2012年02月26日の読書
2012年02月26日(Sun)
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本日の初読図書: ついに最終巻! えーと……こういうのを、デウス・エクス・マキナっていうんですっけ?? 魔女との戦いは序盤盛り上がりつつも、中盤でちょっとあれって感じになって、終盤は「いるならさっさと出てこいよ!」と裏表紙の遠景に立ってる方につっこみを入れてみたくなったりして。 ……いや、ララや彼女と縁で結ばれた周囲の人々の活躍と覚悟があってこその、場を整えられた上でのご登場だったのでしょうけれどね。でもあえて地上を這いずることを楽しんでいるというのなら、もうちょっと世界を救うことに積極的になろうよ……(苦笑) そして思いのほかエピローグが長かったです。エピローグというか、サーブルとグールの設定解説話が。サーブル……二人の天使からイヴ認定されてんのか。スゲエな。これ生い立ちも含めて、完全に主役レベルの設定作りこまれぶりですよね。もはやこれは、サーブル主役でのスピンオフを、是非!>香月先生 あとは契約の指輪は砕けてしまっているのに、当たり前のようにララと一緒に死のうとするバビロンに萌え。っていうか、一緒に刺してやるサーブルの空気読めっぷりがナイス(笑) しかしグールの存在は反則だよな…… そんなグールとサーブルは、今回の裏表紙でも遠景にちっちゃくでちょっとしょんぼりとか。せっかく二人とも素顔でしかもくつろいでるのに!! そして戦装束をUPで見たかったのに〜〜《o(><)o》 今回はずっと気になっていたネーヴェの件も含めて、シリーズ初期で散りばめられていた伏線が大量回収されていたので、また改めて最初の方を読み返したいと思います。 ともあれ、長編終了おめでとう&ご馳走様でした(^人^)
「限りなく愛情に近い友情(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n0438bb/
花街の娼婦に贈られた、愛らしい勿忘草の花束。 高価な宝石等よりも、ささやかな贈り物を好む彼女へのそれは、懐かしい人からの遠い約束の印だった ――
いつも来てくださる雪華さんが「小説家になろう」に登録されました。 これはいつか書く予定の長編小説のワンシーンだそうです。 なにやら意味深なやり取りにキャラの描写が、好奇心をかきたてられますvv
「死天使の覚書(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n0389bc/
同じく雪華さんの、こちらは中編……というか、オムニバス? やはり壮大なひとつの物語世界の、一部を切り取ったもののようです。 前半は黒翼の死天使と生と死を巡る、優しく温かくそして時に切ない物語集でした。個人的には「老婦人と少年」が好きvv 後半は一転して、女神に横恋慕された夫婦の悲しい結末と〈神喰い〉誕生の物語。 ご本人のサイトで登場人物紹介を読むと、カインのより詳しい裏事情が呑み込めます。 雪華さんの文章は、なんと言うか透明で繊細で、ガラス細工のような印象を覚えるんですよね……素敵です(ほぅ)
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No.3633
(読書)
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2012年02月25日の読書
2012年02月25日(Sat)
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本日の初読図書: 最終上下巻のまずは一冊目。 今回は一冊丸ごと「サーブル……vv」って感じでした。 っていうか香月さんは本当に、読者に何を求めていらっしゃるんだ(笑) 特にナージスのサーブルに対する言動とか。もう宿命の伴侶いる相手にあれって……純粋に鑑賞目的なのか、そうなのか? そしてサーブルはもう……大人の色気フェロモンだだ漏れさせつつ、それを自覚して色仕掛け(対象→坊主)をやっちゃったり、「女どもには内緒だぜ?」とか言いながら、煙草片手に珈琲かたむけたりと、なまめかしいことこの上なし。 最後でととのえる戦装束も格好良いったら。表紙絵の段階から目が釘付けだったんですけど、文章で読むともう……ッッ、もっと大きく描いて下さい!!>絵師さま 男四人で焚火囲んでワイワイやってるシーンとか、なんだか微笑ましかったです。部室で集まって馬鹿話してる学生達みたいで。あとグールが意外とサーブル以外にもちゃんと反応していて、ちょっと驚きました。……それにしても、いくら死なないからってああもあっさり燃やしちゃうとは、サーブルも思い切ったことを(汗) いくらグールでも、熱かったり痛かったりするだろうに……
