よしなしことを、日々徒然に……



 2014年01月18日の読書
2014年01月18日(Sat) 
本日の初読図書:
4048916149絶対城先輩の妖怪学講座 (メディアワークス文庫)
峰守 ひろかず
アスキーメディアワークス 2013-04-25

by G-Tools
今年東勢大学に入学したばかりの新入生 湯ノ山礼音(ゆのやまあやね)は、昔から困った体質に悩まされていた。なんの前触れもなく強い耳鳴りに襲われ、ひどい時には立っていることもできなくなるのだ。病院でも原因不明だと診断され、心因性のものでもないと匙を投げられた。ただなぜか合気道をやっている間だけは耳鳴りが起きないため、彼女はいつしか男勝りのサバサバした女性になっていた。
これではいかん、大学にも入って一人暮らしを始めたことだし、夢のキャンパスライフを! と意気込む礼音だったが、酒を飲めば確実に耳鳴りが起きてしまうこともあり、なかなかうまくいかない。
と、そんな礼音にとある准教授が耳寄りなことを教えてくれた。
この大学にはオカルトや妖怪にとても詳しく、科学では説明できないような事柄について、相談に乗ってくれる生徒がいるのだという。もしも興味があるのなら訪ねてみればいいと言われた彼女は、翌日さっそくその相手のもとへと訪れた。
文学部四号館四号階四十四資料室。フロアまるごと膨大な古書に埋められたそこにいたのは、顔立ちこそ端正なものの、白いワイシャツに黒いネクタイ、黒いスラックスの上から黒い羽織を着用するという珍妙な恰好をした、ボサボサ頭のとっつきにくい青年だった。名は絶対城阿頼耶(ぜったいじょうあらや)。持ち込まれる怪奇現象を解決しては、金銭を稼いでいる。その性格はとにかく変人の一言につきた。滅多に表情を動かすこともなく、妖怪のことを説明する時以外は人を人とも思わぬほどにそっけない。
だが絶対城はお守りひとつで見事に礼音の耳鳴りを止めてくれた。その効能だけは確かにあらたかで、礼音は素直に感謝の念を抱く。そんな彼女へと、絶対城は代価を要求してきた。いわくこれまで手伝ってくれていた友人 杵松明人(きねまつあきと)が最近忙しいから、持ち込まれる怪奇現象を解決するのに力を貸せと言うのだ。
ところがその「解決方法」というのが、とんだペテンに満ち溢れたもので。
呆れながらも「お守り」には代えられず、礼音もまた詐欺まがいの片棒を担ぐことになるのだが……しかし様々な事件を共にするうちに、礼音はじょじょに絶対城の人となりと、何故そんな相談を引き受けているのかを知ってゆくこととなり……

タイトルと表紙イラストに惹かれて購入。
系統としては、京極堂と心霊探偵八雲を足して二で割ってライトノベルを掛けたような感じでしょうか(笑)
大学で資料室のヌシと化している謎の先輩(変人)が、持ち込まれる怪しい事件を解決していくパターンです。ただしそのほとんどが、トリックを使って依頼人を煙に巻いているだけの、いわばインチキ。
もっとも語るウンチクや妖怪への対処方法、渡す御札などは、ちゃんと古式ゆかしい作法にのっとっています。彼が最も忌むのは、いい加減な作り話によって、古来から伝わる由緒正しき妖怪の伝説をねじ曲げてしまうこと。故に自分にも他人にも、適当は許しません。
黒い羽織は和の喪装、黒いネクタイは洋の喪装。その両方を身につけることで、絶対城先輩は歴史の闇に「妖怪」として葬られてしまった、あらゆる「弱者」への慶弔の念を表しているのです。
さらに「真実」を「明らか」にすることで、失うものを持つ人達を、妖怪という不思議を取り入れることで救ってしまう、そのさりげない優しさがまたvv 本人はあくまで「妖怪学を世間に知らしめつつ、報酬をせしめるため」と言い張ってますけどvv

ああそれにしても、最初は妖怪など存在しなくって、すべてを合理的に解決しつつ『謎について大衆を満足させるための社会的装置』として妖怪を利用するミステリーだと思っていたら、どうしてどうして。最終章「ぬらりひょん」でひっくり返されました。いやうん、確かに礼音ちゃんの耳鳴りとそれを封じるためのお守りの謎が解けてないなあ、とは思っていたんですが。耳鳴りについてはなんとなく予測がついていたものの、ぬらりひょんの正体でまさかああくるとは! 第一章で登場していた「根暗出垂」がよもやそう読むものだとは!!
フィクションであることは重々承知ですけれど、斬新なその発想に脱帽しました。おもしろかったです!
……あとラストに触れられたお守りの正体がまた(笑)

