2013年04月04日の読書
2013年04月04日(Thr)
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本日の初読図書: 昨年末に予約したのが、ようやく順番回ってきました。 ……まあ、タダで読ませてもらっている身で、文句を言える立場ではないんですが(ありがとう、図書館制度/しみじみ) 例のドラマの原作小説3巻目。 ますますノリがライトになったというか、さらにユーモアミステリの度合いが増しているというか。 しかし個々の話がドラマに入っていないもの=先入観がなかったせいか、個人的にはこの巻が今までで一番おもしろかったかもしれません。いやまあ、キャラ達(といってもメインの三人だけですが)は、完全にドラマのキャストで脳内再生されているんですがね(苦笑) 今回の収録作は、
「犯人に毒を与えないでください」 「この川で溺れないでください」 「怪盗からの挑戦状でございます」 「殺人には自転車をご利用ください」 「彼女は何を奪われたのでございますか」 「さよならはディナーのあとで」
の、6本。 ……最後のタイトルが非常に意味ありげなのですが……いかにもフラグを立てているっぽいのですが……って、ほんとに意味があったーーーっっΣ( ̄□ ̄;) ちょっとびっくりです。このシリーズ、もしかしてこの巻で終わりなんですか?? そりゃ確かに、いい加減マンネリにもなりかけていたし、下手にずるずる続けられるよりは、切りよくスパンと完結してくれた方が、読者としては嬉しいんですけど。 それでもかなり驚かされました。いやあ、よもやまさかの、ああいう展開とは……
やっぱり一番おもしろかったのは、書き下ろし「さよならは〜」でしょうか。焼き鳥とか「さよならって、いったい何事が??」とハラハラさせられたりと、いろいろ楽しみどころがありましたし。 マンネリ脱却を狙ったのか、「怪盗からの〜」は宝生邸内部で全てが片付き、風祭警部も登場しない異色作。……正直言うと、ちょっと微妙だったかなあ。 個人的には「彼女は何を〜」のラスト展開が、ちょっとドラマ版っぽくて楽しかったです。……あれ人身事故扱いになるんじゃないだろうかというつっこみは、しないのがお約束★ いざとなったら、宝生グループの力で(ry
本格ミステリとしてはいろいろツッコミどころがあるんでしょうが、気軽にさらっと読める、楽しいお話だったと思います。
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No.4676
(読書)
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2013年03月31日の読書
2013年03月31日(Sun)
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本日の初読図書: ストーリー紹介は、原作を読んだときにしてあるので割愛。 はい、マンガ版です。買っちゃいました(てへ) 別の出版社から別のマンガ家さんの作画でもう一種類出ているのですが、いろいろレビューを読み比べて悩みまくったあげく、こちらを選択。 ……うーん……これは評価が分かれそうだ。 絵柄にちょっと癖はありますけれど、慣れればまあ、そこまでひどいと言うほどでも……なくもない、かな(どっちだ) 公平に見るならば、もしも原作にイラストがついていなかったとしたら、本文に忠実だと言えるとは思います。考えごとしている大輔さんの表情が凶悪すぎるとか、志田さんがユニオンジャックのTシャツ着てるとか、細かいところにこだわりがありますし、着替え中の栞子さんの首にちらっと鍵っぽいネックレスがあったり、会話している際の志田さんの爪がさりげなーく伸びぎみだったりと、伏線張りにも余念がありません。
しかし、一点だけどうしても気になるのです。
