よしなしことを、日々徒然に……



 2014年08月02日の読書
2014年08月02日(Sat) 
本日の初読図書:
4796688218玉村警部補の災難 (『このミス』大賞シリーズ)
海堂 尊
宝島社 2012-02-10

by G-Tools
東京へ出張した田口先生が、深夜に公園で死体を発見。別れたばかりだった白鳥を追いかけて訴えたところ、彼はなぜかいきなり死体の足を持たせ、表通りまで運んでから110番通報した。彼がわざわざそんなことをした理由は……「東京都二十三区内外殺人事件」
売れないお笑い芸人を集めた正月用の特番撮影現場で、人が殺された。ブロックを積んで作られた仮設迷路の中で死んでいたのは、唯一売れっ子だった芸人上がりの司会者。彼は多くの人間から恨まれており、少なくとも現場には動機のある人間として、付きまとわれていた女性ディレクター、元相方のAD、同じく元相方で芸人にしがみついている男の三人が居合せた。その誰にもアリバイはなく、設置されたカメラにも怪しい人物は写っていない。果たして彼はどうやって殺されたのか。デジタル・ハウンドドッグこと加納達也が、犯人を追い詰めるために利用したのは……「青空迷宮」
桜宮科学捜査研究所の設立に伴い、DNA鑑定データーベース・プロジェクトことDDPが立ち上げられた。データーベースの根幹となるサンプルを、医療現場から提供してもらうという画期的なシステムである。その案件第一号として逮捕されたのは、通り魔として面識のない女性を殺したとされる、フリーターのゲーマー馬場だった。半年近くも雪の中に埋まっていた女性の死体に被害者以外の血液が大量に附着しており、そのDNA型がDDPに記録されていた彼のものと一致したのだ。現在の検査方法でDNAの型が重なる確率は四兆七千億分の一。地球の人口は七十億人だから、まず間違いはないという。しかしどこか引っかかりを覚えた加納が捜査を開始してみると、馬場は殺された女性の夫が務めている会社と東城医大が共同研究している、治験の被験者になっていて……「四兆七千億分の一の憂鬱」
桜宮市でヤクザが立て続けに自殺する事件が起こっていた。みな同じ竜宮組系列の幹部クラスで、遺書を残して焼身自殺をしている。遺体は黒焦げで、人物同定はデンタルチェック、すなわち歯の治療記録の照合で行われていた。しかし桜宮でのデンタルチェックは、手書きのチャートと目視のみで行われる簡単なものだ。そして竜宮組は現在非常に羽振りがよく、幹部が自殺する理由など考えられない。そこで加納は、近々オープンするAiセンターのセンター長 田口に連絡を取り、焼死体を画像診断にかけるよう依頼した。その結果は……「エナメルの証言」

チーム・バチスタシリーズのスピンオフと題されていますが、キャラクターも時系列も完全に一致しているので、せいぜい「外伝」とでも称したほうがいいのではないでしょうか。
体裁としては、玉村警部補が桜宮市で加納警視正の携わった事件を取りまとめるため、高確率で巻き込まれていた田口先生の元へと協力要請にやってきて、愚痴外来で珈琲飲みつつ過去の事件について改めて振り返っていく形です。
「〜二十三区内外〜」は、「イノセント・ゲリラ〜」の中で触れられている、田口先生が偶然死体を見付けた事件。文庫版ではちゃんと本編に組み込まれているらしいですね。
……しかし前の晩にこんな事件に遭っているのに、何事もなかったかのように会議に参加していた田口先生がよっぽど大物なのか、それとも単に医者として死体に慣れているだけなのか……(汗)
なおこの作品はミステリものとしての要素は薄く、謎解きなんかもほとんどなし。いつものように白鳥さんが現在の死亡時診断について問題提起するお話でした。
「青空迷宮」は田口先生も医療現場も関わっていません。作中時系列は「イノセント・ゲリラ〜」まっただ中の2007年11月(※バチスタ・スキャンダルが2005年)。これが一番、短編ミステリっぽかったかな?
加納さんが犯人につきつけた証拠が「んな御都合主義な」と思ったら、あっさりハッタリで苦笑いしたりとか。
「四兆七千億〜」も、比較的ミステリ色が強かったです。時系列は「アリアドネの弾丸」直前らしく、これと次の話は、ちょっと読む順番を間違えたかなあという気もしたりとか。まあ致命的なネタバレはなかったですけどね。
検査方法が正確になればなるほど、扱う人間はそれに頼り切りになってはいけないという話でした。
あと玉村警部補が、ひそかにネトゲにハマっていることが判明したりとか(笑)
忙しい刑事の仕事と、他人と時間を合わせる必要があるネトゲって、両立できるものなんだろうか……?
「エナメル〜」は、一風変わったお話でした。物語のほとんどは「非合法行為を合理化し社会適応する団体」に雇われている死体の歯医者ネクロデンティスト栗田さんの語りで進みます。こういうのをコロンボ式というんでしょうか?
死体の歯を『治療』して、別人のカルテと同じものに仕上げてしまう栗田さんと、その師匠の高岡さん。異なった主義と技術を持つ二人のやりとりと、その結果出来上がる『別人の死体』の完成度の差。そしてそれを見破ろうとする加納さんや東城医大サイドの描写が、交互に出てきます。
栗田さん独特の人生観というか淡々とした語り口調に、気がつくと引きこまれている感じでした。
こちらは「アリアドネ〜」も通りすぎて、「ケルベロスの肖像」にまでかかっているらしいです。

