よしなしことを、日々徒然に……
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 2011年10月15日の読書
2011年10月15日(Sat) 
本日の初読図書:
4488698018戦士志願
小木曽 絢子 ロイス・マクマスター ビジョルド
東京創元社 1991-01

by G-Tools
惑星バラヤーの貴族ヴォル、コシガン家の嫡子マイルズ・ネイスミス。彼は母が妊娠中に浴びた毒ガスの為に、身体的なハンディを持って生まれていた。それゆえにペーパーテストでは優秀な成績を残しながらも、体力テストのしょっぱなで、帝国軍士官学校候補生からふるい落とされてしまう。
帝国バラヤー第二位の名門の出でありながら、軍人になることさえできない。傷心の彼は気分転換をかね、ベータ星に住む母方の祖母を訪ねた。道連れとなったのは、生まれた時からの護衛官ボサリ軍曹と、その娘エレーナ。
そしてちょっとした好奇心からベータ星で廃棄寸前の貨物船を入手した彼は、首になりかけていたジャンプ・パイロットとバラヤー軍からの脱走兵を供に加え、フェリスとペリアが交戦している宙域へと荷を運ぶことになった。ちょっと行って、貨物を引き渡して帰るだけのはずだったが、航行途中ペリアに雇われた傭兵船に検閲を受けたことから話が変わってきた。彼らが運んでいたのは、フェリス側が密輸しようとしていた武器だったのだ。
どうにか撃退し逆に傭兵船を乗っ取ったものの、数に勝る捕虜達を拘束し続けるのは難しい。しかし虐殺はしたくはないと考えたマイルズは、自分達を他宙域からやってきたテンダリィ傭兵団の分隊だと称し、捕虜にしたオウセル傭兵団の一隊に配下へ加わるよう説得した。
要は一週間彼らをだまし続け、目的地について報酬を受け取ったら、そのまま姿をくらませばいいと計画したのだ。
ところが目的地である宇宙工場へたどり着いてみると、そこは既にペリア人によって占拠されていた。成り行き上、なんとか工場を奪還したは良いが、フェリス側が報酬を払いにくるまでそこを維持し続けなければならない。そうして偽りだったはずの傭兵団は、どんどん規模を増して一人歩きし始めてゆき ――

「チャリオンの影」を書いた人の長編SF「ヴォルコシガン・サガ」シリーズ、第一作(たぶん)。
チャリオン〜もそうでしたが、本題に入るまでがしんどかったです。 460 ページほどあるうち、事前に知っていた傭兵団設立に到達するまでに、四分の一ぐらい費やされるんですもの。
それからもなかなかページは進まず、読むのに結局四日ぐらいかかりました。いや内容は面白かったですけどね。
肉体的には一般人以下の主人公が、機転と運と勢いによって傭兵団の提督として成り上がってゆく、一種のサクセスストーリー。戦闘あり、戦略あり、政治的陰謀ありとなかなか盛りだくさんです。チャリオン〜と違って宇宙ものなので地図がなく、地名や人種名がなかなか頭に入らないのがちと辛いところ。
そして前作は三十代のくたびれたおっさんながら、経験豊かなベテランが主役だったのに、今回は士官候補にもなれなかった十七歳の若者(しかも老け顔の障碍者)というあたりが、読んでいてハラハラさせられました。最終的にうまく行くと判ってはいるけれど、途中経過がどうなるのか予断を許さないというか。
実際、ストレス性胃痙攣で吐血して死にかけたり、反逆罪で本国から死刑宣告されたりと、やきもきさせられることこのうえなし。おまけにナイスな親父キャラが……( T _ T )
結局、一番安心して読めたのは、エピローグぐらいでしたね。
……ということは、二巻目からはもうちょっと気楽に読めるのか。とりあえず図書館で予約してお……こうかと思ったら、いったいどれが二作目やら?
邦訳順だと「ヴォル・ゲーム」を読むべきなのか、原作の発表順で行くと「親愛なるクローン」か。それとも「無限の境界」になるのか……同世界観の別話や番外編もあるみたいだし、むむむむむ(悩)
No.3426 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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