よしなしことを、日々徒然に……



 2013年01月11日の読書
2013年01月11日(Fri) 
本日の初読図書:
4061312804英雄ここにあり―三国志 (中) (講談社文庫)
柴田 錬三郎
講談社 1975-06

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……ようやくここまでたどり着いたか、な中巻読了。
中巻400ページ目にしてやっと、孔明さんが劉備のもとに参じました。な、長かった……そして物語は(おそらく)「赤壁」に向けて、着々と準備を進めてゆく場面で以下最終巻へ。

今回の見どころは、なんと言っても「関羽千里行」でしょう!
私は寡聞にして知らなかったのですが、三国志の中では有名エピソードらしいですね。

関羽、あんた単なる「一見偉そうに見えるだけの髭親父」じゃなかったんだ。

……いや、酷い言いようだとは思いますが、ほんとそんな感じで(苦笑)
とにかく劉備主従は、「人徳によって誰かの守護下に入る」→「土地を与えられる」→「張飛が馬鹿をやる」→「関羽フォローしきれず」→「惨敗し土地を失って落ちのびる」のエンドレスで。もうおまえら、少しは進歩しろよともの申したく。 地図を片手に読んでいると、劉備陣営の中国全土を股にかけた迷走ぶりに眩暈がしそうです(−ー;)
今回も張飛がむざむざと敵の罠にはまり、劉備は自分の立場もわきまえず自らそれを助けに行って、あえなく敗走。張飛ともども行方不明。
ただ一人残された関羽は、主人から託されたその妻子を守るべく、曹操の捕虜となり許都で虜囚の身に。勇猛な武将である関羽を配下に加えようとする曹操から、金銀財宝やら高い地位を贈られるも、それらすべてに見向きもせず、しかし怒りを買って切り捨てられぬよう、文字通り決死のバランス感覚で過ごすこと一年あまり。
ようやく劉備の消息が知れるや、すべての財物を目録付きで置き残して、妻子を護衛しつつ千里を越えて劉備の元へとひた走る……くぅぅっ、格好いいじゃないか! 今までが今までだけに(爆)

それを見送る曹操がまた粋なんだ……どんな金銀財宝や弁舌を尽くそうとも、ついに関羽の志を移すこと叶わず。天下に比肩する者なき義士よ! と、わざわざ馬を駆って路銀を渡しに行き、なお受け取ってもらえぬずとも余の徳が薄きゆえと反省し、せめて一枚の衣服を贈る。そうして馬上から見送るその後ろ姿の佇まい、さすがは曹操!

……それに引き比べ、張飛よ……劉備や関羽と「死ぬときは同じ」とか誓っておきながら、劉備が生死不明の一年間、やってたのは山賊の親玉か……(−ー;)
そもそも張飛がたまに頭使ったと思ったら、何の罪もない一平卒を片目潰れるほどボコボコにしまくって、嘘の情報を持たせて敵に寝返らせるって……しかもその成功を「我が策略はどうだ」と胸張って誇るって、それが仁義を売りにした陣営のやることかと。いやもう、さすがは中国クォリティ。兵隊の命などゴミのようだヽ(´〜`)/

そして孫策よ……前回「今後が非常に楽しみ」と書いた、私の言葉を返せ。まさかよもやのその最期って……(遠い目)

孔明が味方についてからも、相変わらず劉備さんは「民達を見捨てることはできぬ」と無茶を言っては、折角の策を無駄にして結局民達もろとも壊滅の憂き目を見たりとか。ちょっとはマシかと思えた超雲子竜は超雲子竜で、かの有名な子供を懐に入れての一騎駆けが、実は自分のうっかりで敵陣に取り残された子供を助けに行った(しかも母親はそのせいで死亡)んだとか、もうつっこみどころが満載。
孔明よ……ほんとに、ほんっとーにこの陣営について、悔いはないのか??

三国志って、ええと正史じゃなく演義?って、本当にこういうお話なんでしょうか。どこまでが柴錬の脚色なのかがよく判らないので、いまひとつあれなんですが。
まあ、お話としては非常におもしろいですよ? むしろそれだけ惹き込まれるが故に、いっそう苛立ちがつのるというか。
まあそれは、どの陣営に感情移入するかにもよるんでしょうけど。
……私が昔に挫折したのは、劉備よりで読んでいたからかもしれません。今はどっちかというと曹操よりです。この人はかなり初期から思想にもキャラクターにもブレがないので、安心して読めるというか。

ちょうど今日、BSプレミアムで曹操をメインにしたドキュメンタリーを見たんですけど、近年では中国でも曹操のことを見直す動きがあるらしいです。ラストの展開を考えても、やっぱり曹操よりで読む方が精神衛生上良いかも……?
No.4462 (読書)


 2013年01月08日の読書
2013年01月08日(Tue) 
本日の初読図書:
4160091172鬼平犯科帳 (17) (文春時代コミックス)
さいとう たかを 池波 正太郎
文藝春秋情報出版 1996-12

