2015年02月02日の読書
2015年02月02日(Mon)
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本日の初読図書: 何かにおどろいた瞬間、五分間だけ時間を巻き戻してしまう女子大生と、その秘密の共有者である彼女の不倫相手の義弟との、ドタバタコメディでありつつ、ちょっぴりシリアスな成長物語。 その時に触れていた相手だけ、やり直した五分間の記憶を失くさないのがミソです。 主役がいきなり不倫してるとか、倫理的にちょっと微妙なところはありますが、最後はちゃんとめでたしめでたしな終わりかと。 あと、以前コミック文庫に収録されていた双児のシンクロを扱った切ないお話、「大きな木の下で」も入っています。
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No.6564
(読書)
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書籍化されるという話を小耳に挟みつつも、出版社とかペンネームとか具体的な情報が一切出てこなかった、「異世界食堂」。ようやくそれらしいものを発見しました。
■異世界食堂/犬塚惇平【文庫】 まんが王倶楽部 MangaohClub https://www.mangaoh.co.jp/catalog/380065/
> 作者 犬塚惇平 > イラスト エナミカツミ > ジャンル 文庫 > JAN/ISBN 9784074113293 > 出版社 主婦の友社 > レーベル ヒーロー文庫 > 発売日 未定 > 予価 626円(本体580円)
あー……まだ発売日とかは未定なのね。 でもヒーロー文庫なら、出版後にもWEB版消さなくていいみたいだから、ちょっと安心かも。あと作者名が判ったのは大きいです。さっそく新刊チェックアンテナに登録しておくとしましょう。
2015/02/13 追記: Amazon で予約が開始されましたvv
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No.6561
(読書)
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2015年02月01日の読書
2015年02月01日(Sun)
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本日の初読図書: デュークを第一の騎士として円卓の騎士に任命して数ヶ月。 レティは兄二人とともに、武術会を観戦していた。特定の主に忠誠を誓った名誉騎士達が競うその会場で、デュークはレティが予想していた以上の強さを発揮する。ところが王族達が集まる特別席で、絨毯の下に血で描かれた魔法陣と鳥の死体が発見されて、武術会は中止になった。 魔法陣に添えられていたのは、“お前の正体を知っている”という血文字。 歴史に詳しい第三王子レオンによれば、この魔方陣は対象者の死と、生まれ変わりの阻止を願う呪いだという。 レティが騎士王の生まれ変わりだと知っているのであれば、相手は只者ではない。 そして魔法陣にはIという数字が振られており、今後も同様の呪いが続くだろうことが示唆されていた。 予想通り二番目の魔法陣が発見されたのは、先日病でこの世を去ったばかりの、第二王妃ソフィアが大切にしていた花壇。続く三番目は同じく第二王妃の娘で、第二王子グイードの同腹の妹である第二王女コルネリアの誕生パーティー会場だった。 あるいは呪われているのは、レティ個人にとどまらず、王族全体なのかもしれない。生贄も鳥から猫、犬とじょじょに大きなものになっており、最終的には人間に達するだろうことが予測された。 特定の主人を持たない王立騎士団の力を借りて事件の調査を進めてゆくと、第二王子グイードの不審な行動が浮かび上がってくる。グイードは感情を理性で抑えこむタイプで、こういった呪いなどに興味を示すようには思えないのに、調査状況にしきりと探りを入れてきたり、夜中に一人で魔法陣のあった場所をうろついていたりするのだ。 さらに彼は、婚約者であるアウフレヒト侯爵家の娘エリノアに対し、縁談を白紙に戻したいと言い出したという。それどころか、レティと二人きりになった際に、彼女を長椅子へ押し倒してきて ――