絶対城先輩が実はツンデレなことも判明しましたし、これは続刊も買いですな♪
今回は活躍が少なかった、天狐(アマツキツネ)こと杵松明人(きねまつあきと)先輩についても、今後もっと語られることを期待したいです。
No.5494 (読書)


 朗報!!
2014年01月17日(Fri) 
かつてネット上で一世を風靡した、あの名作が返ってくる!!

4865290265カーマリー地方教会特務課の事件簿 (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)
橘早月 中嶋敦子
ポニーキャニオン 2014-03-03

by G-Tools

mjdk!?
っていうか、買う買う買う買う買う━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!
聞いたことのない出版社、買ったことのないレーベルだけど……って、なんかロリ系少女が表紙の本が多いっぽいな…… Amazon でレーベル名を検索すると、野郎一人のイラストがはっきり言って浮いている(苦笑)
いやでもこれは、まだ参考イラストなのかな。タイトルも作者名も入ってないし。でもなかなか雰囲気のありそうな絵柄で、期待が高まりますvv
アンデッドが日常的に湧く辺境の街へ送り込まれた人の良い関西弁の聖騎士と、彼を取り巻く個性的な神父にシスター、修道僧などなどが織りなす時に抱腹絶倒、時にドシリアスなあの日々。
作者さんが商業デビューするからと、サイトをまるっと削除されて以来、この方の本領とはとても思えないライトな文庫を一冊出したっきりまったく音沙汰がなかったのですが……まさに不死鳥のごとく蘇られた へ(^○^へ)(ノ^○^)ノ
外道な反則神父オブザーに、再び会える日が来ようとは! 元盗賊の使える苦労性神父とか、実はヒエラルキー最上級シスターとか、渋いおっさん僧兵とかもいた! 彼らをイラストで見られるのか……(フルフル)

発売が超・楽しみです!
No.5490 (読書)


 2014年01月17日の読書
2014年01月17日(Fri) 
本日の初読図書:
「のんびりVRMMO記(小説家になろう)」〜44話、水曜日2
 http://ncode.syosetu.com/n7847bu/

25才の成人男性 九重鶫(ここのえつぐみ)には、一回り以上年の離れた双子の妹がいる。雲雀(ひばり)と鶲(ひたき)というその二人におねだりされて、彼は慣れないゲームへと参加することになった。「もう1人の自分が織り成すもう1つの物語」を売りにしたVRMMOで、15歳以下がプレイするには、二十歳以上の保護者同伴が必須なのだという。
妹達が楽しめるのなら……と良く判らないままに設定を二人に任せたツグミは、錬金士/テイマーとして生産特化のキャラクターとなった。ちなみに二人の妹は見習い天使/ファイターと見習い悪魔/シーフという戦闘型である。
βテストで15歳以下へのハラスメント行為が目立った為、ゲーム内では未成年に対し様々な保護処置が取られている。それでも馬鹿者は多いもので、彼らはできるだけプレイヤーとは関わりを持たず、もっぱらNPC達の店で買物をし、のんびりとしたプレイをすることにした。とにかく三人いっしょに楽しくやれればそれで良いのだ。
しかし愛らしい双子の天使と悪魔、そして長い主夫業で培われたリアル器用さとゲームに慣れないがゆえの天然行動でいろいろとやらかす美形青年の三人組は、嫌でも人目を集めてしまう。
仲の良い兄妹と後に加わったその幼馴染は、マイペースに斜め上なプレイを続けながら、一部のプレイヤー達に温かく見守られてゆくのであった。

傾向としては、「とあるおっさん〜」に近いかな?
不遇職を取った青年が、あまりガツガツせずに淡々と日常をこなしてゆく感じです。
ただしこちらの主役はゲームに関してほぼ初心者、そしてゲーマーの妹×2とその幼馴染の少女ががっつりまわりを固めています。
料理、調剤、テイムなどで自覚なくやらかしてしまうのは御約束★
55話目にしてまだ、リアルでは五日しか経っていないというのんびりぶりですが、更新ペースそのものはそこそこですし、今後が楽しみです。
個人的には、掲示板回がもっと読みたいなあ……
No.5489 (読書)


