は自分で守れる。ナイツオブラウンドは形だけ揃えるにすぎない」とか言っていたレティが、ナイツオブラウンド達を信じて様々な仕事を任せられるようになってきました。 ああ、レティも成長したなあ……とかしみじみ思っていたら、終盤それどころじゃなくなったというか。
もうね、えっそう来るの!? いやいやいや、それはないだろう。ああでもレティならやりかねないか? それもありなのか!? と、ものごっつ動揺しながら振りまわされまくりました。 だってねえ、なんだかんだ言ってメルディって、唯一レティを上回るレベルで脳味噌回転させて、高次元な会話を成立させられる天才じゃないですか? デュークはあくまでレティの思考をシュミレーションできるだけだし(それも充分すごいけど)、グイード殿下は『兄』ですから、『その選択肢』もありといえばありなのかなって思っちゃったんですよ。 政略はマティアスに始まりメルディに戻る。 メルディの父親だって、最初はそのつもりだったんですし、それならそれで綺麗に話はまとまるなあ、と。 やー、踊らされました(笑) ここで前の巻のデュークの発言、「下種なことが平気でできる人間がいい」が生きてくるとは……この作者様の伏線の張り方に脱帽です。
メルディの見せた覚悟。 そしてそれを受け止め「想いを背負うのはわたくしの仕事」と言い切るレティの格好良いことよ……
メルディはけして『平気』ではないし、今後もそうなっていくことなどレティが許さないでしょうが、下種でもずるくても辛くても、自分のやれることを精一杯やっていこうと、己の行くべき道を定められたメルディの成長ぶりに、感無量だったのでした。
ちなみに読んでる時は帯とブックカバーに隠れていて、後書きで初めてそれに気付いたんですが……表紙イラストのレティとデュークが、背中合わせで手ェ繋いでるvv やっべえ、あれほどデュークとレティの恋愛模様は微妙とか言ってたのに、なんだかんだ言ってもやっぱり萌えるっっ 特に本文ではデュークが完全に内心を隠しきって模範的な騎士の振る舞いを見せてるので、こういうさりげなーーい接触が微笑ましく感じられます。 てめえらこの大事な局面で色恋なんぞにうつつ抜かしてんじゃねえよ、と思うことが多い恋愛小説も数ある中で、やるべきことをちゃんと全部こなした上で、エピローグにようやく恋愛色をにじませる程度のこの作品は、これはこれでありかなと思えてきた今日この頃です。
さて次は、今回まったく出番のなかった第一王子がメインですかね……? フリートヘルム殿下も魅力的なキャラですし、次回も楽しみです。 やっぱり11番目と12番目は、あの二人なのかなあ……
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No.6846
(読書)
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2015年05月30日の読書
2015年05月30日(Sat)
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本日の初読図書: 「悪役令嬢に転生しましたが、それより憧れのあの人を目指します。(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/s0783c/
現代日本で暮らしていた『私』は、気が付くと既知の乙女ゲームの悪役令嬢に生まれ変わっていた。 前世の記憶を取り戻したのは、ゲーム開始となる十七歳より七年ほど前。ゲームの中の彼女、オリビア=フーエンシュタインは、メイン攻略対象である皇太子シュベルツ=エルセルムの婚約者候補で、類まれな魔法と身体能力を駆使し、清々しいほどにヒロインをいじめ抜く存在だった。そして最終的には王家乗っ取りを目論んだ父と連座し、幽閉されるというバッドエンドを迎える。 可愛らしい姿のヒロインと対比させるかのように、そのキャラデザインは美人だけれどきつめの顔立ちで、背が高く足も長い。むしろ男性キャラの容姿に近いと言えた。 鏡を見ながら七年後の姿を思い返し、オリビアは唾を飲み込む。 これはいける、と。 前世で激ハマりしていた、とある少女漫画があった。フランス革命を舞台に男装した麗人が活躍する、あの国民的名作。 前世の『私』は背が低いうえに運動神経も皆無だったので、あの人のコスプレをしても、子供のお遊戯にしかなりえなかった。しかし今のこの身体なら、できる。 ゲームなんてどうでも良い。憧れのあの人を再現することを極めなさいと、神がそう言っているのだ!! そう確信したオリビアは、さっそく剣術を習いたいと父に願い出る。 前世で憧れ続けた、あの凛々しき男装の麗人を目指すために ――
「題名を出さなければきっとセーフ」をキーワードに、かのオ○カル様になりきって学園で女生徒達の人気をかっさらう、人生をかけたコスプレ道を行く転生者のお話。短編。 続編として、やはり短編の「紅薔薇の君が倒せない」もあります。 最近流行りの悪役令嬢系ですが、発想が一捻りされていて面白い。前世知識で持ち込むのが、よりによってそれかって(笑) 本来なら婚約者候補であり、ヒロインに奪われるはずだった皇太子を、決闘でこてんぱんに叩きのめす悪友ポジションに。さらには同じく日本からトリップしてきたヒロインが宝塚ファンだったため、攻略対象者よりもオリビアの方に夢中になってしまうカオスっぷり(笑)
二次創作禁止な「小説家になろう」では題材がグレイゾーンに入るので、続きはもう書かれないと言うのが非常に残念です。
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No.6847
(読書)
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なんでいつも週末に _| ̄|○
2015年05月30日(Sat)
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歯医者の世話になるべき事態に陥るのが、何故かことごとく週末の休診に引っかかるイヤンな法則。 今回もまた夕食の途中で、歯に詰めてる銀が取れました。 食べてたのコロッケですよ? 作りおきの既成品で、サクッとした歯ごたえすら失せて久しい、これ以上柔らかい食べ物なんてそうないだろうって代物ですよ?? それが、一口かじり取って咀嚼しようとした途端、ガリって……ガリって……(涙)
とりあえず、取れた銀歯はティッシュで包んで保管。 月曜日になったら、速攻で歯医者に行こうと思います。 定期健診までにはまだ一ヶ月以上あるけど、ついでに歯石取りとかもやってもらえないかな……?