……今回一番のネタバレは、「イノセント・ゲリラ〜」で警察庁に帰った加納さんが、また桜宮市に戻ってくることだったなあ……
あと田口先生がAiセンター長になることも、まだ本編では出てきてなかったんじゃなかったっけ?
まあそっちは、ネットやムック本で既に知っちゃってたからいいんですけどね(苦笑)
そして田口先生がなにか思わせぶりに、「残されたものが頑張らなくては」とか言ってるんですが……「アリアドネ〜」では誰かなんかヤバイことになっちゃう、とかあるのか……?
No.6096 (読書)


 2014年07月31日の読書
2014年07月31日(Thr) 
本日の初読図書:
4403670512番線―本にまつわるエトセトラ (ウンポコ・エッセイ・コミックス)
久世 番子
新書館 2008-03-27

by G-Tools
「配達あかずきん」のコミカライズについて調べていて、うっかり単行本化されていることを知り、ポチッとしてしまいました。
とにかく『本』についての『愛』をこれでもかと詰め込んだエッセイコミックです。
アマゾンさんの「なか見!検索」で、一話目をほぼ読めるのでご覧になってみていただけると、その独特のノリとあふれる愛が判ってもらえるんじゃないかと(笑)
もうね、この一話目で出てくる本居宣長の、本の貸し借りについてのエピソードが本好きにはすっげえ笑えるんだvv
今も昔も、読書家の考えることって変わらないんだなあ、と。
他にも気がつくと本棚が一杯になってるので、いかにして内部配置に試行錯誤するかとか、『本好きあるある』が目白押し。
後半は写植とか校正とか国会図書館の内部レポートといった、一般人には馴染みがないけれど、本好きなら興味津々な内容もあって、一冊で二度美味しいみたいな?

ただ掲載誌がBL系の雑誌だったため、ところどころにBL的な文例やたとえ話が入っているのが、ちょっと読む人を選ぶかもしれません。

ああ、国会図書館、私も一度は行ってみたいなあ……そして朝日ソノラマの廃刊雑誌『チャキチャキ』を出してもらって、単行本化されてない、氷室奈美さんの「砂塵の王国」を全ページコピーしてやるんだ……
No.6091 (読書)


 2014年07月30日の読書
2014年07月30日(Wed) 
本日の初読図書:
「旅行から娘が連れ帰ってきたのはどうやら異世界の勇者様らしい(小説家になろう)」〜勇者と聖女2
 http://ncode.syosetu.com/n2256bj/

二十三歳になった娘と旅行に出かけようとした直前、階段を踏み外して足を痛めた母親は、娘一人を旅行へ送り出し ―― そして帰ってきた娘は、旅行前よりいくらか髪が伸びており、そしてハリウッド俳優のような金髪に紫がかった青い瞳の美青年を連れていた。
「お母さん、私この人と結婚したから。で、この人、異世界では勇者なんて言われてたけど、この世界じゃ新居なんて用意できないし、お母さん一人だと心配だし、一緒に住む事に決めたけど問題無いよね」
ちなみに娘は超現実主義で、昔からアニメにも漫画にも興味はなかったが、母にはいくらかなりとそういったものの知識があった。
「これ、選ばれた勇者にしか持てない『せいけん』」
……ああ、『せいけん』って『聖剣』の事ね。
なんでも娘は旅行中に異世界へ飛んでしまい、三泊四日の間に一年をかけて、勇者とともに異世界を救ってきたのだという。
そして勇者は娘と結婚することを選び、彼女とともに日本へ渡ってきたと。
うん、想像以上にファンタジー。
ともあれ。戸籍もなにもないがゆえにニートとならざるを得ないけれど、順応性だけは高く主夫と化しつつある勇者と、異世界で聖女と呼ばれていた現実主義の娘と、なんだかんだで懐の広いお義母さんは、かくして共同生活を営むことになったのだった。

タイトルが全てを表しております(笑)
語り手は、女手ひとつで娘を育て上げた五十代になろうかという『お母さん』。
毎朝五時に起きて近所を散歩し、子どもたちと仲良く戯れるアグレッシブなニートの勇者と、嫁姑ならぬ婿姑のほのぼのした会話を繰り広げております。
異世界サイドではけっこう厳しい事もあったようですが、そのあたりは軽く触れる程度で。
長らく更新停止中なのが惜しまれます。
No.6089 (読書)