 2014年01月16日の読書
2014年01月16日(Thr) 
本日の初読図書:
「ハヤトが逝く(小説家になろう)」〜王都再び その2
 http://ncode.syosetu.com/n1894br/

戦闘機を操縦していた航空自衛隊員 岡田隼人は、気が付くと見知らぬ森の中にいた。愛機は影も形もなく、己の身一つだ。
いったい何が起きたのかと呆然とする彼の前に現れたのは……八本足の熊!?
なんとか息を潜めてやり過ごしたはいいが、あんなものがいる場所で丸腰は不安すぎる。せめてマシンガンでもあれば……と想像すると、何故か目の前に機関銃と弾丸一式が現れる。なんで!?
困惑するハヤトが出会ったのは、馬車を護衛する冒険者達。彼らはさっきの八本足の熊と戦っていたが、かなり苦戦しているようだった。咄嗟にマシンガンで加勢したことでなんとか熊 ―― ハチグリという魔物らしい ―― は倒すことができたが、冒険者たちはリオンという男一人を残して全滅してしまう。
ひとまず護衛されていた商人の一行に加わったハヤトは、町へと向かいながらこの世界の常識を教えてもらうことにした。
この世界……そう、ここは地球ではないのだ。ハヤトにラノベを読む習慣があるわけではないが、知識はそれなりに持っていた。これはあれだろう、異世界トリップというやつだ。
どうやらハヤトには、ある程度のサイズまでのものならイメージして現実に取り出すことができる、3次元コピペという能力が備わっているらしかった。
魔力量=中の下、属性=水、レベル=3という駆け出し冒険者そのままのステータスでは無双などできそうもないとがっくりしたが、それでも冒険者ギルドに加入してリオンと共に依頼をこなしてゆくにつれ、レベルは順調に上がってゆく。「前衛殺し」の異名を持つエルフの問題児魔法使いトパや、謎の妖精エルモなどをパーティーに加え、彼らはやがてその名を広く知られていき……

数日かけて、途中に別の物を挟みながら読んでいたら、ちょっと脳内が混乱してしまいました(苦笑)
お約束の異世界トリップチートです。
主人公は自衛隊員のため専守防衛が身に染み付いており、すごい能力は持っているけれど、あんまり俺TUEEEEヒャッハーー! はしていないかな。基本的に理性的ないい人です。でも自重はあまりないvv
コピペという能力で武器から食料から乗り物からどんどん出してしまえるので、ほとんどピンチにならないんですよね。
最初の頃とかあんまり気軽にポンポン出しているので、魔力とか使わないユニークスキルなのかと思っていたら、かなり後のほうで「魔力はわずかしか使わない」と言及されていました。
……ただ、「しばらくしたら消える」という制限があるのに、食事のほとんどをそのコピペで出したものでまかなっているのが、いささか気になります。周囲の人々も気にせず食べては「旨い!」と絶賛しているのですが、なにもない所からいきなり出てきた食料なんて、何でできてるかわからないのに、良く平気で口に入れられるなあというのが一点。そして一定時間が過ぎたら消滅してしまうというのであれば、食べる → 消化・吸収される → 体内で血肉になったところで分子レベルで消滅、とかなったら大変なことになるのでは、と。
そこまではいかなくとも、食べたものが栄養になるとは感覚的に思えないんですよね。食べ物だけが例外って、なんだか御都合主義が気にかかる……
あと世界のバランスを整えるためにハヤトをトリップさせたわりに、与えた能力が明らかに世界間のエネルギーバランスを崩すだろうモノだってのが、どうも……

お話的には、現在第二部で内政パートに入ってきたっぽいです。
主役があまり挫折を知らず、かなりトントン拍子に物事が進んでいくあたりなど、好みが分かれるかもしれません。
No.5486 (読書)