栞子さんの胸がでかすぎる_| ̄|○ これじゃあ、隠れ巨乳じゃなくて爆裂乳だよ! いくらなんでもデフォルメしすぎだろう!? 他のキャラはそんなことないのに、なんで栞子さんだけ、こんな……(しくしくしく) 「エロ漫画の感じ」「女の目から見て気持ち悪い」的なレビューを見かけましたが、否定できません(−ー;) ってか、明らかにデッサンがおかしくて、どうしても胸元が描かれているコマがあるたび、ストーリーから引き戻されてしまいます。 その点さえのぞけば、丁寧に作られたメディアミックスだと思いました。重要だと思われる内容や台詞がきっちりしっかり押さえられていて、しかも「あれ、あのやりとりは削っちゃったんだ(しょぼん)」と思っていたら、それをラストに持ってきて、爽快感を味わわせてくれるという小気味よさ。 背景や小物(特に本の装丁)とかも細かく描かれていて、なかなかいい雰囲気だと感じられました。 収録内容は「それから」で104P、「落ち穂拾ひ」の謎解き開始寸前までが66P。目次その他含めて全176Pと、値段の割にはちょっと薄めだったのが残念至極。
巻末広告によれば、2巻目の発売は2013年夏とのことで。「落ち穂拾ひ」の後半に加えて、「論理学入門」と「晩年」が入るみたいですが……「晩年」、ちゃんと最後まで入りきるのか?? 下手に詰め込むぐらいなら、いっそ最後に原作2巻目以降の話を入れ足して、全3冊にしてくれても良いんですがね。個人的にはチェブラーシカの話を希望したいvv<坂口夫婦ラヴ
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No.4668
(読書)
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2013年03月28日の読書
2013年03月28日(Thr)
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本日の初読図書: ……もういい加減にしろと言わ(ry えー、かのハードボイルド作家、北方謙三版です。全13巻の1冊目。 ぶっちゃけ、かなり面白かったです。もう完全にエンターテイメントなパロディ小説。キャラクターの心情重視の物語でした。 場面によって視点が各キャラに飛ぶので、群像劇を見ている感じでしょうか。劉備や曹操はもちろんのこと、孫堅や呂布や、果ては袁紹までがその内面を語ります。 1巻目はお約束通り劉備三義兄弟の出会いから始まり、洛陽炎上から半董卓連合の瓦解を経て、乱世の始まりのなか孫堅が戦死するまで。全13巻しかも孔明死亡段階で終わるらしいことを思えば、かなりのハイペースで進んでいると思います。……この調子だと、中盤はどれだけエピソードが盛られるんだろう(苦笑)
北方版の良いところは、覚える必要のない雑魚キャラについては、ざっくりと描写を削られていることでしょうか。「換言した者がいたが首を刎ねられた」とか「部隊長は戦死した」といった感じで、のちに活躍しないキャラはいちいち名前なんて挙げられないので、無駄に記憶力を使う必要がありません(笑) そして宮廷内の権謀術数もかなりシンプルに書かれていて、帝なんて本家演義以上に空気です。それがいっそ判りやすい。 ただ難点は、いろいろ省略しすぎて、必要な部分の説明をたまに忘れているところがちらりほらり。いきなり出てきた人名が誰これ? 状態だったりと、基礎知識がないと辛い部分が随所にちょこちょこありました。 それにかなり改変やオリキャラが多いので、これを一番最初に読むのはおすすめできませんね。演義で有名なあらゆる見せ場が、ほとんど削られていますし。 桃園の誓いは言うに及ばず、曹操は董卓暗殺を失敗したり、かくまってくれた恩人一家を勘違いで皆殺ししちゃったりとかしないし、関羽が熱燗の冷めない内に一人で華雄を切ってくる話などもありません。つまり演義で講談的に盛られたエピソードがなくなって、むしろ「実際にはこうだったのかもしれない」と思わせるような、ある程度の現実味を出しています。これは元ネタの荒唐無稽さを知っていないと、楽しめない部分でしょう。
逆に呂布についてはかなりページが割かれていて、彼の幼少時からの生い立ちが詳しく捏造(たぶん)され、母に対する情愛が転じた愛妻家として描かれています。この呂布は、確かにあまりものを考えないかもしれないけれど、むしろ自分は主君に従って戦うだけの存在だと自覚していて、無骨かつ純粋ですらある、不器用なまさしく武人です。