シリーズ二作目。 長らく積みっぱなしだったくせに、一巻に引き続きさくさくっと読んだ挙句、続きもポッチりしてしまいました(苦笑) 予想通り、今回は第二王子との関係緩和? がメインとなっていました。 うーん、緩和っていうか……この三兄妹は、母方の貴族達の対立によって、どうしても表立って仲良くしあえないけれど、根っこのところは本当にお互いのことを大事に想い合ってるんですよね、最初から。 第一王子も第二王子も、母方の貴族達がかつては公爵だった自分達の血筋を王家に戻したいがために、それぞれの王子を担ぎあげてしのぎを削っている。そこに王子本人の意志は関わりなく、彼らはそれぞれの王子たちの『味方』ではあっても、『その命令を聞く』存在ではない。 故にレティは次期女王として、兄達二人に『自分のいないところで仲良くするな』と命じざるを得ない。 兄二人が手を組んだと周囲にみなされれば、背後の貴族たちはまず目の上のたんこぶであるレティを排除してから、次に後継者争いの内乱で国を荒廃させる。 また兄のどちらかとレティが組めば、もう一方を排した上で、今度は残された方の兄とレティが決定的に対立する構図となる。 だからこそ彼らは、内心を押し隠して三すくみの均衡を取るしかない。少なくとも、レティが誰からも認められる、揺るぎない女王としての地位を確立するまでは。 う〜ん、切ないです。 第一王子は一巻目で、レティを助けるために自分の腕一本切り落とそうとするし、第二王子は今回デュークの胸ぐら掴んで「レティを守れ! できなければ私がお前の首を切る!」とか言っちゃうし。 ああもう、早く三人ともいろんなしがらみから開放されて、仲良く力を合わせて国を治めていけるようになって欲しいものです。
なお一巻でいろいろ感動の見せ場を作ってくれた獅子王さんは、何事もなかったように『王達の会議の間』へご登場(笑) いやまあ、別の時間の別の彼、なんですけどね。己の末路を知った上で、絶望の中を笑いながら生きていける獅子王は、本当にすごいよなあ……(しみじみ) そして隻腕王は、この人の性格の一体どこがいいんだろう……? と、未だその魅力を理解できない私がいます(苦笑) とりあえず失恋王は相当後期の人物みたいですから、国は今後もずっと続いていくようなのはほっとできますね。あと今回失恋王が漏らした言葉により、レティの治世はなんだかんだあっても最後にはうまくいくだろうことが保証されたのも。 しかし後世に伝えられるレティーの諡(おくりな)って、正式なのは何なんだろうなあ。気になる……
あ、二巻目ですが、二人目の騎士は確定しませんでした。一冊一人任命していくかと思ってたんですが。 ……まあ、一冊で二人以上任命することも考えられますが、単純に考えるとこれ、完結まで12冊以上かかる計算なんだなあ……(遠い目)
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No.6560
(読書)
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2015年01月31日の読書
2015年01月31日(Sat)
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本日の初読図書: 作者買いしてる直野さんの一冊。 今回は世界観を同一にした三つのカップリングのお話でした。 三つとも、長らくすれ違って伝えそこねた両片思いがこじれまくって……というパターン。 ……やっぱり私は、メインで一番長いのよりも、最初に載ってるおっさん二人のちょっぴりファンタジックなカップルが好みだったかな(笑) 表題作になってる二人の、互いに絵で想いを伝え合うあたりも、かっこよくはあるんですが。 そしてカバー裏ww 同じく絵で伝えたメッセージが、美術センスゼロの恋人にぜんっぜん伝わってない抽象画描きさんが、気の毒すぐるww
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No.6555
(読書)
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2015年01月30日の読書
2015年01月30日(Fri)
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本日の初読図書: ソルヴェール国の第三子にして、第一王女レティーツィア。彼女は周囲から“おこぼれ姫”と呼ばれていた。共にそれぞれ優秀な、第一王子フリートヘルムと第二王子グイードの後継者争いを憂えた父王が、内乱を避けるために彼女を次期国王に指名した……つまり、おこぼれで王位を得ることになった姫だというのだ。 おかげで今のところ王子達の対立は小康状態となり、彼らはそれぞれにレティーツィアへ、都合の良い伴侶を押しつけようと画策している。 王立騎士団に所属する騎士デュークは、第一王子の親友であると同時に第二王子の母方の親戚で、立場上中立を守ることを強いられていた。