2015年03月23日の読書
2015年03月23日(Mon)
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本日の初読図書: かつて国造りの旅の途中、病に倒れた際に入った温泉の心地良さが忘れられないという少彦名神。力を削がれたこの身体に、今一度あのぬくもりを感じたいのだが、全国各地の温泉を試してみても、どうにも違和感を感じてしまう。どうか心の芯までほどけるような湯を、と願われた良彦は、とりあえず様々な入浴剤を試してみるのだが……「一柱 名湯の条件」 浮浪者に見紛わんばかりの貧乏神から、次に取り憑く家を探して欲しいと頼まれた。寒風吹きすさぶニ月に、神とはいえろくな服も着ていない老人を放置するのは気が引ける。しかし貧乏神を取り憑かせるということは、その家を落ちぶれさせることに他ならない訳で。悩みながらも金持ちの家を物色していった一行は、現代の世知辛い現実を目の当たりにすることとなって……「ニ柱 貧乏神の憂鬱」 泣沢女神は全国の人々の悲しみを半分引き受け、代わりに泣くことで心を軽くしてやるのが務めの神だという。神力を失いつつある彼女は、その涙に満たされた井戸から出られなくなってしまった。どうか井戸から出して欲しい、千年ぶりに外の景色が見てみたいと泣く幼女を、良彦は梯子やロープで引き上げようとするが、数多の悲しみを吸ったそのあまりの重さに、一人の力ではどうにもならない。しかし誰かの力を借りようにも、神の姿を見ることができない友人に頼む訳にも行かないし、と。悪戦苦闘しているところへ、大主神社の宮司の娘で女子高生の吉田穂乃香が通りかかる。どうやら彼女には黄金や泣沢女神の姿が見えているようだった。しかも泣沢女神とは旧知の間柄らしい。ところが彼女の願いを聞いた穂乃香は、急に表情を変えて逃げ出してしまい……「三柱 彼女の涙」 家族が揃って旅行にゆき、良彦は一人で留守番する羽目になった。夜になってバイトから誰もいない家に帰ろうとすると、途中のゴミ捨て場でスーツ姿の美女が酔い潰れているのを見つけてしまう。そうして絡まれたあげくにしかたなく連れ帰り、自宅へと一晩泊めたのだが、なんと彼女は人間ではなく神様の一人であった。出雲大社に祀られる縁結びの神、大国主の正妻である須勢理毘売なのだという。彼女いわく、大国主の浮気症にはほとほと愛想が尽きて家出してきた。御用人として、あのどうしようもない夫を改心させてくれ、と。神様の夫婦喧嘩の仲裁という無茶ぶりに、良彦は頭を抱える。事情を知った穂乃香も手伝いを申し出てくれるが、そんな彼女へと突然、言い寄ってくる男が現れて……「四柱 夫婦の事情」
今回はなんといっても、スセリヒメとオオクニヌシでしょう(笑) 古事記の神代の巻はいちおう読んでいますし、それ以前にやはり地域柄、子供の頃からスサノオやオオクニヌシ達の物語には自然と親しんできていました。 ……そんな訳で前々から、オオクニヌシには各地に現地妻多過ぎだろう(笑)とか、因幡の白兎エピソードで先に結婚したヤガミヒメの立場は?? とか思っていたんですよ。 それが、よもやこんなふうに料理されるとはvv ミニスカスーツにハイヒールをバッチリ決めたゴージャス美人のスセリヒメと、一見草食男子のしゅっとしたイケメンに見せかけて実は浮気症……だけどスセリヒメにはべた惚れなオオクニヌシのやりとりがたまりません。 スセリのためならば、かつて殺されかけた舅のスサノオがいる京都まででも迎えに来るし、スセリが良彦の部屋に泊まっていると聞いて、さっきまで美人を口説いていたその同じ口で「僕の妻に手ぇ出してないだろうねぇぇ!?」とスパーク散らしながら豹変するオオクニヌシが馬鹿可愛いvv
このオオクニヌシが、第一話のスクナビコナを手のひらに乗せて一緒に温泉入ってたのかとか思うと、ますますほっこりしますね。……いやまあ、当時のオオクニヌシは、もっと威厳のある立派な大神だったらしいんですが。