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No.6848
(日常)
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道化じゃなく道化を演じてるんだと思う
2015年05月31日(Sun)
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アルスラーン戦記だけは、ほぼリアルタイム視聴を続けてます。 ……台詞聞き落とした時とかのために、数分遅れの録画再生で追っかけ見ですが(苦笑) 今日は第9話「仮面の下」。 だいぶアニメオリジナル展開が増えてきましたね。 水を汲もうとして転んじゃうアルスラーンは、相変わらずドジっ子属性。 それでも民を助けるためにルシタニア兵の前へ出て行くのに、装飾のある剣を隠すぐらいの機転はあったのか(苦笑) そしてエトワールとアルスラーンが、よもやもう再会するとは。ここでエトワールがアルスラーンに聖典を渡し「イアルダボート教を学べ」と告げる展開は、異教を異教としてただ反発するのではなく、相手の存在を知った上で、それでも己を貫くパルス陣営という形になって、アルスラーンの人格に深みを与えるのかなあと思いました。 ナルサス一人から(先進的とはいえ)偏った教えを受けて、一種の洗脳教育をされていたと言えなくもない原作と異なり、他からも知識を取り入れ、ゆくゆくは王として自分で道を選んでいくようになるのではと期待できる点でも、これはいい改変でしょう。 さらに焚書を行うボダンと同じ回に、このエピソード入れたこと。 これで野蛮な文化の破壊者ルシタニアVS敵を知れば百戦危うからずなパルス、という印象に持って行けたのではとか。 エクバターナにナルサスとダリューンが潜入し、焚書を見てナルサスが怒りつつ、銀仮面とファーストコンタクトするのは原作通り。 ……並んで歩いてると、ダリューンよりナルサスの方がちょい背が高いっぽいのが意外でした(笑) まあダリューンはがっちりガテン系で、ナルサスはすらっと貴公子系だからな……
そんなこんなで楽しんでるアニメですが、ファランギースとギーヴの扱いが、少々微妙ですかな。 ファランギースは衣装がアレだし、ギーヴはさすがにちょっと軽すぎるというか、コメディタッチにも限度があるだろうというか。ギーヴは軽いけど、あくまでそれは意識してやっていて、ファランギースに振り回されることすら、彼にとっては楽しい遊戯なんだと思うんですよ。そこのところをもうちょっとなんとか、ねえ。 ことギーヴに関しては、角川版アニメのほうが好みだったなあ……
そして話は違いますが、スマホのバッテリパックを入れ替えました。 本体につけずに外して保管しているバッテリーは、半年ぐらいごとに状態を確認して50%程度に充電し直すのが良いとどこかで見かけたので、最初から付いていたのと契約一年後に無料サービスで貰った予備パックとを、半年ごとに交換することにしています。 ……さて、あと何回交換できるぐらい、スマホ本体が保ってくれるかな……?
