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スピンドルケースを使用した、タティングレースの自作代用シャトル。 ちょっと幅が広いことを除けば、使い心地は悪くありません。 #20太目の糸は無論のこと、#40の細い糸でも普通に結えます。ピコを繋ぐ程度なら、充分実用に耐えてくれる感じ(さすがに四つのリングを集中して繋ぐモチーフとかはキツイですが)。
ただちょっと困る点は、取り落とす頻度が高いことでした。
既製品より二回りぐらい大きいせいか、あるいは分厚いせいか。はたまた滑り止めの刻み目がないためか。しょっちゅう手から離れては、ブランってなってしまうのですよ。 いちおう後部は板が接しているので、際限なく転がっていくような事態は免れています。けれどこれは、着実に作業効率が落ちます。ぶら下がったシャトル同士で糸が絡みそうになる場合も多いですし。 なのでなにか、よさげな滑り止めはないかと思ったのが一点。 あとやっぱり、いくら手作り道具とはいえ、両面テープが透けて見えているのは美しくないなあと思ったのが二点目。
参考にさせていただいた各地のサイトでは、両面テープで布を貼ったり、あるいはシールやマスキングテープで飾ったり、いっそデコパージュしたりといった方法が紹介されていましたが……これはこれでなかなかいろいろと難しそうで。 特に私のやつは先端にツノを作っているので、ここだけはカバーできない = 中途半端で美しくないというのがあってですね。 しかも下手なものを貼ってすべりを悪くしすぎると、今度は糸が引っかかって作業がしずらくなるという情報も目にしますし。
で、まあいろいろと考えた結果……
こんなふうにしてみました。 ダイソーで売ってるデコレーステープというやつを、上下の指が触れるあたりに貼っています。 薄いビニール製のシールになっていて、多少指でこすっても剥がれたり破れたりはしなさそう。しかもレースデザインと言うことは、細かい網目状 = すべり止めになるかも? と。 さらにレース作成用の道具に、レースの模様ってダブルミーニングっぽくて良くね? みたいな。
ほんとは白いテープの方が、複数のデザインがあって好みのものも多かったんですが、隠したい両面テープもまた白なので、そっちだと紛れてしまいそうだと黒をチョイス。 試しに使ってみた感じ、糸が引っかかたりとかはまったくありませんです。 すべり止め効果があるかどうかは、しばらく使い続けないと、ちょっと判りませんね。 でも見た感じがなんかエレガントになってくれたので、それだけでも満足ですvv
お昼からは、母と二人で家庭内手工業。
私は数年前に引退し、母もそろそろ遠出はキツイからと、もっぱら内業や下準備を担当しているガールスカウト。 今度その母の所属している団が、キャンプだか研修だかのために隣の県へ行って、そちらの団と泊まりがけで交流するとかなんとかで。
「お土産に軍手バサミ持っていくことにしたから、作るの手伝って。三十個ほど」
と。 いや三十個って、すげえ気軽に言うね、母よ。 ちなみに軍手バサミというのは、以前に地元向けワークショップでも作っていた↓これです。
■下準備があるのですよ|覚え書き http://plant.mints.ne.jp/sfs6_diary/sfs6_diary.cgi? action=article&year=2016&month=04&day=09&mynum=7511
この時用意したキットが22個ほど残っていたので、材料を準備する手間は大きく省かれましたが。 それでも二人で三十個ですよ。普通なら気が遠くなる量だわ!
