よしなしことを、日々徒然に……
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 ほぼ希望通り
2014年09月18日(Thr) 
「ST赤と白の捜査ファイル」、ついに最終回!
ああ、三枝さん、三枝さんっっっ《o(><)o》 私はあなたを信じていたよ!!
もうキャップのことを心配しすぎて、ラボから出るな、出そうなら半殺しまで許すとか言い出しちゃう赤城さとか、銃を向けられて果敢に抜き撃ちを試みるキャップとか。
キャップのSNSアカウントをキャップ→ミスターに変更する=赤城さんと違って、これからも付き合う気まんまん? な化学コンビとか。
赤城さんの真似しちゃうおちゃめな山吹さんとか、キャップがさらわれてまじめに捜査会議に出てるSTメンバーとか、松戸理事官が全編通じて優しいとか。
池田とペアルックとか、怪我したキャップを引きずることに一生懸命でガッキーくん忘れてる赤城さんと、巨大ガッキーくんを抱えて運ぶ黒崎さんマジ可愛いvv とかとか!!

どの「こんな最終回だったらいい」パターンの二次創作より、やっぱり公式が熱かった……ッッ(フルフル)

しかし最後のワンシーン……あれだけは。あれだけはぁぁあああ。

あんなところまでSHERL●CKの真似しなくていいよ _| ̄|○ <クリフハンガー

しかも次シーズンに続くんじゃなくて、続きは映画って……それは基本映画館に行かない私に対する挑戦か……!?<最後に行ったのがロード・オブ・ザ・リング
No.6209 (映像)


 萌えたぎるパッションが
2014年09月11日(Thr) 
ST赤と白の捜査ファイルも、残すところあと一話。そんな9話目を見たのですが。
……なんか萌えどころが多すぎて叫び散らしたい気持ちが溢れそうなんです。どうしましょう。
屋上で黒赤だし(黒さん無口なのに口が軽い/笑)立てこもり対策室や病院で池青だし、赤城さんは「キャップが悪人のはずがない」とか完全にキャップ依存でツンデレだし、キャップに昇進おめでとうって言うとき口元隠してる(嘘を言ってる仕草)し、三枝さん闇堕ちてるわ、池田撃たれたのより衝撃だった実はバツイチ情報とか、黒崎さん山吹さんと二人だと普通にしゃべるどころか叫んでるとか。
ベッドに寝てる池田管理官が、眼鏡なしで前髪乱れてるとか!

どこの二次創作より公式が熱い!!

予告編で予想していたキャップ誘拐!? とか黒崎さんが叫ぶのはキャップ卒業関係で?? とか、あっちこっちで期待はくつがえされたのに、それ以外の部分でおなかがいっぱいです。

……そして次回予告を見る限り、キャップはやっぱり撃たれるのか。抱き起こされてる時、肩のとこ赤く染まってますよね、ね。そして問題起こしたからって、昇進取り消されてSTに戻るのか、そうなのか!? だって年明けには映画があるんだし……
そもそも三枝さんの立ち位置だって気になる……本当の本当に悪堕ちしたのか、それとも実は潜入捜査してるダブルスパイ的展開なのか……

うう、あと一話でこのドラマが終わってしまうなんて〜〜《o(><)o》

ああああああ、この萌えを誰かと共有したいぃぃぃいいいッッ(七転八倒)

とりあえず、二次創作でも読みふけって、たぎるこの想いを鎮めてこようと思います。
……あれ、撃たれて入院中ってことは、もしかして菊川さんに引き続き池田もこれで退場ってこと……?
No.6199 (映像)


 やっとここまで来たか
2014年08月29日(Fri) 
原作とは違うけれど、これはこれで面白いドラマ「ST赤と白の捜査ファイル」。
ついに松戸理事官がデレましたな(笑)
いやうんきっと、翠さんと過去にいろいろあったんだろうなあとは思っていたんですが、まさかここまで二次創作畑でまことしやかに捏造されていた通りとは。判ってらっしゃる制作側vv
七話の翠さん回は百合根キャップの空回りが少々辛かったですが、それでも松戸理事官もツンデレ気味ながら味方(?)についてくれたことだし、次回からは心穏やかに見られるかな。
……って、板挟みになってパワハラ受けまくってた池田が気の毒すぎるよ?

そしていろいろ二次創作を読んでいる間に、最初は微妙だった化学コンビに慣れてきた自分がいる……
一番好きなのは、愛されキャップなんですけどね。
捜査中にキャップが負傷して意識不明とかになって、激怒したSTメンバーが全力で大暴走。犯人を追い詰めてそれ以上やったらヤバイってところで、病院抜け出してきたキャップが止めに入ってめでたしめでたし的なお話とか、誰か書いてくれないかなあ……
ちなみにキャップは隠れ有能希望。なんだかんだでキャリア警部ですし、銃の腕は良いみたいだし、手足長いからここぞという時には柔道とか剣道とかもそれなりにイケたりすると、私が萌えます。
No.6176 (映像)


 今が旬
2014年08月05日(Tue) 
ネットの公式サイトで一週間無料公開されている、STの黒崎さん回をもう一度視聴。
……そして pixiv でSTの二次創作を漁る私がいたり。うん、やっぱりあの三話目で滾った人は多いようだvv
しかし、世間は赤百合とか百合赤が多いみたいだけど、個人的には百合根総愛されほのぼの系とか、池→百合(天然)とか、プラトニックな黒百合とか読んでみたいんだが。あ、プラトニック赤百合赤は、公式だと信じてます(笑)
あとは「化学コンビ」とかいうタグもあるみたいだけど、おっさん好きな私のセンサーが、何故かこれにはピピっとこないんですよねえ……ううむなんでだろう。黒崎さんも山吹さんも好きなのに。
え、黒赤? いやうん、嗜好は個人の自由よね……
No.6107 (映像)


 レッドクリフのラストもこんな感じだったな……
2014年07月23日(Wed) 
いつかやるだろうやるだろうと思い続けて、ケーブルテレビの番組表をチェックすること一年以上。
このたびついに、ポチッとしてしまいました。

B002UMAIVCアルゴ探検隊の大冒険 [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2009-12-23