 2014年07月29日の読書
2014年07月29日(Tue) 
本日の初読図書:
「彼は素材屋(オンライン小説)」〜トニとの出会い 後編
 http://verbum.web.fc2.com/004sozaiya/sz-000.html

「彼は優しいご主人様」と同作者さんの、異世界トリップもの。読切連作。
神様の手違いで世界からつまみ出され、お詫びとして桁外れに膨大な魔力をつめ込まれ、着の身着のまま平成日本からファンタスティックな異世界へと送り出された日本人恭一が、趣味と実益を兼ねた「素材屋」を経営するお話。
素材屋とは魔法、錬金術、料理、工芸など多岐にわたる分野の素材を調達する仕事。観光と珍品コレクションが趣味の恭一は、有り余る魔力を無駄遣いして世界を行き来し、見付けた素材をストックしては、必要な人間に売りつける、と。品揃えの豊富さと、依頼されればどんなものでも納期を守って納品することから、その分野ではかなりの有名人となっているのだけれど、そもそもその分野の人間には変人が多く、必然的に交友関係は特殊なものに偏り気味で……といった感じ。
細かい所はさらりと流されて、個性的なキャラクターの軽妙なやりとりを楽しむタイプかと。


「家事手伝いシリーズ(オンライン小説)」〜その3−3
 http://verbum.web.fc2.com/005kaji/kaji-000.html

上に同じく、異世界召喚もの。現在三作目を連載停滞中。
家事手伝いをしているちょっと料理の得意な女性が、勇者や魔王や宇宙船内に召喚されて、料理をするお話。主役がけっこうちゃっかり者で、三話目頃にはいい加減に召喚慣れしているあたりがなんともはや(笑)
テンポの早さが面白みのひとつだけに、三話目がいいところでぶっちぎれているのが惜しまれます。
No.6079 (読書)


 2014年07月28日の読書
2014年07月28日(Mon) 
本日の初読図書:
4488487025晩夏に捧ぐ (成風堂書店事件メモ(出張編)) (創元推理文庫)
大崎 梢
東京創元社 2009-11-10

by G-Tools
駅ビル六階にある成風堂書店に務める書店員 杏子と、バイトの女子大生 多絵。
しっかりものの杏子と、手先が不器用だけれど頭の回転は良い多絵のコンビは、これまで本屋に関わるちょっとした謎をいくつも解いて来た。と、そんな杏子の元へとかつての同僚であり、今は長野の老舗書店に勤める美保から手紙が届く。なんでもその書店「まるう堂」こと宇都木堂書店で、幽霊騒ぎが起きているというのだ。現れるのは二十数年前に殺人事件を起こした、小松秋郎という男だと噂されているらしい。地元の名士で作家としても名の売れていた嘉多山成治のもと、住み込みで書生をしていた男たちの一人で、嘉多山が殺された日に死体の傍に血まみれで立ち尽くしているのを見つかり、そのまま逮捕されたのだという。犯行を肯定するでもなく否定するでもなく、ただ沈黙を貫いた彼は、情況証拠から投獄され、その二年後に獄中で死んだそうだ。
まるう堂の店主は生前から嘉多山成治と懇意にしており、秋郎とも家族ぐるみで親しく付き合いがあった。それだけに事件のことは衝撃的で、今でも割り切れないものを感じているのだという。
そんな秋郎の幽霊が現れた上に、最近になって当時の事件関係者のまわりで泥棒が入ったりボヤ騒ぎが起きたりといった物騒なことも起きているとのことで。
美保は手紙で杏子と多絵に対し、なんとか謎を解いて欲しいと助けを求めてくるのだが……

成風堂シリーズ、二冊目はいきなり番外的な出張長編です。
……んー、なんというかこの話はもうちょっと後、せめて4〜5巻目ぐらいに持ってきたほうが良かったんじゃないかなあと思いました。
今まで本屋さんの中で日常の謎を解いていた素人二人組が、いきなり長野まで足を運んで、過去のものとはいえ殺人事件の調査をするというのは、ちょっと違和感を感じてしまったり。
多絵ちゃんの意外な背景もチラ見されたりしたんですが、それも二人がもう少し実績を重ねてキャラが安定してきてからのほうが良かったような……

本屋さんは、店員とお客と出版社だけのものではない。作家さんもまたそこに大きく関わってきているのだ、という観点はおもしろかったんですけどね。
あと「まるう堂」さんのありかたが、ちょうどうちの地元にある某老舗書店を彷彿とさせる感じで、非常に親しみやすかったのも、個人的にはニヤリとできたんですが。

