よしなしことを、日々徒然に……
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 2013年07月12日の読書
2013年07月12日(Fri) 
本日の初読図書:
「異なる世界で生きるために」
 http://ncode.syosetu.com/n8397bi/

とある連休の朝、パンパンに膨らんだリュックを背負った、小太りの中年男が道を歩いていた。
彼の目的地は、田舎で人が少ないキャンプ場だ。そしてその目的はというと……
『突然異世界に迷い込んでしまったさあどうしようツアー』
である。
彼は昔から読書がとても好きで、特に異世界移動ものが大のお気に入りだった。何冊も様々なものを読んできたが、そんな異界物の定番としてあるのが現代知識による無双である。
パンから始まり、味噌、醤油は当たり前。各種デザート、料理、ガラスや鉄の作り方、簡単な黎明期の機械類の構造、時計の作り方等々、小説に出てきた事柄を自分で試してみて、はまり、こじらせた結果がこの異世界召喚ごっこである。
もちろんいい歳をした大人だからして、これはあくまで『ごっこ遊び』だった。仕事と遊びのどちらを優先するかと問われれば、遊ぶにはお金がいるだろうと返す程度には正気を保っている。
そんな彼 ―― 最上真也、三十七歳 ―― だったが、今回はせっかくの連休である。念入りに準備を整えて、『もしも異世界に行ったら必要となるだろうもの』を詰め込んだリュックを背に、『もし異世界にたどり着いたらやるべきこと』を脳内で思い浮かべながら、休日を楽しむべくキャンプ場へ向かっていた。
そんな真也が、駅に到着したときのことである。何の前触れもなく駅前広場の床が不可思議な模様を描いて輝き始めた。それを見た彼は、反射的にこう思った。
(まずい、召喚魔法陣だ! 召喚は今までの経験上ろくな事にならない!)
そうして真也は、強制召喚から逃れるべく、とっさに前方へと大きく跳躍した。しかし一歩及ばず、駅前にいた全ての人々と共に、この世界からその姿を消すこととなる。
だが、彼の一歩は無駄ではなかった。
集団でまとめて召喚された中から、彼は一人だけこぼれ落ち ―― 気が付いたときには、誰もいない野原に倒れていたのである。
目覚めた真也は当然、呆然とした。しかしこんな時のために、これまで入念にシュミレーションを繰り返してきていたのではなかったか? しかも背中のリュックには、水や食料を含めた様々な便利グッズが存在している。
いる……はずなのだが?
気がつけばリュックがしぼんている。まさか空っぽに!? と下ろして開けてみると、中にあるのは黒い空間だった。いろいろ試して検証してみる。
うむ、空間拡張型の無限収納アイテムになっていた。
さらには、ついでだからそろそろ処分しようかと持ってきていた、過去の黒歴史の産物である三冊の魔法書 ―― もちろん本物ではなく、脳内設定で作り上げた、彼独自の魔法がびっちりと書き込んである ―― が、実際に使えるようになっていた。魔法書には意識があり、実体化すると小さな女の子の姿になるという、良くある痛い設定だったのだが、きちんと作動し、巫女服を着た身長十五cm程の小さな女の子【森羅】が現れる。
世界を越える過程で膨大な魔力を身に着けた真也は、自分の代わりに魔法を制御してくれる忠実な従者 森羅と共に、この異世界で暮らしていくことに決めた。帰る手段は探さない。元の世界に家族がいるわけでもないし、切実に返りたいと思う理由も特になく、何よりもあれほどの大規模召喚となると、行ったのは確実に国家レベルだと考えられた。その場合、下手に帰る手段を探そうとして、もし自分の存在が召喚者の耳に入ったら危険な事になる可能性が大きい。
そんなわけで真也は、目立たず平穏に、をモットーにこの世界で生きてゆくこととなる。
しかし規格外の魔力と廚二病を兼ね備えた彼が、いつまでも目立たずに暮らしていけるはずがなく ――

うーん、これぞチートな異世界召喚もの。完結済。
なにしろ一度手に触れたことがある加工物は、素材さえあれば(なくても魔力を費やせば)いくらでも複製ができ、魔力は連載開始当初で一般人の1万倍。イメージするだけで大抵の物品から魔道具まで作り出すことができ、さらに実際に複雑な魔法を行使したり狩りをするときは、忠実な従者 森羅と飼い犬(違)達に丸投げして、自分は口頭でお願いするだけでOKという超絶チートです。情報さえもが、図書館ひとつ分の蔵書を丸ごと魔法書に取りこんでデーターベース化 → 意識領域にリンクさせることで、簡単に検索・活用できる反則ぶりです。
しかも味噌とか醤油とかシャンプーとかを元世界から持ち込んでいるので、時空魔法で凍結しておいて、あとは無限複製で使い放題。なんてズル(笑)

……でも当人自身は、それら自分が過去に作り上げた脳内自己設定魔法を黒歴史として認識している、事なかれ主義の普通の中年オッサン(小太り)というあたりがポイントです。ときどき廚二病を再発させてえらいことにもなってますがvv
超有能な商業ギルド職員を相手に、本人はひたすら正直に普通に商談していたら、相手が勝手に裏読みしまくってすごいことになっていたりする、そのギャップがまた面白い<勘違いもの大好きvv

あとは自分が決めた一線(身内に理不尽に危害を加えられる)を一度越えられたなら、その時は何の容赦も良心の呵責もなく、完膚無きまでに相手を潰すあたりのギャップがまた楽しく。

……ただ、ラストの展開は読む人を選びそうです。
いろいろと技術開発したり身内を作ったり、良き人間関係を構築して行ったその先にあったのが、この結末かと思うと……うむむ……(悩)
特にアランさん(ギルド職員)と主役のやりとりがすごく好きだったので、あの終わりは個人的に微妙でした。だってーーー、下手すると自分どころか、その行動理念たる身内や友人達の存在、それそのものが消えかねない選択じゃないですか。いやむしろ消える方が普通だろ、あの場合。一歩手前で終わった方が……いやまあ、それはあくまで作者の自由なんですが。

まあともあれ。
レギュラーキャラは男女、犬達(違)とりそろえてみんな魅力的。微ハーレム要素はありつつも、あくまでみんな親愛レベル。ってか、この先誰かと恋愛に発展するか否かは読者の裁量に任されています。

かつて廚二病をこじらせたことがある、一定以上の年齢の方は、読んでいて生ぬるい目で主役を見守りつつ、あちこちで共感できるのではないかと(笑)
No.4944 (読書)


 庭にまで落ちてた
2013年07月12日(Fri) 
本日は、二階の天井裏にバ●サンを焚いてみました。
屋根裏収納におさめられている布団や衣料がいぶされてしまわないよう、全部取り出して廊下に積み上げるのに、少々労力を取られましたが。
……ってか、もうちょっと涼しい時期にやろうよ>父<汗だくになった

その後、ついでに見つけた抱き枕を、今夜から使うべく日光に当てに行ったらば。
ひっくり返ってピクピクしているGの姿が裏庭に。あと1階の和室にも落ちていたそうで。
……さすがバル●ン。ちゃんと効くんだね……屋根裏がどうなってるかは考えないようにしよう、うん。
No.4945 (日常)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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