そしてなによりも斬新なのは、劉備でした。 この劉備なら、私は許せるかもしれない。今まで読んできた数々の作品の中で、その口先ばかりのエセ人徳者ぶりと、支離滅裂な行動にうんざりさせられた劉備ですが、北方版はひと味違います。 「虐げられた人々のため」などと青臭いことは言わず、夢は最初から「天下を平定」。漢王室の復興こそ目標ではありますが、他人の家来になることを良しとせず、己は大将であると、自分の意志で浪人しています。 そして賄賂を要求する役人にブチ切れて、自分のその手でがっつり殴りつけます。 そして殴り殺すと主張する劉備に、俺が代わりにやると言って、役人を人前に連れ出し叩きのめして見せる張飛が素敵。 命を助けた官吏にすら侮辱され、かっとなった劉備が剣に手を掛けた瞬間、先に相手をぶちのめす張飛の空気の読めっぷり。皆に見えないよう、後ろからそっと劉備を押さえている関羽のさりげない気配り。ううむ、斬新です。 そして「良い兵を鍛えるためには、苦しい思いをさせなければいけない。役に立たない一人を殺して、残りの百人が強くなるなら、それで良い」という方針を打ち出す劉備と、「指揮官は兵に嫌われてはいけない」と言って、劉備は訓練に加わらせず、自分が引き締める役をする関羽と、役立たずをぶち殺す役を引き受ける張飛。 趙雲に対して劉備は「私が、徳の人だなどとは思うな。私には弱さも醜さもある。多分、狡さもな」と語ります。良いじゃないか。自覚した狡さ醜さ、それこそが人間ですよ! ちゃんと張飛や関羽にも悪いと思っていて、特に張飛に対しては辛いことをさせていると気にしているのですが、張飛はそれが自分の役目だと割り切って、劉備を一途に慕っている。この時まだヒゲもろくに生えそろってない、二十歳そこそこなんですよ、張飛は。くぅっ、健気じゃないか《o(><)o》
こういう流れがあると、のちに関羽や張飛が死んだあとに、劉備がグダグダになっていくのも納得できるんですよね。つまり『人徳者 劉備玄徳』をプロデュースしていた義弟達がいなくなったから、かっとした時に止められなくなって、そのまま暴走しちゃうんですよ、きっと。 嘘臭くって、仁義馬鹿が上滑りしているようにしか見えない演義の劉備よりも、ずっと親しみが持てるキャラクター設定でした。
さて、あとはこの三義兄弟に、孔明さんがどんなふうに関わってくるのか……これはなかなか楽しめそうです♪
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No.4666
(読書)
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2013年03月27日の読書
2013年03月27日(Wed)
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本日の初読図書: 1988年10月18日13時06分。 もはや日常となっていた妻との口論をしていた電話の最中、冴えないニュースディレクターだったジェフ・ウィンストンは、突然の心臓発作に見舞われ死亡した。43歳であった。 そして……気がつくと彼は、ベッドに横たわっていた。大学の学生寮で。 時は1963年の春。彼は25年の歳月をさかのぼり、18歳の自分の身体に入り込んでいるようだった。それまでに積み重ねてきた記憶と知識はそのままに、世界も肉体もすべてが過去に戻っているのだ。 おおいに混乱しながらも、ジェフは人生をやり直すチャンスが来たと考えた。まずはおぼろげに覚えていた競馬の大穴レースに、かき集めた有り金をつぎ込んだ。さらに大番狂わせで世間を湧かせたベースボールの試合に大金を賭け、のちに大企業へ成長すると『知って』いる、さまざまな会社の株を購入する。おもしろいように金が増え、彼はまたたく間に大富豪となった。変わった未来により、かつて妻だったリンダとは結ばれなかったが、代わりに結婚した上流階級の女性との間には娘が生まれ、目に入れても痛くないほどに愛しかった。 幸せだった ―― あの日が来るまでは。 再び訪れた、1988年10月18日13時06分。医者から百歳まででも生きられるだろうと太鼓判を押されたはずの健康な心臓は、またも激しい発作を起こし、その動きを止めた。そうして再び、1963年の、春 ―― 幾度も繰り返し同じ時間に死に、同じ時代を生きる羽目になったジェフは、そのリプレイのなかで時に大金持ちになり、時に平凡な生活をし、時に厭世家として過ごした。そうしていつしか自分の身に起きている事態の解明と、そこからの脱却を願い始める。やがて彼はかつての記憶にはなかったはずの、世界的大ヒットを果たした映画の存在を知った。それをきっかけに意外な人物と出会うことで、彼のリプレイは大きな転機を迎える……
