よしなしことを、日々徒然に……
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 2013年08月06日の読書
2013年08月06日(Tue) 
本日の初読図書:
4062756455ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル (講談社文庫)
今野 敏
講談社 2007-02-10

by G-Tools
世界的な人気指揮者 辛島秋仁と、同じく世界的バイオリニストの柚木優子。その二人が東京フィルオーケストラと共に、コンサートを開くことになった。実はクラシック好きだという青山などは、百合根が持て余していた貰い物のチケットを譲ってもらい御機嫌である。だが、そのバイオリニストの元で盗難事件が発生した。盗まれたのは、1億円はするというストラディバリウスのバイオリンだ。
しかもただの盗難ではない。状況を聞くと、ケースに入れたストラディバリウスから誰も目を離していないのに、気が付いたときには中身が入れ替わっていたという不可解な状況らしい。
被害者の知名度と盗まれたものの金額から、警察上層部は最高の捜査態勢で望むこととなった。捜査一課とともに殺人事件を追うことにはだいぶ慣れてきたSTだったが、馴染みのない盗犯三課との合同捜査に、またも様々な軋轢が生じてくる。
そういう点で、現場捜査員とSTとの間を取り持つ菊川刑事の存在はありがたかった。彼はまた意外にもクラシックに造詣が深く、事件関係者である音楽家達とのやりとりもなにかとスムーズにしてくれる。
コンサートの指揮者 辛島は、翠の鋭敏な聴覚に興味を持ったようだった。楽器の種類だけでなく、ひとつひとつの個性をも聞き分けるその能力に感心し、音楽家として嫉妬すら覚えると言いながら、積極的に会話の場を設けようとする。おかげで事件の情報は得やすかったが、それでも捜査はなかなか進展しなかった。
そんな中、柚木の宿泊しているホテルの室内で、コンサートマスターの小松貞夫が死体で見つかる。死因は電気コードによる絞殺。そしてそのスイートルームには、内側からチェーンロックがかかっていた。いわゆる密室殺人である。
ストラディバリウスの盗難と、鍵の掛かった部屋から逃亡した犯人。二つの消失の謎を、はたしてST達は解くことができるのか……?

色シリーズ四冊目。
いやあ、おもしろかったです! もうこれに尽きる。
STは第二期の色シリーズに入ってから各キャラにスポットが当たっていますが、中でも今回はその傾向が強かったと思います。
鋭敏な聴覚を持ち、普通の人間の可聴域を超えた音の世界で生きる翠さん。その彼女に、初めて『同胞』とも呼べる人が登場します。
彼女がいる音の世界を、本当の意味では誰も理解することなどできない。想像すらできないだろう。そう言われていた彼女に、同じ視点、いや聴点でものを聞くことのできる人が現れたのです。しかもこれがなかなかに好紳士で。
なんだかやきもきしている菊川刑事が、年甲斐もなく微笑ましいvv
っていうか前から薄々思っていましたが、やっぱり菊川さん、翠さんに特別な感情持ってますよね? この人独身だったかな??(わっくわっく)
菊川さんと言えば、実はクラシック好きという意外な趣味が今回明らかになり、同じ趣味を持つ青山さんとも、珍しく意気投合してうんちくを傾けていたりと、そこらへんの和気藹々さも読んでいて楽しかったです。

そう、この緑のファイルは、メイン事件が盗難なこともあってか、今までに比べると全体的に明るくて読後感が良いんですよね。そもそもの事の発端、ST室でプライベートな世間話が始まるなんて、シリーズ初の快挙ですよ!
……まあ、途中で殺人事件も起きてしまうわけですが、割とそのあたりはさらっと終わっています。その殺人も盗難事件も、トリックはスタンダードというか、「初歩的なことだよ、ワトソン君」的あっさりめ。むしろ人間関係とか、あるいは音楽というものをいかに文章で表現するかに重きを置かれていた感じでした。
残念ながら私はメンデルスゾーンもチャイコフスキーもよく知らないので、読んでいて具体的なメロディーは思い浮かばなかったのですが、それでも美しい描写だったと思います<現在 Youtube で聴きながら書き込み中

……まあそんなこんなで今回は、死体担当の赤城さんや百合根キャップの活躍は少なかったんですが。
ただ百合根キャップは黄の〜と合わせて考えると、つくづく感受性の強い人なんだなあと思いました。……単に影響を受けやすいとも言えるかもしれませんが(苦笑)
それでもいろいろな事に感動したり、個性豊かなメンバーに彼なりの理解を持てるのは良いことなのでしょう。たぶん。