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4160091253鬼平犯科帳 (25) (文春時代コミックス)
さいとう たかを 池波 正太郎
文藝春秋情報出版 1998-06

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録画しておいた「泥鰌の和助始末」を見て原作を読み返したくなったものの、せっかくなら読んでいないバージョンをということで、マンガ版にしてみました。ありがとう、地元図書館vv
ネットで調べたところ、泥鰌〜は25巻に収録とのこと。そして以前に16巻までは読んでいたので、ついでだから17巻も借り出してみたりとか。

収録作は、
17巻→「泣き味噌屋」「高杉道場・三羽烏」「白まむし」
25巻→「泥鰌の和助始末」「一本眉」

どれもほのかに記憶にはあるけれど、こんな話だったっけ……? と思ってしまうのは、すっかり内容を忘れているからか、それともそれなりにアレンジされているのか。
メイン目的だった泥鰌〜は、ドラマとだいぶ内容が違いました。っていうか、ドラマの方がより泣ける感じ?
ドラマでは和助が一人で鬼平の恩人と裏の顔がある大工を兼ねつつ、実働部隊として雇った盗賊や面倒見ている若者に裏切られるエピソードが盛られ、ラストいまわの際の和助と平蔵さんの交流など、実にしみじみとさせられたものですが。そのへんはまるっとドラマオリジナルアレンジだったようです。
……このマンガ版もまた、あるいはアレンジされているのかもですけれど、こちらでは和助さんと平蔵さんの恩人は別人で、その二人が組んでおつとめをちゃんと成功させておりました。和助は生き残って息子の菩提を弔うし。まあこれはこれでしっかりとおもしろいんですが。
そういえば鬼平の特徴である、ひとつの話で作中時間が平気で半年一年過ぎつつ、それでも「準備を急ぎすぎている」と表現される独特の流れも、ドラマにはあったのにマンガにはありませんでした。ふむ……?

ともあれ25巻は、同じく二時間ドラマになっている「一本眉」も収録されており、なかなか美味しい巻でございました。
17巻はまあ、いつもの雰囲気かな? 息子辰蔵がそこそこ活躍したのと、若い頃の平蔵・左馬コンビが見所といえば見所かと。
No.4457 (読書)


 2013年01月06日の読書
2013年01月06日(Sun) 
本日の初読図書:
4061312790英雄ここにあり―三国志 (上) (講談社文庫)
柴田 錬三郎
講談社 1975-04

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先月の24日から読み始めて、ようやく1冊目を読み終わりました。
……まだ全3巻の1冊目だよ……(遠い目)

ともあれ、柴田錬三郎版三国志です。
読み物としては、確かにおもしろい。本家「三国志演義」にどこまで忠実なのかは判りませんが、今まで途中挫折してきた各バージョンとはかなり趣が違って、心躍らされる描写が次々と出てきます。
なにしろ冒頭一行目からいきなり、

 おどろいたことであった。
 人間が、空から降って来たのである。

ですよ? そりゃもうびっくりして、「なに? なに? どういうこと??」と話に惹き込まれようというものです。

最初はおなじみ劉備主従の出会いから。
ここがまたちょっと意外で、かの有名な「桃園の誓い」シーンがありません。関羽と張飛が元から義兄弟で、いきなり劉備の器量を見初めて押しかけ臣下になるんですよ。なのでこの二人は、常に劉備のことを「わが君」と呼んでいます。
勝手ながら親愛の情を込めた「兄者」呼ばわりされているイメージを持っていたので、そこのところちょっと違和感があったりとか。

そして曹操。
こちらも勝手に悪役のイメージを持っていたんですが、なんだよ格好いいじゃないですか!
なんというか、織田信長っぽいです。男らしさを充分に備えた秀麗な面差しで、子供の頃はならず者を引き連れてヤンチャの限りをしつくし、長じてからは野望を胸にその知略でもって成り上がる。圧倒的なカリスマ性を持った、「治世の能臣、乱世の奸雄」。
逃亡中にかくまってくれた人の家をうっかり勘違いで皆殺しにしたあげく、発覚すると厄介だからと父の代から恩のある家主まで斬り殺して後顧の憂いを断つとか、随所に見える冷酷さがますます信長的な感じ。でも有能な部下は大事にして、換言にも耳を傾ける器量を持ってるところとか素敵vv

さらに意外だったのが孫策です。
この人に関してはほとんど事前知識がなく、「なんか影が薄くって、三国の中でも最初に滅びる国の人」という程度の認識だったんですけど、上巻も残りわずかになったあたりから、いきなり活躍し始めます。戦場でも先頭に立って戦いまくり、出会う豪傑共をばっさばっさと切って落とします。それでいて年は一番若く、その時点でまだ二十歳になったばかり(あとの二人は、概算でも四十いってるはず)。
これは学友の周瑜も含めて、今後が非常に楽しみですなvv