以前ラジオドラマを聴く機会があったので、図書館で見つけて借りてしまいました。 ううむ、なんなんだろう、この話は。 発行は二十年以上も前。設定はもはや使い古された、ライトノベルのチート物に近いでしょう。良くも悪くも。いやまあ、言ってしまえば、これがそれらのはしりなのかもしれませんが。しかしやはり、おもしろい。むしろ手垢が付く前の作品だからこその、おもしろさでしょうか。 SF……かと思えばファンタジーでもあり、R−18要素もしっかりありつつ、随所に哲学的でもあり。 リプレイを繰り返すたびに深まってゆく苦悩と、現在の状況についてや自分が世界に何を及ぼせるのかという、何に対するとも知れぬ問いかけ。あらゆる事にチャレンジし、そしてすべてが白紙になってゆくやるせなさ。 ……深いです。 ただラストの展開は、読む人を選びそうでした。 風呂敷がどう畳まれるのかまったく読めない展開に、ドキドキし、ハラハラし、そうして訪れたのは意外な結末。 しかし果たしてこれを是とするか否とするか。400ページ以上読んできてこれか! と思う人もいるでしょうし、解釈がいくらでもできるぶん、想像の翼を広げる人もいるでしょう。むうう。 とりあえず、『現在』を大切に生きようという、そんな気持ちになれます。
あ、原作はラジオドラマよりもラストの情報が多かったです。ラジオドラマもあれはあれで悪くはなかったので、どちらが良いか、これもやっぱり評価が分かれそう。 私は途中の哲学部分で何度か挫折しそうになったので、先にラジオドラマ版を聴いていて正解だったかも。おかげである程度読み飛ばしても大丈夫だって、判っていたから(苦笑) そして個人的には、二番目のリプレイが一番羨ましく。 良いなあ。余計なしがらみが出ない程度にほどほどの経済的成功を果たし、愛しい奥さんと子供達がいて、身体的にも医者に太鼓判を押される健康体って……それだけに、全部チャラになった時の絶望感は半端なかったんでしょうが(−ー;) そして一番気の毒なのは、やっぱりリンダなんだろうか……ジェフってば、どれだけ苦悩しようがなんだろうが、それでも一番好き勝手に生きて、一番得してますよね?
60年代はじめから80年代後半にかけての ―― 特にアメリカの ―― 歴史や風俗をもっと詳しく知っていたら、もうちょっと楽しく読めたんだろうなと。そこが少々残念であったり。
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No.4665
(読書)
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2013年03月25日の読書
2013年03月25日(Mon)
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本日の初読図書: 「質屋からすの事件帳簿(オンライン小説)」〜16話 http://niseciga.holy.jp/index.html
目黒千里は窮地に陥っていた。一年前に両親を亡くしアパートで一人暮らしをしている彼女は、遺産の全てを叔父に管理して貰っていたのだが。その叔父と連絡が取れなくなってしまったのだ。高校からは授業料が滞納されているから、このままでは退学してもらうしかないと宣告され、家賃に食費、水道光熱費といった日々の生活費すらも危うい始末。 途方に暮れた彼女は、両親の形見である結婚指輪を持って、質屋に向かった。 その質屋へは一ヶ月ほど前に、店主の忘れ物を届けに訪れたことがあった。公園に落ちていた、何の変哲もない眼鏡 ―― その持ち主が離れた場所にある質屋の店主なのだと、どうして判ったのか。そこには千里が持つ、ある『能力』が関わっていた。 そうやってかすかながらも縁ができていた質屋の店主 烏島(からしま)は、しかし千里が差し出した指輪の買い取りを拒否した。