大きな力と長い寿命を持ち、人間のことなどすぐに枯れ落ちる木の葉の一枚程度にしか感じられない神々達。しかしそんな彼らも、人々から忘れられることで力を失い、そして普通の人間にすぎないたった一人の一言で救われもする。 神さまだって、悩むし苦しむ。そんな俗っぽさが日本神話の神様たちの魅力なんだと思います。
新たにヒロイン(たぶん)も登場し、お話しの幅が広がってきたかな。 幼い頃からこの世ならぬものを見続けてきて、人付き合いが苦手になった穂乃香ちゃんが、これから良彦に影響されながら、どんなふうに変わっていくかも見どころなんでしょうね。
……ああしかし、相変わらず本来の御用人の謎と、語り部の正体は判らないままだなあ。 鱗の件さえなければ、黄金で納得できるのに……
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No.6681
(読書)
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2015年03月22日の読書
2015年03月22日(Sun)
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本日の初読図書: コミカライズ四巻目は、プリンス編の終了まで。 地下から和菓子屋さんの娘を救出するエピソードの終盤から、間を置かず黄金のリンゴの話に続き、ピラミッド内部でのあれこれがかなり原作に忠実に描かれています。 そこに「生霊になった女性と白夜が知り合いになる」「女性の魂を約束から開放するために、黄龍が身代わりを申し出る」のエピソードも組み込まれていました。あ、前回省略されていて残念だった、「舐めるのは駄目でもキスなら〜〜」の抜け道を黄龍が提示する部分も、ちゃんと収録。 うわー、原作ではさらっと読み流していた、白夜さんの指先に口付ける黄龍、絵で見ると破壊力が……vv
それにしても黄龍から無理やり結晶を奪う凍雨とか、ストッパーを外された白夜さんの笑みが、また強烈に歪んでいて人外っぽいのが良いですねえ。 そして一度取り出した結晶を体内に戻した黄龍が、プリンスとの最終対決で異能の片鱗を見せているあたり、今後の布石でしょうか。これはやはり次は、黄龍の逆鱗を逆なでしまくる魂使いのあの女性の登場か?(わっくわっく) あの話は作中で一番大好きなので、どのように料理されるのか楽しみです。
あ、あと今回イラストで見れて一番良かったと思ったのは、黄龍の結晶かもしれません。 イメージしていたよりずっと格好良くて見事なドラゴンでしたvv
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No.6678
(読書)
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2015年03月21日の読書
2015年03月21日(Sat)
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本日の初読図書: 十年前、小学生だった町田和彦は火事で両親を亡くした。その火事は経済的に追い詰められていた父親が、自宅に放火した無理心中だったのだと警察は結論した。 母方の伯母、高須美恵子の養子となった少年は、今では大学生となり、新進気鋭の推理作家“高須史一”としてデビューしている。猟奇的な内容が多い一種独特の雰囲気を持つ彼の作品は、受賞作からコアなファンを獲得し、映画化もされているほど人気があった。しかし複雑な過去や親子関係を公にしたくないこともあって、史一はマスコミ等にはほとんど顔を出そうとしない。それはアンチエイジング研究の第一人者である美恵子も同様で。 過去と決別し、“高須史一”として第二の人生を歩もうとする和彦と、それを見守る美恵子。 そんな二人の元へと、いくつもの手紙が届く。それらの手紙は、さまざまな謎をもたらして、やがては二人の過去にまつわる“真相”を浮き彫りにしてゆく ――
……えーと……
とりあえず、辛口評価なので記事を畳みますね。
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No.6677