まあ、こういった作業はけして嫌いではないというか、むしろ小物作ってると落ち着くタチなのは既にうちのお客様ならご存知でしょうから、そこまで否むこともなく手伝い始めましたけどね(笑)
そして途中、何故か急に母が「あれ? うまくいかない??」とか言い出して、最後の糸撚り部分ができなくなり、母が本体を作る → ビーズを通した段階のものを受け取って、私が紐を撚って結んで小袋に入れ直す、という作業手順になりましたが。 いったいどうしたんですか、母よ。今までできてたことが急にできなくなるとか、年齢考えるとめっちゃ怖いんだけど(汗)
そうそう母と言えば。 私と同じで活字中毒の気が多いにある母。いやむしろそこは、私の方が母と同じと言うべきか。 毎晩のように「なにか読むものなぁい?」と聞いてきては、私の本棚からいろいろと持っていっております。しかし最近は私もそんなに本を買っていません。母のリクエストは「どひゃーぐちゃーしてなくて(訳:ホラー物やスプラッタは却下)、そんなに危なくないやつ(訳:BLもハードなのはパス)」です。 あと「手や足が変なところから出てる(デッサンが狂ってる)のとか、よく判んないの(VRMMOものとかスキル表記があるタイプ)はやめて」だそうで。 ……なにげに最後のハードルが一番厳しいかもしれない、昨今のマンガ・ラノベ事情だったりするんですが。
そんな母のお気に入りは、なんと茅田砂胡さん。 ここ半年……いや一年ぐらいでしょうか。ずーーーっと、クラッシュ・ブレイズ → 課外授業 → 全仕事をローテーションしつつ、既に自炊済みで手元にないと知るや、デルフィニア本編と外伝を図書館で全巻借りてこさせること、そろそろ三回ぐらい? あげく「なんでリィさん達、共和宇宙にいるの? あとヴァンツァーとレティはなんで生きてるの??」と訊かれ一言では説明できず。図書館にも「暁の天使たち」はないと知るや、「古本でどれぐらいするか調べてvv」と言われ、結局全6巻+外伝2冊を母が自腹購入したのは半年ほど前のこと。
先日も先日とて、アルスラーン戦記第一部7冊を借りてきてあげたら、10日で読みきっちゃいまして、またも「つぎ何かなぁい?」と。 ……いい加減、面倒になりました。 あ、ちなみに「騙王」も「翼の帰る処」も「チャリオンの影」も、ワーカスも辺境の老騎士も人狼〜副官も竜殺し〜もカーマリーもバンダル・アード〜も、全部全部読ませ済みです。しかも複数回。 この中では、人狼〜は「訳が判らん」で、〜老騎士は「食べてばっかりでつまんない(料理も食事も嫌いな人)」とのこと。
文句があるなら自分で(ry!!
と、いう訳で。
現在母の部屋には、デルフィニア戦記文庫版全18冊が鎮座しているのでしたww
いえね、現在の古本相場を伝えたら、「その六割ぐらいなら、出しても良いけど……」と迷う素振りでして。 最初はそっかと諦めたんですが、よく考えると私もデル戦は紙書籍で手元に持っておきたいんですよね。置き場のなさから仕方なくPDF化したものの、やっぱりそうすると気軽にあちらこちらとめくることができなくなって、なかなか読み返せないのがもどかしかったのです。 しかも文庫版は、最終巻の一部に加筆があるという噂も耳にしていました。
「……古本相場の四割で全巻手の届く位置に置けるなら、私としてもあり、かも?」
そんなこんなで、二人でお金を出しあっての大人買いへと至ったのでした。
ああ、本当にこの人と私は親子だなあ(てへ) ちなみに暁〜課外授業までは、3月段階で母の寝室へ移動済みです。 いやあ、あの時も本棚がざくっと空いてくれて、本当に助かったっけ(しみじみ) 母の寝室の本棚は、現在こんなんなってます。
スライド式本棚×2基から外したスライド部分を二つと、さらにカラーボックスひとつを合体させて、下にキャスターをつけた移動式三面本棚。そこそこの収容能力があるそれの中に、まるで誂えたかのようにきっちりハマりこんでいるデル戦文庫版が。 さらに隣の面には、暁〜クラブレ〜課外授業にトゥルークとデル戦外伝に全仕事が収まっています。 田辺聖子とか古典の解説本とか、お茶や和歌や焼き物の本や赤毛のアンシリーズに混じって、堂々と存在を主張する茅田作品群ww デル戦の真下にあるのが百人一首カルタの箱って、なんかすっごいカオスですwww
課外授業の最新刊なんて、母に買わせて私まだ読んでねえしなあ。 残念なのは、母は怪獣夫婦はあんまり好みではないとのことで。なので「海賊と女王の航宙記」の方は、そそのかして買わせることができてないんですよ。私は怪獣夫婦の方が好きなのになあ(しょぼん)
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No.7795
(創作:: タティングレース)
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スピンドルケースで作る自家製タティングシャトルも、ちまちまと工夫を重ねております。
一番手前から、市販品(クロバー社製)・試作1号(改)・試作2号。 この段階で肝心のスピンドルケースが尽きてしまい、次が作れずにおります。
とりあえず試作2号(一番奥)は、不精して手元にあったライターを使用した1号(真ん中)と異なり、ちゃんとドライヤーで角(ツノ)を曲げました。おかげで変に溶けて変形したりせず、かなり市販品に近い形になってくれたんじゃないかと。