そんな両者にワクワクさせられていると……なんか劉備主従がすごく情けなく見えてきて(−ー;)
関羽はともかく、張飛は完全に脳味噌筋肉。同じような馬鹿を何度も繰り返しては、それが原因で玄徳さんは、居城を捨てて放浪の身になる羽目が再々。
っていうか玄徳のあまりの覇気のなさに、関羽じゃありませんが、見ていて歯噛みしたくなります。正道正道って、それでお腹が膨れるの?? ついてくる一般兵達に対して、もうちょっと責任持とうよ! と思ってしまったり。
……高校生の頃とかに途中挫折したときは、「徳のある人格者なんだなあ」と普通に感心して肩入れしていたのですけれど、この年になるとむしろ自分の野望に正直かつアクティブな、他の二人の方がよっぽど感情移入しやすくなってきたようです。

それにしても覚悟はしていましたが、さすが中国、話のスケールがでかい。そして名前のバリエーションが少ない _| ̄|○
基本的に人の名前が二文字なので、敵にも味方にも同じ名字や読みが氾濫しまくり、本当に親戚だったり縁もゆかりもなかったりするそれらの人々が、ときに同盟しときに敵対し、文字通り昨日の味方は今日の敵状態が続くので、もう誰がどれやらヽ(´〜`)/
なんとか「この袁さんは北西の方に拠点を持ってる人で、この袁さんは南の方の太守」といった感じに場所的な印象で覚えてみようにも、ただでさえ中国は土地勘がないうえにあんまり広すぎて、ネットで地図を探してプリントアウトしてみても、載っていない地名がたくさんあり、位置関係がもう訳ワカメッス。 淮南と江東ってどのあたりよ……寿春と南陽って同じ都市なの??

ともあれ、
上巻ラストは孫策から国璽を手に入れた袁術が、天子を僭称しようと名乗りを上げたあたりまで。
まだ孔明もまともに登場せず、三国は影も形もない状態でこれですから、この先もまだまだ長そうです。
まあ、途中に他の軽い読み物なと挟みながら、ボチボチ進めていきましょうかね……
No.4450 (読書)


  2012年の読了図書
2012年12月31日(Mon) 
「影武者徳川家康」上巻 隆慶一郎
「翼の帰る処」3下巻 妹尾ゆふ子
「クジラの彼」有川浩
「世界記憶コンクール」三木笙子
「ストロベリーナイト」誉田哲也
「人形遣いの影盗み」三木笙子
「影武者徳川家康」中巻 隆慶一郎
「ラブコメ今昔」有川浩
「魔狼、月に吠える―大江戸妖怪かわら版〈6〉」香月日輪
「ファンム・アレース(5)上巻 決戦の地へ 」香月日輪
「ファンム・アレース(5)下巻 戦いの果て」香月日輪
「壱里島奇譚」梶尾真治
「影武者徳川家康」下巻 隆慶一郎
「ガリレオの苦悩」東野圭吾
「吉原御免状」隆慶一郎
「死なない男に恋した少女」空埜一樹
「天使たちの課外活動2 ライジャの靴下」茅田砂胡
「虎よ、虎よ!」アルフレッド・ベスター、中田耕治
「剃刀」志賀直哉(短編)
「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉
「聖女の救済」東野圭吾
「石黒和臣氏の説く、正しい『日本犬』のあり方」吉田珠姫
「妖怪アパートの幽雅な人々」香月日輪
「火星のプリンセス」エドガー・ライス・バローズ、小西宏訳
「モンテ・クリスト伯」前篇 デューマ、三上於菟吉訳
「ゴーストハント6 海からくるもの」小野不由美
「ゴーストハント7 扉を開けて」小野不由美
「火星の女神イサス」エドガー・ライス・バローズ、小西宏訳
「モンテ・クリスト伯」中篇 デューマ、三上於菟吉訳
「犬はどこだ」米澤穂信
「奇談蒐集家」太田忠司
「艶容万年若衆」三上於菟吉(短編)
「セント・メリーのリボン」稲見一良
「騙王」秋目人
「首の姫と首なし騎士」睦月けい
「写楽殺人事件」高橋克彦
「レンズの子ら」E・E・スミス
「県庁おもてなし課」有川浩
「探偵・日暮旅人の探し物」山口幸三郎
「猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち」大山淳子
「月蝕島の魔物」田中芳樹
「レイン〈1〉雨の日に生まれた戦士」吉野匠
「魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿」田中芳樹
「トゥルークの海賊」1巻 茅田砂胡
「仮面教師SJ」3巻 麻城ゆう
「僕とおじいちゃんと魔法の塔」5巻 香月日輪
「三匹のおっさん ふたたび」有川浩
「修羅の刻〈壱〉陸奥円明流外伝」川原正敏
「謎解きはディナーのあとで」2巻 東川篤哉
「もろこし銀侠伝」秋梨惟高
「さくら聖・咲く」畠中恵
「竜殺しの過ごす日々」1巻 赤雪トナ
「ワールド・カスタマイズ・クリエーター」1巻 ヘロー天気
「ひなこまち」畠中恵
「完訳ロビンソン・クルーソー」ダニエル・デフォー、増田義郎訳
「もろこし紅游録」秋梨惟喬
「ワールド・カスタマイズ・クリエーター」2巻 ヘロー天気
「竜殺しの過ごす日々」2巻 赤雪トナ
「パーフェクト・ブルー」宮部 みゆき
「Re:Monster―刺殺から始まる怪物転生記―」1巻 金斬児狐
「理想のヒモ生活」1巻 渡辺恒彦
「ビブリア古書堂の事件手帖」1巻 三上延
「空飛ぶ広報室」有川浩
「心とろかすような―マサの事件簿」宮部みゆき
「竜殺しの過ごす日々」3巻 赤雪トナ
「もろこし桃花幻」秋梨惟喬
「魔王討伐! 俺、英雄…だったはずなのに!?」遊馬足掻
「ビブリア古書堂の事件手帖」2巻 三上延
「理想のヒモ生活」2巻 渡辺恒彦
「ビブリア古書堂の事件手帖」3巻 三上延
「旅猫リポート」有川浩
「陰陽師 酔月ノ巻」夢枕獏
「アルテミス・ファウル―妖精の身代金」オーエン・コルファー
「祝もものき事務所」3巻 茅田砂胡