(読書)
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2015年03月20日の読書
2015年03月20日(Fri)
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本日の初読図書: 前田栄さんの同名小説のコミカライズ。 ……何故か全2巻で打ち切りになっていたと思い込んでたんですが、1〜2巻を読み返しついでに検索してみたら、続刊が出ていると知ってポチッとな。 三巻目は原作にはない短編「雪女」と、原作からお正月の魚介祭りだけを抽出したミニエピソード。 そして謎の男プリンスが暗躍するお話で、さらわれた和菓子屋さんの孫娘を救いに行った二人が、地下で金髪美女達の死体を発見するところまでを収録。 プリンス編には、凍雨に招待状を送るために無関係の女性を操って質屋に来させるオリジナルエピソードと、白夜さんが時を食らう妖であることを明らかにするエピソードも組み込まれています。 白夜さんが時を舐める&人を舐めないと亡き妻に約束している&妖怪は約束を破ると変質するという話は、天使と見まごう美形の鵺相手ではなく、悪女に騙された朴訥で一途なカマイタチさんで語られました。宗教画のようなキスシーンもなく、ほっぺたペロリでさっくりと(笑) そして黄龍が「人を舐めるのは駄目でも、キスならOKなんじゃ」と提案する場面は出てきませんでした。あの発想こそ黄龍の真骨頂だと思うので、ぜひ今後いつか採用して欲しいところなんですが……
あと原作と大きく異なったのは、プリンスが黄龍に「死者を蘇らせたいと思わないか」と誘惑をかけるところでしょうか。原作のプリンスは、黄龍に関してはほとんどアウトオブ眼中でしたからねえ。でもこれはこれでありうる展開かと。彼だって誰よりも大切な人を失ってきている訳ですから、その誘惑は強烈に違いありません。あとマンガ版は原作よりも白夜さんの出番が少ない分、そこらへんのエピソードが黄龍に振り分けられているのかもですね。
最終ページ、地下室で死体を見つけて平静を失う黄龍の表情ときたら、くっそう、ここで以下続く!? と歯噛みすること請け合いの場面。 それでも喚き散らすことなく、感情をフラットに保とうとする黄龍(そしてそれを台無しにする凍雨)が見どころなこの続き、どのように描かれるのかが楽しみですねvv
……ただこのコミカライズは、ほんっとーーーーに、原作小説を読んでいないと、内容がさっぱり判らないだろうという難点があります(苦笑) なんというか、原作再構成系の二次創作的な? だいたい黄龍がなぜ凍雨に従っているのか、そも結晶とはなんなのか、この作品世界における『魂』のあり方とはとか、黄龍がなぜ人魚刀の持ち主なのか、そう言う基本的な情報の説明が、致命的に足りていないんですよ。 事実、原作未読の母に貸してみたら「意味が判らない」と言って、さっさと返してきました。 それに内容もかなり改変やエピソードの統合、省略が多いので、やっぱりこれは「原作の好きな人が二次創作として楽しむもの」という感覚で読むのが良いと思います。最初から同人誌だと思えば、クォリティも高いし値段も安いですからね(笑)
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No.6676
(読書)
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2015年03月19日の読書
2015年03月19日(Thr)
