よしなしことを、日々徒然に……
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 2013年10月01日の読書
2013年10月01日(Tue) 
本日の初読図書:
「凾中の密書(近代デジタルライブラリー)」三津木春影
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/906274

今度の原作は「第二の血痕」。
……何故か最初「ノーウッドの建築家」と勘違いしていて、しばらく「こんな話だったっけ??」と悩んでしまいました。
読んでいくうちにグラナダのジェレミーホームズが、絨毯を剥がして床に腹這いになっているあのシーンを思い出して、「あ、あれか(笑)」と納得しましたが。

今回のホームズさんは、大探偵 保村俊郎(ほむら しゆんらう)、ワトソンさんは須賀原直人(すがはら なほんど)です。
須賀原君の地の文における人称代名詞は「予(よ)」。保村さんの人称代名詞は統一されてません。対外的だと「わたし」とか「わたくし」で、須賀原くん相手だと「わし」になるのかな??
そして舞台はちゃんと倫敦ですが、それでもベーカー街が倉瀬町(くらせどほり)でゴドルフィン街が神戸街(かうどまち)、ホワイトホール・テラスは白宮街(しろみやまち)となっています。
人名はトレローニー・ホープが寺根音部(てらね おんべ)、エドアルド・ルーカスが江藤律裁(えとう りつさい)、レストレードが夏秋(なつあき)警部といったあたり。
しかしなによりびっくりなのは、ハドソン夫人が「小間使のお津多」になってるよ! すんげえ横柄に命令されてるし Σ(゜ロ゜ノ)ノ !?
下宿の大家さんが敬意をもって接せられる女性だなんて、当時の日本ではしっくりこなかったのかなあ……

当時と言えば、依頼人の総理大臣が、しゃべるとき語尾に「ごわす」とかつけてるのが無性に面白いですvv
この作品が翻案された時代は、偉いさん = 薩摩の人とかいう認識があったのかもしれませんねえ(笑)

あとは「紙張りの安物の背の附いた長椅子」って、そんなものホームズさんちにあったっけとか思っていたら、どうやら「新聞が散らかった長椅子( paper-littered settee )」の誤訳みたいな。

そしてこれは原作そのままの部分なんですが、今回この話を読んでいて気付いたこと……

まあ考へて見給へ、こゝに今度の密書紛失事件に關して有力なる嫌疑人と目指された者が三人ある。ところが其中のまた最も怪しい一人が、その紛失事件が行はれてゐる眞の最中に於て無慘の兇刄に斃れて了ふたのだ。これをしも單に暗合といふには、餘りに其優差が甚し過ぎるではないか。

……保村さん、ごっつー偉そうに演説たれてるけど、結局このタイミングで恐喝者である江藤律裁が殺されたのって、まったく関係のない犯人による、単なる偶然だったんだよ、ね……?
そして夏秋警部がたまったま絨毯の血痕の位置がずれてることについて相談してこなかったら、この事件、ちゃんと解決できたんだろうか(苦笑)

この保村探偵のシリーズは、もうひとつ「不思議の鈴」という翻案があるようです。そちらは「海軍条約事件」が原作だそうで。この二つのお話って、重要文書が消えることといい、依頼人への返却のしかたに茶目っ気というか工夫があるところといい、なんとなく似ている気がするのは私だけでしょうか?

2014/05/19 追記:
著作権切れに付き、テキスト入力して公開することにしました。
閲覧室の「その他書架」にUPしています。
No.5161 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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