あと最後に、六本ほど4コマ漫画が収録されています。
これはマンガ版を描かれている方の手になるオマケでして、これがなかなかにおもしろく。
……っていうかこのノリと、作画の久世番子さんとやらの自画像になんか覚えがある……と思ったら、 あの書店勤務に関するエッセイコミック「暴れん坊本屋さん」とか、本に対する愛をおもしろおかしく描き綴った「番線」の作者さんか!! と。
これらは雑誌で連載していた当時に、本屋さんで立ち読みしながら思わずくすくす笑っちゃった作品でした(懐)
ああ、この人が作画担当しているのなら、原作の持つ「書店の意外な裏側、楽しく見せます」的テイストを、ちゃんと削らずに表現してくれているだろうと、なんだか安心しちゃいました。

ううう、マンガ版も読んでみたいなあ……でも置き場が……置き場がぁぁああ(苦悩)
No.6078 (読書)


 2014年07月27日の読書
2014年07月27日(Sun) 
本日の初読図書:
4796666761イノセント・ゲリラの祝祭
海堂 尊
宝島社 2008-11-07

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チーム・バチスタこと田口・白鳥シリーズの……ええと、何作目だっけ?
このシリーズは医療ミステリから始まったと思うんですが、じょじょにそのカテゴリから逸脱していっており、今回はもう完全にこれ推理小説じゃなかったですね……

厚生労働省で行われる「診察関連死死因究明等の在り方に関する検討会」、略称「医療事故調査委員会創設検討会」とかいう会議に無理やり招かれた田口先生と、その周囲を取り巻く濃ゆいキャラクター達。
そのそれぞれが田口先生に一目置くというか、彼をキーパーソンとみなして利用する形で、医療と司法のありかたについて激しく問題提起し議論を戦わせつつ、最終的には田口の大学時代の後輩で病理医の彦根が、ものすごい大風呂敷を広げたハッタリを隠れ蓑にしながら白鳥と結託、うやむやのうちに医療事故調査委員会へのエーアイ導入を認めさせるお話、とでもまとめればいいのか。
今回はほとんどが会議や、それぞれが巡らせる策略や駆け引きに費やされていて、正直私では脳ミソが追いつきませんでした(−ー;)
物語の中での時間は(おそらく)「螺鈿迷宮」よりちょっと後の8月に始まって、翌年の10月までの長丁場にわたります。会議が数ヶ月に一度のスパンで行われるため時間の飛び具合も激しく、ほとんど分単位で刻まれていたこれまでの作品とはずいぶん雰囲気が異なりました。

田口先生は、ある意味中心人物でありながら、誰よりも部外者であり、ただ一人すべてを俯瞰しているような立場です。要するにすべてが他人事(笑)
出世欲がまったくなく、失うものも持っていないから「それぐらいなら良いか」と納得ずくで利用されてやる懐の広さが田口先生。
あと事前準備とかまるでなしに、会議の開始寸前でいきなり「講演してくれるそうで」とか言われて、焦りもせずに即興でプレゼンかませる隠れ有能なところもさすがです。

しかし周囲(主に病院関係者)からの、田口先生への勘違いぶりがだんだん激しくなってきているのが楽しいですなあ(笑)
白鳥さんもそれを知っていて、「その大事件(バチスタ・スキャンダル)の最中、バッシングの嵐が吹き荒れる中、ただひとり出世し、リスクマネジメント委員会委員長の座を手にした猛者さ。上昇志向の強いイヤなヤツ。見かけは人が好さそうだけど、実はとんでもないヤツだから気をつけてね」とか敵対する官僚に大ボラ吹いてるしvv

あとこの巻は「ナイチンゲール〜」と「ジェネラル・ルージュ〜」がリンクしていたように、背後で他の作品とかなり繋がっているように感じました。たった一言でさらっと終わってしまった、「田口先生が通りすがりに死体を見付けた」事件は、おそらく「玉村警部補の災難」で詳しく語られているみたいですし、新聞記事のみで触れられ重要な要素のひとつとなる「産婦人科医が医療事故で逮捕された」という事件は、おそらく「極北クレイマー」のことだと思います。
……そしてこの極北っていうのは、たぶんジェネラル・ルージュ速水先生が、三年間の期限付きで島流しにあった、極北救命救急センターと関係があるんじゃないかとか。

ああもう、キャラクターやら時系列やらが絡みあいすぎて何が何だか!
くそう、この前に借りてきたムック本の、人物相関図をコピーし忘れたのは不覚だった!!