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No.6849
(映像)
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2015年05月31日の読書
2015年05月31日(Sun)
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本日の初読図書: 営業を再開したレストラン「テオドール・ダナー」には、以前のように多くの客が訪れるようになっていた。気心の知れた近所の知り合いもいれば、テオの料理に魅せられて、お忍びで通い詰める各界著名人もいる。 料理人風情と結婚したと、今は亡き娘に腹を立て絶縁していた凄腕投資家シメオン・パラデューも、すっかり常連客の一人となっていた。孫や孫の嫁、曾孫ももちろん愛しいのだが、目下の彼の一番の関心は、娘婿テオに向けられている。アンヌが遺した録音メッセージの通り、テオは料理をする以外まったくの役立たずで、常識すらろくに知らない。しかし「料理を引き立てるため店で使う」という観点を持った途端、驚くほどの審美眼を発揮するのだった。パラデューは店にやってくるたび、あらゆる美術品の本物や贋物をテオに見せてみるのだが、テオが「これは良い」「店の備品にしたい」と言うものは、すべてが本物なのである。しかもその値段や作者のことなど何も知らぬまま、ただ「気に入った」というそれだけで、100%本物を引き当てるのだ。 いっそのこと彼を、とある蒐集家が遺した膨大な美術品が収められている宇宙船へ連れていけたら、と。パラデューはそんなふうに嘆息する。その宇宙船には未鑑定の美術品が目録すらないまま、玉石混交の状態で十万点以上積まれているのだという。 ただしその宇宙船は、現在行方が判らなくなっていた。唯一の搭乗者が死亡したのち、感応頭脳が発した通信を頼りに捜索隊が該当宙域へ駆けつけた時には、既に姿を消していたらしい。当然テオを連れて行くことなどできるはずもない。あれほどの美術品が失われてしまうのは、宇宙的損失だとパラデューは嘆いていた。 ルゥもまじえて交わされていたそんな雑談を、たまたま店に居合わせたケリーとジャスミンとダンの三人も、聞くともなしに聞いていた。ケリーは総帥時代にパラデューとも面識があったが、現在の彼を見てパラデューがそうと気づくはずもなく、あくまで偶然同席した常連の一人という態度を貫く。 翌日のこと、テオドール・ダナーの掲示板にひとつの知らせが載った。いわく「店主の都合により、当店はしばらく『ヨハン・ダナー』として営業いたします」と。 なんでもテオは旅に出たらしい。以前も時おり、新たな食材や調理法を求めて、さまざまな土地を巡っていたのだという。当時はそのたびに店を閉めていたのだが、今回は任せてもらえたとあって、息子ヨハンは良い意味で張り切っていた。 ところがその晩のこと、ルゥやパラデュー、ケリーたちだけが残った閉店間際の店に、一本の連絡が入る。 それはテオが500Km離れた海沿いの町で、警察に逮捕されたという知らせで ――
3巻でリィ達の協力のもと無事営業を再開した、テオドール・ダナーのその後のお話。 シリーズタイトルに「天使たちの課外活動」とあるものの、リィとシェラはラストにちょっと出てくるだけ。さらに表紙で怪獣夫婦がでんっと出張っておりますが、メインはむしろテオとシメオン・パラデューです。大人組どころか壮年(推定五十代)と老年(七十代)コンビが主役って、いったい誰得なお話ですか。もちろん美味しくいただきましたともvv
そう、前巻のラストでテオの料理の虜になったパラデューさんは、盛大にデレました(笑) ルゥいわく『可愛さ余って憎さ百倍の逆の心理』とのことで、今回はひたすらテオ(娘婿)の後ろについてまわり、亡きアンヌ(娘)に代わって、決定的に言葉が足りな過ぎるテオのフォローに努めております。 共和宇宙屈指の投資家が、秘書も連れずに田舎へほこほこついていき、嬉々として山小屋の干し草の山で寝てるんだぜ……? パラデューさん、極端すぎるわ(笑)
テオにはまったくその気などないのでしょうが、結果的にアンヌの死後疎遠になっていた取引先へと、新たなスポンサーを案内しつつ紹介してまわったという形に。これで店はますます安泰となることでしょう。 ……しかしチーズや山菜を届けさせるためだけに、発着場と格納庫の建造までしてVTOL飛ばしてたアンヌ、只者じゃなさすぎるぜ……(ため息)
そしてジャスミン。ケツ揉んでんじゃねえよ(笑) お前も大人しく揉ませるな海賊w 部屋で一人吹き出しちまったじゃねえかww
あ、今さら言うのもあれですが、この巻には大人組サイドの外伝シリーズ「トゥルークの海賊」のネタバレも含まれています。 私はまだそっちを1巻までしか読んでなかったので、ちょっとやっちまった感が。 やはりリンクしてる作品というのは、発表順に読まなきゃ駄目ですねえ。
ところでいささか気になる点が。 「茅田砂胡 全仕事1993-2013」に収録されていた鈴木理華さんによる描きおろしマンガで、怪獣夫婦は町を散策中に生前のアンヌと出会い、「今度は息子と三人で食事に来る」と約束しているのですよ。 この巻の冒頭でそれが果たされ、怪獣夫婦と独り立ちしたミニラが店を訪れるのですが……これって時系列おかしくないですか?? ジャスミンが冷凍睡眠から目覚めたのは、リィ達が中学一年の時ですよね。季節までは覚えてませんが、「暁の天使達」のラストだったから、そののち外伝2冊+クラブレ16冊分の時間を一年生で過ごしたとなると、年度もかなり初めの頃だったと思われます。 そして二年生になってまだそう間もないだろう現在、すでにアンヌが死んで二年経っている。……ジャスミンが起きた時点で、アンヌもう亡くなってない?? と。 これは描き下ろしマンガ読んだ時から気になっていたものの、まあ商業ベースとはいえ二次創作だしなと流しておりました。しかしこうして本編に、作者様公認設定として組み込まれるとなると、ちょっと引っ掛かりが。 そのあたり、ちゃんと説明のつく整合性があるんですかね……?
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No.6850
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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