そして両面テープではなく、手芸用ボンドでがっちり固めてみました。 ボビンの穴まで埋める勢いでたっぷり盛ったこともあり、今のところはきちんとくっついてくれています。 ただこれ、乾燥に時間がかかるのがネックで……この写真撮った段階で、貼り付けてから丸二日は経ってたはずなのに、まだ白い=乾ききっていません。完全に透明になるまでに、このあとさらに二日ぐらいかかってました。 そのうちパキッと外れちゃいそうな不安も残ってますし。
そして真ん中の1号(改)。 最初は普通の両面テープを数枚重ね貼りしていたのですが、百均で↓こんなものを見つけたので、一度全部取り外し、シール剥がし液で粘着も綺麗に落としてから、改めて貼り直してあります。
凹凸面に対応かつ粘着力も強めの、クッション材つき両面テープです。 これなら手軽に接着できるうえ、糸巻き時にはちょっと剥がしてボビン単体にして作業を楽にしたり、あるいはボビンそのものを交換することで、そのつど使いたい糸に変更できるんじゃないかとか。
張り替えた状態を横から見ると、こんな感じ(このあと、ボビンにハンドドリルで穴を開けてます)。 スピンドルケースとボビンの隙間は、ちゃんと埋まってるんじゃないでしょうか。ただテープの厚さ分だけ上下の距離が離れてしまったため、スピンドルケース同士の合わせ目がどうしても片方空いてしまいます。 まあ、ぶら下げ時に糸がどこまでも出て行かないようストッパーにするには、どちらか一方だけ閉じていれば大丈夫なんですけど。
本当は、ツノ部分がちゃんと形成できた試作2号の方を、この両面テープで貼り直してみたかったものの、そのためにせっかくくっついているボンドを剥がすのは本末転倒。 なのでツノをドライヤーで形成し、この両面テープで貼り合わせても前後両方が閉じていてくれるサイズの、試作第3号を作りたいのですが……前述の通りもうスピンドルケースが _| ̄|○
ともあれ。 本来ならゴミにしかならないスピンドルケースを再利用できるなら、あとはボビン(百均で8個ぐらい入りが108円)と、両面テープ(1巻108円)、手持ち工具(ハサミとかヤスリとかドライヤーとか)で複数個作成できるのが、非常に便利でありがたいです。 ……なにせすでに、8個持ってる市販品で、ギリギリなんですよ、何故か。 一番の原因は、MAXまで巻いてしまった#40の白と生成り各二個ずつが、いまのところ完全に遊んでいるせいなんですが。そして中途半端に残っている、ネックストラップ作成時の段染めが1個と、渦潮作成時の#20の白糸……つまり今のフリーシャトルって2個だけか??
なまじ糸を巻くのに手間がかかるだけに、一度巻いちゃうとなかなか解く気になれなくて(−ー;)
なお、渦潮段染めバージョンの何枚かは、試作シャトル2号(ツノをドライヤーで整形したやつ)を使用して作成しました。 スピンドルケースは市販シャトルより少々柔らかいこともあり、使い勝手の違いはやはりあります。でも意外とストレスなく使用できてますね。これだけ頻繁にピコ繋ぎが必要なモチーフでも、慣れるとそう悪くはありません。コツは糸を引き出す際にツノを横向きにすること。そうすることで柔らかさが軽減され、良い感じにピコから糸を引っ張り出せます。
ツノなしのクラシックシャトルを使用している方なら、もっと違和感が少ないのでは?
あ、糸を巻ける量は、市販シャトルより気持ち少なめです。 市販シャトルだと、#20の糸で私が両手を広げた長さ×4、#40だと×8弱ほど巻けます。 しかしミシン用ボビン使用のこのシャトルは、#20の糸でその長さを「巻けて巻けないことはないけれど……」という感じです(#40はまだ試してません)。 少なくともボビン部分からは完全にはみ出すため、その長さの糸を巻いた状態で上下の板を取り外すのは無理でしょう。特に作業中にいきなり外れちゃう危険性とかを考慮すると、予防処置としてはそれぞれ×3、×6強ぐらいにしておくのが安全かと。
2016/08/18 追記: スピンドルケースが手に入ったので、改めてリベンジしてみました。 自分的には、このあたりで満足という仕上がりになってくれましたかね。
2017/03/25 追記2: ダイソーさんから、タティングシャトルしかも3個入りが発売されました! もうこれで手間暇と原材料費(ボビンだけで108円)かけて自作する必要はなくなりました。ありがとう、ありがとうダイソー・゜・(ノ▽`)・゜・
そして糸巻いたまま遊んでいるシャトルを空けるため&今度はスプリットリングの練習を兼ねて、またも新しいパターンに挑戦中です。
ぱっと見にはシンプルそうに見えるでしょうが、これでけっこうややこしいというか、手間がかかってるんですよ、これ。タティングレースをやる方ならすぐにお判りになるでしょうが。
例によって途中で失敗し最初からやり直したりとか、本に載っている編み図の通りだとちょっと美しくないのでいくらかアレンジしてみたりと、いろいろ試行錯誤中なのがまた時間を取っちゃって。 明日にはなんとか形になってくれるかしら……?
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No.7777
(創作:: タティングレース)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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