 2014年01月14日の読書
2014年01月14日(Tue) 
本日の初読図書:
4104507180たぶんねこ
畠中 恵
新潮社 2013-07-22

by G-Tools
大商人達の集まる会合で、新たに三人の跡取り達がお披露目された。長崎屋の若だんな一太郎もその一人だ。とその席で、両国の盛り場を仕切る親分 大貞が、難題をふっかけてきた。跡取り三人のそれぞれの甲斐性が見てみたい。家の力を借りない状態で、誰が一番金を稼げるものか、ひとつやってみてくれないか。一番だった者には2つ、他の二人にも1つずつ、願いを叶えてやるからと。親分の面子を潰せない一同は、しかたなく話に乗って、半月ほど大貞の屋敷に寝泊まりしながら自力で金を稼ぐことになった。他の二人は芝居小屋の呼び込みや人探しの手伝いなど、首尾よく仕事を見つけてくるが、しかし見るからに病弱な若だんなはどこに行っても雇ってもらえない。そこで一計を案じるも、なにやらこの勝負には裏があるようで……「跡取り三人」
長崎屋に行儀見習いの女の子がやってきた。於こんという14才の少女は、一太郎の母親おたえの知り合いの娘だという。かなりのお転婆で家事も炊事もまるでできない於こんは、行儀見習いなど面倒くさい、さっさと結婚してしまいたいなどとこぼしていた。そんな折り、先にお世話になった大貞の子分が、見合いの仲人をするのに力を貸してほしいと若だんなへ相談してきた。恋話だと嬉々として首を突っ込んでくる於こんだったが、さらにそこへ親族の婚姻について、河童の禰々子までが相談を持ってくる。てんやわんやのうちに人間と妖怪と、二組の見合いを一度に行うことになったのだが……「こいさがし」
菓子屋安野屋へ修行に出ている幼馴染の栄吉が、長崎屋へお使いで砂糖を買いに来た。ところがお供の小僧が騒ぎを引き起こした上に、謝りもしないで飛び出してしまう。なんでもいま安野屋には新入りの小僧が三人いるのだが、どの子にも問題があり、世話を押し付けられた栄吉は菓子を作る練習もできないほど振り回されているのだそうだ。おまけに安野屋では、主人や番頭などが寝付いてしまっていて、まったく手が足りていないという。砂糖を届けかたがたお見舞いに行った一太郎達は、主人らの薬湯になにやらおかしなものが混ぜられていることに気がついて……「くたびれ砂糖」
ふと目を覚ました時、男は川の中で流されそうになっていた。慌てて這い上がると、頭から血が出ている。そうして自分の名前も、なぜそこにひとりぼっちでいるのかも判らなかった。幸い懐にはまとまった金子があったので、古着を買って着替えたはいいが、さてこれからどうしたものかと悩みにくれる。他に持っていたのは、「長」の文字がついた薬袋ぐらい。中に入っていた傷薬はたいそうよく効いて、頭の傷もすぐに治ってくれた。それを見ていた周囲の人々は、彼を医者だと勘違いし、最近病気になっておかしなことを言い出した老人を診てほしいと連れてきてしまう。その老人は名を古松と言った。自分は妖狐で、昔は神の庭にいたと主張している。年も取らず病にもならない夢の様な場所だったが、若気の至りで飛び出してきてしまった。年を取り病気になった自分はもうあの庭に戻る力はないけれど、ただひとつ心残りなのは仲間達がなんとか自分を助けようと無駄な奔走をしていることだ。どうにかして神様へ声を届け仲間達を思い止まらせたいから、どうか力を貸してほしいと、古松は男にそう願ってくる。どうやら古松は男のことを知っていて、それができると確信しているようなのだが、しかし男は古松のことも思い出せず……「みどりのたま」
若だんなの元へ、久しぶりに見越の入道が訪ねてきた。なんでも荼枳尼天の元に居た幽霊が、江戸に帰りたいと言っているのだという。その幽霊 月丸は非常に弱いため、ちゃんと江戸でやっていけるのかどうか、まずは試しに連れてきたらしい。幽霊の身を守るため、彼は昼間のあいだ特別な巾着の中に入っていた。ところがその巾着を鳴家が開けてしまう。慌てて閉じようとした若だんなは誤って巾着の中へと落ちこんでしまい、そうして気が付くと満月の夜空の下、三匹の鳴家と月丸と一緒に、どこともわからない家の屋根に座り込んでいた。なんとかして長崎屋に戻ろうとする一太郎を、しかし月丸は止める。この一晩だけでいいから、江戸で暮らせるかどうか自分で努力して試してみたいのだと。そうして彼は猫や鳥など、様々なものに化けてみるのだが、どうにもうまくいかない。それは生前の月丸の生き方と、遺した悔いに根差すものがあり……「たぶんねこ」