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タイタンの戦い」に並ぶ、ハリーハウゼンのストップモーション・アニメの傑作です。音声は英語で、日本語は字幕のみ。

いやあ、懐かしい!
巨像テイロスの足首から赤い液体が噴出するシーンとか、七首のハイドラの気持ち悪さ、そして七体の骸骨戦士とのチャンバラなど、幼いころワクワクしながらテレビにかじりついて見ていたものでした。
今になって改めて視聴してみても、特撮部分の見事さはまったく衰えていません。
あのどこかぎこちない動きが、いかにも人間の理解が及ばないクリーチャーっぽくて、見ていて怖さを掻き立てられるのですよ。特に骸骨戦士の恐ろしさなど、素晴らしいの一言につきます。

しかし驚いたのは、ストーリーが意外なほどギリシャ神話そのままなことです。
これは幼いころに戦争で父親を殺され王座を奪われた青年ジェーソンが、王位を取り戻そうと奮闘するお話なのですが。
まず魅力的なキャラであるヘラクレスや、彼と仲が良くいい感じに知性派っぽい雰囲気を出していたハイラスが、実にあっさりと途中退場してびっくり。しかし見終わったあとに調べてみたら、ギリシャ神話の「アルゴナウタイの冒険」でも、ほぼ同じ展開なんですね。まあハイラスの退場理由はちょっと違いましたが。
さらにはそもそも主役のジェーソンの傲慢さと脳ミソ筋肉加減。血筋だけを根拠に堂々と「王座を奪い返しに来た!」と、相手の素性も知らないで言い放ち、結果的に親の仇の後援を受けつつ監視された状態で冒険へ出発する下りとか、あまりの阿呆さに思わずポカーン( ;゜Д゜)
しかも正統なる王位を主張する権威付けのために、当たり前のように他国の信仰の象徴(黄金の羊の毛皮)を盗みに行くとか、ちょおま、自分がされたこと忘れたのか?? と。
あげく仲間をぼろぼろ失っていったのにもかかわらず、その地の美人女神官をさらってきて、船上でキスシーンでハッピーエンドとかww 王座奪還はどうしたwww

……でもそれがギリシャ神話クォリティなんですよねえ(笑)

自分のことだけ考えて、好き勝手に行動し、時に成功しときに破滅してゆく。
それがギリシャ神話の持つ味だと思うのです。

調べてみると、この物語は神話でその後、悲惨な展開を迎えるようです。
女神官メデイアとジェーソンは一度は結婚するものの、呪術を駆使するメデイアがいろいろとやり過ぎたおかげで、結局ジェーソンは王位を取り戻せずじまい。
しかもジェーソンが他の女性に心を移したため、相手の女性も自分達の子供も皆殺しにしたあげくメデイア出奔。ジェーソンは放浪の後に哀れな死を遂げるとか知ってみると、ラストシーンを見守っているゼウスとヘラのやりとりや微妙な表情が、なんだか思わせぶりに見えてきます。

子供の頃は、ただ特撮に胸踊らせていただけですが、大人になってから見てみると、なかなかどうして奥が深いお話だったんだなあとしみじみと思ってみたり。

■イアーソーン - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%B3
No.6033 (映像)


 こういうのは大好きだ(笑)
2014年07月18日(Fri) 
録画しておいた「ST 赤と白の捜査ファイル」を見たのです。
……あれ? こんなんでしたっけ、これ??

もとい。
昨年2時間SPでドラマ化された、今野敏さんのSTシリーズが、連続ドラマになって帰ってきました。
変人揃いの警視庁科学特捜班Scientific Taskforce、略してSTチームと、彼らを率いる気弱で苦労性のキャリア警部が事件に挑むドタバタものです。
原作よりもメンバーの変人度が高く、あと原作ではもうちょっとは頼りがいのあった百合根さんが、なんというか、かなり『もやし』っぽい(苦笑)
どうやらドラマではチームリーダーの赤城さんとキャップ(司令官)の百合根さんを対比して描くようで、それでサブタイトルが「赤と白の〜」なんでしょうね。

……しかし見ていて思ったのは。
おもしろいけど、思わず随所で吹き出すぐらいおもしろいけど……でもなんつうかこれ、すげえSHERLOCKのパクリ影響受けまくってるんじゃとか、ついつい考えてしまいまして。
立て板に水の推理、自分のポケットにあるものをわざわざ「取ってくれ」発言、画面を飛び回るテロップの文字に、犯人を追いかける際に Google Maps 表示で脳内俯瞰図、挙句の果てには周囲の人間の心情を考えないでブラフをかまして相方に殴られる探偵役、と。
おお、箇条書きマジック?
ちなみに百合根さんは、どうやら銃の名手のようです。さすがにそこは日本の警察官なので、人間は撃てませんでしたが(苦笑)

まあ、おもしろかったことは確かなので、全話見るついでに録画保存は決定なんですがねvv

しかし原作から入った人には、いろいろと不満が残りそうだなあ。
赤城さんは本人が一匹狼を気取ってるだけで、実際には鑑識さんに好かれる求心力と大人の色気を持ったちょい悪親父じゃないと! とか、黒崎さんはこんな変質者のチンピラっぽい人じゃなくて、どっしり重厚感のある現代のサムライなんだよ〜〜、とか。
青山さんが美少年(と見まごう美青年)から、ボーイッシュな女性に変わっちゃったのは、まあドラマとしてはしかたないんでしょうがね。

ちなみにご覧になりそこねた方は、公式サイトで「放送終了後七日間無料配信」とかいう企画をやってますよん。

■ST 赤と白の捜査ファイル|日本テレビ
 http://www.ntv.co.jp/st/

画質もけっこう綺麗で、ちゃんとテロップが読めます。良きかな良きかな。

なお昨年の2時間SPはこちら。

B00KAJH9X2ST 警視庁科学特捜班 [DVD]
バップ 2014-07-02

by G-Tools

私は確か録画保存しておいたはずなのに、なぜかディスクが見つからない……(しょぼん)
No.6019 (映像)


 SHERLOCK3 三話目 最後の誓い
2014年06月08日(Sun) 
くぁぁああああ! 製作者サイドぉぉぉおおお!!
やられました。くっそう、してやられた!! 一話目と二話目のコメディタッチから一転して、シリアスな展開に、見ていて(゜д゜;三;゜д゜)となりっぱなしの一時間半でしたよ!!

