よしなしことを、日々徒然に……



 2012年04月10日の読書
2012年04月10日(Tue) 
本日の初読図書:
「剃刀」志賀直哉

床屋辰床の主人 芳三郎は、その剃刀の腕を見込まれて先代の娘と結婚し、店を引き継いだ。髭をあたる際は撫でてみて少しでもざらつけば、毛を一本一本押し出すようにして剃らなければ気が済まない。それで客の肌を傷つけたことは一度としてなく、客からは芳三郎に剃ってもらうと髭の延びが一日違うと評判だった。
そんな芳三郎が、珍しく風邪を引いた。高熱に身体がうまく動かないが、店にはまだ若い男と小僧が一人いるだけで、とてもではないが手が足らない。
親方じきじきにお願いすると置いていかれた剃刀の研ぎも、指先が震えて思うようにしあげることができず、芳三郎の苛立ちはいや増していった。
そんな折りにやってきた客は粋がっている田舎者で、いつものように剃れずにいる芳三郎の様子を気に留めることもなく、無神経に眠りこけてしまった。どんなに懸命になっても、柔らかい咽の部分がどうしてもうまくいかない。苛々から怒りを通り越し、泣きたいような気分になってきた芳三郎は、やがて身も気もすっかり疲れ果ててしまった。
かつて客の顔を傷つけたことのなかった芳三郎の手元が、わずかに狂う。
ほんの五厘。ごくかすかにひっかかったその刃の先が、もたらした結末は……

ハードカバーで12ページほどの短編。
父が前々から「若い頃に読んで、強烈に印象に残ってるんだ」と語るくせに、結末をちゃんと覚えていなかったので、気になって借りてきました。
うん……確かに強烈な話ではありますね。志賀直哉は初めて読みましたけど、こういう話を主に書かれているんでしょうか。正直、近代文学は守備範囲外でして。泉鏡花と宮沢賢治、芥川龍之介ぐらい(しかもみな数編)しか読んだことがないのです。この話はちょっと龍之介っぽい感じがするような。
芳三郎の心理がだんだん高じてくるあたりは、なかなか圧巻です。この短さにも関わらず思わず文章に引き込まれてしまうあたり、この短編がさまざまな全集やアンソロジーに収録されているのも納得できたのでした。
No.3695 (読書)


 2012年04月07日の読書
2012年04月07日(Sat) 
本日の初読図書:
4150102775虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫SF)
アルフレッド・ベスター 中田 耕治
早川書房 1978-01

by G-Tools
時は25世紀。人々はジョウントと呼ばれる瞬間移動を身に付けることによって、一瞬にして様々な土地へと転移することが可能になっていた。その副産物としてあらゆる乗り物は金持ちが持つ贅沢品となり、また強盗や略奪が横行する物騒な世の中ともなっていた。貿易バランスが崩れたことによって、火星より内側を圏内とする内惑星連合と、木星以遠の各衛星が属する外衛星同盟との間にも一触即発の緊張が存在している。
そんな活気と猥雑さに溢れた時代。
ごくありふれた宇宙船乗りの一人であるガリヴァー・フォイルは、死の危機に瀕していた。遭難した輸送船ノーマッド号にひとり閉じこめられ、狭い気密ロッカーの中で乏しい空気と食料を頼りに半年間も漂流していたのだ。宇宙空間の中では、瞬間移動をすることができない。どうしてこんなことになったのか、彼はほとんど覚えていなかった。すべての記憶は遭難の衝撃と、気が狂いそうな孤独の中に消えていた。
そしてある日、ようやく近くを宇宙船が通りがかった。必死になって救難信号を送ったフォイルだったが、しかし何故かその船は信号を無視し、フォイルをうち捨てて去ってしまう。絶望と怒りの中で、フォイルはその宇宙船〈ヴォーガ〉に復讐することだけを拠り所に、生き抜くことを決意し、壊れた船をなんとか動かそうと試み始めた。
やがて ―― 気の遠くなるような努力の果てに、ノーマッド号はようやく動き出した。そうしてたどり着いた先は、小惑星帯の中にある忘れ去られた科学人の星。彼らは独自の科学と文化のもとに暮らす、25世紀最後の野蛮人だった。
フォイルは科学人達によって、顔中に虎の如き異様な刺青を施され、仲間の一人として婚姻を強要される。それを拒みかろうじて逃げ出した彼は、ようやく地球へと戻り、〈ヴォーガ〉への復讐と己が何故見捨てられたかの調査にのりだすのだったが……

