2014年08月31日の読書
2014年08月31日(Sun)
|
|
|
本日の初読図書: 「乱世を往く! 外伝 ロロイヤの遺産(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n6654p/
かの〈大崩落〉からおよそ二十年が過ぎた。 大陸の勢力図は大きく塗り替わり、東のアルジャーク帝国と西のアルテンシア統一王国が中心となって世界を率いるようになっている。 南の島国シラクサで魔導具工房「へのへのもへじ」を営むイスト・ヴァーレは、その珍妙な店名と魔導具の出来の素晴らしさとで、評判になっていた。 そんな彼は、妻ヒスイとの間に三人の子供をもうけている。長女カスイ、長男ソウヒ、そして末娘のコハク。 特に長女のヒスイは母とよく似た容姿とは裏腹に、その内面はイストの血を色濃く引いていた。十七歳にしてすでに一人前と言っていい魔導具職人であり、数々の作品を世に送り出している。そして現状に満足することなく、知識や技術の吸収に貪欲だった。 そしてある日のこと、カスイは初代アバサ・ロットであるロロイヤが遺した覚え書きを読んでいて、気になる記述を見つけてしまった。 『……そういえば世界樹の森に隠したアレを誰か見つけただろうか……』 ロロイヤの覚え書きはそのほとんどが落書きに近いものであったが、ときおり時代を先取りした秀逸なアイディアなどが秘められており、千年経った現代でもけして馬鹿にはできない代物だ。しかもこの「世界樹の森」という言葉は、代々のアバサ・ロッドが積み重ねてきた資料にも出てきておらず、また結婚前に大陸中を旅していたイストでさえ場所を知らないという。 幼い頃から世界を旅して回ることに憧れていたカスイは、世界樹の森に隠されたロロイヤの遺産という言葉に目を輝かせた。 かくしてカスイは弟ソウヒを巻き込んで、初代アバサ・ロットの遺産を探しに旅立つことにしたのである ――
どうしてこれが書籍化されないのか、不思議でしょうがない完結済大作FT「乱世を往く!」の、外伝がいつの間にか投稿されていました。原稿用紙180枚ぐらいある、そこそこ長さのあるお話です。 時系列は本編エピローグから十五年ぐらい後。イストとヒスイの長女が十七歳になっているので、イストは四十代半ばぐらいなんでしょうか。 ストーリーの軸は、イストの子供たちがロロイヤの遺産を探して大陸を漫遊するお話なのですが、その中で各キャラクター達のその後が語られていき、そちらの方がファンとしてはメインに感じるのではないでしょうか。 クロノワやシーヴァ、ジルド達もすっかりいい年ですから、当然それなりになるようになっています。 他にも第三話「糸のない操り人形」で出てきたアズリアと、イストの魔導具で歩けるようになった結果、腹違いの姉を家から追い出す結果になってしまい苦悩するフロイト少年のたどってきた人生とか。 さらに後の世に歴史家たちがどんなふうにこの時代を語ったかとかも含まれていて、実にニマニマさせられますvv
ああ、また本編をイチから読み返してみたいけど、さすがに長いからなあ……
2014年10月30日 追記: まったく独自の勝手な解釈ながら、だいたいの地図を自作してみました(苦笑) 一応のところは、おおむね辻褄もあってると思います。
さらに年表とか貨幣価値もまとめてみたりとか(笑) 2014年10月30日の記事
2014年11月02日 追記: 厚かましくも作者様に送りつけてしまったところ、お心広いことに公認して下さったうえ、活動報告でご紹介までしていただけました。 新月さま、過分なお言葉を、本当にありがとうございました(感涙)
|
No.6179
(読書)
|
|
|
|
|
プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
|
|
|