そもそも第一話「空の霊柩車」で最初にメアリに会った時の印象、「うそをついている」が、かくも効果的に使われたことがまず素晴らしいです。
記憶力がいいことや頭の回転がすごく速いところなど、一〜二話目を通じてうすうすおかしいと思っていた部分が、パズルのピースがはまるように組み立てられていく点。
忍び込んだマグヌッセンのオフィスで直前に嗅いだ、香水の匂い。「メアリが付けてる」「メアリじゃない、別の人」という会話が、さらにひっくり返るそのスピード感。
そしてわずか三秒間のマインドパレスに、マイクロフトだけではなくモリーとアンダーソンが登場。そして最深部に存在したのは、まさかのジム。相変わらずその存在感がすげえ。彼は未だにシャーロックにとっては過去になっていないのかと思ったら、よもやラストにああくるとは!
……今回はシリーズ三話を通しての、全体の構成の妙が特に冴え渡っていたと思います。


まずはミルヴァートン改めマグヌッセンの、気っ色悪い脅迫の手口をプロローグに物語開始。
しょっぱなからジョンがメアリの知人に頼まれて、麻薬中毒者を迎えに行く → シャーロック発見という、個人的に大好きな「唇のねじれた男」がそのまま使われていました。ジョンがベッドで目覚める時にまた戦場の夢を見ている所から、彼がたった一ヶ月(※ジョンはそれを「ずっと」と表現)シャーロックと会わない間にもう平穏な結婚生活に退屈し、再びスリルに飢え始めているのが表現されています。
中毒者のたまり場で、ナイフを持った相手をあっさり沈めるシーンなど、ちっちゃいくせに元軍人らしくて実に格好いいvv
ここでジョンに殴り倒されてそのまま成り行きでついてきた麻薬中毒者は、その後もやけに出てくると思っていたら、ビリーってあれですか? 原作でたまーにいた給仕のビリーくんなんでしょうか。そしてウィギンズは浮浪児達のリーダーの名前だったっけ。ということは、今回の協力だけではなく、次シーズン以降も彼はちょくちょくご登場するのかな??
「(手を捻った誰かさんは)きっとハイになれるものが欲しかったんだ」というジョンの台詞にシャーロックが返す「そうかもな、ある意味」という台詞もまた、ジョンがドラッグではなくスリルジャンキーなことを揶揄しているのか。

221Bにシャーロックを引きずって帰ったら、マイクロフトと一緒に何故かアンダーソンが家探し中。ずいぶん生き生きしてるな、アンダーソンvv
そして寝室からはまさかの、ドラッグならぬ裸シャツの女性がΣ(゜ロ゜ノ)ノ
前回ブライズメイドを務めていた彼女ジャニーン。なんだかイチャイチャラブラブぶりを見せつけられて、ジョンは唖然呆然。マグヌッセンの話をされても、さっぱり頭に入ってません(苦笑)
まさかシャーロックに彼女が!? と思いきや、実は犯罪捜査のための結婚詐欺だったというオチは、まさしく「犯人は二人」からのエピソードでしたね。ジャニーンはなかなか個性的でナイスなキャラではありましたが、やはりシャーロックに彼女ができるというのは行き過ぎだと思うので、フェイクでホッとしました。それにちゃんと自分をしっかり持った女性で、シャーロックに騙された復讐リベンジをきっちり果たしつつ、一方的な被害者では終わらず颯爽と去っていくあたりが、現代版の良いところですね(スキャンダルを売って儲けたお金で買ったのが、サセックスにある蜂の巣箱がある別荘……まさか老後にシャーロックと同居とか……ないよな……?)。
そしてメアリを光による映像を映した建物に誘い込み、人形(と見せかけたジョン)で騙したのは、「空き家の冒険」の蝋人形からきた演出だったのでしょうか。「芝居がかるのは僕の悪い癖」の台詞は「海軍条約文書」とかからかな?

それにしても第一の衝撃、二人が忍び込んだ先でマグヌッセンを殺そうとしていた女性が、まさかの『彼女』とは。シーズン最初からどこか怪しい怪しいとは思っていましたが、いきなり三話目も始まったばかりでそう来るとは、思いもしませんでした。原作では脅迫された女性が実力行使するのはラストの方ですしね。クライマックスだろうと予測していた展開をまず最初に持ってくる。見事な意表の突き方でした。
そしてここでシャーロックが撃たれたのにも驚きましたが、その治療でモルヒネを打ったりしてるのが、さすが隙あらば原作小ネタを突っ込んでくる製作陣(笑)

今回はシャーロックの負傷が治る時間が必要だったせいか、物語の中で数ヶ月の時間が経っているようでした。メアリのお腹が終盤ではずいぶん大きくなってきています。シャーロックとジョンが過ごす二度目のクリスマス。しかし間に二年の空白があるのですから、出会って最低でも四年は経っている計算でしょうか。
前回は221Bで過ごしたクリスマスを、今度はシャーロックの実家で。
家族の退院祝いと言いながら、何故かジョン夫妻も招かれているあたりに、シャーロックのジョンヘの不器用な気の許し方が現れているのかなあとか思ってみたり<いやまあ単に、その後すぐアップルドアに乗り込むつもりだったからかもしれませんが

