よしなしことを、日々徒然に……
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 更新情報(2014年04月25日)
2014年04月25日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、著作権切れテキスト「凾中の密書(コナン・ドイル著、三津木春影 翻案)」の二章目をUP。
ひとまず依頼人のターンが終了です。次回から調査開始ですかね。

なお文中の『少しく不穩なる方法でありことに、』は、『少しく不穩なる方法であり、殊(こと)に、』と読めば良いと思います(最初は誤字かと悩みました……)。
No.5779 (更新)


 2014年04月25日の読書
2014年04月25日(Fri) 
本日の再読図書:
4257985216シャーロック・ホームズの冒険 1 ぶなの木立ち (ハロウィン少女コミック館)
JET
朝日ソノラマ 1993-12

by G-Tools
4257985305シャーロック・ホームズの冒険 2 キリシャ語通訳 (ハロウィン少女コミック館)
JET
朝日ソノラマ 1994-03

by G-Tools
古典ミステリのコミカライズにおいて、定評のあるJETさんのマンガ版です。平成6年刊行と、この方のメディアミックス作品でも初期に当たりますが、そのクォリティの高さは既に確立されております♪
収録作品はそれぞれ「ぶなの木立ち(142P)」「ろんどん通信スペシャル」「ボクの家にテレビが来た」と「ギリシャ語通訳(96P)」「アッシャー家の崩壊」。
「ろんどん通信〜」は、この方のオリジナル作品で、狼男の自称ホームズさんと、彼に無理矢理付き合わされている吸血鬼のワトソンさんが出てくるホラーマンガ「倫敦魔魍街」の番外編。最後の事件で一度『死んだ』本家ホームズ氏が還ってくる際、彼に憧れる自称ホームズとすれ違うという、JETファンには面白いけれど知らない人にはさっぱり判らないだろうお話です(苦笑)
「ボクの家に〜」はオリジナル読切ホラーですが、作者さんのお遊びで主役キャラのラリー小父さんが、エラリー・クイーンになってます(笑)<後に同デザインキャラで「エラリー・クイーンの冒険」もマンガ化済
「アッシャー家〜」はポー原作の幻想怪奇小説(?)なので、これはホームズさんとは全く関係ないですね。

で、もって。ホームズ作品二作です。
うむ、素晴らしい! 以上。
……で終わるのは、あんまりか(苦笑)
はっきり言うと、原作にまったく忠実という訳ではありません。コミカライズするにあたってのアレンジも多々あります。
それでもJETさんの脚色は、なんというか「うん、こう言うのもありだわ」と思わせられるんですよね。紙面から原作に対するあふれんばかりの『愛』が立ち昇ってきていて、アレンジも「それらしい」んです。
キャラデザインなどは、グラナダ版に影響を受けているようですね。ジェレミーをもっと鋭くした感じで、けっこう強面なホームズさんと、恰幅が良くて口髭のワトソンさん。
そしてこのホームズさんは、とにかく口が悪いというか、人付き合いに向いていない面が描写されています。「ブナの木立ち」でワトソンさんの発表する作品について「生彩をつけすぎる」「すばらしい講義を講談にまでおとしめている」といちゃもんを付けるお約束など、うんうんホームズさんはこうじゃなくちゃvv と思いました。

そう、先日視聴したロシア版に何が足りなかったのか、ようやく解りました。
ロシア版のホームズさんは、人が良すぎるんですよ! 少なくともワトソンさんに対して優しすぎる。ホームズさんはあくまでツンデレなのに、あれじゃあデレっぱなしだよ!! 唯一の友人であるワトソンさんに対してさえ、容赦のない罵詈雑言の嵐。なんだよお前、ワトソンさんにならなに言っても最終的には笑って許してもらえると確信してるのか?? と言いたいあの傍若無人でどこか子供っぽい甘えっぷりこそが、ホームズさんのホームズさんたる所以なのに!

……話がそれました。
JET版「ブナの木立ち」は、少女漫画であるせいかメイン視点が依頼人であるハンター嬢に置かれています。原作では電報で呼び出した二人に語って聞かせる部分も、多くがリアルタイムの形で描かれており、読者が感情移入しやすくなっているかと。原作では話だけで実際には登場しなかった本物のお嬢さんと婚約者さんも数コマですが出てくる上に、ハンター嬢が門扉を開けて逃してあげたりしてます。
「ギリシャ語通訳」の方も、原作では影の薄かった騙されている妹が、「兄を捨ててでも愛しい男を選ぶ、気性の激しい女性」として描かれています。ラストシーンは電報一枚の素っ気ない知らせなどではなく、彼女が裏切った恋人とその仲間を手にかけたことをはっきりと示す、血だらけのドレスで一人列車に乗って旅立とうとする場面。殺した理由は「兄を殺されたから」ではなく「金目当てに騙されていたから」。
こうして並べてみると、原作では概して立場が弱く、意志もあまり感じられない女性に対し、スポットを当てたアレンジを施しているようですね。
それを是とするか否とするかは、人それぞれの好みがあるでしょう。
しかしホームズさん達のパートがしっかりと描かれているだけに、そういった脚色の部分はマイナスではなく「プラスアルファ」として、私には感じられました。

そもそも、マンガ化するのにいきなりこの二作から入るってあたりが、JETさんどんだけホームズが好きなんやねん、って感じです。
「ブナの木立ち」では、冒頭に先にも述べたワトソンさんの著作をけなすシーンや、事件がなくて退屈しては八つ当たりしまくっている場面が。「ギリシャ語通訳」ではマイクロフト兄の登場により、ペースを狂わされている部分など、マイナータイトルではありながら、ファンとしては逃せないエピソードが入っている。そんなチョイスなんですね。

とうに絶版になっているこの二冊、現在読むならやはりネットで中古を探すのが確実でしょう。
特にホームズ部分だけを読むならば、むしろコミック文庫版が、1冊に両方収録されているのでオススメです。
No.5780 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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