よしなしことを、日々徒然に……



 2014年02月15日の読書
2014年02月15日(Sat) 
本日の初読図書:
4253154042霊験お初捕物控 其ノ4 (プリンセスコミックスデラックス)
宮部 みゆき 坂口 よしを
秋田書店 2008-06-16

by G-Tools
マンガ版「震える岩」まで読了です。
怒涛の謎解き編だった今回の巻。なんとびっくり、現代の「りえ」さんは百年前のりえさんの生まれ変わりでした。
なのでお寺の先代和尚さんがしてくれるはずだった百年前の因縁話は、前世の記憶を取り戻したりえさんによって語られることに。ふむ、なるほど。生き残りの子孫ではなく、赤の他人に生まれ変わったという設定になっていたからこそ、鎖帷子を代々伝えてくることができず、ああいう形でお初が入手することになったんですな。
確かに寝たきりの和尚さんが又聞きの情報を語るよりも、当事者の美しいお嬢さんが話してくれるほうが、映像的にも強く訴えかけられます。
そしてお初の手からりえさんへと鎖帷子が渡り、そうしてここぞという場面で鎖帷子がりえさんを守ってくれる、と。うむ、破綻はない。
途中に御前様へ事件の内容を報告するという形でまとめが入っているので、これまでの流れも把握しやすかったです。
さらに原作ではいささか弱かった、「なぜ子供の遺体が油樽に投げ込まれなければならなかったのか」、「そもそも何故、あの死霊は子供を殺していったのか」という動機が、だいぶ明確になっていたりとか。

全体的な雰囲気としては、FT風味の時代ミステリーっぽかった原作に比べると、より不思議なテイストが増えていて、ミステリ風味の時代FTという感じでした。そして絵があるぶん、全体的に印象が華やか。

そしてラストが良かったですねえ(しみじみ)
最終的には右京ノ介さんもりえさんも、そして死霊も右京ノ介さんの父親も、すべてが救われました。死霊はただ槍に突かれて退治されるのではなく、りえさんやその他の人々の想いによって浄化されたし、右京ノ介さんと父親はちゃんと話し合って和解でき、父親が出て行く背中に「たまには顔を見せろ」という言葉を贈ってくれました。
そして歪んだ社会に追い詰められ、討ち入りせざるを得ない立場に追いやられた、歴史の被害者であった赤穂浪士達でさえ、少なくともその中の一人は、あの討ち入りに命を賭けるだけの意味を見出していたのだと。
歴史の裏の、そのまた裏に、それでも救いはあったのだという解釈。これは原作でも触れられはしたかもしれませんが、よりいっそう解りやすく描かれていました。
ああ、死霊とりえさんの、平和だった頃の思い出が涙を誘う……

あと燃え落ちる芝居小屋から逃げる場面を、お初が子供の頃、両親が死んだ火事で助かった時のことと対比させたのも憎い構成でしたね。焼け残った所が見える、行く先で火が消える。その場面を入れることで、このマンガではお初と一緒にいたおかげで火事から助かっていた幼き直兄が、お初に命を救われた → 兄としてできることなら何でもしてやる、というちょっと行き過ぎなシスコンにいたった心境に納得がいきます。
さらにようやくはっきり語られました。お初が実はもらわれっ子だった過去! 六蔵兄さんのモノローグでのみでしたが……ふふふ、直兄、秘めた想いも長兄にはばっちりバレてるよ(笑)
ってか、「意外な伏兵が出てきた」とか言われてるし、ぼやぼやしてると右京ノ介さんにかっさらわれちゃうぜ?
「ま、どっちに転んでもオレにとっちゃあ弟と妹ってことに変わりはねえ」とか言ってる六蔵兄さんが、実は一番大物なのかもしれません(笑)

さて、そんでもってこの巻でマンガ版はおしまいかと思っていたら、実は続編「天狗風」の方も出ているらしく。ううむ、まだそっちは原作読んでいないのですけれど、直兄さんいるからにはやっぱり改変があるんでしょうねえ。
正直、このマンガ版での直兄は、完璧超人過ぎてちょっと(苦笑)
なんかもう4巻目では、もはや髷すらほとんど結ってないよ……植木職人っつーより遊び人ぽいわ、あの外見じゃ……(^ー^;;)
まあそれでも、マンガ版だと直×初と京×右に収まって欲しいところではありますが……でも原作が原作だから、やっぱり初×右になるんですかねえ。ううむ、買おうかどうしようか(悩)
No.5597 (読書)