ともあれ、悩んで悩んで苦しんだ揚句に、それでもそのままのメアリを受け入れたジョンの器の大きさに、やっぱりジョンが好きだぁぁあああ! と叫びたくなった私でした。
メアリの行動を知って、「僕の知りあう人間はみんな変質者なのか?」「なんでこうなんだ!」と荒れまくるジョンに、「そうだ」「君が選んだから」と答えるシャーロック。真実は時に痛いと、いい加減学ぼうよ(笑) そうなったらそれはもう、シャーロックでもホームズでもないんだけどさ(苦笑)
……でもやっぱりシャーロックの言う通りなんですよね。現代版のジョンは、そもそもの最初からスリルを求めていた。平和なロンドンに適応できず、心の底で戦場を求めていた。だからこそ彼は出会って間もないシャーロックとの同居を選んだのだし、そのことによってPTSDから急速に回復していった男です。
ならばライヘンバッハ〜で戦場へと導いてくれる友人を失った彼が立ち直るには、やはりその背景にスリルを秘めていたメアリの存在が必要不可欠であり、彼女と恋に落ちたのは必然だったのかもしれません。
そしてそんな彼の心理を丁寧に説明し、自覚させ、ジョンを落ち着かせた上で依頼の席につかせるシャーロック。あの彼が他人に対してここまで心を砕く事には、本当に驚かされますね。
おかげでそんなあれこれを、数ヶ月かけたけれどなんとか噛み砕いて飲み込んで、最終的に何も聞かないままメアリを抱きしめたジョンは男前。
……というより、すでに共依存が入ってるかもしれないけど。現代版のジョンは、健全なようでいて、やっぱり根本が病んでるよなあ。いやそこが良いんですけど! そもそもジョンはシーズン1の第一話でいきなり犯人を***して、しかもそのあと笑って夜食に繰り出してるんだよなあ……なんだろう、この重みの違いは……
メアリのフラッシュメモリを暖炉で燃やしたのは、原典でどさくさ紛れにミルヴァートンの恐喝の種を全部暖炉に放り込んでったところからかな?

で、もって。
いろんなそんなこんながあった結果、それでもジョンがメアリと子供を失わずにすんで、本当に良かったです……その分、ラストの空港のシーンでは、本当に泣きそうになりましたが ><
シャーロック、帰って来たばかりなのにまた行っちゃうのか! しかも今度こそ二度と再会できない旅路へ!! とウルウルしていたので、もう最後のジムにはグッジョブとしか言えません。今までのクリフハンガーの中で、一番嬉しかったよ、正直言って!
マグヌッセンは本当に嫌味でムカつくキャラクター(それだけ俳優さんの演技がすごかったとも言えるかもしれませんが)だったので、どこか愛嬌と確固たる美意識のあるジムの方が、シャーロックのライバルとしては歓迎できます。
やはり敵も魅力的だというのが、面白い作品の条件の一つだと思うのですよ(しみじみ)
マグヌッセンは、見るだけで相手のあれこれを把握したりマインドパレス(中の胸像がヘッドホンつけているのは、221Bの牛の首がヘッドホンつけてるのと対なのか)を持っていたりと、能力的にはシャーロックと等しい鏡像的な存在だったのかもしれません。しかしそれでもやっぱり、私はジムを押したいと思います。

……とは言え、シャーロックがマグヌッセンを***た事については、最初は正直ショックでした。
あのシャーロックが頭脳戦で負けて、こんな直接的手段に出るなんて! と。
でもよくよく考えてみたら、原作の「犯人は二人」と根本的な流れはいっしょなんですよね。原作でもホームズさんは、法にのっとった手段ではミルヴァートンに対抗できず、忍び込んで文書を盗み出すという反社会的手段をとっている訳で。ならば現代版のシャーロックもまた、正攻法ではどうにもできず、ああいった方法を選んだというのは、原作からそう大きく外れた流れではないはずです。
事前にジョンへ「銃は持ってきた? コートの中?」と確認したこと。「本当にあんたの頭の中だけにしかないんだな」と念を押しつつ、目撃者となるマイクロフト達の到着を待った = 万が一にもジョンに嫌疑がかからないように配慮したということは、シャーロックにとってあの行動は、アップルドアに乗り込む前から幾つか想定していたうちの、ひとつだったのではないかと。
……でも実際にTV画面を見ているときは、きっとマイクロフトと結託して、何かをどうにかしているはずだと信じて拳を握りしめていたので、すごくすごく驚きました。
「僕はヒーローじゃない。高機能社会不適応者だ!」
これまで何度も繰り返してきたこの台詞を、あの場であんなふうに使うとは……

メアリを、ひいてはジョンを守るためにあんな真似をし、そうして駆けつけたマイクロフトの目に子供の頃の姿で映るシャーロックがもう……( T _ T ) そもそもマイクロフトの圧力点ウィークポイントが、「麻薬好きのの弟」ってあたりがまた泣ける。
この現代版の特にシーズン3では、シャーロックは徹頭徹尾ジョンのために行動していました。騙していたことを彼なりに懸命に謝り、ガラでもない結婚式のために走り回り、そうして彼らの未来の為に心肺停止からも蘇って、「何があっても守る」という誓いを果たす。
マシーンだったシャーロックが、人間として生まれ変わっていく。ジョンのもとで改めて子供の時代をやり直している、そんなシーズンだったと思います。

ラストの空港の場面では、笑って別れようとする二人が切なくて切なくて切なくて・゜・(ノД`)・゜・
シャーロックがフルネームを名乗ったシーンで、もう、うわぁあああ、と。
ジョンの未来に、どうにかして自分の欠片を残しておきたいとか思ったんでしょうか。名前なんて記号にすぎないとかうそぶきそうな、あのシャーロックが!
ふたりとも、二度と会えないと判っている。現にまたいつか会おうとは言わない。
それでもいつもの通り、軽口を叩き合う。くっそう、製作者サイドめ、泣かせにかかりやがってっっっ

飛行機が離陸した場面で、ああこんな状態でまた数年放置プレイか……とどんよりしていたので、ジムのファインプレーには快哉を上げてしまいました。
あのタイミング、ジムは狙っていたのか、それともあるいはあれはジムの仕業ではなく、シャーロックの引き止めを狙った『誰か』の起こしたやはりフェイクなのか。
……もしかしたらシーズン4には、今回存在をほのめかされた、謎のもう一人の兄弟ホームズが関わっているのでは……? とかとか、妄想が止まりません。
うわぁん、BBCさん、早く次のシーズンを作って下さい〜〜《o(><)o》


……そう言えばずっと怪しいと思っていたモリーの彼氏は、まさかのあっさり退場でしたね(笑)
絶対何かあると思ったのにvv しかしモリーが強いこと強いこと。シーズン1での翻弄されっぷりが嘘のように、シャーロックにビンタをかますわ、マインドパレスに登場するわ。実に出世したものですvv
アンダーソンもちゃっかりマインドパレスにいるし。
彼は「初期には探偵を嫌っているけれど、ある段階から認めて協力者になる警察官」ポジションだと思うんですよ。ある意味レストレードが最初から好意的な協力者であったぶん、原作の初期の嫌味なレストレードが、アンダーソンというキャラクターの元になったのではとか、考えてみたり。