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本日の初読図書: 野球以外にこれといったとりえもない、ごくごく普通の青年だった萩原良彦。大学を卒業し、野球チームを持つ企業にスカウトされた彼は、入社後すぐに練習で膝を傷めてしまった。しかも悪いことは重なるもので、会社の業績が悪化したことで野球部の廃止が決定する。術後の膝に負担をかけないため、歩きっぱなしの営業もできず、倉庫での力作業もできず、社内での居場所を失った良彦は、わずか半年で辞表を提出した。 さらに同じ頃、同居していた祖父が病で死に、祖父に懐いていた彼はますます気力を失っていく。半年引きこもりを続け、ようやく清掃業のバイトを始めたものの、未だに時おり疼く膝を抱えながらこれといった目標を見つけることもできぬまま、漫然と時を過ごしていた。 そんなある日のこと、良彦は祖父の知り合いだという老人から、一冊の本を手渡される。和綴じの冊子は和紙が屏風折りになって綴られており、三分の一ほどのページに毛筆の書体で様々な神々の名と朱印が記されていた。 「お前さんなら、立派に役目を果たせるだろうよ。あとのことは狐に聞いてくれ」 そう言って老人は忽然と姿を消した。 何だったのかと首を傾げつつ、その本を持ったまま近所の大主神社を訪れた良彦は、末社のひとつである方位神の社に足を踏み入れたところで、不意に呼び止められる。「お前が御用人か」と。 そう声をかけてきたのは、つややかな金色の毛皮を持つ見事な狐で。 自身を方位神だと名乗った狐 ―― 黄金は、良彦に己の御用聞きをして願いを叶えろと命じてくる。 黄金が言うには、良彦が受け取った書物は「宣之言書」。それを手にした人間は、ページに浮き出てくる神名に従って社を訪ね、そこに坐す神の御用を聞かねばならない。いわば神の御用聞きになるのだと。 生前、実直で信仰心の篤かった良彦の祖父がそれを勤めていた。だが彼は寿命をまっとうしたので、次の御用人を決めるにあたり、最初は代々とある神に仕える社家の一人が選ばれた。しかし諸事情があって「宣之言書」と繋がる緒が切れてしまい、そこで急遽代理として抜擢されたのが良彦だということだった。 消去法で選ばれた、あくまで代理にすぎないと聞けば、やる気も削がれるものだ。それでも祖父が生前、誰にも知られずにやっていたという行為に、興味が湧かなくもない。 そうして流されるように神様の御用人(代理)を始めた良彦だったが、神様たちが持ち込んでくる『御用』とは、想像の斜め上を行くものばかり。果たしてこれは、助っ人なのかパシリなのか。 信仰を失い力を無くした神々と、平凡なフリーターとが織りなす、ドタバタで、それでいて切なくて、ほっこり心温まる物語がいま始まる ――
神社と寺ってどう違うの? 葬式は寺でやるけど、年末年始は神社に行くし、クリスマスにはケーキを食べるし。 そんな現代のごく普通の青年が、ある日いきなり古事記や日本書紀などに登場する八百万の神様たちの御用聞きに任命されて、わがままに振り回されつつ東奔西走するお話です。 普段きちんと祀りもしないで願い事ばかり押し付けてくる人間のせいで、すっかり力を弱めてしまった神様たち。おかげで世をすねてしまっても、それでも人間を見捨てきれない彼らと、いろいろあって生きる目標を見失ってしまった良彦が、お互いに紆余曲折ありながら失くしてしまったものを再び見つけていく、再生の物語とでも言いましょうか。
モフモフで甘いもの好きでツンデレっぷりが可愛いお狐さまとか、パソコンを駆使してオンラインゲームやSNSをしまくってる一言主神とか、近所のおじさんにしか見えない作業着姿の歳神様とか、くすりと笑えるコメディ部分もいっぱいです。
……ちなみに私も良彦と同じく、高校ぐらいまで神社と寺の区別がついてませんでした(笑) いやいちおう日本神話はだいたい知ってたよ? でも神社がその日本古来の神様を祀ってるところで、お寺は大陸から伝わった仏様を祀る仏教の施設だとか、そんなの日常生活で意識しないよ! ……ってか、仏教と神道が明確に分かれたの自体、明治時代あたりからじゃんとか屁理屈を言ってみたり。
そして良彦の境遇とか考え方が、読んでいて心にグサグサと(泣) って言うか神様よ、半引きこもりで社会復帰し始めたばかりのフリーターに、交通費自腹で全国行脚させるのは勘弁してやってつかぁさい……