そして彼女が陥っている苦境を詳しく数えあげ、大金の入った封筒を差し出したのだ。 組んだ両手の上に顎を乗せ、にっこりと笑いながら。 ――そのお金できみを買いたい、と。 大金と引き替えに烏島が要求したのは、千里がもつその『能力』だった。 選択の余地もなく『質屋からす』で働くこととなった千里の元へと、やがて初仕事が持ち込まれる。 大企業七杜グループの御曹司 七杜宗介が、行方不明になった使用人を捜して欲しいと言ってきたのだ。彼の父はもともと烏島と懇意にしており、宗介も間に入って付き合いを持っていたのだが、今回は家と関係なく個人的な頼みなのだという。 行方不明になった使用人 森沢陽子は、人間嫌いの宗介にとっても特別な存在だったらしい。しかし事なかれ主義の父親は、「若い女は気まぐれだから」と探そうともしないのだと。 質屋には、品物だけでなく情報も集まってくる。それをあてにした客もまた。 そう言って烏島は、宗介の依頼を引き受けた。 すなわちそれは、千里が彼の手足となって走りまわることとなる、その始まりで……
―― 読切連作だとばかり思って読み始めたら、うっかり長編しかも連載中でした。良いんだ、おもしろいから。 ところで「社R指定」って付いてるんですけど、社Rってなんなんでしょう??
不思議な能力を持つ天涯孤独の女子高生と、彼女を雇う冷淡なんだか優しいんだかよく判らない黒ずくめの店主。そしてやはりクールで人間不信なんだけど、懐に入れた人には判りにくい優しさを見せるお金持ちの男子高校生。 うん……某小野先生の小説を思い出しちゃう私は、間違ってないと思うんだ(笑) 健気な女子高生と、彼女を取りまく一癖も二癖もある男達というのはお約束ですけれど、それぞれの性格が微妙に一捻りあって、この話はこの話でちゃんと独自の楽しさがあります。
お話は調査が進んで、なんとなーく話の方向性が見えてきたかな? というあたり。 陽子さんの母親が、約二十年前に記憶喪失で見つかった正体不明な人物であること。三年ごとに生け贄を出す七つの神社。母親が唯一身に着けていたという形見のペンダントを、泣きながら焼き捨てる陽子さん。そして彼女を捜していた男達と謎の失踪……とくれば、多分そう言うことなんだろうなーと予想をつけてみたり。 更新記録を見る限り、けっこう速いペースでUPされているようなので、続きを楽しみに待つとしますvv
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No.4658
(読書)
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2013年03月23日の読書
2013年03月23日(Sat)
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本日の初読図書: とりあえず蜀の巻も借りてきてました。 手前左から孔明・劉備・関羽、上段は左から黄忠・張飛……までは判るんですが、残り二人が諸葛瞻と夏侯覇だったという謎チョイス。 そこは普通、趙雲とか姜維を持ってくるところじゃないのか……?
内容的にはまあ、特に魏の巻と変わるところはなく。ことに三国志全体のあらすじとか年表とかは、同じ内容のページが使いまわされていました。まあどの巻から読んでも大丈夫なように、という心遣いなんだと思っておきます。
そして武将達各自のパラメーターは、趙雲がかなり高かった。 「統率力」「戦闘力」「知力」「政治力」「人望」が、劉備で4・3・3・4・5、関羽で4・5・3・3・4、孔明でさえ4・2・5・5・5なのに、趙雲は5・5・4・3・5ですもん。 ……劉禅(劉備の息子・蜀を滅ぼした皇帝)のオール1には、もはや失笑するしかないですがvv
そしてやったら関羽の一族に力が入ってる気がしてしまうのは、やはりそれだけあの一族が(義息含めて)魅力的だからでしょうか。 ってか義理の長男 関平、実の息子で次男の関興までは覚えてましたが、三男がいたなんて完全にスルーしてましたよ。イラストがけっこうヤンチャっぽくて可愛いvv しかし彼らの母親については、本編にもまったく記述がないですよね……張飛といい、あの各地を逃げ回る放浪の生活の中で、いったいいつの間に結婚して、子供まで作ってたんだろう??