「後の巌窟王(近代デジタルライブラリー)」アレクサンドル・デュマ、高桑良興訳
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871850


「手袋を買いに(青空文庫)」新美南吉
「山月記(青空文庫)」中島敦


恒例、商業出版物もしくは商業出版されたことのある電子媒体で、マンガをのぞいたリストです。あ、書籍化されたけど読んだのはオンライン版というのは含めていません。

今年は紙書籍72冊と短編2本。そして電子テキスト2本と、スキャニングされたPDFで1作。

リライト版とかオンライン小説を書籍化したのとか、翻訳者違いの名作ものとかが目立ってますかねえ。
あとはここに上げてませんが、オンライン小説の超長編とかにけっこう時間を取られたりしてました。1タイトルで紙書籍換算すると文庫十冊レベルとか、すごすぎると思うんだ……読んでも読んでも終わらなくって、もうどうしようかと(苦笑)

個人的には、去年読んでファンになったウェン・スペンサーの本が、一冊も出版されなかったのが非常に残念でした。
来年こそは、ユカイアのシリーズが1冊ぐらい翻訳されてくれないかなあ……
No.4436 (読書)


 2012年12月28日の読書
2012年12月28日(Fri) 
本日の初読図書:
4125012261祝もものき事務所3 (C・NOVELSファンタジア)
茅田 砂胡
中央公論新社 2012-11-29

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シリーズ3巻目にして、ようやくレギュラー陣にスポットが当たりました!
太朗ちゃんを中心とした四人+秘書の凰華さんをそれぞれメインに据えた、短編集です。
……これはせめて、2巻目に持ってきて欲しかったかなあ。
1巻と2巻はぶっちゃけ話の展開も似ているうえに、レギュラーキャラがほとんど活躍しなかった(それってレギュラー?)こともあり、2巻目で読むのやめた人がけっこういるんじゃないかと思うんですよね。キャラ達の繋がりとか、必然性とかがいまひとつピンとこなくって。
今回は犬・猿・鬼・雉に凰華さん、それぞれの視点で過去の思い出も振り返りつつ、彼らがいかに太朗ちゃんに救われてきたのかを語ってくれました。太朗ちゃんの意外と大変だった生い立ちも明らかになったり、銀子さんが何者でどういう関わりだったのかもようやく説明されて、事務所の有りようなどいろいろ腑に落ちましたよ。
これを踏まえて前の巻を読み返すと、また違った観点で楽しめるかもしれません。

個人的には鬼さんの話が一番おもしろかったかな。太朗ちゃんの活躍度は少なかったけど。いや過去では、命の恩人だったか?
ちなみに私も友人は名字呼び捨て派です。ここの日記で敬称つけずに呼び捨ててる相手は、基本同年代のリアル友人だと思っていただければ。
……それにしても犬猿鬼雉四人衆は、それぞれ生命や人生に関わる重大事件に遭遇しすぎだよ(苦笑)

ともあれ、これで各キャラの背景もしっかりしたことですし、次の巻からはもう少しレギュラー陣が活躍する展開になってくれると期待したかったり。
猿さんなんて、せっかく『舞台だと思えば何でも演じられる』なんて面白いスキル持ってるのに、今のところ全然役に立ってないんだもんなあ。実は腕が立つなんてあたりは、犬さんと被ってるしさ……
No.4427 (読書)


 2012年12月21日の読書
2012年12月21日(Fri) 
本日の初読図書:
4042969011アルテミス・ファウル―妖精の身代金 (角川文庫)
オーエン コルファー Eoin Colfer
角川書店 2007-07