新年会へ出発する前の夜には読了してましたが、記録しそこねていたので、ここで。
お久しぶりの「しゃばけ」シリーズ、12冊目だそうです。
んー……正直を言うと、だいぶ内容が失速してきたかなあというここ最近だったのですけれど、今回は比較的面白かったかな?
ミステリ要素はだいぶ少なく、もうほとんど人間ドラマになっています。一話目で一太郎が、初めて自力で稼いだ四文銭をお守りにする様子は微笑ましかったvv
若だんなが着々と成長しつつあって、今回は特に若だんなの機転で解決が付いた話が多かったように思います。さらさらっと掛け軸用の絵を描いちゃうところも、なんだか格好良いですvv<家の中でできる事は得意らしい
しかし一番印象に残ったのは、番外編的な「みどりのたま」だったあたり(苦笑)
これはいきなり冒頭から、記憶を失った男の視点で始まります。彼はいったい誰なのか。読み進んでゆくうちに読者にはすぐに判明するのですけれど、本人は自分の名前も、何故一人ぼっちで怪我をして川に落ちていたのかも判らないまま右往左往。ときどきその脳裏をかすめる面影に、一読者としてニヤリとできたりとか。
ああでも記憶を取り戻すきっかけは、現在の生活より昔の初恋だったってのが、腐女子としてはちょっと残念だったかもなあ。やはりそこは、今の生活が一番であって欲しかった!
まあ、からかわれて赤くなったり帰宅後には殴られてたって一文が、ひそかに萌えどころだったりするのが、我ながら業が深いんですが……vv
そして表題作で登場した新キャラ月丸は、今後も再登場するのかな♪
落ち着き先を見つけた彼には、是非いろいろと吹っ切って、楽しく人(?)生を謳歌しつつ、長崎屋ファミリーの一員となって欲しいところです。
No.5480 (読書)


 2014年01月11日の読書
2014年01月11日(Sat) 
本日の初読図書:
「タナカの異世界成り上がり」〜Route36「約束の地へ」
 http://ncode.syosetu.com/n3040bl/

勇者召喚に巻き込まれ、手違いで異世界の街角へ放り出されたおっさん田中太郎(仮)。
魔法陣の不備により世界中の魔力を流し込まれた彼は、身体能力・魔力ともにすさまじく強化されていた。
そのすさまじさはどれぐらいかというと、桁が大きすぎてステータス表示が文字化けしてしまうほど。故に彼も、彼にこの世界について教えてくれた人物も勘違いをしてしまった。タナカの能力は赤子並なのだと。
生来臆病でチキンであったタナカは、己の保身を第一に考えて、できるだけ目立たないよう冒険者ギルドで最下位レベルの魔物退治を引き受けて生計を立ててゆく。
初歩の生活魔法、点火を使用すればあたり一帯が火の海と化し、飲料水を出す魔法を使えば膨大な水流に自分ごと流されてしまう。そして石つぶてをぶつける魔法は、ドラゴンをも一撃で爆砕した。
この世界の初歩、恐ろしすぎる……とガクブルするタナカは、己の異常さにまったく気付かないまま日々を過ごす。
そんな彼の無自覚かつ適当な行動や、巻き込まれる様々なトラブル。その場のノリと勢いで様々なことをやらかす重度の厨二病によって、世界は大きくその歴史を変えてゆく……

異世界召喚チートもの。
メイン召喚された勇者ではなく、巻き込まれたおっさんの勘違い異世界珍道中です。
ちょっと引くほど重度の厨二病さんが、膨大な魔力を背景に自覚なくいろいろやらかしてます。本人は「ようやく赤子以下のレベルから赤子になれたかな……いや思いあがりは禁物だ!」とか思っていますが、実は神の使徒とタイマン張ってあっさり倒しちゃうほどです。あんまりあっさり過ぎて、本人はそれがモノホンの神の使いだとは気付いていないという……
そして口から出任せに語りまくる適当な自己設定の陶酔台詞が、様々な人々を救い上げ、信仰さえをも集めているのに、あくまで本人は無自覚(苦笑)
やはり神との戦いが最終ターンになるのでしょうか。本気で神相手にも負ける気がしない、そんな雰囲気のお話です。
No.5474 (読書)