あと読んでいて疑問に思ったのが、プロローグとエピローグに登場する「語り手」が誰なのかです。 そこだけ神様視点で描かれているのですが、「私の鱗が」という一文が出てくるので、いつも一緒にいる黄金(狐)ではありえませんし、かと言ってゲストキャラの竜神橋姫がこういうポジションに来るのかなあとも思うし。 大主神社の御祭神かと思いつつ検索してみるも、宮古島の神社しか出てこない……むう、謎だ……(悩)
とりあえず、本来御用人に選ばれるはずの人間が誰だったのか、どうしてその人間とは緒が結ばれなかったのかなど、まだ謎が残っているので続編も読んでみたいところです。
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No.6672
(読書)
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2015年03月18日の読書
2015年03月18日(Wed)
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本日の初読図書: 妖アパマンガ版、8巻目はついに千晶先生のご登場です!! いやあ、待ちかねましたよ……夕士くんのハニー★ ものすごく格好いい大人の男に見せて ―― いや実際ごっつー頼れる兄貴なのにもかかわらず ―― 一度心を許した相手には、たとえ一回り以上年下でも思い切り甘えまくる、それが千晶クォリティvv 原作後半の二人には何度萌え殺されそうになったか判りませんが、登場したばかりのこの頃は、そういえばまだきちんと『大人の男』をやってたなあと、改めて思いました(笑)
なおこの巻ではまだ、千晶先生と青山先生が転任 → 英会話クラブに困ったちゃんが入部 → アパートでお月見をしていたら、古本屋がアムリタを持って帰ってきた、というところまで。原作5巻で言うと、問題が起こり始めたあたりで切れていて、解決編どころか問題点がはっきりするところまでも行っていないため、これだけ読むとちょっと物足りない部分もあります。 ここらへんのエピソードは、青山先生の上っ面だけぶりが明らかになったり、千晶先生の貧血を夕士がヒーリングしたり、千晶先生が夕士のことを「コイツみたいに生活が荒んでないやつは、放っておいても大丈夫」って太鼓判押したりするところが見どころだと思うんですよ。 そのあたりは、以下次巻! ってことでしょうね。 ふふふふふふ、夕士が手のひらに落としたアムリタを千晶先生が舐めるシーン、いったいどんなふうにイラスト化されるのか、今から楽しみでなりませんですよ……腐腐腐腐腐……<結局はそこか
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No.6669
(読書)
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2015年03月16日の読書
2015年03月16日(Mon)
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本日の初読図書: 「ペットのしつけ方(NEWVEL LIBRARY)」 http://www.newvel.jp/library/2108-30881-0xn-index.html
日夜戦争を繰り返し、多くの国を次々と併呑してゆく軍事大国リグレス。 そこでは男女を問わずすべての国民が18歳で徴兵され、最低三年間の軍属を義務付けられていた。さらに滅ぼした国の有能な軍人達を配下に取り込むことで、リグレス国の軍は日々ますます増強されてゆく。籠絡の手段は問わない。時に取引、あるいは拷問、そして悦楽 ―― 様々な方法によって、軍人達は矜持を捨て故国を捨て、新たな忠誠を誓わせられる。 あと2ヶ月で軍属三年目を迎えるレイニーは、第三軍に所属していた。胸もなければ色気もない、一見すると15〜6の子供にしか見えないが、それでもれっきとした21歳の女性だ。 そんな彼女に、軍の管轄を飛び越えた命令が下された。第二軍の将軍シドネスから命じられたのは、先の戦争で捕虜になった、アリレス国騎士団副隊長の籠絡。 