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ファウル家は、数百年にわたって続く伝説的な犯罪一家だった。ゆすり、密輸に強盗といった悪事で財を成し、現在では合法的な経済活動を行うまでになっている。もちろん露見しないと判っていれば、今でもすぐさま犯罪に手を染める、そんな家風だ。
そんなファウル家が家運を傾けたのは、当主アルテミス・ファウル1世が事業に失敗し、沈没する船と共に行方不明になったからだった。ファウル家はそれでもまだ充分に裕福だったが、それでも伝説の犯罪一家という立場からは転落した。1世の妻は精神を病み、暗く閉ざした一室に閉じ籠もっては奇矯な振る舞いを繰り返す。
そこで息子である若干十二歳の少年アルテミス・ファウル2世は、失われた地位を取り戻し、家運を挽回するべく自分独自のやり方で活動を始めた。
手始めに計画したのは、営利誘拐だ。狙う相手は妖精である。
妖精は人間と同じように貴金属が好きで、たんまりと黄金を隠し持っている。それを奪い取ろうというのだ。
まずは人間社会の下町で落ちぶれている、はぐれ妖精スプライトを探し出し、酒を餌に彼らのバイブル『妖精の書』を入手。その翻訳に成功したアルテミスは、妖精の習性を割り出し、彼らが現れるだろう場所へと待ち伏せをかけた。
一方 ―― 妖精達は、様々な魔法と科学技術を駆使して、地球中心近くの地下世界で生活していた。小エルフのホリー・ショートは、そんな地下世界にある地底警察の一員である。その中でもエリートたる偵察隊で、初の女性隊員として試験採用されたのだ。厳しい上司のもと、周囲に舐められながら懸命に働いていた彼女だったが、忙しさに紛れ魔法力の回復を怠り、あわや大失敗をおかしそうになる。なんとか仕事は達成したものの、上司には怒鳴られ、すぐさま魔力回復の儀式を行えと送り出された。
満月の夜、アイルランドの曲がった川のたもとにある、カシの古木の下。
儀式に必要なその場所では、アルテミスとその部下が、虎視眈々と妖精の訪れを待ち構えていた。
アルテミスはまんまとホリーを捕らえ、彼女を取り戻そうとする地底警察に要求を叩きつける。
ここに天才的な少年犯罪者と、ハイテクを操る妖精達との戦いが幕を開けた ――

ハリポタブームに乗って出版されたという、異世界クロスオーバーな児童文学のひとつ。
映画化の話も出てるそうですが、聞いたことあったっけ……?
主役がダークヒーローというあたりが意表をついています。なにしろいきなり、世界を股にかけた営利誘拐を企んでますからね。
十二歳の頭脳担当、カリスマ的魅力を持つ少年犯罪者&特殊訓練を受けたマッチョな従者兼用心棒兼調理人バトラーというのは、非常においしいとりあわせです。……っていうか、バトラーの妹いらん(苦笑) 妹よ、お前は本当にこの兄と同じ訓練学校出てるのか。そもそもあんたはいったい『誰』とペアを組んでるの。

話の構成としては、誘拐したアルテミス側と、誘拐された妖精側の視点が半々ぐらいになっていて、当初予想していた以上に妖精側へ感情移入できます。
レプラコン改め地底警察偵察隊LEPレコンの面々、特に司令官のルートが格好いいったら!
最初は頭の固い女性蔑視で嫌味なオヤジと見せかけて、実は部下思いかつ臨機応変を効かせられる敏腕上司だなんて、イカスじゃないですかvv
妖精達が、魔法よりも科学っぽいものを駆使しているのもおもしろいです。
うん、予想の斜め上を行ってくれて、これはこれで楽しめました。エピローグを読んでみるだに、この妖精達とはこの先も関わっていくのかな?
『今後はもうちょっとまともな合法的な事業』をするというのも興味が湧きます。個人的に良い子ちゃんよりも違法よりも、違法と合法の境目を綱渡りしつつ、ギリギリ合法のラインを保つタイプが好きなので。

ちょっと難をあげるなら……児童文学にそこまで求めるのはどうかと思いつつ、いまひとつ掘り下げが甘いというか。頭脳を駆使した裏の読み合いを繰り広げているわりに、いまひとつその前提というか、『言葉の抑止力』がどこまで働くのかとかがよく判りませんでした。そもそも一晩を乗り切られたのはあれだけど、次の晩に再度妖精達が襲来するのは駄目なの?? とか。
それにバトラーが助かったのって、あくまで偶然とホリーの職業意識に基づいた、アルテミス側にとっては想定外の事態よね、とか……

あと本筋には関係ないんですが、原子力とか捕鯨船とかアルテミスの母の扱いとか、微妙なところで微妙にモニョった……子供向け児童文学で日本の捕鯨船の扱いがアレってのが、欧米での認識を現してるのかなあと(−ー;) 別に油だけじゃないよ? 肉も皮もおいしくいただいてるし、骨だって髭だってしっかり有効利用してるんだ。……って言うと、むこうはまた『鯨を食べるだなんて野蛮な!』とか非難するんだろうなあ(ため息)

そうそう、全部のページに装飾のように妖精文字(推定)が書かれていると思ったら、これちゃんと解読できるらしいです。面倒だからやらないけど(笑)
……検索したら、誰かがどこかで対応表UPしててくれないかな?