 2014年02月14日の読書
2014年02月14日(Fri) 
本日の初読図書:
4253154034霊験お初捕物控 其ノ3 (プリンセスコミックスデラックス)
宮部 みゆき 坂口 よしを
秋田書店 2007-12-14

by G-Tools
……ううむ。
とりあえずこの巻の前半で京の復讐がらみは一段落ついたわけですが。
そこでここでもまた直兄が出張る!? と思ったので、京が「直次さん、あなたのことは大嫌い」って言ってくれて、ちょっと(かなり)嬉しかったです。2巻目の感想でも書いた通り、本当の意味で京を理解できて、なおかつ彼女の(復讐ではなく)ありかたを否定してもいいのは、あのメンバーでは右京ノ介さんだけだと思うのですよね。幼い頃から父親によってその『生』を否定され、押し潰されてきた苦しみは、その場で出た口先の慰め程度ではそうそう消えないんじゃないかと。
……そもそも私が直兄を好きだったのは、裏方で六蔵をサポートしつつ、ここぞという所で活躍する次男というポジションだったからな訳で。むしろ六蔵のほうが影が薄いっつーか、こうも直次さん活躍しまくりフルスロットルだと、さすがに嫌味が過ぎるというか(−ー;) どれだけ右京ノ介さんの見せ場を取れば気が済むんだ……
もう十年ぐらい前に、あるいは原作を知らずに先にこちらを読んでいたら、素直に「直兄ーーーvv」って黄色い声を上げられたんでしょうか(悩)

ともあれ。
ようやく物語は原作へと戻ってきて、赤穂浪士の討ち入りについての新解釈を経て、現在の『りえ』さんのご登場と相成りました。お内儀さんじゃなく商家の娘さんになっていたのは、やはり若い方が見栄えがするからか。あと助五郎が割とあっさり死んじゃって、死霊が次にまた別のオリジナルキャラに取り憑いています。話の流れからすると、この死霊にも、もっと感情移入できるような方向に展開していくのかな……?

あとお初ちゃんもらわれっ子フラグと、直→初フラグが順調に立っております(笑)
右→初フラグも立っているので、ざっと京→右→初→←←直←植木屋の娘という感じでしょうか。お初ちゃんは、実の兄だと信じ込んでいる割には、ブラコンがすぎると思うよvv
さて最終巻までに、果してお初ちゃんは直兄と実の兄妹じゃないと知るのでしょうか。
No.5595 (読書)


 2014年02月13日の読書
2014年02月13日(Thr) 
本日の初読図書:
「窓の記憶〜おっさん英雄記(小説家になろう)」〜ネームドモンスター
 http://ncode.syosetu.com/n4047bx/

冒険者としては中級どころのおっさん、ジオ・ウルマ(42)。
これといって突出したものも持たず、20年間冒険者を続けてきて、これ以上強くなれることもないだろうと己に見切りをつけた彼は、そろそろ老後の資金も溜まってきたことだしと引退を決める。身の回りの世話をさせるために購入した奴隷は、商人に騙されたせいで余命少ない傷物だったが、そうと知った頃には情も湧いていた。まあそんなこんなも仕方がないさと諦めて、最後の最後にギルドから依頼された新米冒険者達の研修を受け持ったことで、彼の運命は大きく変わる。
新人をかばって谷へ落ちた彼は、気絶から覚めると目の前に不思議な光る『窓』を見つけたのだ。そして不思議な声が脳内に聞こえてくる。
『チュートリアルを開始します』『レッスン1 アイテムの使用と装備について』
声に従い『うぃんど』とやらを操作すると、ヒールポーションが出てきた。さっそく使ってみたところ、崖から落ちたせいで負っていた傷が、骨折も含めてあっという間に完治した。
他にも〔初級ショートソード〕〔初級ショートボウ〕〔無限の矢筒(木の矢)〕〔初級レンジャーアーマーセット〕などが出てくる。自分が持っているよりはるかに程度のいい武器に防具、そしていくら使ってもなくならない矢。
何がなんだか判らないが、モンスターだらけのこの谷から出るのには、この『ちゅうとりある』とやらに従うしかないらしい。
そうしてモンスターを狩りながら進んでいったジオは、谷の最奥でハーピークイーンを倒し、どうにか生きて帰ることができた。しかもハーピークイーンを倒したことで、さらにいくつかのマジックアイテムを得る。その中には半死人さえも復活させるという、エリクサーまであった。さっそく不治の病を患っていた奴隷ユニに使用することで、格安の傷物だった彼女は高級奴隷に戻る。
『NPC〔ユニ〕の好感度がリミットブレイクしました。これ以降〔ユニ〕はパーティキャラクターとして使用出来ます』
そんなこんなで新たな力と様々なアイテムを手に入れたジオは、引退を思いとどまり再び冒険者として生きることを選ぶ。だがそこには、彼も知らない高次の存在の思惑が絡んでいるようで……