しかしメアリにその子供に、ハドソンさん、レストレードにモリーにアンダーソン、ひょっとしたらビリーまで加わって、ずいぶんな大所帯になってきましたね。
もともとバディものの元祖とも言われるホームズ作品ですが、SHERLOCKはチームものになっていきつつあるのでしょうか。各キャラは魅力的で確かに面白いのですけれど、それとは別に少々複雑なものも感じてしまうところです。
今シーズンでシャーロックが生まれ変わり、ジムが戻ってきたのですから、次のシーズンはぜひまた初心に返って、「生まれ変わってもやっぱり変人なシャーロック」と「自覚しちゃった一見まともに見えるスリルジャンキーなジョン」でひとつお願いいたします!!>BBCさん
No.5902 (映像)


 SHERLOCK3 二話目 三の兆候
2014年06月01日(Sun) 
SHERLOCKシーズン3の二話目です。
元話は「四人の署名」。そう、ワトソンさんの結婚話です。
とは言え原作では、メアリが事件を依頼しに現れる→ワトソンさん一目惚れ→事件解決後に結婚→221Bから出てゆき開業医に→ライヘンバッハでホームズ死亡を演出→三年間の間にメアリ死亡→ホームズが帰還し同居再開、という流れなのですが、現代版ではむしろ逆。

シャーロック死亡
→失意の二年間にメアリと出逢う
→婚約と同時にシャーロック帰還
→二人が結婚 ←いまここ
→恐らく三話目でメアリが事件に関わる?

と言った感じでしょうか。
シャーロックは帰ってきたからといって、二年前のように221Bでジョンと同居を続けるという形にはならないようです。
最後、一人黙って結婚式場を後にするシャーロックの姿は、原作「四人の署名」のラストで、妻を得たワトソンさんとは裏腹に何も得られないまま、「私は妻を得た。君には何が残る?」と問われて「まだコカインの壜が残っている」と答えるホームズさんのやるせなさに重なってしまいます。

でもまあ、そんな切なさも含みつつ、今回も面白かったです!
個人的にシーズン1も2も二話目は微妙な感じがしていたので、今回はいい意味で裏切られました(嬉)
正直、ジョンの結婚という、二人のコンビに暗雲を落としかねない複雑なエピソードが絡んでいるので、少々心配していたのですよ。しかもうっかり見てしまったネタバレ満載のCMでは、空気読めないシャーロックが結婚式で色々やらかしてしまっていそうで、もうハラハラそわそわ。気分はすっかり保護者でした(苦笑)

まずのっけから、シリアスに事件を追うレストレード。一年以上かけてようやく犯人を追い詰めた! というまさにその時、シャーロックからのヘルプメールの着信。「助けてくれ」「すぐにベーカー街に来てくれ」というメールに、すべてをドノバン巡査部長に任せてすっ飛んで行くレストレード、マジ保護者。完全に面倒見のいい近所のお兄さんと化してます(笑)
やらかすぞ、ああいきなりやらかした……と思っていたら、案の定。
ヘリにパトカーにと緊急要請を出しつつ駆けつけたレストレードを待っていたのは、結婚式のスピーチが書けない。ジョンの笑えるエピソードを教えてくれと訴えるシャーロックvv
いやうん確かにね、相手の状態がわからないから、電話をかけずにメールにするというのは、正しいマナーだよ。でもあなたがいきなり「助けてくれ」なんて言い出したら、そりゃーグレッグも緊急事態だと思うさvv せめてそこは「来てくれ」じゃなくて、最初からメールに用件書いとこうよvv

そんなこんなで、メイン事件になるかと思われた強盗団のお話は、オープニングであっさり終ー了ーー。
あ、サリー・ドノバンが普通に勤め続けているのが明らかになりましたね。アンダーソンとの不倫はどうなったんだろう……?

でもって、本編はいきなりジョンの結婚式の朝から始まります。
ソワソワしているシャーロックに、いろいろと諭すハドソンさん。ジョンが結婚しても何も変わらないと反論しつつ、不安げなシャーロック。
そして結婚式の始まり。
……てっきり結婚式は最初の方だけで、新婚生活を始めたジョンと、それになかなか適応できないシャーロックを描くのかと思ったら、一時間半ずっと結婚式が続いてちょっとびっくりしました。
ベストマン(新郎の付添人代表)を務めるシャーロックが、折々に回想シーンとして結婚式までのあれこれを思い返したり、スピーチで語るという体裁で物語が進んでいきます。

まずはメアリーに横恋慕している男を呼び出して、ぶっとい釘を刺すシャーロック。いきなり何してはりますの、あなた(笑)
相手にも変質者呼ばわりされてますが、いつものごとく「高機能社会不適応者だ」と返しつつ「ジョンのため」に相手を脅迫せっとくしております。
聞き分けの悪いリングボーイ役の少年も呼び出して、交換条件(生首の写真)と引き換えに行儀良く務めることを約束させます。それもこれもジョンのためvv

そもそも二人の結婚式の準備を、何故当たり前のように手伝っているのだシャーロック(笑)
っていうか、何故221Bで打ち合わせしてるの、ジョンもメアリも。ジョンは既にメアリと同棲してるんでしょ? 自分ちでやれよvv
何故か何週間も前から、式場の模型やブライズメイド(花嫁の介添人)の衣装サンプル、計画書が散らばってる221B。
招待状の返事の整理や、席順の打合せも、何故かメアリとシャーロックがやってます。

メアリがずいぶん頭の切れるキャラだという点も、ここではっきりしますね。招待状の返事について、「ガソリンスタンドで書いたもの」「トイレ横の席」「同感」と言った風に、シャーロックと対等に会話しています。ストーリー終盤でも、シャーロックが脳内から消去してしまった、ショルトー少佐の部屋番号をウェディングドレスで階段駆け上がりながら教えてくれたりと、二人の推理と行動を助ける重要なキャラになってくれているようで嬉しいです。