追記:
『エルフ』の『女性』の『斥候』って、もしかしてガールスカウト!? ということに、読了してあちこちの感想を検索していて初めて気がつきました。
しまった……ッ、もう一回そのイメージで読み返さないと!
No.4415 (読書)


 2012年12月19日の読書
2012年12月19日(Wed) 
本日の初読図書:
4163817204陰陽師 酔月ノ巻
夢枕 獏
文藝春秋 2012-10-31

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短編九作を収録。
うん、なんかシリーズ初期の雰囲気に戻ってきた感じがします。こういう、どこの時系列に入ってもおかしくない、文章の起伏も少なめな連作というのが、このシリーズの持ち味だと思うのです。
今回登場するレギュラーは、晴明と博雅と道満の三人のみ。特に道満がやけに目立っていました。道満しか登場しない作品二編。晴明達と半々で活躍するもの二編。しかもどれも、この老人にしてはまともな行動してるよ?
登場キャラと言えば、ついに藤原道長が登場したのが驚きでしたかね。やはり『月』がメインテーマの巻だからでしょうか。なんかイメージ的にこの人は、小太りのおっさんなんですけど、晴明達がまだ若いからか将来有望なイケメンの青年として描写されてました(笑)
あと気になったんですが、毎回ゲストキャラに『橘』姓が多かったです(なんと九作中六作のゲストキャラが『橘』氏)。なんか意味があるのかと期待していたら、なんにもなくて拍子抜け。単にそう言う気分だっただけですか、夢枕先生……

今回は漢詩を詠むシーンも何回かありました。良いですね、漢詩。学校で習ってたときはなんとも思ってないというか、むしろ好きじゃなかったんですけど。文法とか詠まれた時代背景とかそう言うの関係なしに、ただなんとなく思い浮かぶ情景や、音読したときのリズムの良さを楽しむと、おもしろいと思います。
今までは李白の『静夜思』が好きでしたが、今回登場した白楽天の『折剣頭』というのも素敵だなあ。折れた銅剣の先が『数寸碧峰頭』とは、よくぞたとえたものです(うっとり)
No.4411 (読書)


 2012年12月18日の読書
2012年12月18日(Tue) 
本日の初読図書:
4163817700旅猫リポート
有川 浩
文藝春秋 2012-11-15

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元野良だった雄猫ナナと、飼い主の宮脇悟が共に暮らすようになって、五年が過ぎた現在。
よんどころない事情により、悟はナナを手放さなければならなくなった。ナナは猫としては壮年になっていて、悟は三十を少し越えている。ふたりとも物の道理はわきまえており、人生はままならないものだと理解していた。
ゆえに悟は、ナナを代わりに飼ってくれる人物を求めて旅に出る。
ふたりを最初に結びつけた、銀色のワゴンに乗って。あちらこちらへとハンドルを向けた。
小学生の頃、いっしょにナナと良く似た猫ハチを拾って、結果的に大騒ぎを起こした親友、コースケ。
中学校で同級になり、農業をしている二人暮らしの祖母と共に、家族同様のつきあいをしてくれたヨシミネ。
今は夫婦でペット可のペンションを経営している、高校での友人スギとチカコ。
両親を早くに亡くし、転勤の多い叔母ノリコと全国を転々としていた悟にとって、みな懐かしく大切な友人達だった。
彼らの元を訪れた悟は、ナナとなじめそうか相性を確認しつつ、当時のことを思い出しては話を弾ませる。
その会話を聞き、あるいは初めて目にする様々な景色 ―― 海や富士山、青い苗がそよぐ田園に真っ赤なナナカマドの実などを、ナナはひとつひとつ心に焼きつけてゆく。
銀色のワゴンに乗って、旅を続けるふたりのリポート。
彼らは思い出をひとつひとつ積み重ねながら、次の旅へと向かうのだった ――

猫好きの猫好きによる猫好きのための物語と言わせていただきましょう。有川さんはきっと猫が好きだ。寝ている布団の上を歩いていく足の感触とか、猫のいる家で寝たことのない人間には、思い浮かべられないはずだ!<友人ちに泊まったときに堪能した
もうね、猫好き必見。……ただし読む際には、ハンカチかティッシュの準備をお忘れなく。
私はもう終わりのほう1/3ぐらいから、ずっとグズグズ鼻を鳴らしっぱなしでした(涙)

一読すると、サトルはあまりにも良い人過ぎるように思われます。
辛い過去をものともせず、前を向いてどこまでもまっすぐ、文句のひとつも口にすることなく生きている。こんなやつ絶対いないと、そう思うかもしれません。
けれど彼だって当然、心の内には絶対に、あらゆることがうず巻いていたはずなんです。
修学旅行での脱走未遂、ススキ野での涙、そしてハチとナナへのこだわりとも言える深い愛情。それらが充分に察しさせてくれます。けれど、それでもなお、彼は彼であり続けた。それこそがサトルのすごさを表していると思うのです。
……なんとなくね、『よんどころない事情』っていうのは、かなり早いうちからうすうす察しがついていたんですよ。それでも、決定的な記述が出るまでは信じたくなかった……サトルとナナの絆、そしてナナの選択が、もう切なくて切なくて。

サトルと暮らせなくなったって、僕は何にも失ってない。ナナって名前と、サトルと暮らした五年を得ただけだ。

旅に出る前のナナの独白が、すごく心に染みました。
ああ、なんて強くて前向きな言葉なんでしょう。

出てくる人たちは、みんな良い人でした。心の中に様々な屈託やエゴを抱え、時に迷い苦しみながら、それ故にこそ強く優しくあれる人達。
ほんの2ページぐらいしか登場しない、名もなき師長さんすらもが、本当に素敵だった……<野暮なことは言いっこなしなんだYO!

