よしなしことを、日々徒然に……
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 面白かったです♪
2009年01月07日(Wed) 
録画しておいた稲垣金田一の「悪魔の手毬唄」を見たのですよ。
いやあ、面白かったです!
実は原作の詳しい展開あまり覚えてないんですけど、駆け足ながらもかなりポイント押さえた、良い感じに忠実な脚本だったと思います。登場人物が見えないはずのものを幻視しちゃうのは、もはや稲垣金田一ではお約束の展開ですし(笑)<今回は手鞠唄三人娘とか、過去の死人とか
以下は恒例ネタバレなので、ちょこっと反転。

まずしょっぱな、金田一さんがあんまりというか、休養が必要なほどよれっていないというか、むしろ元気いっぱい(苦笑)なことに多少の物足りなさを感じつつも、宿帳の住所に「緑ヶ丘荘二階三号室」と書いていることにファン心理をくすぐられ。やたらハイテンションに青い山脈を熱唱する青年団と、シリーズお約束の帽子を被ったままの入浴シーンに思わず吹き出し。
そしておりんさん登場シーンの「雀色の黄昏」は、まさしく! という感じでした。
その後の展開は、まさしく原作通り。何故か前回の「悪魔が来たりて笛を吹く(作中昭和二十二年)」で東京に栄転していた橘署長が、昭和三十年の現在、岡山の事件に駆けつけてきてたりするんですが、まあそこはそれ(苦笑)
……って、橘署長が紹介状書いてこの村に来てるのに、あの特徴的な金田一さんを後ろ姿でも村人と間違えるってどうなんですか署長さん。殺害現場でめっさ和やかに笑い合ってるし(笑)
そうそうファンを大いに喜ばせた、良いオッサン達の自転車二人乗りも、しっかり盛り込まれておりましたねvv
途中、囲炉裏に突っ込んだ遺体のむごたらしさにはちょっと画面から目を逸らしてしまいましたが、それ以外は良い感じに血飛沫などで誤魔化される程度の演出が稲垣金田一の好感度部分。(下手に特殊メイクなどでグロシーンをどばーん!と出すよりも、影や血を使って見る側に残酷さを想像させる演出の方が好みなんですよ、私は)

個人的ネックは、犯人青池リカと金田一さんの直接対決はいらなかったんじゃないかなあと言うか、犯行の動機に「兄妹の婚姻の阻止」「里子への愛情」より「夫の浮気への嫉妬」を上位に持って来ちゃった部分でしょうか。いやまあ、確かに原作でもその部分は匂わされてはいるんですが。
確かここらへん、原作では犯人がいきなりなにも言わぬまま入水自殺したあと、金田一さんが淡々とそのあたりの事情と心理を解説していく形式だったんですよね。
それを直接対決にしちゃった上、リカさんがひたすら自己弁護するタイプのいわば生臭いキャラクターになっちゃってたのがいささか残念でした。お庄屋さんも恐喝なんてするタイプじゃなくて、本当に好意から昔の事件を隠蔽してあげてた、子供のような所のある人だった、あの憎めなさが魅力だったのに。

それともう一個。旧字スキーとしては、出てくる印刷物やなんかに旧字と新字が入り乱れてるのがちょっと気になったり。回想シーンに出てくる印刷物とか昔からの建物の看板とかならともかく、三年前に発行された雑誌の表紙は旧字で中身は新字って……?


以上。
まあ、なんとかかんとか言いつつも、ラストにかけての切なさやりきれなさは、まさに金田一節炸裂でした。
前回「〜笛を吹く」ではちょっとアクが抜けすぎというか、省略部分やトリックの齟齬が多すぎて物足りなさの残った稲垣金田一でしたが、今回は大いに満足でした。
いやはやホント、警官役が磯川さんから橘署長にスライドされていたので、よもやラストのあの一言、「あなたはリカさんを〜」が残されているとはよもや思いませんでしたよ……あれのあると無しで、見終わったときの切なさが大きく変わってきますからね……

思わず一度見たあと、もう一度頭から見直しちゃいました。
それでも寝オチしなかったあたり、やっぱりおもしろかったと思います。
そう、今日は夕方の寝オチがありませんでした。お腹もちゃんと空いて、昼ご飯も夜ご飯も当社比的にかなりしっかり食べられました。
気分転換お泊まりはかなり効いてくれているようです(喜)

そして夕方からは、思わず角川e文庫の原作「〜手毬唄」を引っぱりだしてきてめくってみたり。
マンガ版じゃなくて原作を読み返すのって、そう言えば久しぶりですねえ。
ああ、金田一覚書で残ってる「悪霊島」と「病院坂〜」もいい加減、ちゃんと読み返して書きとめないとなあ……

以下はヒトコトお返事です。
No.2268 (日常)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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