あと捜査三課、盗犯係の刑事さん達は、ちょっぴり「確証」の萩尾刑事を思い出させてくれて、クスリとしてみたりとか。


なお今回、作中で演奏されていた曲はこあたりでした。

■祈り - アベ・マリア Ave Maria - Bach / Gounod - YouTube
 http://www.youtube.com/watch?v=PVJ1lvWtnko

■メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 メニューイン(ライヴ)
 http://www.youtube.com/watch?v=HHWCVZRfwfU

■チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 - YouTube
 http://www.youtube.com/watch?v=KimuMGtYQFY

んー、山場になると聞いたことがあるような気も……するような、しないような?
No.5012 (読書)


 求む切実に文字
2013年08月06日(Tue) 
恒例二週に一度の病院ついでに図書館は、帰りに母が読みたいって言ってる本だけ借りに行けばいいや。いま手元にあるやつは、もうちょっとめくり返したいからオンライン経由で貸出延長して、持っては行かなくてOK、と。
そんなふうに計画して動いていたのですが。
病院に着いてから、いつものように腰に手をやったら……はうあ! スマホがないっっ!?
うっかり自宅に忘れて出かけてきておりました(−ー;)
……待合室ではスマホで電子読書が習慣なのに、習慣なのに……<もちろん機内モードにして、電波は切ってます
ちなみに予約時間十分前に行って、毎回一時間は待たされるのがデフォルトです。
一時間もただ座ってぼんやりは辛い……いや本当にしんどかった時期は、普通に呆けたりうたた寝したりしてたんですけど。最近はようやっと文字を読みながら待っていられるようになったのに……と落ち込みかけたのですが。
が、バッグの中をよっく見たら、偶然1冊紙書籍が入ってました( T ▽ T )<ちなみに「レッド・クリフ」下巻
おかげでなんとか一時間を退屈せずに過ごすことができました(ため息)
……昔はどこへ行くにも必ず1冊は本を持ち歩いていたのに、携帯で小説が読めるようになってから、すっかりその習慣がなくなっちゃってたなあ。

現在私のスマホの中には、未読・既読合わせてざっと 3,845 ファイル・ 437MB の小説ファイルが入っています。だいたい 300KB で文庫1冊換算すると、 1,500 冊にちょい足りないぐらいを常に持ち歩いている計算でしょうか。
おかげで時間潰しを苦にすることはありませんが、うっかり充電が切れるとただの箱になってしまうので要注意です。しかも今回のように本体を持って出るのを忘れてしまっては、完全に意味がないし。

……そう言えばむかーし、捻挫で病院に行って半日待たされたときは、これなら大丈夫だろうと持っていった分厚い時代小説すら読み終えてしまい、それはもう退屈させられたこともあったっけ。なんか懐かしいvv<当時はガラケーすら持っていなかった

下手に紙書籍をカバンの中に入れっぱなしにしておくと、カバーとかページの角が傷むということもあって持ち歩きの習慣が廃れていたのですが……しかしこう言うことがある事実を考えると、少しぐらい傷んでも惜しくなく、かつある程度の厚さがある本を1冊、カバン内に常備しておくべきかしら。もちろんきっちりブックカバーで防護して(笑)
あ、そうだ! 本専用のインナーバッグを用意すればいいのかも? クッション付きだとなお良いよね!! さっそく百均にGOか!?<そこで百均を選ぶのが私クォリティvv


次兄に頼まれて、雑誌に載る予定の絵につける、コメント@500文字の監修をいたしました。
次兄曰く「絵はいっくらでも描けるけど、コメント書くのが辛くて辛くて(エンドレス)」だそうで(苦笑)
普段求められているのは200文字位なんですが、それでも四苦八苦したあげく100文字程度を必死にひねり出しているのだとか。人間、得意不得意ってありますよね……<日記ソフトの字数制限を越えることがしばしばな私
今回も頑張ってなんとか280字ほど書いたものを見せられて、どうにか膨らませてくれと拝まれました。
んー、でも私は次兄じゃないから「モチーフを選ぶときのこだわり」とか言われても判らんしなあ。しかも叙情的な文章は恥ずかしいからイヤだとかぬかすし。
結局、日本語的に微妙なところを修正したり、言いまわしを変えたり修飾語を足したりして、360字ほどに増やしました。
「あと140字(悩)」と頭を抱えてましたが、あとはもう頑張ってくれとしか言えんわ(苦笑)
ああでも、絵心があるって羨ましいなあ……
No.5013 (日常)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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