アルケニー洋裁店」の蒼枝さんの別連載。
今度はベテランのおっさんが主役ですvv
ちなみに奴隷ユニの役目「身の回りの世話」はそっち系も含むので、苦手な方は要注意(苦笑)
でもラブラブなんですよ、この二人。作者さんいわく他にも主役に好意をもつキャラクターは出るかもしれないけれど、ヒロインはユニだけとのことなのでハーレム苦手な方には良いのではないかと。
ジオが見えるようになった『うぃんど』の内容はMMO系っぽいですが、私自身がゲームをほぼやらないので、正直あんまりよくは判ってません。まあそのあたりはフィーリングで。
まだ始まったばかりですが、今のところそこそこのペースで更新されているようなので、今後が楽しみです。
No.5588 (読書)


 2014年02月12日の読書
2014年02月12日(Wed) 
本日の初読図書:
「転生したらスライムだった件(小説家になろう)」〜44話 そして町が出来た
 http://ncode.syosetu.com/n6316bn/

同僚をかばって刺されたおっさんサラリーマンが、気が付くと異世界でスライムに。そして天文学的な偶然から、封印されていた竜と出会い友誼を結んだ彼は、A級モンスターだった竜に名前をつけてもらったことと転生チートが合わさることで、規格外のスライムとなっていた。
しかし本人にはほとんど自覚がなく、生まれた洞窟を出て行った後は、最初に出会ったゴブリンに助けを求められたことで、なかば成り行きで彼らのリーダーとなる。
村を襲ってきた牙狼も配下にし、個別の名前をつけてやることで、部下のモンスターたちはどんどん進化を遂げてゆく。
そうして気がつけば彼らは、森の中でも突出した一大勢力になていて……

タイトルが全てを語っていますか。
本人にほとんど自覚がないままの、規格外スライムによる内政チートものです。部下のモンスターたちの強化され具合&主役への心酔っぷりと、判ってない主役ののほほんぶりの落差が面白いかと。
現在200話超までいってますが、とりあえずキリの良い所まで。
No.5587 (読書)


 2014年02月10日の読書
2014年02月10日(Mon) 
本日の初読図書:
「不死王の息子(小説家になろう)」〜クリスマス中止のお知らせ
 http://ncode.syosetu.com/n2023bc/

小学六年生の日高由紀子は、学級崩壊気味のクラスで学級委員をやっていた。面倒見のいい性分がたたって、担任から押し付けられたのである。そんなクラスにある日転校生がやってきた。まだ子供ながら、異国の血を感じさせる白皙の美少年だ。しかし美しい容貌と裏腹なその名前は『山田不死男』。かの不死王ノーライフキングの息子だという。
現代社会において、差別は駄目だと初等教育から教えられている。たとえそれが化け物であってもだ。世の中にはけっこう普通に人狼や吸血鬼といった人外が暮らしていて、ちゃんと人権も保証されている。とは言え人が己と異なる存在を、そうそうたやすく受け入れられる訳でもなく、根深い所に差別や偏見は残っているのだが。
ともあれ不死王といえば、紀元前から存在し続ける不老不死の存在である。たとえどんな傷を負ってもすぐに再生し、老いることもなく二千年以上生き続けてきた。かつては神と呼ばれ生贄を捧げられたりもしていたらしいが、今では菜食主義になっているそうだ。
そんな存在の息子である山田少年は、やはり不死身の肉体を持っている。転校してきたその日に校門の前でトレーラーに轢かれた彼は、見ている者に一生のトラウマになるだろうスプラッタを展開したのち、何事もなかったかのように復活した。その後もグラウンドを歩けば転んで突き出た石で頭を割り、体育の授業でサッカーをやれば何故かボールの代わりに生首がゴールする。血が飛び肉片が散る惨状に、周囲の人間は阿鼻叫喚であるが、当の山田少年はのほほんとお気楽に日々を過ごしている。
由紀子は山田少年が肉片状態から血まみれで復活してきた際、うっかり持っていた体操着を投げつけてしまった。身体は再生するが服は戻らない。つまり大変目のやり場に困る状態になっていたため、思わず反射的にやってしまったのだ。よもやそれが己の未来を一変させるきっかけになるとは、夢にも思うことなく。
翌日、駄目にした体操着を弁償するというのを断りきれず、由紀子は山田少年の自宅へと足を運ぶこととなった。立派な洋館に住んでいたのは、山田少年によく似た美貌とお花畑の脳味噌を持つ、天然人外な不死王こと山田父と、同じく山田母。彼らはニコニコと笑顔で由紀子を迎え、息子が友人を連れてきたと大喜びで彼女を夕食に誘った。当然断ろうとした由紀子だったが、献立が大好物のレバ刺しだったことで、ついご相伴に預かってしまう。
レバ刺しは美味しかった。お世辞でなく、今まで食べた肉料理の中で一番美味しいと思った。お代わりまでして食べてしまった由紀子に罪はない。
まさかそのレバーが、不死王その人の肝臓だと、誰が思うだろう。お客さんはもてなさなきゃの一念で、山田親子は最高の食材を振る舞ったらしい。
普段は止め役にまわる山田少年の兄姉達が、たまたま席を外していたのが仇となった。
不死王の血肉を受けたものは、その血族となる。
そう、由紀子もまた不死身の一族の一員となってしまったのである。
そんなこんなで否応なく死亡フラグを立てまくる山田少年と、文字通り一蓮托生になってしまった由紀子だったが……お気楽脳味噌花畑な山田少年とその両親にも、その過去には深刻な事情が絡んでいるようで……