そんな彼の元へと、ある日、美しく着飾ったレティーツィアが訪ねてくる。 「貴方をわたくしの騎士に任命します。ありがたく承ってさっさと頭を下げなさい」 それは間違っても噂に聞く『兄王子の対立に心を痛める、優しく可憐な王女様』の物言いではなかった。 そう、レティーツィアはとある理由から、将来自分が女王になることを、幼い頃から“知って”いたのだ。故に一国の王たるに相応しく、様々なことを学び、己を磨き続けてきていたのである。だが、彼女にはどうしても後手に回っていたことがあった。それが自身の騎士団を作ることである。 ソルヴェール国の王は、建国の騎士王に倣い、十二名の専属騎士を任命するのが決まりごととなっている。しかし現在のところ、優秀な騎士達はみな兄王子達に仕えており、残っているのはまさしく“残り物”でしかなかった。その残り物の中ではお前が一番ましだと言われたデュークは、「おこぼれ姫の愛人と呼ばれるのは願い下げです」とばっさり断りを入れるが、レティーツィアはいっこうにあきらめる様子を見せない。 あの手この手で強気に勧誘してくる王女へ辟易としつつも、彼女が王者として優秀であると認め、また暗殺者に命を狙われていると知ったデュークは、放っておくこともできなくて ――
……かれこれ二年ぐらい、買ったは良いけど積みっぱなしだった一冊。 「謀王」に引き続き、中世ヨーロッパ風の王家ものを読みたい気分で、やっと手を伸ばせました。そしたら予想以上に面白かった(苦笑)<もっと早く読めよ レティーツィアが己の運命を嘆いたり、周囲の環境にくじけたりせずに、自分にできることをやろうと、どこまでも漢前に背筋を伸ばして歩いてゆく、その生き様がかっこいいです。 第一の騎士デュークと安易な恋愛関係に発展せず、互いに軽口を叩き合いながらも主従の一線はきっちり引いているのがまた良いですね。……まあ、こっちは今後、どうなるかは判りませんが(苦笑) アストリッドについては、怪しいな……と思わせておいて、おや、実は? と来て、そこからさらに二転三転するところがまたやりますね(にやり) っていうか、途中で同腹の弟王子が怪しいかも……とか思っていた私は、さすがに深読みしすぎでしたか(^ー^;;)<謀王を読んだばかりで人間不信気味 今回は第一王子さんとだいぶ関係緩和できたっぽいので、次は第二王子とかなあ……などと思いつつ、ちょっと調べてみたら、なんかもう続編が10冊以上出てるっぽい? い、今さら追いかけるのは、ちょっとしんどそうだな……(汗)
そして革命後の獅子王アレクサンドルは、もう『王達の会議の間』に現れることはないんでしょうか。あれはあくまで、ソルヴェール国に属していなければ、使うことはできないのか……全員が同一人物で、互いに相談しあったり心配してたり憧れてたりしてるのかと思うと、ちょっと不思議な感じもしますが。 今回は影が薄かった隻腕王とか失恋王とか、次回以降にもっと出てくれると良いなあ。
内容的にファンタジー要素が入っているところと、視点が定まらずにいろいろなキャラ(今回は主にレティとデューク)を行き来するのが許容できるかどうかが、この作品を楽しめる分かれ目でしょうか。 ともあれ、御都合主義でも何でも、読後感は幸せが一番、と思っている私には、楽しく読めた一冊でしたvv
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No.6552
(読書)
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2015年01月29日の読書
2015年01月29日(Thr)
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本日の初読図書: 敵を、父を、兄を、部下を、婚約者を。 すべてを騙り、欺き、そうして王家の血を持たぬ少年は、ローデン国の『正当なる』次期国王として認められた。 しかし父王は、未だどうにかして実の息子である第一王子に王位を譲ろうと画策している。そしてローデン国においては、次期王の指名の儀を終えてから半年以内に即位しなければ、その者は永遠に継承権を失う習わしがあった。 フィッツラルドが指名を受けてから、はや五ヶ月 ―― 即位式まで一ヶ月を切る頃となって、重大な問題が起きた。王位継承の際には大国アル・クオスからの許可状が必要となるのだが、その許可状にフィッツラルドの即位を認めないと記されていたのだ。しかしその許可状を持ってきた使者は何者かによって殺害されており、書状は明らかに偽物だった。 父王はこれ幸いとフィッツラルドを廢そうとするが、幸いにもアル・クオスでは許可状を発行した直後に老王が死亡していた。