ジルニウス・ラザフォードというその男は、国王の甥という高貴な血筋と国一番と呼ばれる剣の腕を持ち、また奇策を駆使して軍を指揮する第一級の軍人であった。しかし未だ故国への忠義を失わず、他国に膝を屈するをよしとせぬ男が捕虜になって最初に行ったのは、自害を試みることだったという。これまで様々な将軍たちが手を変え品を変え配下に下るよう説得してきたが、彼は頑として拒み続けてきた。そうして最後の手段として、レイニーにお鉢が回ってきたという訳だ。 捕虜の籠絡について多大な実績を持つ第二軍ですらできなかったことが、レイニーにできるはずもない。しかしどんな手練手管にも心を開かなかったという孤高の男に、いささか興味が湧いた。しかもこの仕事を行っている間は、他の仕事はやらなくていいという条件を出されて、レイニーは「やった! 久しぶりにサボり放題!!」と喜び勇む。 そうして捕虜 ―― ジルニウス・ラザフォードの元へ向かったレイニーが見たのは、口に拘束具をはめられ両手両足を後ろに縛られ床に転がされている、美しい獣の姿。 銀色の髪に紫の目。その瞳は射殺さんばかりにこちらを睨みつけていて……
FT世界の非人道的社会における調教系ラブコメディ。完結済。 軍事国家の有りようとか背景とか、レイニーの過去とか相当に設定はえげつないんですが、基本的な展開はコメディでした。 傍若無人でマイペースなレイニーに、プライド高くて心の底から「軍人」で「騎士」なジルニウスことジルが、ひたすら振り回されてます。なにしろレイニーはこの仕事をサボりの口実としか考えていないので、ジルを説得する気は皆無。むしろ時間がかかればかかるほど楽ができると、床に転がるジルを放置してソファでお菓子つまみながら雑誌読んだりしてるし(苦笑) それまで甘言も拷問も美女の誘惑も全部はねのけてきたジルが、勝手の違う扱いに戸惑って揺れていく、そんな様が醍醐味さ★ 本編は12話と、比較的短めでさらっと読めるのも魅力かと。 番外SSや後日談的おまけもけっこうたくさんあります。
なお、この話自体は投稿サイトに存在しますが、作者様が自分のサイトを作られて、順次そちらにもUPしていっている途中のようです。
■竜宮城への招待状 http://palacedragon.yakiuchi.com/
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No.6666
(読書)
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2015年03月12日の読書
2015年03月12日(Thr)
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本日の初読図書: 世界は穢れに脅かされていた。淀みや人の悪意といった暗いものが形をとり、不浄をもたらす毒となる。それは汚れや黴を生みだし、放置しておけば毒で周囲を汚染する。さらに魔獣が現れれば、よりひどい穢れがまき散らされた。強力な腐敗性を持つ毒が土壌や水を腐らせ、あらゆる生き物を死に至らしめる。 それらの災厄に対抗できる能力を持つ者達を、人々は聖水師や御守師と呼んだ。彼らは穢れから身を守る御守や、穢れを浄化する聖水をもって人々を守ることができた。そしてそんな術師の中でも、あらゆる術に通じ、圧倒的な力を持つ魔術師は、国を繁栄させる大切な宝として、各国で重用される存在であった。 ボルレゴ大陸の中央に位置する大国バレットは、強大な力を持つ大魔術師ユハによって守られている。五百年前、国全体を守護する「護りの塔」を建造した彼のおかげで、当時領土であった旧都市にはいっさい穢れが侵入してこない。しかし五百年の間に戦争が繰り返された結果、領地は広がり、新たに組み込まれた地域では穢れによる災厄が幾度も起きていた。 「護りの塔」を新たに建てる力を持つのは、ユハただ一人。しかし不老長寿の術によって今も生き続ける彼はひどい人嫌いで、一人塔の地下深くに篭もり続け、誰の言葉にも耳を貸そうとしない。