厳窟王派生作品。古典SF不朽の名作……だ、そうです。
歯切れが悪いのは、個人的にはちょっと微妙だったからです。うん……内容や翻訳が古いのもあるんでしょうが、少々話に入りにくかったです。正直文章が判りにくい部分が随所にあって。地名や固有名詞の訳も古いし。
設定やストーリーだけ追うと、それなりにおもしろいと思うんですけどね。最後の方のフォイルが時空を越えてジョウントするくだりの表現も、なかなかに迫力がありましたし。
いっそ新訳が出てくれてたら良かったかもしれません。
あとは……内容的に、厳窟王や白髪鬼、雪之丞変化などにある周到さや高潔さが、フォイルには欠けるところが感情移入のしにくかったところでしょうか。「目には目を、歯には歯を」にのっとり「悪には悪」「善には善」を返す前者に対し、フォイルはとにかくぶつかって、殺すわ犯すわ破壊するわ。相手が悪人だろうが、なんの関係もない無辜の人だろうが、いっさいお構いなしです。科学人達だって、そりゃあ固有の文化をいきなり押しつけたのは悪かったかもしれないけれど、遭難者を善意で助けて治療してくれたんだから、あそこまでされることはないと思うんだよ……ましてやロビンやジズは言うまでもなく。
最初は弱かったと思える復讐の動機が、やがて見えてくるノーマッド号の遭難の真相などから、納得できるものに変わってくるのは良いのですけれど。
あとオリヴィアはどうなったんだとか、フォイルのその後とか、いろいろひっかかりどころが残ります。
むう……私が求めているのは単純明快で爽快かつ痛快、そしてスタイリッシュな復讐物なんですけど……なかなか難しいですねえ……
No.3689 (読書)


 2012年04月02日の読書
2012年04月02日(Mon) 
本日の初読図書:
4125011923天使たちの課外活動2 - ライジャの靴下 (C・NOVELSファンタジア)
茅田 砂胡 鈴木 理華
中央公論新社 2012-03-27

by G-Tools
いろいろ邪魔が入って、読むのに二日かかってしまいました。
新シリーズ二巻目もライジャと金銀黒天使。今回は割とささやかめの事件でした。
キャラクターは元・暗殺者コンビに加え、「ファロットの休日」でヴァンツァーと友人になるという偉業を成し遂げた元盲目の少女、ビアンカが再登場。……すいません、名前覚えてなくて最初は誰!? と思ったり。あのヴァンツがジンジャー以外に笑いかけるなんて、と……いや、むしろジンジャーに対しては無愛想モードのまんまですね。それはそれで読んでいてほくそ笑むカップルなんですが。ビアンカとの親しげなやりとりは、リィ達ならずとも目を疑いました。これはビアンカが魅力的なキャラでかつ、ちゃんと別に本命がいるあたりがポイントなんでしょう。
あと真っ赤に雪結晶模様の靴下をはいたライジャは、想像以上にお似合いで格好良かったです<イラスト
……もっともお師匠さんは、そのさらにはるか上を行きましたが(笑)
そうそう、前作の後書きを見て、お師匠さんの短編読みたい! でも私のPHSじゃ yorimoba 見られないとしょぼんとしていたのですよ。それが今巻で早々に収録してもらえて大喜びしました。口絵にもばっちりカラーで描かれてくれて嬉しさ倍率ドン。ははは、確かにこの人じゃ学生には見えません(苦笑)
怪獣夫婦(特にジャスミン)とライジャの対面もひそかに期待していたのですけれど、どうやらそれは今回も含めてしばらくない模様。その代わり次作では怪獣夫婦が、惑星トルゥークへのりこみアドレイヤお師匠とご対面とのことで。それはそれでまた楽しみですvv
短編の再録、どうせならイラスト集に載ったという怪獣夫婦の結婚式とやらも、早く収録してくれないかなあ……

ところでひとつ謎が残っている気がするのです。なんで正真正銘善意のプレゼントだったものが、学内便で差出人不明の謎荷物として届けられたんでしょう? 途中で紛れ込ませたのかとかぶっそうな予想を立ててましたけど、彼女は別に特別なことなんてしてなかったですよね??
No.3681 (読書)