それにしても打合せに部屋を提供し、慣れない意見を出し、さらにはネットでナプキンの折り方を調べたりと、ジョンのために一生懸命なシャーロックが可愛いったらありません。
そしてジョンはメアリに気遣われてシャーロックと事件捜査に出かけようとし、シャーロックはジョンに頼られ(たと思って)彼を打ち合わせから連れ出しつつ、メアリにもちゃんと断りを入れる。
お互いの死角になる位置から同時に合図するシャーロック&ジョンに、両手でサムズアップを返すメアリがキュートでしたvv

出掛けた先では、ベンチに並んで座ったジョンが、君によって救われたと、慣れない言葉を言ってくれ……ようとした時にはいなくなってるシャーロック。こらこら空気読みなさい ヘ(^ー^;;)

今回のお話では、前回怒りまくっていたジョンが、それを埋め合わせるかのようにシャーロックへと暖かい言葉、友情を確かめる言葉をたくさん送っていましたね。あるいは彼は、自分 → シャーロックへの思いが相手に伝わっていなかったからこそ、シャーロックは「黙って死んだことにしてもジョンはそこまで傷つかない」と考えてあんな行動をとったのでは、と思ったのではないでしょうか。高機能社会不適応者のシャーロックは、言葉にされない感情、暗黙の了解を汲み取ることがとても苦手。だからちゃんと言葉にしなければ判ってくれない。そんな風に思ったのかもしれないなあと感じました。

独身最後の夜に羽目をはずし、二人で酔っ払ってるのも可愛い。もうあれ演技には見えませんよ。ベネさんも、マーティンもすごすぎるvv 観察で浮かび上がってくるテロップに「眠いぃぃぃ」の文字が混ざってるし(爆笑)
モリーにも助言を乞うて、一生懸命(彼なりの)綿密な計画を立てているシャーロック。酒場めぐりにメスシリンダー持ち歩くのも相当ですが、それに付き合うジョンもジョン。でも勝手に強い酒を混ぜて台無しになってるしvv

場面は結婚式に戻って。
スピーチの時のシャーロックの瞳、すっごい綺麗でした。光が透けて琥珀色になっていて。ジョンにベストマンになってくれと打診された時には、逆光なこともあってか、ぽっかり開いた穴のような黒い目だったのに。そしてスピーチ前にマイクロフトと電話しているときは、人形のようなブルーグレイ。他のシーンでは茶色がかってることもありますし、色素の薄い人の瞳というのは、場面場面によってあんなにも変化を見せるんですねえ(しみじみ)

ベストマンの打診といえば、思いもよらぬことを言われてフリーズしてるシャーロックがまた。
うっかり部屋番号を記憶から削除してしまったことといい、ほんとにあなたはコンピューターかvv

そして毎回恒例の精神の迷宮マインドパレス、今回のは最初ちょっと判りにくかったです。法廷? 階段教室?? 普通に関係者を集めての回想シーンかと思ったら、五人相手に同時チャットしている心象風景でしたか。しかも脳内イメージのマイクロフトによるツッコミとか、「あの女」の乱入とか入ってるし。
今までは一人でこもっていたそのパレスの中に、今回はリアルのジョンが一緒にいる。それもシャーロックが以前よりもさらにずっと、ジョンを深いところまで受け入れていることの象徴っぽかったです。

そして導き出される結論。
シャンパングラスが落ちるまでの一瞬で思考が高速回転していく場面は、一話目の二人の出会いシーン、スポイトの先から雫が落ちる間にジョンを観察していた光景を思い出してみたり。

懸念していた暴走を始めたかと思われたシャーロックを、やんわり止めようとしたジョンに対し、シャーロックが伝える「バチカンのカメオ」。この合言葉はS2E1「ベルグレービアの醜聞」でも出てきましたね。あの時は具体的な意味が説明されないままでしたが、シーズンをまたいでようやく謎が解けました。その言葉に一瞬で臨戦態勢に入るジョン。やはり彼はいつでもどこででもシャーロックの相棒に他ならない。
メールだけで「何かがある」事を察し、即座に手配を始めるレストレードも素敵。
……しかしスマホでブラインドタッチ、しかも背中越しって、シャーロックのスキル半端ねえな……

階段を駆け上り、ショルトー少佐の部屋の前で大騒ぎする新郎新婦とベストマンvv
ここでスピーチのときあれだけ引っ張っておいて、結局ストーカー密室殺人のオチがないのか! と思っていたら、ちゃんと繋がってくるあたりがお見事。
それって刺された時に被害者は気づかないのかよ!? というツッコミは、衛兵が歩哨していた時の会話で説明されているんでしょうか(ケツの痒みうんぬん)。要するに、少しぐらい痒かったり痛かったりしても、意識しないように訓練されてると?
ただ後から身の回りの品を調べれば、ベルトと服に穴が開いていて血も多少は付着してるんだろうから、具体的な犯行時間はともかく手段ぐらいは、いくらなんでもバレると思うんですけどね……(苦笑)


そして「死ぬべき時が来たなら、死のう。軍人らしく」と自らベルトを外そうとするショルトー少佐を止めたシャーロックの言葉に驚きました。
人の心など判らないと、何度も繰り返し言ってきたシャーロック。
そのシャーロックがいま、あんなにも深く他人の心を考察するとは!