無数の蝙蝠と黴を飼い、髑髏や腐った生首に囲まれて過ごす彼の恐ろしさに、警護を命じられた騎士達は次々と正気を失い、三日もせぬうちに使いものにならなくなってしまうという。 女だてらに騎士学校に通う少女ビビアナは、魔術師の守護を任務とする白騎士隊から急遽引き抜きを受けた。命じられたのは、かの魔術師ユハの警護兼従僕と、地下から出て各地の穢れを祓うよう彼を説得すること。 負けず嫌いで熱血漢。人一倍、立派な騎士となることを志すビビアナは、特別任務に胸を躍らせながらユハの元へと赴く。 そんな彼女を出迎えたのは、真っ暗な地下室で白銀の炎に包まれた、みずみずしい眼球をもつ髑髏で。目深にフードを被った人物は、その髑髏に手をかざし、低い声で呟いていた。 「絶望をここへ、腐敗をここへ、疫病をここへ。穢れの災厄をここへ ―― 」 穢れを呼び込むかのような恐ろしい儀式に怖じ気づきつつも、ビビアナはなんとかユハのそばで働くことを認めてもらう。すると最初に彼が命じてきたのは、蝙蝠を三十匹捕らえて解体し、血液を瓶に詰めて666回振り、骨は細かく砕いて粉末に、皮と肉と内臓はすり鉢で潰すことで……
恐怖の魔王のように語られているけれど、実は超絶美形で優しくて純粋かつ繊細な魔術師様と、熱血で一本気で「教官殺し」の異名を持つ暴れ馬な少女騎士の、ちょっとズレた天然同士のラブコメディ(?) いや、ラブ……まで行ってるかどうかは、ちょっと微妙かな。むしろ本人達は主従愛だと思ってるかもしれない。でも無自覚ノロケによる周囲の被害はかなり甚大(笑) とにかくコメディパートが楽しいです。大真面目に作られた御守り「あったか腐乱妖精」とか「火を噴く生首」とか、何故にその材料がそうなって、さらにそこからそれを作るvv かと思えばシリアス部分はとことんシリアス。その配分が程よくて楽しめました。
誤解を受けやすいけれど、話を聞いてみれば誰よりも国を愛しているように見えるユハが、何故頑なに外に出ようとしないのか。バレット国には穢れなど存在しないと言い切るのか、そのあたりは割と早めに察することができます。 でもなー……これは歴代の王と騎士達が悪いよ。特に三代目国王。 ネットすらない環境で、壮絶な過去を持つが故に人間不信 ―― というか対人恐怖症の引きこもり歴三百年に、ちゃんと情報を伝えてこなかったのがすべての間違いな訳で。事情を把握したユハが落ち込んでるのが、気の毒でならんかったです。 情報の伝達って、大切だけど、意外なところですこんと抜けるんだよなあ。いやマジで……(遠い目)
あふれる気合が空回り気味な熱血体育会系少女ビビアナは、最初の頃ちょっとイタかったですが、ユハの萎縮した心にはあれぐらいの勢いが必要だったのかと思うと、まあだんだん可愛く見えてきました。 彼女も彼女で、いろいろと苦労してきたようですし。 しかしビビアナが普通の人間でユハが不老長寿となると、今後どうなって行くかが気になりますね……ユハが少しずつビビアナ以外も受け入れて行くようになるのか、あるいはそろそろユハにも寿命が来るとか。 後者のほうが二人にとっては幸せだろうけど、そうすると国の今後が……やはり後進を育てるのが一番手っ取り早いのか。そもそも人一人に完全依存した国のあり方なんて、不自然ですしね。ここはビビアナがサポートしつつ、魔術師育成学校を開校だ! 特に「護りの塔」の建造方法及び管理運営を他人に伝授するところからいってみるってことでvv
……あとは、ちょっと批判的内容なので、記事を畳んでおきます。
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No.6658
(読書)
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2015年03月11日の読書
2015年03月11日(Wed)
