2011年06月18日の読書
2011年06月18日(Sat)
|
|
|
本日の初読図書: 三十六才になる帝国の尚書官ヤエトは、派閥争いに巻き込まれた結果、北の果ての辺境に飛ばされてしまう。都から派遣された官吏は彼ひとりだけ。残りは近隣の村々から選出された者達だが、ものの役にはほとんど立たず、政治ごっこの域を出ない。前任者曰く、ここには過去も未来もない。これと言って重大な案件もなく、ただ無為に日々を過ごすだけの生活である。 もっとも夢はだらだらとした隠居生活と言い切るヤエトにとって、そこでの暮らしは悪いものではなかった。 しかし、赴任して十日あまりが過ぎた頃、事態は激変した。なんと見捨てられた辺境だった北嶺自治区を北嶺郡と改め、太守が派遣されることになったのだ。しかも太守は、十四才になる皇帝の末娘。 勝ち気な男装の姫君と、政治に疎い田舎役人に振りまわされて、間に入るヤエトはてんてこ舞い。成り行きで副官に任命されてしまったのだが、病弱な彼には負担が大きい。やる気はないのになまじ生真面目で仕事ができてしまうため、あちらこちらでやっかいごとが押しつけられる始末。 やがて皇女や人々とも打ち解け始めるにつれ、皇女が太守に任命された理由や、北嶺の地に隠された秘密なども知るようになり ――
以前本屋で一度手に取ったものの、その時は棚に戻してしまった一冊。 某所で「死なないのが不思議なくらいの虚弱な主人公」、「だけどやたらと有能」、「意に染まないままどんどん出世」、「アルスラーンやデルフィニア好きには向いている」などの紹介文を拝見して、思わずポチッとしてしまいました(笑) 「しゃばけ」とかもそうですが、虚弱だけど有能な主人公ってツボです。意に染まないまま出世しちゃうと言うのも大好物。 今回は辺境の左遷官吏から、いきなり皇女の側近になっちゃったりしたヤエトさん。寒い中で毛織りの肌着を重ね着しながら、子供のような地元官吏を指揮して懸命に仕事をしております。 ……ちなみにこの一冊の中で倒れて寝込んだのは、何回かなーー(遠い目) 既に数え切れません。とりあえず最長で四日意識不明。 もっとも彼の場合、生来の虚弱体質と書かれてはいますが、倒れる直接的な原因は、持ち合わせている過去視の能力を使ったせいが多いようです。制御しきれない特殊能力というのもまた、おいしい設定ですね。 ちなみに登場人物の年齢設定がやたら高い(主人公三十六、都から来た美麗騎士三十一、地元官吏代表二十八)ですが、何故かみなさん年齢よりも若々しいので、あまりオッサン臭は漂っていません。親父スキーにはちょっと残念かも。 難点は、ときどき微妙に文章がわかりにくいところ。 プロローグとか三回ぐらい読み返して、ようやく人物が何人いるのか判ったよ…… 現在は五冊出ているもよう。とりあえず下巻までは買ってあるので、それを読んでから続きの購入を決めようと思います。
「災難は運命を繋ぐ(小説家になろう)」 http://novel18.syosetu.com/n9813t/
「あーもう! いい男が空から降って来ないかしら」 悩める29歳肉食系女子の優実は、周囲の人間が次々と結婚してゆくことに焦りを覚え始める年頃だった。 そんなある日のこと、夜道で変質者に追いかけられた彼女を、突然現れた外国人が助けてくれた。彼の名はロゥ。異世界から大切な女性を捜しにやってきたのだという。泊まるところがないと言う彼は、ハンサムで筋肉質で、優実の好みドストライク。なんとかしばらく自宅に滞在するよう引き留める事には成功したものの、彼はどこまでも紳士的で、ちっとも手を出してくれない。 そんなにも捜しているという女性が好きなのだろうかと、一目惚れ状態だった優実は悲しくなってしまう。 けれども一ヶ月が過ぎる頃には、二人の中は急速に近付き始め……
「お月さま」ってこちらのことだったんですね??>雪華さま(私信) 完結済異世界トリップ『世界を翔ける!』の、作者公認二次創作。全10話完結しました。話の内容としては、本編完結後の番外編のサイドストーリーに当たるので、本作を読まれてからの方がより楽しめると思います。単体でも読めるように書かれているとは思いますけどね。 ちなみにR18要注意。もっと冷淡なタイプだと思っていたのに、意外に情熱的なロゥに驚きです。
|
No.3199
(読書)
|
|
|
|
|
プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
|
|
|