よしなしことを、日々徒然に……
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 2014年11月29日の読書
2014年11月29日(Sat) 
本日の初読図書:
4488025293ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)
近藤 史恵
東京創元社 2008-06

by G-Tools
料理が趣味の常連客。しかし彼のスキレット(鍋)は、何故きちんと手入れを続けてもすぐに錆びるのか。
肉も砂糖も一切使わないで欲しい。そうリクエストした女性客は三舟シェフの料理にいたく満足して帰った。しかし彼女達の話をきいた料理人二人が、複雑な表情をしたその理由は。
パ・マルのオーナー小倉が、新しく出店することになったパン屋。パン職人の中江はフランス風の本格パンを焼くと張り切っていたのに、急に姿を消したのはどうしてか。
来ると必ずブイヤベースを頼む若い女性客。三舟が彼女のことを気になると言い出して、ギャルソンの高槻とソムリエの金子は浮足立つが……
十年ごしの片思いの末、ようやく結ばれた恋人に突然出て行かれた青年は、ひどく荒れていた。彼の話を聞いたフレンチレストランの店員は、温かいスープを出してくれる。
海外暮らしのさなか恋人にひどい仕打ちを受けた女性は、やけのように贅沢な外食を繰り返した。そしてフランスの小さな町のレストランで、たまたま相席になった料理人見習いの日本人男性に、愚痴を聞いてもらうことになって……
貧乏旅行の果てにフランスへたどり着いた青年は、風邪をひいて倒れた所を安ホテルで同室になった日本人に味噌汁と卵粥をふるまってもらい回復する。そしてフランスでは風邪の時の定番だという、ヴァン・ショーというホットワインを飲みに出かけた。だがうまいと評判の屋台のおばさんは、もうこれまでのレシピをやめたと言っていて……

フレンチレストランを舞台にした短篇集「タルト・タタンの夢」の続編。
今回も日常の謎をメインに200Pで七本と、さくさくと話が進んでいきます。
謎だけ解いて結果どうなったかは語られなかったり、あとは当事者たちに任せるという一歩引いたスタンスもこれまで通り。
ただ七作中後半の三作は、語り手がギャルソンの高槻智行くんではなくゲストキャラでした。時系列も二作はパ・マルが開店するより前。
……さすがにレストランという限られた舞台では、ネタが尽きてきたのでしょうかね(苦笑)
でもこれまで謎だった三舟シェフの修行時代がかいま見えたり、一巻でキー・アイテムとして活躍していたヴァン・ショー(ホットワイン)の由来が語られたりと、番外編としては楽しいところ。
私はモブ視点もけっこう好きなので、たまにはこういう趣向も悪くないパ・マルです。
No.6395 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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