ララは今回「失う怖さ」を知ることで、改めて覚悟を決めるというターンでした。それ故にいつもより少々見せ場が少ないというか、弱さが目立っていたというか。あとバビロン一冊の間に命の危機に遭いすぎ(苦笑) ついに入り婿認定されてるしvv
……ところでずっとずっと気になってるんですが、1巻でネーヴェが崖から落ちて助かった理由って、明らかにされてましたっけ?? これは最後まで読んだ後、イチからもう一周しなきゃだなあ。
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No.3630
(読書)
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2012年02月24日の読書
2012年02月24日(Fri)
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本日の初読図書: なにやっとんだ、修繕屋ーー!!(大爆笑) 前回「いつか大江戸へ遊びに行くわ」と約束していた修繕屋さん。よもや次の巻で早々にやってくるとは思いもしませんでした。しかも『あんな』格好でvv っていうか、このところ鬼火の旦那の出番が少なくて、キャラクター忘れかけてるよ。修繕屋に食われかけてるよ。頑張れ鬼火の旦那! お話としては、前回、前々回がよその土地の見聞録だったので、ネタが尽きてきたのかなあと心配していたら、今回はしっかり大江戸が舞台でした。もっともタイトルの「魔狼」が出てきたのは、かなりの終盤。今回は修繕屋さんと初花ちゃんと佐保風の、大江戸見直しツアーって感じでした。 あとこれまで謎だった「外地」こと「大欧州」についての説明とか。 「異界」と「外地」ってどう違うのかと思っていたら、通路で直接繋がっているのかどうかなんですね。しかしこう説明されると、じゃあ前巻に出てた「唐」は外地じゃないのかとか。ますます疑問は増える…… そうそう、雀の年齢がようやくはっきりしました。実年齢十七歳、ただし外見年齢は十四歳半とのこと。……たった十四歳で、どれだけ壮絶な人生送ってたんだ、雀ェ(汗)
そして佐保風の正体は、やっぱり東のなんでしょうか……?
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No.3628
(読書)
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2012年02月23日の読書
2012年02月23日(Thr)
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本日の初読図書: 「破壊神の産まれた日(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n5492y/
強大な魔力と不死の肉体を持つ、美しい聖女。 彼女はもともと異世界から召還された、レベル1の普通の少女だった。だが与えられた能力「スキル・転職システム」「不老」「死んでも若干弱くなって復活」の三つが、長い長い時間をかけて、彼女を神をもしのぐ聖女へと育て上げた。 そして千年に一度訪れる帰還の儀式のチャンスを控えて、彼女はひとつの決心を胸に抱く。今度こそ自分の世界に戻るのだと。それが叶わぬ場合には……
短編です。いきなり召還後三千年経ったところから始まってます。 ……残酷描写ありの、かなり鬱展開_| ̄|○ 復讐モノとして紹介されていたので読んでみましたが、ちょっとこれは辛い……(泣)
「破壊神のその後(小説家になろう)」 http://novel18.syosetu.com/n5800y/
↑上記作品の、別作者さんによる二次創作。 神をも殺して破壊神になった聖女のその後を書いてます。残酷描写ありながらも、本編を読んで殺伐とした気持ちがちょっと癒されました。 ……ちなみにTS系、つまりBL(笑)
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No.3626
(読書)
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2012年02月21日の読書
2012年02月21日(Tue)