あるいはそれは、すべてジョンを中心にした思考かもしれない。あくまで「ジョンのため」に、「ジョンのためにならないから」とショルトー少佐を説得する。
彼の心の中には、やっぱりジョンしかいないのかもしれない。多くてもせいぜい、ハドソンさんとレストレード、モリーにメアリ止まりかもしれない。
それでもシャーロックは確かに、一歩を踏みだそうとしていると思いました。
マイクロフトには「深入りするな」と釘を差されているけれど。それでもシャーロックは、この結婚を邪魔するでもなく、拗ねるでもなく、懸命に受け入れようとしている。そしてもう少し多くの「自分以外」について目を向けようとしている。
ジョンとメアリによって、彼は確かに「育てられた」のでしょう。

事件は終わり、プレゼントの曲も贈り終えて、シャーロックは黙って一人式場を後にします。
その心中はどんなものなんでしょうね。
二人の間に本当の子供が生まれるのであれば、ますます自分はもうジョンの「子供」ではいられなくなる。自分が愛され育てられていたことを自覚したシャーロックにとって、そのことを祝福するのは難しかったんじゃないでしょうか。

現代版では黙ってジョンを置いて行ったシャーロックは、今度は自分がジョンに置いて行かれる番だと考えて、懸命に我慢しているのかもしれません。
これからのジョンは、自分ではなく妻子を守る男になる。だから自分は一歩引かなければ、と。

……大丈夫だよお兄ちゃん! 弟か妹が生まれたって、お父さんジョンはちゃんとお兄ちゃんの面倒も見てくれるよ〜〜 ><
って言ってあげたくなる表情でした。

まあ、ジョンの感覚としては、子供というより手のかかる弟ぐらいだと思いますが。
むしろジョンと二人まとめて、レストレードの息子っぽいvv

ともあれ。
今のところメアリが想像以上に二人と馴染んでいて、理解ある行動をとってくれているのが救いです。
原作のメアリも、ホームズに誘いを受ける度に、診療をほっぽり出して出かけていく旦那を暖かく見守っていたみたいですし。
次回以降の展開がどうなるのか不安ではありますけれど、不器用な二人をむしろ積極的に取り持ってくれるぐらいの心意気を期待したいところです。

ただなあ、次回でメアリがミルヴァートンの事件に関わってるっぽいのが不安を誘う……まさかいきなり退場ってことは……ないですよね?
やっぱり今シーズンもラストはクリフハンガーなんでしょうか。

なお、今回の話で一番驚いたのは、結局タイトルの意味そこ!? でしたvv
ほんとに、何故に旦那の医者より本人より、いの一番に気付くんだシャーロック……
No.5886 (映像)


 SHERLOCK3 一話目 空の霊柩車
2014年05月25日(Sun) 
待った! 長かった!! ついにシーズン3の放送開始です。
おかえり、シャーロック。二年間も何してたんだ、コンチクショウvv

まずは冒頭でボッサボサの髪して拷問受けてる姿にびっくりしつつ、それでもマイクロフトの手によって割と早々に帰ってきたと思ったら、二年間ですっかり浦島太郎になっているあたり、自業自得と言えなくもないシャーロックに笑い。
私は今まで何度も「ジョンはシャーロックを殴って良い」と書いてきましたが、それでもあそこまでボコボコに殴られるとは思ってませんでした。唇が切れるのはいいけど、あのベネさんが鼻血まで出すとは(苦笑)
まあ、シャーロックがあまりにも空気読めてないのが原因ではあるんですが。
(カウンセラーのお世話になり、ハドソンさんとも関係を断つほど追い詰められていたジョンへの再会に、マジックで描いたチョビひげ似非ウェイターはないだろうよvv)

なんにしても、シャーロックがあそこまで「ジョンは自分を待っている」と信じきっているのはすごいことですよね。
シャーロックにとって『ジョン』という存在は、おそらく永遠に変わらない『不変の相棒』になっていたのではないでしょうか。そして自分がそう思っているから、ジョンも『そう』なのだと信じている。自分は二年経っても何も変わっていない、だからジョンも変わっていないだろうと、どこまでも純粋に考えている。
そして結局はモリーと一緒に捜査をしていても、ジョンの声を幻聴してしまい、またモリーにジョンと呼びかけてしまう。現実への切り替えというか対応ができていないその融通のきかなさ。
このあたり、シャーロックの高機能社会不適合者たる所以だなあと感じました。

逆にどこまでも健全に、今度こそ(恐らく必死で)立ち直っていたジョン。
あるいはシャーロックという存在との思い出があったからこそ、その大事な友人を失った痛手を、今度こそ自力で乗り越えられたのかもしれません。そうして恋人へのプロポーズという、これからの新しい人生への前向きな一歩を踏みだそう、新しいパートナーを得ようとした正にその日に、帰ってきたシャーロック。しかもチョビヒゲ付きvv
そりゃー、怒るわ……うん、やっぱりジョンは殴って良い。

「どうやって死を偽装したかなんてどうでもいいよ。何故かが知りたいんだ」

この台詞がジョンの思いを象徴しているのではないでしょうか。
トリックの真相よりも何よりも、彼は自分が蚊帳の外に置かれていたことが許せない。信じてもらえなかったことが悔しい、そういうことではないでしょうか。
(ちなみにジョンが最終的に真相を聞けたのかどうなのか、ナツミさんとチャットでお話していたのですが。もしかしたらシャーロックは十三個のプランをジョンに全部聞いて欲しく欲しくて、一生懸命イチから順番に話していこうとしているのに、ジョンがいつも途中で遮るから、いつまでも真相まで辿りつけないのではとか推察してみたり/苦笑)

そして生還の真相……いやあ、最初のバンジージャンプには思わずポカーン( ;゜Д゜)としてしまいました。
はい、初めは完全に騙されていた私です。モリーとキスしたあたりから、あれ……? とは思ったんですが。なんだよアンダーソン、お前の妄想かよ!!
アンダーソン達の珍推理はさらに加速し、うっかりCMで見てしまっていたジムとシャーロックが朗らかに笑っているシーンにつながります。え、ジムが生きてるってありえないだろ。マイクロフトと見間違えたか?? とCM見た時に思っていたら、まさかああ来るとは!(抱腹絶倒) もちろん三回ぐらい巻き戻しました(ドヤ顔)

アンダーソンのインタビューに対して答えた『真相』も、あれが正しいとははっきり明言されていませんよね。そもそも作中の時系列であのインタビューがいつにあたるのかが謎だし、いきなりシャーロックが消えたり、アンダーソンが錯乱したりと、かなり危うい描写になっています。
……アンダーソンは、この先どういう扱いになっていくのでしょうね……気になる。

そういえば、シャーロックの冤罪は、割とあっさり晴れてましたね。
まあ、どうやらもともとあの冤罪そのものが、マイクロフト兄さん達も承知の上での、ジムを泳がせた結果だったようなので、そういう意味ではすぐに消せる火事だったのかもしれませんが。