 2012年03月30日の読書
2012年03月30日(Fri) 
本日の初読図書:
4894257181死なない男に恋した少女 (HJ文庫)
空埜 一樹 ぷよ
ホビージャパン 2008-06-30

by G-Tools
高校二年生の乃出狗人(のでくぎと)は、一見すると普通のどこにでもいそうな少年だ。しかしそんな彼は県下の高校すべてを束ねる番長として、その名を馳せている。なぜならどんな不良やチンピラに喧嘩を売られても、最終的に立っているのは彼だったからだ。
狗人は「死なない男」だった。大人数でフクロにされようが、刺されようが撃たれようが、平気で起きあがってくる。最終的に疲労困憊し、あるいは恐怖にかられ逃げてゆくのは、常に相手の方。ゆえに平穏無事に過ごしたいと願う狗人だが、その意に反し恐るべき不良として周囲から恐れられていたのである。
ある晩のこと、狗人はコンビニ帰りに偶然殺人現場に出くわした。全身血塗れになりながらナイフをふるい犠牲者を滅多刺しにしていたのは、狗人と変わらぬ年頃の美少女。彼女は呆気にとられた狗人の心臓をも、容赦なく刺し貫いて立ち去った。
そして翌日。いつもと同じくごく普通に登校した狗人のクラスに、転校生がやってきた。清楚なお嬢様風の転校生は、桐崎恭子と名乗る。紛れもなく昨夜の殺人犯であった。驚く狗人と同様、彼女も殺したはずの狗人を見て驚愕しているようで。
昼休みに体育館裏で顔を合わせ、再度の話し合い……もといナイフの洗礼を受けた狗人は、自分が不死身であることを恭子に告げる。すると彼女は顔を輝かせた。そうして狗人の両手を握りしめて叫ぶ。
「すばらしい! 恋人になってくれ!!」
桐崎恭子は、刃物で肉を切ることに快感を覚える天才連続殺人鬼だった。なにも人を殺したい訳ではない。けれど人間は脆く、切ればすぐに死んでしまう。そんな彼女にとっていくら切っても死なない狗人は、初めて出会えた理想の男だったのだ ――

「不死身だけれど、普通の感性を持つ男子高校生」という紹介文に釣られて購入しました。久しぶりに読んだ気がするライトノベルです。
……うーむ、なんだろう、この読後感は(悩)
以下の感想は微妙なのでたたみます。
No.3678 (読書)


 2012年03月29日の読書
2012年03月29日(Thr) 
本日の初読図書:
4101174113吉原御免状 (新潮文庫)
隆 慶一郎
新潮社 1989-09

by G-Tools
松永誠一郎は長いあいだ肥後の山中で、一人鳥獣達と暮らしてきた。棄て子であったという。赤子の頃、宮本武蔵に拾われ十四歳までに刀法を叩き込まれたが、武蔵の遺言により二十五まで山を出るなと言われ、それに従って生きてきたのだった。孤独の中で己の刀を磨き上げ、ようやく自在を得たその時を待っていたように、山を下りる日が来た。
武蔵は死に際し、二十六になったら江戸吉原の庄司甚右衛門を訊ねよと言い、添書きまで遺していた。その言葉に従って長旅を続けようやく吉原にたどり着いた誠一郎だったが、彼は吉原がどういう場所かも、花魁のなんたるかも知らずにいた。
何も知らぬまま町で甚右衛門の名を出した途端、誠一郎を多数の殺気が取り囲む。そしていぶかしむ彼へ、吉原の創始者である庄司甚右衛門は、十三年も前に死んでいると告げられた。
甚右衛門の息子はこころよく彼を迎えてくれ、そのもとに滞在することとなった。やがて誠一郎の素性 ―― すなわち宮本武蔵の弟子であることが知れると、町中から浴びせられていた殺気は、打って変わった温かいものに変じた。
そして彼の前に姿を現した、謎の老人 幻斎。老人は吉原についてのあらゆることを、教えようと言う。
そうして誠一郎は知らず知らずのうちに、吉原の存亡に関わる事態へと、流されるように巻き込まれていくのであった ――

丸六日かかってようやく読了。
以下、ちょっと辛口につき記事をたたみます。
No.3677 (読書)


 2012年03月28日の読書
2012年03月28日(Wed) 
本日の初読図書:
「五十番目の側室(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n0956q/

異世界入れ替わり召喚モノ。
三部作のとりあえず一部。
冷徹極まりなく、孤高の王と呼ばれ国民から怖れられている国王の元へ、五十番目の側室として召し上げられる少女エリザベスと、三ヶ月の期間限定で意識交換されたOLみのりの、千夜一夜的物語。
No.3676 (読書)