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本日の初読図書: 八年ぐらい前に出版された、 Q.E.D. のガイドブック第一弾。 外観はコミックスとほぼ変わりませんが、内容は作者インタビューや仕事場訪問、キャラクターや各話の解説、作者おススメの映画やミステリ紹介などテキストがメイン。そのせいかお値段もちとお高く、出た当初は購入せずじまいでした。今回は古本屋で安いのを見つけたので、うっかりレジへ。 ちなみに話の解説が収録されているのは、コミック19巻の「賢者の遺産」までです。 ちょうどスキャナで取り込んだのがそのあたりまでだったので、PCで読み返しする際に目的の話を探すのに便利かなと思いまして。もちろんインタビューや作品の裏話なども充分におもしろかったです。 ……でもやっぱり、定価八百円はちょっと高いと思うんだ。 続編「ザ・トリック・ファイル」は、32巻までの解説が収録されていて定価七百円。 Amazon 古本だと251円か……むう、悩む……
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No.3623
(読書)
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2012年02月20日の読書
2012年02月20日(Mon)
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本日の初読図書: C.M.B. 19巻に収録の「大統領逮捕事件」を別視点から見た「バルキアの特使」。 禁固四十年の罪を受けた囚人と、彼の罪について語り合う書き下ろし「カフの追憶」。
後者は燈馬が老人の写真を出した段階で、最後のオチは読めました。やはり41冊目ともなるとパターンが似てくるのか。 しかしラストシーンはなかなか意味深ですね。燈馬くんにとっての「大事にすべきその一瞬」とは……ということですか。ふふふふふ。最近の話では燈馬くんと水原さんが、すっかり熟年夫婦のようでにやけてしまいます。何を食べたい? と訊ねられて、わざわざ手間のかかるものをリクエストして鼻で笑うなんて、初期の燈馬くんからは想像もつかないよvv そしてメインとも言える C.M.B とのコラボ作品。 やはり二作両方読むと、いろいろなことが腑に落ちてくれますね。そして異なる立場から見ると、双方にそれぞれの正義が存在するのだと実感させられます。 Q.E.D 側からだと森羅の言葉は理想に酔って現実が見えていない幼稚なそれに思えてしまうし、 C.M.B 側からだと燈馬は国のプライドを優先して冷たい建前を押し出しているように見えるし。でもそれぞれがそれぞれに、譲れない正義があるんですよね…… そして Q.E.D 視点を読んだことで、ようやく元大統領の側近が三人いたことに気付きました。昨日書いてた「眉の形が違う」キャラは、それぞれ別人だったわけで。そりゃ顔が違うのも当然ですヽ(´〜`)/ だってC.M.B では、三人が同席してるコマがなかったんだもん(しょぼん) あと後半、七瀬さんが不在だった理由も判りましたね。っていうか七瀬さんと水原さん強すぎるやろ……銃器を持った国際的武装組織しかも集団を相手に、素手と棒切れでなぎ倒す女子高生ってどんだけ……(汗) ともあれ、面白かったです。水原さんが「あんた達が頭がいいのは、交わす言葉を端折るためじゃねェだろ! イトコなんだからちゃんと話してこい」と燈馬に発破かけたシーンでは思わず喝采しました。 自分がそう読んだからもあるでしょうが、個人的には C.M.B → Q.E.D の順番で読んだほうが面白いと思います。
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No.3622
(読書)
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2012年02月19日の読書
2012年02月19日(Sun)
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本日の初読図書: 昭和三十年代に銀座にあった夢のようなクラブ、その美形店主の真実の姿を探る「銀座夢幻亭の主人」。 ダンサーを目指す少女が目撃した盗難事件で、周囲全てからその証言を否定されつつ己の進む道を見いだす「夜にダンス」。 悪政を敷いた元大統領の釈放を巡って、森羅と燈馬が国際司法裁判で対立する「大統領逮捕事件」。
戦後に夭折した女装美少年ママとか、どんな美味しいキャラですかvv まさかこのシリーズでそんな耽美な存在が登場するとは。 二作目は、警察って目撃者の身元をちゃんと調べないのかというツッコミをしてみたかったり。 そして上記二作はそうでもないですが、大統領〜はかなり殺伐としていてちと鬱になりました。悪政を敷いていた大統領が本当に半端なく外道で、読んでいて気分が悪くなるというか。最近こういう戦争ネタなど、市民が虐げられる話とかがどうにも受け付けられなくなってます(−ー;) 森羅と燈馬が対決というのも、きついシチュエーションでしたね……まあ、最後は天才同士の無言の了解が事態を気持ちよく解決してくれるわけなんですが。