そんなこんなで、この巻だけでは解き明かされない謎とか、放りっぱなしになっているエピソードとかがけっこうあるので、なんだかちょっぴり消化不良な部分もあったりとか。

あと医療現場と官僚の世界が、ちょっと狭すぎるというか、田口・白鳥の友人知人が重要ポストにつき過ぎだろうという点も気にかかったり。

まあ、グイグイと読ませるその勢いは、確かに見事だと言えました。
さて次は「玉村警部補〜」あたりを読むべきかな……?
No.6075 (読書)


 2014年07月26日の読書
2014年07月26日(Sat) 
本日の初読図書:
「VRMMO エルフと鬼が旅する仮想世界(小説家になろう)」〜26. 浜辺の街道で
 http://ncode.syosetu.com/n5693bv/

旦那が鬼のタンカーで、嫁がエルフの格闘家。
βテストで知り合って結婚した二人が、正式サービスであらためてプレイを開始。βテスターでも特典はなく、人よりある程度慣れがあるというだけの状態なるも、βテストで二つ名持ちのトッププレイヤーだったプレイヤースキルを遺憾なく発揮しつつ、社会人の余暇としてのんびりマイペースにゲームを楽しんでゆくお話。
デスゲームにはならないし、チートもありません。
NPCと積極的に交流するなど、系統としては「とあるおっさん〜」を思わせる傾向ですかね。ただしこちらは生産はすべて人任せ。剣道や空手や合気道などのリアルスキルを武器に、とにかく戦いまくってます。特に嫁は一見大和撫子風なのにバトルジャンキー気味と、ギャップ好きにはなかなかなキャラクターvv
二人とも三十近いので、それなりに落ち着いたプレイスタイルなのも安心して読める所です。
No.6067 (読書)


 2014年07月25日の読書
2014年07月25日(Fri) 
本日の初読図書:
4120041379あんじゅう―三島屋変調百物語事続
宮部 みゆき
中央公論新社 2010-07

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封印されていた祟り神お旱様に取り憑かれ、周囲の水すべてが逃げてゆくようになってしまった山村の少年 平太。彼は村から追い出されるようにして江戸へと丁稚奉公へ来たものの、そこでも水甕や花瓶、井戸の水まで消えてしまい、厄介者扱いされていた。しかし彼に取り憑いたお旱さまにも、それなりの過去と事情があるようで……「逃げ水」
三島屋のお隣の針問屋、住吉屋の一人娘お梅が嫁入りすることになった。もう二十代も後半とずいぶんな嫁き遅れだが、そこには住吉屋のしきたりが大きく関わっていたらしい。それでもようやく無事に娘の嫁入りを終えたのち、住吉屋のお内儀は変わり百物語の客として、三島屋を訪れる……「藪から千本」
三島屋の丁稚 新太が手習いに通うようになって、同じ年頃の遊び友達ができた。その内の一人で、八百濃の跡取りとして養子に入ったという直太郎は、どうも落ち着きがなく何かきっかけがあると暴れだすという問題児だった。なんでも直太郎の実の父親は火事で死んだのだが、その父親に付け火と横領の嫌疑がかかっているのだという。養父母や周囲から父親を悪し様に言われ、子供ながら飲み込みきれないものが心に溜まり、ときおり爆発してしまうということだった。それらの事情をおちかへ話してくれたのは、直太郎が養子に入る以前に通っていた本所の手習所の若先生、青山利一郎。彼は直太郎の父親がおそらくは無実であると確信しているのだが、しかしその根拠になっているのはなんとも不可思議な、紫陽花屋敷に住まう黒いあやかしにまつわる物語で……「暗獣」
青山利一郎の知り人だという偽坊主 行然坊に興味を持ったおちかは、彼の話を聞きたいと百物語の客として三島屋へ招いた。やってきた行然坊は、三島屋を見て「妙な暈がかかってござる」「なにかおかしな出来事はないか」と言い出す。どうやらそれがこの行然坊のやり方で、彼はそうやって金持ちの家に入り込んでは適当な経を上げたりそれらしい説法をほどこして、礼物をもらっているのだという。しかし実は自分には、本当にそういった、怪しい気配を見る力があるのだと行然坊は告げる。そうして彼が語り始めたのは、まだ諸国を旅して回っていた若かりし頃に目の当たりにした、隠れ里のような山村が滅びていった経緯だった……「吼える仏」

シリーズ二冊目は四話収録。
一冊目に比べると、雰囲気がだいぶ明るくなったように思います。相変わらず人の悪意とか切ない展開はたっぷり出てくるんですが、それでも各話の終わりには、それなりに救いが見えています。
これはやはり、おちかの心の持ちようがだんだん変わってきたからなのでしょうか。
お勝さんや青山の若先生、行然坊といった魅力的なキャラクターも増えてきました。
個人的にはこういう雰囲気のほうが、なんというか心が安らぎます。一巻目の暗さにあきらめてしまわず、二巻目も手にとって良かったなあ…… 〈くろすけ〉の切なくも温かいエピソードはほんと泣ける( T _ T )

変わったといえば、一巻目のようにラストにいきなりスペクタクルな展開が入ることもありませんでしたね(苦笑)
いやまあ、盛り上がりはそれなりにありましたけれど、あくまでそれは『人間』のやることでした。
結局は人の悪意が一番怖いんだという点で、こちらの方がお話として収まりがいいと思います。
今回はおちかの過去もあんまり関わってはこず。
むしろ青山の若先生とおちかちゃんの今後が気になってくる所です。個人的には清太郎さんはおたかさんと幸せになって、おちかちゃんは青山さんとくっつけばいいと思うよvv