商業出版された「薬屋のひとりごと」を書かれた、日向夏さんの現代ファンタジー。本編完結済で、時おり番外編が投稿されているようです。
えーと……ジャンル的には、ドタバタスプラッタコメディ。恋愛とシリアス成分もありというところでしょうか。
馬鹿馬鹿しい理由で不死者になってしまった委員長タイプ(でもけっこうちゃっかり者)の女の子が、ちょっと目を離すと血まみれ臓物だらけになる問題児を面倒見ているうちに、いろいろ巻き込まれたりほだされたりといった感じです。小学生編・中学生(前後)編・高校生編の四部構成。
由紀子ちゃんが恋愛方面に対して相当に鈍いというか朴念仁なので、天然ぼんやりのくせに好きな子には一直線な山田少年との噛み合ってないやりとりに、周囲の方がやきもきと。

そして文庫五冊分ぐらいある本編を数日かけ読み終えて思った感想は、『結局、山田青年(長男)がすべての元凶じゃん(−ー;)』でした(苦笑)
この人が生き神様レベルの博愛主義を展開したあげく、自分が壊れていることに気が付かなかったおかげで茨木は950年苦しんだんですよね。いや彼女のやらかしたことは許されないことだと思いますけど、でも山田青年がもっとしっかりしていれば、お互いにお互いを探しつつも『出会えない』という状況は避けられたはずでしょう。っていうか、それだけ茨木が特別だったくせに、それでもあちこちに子供いるって、どんだけ博愛主義なんだ、山田青年……

まあ、そんないろんな意味で駄目駄目だった彼が、ちゃんと茨木と決着をつけられたのは、山田少年と由紀子ちゃんの存在あってこそなんでしょうが。
……それにしても、神様レベルの博愛主義から一点集中型のヤンデレにジョブチェンジって、どっちにしても迷惑に変わりないあたり(笑)

あ、文章は非常に読みやすかったです。
たまに『てにをは』がおかしかったりとかしますが、それはまあさておき。読んでいて「えっと、これだれだっけ?」ということがほとんどないのはありがたいです。
なにしろ山田家の家族の呼称なんて、基本的に「山田少年」「山田青年」「山田父」「山田母」「山田姉」「山田兄」「恭太郎」ですしね。
正直なところ地の文で毎回アヒム(山田兄)とかオリガ(山田姉)とか書かれていたら、多分途中でどっちがどっちかわからなくなったと思います。そして本名で書かれる場面になると、とたんに文章の雰囲気がシリアスに変わり、その落差が読む方に飽きを感じさせない、と。
天然一直線な山田夫妻+少年の取り合わせと、不死王・撫子・富士雄のギャップは半端ないです。
ラストがどうなることかとハラハラさせられもしましたけれど、不死王の選んだ道は意外でしたねえ。彼もまた山田青年が山田少年に影響を受けたように、山田父によって少なからぬ変化を遂げたのでしょうか。まあ今後はもう少し『出て』来やすくなるでしょうから、息子たちの苦労は少しは低減される……かも?

そして個人的には山田兄(アヒム)がけっこう好きだったり。
誠実で有能でセンスが良くて金離れもばっちり。スーツが似合うエリートサラリーマンでメガネで苦労性で、そしてちょっと残念な美形(笑)
やべえ、ドストライクだvv
ああでもオリーブオイルは飲み物じゃないよ……料理として使われるのは確かに嫌いじゃないけれど、でも日本人はうっかり摂り過ぎるとお腹壊すらしいし、やっぱり彼の嗜好にはついていけない……
No.5579 (読書)


 2014年02月09日の読書
2014年02月09日(Sun) 
本日の初読図書:
4253154026霊験お初捕物控 其ノ2 (プリンセスコミックスデラックス)
宮部 みゆき 坂口 よしを
秋田書店 2007-05-16