もうちょっとお互いはっきり物言おうよ、あんた達。っていうか燈馬。きみ森羅相手になると急に冷たくないかい? そうか、単に水原さんだけが特別なのvv ぶっちゃけ森羅が何歳なのかがポイントですよね。燈馬は子供相手に大人気ないのか、実はそんなに年齢離れていないのか。 って、既刊を読み返してたら判明しました。三巻時点で14歳。あれ? なんで日本で高校に入れるの?? あとこの話、キーパーソンになる元大統領の側近が、微妙に見分けにくくて参りました。コマによって眉の形とか違うような? しかも顔のアップが多いから、服装とかどの位置に立ってるのかとかが分かりにくくて……おかげでちょっと最終カタルシスが薄れちゃったのが残念でした。 さてこの話、 Q.E.D. 側視点もあるんでしょうか? 水原さんと燈馬の謎のやりとりのコマとか、あれ判明するのかな……
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No.3620
(読書)
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2012年02月17日の読書
2012年02月17日(Fri)
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本日の初読図書: 改造人間で必殺仕事人で復讐譚と、私の好きなエッセンスがみっちり詰まったお話。 しかもマスターが六十過ぎの親父で、秘められた過去持ちの銃の達人とか、おいしすぎるやろ(笑) そして最初の頃は外見鉄面皮で内心熱血なユウ君に惹かれてましたが、後半の感情丸出し、型にはまった建前や綺麗事を言わずに「自分のエゴ」を認めて突っ走った展開も良かったと思います。 長らく積みッぱなしだった最終三冊は、いちおう本誌では読んでいたものの、終わりごろは立ち読みも飛び飛びだった上に書き足しもついていたみたいで、十二分に楽しめました。そろそろ内容も忘れかけてたし(苦笑) ……某推理漫画の明智さんにしか見えないキャリア警視 真嶋さんとの決着回を読んでいなかったので、最後いきなり現れて物わかりの良いこと言ってるのが不思議だったんですよねえ。 実を言うと、連載始まったときは二〜三冊で打ち切りになるだろうなあとか思っていたりして。ちゃんと最後まで書ききられて本当に良かったです。 マスターと支部長の戦いは切なかったですが……百舌丸さんも、もしかしたらと希望を繋いでいたのですが(涙) まあ鈴蘭と赤銅がアレだったからまだしもですか。 正直ラストに突っ込み所はいろいろあるんですが 三人の戸籍とか、ユウの服を使い切っちゃったらとか、唯が成長していくにつれて脳内機械のメンテナンスどうすんのかとか まあ、めでたしめでたしで良かったです。 やはりお話の最後は、御都合主義でもなんでも幸せが良いと思うのですよvv
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No.3618
(読書)
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2012年02月13日の読書
2012年02月13日(Mon)
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本日の初読図書: 「虎と呪いと月の花(オンライン小説)」 http://hr.pandora.nu/rotoio/r_top.html
アパートで昼寝をしていて目が覚めたら、何故か見知らぬ森の中でした。 目の前にいるのは紫紺の髪に金の目をした美青年。しかし言葉が通じません。っていうか、言動がまるっきり三歳児? しかも着ているのが腰布一枚なんですけど?? そんな訳の判らない状況に放り出された普通のOL春野桜は、なんとか身振り手振りで彼の住まいへと案内してもらった。そこは枝で鳥の巣のようなものが作ってあるだけの、単なる洞窟。他に人間は誰ひとりいない。しかたなく空腹を川の水で誤魔化し粗末な寝床で眠りにつくが……深夜になって彼女を起こしたのは、紫紺の毛皮を持つ巨大な虎だった。 その虎はなんと言葉を話し、彼女に一輪の花を見せる。そして命じた。「女、蔓を結べ」と。 しかし重大な問題があった。桜は手先がとことん不器用だったのである……
以前読んだ「虎さんとわたし」と同作者様。前中後編完結済。 引き続き虎ネタですが、まったく別のお話です。しかし相変わらず毛皮がモッフモフvv 毛皮良いですよ毛皮vv 読んでいてちょっぴり「美青年より虎が良い……」と思っていたので、ラストには思わずニヤリとさせられました。それでこそ!(握り拳) 割と短いので、さらりと読めるしオススメかと。
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No.3611