なお青山さんと行然坊および悪戯小僧三人組は、「ばんば憑き」に収録されている「討債鬼」で詳しい背景や出会い話が書かれています。

そして文庫版ではどうなっているか判りませんが、ハードカバー版では各見開きごとにカットが入っているのがなんとも豪華。
宮部さんだからこそ許される、贅沢なデザインだなあとつくづく思いました。
No.6037 (読書)


 2014年07月22日の読書
2014年07月22日(Tue) 
本日の初読図書:
4063950506アルスラーン戦記(1) (少年マガジンコミックス)
荒川 弘 田中 芳樹
講談社 2014-04-09

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 パルス歴三二〇年 秋
 西北方 ルシタニア王国軍 マルヤム王国を滅亡せしめ
 パルス王国に侵入
 アンドラゴラス三世 自ら軍をひきいてアトロパテネの野に
 侵略軍を迎え撃つ
 王太子アルスラーン初陣す
 ときに十四歳


御存知、田中芳樹の中世ペルシャ風戦記のコミカライズです。
……原作小説の方はあまりに刊行ペースが遅く、また第二部の展開がいささか微妙なこともあって、もう追いかけるのはやめてしまったのですけれど。
しかし第一部を読んでワクワクしていた、あの頃の気持ちを否定したくはありません。
アルスラーン戦記の第一部は、今でも紛れもなく名作だと思うのです。

そんな訳で買ってしまいました。
メディアミックスとしては、かつて5巻「征馬孤影」までが映画とOAVでアニメ化され、また第一部終了までを中村地里の作画でマンガ化されたこともあります。ちなみにカセットブック版は、CD−BOXで持っています(笑)
映画はわざわざ隣の市まで、電車に乗って見に行ったっけなあ……(懐)
どれにもそれぞれにそれなりの良さがありましたが、この荒川版も、なかなかどうして、悪くありません。

作画の荒川弘さんは、あの「鋼の錬金術師」の作者さんです。いまなら「銀の匙」の原作者といったほうが通りがいいのでしょうか?
多少癖のある絵柄ではありますけれど、頑張る少年少女を描かせたらピカイチの人だと私は思っています。
実際、表紙のアズライールを肩に載せたアルスラーンを見て、私は購入を決めました。
ダリューンが長髪(サムソンスタイル?)だったり、キシュワードのヒゲ成分が足りない(笑)といった微妙な不満点はありますが、そこらへんは枝葉末節。
貧困なイメージ力では曖昧にしか想像できなかった古代ペルシャ風の服装や建物などが、とてもそれらしく描かれています。

そして第一話は、アトロパテネの三年前を舞台に、エクバターナの繁栄やアルスラーンと両親との確執、奴隷制度について初めて疑問を抱くといった部分を描いたオリジナルエピソード(どうもこのアルスラーンは下町育ちではない模様)から始まり、初見の読者にも物語を判りやすくしてくれています。

しかし何よりもまずは、冒頭第1ページでしょう。
アンドラゴラス王の「突撃ヤシャスィーン!!」に心が震えました。
ああ、この世界に再び還って来たんだ……と。

戦闘シーンの迫力、そして凄惨さは圧巻です。
返り血を浴びて血まみれになったアルスラーンが、次のページでほとんどキレイになっているなんて御都合主義はありません。河で洗うまでずっと血だらけです。
何万もの人間が戦闘で命を落とし、そしてイアルダボート神の名のもとに行われる異教徒への虐殺もきっちりと描かれています。

一巻目はほとんどアトロパテネの会戦に費やされているので、荒川さんらしいギャグ要素は薄めでした。巻末予告を読む感じ、ナルサスを味方に引き入れる二巻目などは、コメディタッチな表現も出てくるようですが。

ラストは隠遁しているナルサスの元へ、エラムによって案内される所で終わっています。
このペースだと、第一部完まで何冊かかることやら心配になってきますが……しかしこのクォリティのまま行ってくれるのであれば、追いかけていけるかもしれません。
ギーヴやファランギースはもちろんのこと、ジャスワントやラジェンドラ王子がどんなふうに描かれるのかも楽しみだなあvv
No.6031 (読書)


 2014年07月21日の読書
2014年07月21日(Mon) 
本日の初読図書:
4150103453夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
ロバート・A・ハインライン 福島 正実
早川書房 1979-05