 2014年01月10日の読書
2014年01月10日(Fri) 
本日の初読図書:
4592196430迷宮回廊 1 (花とゆめCOMICS)
神谷悠
白泉社 2013-08-20

by G-Tools
あの京&一平の迷宮シリーズが帰ってきましたよ、お嬢さん!!
最近めっきり神谷さんの作品を見かけないし、このシリーズもある意味エピソードを書き尽くされていたので、もう続刊が出ることはないと思っていました。たまたま Amazon で見つけてびっくりです。
時系列は二人が31歳。1巻では大学に入ったばかりだった彼らが、社会人の中でも中堅どころの年齢になってます。
結城とアキラのコンビも健在。アキラ君なんて22歳。身長もすっかり伸びちゃって、なんだかちょっぴり寂しかったり……(ちなみに【特処】の片桐くんのイメージモデルは、実はアキラ君だと言うのは、今だから言えるお話)
立派なお医者さんになった京ちゃんは、ずいぶんと人間らしくもなりました。時おり山田くん以外にも笑顔も見せるし、他人に対する興味も出てきていて、お姉さん見違えちゃいますZE★
山田くんは変わりませんねえvv いや良い意味で。
あれだけ辛い目をくぐり抜けながら、それを微塵も感じさせないところが彼のすごさだと思います。
あと個人的に嬉しかったのが、京のお婆さま、千世さんが御健在だったこと。あいかわらず京とDNAの相似を見せつつ毒舌を交わしあっていますが、彼女はこうでなくては。心臓の手術がうまくいったようで本当に良かったです。どうせなら100歳まででも矍鑠かくしゃくとしていて下さい! 貴女なら可能です、お婆さま!!

……しかし前シリーズがあまりにも昔すぎて、ちょっと人間関係が一部思い出せない(悩)
特に京と結城さんの親戚まわり。二人とも実父とか名目上の父とか保護者とか育ての親とかが入り乱れまくって、なにがなんだか。しかもそのほとんどの人たちが、何らかの形で犯罪に関わってるって、金田●少年やコ●ンも真っ青の犯罪遭遇率だよ!
そういえばアキラの父親も、行方不明になった先で京や一平の知人とバッティングしてたっけなあ……(遠い目)

今回の巻は、比較的穏やかなお話が多かったです。日常の謎とか、せいぜい偶発的な事故がメインで、唯一殺人が起こった話も被害者は通り魔だし真犯人は他にいて、メイン登場人物達は無実。
そして子供が救いになるお話が多かったことも、作者さんが出産・子育てを経られた上での影響が大きいんだろうなあと思いました。
前シリーズは、やりきれない話も多かったから、そう言う意味では一皮剥けられたのかな?
シリーズタイトルに数字がついているということは、またこれからも話が続くのでしょうか。
個人的には結城とアキラがいまどんなふうに生活しているのか、とっても気になります。腐腐腐腐腐。
No.5472 (読書)


 2014年01月09日の読書
2014年01月09日(Thr) 
本日の初読図書:
「俺と蛙さんの異世界放浪記〜外伝ってことらしい〜」〜聖なる夜に 2
 http://ncode.syosetu.com/n3733bm/

書籍化された「〜八百万ってたくさんって意味らしい〜」の後日談的番外編。
各脇キャラに焦点を当てたエピソードがメインで、中には本編にはまったく登場しない一介の中堅冒険者「おっさん」と駆け出しの「少年」など、モブ視点的なお話もあります。しかし時系列は連続しているようで、それぞれのお話がつながっている部分もあるため、最初から順番に読んでいくことをおすすめします。
個人的には前述のおっさん&少年コンビがハッチーと水竜のいる海辺へやってくる「おっさんと海」、そして一押しキャラである残念助平なスケさんが珍しくシリアスに頑張る「竜は吼える」が面白かったかな。
あと更に珍しい、タローが普通に魔法使いらしく、読後感も心温まる「聖なる夜に」も素敵だったかと。
まだ連載中で話は増えていくようなので、WEB版読了済、あるいはネタバレを気にしない方は要チェックです★
No.5469 (読書)