 2012年03月25日の読書
2012年03月25日(Sun) 
本日の再読図書:
B002JTVB30No.1 リンナ 全2巻完結 [マーケットプレイスコミックセット]
石田まさよし
小学館

by G-Tools
思い切りケンカをしたいがために、わざわざ素行の悪い高校を選んで入学したケンカ好き少女 成城隣名。
退屈をもてあまし、普通の学校から転校してきた天才少年 祖師谷大蔵。
そんな二人がタッグを組んだ。まず目指したのは、良い暇つぶしになりそうな生徒会長の座。
大蔵の作戦勝ちでまんまと当選したリンナは、退屈しのぎに華道部を潰そうとしたことで、学園を裏で支配するシンジケートの存在を知る。
これは楽しくなりそうだとさっそく調査を始めた二人だったが、その規模は予想以上に大きくて ――

再読図書です。
小学生の頃、長兄が持っていたのを読んだ記憶がうっすらとあり、このたび読み返したくなって古本をポチッとしてしまいました。
いやあ……意外と覚えているものですね(笑)
そして当時は気付けなかったツッコミどころが、いま読むとあちこちと。っていうか、もはやどこもかしこも全てがツッコミどころ(苦笑)
少年向けの微笑ましいお色気とか、ス●バン刑事的バトルとか、いやはや懐かしいったら。
当時はこういうのがおもしろかったんですよねえ(しみじみ)
No.3672 (読書)


 2012年03月23日の読書
2012年03月23日(Fri) 
本日の初読図書:
4864231567MOON・TRICK(3) (冬水社・いち*ラキコミックス)
森本 秀
冬水社 2012-03-20

by G-Tools
昼夜変身FT、シリーズ三作目。
キャラの見分けが難しくなってきました(苦笑)
もともとこの方の描かれるお話はキャラ数が多いほうだと思いますけれど、このシリーズはまた……三冊目で既に、主要人物だけでこの表紙に描かれている人数がいるって(汗) しかもそのうち半数が、昼夜で姿が違うし(苦笑) 一番右中段の美人さんは誰かと思いましたよ。シンさんですよね?
そしてさらに橘さんとか、謎の黒豹の人とか増えてゆく……
謎といえば、黒豹の人もそうですが、大雅くんの過去とかミル・プロの陰謀とか、今後の展開が気になる所です。何故か全身傷だらけな、蓮さんの今昔とかも。
今回嬉しかったのは、黄植さんとの歩み寄りでしょうか。いやあ、初登場時から気になっていた好みキャラなので、家族入りしてくれて万々歳ですvv 鉄面皮のまま斗哉のしっぽモフモフとか可愛すぎ。
お父さんトリオもそれぞれ魅力的だし(特に楪父)、新キャラ橘くんは昼も夜も男前だしvv
あと体質が変わった点では、衣咲が地味に得してますよね。ちゃっかり耳が普通の形になっているので、これからは昼でも夜でも普通に外出できるんじゃないでしょうか。芸能界ならカラコンとウィッグでーす、で誤魔化せそう。
そして前からちらほら気になっていたモブのGDキャラ、やっぱり意識して遊んでらしたそうで(笑)
ちなみに2巻で衣咲が出てたPVのアーティスト、某所のブログを拝見するまであの二人だとは気付いてませんでした。むう、うかつ。
今回1巻から読み返して、改めてグレイとかアレクとか冠とか城ちゃんとか、ちょこちょこは見つけたんですけど、きっとまだまだ見落としてるんだろうなあ。
……予告編によると、4巻では思いきり厨房のヌシがご登場な模様です(笑)
No.3670 (読書)


 2012年03月22日の読書
2012年03月22日(Thr) 
本日の初読図書:
4163276203ガリレオの苦悩
東野 圭吾
文藝春秋 2008-10-23