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時代は西暦1970年。ロサンジェルスに住む技術者ダニエル・ブーン・デイヴィスは、六週間戦争をかろうじて生き延びたのちに軍を退役し、画期的な自動床掃除器文化女中器ハイヤード・ガールを発明した。そして親友の元弁護士マイルズと株式会社を起業して業績を伸ばす。さらに窓ふきや風呂掃除をやってくれる万能ウィリイの開発に着手したダンは、より高品質なものを送り出すべくもっと時間をかけたがったが、早く会社を成長させたいマイルズとの間で意見の衝突が起きた。株式はダンが51%を持っていたので決定権はダンにあるはずだったが、ここで彼は予想外の裏切りを受ける。ダンは秘書であり婚約者であったベルに株式の一部をプレゼントしていたのだが、そのベルがマイルズの味方をしたのだ。さらにいつの間にか様々な書類が偽造されており、ダンはすべての特許や開発中の資料を奪われ、会社から追放されてしまう。
失意から酒浸りとなり自棄を起こした彼は、保険会社へ行き自分と愛猫ピートの冷凍睡眠を申し込んだ。これは眠っている間に保険会社へ財産を信託しておけば、数十年後に目覚めた時にはそれなりにまとまったものが手に入る制度で、未来に行きたい人間や、あるいは不治の病に侵された者が治療法が見つかる事に希望を託して眠りにつく事が多い。ダンは三十年後に年老いた二人を、若々しい姿であざ笑ってやろうと考えたのだった。
しかし事前健康診断でアルコールを抜いて素面に戻ると、やはり裁判でとことん戦おうと考えを改める。そうして結婚したベルとダンのもとを訪れると、二人はダンを殺そうとし、ピートはその騒ぎの中で行方不明に。ダンの荷物から冷凍睡眠保険の契約書を見付けた二人は、死体を始末せずにすむという理由から、書類を改ざんし別の保険会社へと変更。ダンを麻薬で人事不省にした状態で冷凍睡眠に送り込んでしまう。
三十年後、西暦2000年に目覚めたダンは、保険会社の倒産により無一文になっていた。知り合いも身よりもなく愛猫ピートもおらず、優秀な技術者として培ってきた知識ももはや時代遅れのものに成り下がっている。それでもどうにか働きながら、失った30年の間の歴史と進んだ技術を学んでいった彼は、じょじょに不可解な事実を知ることとなる。
たとえば自分が構想していた新型の製図器と同じものが、すでに社会に普及している。しかもその特許は1970年にD・B・デイヴィス名義で登録されているのだ。自分は頭の中で考えていただけで、開発など一切していないのに。
さらにマイルズの義理の子であり、ダンにとっては姪にも等しかった少女リッキイに遺しておいたはずの株券は、見知らぬハイニックなる人物に渡ったのち、十年後に保険会社へ信託されていた。
成功しさぞ良い気になっているだろうと思われたマイルズは、1971年に死亡。文化女中器会社は万能ウィリイを売り出せぬまま倒産し、ベルは落ちぶれ果てている。そして肝心のリッキイの行方はどうしてもつかめない。
自分が眠ってから、いったい何が起きたというのか。調べる手立ても尽きて悩みぬいたダンは、軍事機密とされているタイムマシンの存在を知り、三十年前の過去に戻ることを計画する。
しかしそれは二分の一の確率で失敗する、危険な賭けで……

1956年に発表された、古典SF不朽の名作。
先日読んだ「配達あかずきん」の中で読みやすいと紹介されており、しかも最近はけっこう古典ものを読む楽しさにも目覚めてきたところ。おまけにあらすじを調べてみたら、巌窟王的復讐譚のテイストもあると知って、これは読むしかない! と遅ればせながら手にとってみました。
そして最近出たというとっつきやすい新訳で行くか、古くから評価が高く味わい深い旧訳にするかでさんざん迷ったあげく、表紙の可愛さに負けて旧訳を選択してみたり。

やー、猫好きにとってこの表紙は販促もとい反則やろうvv

中身の文章も、ハインラインはどうやら半端ない猫好き。そしてきっと実際に猫を飼ったことがあるに違いないとニヤつかずにはいられない出来でした。

猫にはユーモアのセンスがない。あるのは極端に驕慢なエゴと過敏な神経だけなのだ。それではいったい、なぜそんな面倒な動物をチヤホヤするのだと訊かれたら、ぼくには、なんとも答えようがない(中略)にもかかわらずぼくは、眠りこんでいる小猫をおこさないために、高価な袖を切り捨てたという昔の中国の官吏の話に、心の底から同感するのである。

どうです、ダンのこの猫馬鹿ぶり(笑)
猫とは高慢で自分勝手で自分の都合を最優先すると評しながら、しかしそれらをすべて受け入れることで飼い猫ピートと固い友情を築き、冷凍睡眠に入る際も一緒に連れてゆくことを迷わないダンの揺るぎなさに、共感できるかどうかがこの話を面白く思えるか否かの、ひとつの別れ道かもしれません。
冬になると家中の扉の前で鳴いては開けろと訴える猫に対し、一つ一つ順番に開けてやって、どの扉の外も間違いなく冬なのだと確認させてやるとか、猫好きなら本当にやってそうvv
でもピートは単にダンを都合の良い奴隷のように考えているのではなく、その危機に際しては持てる爪と牙のすべてでもって敵に立ち向かうし、移動するときには車の助手席やボストンバッグの中でいい子にしている、実に素敵な信頼関係を築いているあたりが、またたまらなくって。
あと鳴き声のバリエーション(笑) これは訳者さんにグッジョブ! と言うべきか。