そして最後。
不思議なほど心が温かく、満たされた気持ちで本を閉じられました。
サトルとナナの繋いだ人々の縁(えにし)が、これから新たな未来を紡いでゆく。それがとても優しく感じられます。
ミケを一人前に鍛えあげたナナは、再びサトルと旅に出るのでしょう。まだ見ぬ美しいものを、ふたりでその目に映すために。
―― その日にはきっと、彼らは黄色と紫の花々に囲まれて、空に大きな虹がかかっているのだと。私はそう信じてやみません。
No.4408 (読書)


 2012年12月16日の読書
2012年12月16日(Sun) 
本日の初読図書:
4048866583ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
三上 延
アスキー・メディアワークス 2012-06-21

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古本販売業者同士で在庫を売買する、市場こと『古書交換会』。勤務してそろそろ半年になる大輔も、年末になって初めてそこへ足を踏み入れた。しかし栞子をやたらと敵視する古本屋ヒトリ書房と遭遇してしまい、狙っていた古書は落札できず、駐車していたバンには違反切符を切られるなど、踏んだり蹴ったりが続く。しかも何故か持ち込んだ覚えのない二束三文の古本が大量にビブリア古書堂名義で出品されていたり、あげくのはてには落札した本の中から消えたという高価な1冊を、栞子が盗んだのだとヒトリ書房から糾弾される。困ったことにその本と同じ品を、栞子は確かに持っていて……「ロバート・F・ヤング たんぽぽ娘」
以前に助けてもらって以来、年の差夫婦の片割れ坂口しのぶは、ちょくちょくビブリア古書堂に顔を出すようになった。もっともおしゃべりをして行くばかりで、ちっとも本は買わない。そんな彼女が相談事を持ちかけてきた。子供の頃に読んで大好きだった本を、探してほしいというのだ。探求書の依頼は、古本屋として珍しくない。しかし彼女はタイトルも作者も出版社も、なにひとつ覚えていなかった。大まかな印象やエピソードの断片だけでは、さすがの栞子もお手上げだ。詳しい情報を求めてしのぶの実家へ行くことを提案したのだが、しのぶは昔から家族と折り合いが悪いそうで、どうにも気が進まないらしい。しかもつい先日、夫の過去が家族にばれたせいで、いったん修復しかけていた仲がいっそうこじれてしまったのだという。それでも不承不承、三人で実家へと向かったのだが……「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」
最近ビブリア古書堂では、古本にまつわる相談を『再び』受け始めたとの噂が出ていた。どうやらかつては栞子の母が、そういった相談に乗っていたらしい。しかしその裏で法外な金品を受け取ったり、犯罪まがいの取引を行っていたと知る栞子は、母への反発からこれまでそれらを忌避してきていた。……いやあるいは単に、極端な人見知りのせいで、他人とくわしい会話ができなかっただけかもしれないが。ともあれ大輔がバイトに入ってから、いくつかのトラブルを解決したため、そんな噂が流れたのだろう。今回は母の同級生だという初老の女性が、依頼を持ち込んできた。兄か兄嫁が盗んだ、宮沢賢治の初版本を取り返してほしいという内容だ。同じ本は状態の良い美品をもう一冊持っているのだが、書き込みも多く痛んでいる盗まれたものの方が、父の形見として思い入れがあるのだ、と。しかし関係者に話を聞いてゆくと、その場にいた誰にも、物理的に盗むのが不可能に思われてきて……「宮澤賢治 春と修羅(關根書店)」