 2014年01月08日の読書
2014年01月08日(Wed) 
本日の初読図書:
4101369194幻色江戸ごよみ (新潮文庫)
宮部 みゆき
新潮社 1998-08-28

by G-Tools
年の瀬を迎えた商家で火が出たのは、なぜか火の気のない神棚からだった。女中頭と番頭が原因を調べてみると、燃えた注連縄の中に何者かの髪の毛が仕込まれていた。それは奉公に上がったばかりの少女が、亡くした母親の供養をしてやりたい一心でやったことで……「鬼子母火」
享保の改革で奢侈が禁止されたお江戸で、病気の妻を抱え仕事を失った飾り職人の元へ、老侍が上質な珊瑚の玉を持ち込んできた。嫁入りする娘へとひそかに持たせてやりたい。表には出さないから豪華な簪細工をと依頼してきた侍に、職人は一世一代の腕を振るったが……「紅の玉」
古道具屋へ行灯を買いに来た男へと、店の主人はとっておきの品を披露する。蔵の中にしまわれていたその二つには、それぞれいわくがついていた……「春火秋燈」
醜女だと有名な娘の元へ、大店から縁談が持ち込まれた。跡取り息子の一目惚れだという。馬鹿にするなと最初は怒った娘だったが、美男美女揃いの大店の家族も使用人も、みな彼女を綺麗だと褒めそやし、自分達こそ醜いのだと主張する。あれよあれよと縁談はまとまり、彼女は狐につままれたような気持ちのまま嫁入りした。しかしやがて、彼らが祟りのせいで美的感覚が逆転しているのだと知り、彼女が選んだその道は……「器量望み」
いなり屋の主人は、もうすぐ娘の嫁入りを控えて幸せのただ中にいた。そんな彼が唯一気になるのは、店の手伝いをしている男の様子が最近おかしいことだった。古着で寝心地の良い夜着を買ったとご機嫌な男は、しかしどんどん痩せおとろえていっており……「庄助の夜着」
祭りの夜に拾われた二歳ほどの迷子。首にかけていた迷子札の住所へ連れていくと、そこに住んでいた家族は三年前の火事ですでに死んでいるとのことだった。妻と子供の死体は見つからなかったが、それでも子供は明らかに別人だし、年も合わない。差配はどうにか本当の親を捜そうとするが……「まひごのしるべ」
火消しになりたいという夢が、どうしても捨てられない少年。しかし実際に火事場に経つと、足がすくんで動けなくなる。恐怖と夢の間で苦しみもがく彼へと、元火消しだったという親父が古びた頭巾を渡した。この頭巾を使えば、恐怖は消える。ただし人からは嫌われるだろう。どちらを選ぶかと問われた少年は、火消しとしての夢だと答えたけれど……「だるま猫」
娘が古着屋で小袖を買ってきた。とびきり安くて良い物があったと喜ぶ娘に、しかし母親は言い聞かせる。古着を選ぶ時に気を付けなければならない点とは……「小袖の手」
奉公が辛くて逃げ出した小僧は、家族から叱責されすぐに店へと連れ戻された。もう帰る場所はないのだ。いっそどこか遠くへ逃げてしまおうと考える小僧を、なぜか隠居した大旦那が呼び寄せる。そうして彼は不思議な掛け軸を見せ、自身が丁稚奉公をしていた頃の話を聞かせた。どこのお店にも、奉公人を見守ってくれる神様がいるのだと……「首吊り御本尊」
神無月になると現れる謎の盗人。できるだけ人を傷つけることなく、その時に得られるだけの無理のない金額を盗んでゆく、律儀な泥棒。どうして神無月だけに現れるのだろう。狙われる家の基準はなんなのか。未だ年若い岡っ引きは様々な推測を重ね……「神無月」
作品の片隅にいつも詫助の花の絵を入れる看板屋。理由を問われてただ一度、生き別れの娘を捜しているからだと出任せで口にしたのだが、何故かいないはずの『娘』が名乗り出てきて……「詫助の花」
因業だと有名な高利貸しのもとで、長らく働いてきた女中。彼女の夢は雪を降らせることだった。奉公にやってきて三年。ようやくその夢が叶う。屋根の上へと登り、袖の中からハサミで切り刻んだ紙吹雪をまき散らす。彼女が何年もかけて、そんなことをしたその理由は……「紙吹雪」