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霊験お初のマンガ版、2巻目からは「震える岩」の開始です。
この巻では、お初が庭石の前で浪人の姿を幻視して、さらに死霊が取り憑いた二人目の人間 助五郎が、下っ引きの文吉さんを釜に放り込んで逃げ出したあたりまで収録されています。
割と原作に忠実だった1巻に比べると、相当に改変がありました。
なにしろ直兄さんがちゃんと存在しているので、原作で右京之介さんが担当していた見せ場のいくつかが、しっかり持って行かれてしまっているのですよ(苦笑)<吉次からお初を助けるシーンとか
キャラデザイン的には「あんまり美形に描こうとしすぎててちょっと引く」レベルだった1話目からすると、だいぶすっきりした二枚目程度にはなっているんですが。でも(たぶん身分を隠すためなんだろうけど)髷をほどいて髪を下ろしてる=典型的な長髪美形キャラになっている場面とかあるし、完全に女子受け狙いの美形枠vv
っていうか御前さまとの会話から察するに、これ完全にお初との恋愛フラグが立ってますよね。まだこのマンガでは出てきていませんが、原作通りにお初が拾い子だったとしたら、血の繋がりがない=直兄の秘めたる恋心が! って感じです。むしろそうじゃないと、ここまでのシスコンぶりはさすがにちょっと……
そしてストーリーにも大幅な違いがありました。
原作では、連続子供殺しと死人憑きという二つのラインに赤穂浪士が絡んできて、それだけで充分に話が複雑かつややこしかったのに、このマンガ版ではさらにもうひとつの復讐劇が平行して存在しています。まだ全三冊のうちの1冊目で細かいところまでは判らないのですが、最初に子供の死体を投げ込まれた油屋さんが、十五年前に商売敵を追い落として破滅させており、その生き残りの子供が成長した美貌の女芸人『手妻使いの京』というキャラが、なにやら意味ありげで怪しげな行動をとっているのです。
陥れられた親の敵を討つ芸人といえば、私は真っ先に『雪之丞変化』を思い出します。あの話はあの話で大好きなのですけれど、このお話の京さんは父親の呪縛に苦しんでいるようで、なかなか胸が痛みます。
しかし……原作では何故あの油屋に子供の死体が投げ込まれたのかという理由付けがいささか弱いので、こう言ったオリジナル展開が入ったのかもしれませんが……これ以上話を広げられると、私ついていけるかしら(汗)
逆に今後ざっくり削られそうなのは、百年前に生き残った『りえ』さんの、曾孫のお内儀さんまわり。だってお初が『震える岩』を見物に行った段階で、気がつくともう膝の上に鎖帷子の断片があったのですもん。これは曾孫のお内儀さんが代々伝えて持っていたはずのものなのに……ああでもそこを削るとなると、お内儀さん夫婦を守るはずの最後の大立ち回りはどうなるんだろう??

ちょっとほっとしたのは、二人目の子供 長坊が殺されるのを阻止できたことでしょうか。ストーリー展開的にはともかくとして、やっぱり罪のない幼子が被害者というのは、読んでいて辛いので。

あ、直兄のことばかり書いてますが、右京之介さんもそれなりに活躍してますよ?
絵になったことで、立ち枯れ胡瓜の眼鏡侍というキャラが文章で読むよりも具体的になっていて面白いですし。暴れる吉次を殴る場面は直兄に持ってかれましたが、代わりに味噌汁をぶっかけてとどめを刺す役目が割り振られました。
そして特に大きいのは、父親の呪縛に囚われているという共通の点で、京さんとの絡みがあります。確かに京さんの凝り固まった心へ言葉を届けられるのは、美形繋がりの直兄よりも、同じような苦しみを知る右京之介さんの方が相応しいと思います。

さて、今後の展開はどうなることやら。ここまでストーリーが異なると、まったく先が読めなくって、不安やら楽しみやら。さて図書館で借りてきてる本と、どっちを先に手に取ろうかしら……
No.5570 (読書)


 2014年02月08日の読書
2014年02月08日(Sat) 
本日の初読図書:
4062635909震える岩 霊験お初捕物控 (講談社文庫)
宮部 みゆき
講談社 1997-09-12

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時は享和二年の夏。岡っ引き六蔵の妹で、一膳飯屋「姉妹屋」の看板娘である十六才の少女お初は、南町奉行所の奉行 根岸九郎左衛門鎮衛に呼び出された。気さくなこの御前は世の中の不思議な話を聞き集めては、「耳袋」という書物に書き留めることを楽しみとしている。そしてお初は幼い頃から何故か、人の目には見えぬものを見、聞こえぬ声を聞く不思議な力を持っていたため、御前に気に入られ珍談奇談を集める手伝いをしているのであった。その日もいつものように、深川で起きたという死人憑きの話をしたのだが、その後、御前はお初に一人の人物を引き合わせた。古沢右京之介という与力見習い。お初と同年代の細い身体に腰の大小が重そうに見える、なんとも頼りなげな若侍である。御前はお初に、しばらく彼を預かって町方の探索を共にやって欲しいと告げた。詳しい説明はなかったが、どうも右京之介は奉行所内でも軽んじられているらしく、お初や六蔵と行動することで、もう少し見聞を広めることを期待されているようだった。困惑しつつも右京之介を連れ帰る事になったお初は、その道中でまたも余人の目には映らぬものを幻視する。それは油問屋丸屋の油樽の中に、幼い子供の死骸が沈んでいる光景であった。話を聞いた兄の六蔵はさっそく子供を殺した下手人を捜しにかかる。やがて浮かび上がってきたのは、深川で起きた死人憑きの噂の張本人、一度死んで生き返ったという吉次という男だった。しかし死人憑きについて聞き集めていたお初と右京之介の前で、吉次は突如狂暴化して暴れ出し、取り押さえられたときには、死後何日も経っていると思われる死体になっていた。ひどい目にあったお初に気晴らしをさせようと考えたのか、御前は彼女を着飾らせとある武家屋敷へと連れてゆく。その屋敷の庭は、百年前かの赤穂浪士の主君であった浅野内匠頭が切腹した場であり、その目印として置かれた庭石が、最近になって夜ごと鳴動するという怪異が起きているというのだった。事実、お初と御前の目の前で、確かに岩はぎしぎしと音を立てて震える。そしてお初は岩の傍らに立つ、侍の姿を幻視した。その侍は「りえどの……」と呟いて消える。その名は吉次が死体に戻る前に呼んだものと同じだった。やがて再び子供が殺される事件が起こる。謎を追うお初達は、次第に一連の事件が百年前に起きた赤穂浪士の討ち入りと、深く関わっていることを確信するようになって……