……って、猫談義だけでどれだけvv

物語は冷凍睡眠コールドスリープとタイムマシンを効果的に活用して、三十年の時間を行き来して進みます。信じていた友人と婚約者に騙され、三十年後へ島流しにされたダンは、ほぼ無一文で見知らぬ世界へ放り出されます。
その未来の描写がまた、おもしろいのですよ。これぞ古典SFを読む醍醐味というか。

現在となってはもう、とっくに過ぎ去ってしまった西暦2000年。二十一世紀の先駆けが、夢と希望の未来都市として描写され、さまざまな『大発明』が世間を賑わしています。

たとえば車などはとうに時代遅れ。人々は滑走道路で街中を行き来し、車の制作はあくまで労働者を失業させないための雇用制度のひとつであり、できあがったものは余剰製品。二年もすればもう売れないので、スクラップにして鋼鉄工業会社へリサイクルされてしまうといった具合。
製図器ダンもおもしろいですよ。感じとしては旧来の製図台にキーボードを付けたような感じで、ボタンを押すことで簡単に平行線や斜め線などが書ける訳なんですが、これって今で言うCADですよね? でもあくまで製図台なんですよ。機械内で図面を仕上げてから一気にプリントするのではなく、一本一本線を引いていくところは手書き用のと変わらないのが、いかにも『昔に考えられた未来図』で。
そうそう、電動タイプライターも出てきますよん。電動だけどカーボン・リボン。そして書体フォントは一台につき一種類vv
そこでダンが構想するのは、口述筆記をしてくれる自動秘書機オートマチック・セクレタリなのですよ。これにはなんと同音異義語に対応するための『候補選択』キーと、個々に合わせてカスタマイズできる単語登録機能まで考えられているのだから、ハインラインの先見の明は本当にすごいとしか言いようがなく。
他にも一見すると一枚に見えて、実は端をタッチすると記事がめくれていく新聞なんて、さながら iPad といったところでしょうか。
そもそも一番のメイン発明である文化女中器なんて、説明文読んでるとマニピュレーター付のルンバとしか思えないしvv

そしてこの作品世界での二十一世紀では、黄金はすでに貴金属的価値をなくし工業用の針金として商店で売られおり、お金は紙幣が廃止されてプラスチック製の貨幣になっています。

でも発電は原子力だし(笑)
人の消息を捜すのに電話帳を手でめくる必要があるし(笑)
過去の事件を調べるのには図書館で縮尺版を読んでるし(笑)

やー、原作の発表されたのが60年近く前で、物語の中で『現在』とされる1970年でさえもが近未来。
21世紀に至っては、まだまだはるかな彼方だと思われていた時代の、この古典的未来観がおもしろいったらありません。

ストーリーもよく練りこまれています。
私は最初にネットで最後までネタバレ込みのあらすじを知ってから読んでいたのですが、そうでなかったら読了後、即座にもう一度読み返しただろうことは疑いありません。
随所に散りばめられた細かい伏線が、ラストにどんどんと紐解かれていく様など、展開が判っていてもページをめくる手が止まらない。
勧善懲悪、予定調和、未来への希望に満ちているハッピーエンドで、読後感も爽やか。
そして読み終えた後、このタイトルと表紙の妙に、唸らせられるのです。

いやもうほんとに、この作品が名作と呼ばれるのも納得でした(しみじみ)

ひとつ惜しむらくは、復讐譚の要素が微妙に薄かった点ですかね。
結局のところダンが積極的にやったのは、自らと愛猫と姪っ子に等しい大切な子供を守ること、奪われた発明を取り戻すことの二点であり、裏切った友人と婚約者が幸せにならなかったのは、あくまで金のガチョウの腹を割くような真似をした二人の自業自得っぽく。
特にベルなんかは、あんまり罰も受けてない感じですし。まあある意味では、憎まれるよりも価値の無いものとして忘れ去られる方が、よっぽど残酷な罰なのかもしれませんがね。マイルズの末路も、どういうものだったのか具体的なことは明らかにならないままだったしなあ……

ともあれ、繰り返しますが、おもしろかったです。
最終的に、ダンの行動はすべてが予定調和であったのか。一度目の1970年の段階で、既に彼がやるべきことは決定していたのか。それともタイムパラドックスによるパラレルワールド的観念によって、どこかの次元宇宙にはダンもピートもリッキイも救われなかった世界も存在するのか。
問題提起はしながらも、ハインラインはそれを否定しています。
そこまでちゃんと考えているあたりも、さすがだなあと思うのでした。

ああしかし、猫好きには本当にオススメですぜ……ふふふふふ……

2014/08/05 追記:
新訳版も読んじゃいました(笑)
No.6027 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
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スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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