国内は身分の低い正妃を母親を持つ評判の悪い第一王子ヘイグルと、身分の高い側妃から生まれた心優しい第二王子アシュールとの後継者争いで揺れているが、新たな国王となる者から改めて許可状を発行してもらえば良いのである。 フィッツラルドは婚約者リズの故郷ジェスタへ赴く予定を変更し、アル・クオスへ向かった。そうして内戦状態の両者の間を取り持ち会談を開こうとするのだが、どうやら正妃サンゼスの周囲には、リズの兄であり謀略によって殺されたはずのジェスタ王子、ルウェウスの影が見え隠れしている。 時間に余裕のないフィッツラルドは、ルウェウスを警戒しながらも、二人のアル・クオス王子を話し合わせようとするのだが……
「騙王」の続編にして、シリーズ2作目です。前作がそれなりにキリの良い所で終わっていたので、長らく手を出さずにいましたが、やっぱり読みたくなって買ってしまいましたvv 前作ではとにかく周囲をすべて欺き、本当の意味での味方は一人もいない。孤高に立つフィッツラルドでしたが、今回はちょっと緩和されてるかな。 いや相変わらず、すべての情報を一手に握り、すべての『真実』を把握しているのは彼一人なんですけど、でも周囲がだんだんフィッツラルドに感化されてきてるというか。 婚約者は相変わらず好敵手だしあんな道を選んじゃったし、金貸しもふらふらと敵と味方を行き来してますが、でも最後の最後の根っこのところでは、やっぱりフィッツラルドの方に心を置いていると思うのですよ。 あとガゼルが! 前巻ではあんなだったガゼルが、この巻ではしっかり王子に忠誠誓ってますよ! リズに誘われても断ってますよ!! たとえその言いようが「我が主君に殺されます」だとしてもvv そしてラグラスは変わらず脳筋というか、こいつ洗脳されてんじゃ状態でしたが、代わりにラグラス2号がやらかすあたりが、このシリーズのこのシリーズたる所以。 徹底的に為政者側からものを見てるので、庶民の幸せ? なにそれ美味しいの、的なあたりがアルスラーンとかデルフィニアなどとは大きくスタンスを異としますが、これはこれでリアルさが感じられて面白いです。
ちょっと残念だったのは、表紙絵ですかね。なんか普通のライトノベルっぽくなっちゃってます。 なんでイラストレーター変えちゃったんだろ?? 1巻目の表紙と口絵が素晴らしかっただけに、これは惜しい。フィッツラルドの顔は、たとえ横顔でも出しちゃ駄目だと思うんですよ。口絵の方は、こっちもアングルといい左手に持ってる果物や指輪といい、悪くないんだけどなあ<でも絵柄はちょっと軽い フィッツラルドはあくまで『その金髪だけは、他人様から褒められる』という地味顔でありつつ、只者でない雰囲気をその身にまとっていて欲しいところなのでした。
前作ではもっぱらローゼン国内が主だった物語も、この巻で一気に舞台を広げて、三国に新たな王が並び立つ状態となりました。続編が出るかどうかは怪しいところではありますが、できれば続きを読んでみたいところです。特にジェスタとローゼンの、今後の関係が気になるところですねえ(ニヤニヤ)
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No.6545
(読書)
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2015年01月26日の読書
2015年01月26日(Mon)
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本日の初読図書: とっくに四巻目が出ているところで、ようやくの三巻目読了。 初音ちゃんも、だいぶオカルトコンサルタントが板についてきてますな。 そして兵吾! 兵吾!! 二人とも苗字変わってないからせいぜい恋人かと思っていたら、ちゃんと周囲に夫婦として認知されてたのね!! 結婚して二年目なのね(わっしょい) 今回は「嫁さん」発言も出てきてるし、兵×初押しだった私としては、顔のニヤニヤが止まりませんでしたvv ……それでも心の奥底で不安を抱え、妖かしに心の隙をつかれちゃう兵吾に萌え。正気に戻ってシャワー被る凹んだ後ろ姿に、もっと萌えvv
ストーリーは相変わらず、ちょっと心温まったかと思えば、時にとんでもなく理不尽で、ぞっとするほど恐ろしい、相変わらずの那州さんっぷりです。 そしてパパの謎も兵吾の過去も、またしてもスルーされた……もう兵吾の過去は、下手に公式で出てくるよりも、好きに妄想した方がいいような気がしてきた(苦笑)
今巻のメインであろう前後編に出てきた車椅子社長は、個人的に再登場を願いたいところ。 マダム緑子さんもまた出てきたんだから、可能性はあるよね?