by G-Tools
湯川先生のシリーズ四作目。
ずっと出ていることすら知らなかったんですけど、最近になって図書館に入荷。二ヶ月ぐらい予約待ちして、ようやく借りられました。
……唯一ドラマを見た2時間スペシャルが、オリジナルストーリーではなくちゃんと原作付きだったことも初めて知りましたよ。五作収録されているうちの二作(「落下る」、「操縦る」)がドラマのもとでした。こうして読んでみると、かなり忠実な映像化だったんですね。……ツッコミどころだった、窓から飛び出した刃物がピンポイントで釣り糸や木の根を切ったり、湯川先生突然着衣で海に飛び込み20m潜水&証拠発見とかはドラマ独自展開でしたが(苦笑)
しかし今作を読むと、「……あれ、湯川先生ってこんな人だったっけ?」と思います。これまでこの手の素人探偵モノにしては、湯川先生も草薙さんも、拍子抜けするほどアクのない普通の人だった気がするんですけど。なんか今作ではドラマのキャラクターに近い、変人度が加味されているように思えてなりません。
草薙さんが出世してしまったせいか、現場で行動を共にするのが女性刑事 薫さんになっているところも、印象がドラマに近づいている一因かもしれません。良くも悪くもエンターテイメント度が増したんじゃないでしょうか。 私の中では湯川先生=佐野史郎だったのが、今作では福山さんっぽく感じられちゃうし。
話の内容としては、やはりドラマの元となった「操縦る」が一番おもしろかったです。トリック、動機、犯人の造形、そしてラストシーン。どれも印象深いです。特に魅力的な犯人像というのは、なかなかお目にかかれなくて貴重かと。
「指標す」で湯川先生がダウジングについて示した結論も、科学者らしからず、人間として素敵なものだと思います。
「落下る」は……映像化された時から、なんというか辛かったです。いや本人は判っていて、あえて可能性を示してみせただけなんですけどね。やはり探偵が的外れな推理をするのは、どうにもいたたまれないのです。
「密室る」は、まあ可もなく不可もなく。文章だと、いまひとつホログラムがどういうものか判りにくいのが難点でしたか。
「攪乱す」は、逆恨みって怖いなあというお話。トリックよりも心理的な描写がおもしろい作品でした。こういうのを読むと日常生活を送るのが怖くなりますね。逆恨みされた湯川先生はもちろん、殺された人たちさえも、完全に災難以外の何ものでもない通り魔的無差別だし。
そして民間人に、思いきり命がけの囮捜査させてるんですが……やはりフィクションですねえ(苦笑)
巻末リストによると、ほかにもまだシリーズの作品がある模様。そちらもチェックしておかなければ……
No.3668 (読書)


 2012年03月17日の読書
2012年03月17日(Sat) 
本日の初読図書:
「テス国物語(小説家になろう)」〜85話
 http://ncode.syosetu.com/n4626l/

テス国はザイ領の一角ミーミル村で平和に暮らしていた、十二歳の少女。
しかし村は戦火に襲われ、彼女は村人ともども奴隷商人に売られてしまう。さらに不幸なことに、家を焼かれた際に全身ひどい火傷を負い、視力と声を失ってしまった彼女は、役立たずとして奴隷商からも見放され道ばたにうち捨てられた。
けれど本来ならそのままのたれ死にするはずだったところを、正体不明の少年が拾ってくれた。どうやら貴族らしいその少年は、穏やかな物腰で彼女を扱い、怪我の手当てをして柔らかなベッドに寝かせてくれる。
身元の定かでない少女を側に置くためには理由がいるから、君は僕の奴隷という事にしたいんだ、と告げて。
言葉も話せず目も見えず、文字も書けない少女は、そうしてご主人様の奴隷となった。
ご主人様の名はザイ・テス・ヒ・ロキ。後にテス国の内乱を収め繁栄に導き、三賢王の一人として称えられる少年。
そして奴隷の名はマサキ。ロキの唯一の妻であり王妃となり、銀の聖女や銀の女神と呼ばれる守護対象にして信仰の対象となる少女。
それは異常な執着を自らのモノに抱く狂王と、主人を一心に慕う奴隷の物語である。

本編は一応?完結済。番外の途中で更新停止してます。
……試しに冒頭をチラ読みしてみたら、うっかり没頭してしまいました(遠い目)
えーと、なんというか、非常にアブノーマルなお話です。R−15。それも非常にその、描写は詳しくないんですけど、内容的に汚い・残虐・猟奇・狂気的方向にあります。
基本的に主役視点のため、うっかりのどかな溺愛&成り上がり物だと思いそうになりますが、それは洗脳です。途中で我に返ってこれはヤバイと思いましたが、それでも読み続けてしまいました。洗脳って恐ろしい……
一応、81話で本編は終わってるそうです。なんか一部に謎が残ってますが(神聖帝国の巫女が何故マサキに執着してるんだろう? もしかしてマコトちゃん??)
そして42話までが第一部だそうですから、興味がおありならそこまで読んでみるのも……とか言いつつ、この作品を勧めるのは私の趣味が疑われそうな気がしたりしなかったり(汗)
ともあれ、突出して特徴のあるお話であることは確かです。
No.3665 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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