(読書)
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2012年02月11日の読書
2012年02月11日(Sat)
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本日の初読図書: そろそろ退官も視野に入ってきた五十代半ば。娘と息子も結婚し、自宅に待つのは古女房ひとり。習志野空挺部隊で大隊長を務めるそんな今村二等陸佐に、隊内新聞の記者である女性二尉がインタビューを申し込んでくる。テーマは「自衛官の恋愛と結婚について」。古女房との馴れ初めを訊かれて照れ臭さに猛反発しつつも、ふと若かりし頃に思いを馳せる……表題作「ラブコメ今昔」 疲れ切った出張帰り、新幹線で席を譲ってくれたのは可愛い年下の男の子だった。聞けば職業は海上自衛官。その笑顔に惹かれた桜木歌穂は、積極的に狩りに行こうと、都合をつけては食事をしたり遊びに誘う。しかし決定的な一歩が出ないまま、友人以上恋人未満の状態で一年が過ぎた。どうして彼は好きだと言ってくれないのだろう。自分は弄ばれているのか? 悩む歌穂に彼が打ち明けた、気おくれしていた理由とは……「軍事とオタクと彼」 「広報に必要な適正は、女ったらしであることだ!」そんな言葉で広報室に引き抜かれた政屋一等海尉は、けしていい加減な男ではない。確かにコミュニケーション能力が高く、外部などとの折衝に向いてはいるけれど。そんな彼が今回任されたのは、自衛隊が舞台のドラマ撮影でTV局と連絡調整をすることだった。局側の調整役は、なかなか好感の持てる女性だったけれど、撮影自体はトラブル続きで……「広報官、走る!」 相田公恵の夫は、航空自衛隊の花形「ブルーインパルス」のパイロットだ。自衛隊広しといえども、ファンに群がられてサインを求められる自衛官など彼ら以外にはまずいない。そしてそのファンの中には、若い女性も多かった。ある日のこと、公恵はイベント会場で夫を囲む女性の一人から、意味ありげな嘲笑を向けられる。そしてその日からブルーインパルスの飛行イベントがある日には必ず、夫の制服にひそかなメモが忍ばされるようになった。若く美人な女と夫の浮気を匂わせるそれに、公恵は疑心と劣等感に苛まれてゆき……「青い衝撃」 上官からプチお見合いとして、娘の友人を紹介された手島二尉。しかし彼はその友人ではなく、上官の娘である有季とつきあうことになった。ちょっとした後ろめたさと背徳感から、上官へ交際を告げるのを延ばし延ばしにしているうちに、娘は自衛官と結婚させたくないと言われてしまい……「秘め事」 防衛大出身の矢部千尋三尉は、若い女性であっても既に下士官である。そんな彼女は吉敷という二曹の撮った演習の写真を見て、好感を持った。それは技術云々だけではない。そこに切り取られているのは一般受けする兵器装備の他に、泥にまみれ汗を流す、『生きた』自衛官の姿だったのだ。こんな写真を撮れるのは、現場叩き上げベテランの年輩かと思ったのだが。実際に目にした吉敷二曹は、千尋と三歳しか変わらない無口で不器用な青年だった……「ダンディ・ライオン」
「クジラの彼」に引き続き、自衛隊内恋愛物第二段。六話収録で、六話目の主役は一話目の女性二尉。リンクした話でサンドイッチされています。 いやあ、今回もなかなか深かった。 前作から一貫して語られる、「自衛官の伴侶としての覚悟」に感銘を受けます。……私には逆立ちしても無理だ。 個人的には表題作が面白かったです。古風な亭主関白オヤジの、若かりし青春? けして感情に突っ走る恋ではなかったけれど、じっくり熟成される味わい深い夫婦関係もある、みたいな。 「軍事オタク〜」もなかなか。海外派遣の間も恋人を不安にさせなかった、彼氏の力量に惚れそうです。私もオタク入ってるし、この彼氏は好感度高かったですvv 「青い衝撃」は……ちょっとサイコホラー的怖さや公恵さんの追いつめられっぷりが気の毒だったりしましたけど、旦那が包容力あるタイプで安心できました。落ち着いてからの公恵さんの逆襲も気持ちよかったです。 ……それにしても有川さん、今度の後書きは「ファントム無頼」ですか。どこまで懐かしい気持ちを鷲掴みにしてくれるんだ(笑)
さて、有川さん関連で地元図書館にある本は、これでおおむね読み尽くしました。あとはシアターとか三匹のおっさんの続編待ちですかね。早く出てくれると嬉しいな〜♪
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No.3608
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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