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No.6539
(読書)
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2015年01月25日の読書
2015年01月25日(Sun)
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本日の初読図書: 内容については、まあ有名どころなので省略(苦笑) ポワロものの長編で、「この真相はアリかナシか」で長年ファンの論争になっているという、あれです。 先日の、舞台を昭和初期の日本に移した2夜連続ドラマが非常に面白かったので、原作を借りてきてみました。 どの訳者のを読むか迷ったあげく、とりあえず地元図書館にある一番古い翻訳を選択。本当は初めて日本語訳されたという、延原謙さんのが読んでみたかったんですけどね……ホームズさんの翻訳を手がけたことでも、名を聞く方ですし。 ともあれ。 読んでみた結果は、あのテレビドラマ、本当に丁寧に作られていたんだなあとよく判りました。 細かい台詞とか犯人側の動きが、原作そのまんま。あ、ここ違うと思ったのは、自動車ブローカーがポアロを飲みに誘いに行かなかったことと、幕内(マックィン)の「あなたは神か……」の台詞がなかったことぐらい。 あとはまあ、メディアミックスする上での演出による改変だろうと、納得できる程度でした。 ……ってか、ドラマで各キャラクターとその関係が頭に入っていなかったら、これきっと途中で挫折してましたね(苦笑)<情報過剰でしかも虚実が入り乱れすぎ ほんとあのドラマは、熱烈なファンによって作られた、「自分はこのあたりをこう解釈してるんだよ〜〜」という作りだったんですねえ。
……って、ドラマの感想になってるし(苦笑)
この翻訳で気になったところと言うと、おそらく「ミネラル・ウォーター」と書かれていただろう部分が、「鉱泉」と訳されていたところらへんですかね。古い翻訳は、こう言うところに味わい深さがあると思うんですvv
そして真相が明らかになってから、ポアロが〆るまでわずか半ページという急転直下は、確かにファンだったらいろいろと妄想をたくましくしたいところなのでしょう。 列車の外を踏み荒らす場面が原作になかったのは、ちょっと残念だったかな。逆に言えば、良くあれを足したものです、三谷幸喜。
ああ、もう一度あのドラマ、見返したいなあ……
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No.6536
(読書)
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……まだ第一話しかテレビを見ていないのに、見つけてしまいました、こんなもの。
金曜ドラマ『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』の原作……ではなく、オリジナルストーリーのノベライズ、なのかな? まだ内容が海のものとも山のものともしれぬので、ひとまず購入は保留。 読むかどうかは、ドラマが最終話まで行ってから決めようと思いますが、一応メモメモ。
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No.6535
(読書)
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2015年01月24日の読書
2015年01月24日(Sat)
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本日の初読図書: 犬神は、主である弘法大師を失ってから、ずっとあてなく旅をしていた。目的もなくただただ彷徨う日々は、心も記憶もすり切れさせてゆくようで。気がつけば生まれてより既に千年。いつから佐助と名乗るようになったのかも、もう思い出せなくなっていた。そんなある日のこと、東海道沿いの茶店に貼られた『さすけ』あてに書かれた判じ絵を見つけた彼は、たまたまその場に居合わせた化け狐に、内容を教えるから手を貸して欲しいと頼まれ……「五百年の判じ絵」 江戸が始まって間もない頃、坂東太郎と呼ばれる利根川に、禰々子親分と慕われる女河童がいた。坂東太郎は最近様子がおかしいようで、やけに流れが早くなり、河童さえもが流されてしまうほどだ。不思議に思っていた彼女だったが、原因は人間が川の流れを変えようと普請を行なっているせいだった。