こういった解説本を読み進めていくと、本編を読んだだけでは気付かなかった色々な部分にもの思わせられますねえ。 孔明の志を継いだ姜維が北伐を繰り返したことは、いたずらに蜀の国力を浪費し、国民からの反感を買う結果となっていたとか。孔明の死後に裏切った魏延は、その実けっこう早いうちから蜀陣営にいて、しかも劉備にちゃんと忠誠を抱いてせっせと働いてたんじゃんとか。 本当に蜀の国って、劉備主従と孔明さん達だけで保ってたんだなあ……
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No.4657
(読書)
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2013年03月22日の読書
2013年03月22日(Fri)
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本日の初読図書: 図書館に行ったときは、必ず児童向け新刊コーナーを確認するのですが。 ……タイムリーにこんなもんが入れられていたら、もう借りるしかないじゃないですか(笑) そんなわけで、いい加減に次兄などには呆れられつつ、三国志関連。今回は小説ではなく、解説ムック本です。 表紙絵は左上から、夏侯淵・夏侯惇・張コウ、中段左が徐晃・右が曹洪、右下は郭嘉で、最前列が当然曹操。 この絵柄や「ビジュアル版」という添え書きからも判るように、まるでゲームの攻略本のようなそのつくり。この1巻目では魏〜晋と北方(主に袁紹軍)の人達を中心に、46名の人々が紹介されています。けっこう地味なキャラにも触れられていて、それぞれを「統率力」「戦闘力」「知力」「政治力」「人望」の五つのパラメーターで表現してみたりと、ますますゲームっぽく(笑) ってか、曹操のパラメーター、5・3・5・5・5って高すぎやろvv それぞれの武勇伝(人生の見せ場)とか、どの武将と仲が良く、どの武将と不仲で、どの戦いでどんな役割を果たしたのかなどなど、陣形図や個人年表まで駆使して説明されているあたり、とても判りやすくおもしろいです。 ……とはいえ、基礎知識を持たず、これだけをいきなり読もうと思うと、さすがに途中でダレると思います(苦笑) ああ、いっそ岩波版を読むときに、横に置いてアンチョコにしていたかった……(惜) 巻末には三国を並べて対比させた、黄巾の乱〜晋の中国統一までの年表とか載っているので、マジありがたいです。……ここだけでもコピーとっとこうかしら。 とりあえず、やたら人数のいる曹一族とか軍師連中が、多少は区別がつくようになった……かも?
ところで三国に含まれない呂布とか董卓なんかは、また続巻で紹介されるんでしょうか……
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No.4654
(読書)
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2013年03月21日の読書
2013年03月21日(Thr)
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本日の初読図書: ドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」にまんまと乗せられて、借りてきちゃいましたよ(笑) この本の収録作は、
「二銭銅貨」 「D坂の殺人事件」 「心理試験」 「白昼夢」 「屋根裏の散歩者」 「人間椅子」 「火星の運河」 「お勢登場」 「鏡地獄」 「木馬は廻る」 「押絵と旅する男」 「目羅博士の不思議な犯罪」
の12作品。 乱歩を読んだことがない人でも、タイトルぐらいは目にしたことがあるだろう話がけっこう含まれているあたり、やはり名作をピックアップしてあるのでしょうか。 ちなみにD坂〜と心理〜と屋根裏〜は、明智小五郎が登場する物語です。 読んだ感想としては、んーーー、やっぱり微妙、かな。個人的な感想ですが。 ほぼ一日で読み切っちゃったあたり、おもしろいことは確かなんですが……この一種独特な世界観にどっぷりと耽溺するには、自分はもうスレちまったというか。もう少し若い頃に読んでいたら、良かったかもしれません。それこそ漫画家のJETさんが描かれる、幻想怪奇に夢中になっていた時期にとか。 