そしてマイクロフト兄さんといえば、今回は兄弟の会話が多く。さらに二人の両親まで登場していて驚きました(あれって、ベネさんの本当のご両親なんですってね!)。お母様はある意味で家族最強っぽい感じがしましたけど、割と普通の人達のようで。観劇(?)に付き合わされてるマイクロフトが、シャーロックに泣き言を言ってるのが無性におかしかったです。英国政府そのものと言われる男も、両親の相手は苦手なのかvv

そんなこんなで、今回は事件自体はあんまり盛り上がりが少なかったですかね。
とにかく、帰還してみたらすっかり周囲に置いて行かれていたシャーロックが、再びジョンの相棒として『シャーロック・ホームズ』の歩みを再開するまでを描いた一時間半でした。
事件よりも場面の切り替え効果とかが面白かったかな(乾杯したコーヒーカップ → ジョンの瞳にとか、歩いて行くシャーロックの後ろ姿 → 夜空の満月とか、それぞれ別々に行動しているシャーロックとジョンの仕事風景がちょっとお下品に繋がっていくところとか)
「モラン卿(大鼠)」によって「組織が地下でテロ( not 地下組織がテロ)」を起こす、場所は「スマトラ」というあたりは気が利いてましたが(※「スマトラの大鼠」は、原作で語られなかった事件のひとつです)……よもやモランもその爆弾を、意地っ張り二人組の喧嘩と仲直りついでに解除されるとは思わなかったろうなあ……

……っていうかあの場面でなお、またもジョンを騙くらかしたシャーロックは、もう……ヽ(´〜`)/
あの局面で、最後の最後にシャーロックを許してやったジョンは、本当に心が広いよ。シーズン1のラストでは本気で命がけのアイコンタクトしてたのに、今となっては台無しですよまったくvv やっぱりジョンは怒って良い(しみじみ)

それでも、そこで『シャーロック・ホームズ』を許容してやれるのが『ジョン・ワトソン』なんですよね。
原作でもワトソンという存在は、ホームズよりも精神年齢的にずっと大人で、日常生活では常に『子供』な彼を、許して受け入れてあげているのだと私は思っています。だからこそ彼は、事件捜査の際には先に立ってグイグイと引っ張っていくホームズさんと、対等の関係であり続けているのではないでしょうか。
けして彼は、ホームズの添え物などではない。ワトソンが存在してこそのシャーロック・ホームズなのだと。
……あるいは今作のシャーロックこそが、一番それを理解していたのかもしれません。
だからこそ彼は、戻っていの一番にジョンの元へ一緒に捜査をしようと飛んで行き、そして受け入れてもらえなかったことに戸惑い続けていたのでしょう。
でもそれは、ジョンが誰よりもシャーロックの事を思っていたからなんだよ? それだけ彼の『死』と、その真実を知らされなかったことに、深く傷ついたからなんだよ?
笑って喜んでくれたハドソンさんや、黙ってハグしてくれたレストレードよりも、ジョンの思いはずっと強くて深いんだからね!
その辺りをシャーロックにはよくよく、その出来のいいオツムに叩き込んでおいてほしいのでした。

……そしてシャーロックがレストレードのファーストネームをようやく覚えたことに、うっかり萌えている私がいたりとか。 見直したら、やっぱり覚えてませんでしたね。誰だよグラハムって、Gしかあってねえ(^ー^;;)
……さらに相変わらず安定の誘拐されっぷりな、ジョンに苦笑いしたりとかvv


あ、途中で展開がよく判らなかったので視聴後に調べてみたら、「語り継ぐべし、火薬、大逆、陰謀を( Remember, remember, the fifth of November. Gunpowder Treason and Plot )」っていうのが11月5日に繋がるのは、ガイ・フォークス・ナイトというイギリスの風習からなんですね。

■11/5はガイ・フォークス・デイ、ボンファイヤー・ナイト(Guy Fawkes Day/Bonfire Night)
 http://britannia.xii.jp/cinema/topic/0-guyfawkes.html

「1605年にガイ・フォークスが上院議場の下まで坑道を掘り、11月5日に爆破しようとしたが、寸前で発覚」という事件が元になっているそうで。二人が口ずさんだのはマザー・グースの一節。子供でも知っているぐらいに有名なお話だから、11月5日というキーワードから「地下に爆弾を仕掛けた」というところまで一気に推理が飛躍したのかあ。
ジョンが焼き殺されかけた時の大焚火も、ガイ・フォークス・ナイトの行事のひとつのようで。子供が「ねえ怒ってるよ、パパ。ガイ・フォークスが怒ってるよ」って言っていた意味が、ようやく分かりました。221Bの前で子どもたちが繰り返してた「ガイに1ペニー」や、メアリに来たメールの「ナイスガイ」も以下同文。
まさかそこらへんすら手掛かりのひとつだったとは。これイギリス人以外には判りにくい伏線ですよねえ。
……しかしシャーロックがマザー・グースを諳んじてたとは、ちょっと意外だvv 余計なものは覚えないって言ってたのに(笑)

あとは……そうそう、心配していたメアリの存在も、なかなか面白げなキャラで好感が持てる感じでした。頭の回転が早くって、シャーロックと同じくけっこうズケズケとモノを言うあたり、ジョンはやっぱり「そういうのがタイプなの」か?<ゲイじゃない BYジョン

ともあれ、ようやくライヘンバッハ・ヒーローで落ち込んだ気持ちが回復されて良かったです。
やっぱりどのシーズンも1話目は面白いですね。さて微妙な出来が多い二話目、今シーズンはいかに……?
No.5859 (映像)


 SHERLOCK(シャーロック)3〜エピソード・ゼロ
2014年05月11日(Sun) 
シーズン3の放送に先駆けて、イギリスで放送されたというミニエピソードが、 YouTube で公開されていました!



シーズン2とシーズン3の間を埋める小話です。
……違法動画じゃないですよ? ちゃんとNHKが公開したものだそうで。
ふふふふふ、噂だけは聞いていたので、見られて嬉しいったら。

「手掛かりはチョコのかけらがアイスクリームに沈み込んだ深さ」とか、こんな短い話にも小ネタをぶっこんでくる製作者サイドに乾杯ですvv
No.5807 (映像)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
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スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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