坂東太郎は大いに怒り工事を邪魔しようとするのだが、禰々子はお上の命に逆らうことができない、人間側の事情も知ってしまい……「太郎君、東へ」 妖退治で名高い広徳寺の寛朝のもとへ、おかしな相談が持ち込まれた。口入れ屋大滝屋の嫁お千が、夫におなご妖が憑いているので、祓ってほしいと訴えるのだ。夫が頼りなく押しが弱いのは、おなごの妖怪が取り憑いているからだ。こんなことでは気の荒い中間や用心棒を武家に世話する口入れ屋の仕事など、とうてい務まらない、と。当然、そんな妖怪など憑いてはいない。だが正直にそう告げたところで、お千が納得するはずもなく。どうするかと迷っていたところで、夫が夜道で襲われる事件が起き……「たちまちづき」 日限の親分こと清七の妻おさきは、身体が弱くしょっちゅう寝ついていた。幸い清七の縄張りには筋の良い大店が多く、そこからの収入でなんとかやっては行けているのだが、岡っ引きの妻としてこれではいけないと思う。最近はそれでも少し体調がましになってはきたものの、しかし今さら自分などに、できることはあるのだろうか。思い悩むおさきの元へ、ある日とんでもないものがやって来た。長屋で眠っている間に、玄関先へ赤子が捨てられていたのだ。捨て子は普通しばらく町内で面倒を見るのだが、最近は捨て子を利用した押し込み強盗が起きているのだと聞いて、誰も引き取りたがらない。しかしわざわざ岡っ引きの元へ子供を捨てていくとは、解せない話で……「親分のおかみさん」 時は明治、京橋と名乗る男が銀座煉瓦街にある新聞社を訪ねてきた。トンビを羽織り、手に下げた鞄からはきゅわきゅわという不思議な声が漏れ聞こえている。彼は新聞の投書を見て、探している人物に関わりがあるのではないかと、差出人の身元を訊きに来たのだった。しかし話をしようとした矢先、ぱんっというピストルの音が聞こえてきた。慌てて駆けつけると、投書欄担当の記者が建物裏手の路地で、胸から血を流して倒れており……「えどさがし」
しゃばけシリーズの外伝ですよ〜、表紙絵見てびっくりですよ〜〜(笑)<右のザンギリ頭にトンビ姿は仁吉 長崎屋にやってくる前の佐助に始まり、明治時代の仁吉に終わるこの一冊。 いやあ……どこの同人誌ですかってな内容ですね(苦笑) 特に表題作は、仁吉が平民苗字必称義務令で「京橋仁吉」と名乗るようになり、洋装して長崎商会を経営しながら若だんなの生まれ変わりを探し続けてるって……ww 他の話も無論面白いんですが、やはり最後で全部持っていかれた気がします。 時代的には「江戸の地が東京と称するようになって、二十年以上」とあるので、「アイスクリン強し」や「明治・妖モダン」と同じぐらいでしょう。 本文中に「築地の居留地と煉瓦街の中ほどにある洋菓子店」とか、「今の世、妖の警官は何人もいるよ」とかあるあたり、世界観もリンクしている模様。鈴彦姫や金次、鳴家といったおなじみの面々も出てくるので嬉しい半面、公式でこれをやられてしまうと、続きを妄想する自由度は減ってしまうなあとも思ってしまったり。 特に仁吉たちが若いままの姿だったり、死後も一太郎のことを「若だんな」と呼び続けているのを読むと、「もしかして一太郎、大旦那にはなれないまま、若死にしちゃったのか……?」とか心配になったりも。それに子供が生まれてたら、子孫の守りも続けそうなのに、その気配が全くなかったしなあ(どきどき)
「五百年の判じ絵」は、本文を読む前にうんうん唸りながら、母と二人でどうにか解読。 やはり半分の花とお坊さんが難物でした。……しかしこの話も、以前に「産土」で佐助が語った過去と比べると、びみょーに齟齬があるあたり、後付けっぽいというか、同人誌っぽいというか。 そう言う意味では、「たちまちづき」と「親分のおかみさん」の二つが、若だんなの存在もちらほらうかがえる、安心して読める正統派っぽい外伝でしたね。「太郎君〜」は、ちょっと本編から離れすぎてるし(苦笑)
同人的妄想で行くと、仁吉も佐助も年齢は自由自在に化けられるんだから、お互いに年齢をずらすか、一人二役で「親子です」っつって二世代分の姿を使い分けて、世代交代してるふりしながら長崎商会をずっと存続させていけば良いと思うよ。 そんでもって現代でも老舗の会社として、一太郎が生まれ変わるたびに接触しては、仲良くやっていてくれたら楽しいなあなんて想像をたくましくしています。
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No.6534
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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