そう、まさにJETさんの世界です。というか、JETさんご自身が横溝正史とか乱歩の大ファンだと公言してらっしゃるので、むしろあの方の世界観の根元こそが、ここにあるのでしょうが。 いくつかの作品には、附記として言い訳めいた乱歩の後書きがついているのも、ちょっと興が醒める点でした。 良いじゃん別に尻切れトンボでも。むしろそこがまた、たとえて言うなら手足のないトルソーめいた、一種アンバランスな中にも想像の翼をたくましくさせる、曰く言い難い面白味を出していると思うのですよ。 特にデビュー作だという二銭銅貨など、読者に「なんだよそんなオチかよ〜〜」と思わせておいて、最後の最後に「え?え?どういうこと??もしかしてそういうことなの!?!?」と思わせる記述が心憎いです。 「白昼夢」の脈絡のないオチなさは、まさにJETさんの絵で思い描きたいところ。 「人間椅子」はまた、終わり方が格別ですね。この本に収録されている中では、この話が一番好きかもしれません。それは私もまた、ある程度文章を書く人間としての視点を持っているからでしょうか。 「鏡地獄」のストーリーはネタとして知っていましたが、改めて読むと、それを最初に思いつくその発想に唸らされます。そしてどれだけ想像しても想像しても、『彼』がどんな光景を見たのかが思い浮かべられません。今の技術なら再現することは簡単なのでしょうが、果たしてそれは許されるのか。そしてその光景を見てみようという、その勇気を持つ人間は存在するのか。 ……実はもう、どっかの記念館とかに、実物が存在したりして(笑) 「押絵〜」は、ちょっと京極夏彦の作品を思い出しました。軽くトラウマって一回しか読まなかった……魍魎でしたっけ? 「ほぅ」ってやつ。あのラストシーンは、あるいはこのお話のオマージュだったのかも。
さて、次は「孤島の鬼」か「パノラマ島〜」を借りてくることになるのかな……
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No.4651
(読書)
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2013年03月19日の読書
2013年03月19日(Tue)
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本日の初読図書: 児童向けとはいえ、基本に忠実なバージョン、全3巻ようやく読了しました。 中巻は劉備が漢中王として即位し、蜀が建国されたところで終わっていたので、ここまででも良いかなあと思ってたんですが。次兄が読みたいと言うから借りてきたついでに、私も読んでみたりとか。 ……やっぱり、これまで活躍してきた豪傑達が、次々と死んでいくのは切ないですね(しょぼん) なにしろ三分の一読んだ段階で、既に関羽・張飛・劉備・曹操が死んじゃってるんですよ。しかも関羽以外はことごとく病死だの、部下に裏切られて寝首を掻かれたりだの、これまでの活躍が嘘のようにあっけない死に様。かつての凛々しき若武者 趙雲子竜に到っては、老将と呼ばれたあげくにいつの間にか病死とか、悲しすぎる…… そして一人残された孔明さんは、必死になって劉備の息子をもり立て漢王朝を復興させようとするのですが、この息子がまたボンクラで(−ー;) 最初の頃はまだ、何もしないだけの影の薄い人だなあ程度に思っていたら、孔明さんの死後あとを継いだ姜維の時代になると、もう宦官に良いように操られて酒食に溺れ政治を省みず、手のつけようがありません。 最後には、魏を滅ぼした晋王朝にさくっと降伏したあげく、連行された先で家臣達が悔し涙に暮れているなか、ひとりニコニコしつつ「ここで充分楽しいから、蜀など恋しくありません」とか言っちゃったりして。 貴様、親義兄弟と建国の英雄達の苦労をなんと心得るーーーっっっ(怒) ……とはいえそれで「こいつは放っといても大丈夫だ」と見なされて、殺されもせず、適当な捨て扶持もらって天寿を全うした彼は、ある意味では勝ち組なのかもしれませんがね。もしかしたら心の奥底では、臣下や一族郎党のために、悔し涙を呑んでいた……の、かも? 魏や呉では殺されたり廃されたりで、トップが何代もころころ入れ替わっていた中で、彼はただ一人ずーーっと帝位にあり続けますし。そう言う意味ではすごい人だったのか、それともすべてはやっぱり父親(劉備)の七光りだったのか(いや父親も相当アレな人ではあったけど/汗)。 ……気の毒なのは孔明の志を継いで、戦っては負け戦っては負け、それでも主君からの評価すら得られないまま、最後には自殺するしかなかった姜維でしょうか。