単行本「かまいたち」に2作ほど収録されていた霊験お初の、正式シリーズ第一作です。っていうか、現在のところ二作目までしか出てないようですが。
設定は少々変えられていまして、まず最大の改変は「直兄さんがいない」に尽きるでしょう。
うん……あの人がいると、便利すぎてあっと言う間に話が終わっちゃうし、せっかくの良い男枠は、どうせなら将来恋愛方向にも発展させられそうな相手の方が良いと理解はできるんですが。そんな訳で新しい相方として、算学好きの見習い与力にして眼鏡の優男、古沢右京之介さんのご登場です。
腕っ節はからっきし。ひょろりと頼りなくって穏和かつ気弱な右京之介さんですが、さすがの記憶力と分析力でお初を見事にサポートしてくれます。超常的な能力で手掛かりを得るのがお初なら、それを元に論理を展開させるのが右京之介さん。どんな些細な言葉尻も逃しません。そして荒事関係は、もっぱら六蔵兄さんと下っ引き達が担当。
あとお初の家庭環境にも大きな変化があります。なんとお初ちゃん、捨て子で六蔵兄さんと血の繋がりがないのですよ。だから年もずいぶん離れている、と。 ……あれ、じゃあ直兄さんも恋愛枠として残しとけたんじゃ……
六蔵兄さんが昔はかなりやんちゃをやらかしていて、パイロット版のように頭の固い四角四面ではないところも地味に変化が大きいですね。お初の異能が大人になってからではなく、子供の頃からちょいちょい現れているため、いきなり変なことを言い出しても受け入れるのが早いですし。
お奉行様とお初達の馴れ初めも異なっていますね。お初が何度か六蔵の捕り物に口を挟んだことで、不審に思ったお奉行様がお初を直々に召しだした結果、すっかり彼女を気に入って、自分が好きな怪奇話を集めるのを手伝わせているといういきさつになっています。
うーん……直兄ファンとしてはちょっと残念、かも(苦笑)

でもって、今回のメインテーマは「忠臣蔵」。
……実は私、忠臣蔵をちゃんと見たことがありません。小説でもマンガでもドラマでも。ドキュメンタリー番組すらほとんど見ていないので、正直ちゃんとしたお話をほとんど知らなかったりします。
それというのも、「忠臣蔵」というものの存在を知る前の子供の頃から、母に「あれは忠義の話なんかじゃない。どこにも再仕官できなかった要領の悪い能なしの残り物家臣が、食い詰めたあげくまわりからそうせざるをえないように追い込まれて、格好を整えるためにやった茶番劇。吉良こそ良い迷惑だ」と言い聞かされて育ちまして。おかげで今さら純粋な目で見て、素直に喝采することなんてできなくなっちゃったんですよ(しょぼん)
そう言ううがった目で見る裏の解釈は、せめてスタンダードな認識を知ってから聞かせて欲しかったッス……>母

まあそんな印象を根底に持っている私からすると、今回のこのお話は、「赤穂浪士討ち入りの裏側を斬新な解釈で!」という衝撃を感じられなかったのがいささか残念でした。
そして幕府や侍の意地といった理不尽によって泥を被る弱者がいるという流れは、同じく宮部さんの作品「幻色江戸ごよみ」の「紅の玉」を思い出させられましたね……己に何の咎もない死人(子供含む)がたくさん出て、世間の歪みに翻弄される人々も多数登場する今回のお話は、読後感が苦く。
救いは右京之介さんの葛藤に解決がついて、将来が明るく開けそうな点ですかね。次の巻で彼がどのように活躍してくれるかに期待したいです。
No.5565 (読書)


 2014年02月06日の読書
2014年02月06日(Thr) 
本日の初読図書:
4163900004陰陽師 蒼猴ノ巻
夢枕 獏
文藝春秋 2014-01-14