十二話からなる、お江戸が舞台の短編集。それぞれが暦に対応しているのだとは、読んでいるときは気づきませんでした(苦笑)
ファンタジーあり、人情話あり、心温まる結末もあれば、切なすぎる展開もあり。まさに変幻自在の宮部ワールドです。
深川近辺が舞台という他は、話同士の繋がりはまったくありません。岡っ引きの親分も時々登場しますが、名前も出なければ時代が一定なのかも不明なので、回向院のあの人なのかは不明です。
んー……人間心理をえぐり込むあたりが、さすが宮部さんというところでしょうか。
どのお話も、人の心の中に潜む『業』というか、感情の深さ複雑さをあますところなく書き表していると思います。それだけに、ほっこりできる話は本当に心温まるのですが、そのかわり切ない話は本当に辛い……
個人的に一番お気に入りは「器量望み」。主役の葛藤もリアルなら、結末もほっと一息つける素敵なお話でした。
描写や文章、ともにとてもすごいとは思うけれど、でもそれだけに読んでいて辛かったのが「紅の玉」。
あっぱれだと世間でもてはやされる存在の裏、武士の誇りを掲げる存在の背後には、常に泥を被る弱者がいたのだとしみじみ思い知らされると言うか……やりきれない( T _ T )
ラストは「読者の想像に任せます」と言った感じで切られているので、職人夫婦の未来が少しでも希望のあるものになってくれていることを祈りたいです。
No.5466 (読書)


 2014年01月06日の読書
2014年01月06日(Mon) 
本日の初読図書:
4061851306眠りの森 (講談社文庫)
東野 圭吾
講談社 1992-04-03

by G-Tools
高柳バレエ団の事務所に正体不明の男が押し入り、たまたま居合わせたバレリーナの一人 葉瑠子が男を殴り殺してしまった。正当防衛を証明するために警察たちは捜査を始めるが、男が何故バレエ団などに忍び込んだのか、その理由が分からない。男の身許が判明した後も、その知人たちは声を揃えて彼は正義感に満ちた性格であり、強盗など働く人間ではないと主張する。物取りでなければ、男の動機は何なのか。あるいは葉瑠子がなんらかの怨恨から男を殺害し、正当防衛に偽装しようとしているのではないかという疑いすら生じてきた。
捜査が遅々として進まない一方で、今度はバレエ団の公演開始直前に演出家が殺害される。上着に仕込まれた毒針によって殺されたその様子は、まさしく紡ぎ針で指を刺されて眠りにつく「眠りの森」のオーロラ姫のようだった。
同じバレエ団内で、短期間に起きた二人の男の死。はたしてこれに関連性はあるのか。
たとえ殺人が起きようと、なによりも踊りを優先する団員たちに、捜査員たちは振り回される。
しかし本庁の刑事 加賀恭一郎は、団員の一人であり、正当防衛の容疑で勾留中の葉瑠子の幼なじみ未緒に、心惹かれるものを感じていた。未緒もまた加賀にはどこか心を開いているようで、二人は少しずつ交流を重ねてゆく。
しかし真相はどこまでも残酷だった。
バレエを踊る者は、全てを犠牲にしてでも踊ることを選ぶ。
未緒が、葉瑠子が、そしてバレエ団の人々が胸の内に抱いていた秘密が明らかになる時、加賀がたどり着いた真相は……

ドラマ「新参者」の原作で、シリーズ物としては2作目に当たるのかな?
「新参者」自体は「加賀恭一郎シリーズ」の8作目にあたるそうです。そして1作目「卒業」は大学時代の話らしいので、刑事ものとしては、実質これが一作目だと思って間違いないのでは。
「黒いスーツ」「長身で肩幅が広くがっしりとした体型。彫りの深い顔立ち」「捜査が忙しくなると無精髭」、どこか独特のしゃべり方と包容力を感じさせる雰囲気は、まさに阿部寛のイメージそのまんまで、完全に彼の姿で脳内展開されました(笑)
まあ、ドラマ「新参者」の方はまったく見てないんですけどね。
そして先日放送していたドラマSP「眠りの森」は最後だけちら見したので、事件の内容は知らないまま動機と犯人だけ知っているという状態で読んでしまいました。でもそれはそれで、散りばめられた伏線とか、犯人の細かい心理状態が拾えておもしろかったです。それに二つの事件が複雑に絡み合っているうち、一方しか真相は知らなかったので、謎解きとしてもそれなりに楽しめました。
ドラマと違いラストがずいぶん踏み込んだ状態で終わっていたので、今後 加賀と未緒の二人はどうなるのかなあと気になりつつ、シリーズが続いていく以上はなかったことになるんだろうとも思ってみたり。
未緒に心惹かれ、彼女をどこまでも守ろうとしながらも、でも真相は見逃さない。そんな加賀さんの有りようと、それでも最後の舞台は踊らせてあげる包容力が、しみじみと心にしみい入りました。
No.5456 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
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スマホ= 003P(Android端末)
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