あとこの巻で気になったというか、笑っちゃったのは、孔明さんのオーバーテクノロジーぶりです(苦笑) なんだよ木牛と流馬って。完全にロボットですよ。糧食運搬用の、燃料すらいらない自動人形。もっとうまく使えば、それだけで簡単に一国を運営できそうなのに、なんでさらっと出ただけで流されてるのさ。あと中に鉄球つめた地雷とか、えぐい近代兵器も開発してるかと思えば、いきなり怪しげな儀式で延命をはかろうとして、ろうそく倒されただけで失敗とかしてるし。なんだか匙加減がよく判りません。そのあたりもまた、三国志演義の面白い部分なんでしょうが。
まあとりあえず、これでなんとなくの基本は押さえられたので、いろいろな派生作品にも手を出せるようになりましたかね。 後半の司馬一族が活躍するあたりとか、人名地名が入り乱れていて正直ちゃんと把握できなかったので、またわかりやすいマンガや小説などで、きちんとおさらいしてみたいところではあります。
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No.4647
(読書)
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2013年03月15日の読書
2013年03月15日(Fri)
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本日の初読図書: ドラマの方が来週からこの巻の内容に入るらしいので、大慌てで読み始めました。 今回は短編集ではなく、江戸川乱歩をテーマにしたまるまる1冊の長編ものです。とはいえ一応章立てにはなっていて、それぞれ「孤島の鬼」と「少年探偵団」、「押絵と旅する男」がタイトルになっています。 ……んー、正直乱歩はあんまり好みじゃないんですよね。読んだことがあるのはせいぜい二〜三冊ぐらいでしょうか。ちなみに「孤島の鬼」は、杉浦志保さんのマンガがきっかけで読んだんだったっけ。
お話的には、ついに栞子さんの母親が登場! そしてサブタイトル「二つの顔」に偽りなく、様々な人達が様々な顔を見せてくれて、二転三転どんでん返しの連続。非常に面白かったです。……今までのレギュラーキャラでさえ、けして油断はできないんだぜ? っていうか大輔さん以外、ほぼ皆がなにかしらの意外な顔を見せてくれたんじゃないでしょうか。
個人的には栞子さんの母親が、案外栞子さんの母親らしくて、ちょっと安心しました。 もっと底知れない、じわじわとした救われない恐怖を感じさせそうな気がしていて……いやそれは確かに間違いでもないのだけれど。ただ栞子さんも確かに持ち合わせている、『闇』と『光』と、そしてドジッ子要素の配分が、ちょっぴり異なっているだけなんじゃないかなあと、どこかほっとさせられたというか。
でもって。 大輔さんがついに言ったーーーーΣ( ̄□ ̄;) そして返事が保留されとるーーーーっっっ
……まあどれほどページのこちらで気を揉んでも、なんとなく次の巻では何事もなかったように、「あれ? こんな普通に会話してて良いんだっけ??」みたいなことにもなってそうですが。それでもあれにはさすがにびっくりしました。このままジレジレ展開で行くのかと思っていたので。
後書きによれば、どうやらちゃんとシリーズとしての着地点は定まっている模様ですね。ずるずると短編連作のまま続いていくわけではないようで。個人的に面白い作品は、ちゃんと何らかの形で決着をつけて欲しいので、終わりが見えているのは喜ばしいです。
ああ、なんか栞子さんのうんちくを読んでいたら、「二銭銅貨」ぐらいは読んでみたくなってきたかも。「押絵と旅する男」もそうだし、「孤島の鬼」も再読してみたい。でも「孤島の鬼」は長いんだよなあ……(遠い目)
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No.4640
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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