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今回は270ページほどに10話が収録されているという、短編と言うよりはSS集という感じでした。ただでさえこのシリーズは活字密度が低くって、ページの下半分は白いような文章なので、ますます今昔物語集とかを彷彿とさせられる感じ。
いやでもしっかり面白かったですよ? あまりひねりはなく、短い文章でストレートに語る感じが、いかにも古典っぽくて。
さらに今回収録のお話は、いつものお約束をちょっと外しているものもあって、なんだかファンへ送るサービストラックみたいに思いました。
たとえばそれは、「これで良かったのか」と沈む晴明さんを博雅さんが力づける場面だとか。「ゆくか」といつものように問われて、「いや、ゆ、ゆけぬ」と苦渋の返答をする博雅さんだとか。博雅さんも晴明さんも登場しない、道満主役の番外編ぽいお話だとか、あるいは博雅さんだけが登場して、無自覚に楽聖ぶりを発揮するお話だとか。
タイトルの通り「猴(さる)」が関わる話も多かったですね。虫愛づる姫君 露子姫が登場する「からくり道士」などは、猿を含めたさまざまなからくりや、色とりどりに飛び交う蝶々が見栄えのするお話でした。
そもそもこのシリーズは、映像的な美しさが素晴らしいと思います。
あれだけの短い文章、限られた言葉で、なんて美しい光景を描き出すのかと、いつもうっとりとさせられてしまいます。
降り注ぐ月光がもたらす、蒼く透明な夜の闇。空気さえ色づかせるような、かぐわしい芳香。そして神々をも魅了する、博雅の笛の音。
今回は各話の筋立てがシンプルだけに、いっそうそれらが際立っているように感じられました。
No.5560 (読書)


 2014年02月05日の読書
2014年02月05日(Wed) 
本日の初読図書:
40221412711/4×1/2(R) 6 (Nemuki+コミックス)
篠原烏童
朝日新聞販売部 2013-08-07

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動物の霊しか呼べないうえ、自分では見ることができない(人には見せられる)、霊力1/4な動物専門霊媒師クォートと、前世が犬だったゆえの忠誠心と猫の霊能力で彼を支えてくれる黒猫のハーフちゃんが織りなす、ハートフル霊能コメディ。
クォートの友人で毒舌霊媒師のラクシャスが、ある日目覚めると何故か犬の身体になっていた……「バディ」
漢方のスープを食べたプロデューサーのライミーが、なんだか様子がおかしくって……「ライミー○○する」
ハーフがいなくなっちゃった!? クォートはもちろん大慌てするが……「 Catchi me please 」
周囲の状況や人の感情を増幅してしまう弁護士のシンバさん。彼といっしょにいたクォートは、道端で大怪我をした犬を拾うが、その犬は病院から消えてしまい……「聖痕」
交通事故の現場を見に行った、霊媒師とTVスタッフ一行。その側で作業していたオブジェ作家の頭上には、何故かクォートにしか見えない、石のブロックが浮いていた。事故の犠牲者はその塊に引っかかっているようで……「囚われの君」
仕事で日本へ出張した動物タレントスカウトマンのジョイスさん。そこで出会ったのは、クォートとハーフのツンデレ版??……「ジョイスさんのお土産話」

やあ、もう今回もほんっとに可愛かった!!
ラクシャスがハーフちゃんを受け入れるようになったりとか、いつも動じなくって、前向き元気にバイタリティのあるシンバさんだって、過去にはいろいろあったのさ……という「聖痕」前後編ももちろんファンとしては萌えどころなんですが。
しかしこの巻で一番の見所は、やっぱりシンバさんに役目を取られちゃって、すねちゃうハーフちゃんでしょうvv
拗ねる気持ちまで増幅されちゃって、一度は家出しちゃうものの、クォートに何かあったと感じたらすぐに正気に戻るハーフちゃん。そしてハーフのためなら微塵も迷わず階段に身を投げ出すクォート。もう、このラブラブコンビめ《o(>▽<)o》
なによりも拗ねて「ぶーっ」ってなってるハーフちゃんの顔が、ラブリー過ぎる(*´Д`)

R以前の、パイロット版とも言える2冊も持っている私としては、「ライミー○○する」で登場した中華料理店とその主人に、思わず『彼女』の登場か?? とも思ったのですが、そんなことはなく。
当分クォートに春は来そうにないですけれど、このRでは良い男いっぱいなので、このままサザエさん状態で続いていくのも良いのではないかと(クォートには気の毒かもしれませんが/苦笑)。
No.5557 (読書)