とりあえず、現段階で発売されている巻まで読了。
2巻に引き続き、今回も栞子さんの母親についての謎が根底に流れています。
っていうか、どんどん底の知れない怖い人になっていっていて、これどういうふうに風呂敷を畳まれるのかが気になります。ここまで興味を煽っておいて、なんてことないオチだったらがっかりしますよ? 特に今度始まるドラマの方とか、変な解釈されたりしたら、ファンは怒るぞ〜〜(ただでさえ栞子さんのキャスティングで、非難の声が出ているらしいのに)。
内容については、巻を重ねるにつれ少しずつ読後感が安心できるものになっているように思います。良くも悪くもライトになっているというか。栞子さんやゲストキャラが孕む『心の闇』よりも、母親の黒さが際だっていて、話ひとつひとつの薄暗さは軽減されているような印象が。
……なんと言っても、1巻目のインパクトが特に強かったですからねえ(苦笑)
そもそもこれ、最初は1冊だけの予定だったんじゃないでしょうか。キリの良いところで綺麗に終わってますし。たまたま人気が出たから、栞子さんの母親設定を追加して、先を続けたのではないかとか邪推してみたり。
まあ後味の悪い話は読んでいると辛くなるので、個人的には楽しんでいます。
文香ちゃんの大輔イメージ『戦士みたいな体つきのくせに、性格は侍従っぽい』が妙にツボでしたvv
キャラの印象と言えば、ゲストキャラを1回使い捨てにせず、ちゃんと彼らの背景も書き込んで、記号ではない『生きた』キャラクターとして再登場させているあたりも好感が持てます。これは坂木司さんの、ひきこもり探偵シリーズでも思ったなあ。
エピローグの展開については、1話目読了段階で、おおむね読めてました。
……十年間も同じメールアドレス、しかも独自ドメインを使い続けるのって、不可能ではないかもしれないけど、現実的にはどうかなあとかちょっと思ったりしなくもなく。
ああでもそうか。インターネットが気軽に一般で使われ始めてから、もう十五年以上は経つんですねえ……なんて、ちょっとしみじみもしてみたり。

そうそう、ビブリア古書堂は昔ながらの古本屋でありながら、ネット通販も手がけているあたりとかが、いかにも今どきの実際にありそうな店っぽくておもしろいと思います。
古色蒼然とした時代錯誤なお店というのも物語的にはおいしいですが、ネット通販を利用しまくっている本好きとして、妙にリアルで身近に感じられてvv
……ビブリアさんのように、二束三文のリサイクル新古書だけでなく、ちょっと手に入りにくいマニアックな品なども、どんどん通販で取り扱ってもらえたら嬉しいなあ。

あとは1話目のモチーフになっている「たんぽぽ娘」。
日本語訳された書籍は絶版プレミアつきになっているそうですが、原文の著作権が切れているらしく、アマチュアブロガーさんが翻訳・公開しておられました。

■みすぼらしいぶろぐ- たんぽぽ娘―“Dandelion girl”を読む作業(1)
 http://riddr2.blog89.fc2.com/blog-entry-79.html

ビブリア〜の方では結末をぼかされているので、こちらを読まれるとあれこれが腑に落ちて、いっそう楽しめるのではないでしょうか。
……↑を見つけるまでに、うっかり解説レビューで結末を知っちゃったのが悔やまれる(しくしくしく)
No.4402 (読書)


 2012年12月14日の読書
2012年12月14日(Fri) 
本日の初読図書:
「異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。(小説家になろう)」〜勉強は嫌いです!
 http://ncode.syosetu.com/n5077bk/

秋津みどり27歳。働き過ぎで過労死した彼女は、神様との交渉の結果、異世界に生まれ変わることとなった。
アスディロンというその世界では、人間が強い選民意識を持っており、エルフや獣人、魔族などを迫害しているのだという。そこで彼女は、人間を滅ぼすべきか否かを見極めてこいとの使命を与えられたのである。
そして能力補正をつけてくれると神に言われた彼女は、全力で叫んだ。
「もふもふしたい!! 可愛い動物たちと戯れたい!! 癒しプリーズ!」
心底から動物好きな彼女にとって、あらゆる生き物と触れあうことが、最大の癒しだったのだ。なんでも異世界には、地球に存在しない様々な生き物がいるらしい。それら人間外の生き物に好かれる属性をもらい、これまで味わえなかったもふもふが可能なんだー! と大喜びで逝くことにした彼女だったが……次に気がついたときには、生後10日目の赤ん坊になっていた。
おーい、神様、赤ちゃんからなんて聞いてないよーー?
公爵にしてガシェ王国宰相オスフェ家の末娘、ネフェルティマとして産まれ直した彼女は、与えられた使命などどこ吹く風。ハイスペックな家族から溺愛され、鬼畜な王子様にも気に入られ、騎乗用の獣を操る騎獣隊の面々からは複雑な視線を向けられつつ、出会う生き物ことごとくを力一杯もふりたおしてゆくのだった。

異世界転生FT、連載中。今のところはほのぼの、かな?
まだ主人公が幼児。ほぼ一方的に守られ愛されている段階なので、今後の展開がどうなってくるかがキーなんじゃないかと予想中。なにしろ「人間を滅ぼすかどうかを決める」ために転生したわけですし、いくら本人がのほほんとしていても、いずれは重要な決断を強いられる展開に……なる、よね?
なんだか黒い目の色が異世界文化的に不吉らしいとか、周辺貴族達の思惑とか、いろいろ薄暗い部分がありそうなものの、基本的に主役の一人称なので、なかなかそのあたりが描写されません。たまに挟まっている、別視点の温度差が頼りです。 ってかグウェンなんかは、まだ誕生パーティーに招かれるほど打ち解けてないと思うんだけどな……?
転生した理由という根本前提に盛大なつっこみどころがあるうえ、作者さんが『推敲が一番苦手』とおっしゃってるあたり、読者としては微妙に不安が残ったり……
No.4395 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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