2014年04月12日の読書
2014年04月12日(Sat)
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本日の初読図書: 大正時代の帝都東京には、まだまだ不思議が色濃く残っている。 帝都大学の助教授 紳堂麗児は、それら魔道について造詣が深く、様々な方面から相談を持ち込まれることが多かった。本人はあくまで趣味としてそれらを扱い、本業とも副業とも思ってはいないが、結果的に探偵まがいのことをする場合もままある。 そんな彼の助手を務めるのは十一、二歳の少年に見える、篠崎アキヲだ。清潔な白いシャツにサスペンダーで吊ったハーフパンツ、大きめのキャスケット帽がトレードマークの闊達な子供である。 二人は時に魔を利用する人間の業を、あるいは悲しい定めを持つ魔道の存在に触れる。 魔道は人道。 たとえ不可思議な存在があったとしても、それに関わるのはあくまで人間の心なのだと、紳堂は繰り返す。 これはそんな不可思議な出来事が、まだ実際に存在していた時代の事件を、アキヲ助手が書き留めた手記である……
ノリとしては、明智小五郎と小林少年のオカルト版といったところでしょうか。 オカルトに見せかけた人間の仕業を解明する! というパターンではなく、本気で超常的なあやかしが登場してきます。 そして助手のアキヲ君にもちょっとした秘密があったりするのですが、まあネタバレは避けましょう。とは言え一話目で早々にそのあたりは語られるんですけどね(笑)
最初に読み始めた時には、紳堂先生のあまりに気障な美形っぷりと完璧超人ぶりにいささか引いていたのですが、一話目のラストらへんで「……あれ?」となりまして。続く話で実はけっこうおちゃめさんだったり、女性にだらしなかったり、助手をからかって遊んでみたり、そのくせその助手が可愛くて可愛くて仕方がなくって、危機の際には飛んで行ったりするところとかに人間らしさを感じて、面白くなってきました。 やっぱりねえ、完全無欠のヒーロー、しかも超絶美形には、どこか近づきがたいものを感じてしまうのですよ(苦笑) 紳堂先生が何故にあんなに色々なことができるのかとか、まだまだ謎は多いですが……これが解明される日は来るのかな? なんだかこの人は『こういう人』で済まされてしまうような気がしなくもなく。
あ、ちなみに作者名が横文字ですが、中の人は生粋の日本人だそうです。
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No.5748
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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