 2014年02月04日の読書
2014年02月04日(Tue) 
本日の初読図書:
4048913778路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)
行田 尚希
アスキーメディアワークス 2013-02-23

by G-Tools
綾櫛(あやくし)横町の奥には大妖怪が住んでいて、幽霊や妖怪に関わる悩み事を解決してくれる。そんな噂を耳にした高校生 高幡洸之介は、駄目で元々と思いつつ丑三つ時に細い路地へと足を踏み入れた。
そこで目にしたのは、ひとりでに祭囃子を演奏する楽器と、言葉をしゃべり酒を酌み交わして宴会する動物達の姿という、摩訶不思議な光景で。そんな路地の奥にあった建物には、加納表具店という看板が掛かっていた。
表具店とは、掛け軸や屏風の表装を仕立てる店のことだ。そこの主だと現れたのは、美しい着物姿の女性。環(たまき)と名乗った。
なんでも表具師の仕事には表と裏の二つがあるのだという。表は普通の表装だが、裏の仕事はいっぷう変わっている。様々な思念を宿しすぎた絵は、世に言う心霊現象のようなものを起こすことがあるのだが、その思念を表具を使って封じ込める。あるいは正しい道筋に戻すのだと彼女は告げた。そして環は伝説とも呼ばれる名表具師として、業界では名を馳せているらしい。
洸之介の悩み事とは、まさしく絵に関わることだった。彼は三ヶ月ほど前に日本画家だった父親を病で亡くした。その父が残した数点の絵が、夜になると動き出すのである。真っ暗な部屋で動き回る絵は気味悪く、ここしばらくというもの、残された母子は満足に眠ることもできずにいたのだった。
環から絵に宿る念の話を聞いた洸之介は、父親はそんなにも生に執着し、無念を残して死んでいったのかと暗澹たる思いを感じた。しかし環は鮮やかな手腕で父の残してくれた、優しくも不器用なその真意を明らかにしてくれる。
そうして彼女はこう提案した。
自分に弟子入りし、その手で父親の残した絵の表具を仕立ててみないかと。
そうして洸之介は、加納表具店へと出入りすることになった。
ところがその店に集まる存在は、天狗の王子にイケメンの化け狸、ギャル系女子高生の猫又や雪女といった、人間世界に馴染みすぎるほどに馴染んだ人ならぬモノたちばかり。
洸之介はそんな彼らと共に、様々な絵にまつわる様々な物語と関わりを持ってゆく ――

「人間の話」「天狗の話」「狸の話」「猫又の話」「狐の話」の五話に別れた短編集の形を取りつつ、全体を通してひとつのお話になっています。
基本的には、何らかの思いが宿ったせいで不可思議な現象を起こす絵が存在し、それを掛け軸や屏風という形に表具したり、あるいは壊れた部分を直すことで、その思いを昇華させてやるというのが、大まかな流れです。あまりおどろおどろしい雰囲気はなく、むしろほのぼのとした読後感の温かい感じのストーリー。
それぞれのお話には、それぞれのキャラ達の過去や思い入れを絡めてあったりもして二度美味しいです。
最初は主役の洸之介の物語で始まり、最終話はキーキャラとなる環さんで締める。中の三話は脇キャラ達がメインとなりますが、彼らもみな個性的で、読んでいて楽しいったら。
個人的には「結婚詐欺もできない駄目狸」こと、残念なイケメン樹(いつき)さんが大好きです。人を騙すのが得意な化け狸たちは、現代の世ではもっぱら詐欺師として生計を立てている。特にどんな美形に化けるのもお手の物なので、結婚詐欺は基本中の基本。できて当たり前というその設定がまず面白い。しかし樹は甘いマスクのハンサムなのに、人が良すぎてなかなか相手を騙しきれない。この女性にだって生活がある、お金だって無限ではないと思うと、どうにも「借金があって」とか「事業を興したいけれど資金が足りなくて……」といった決定的な言葉を口にできないのですよ。そうこうしているうちに、女性達の方から「あなたとつき合えて楽しかったわ。良い思い出をありがとう」って振られてしまうというvv
でも母性本能をくすぐるせいか、「これで美味しいものでも食べなさい」みたいにお小遣いを渡される上、最後は「夢のような時を過ごさせてくれたお礼よ」っていろいろもらっちゃうらしく、ある意味ではこの上なく良心的なジゴロとして大成功しているのではないかと(笑)
あとはカリスマ美容師として名を売っている、河童のジョージさんもイカスとか思う私は、やっぱり面食いなのか……

ともあれ今回は、一冊で綺麗にまとまっているけれど、全体的に各キャラクター達の背景紹介という感じでさらりと終わっていたのが少々物足りなかったかな。語り手が男子高校生ということで、文章がいかにも「ライト」だったのも★ひとつ減。
洸之介の柔軟さというか、人外のモノを受け入れる器の大きさとかもまだまだ片鱗しか見えていないので、これは続編を楽しみにしたいところです。
どうやら環さん達は、洸之介が年を取ってもちゃんと縁を切らずに付き合いを続けていってくれるようなので、そのあたりは安心して読めるところかと。
No.5556 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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