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本日の初読図書: 犀川が尊敬する偉大な数学者 天王寺翔蔵博士の館で、クリスマスパーティーが開かれることになった。天王寺博士は萌絵の父親の古い友人であり、また博士の孫である片山和樹が萌絵と同じ学部に通うこともあって、まず彼女がパーティーに招かれ犀川がそれに便乗したのである。 天王寺博士の住む三ツ星館は、三重県の人里離れた山奥にあった。博士の娘婿である建築家 片山基生がデザインしたその建物は、オリオン座をモチーフにした風変わりな建築物だ。長方形の広大で殺風景な敷地の中に、廊下で繋がれ赤白青にライトアップされた三つのドームと、高さ五メートルほどもある巨大なブロンズのオリオン像が建っている。敷地の四隅にもやはりライトが灯っており、上空からはまさにオリオン座の形に見えるだろう。 パーティーの参加者は、十二年前に亡くなった博士の長男 天王寺宗太郎の妻で舞台女優の律子と、その息子の俊一。それから博士の長女で五年ほど前に夫を亡くした片山亮子とその子供、志保と和樹。さらに亮子の愛人で建築家の湯川重治に、犀川と萌絵だった。屋敷には他に使用人として鈴木君枝と息子の昇が住み込みで働いている。 萌絵がこのパーティーに興味を持ったのは、和樹から聞かされた十二年前の不思議な出来事がきっかけであった。十二年前のクリスマスの晩、天王寺博士はやはりパーティーの最中、庭にあった巨大なオリオン像を消してみせたのだという。ブロンズ製で、重さ10tはあろうかという銅像は、確かにその時あとかたもなくなっていたらしい。そして翌朝には、元通りになっていたのだと。天王寺博士は「この謎を解いた者に、三ツ星館を譲る」と言ったとのことだった。 それから十二年、同じことが起きることは二度となく。当時中学生だった俊一や和樹らは、あれが本当のことであったのかすら疑っていた。しかし萌絵は博士がそう言う以上、そこに何かしらのトリックがあるのではないかとにらみ、興味津々だったのだ。 あいにく天王寺博士はパーティーに顔を出さず、スピーカー越しに声を届けるだけであった。しかし萌絵がオリオン像の消失について問いかけると、博士は「今、正面ゲートにオリオン像はない」と言い切った。そして全員で建物を出てみると、確かにオリオン像はあるべき場所から消えていたのだ。 博士はこのトリックを思考によって解決するよう、問題を投げかけ、そして全員が明朝まで建物から出ることを禁じた。 ところが深夜の三時頃、眠れずに窓の外を眺めた萌絵は、再び姿を表したオリオン像の足元に、人が倒れているのを見つける。慌てて犀川とともに駆けつけると、パーティーの途中で酔いつぶれて客室に担ぎ込まれたはずの律子が殺されていた。しかし三ツ星館から外に通じる扉も窓もすべて鍵がかかっており、外に出ることはできないはずだった。しかも律子の死体は自分に割り振られた客室の鍵を持っていたのだが、その客室を犀川が預かっていたマスターキーで開けてみると、今度はそこで俊一が死んでいる。死亡推定時刻などからすると、どうやら律子よりあとに俊一が殺されたらしい。 天王寺律子は、いったいどうやって外に出た、あるいは連れ出されたのか。なぜ俊一は律子の部屋で殺されていたのか。犯人は何故、わざわざ律子の部屋に戻ってきて、鍵をかけたのか。そしてオリオン像はどうやって消え、再び出現したのか。 警察を含め誰もが頭を悩ませるさなか、今度は深夜に建物の外にいた昇と萌絵が、何者かによって猟銃で撃たれて……
S&Mシリーズの三作目。 オリオン像消失のトリックは非常にシンプルで私でも早々に解けたんですが、それ以外はさっぱりでした(苦笑) って言うか、どんでん返しが多いあげく、最終的に一番根本的な謎が解決されないまま残っているあたり、ミステリものとしては読む人を選ぶと思います。特に人間関係が非常にややこしく、養子縁組やら偽装結婚やら不倫関係やらに愛と憎しみが錯綜して何が何だか(@_@)
お話のテイスト的には「冷たい密室〜」より「F」に近いかな。閉ざされた建物の中で暮らしていた、凡人には理解し難い天才。その奇妙な思考と、そして死体を残しての消失。殺されたのは、消えたのは果たして誰であったのか。 そうシンプルにまとめると、骨子的にはまんま「F」に通ずるというか。
しかし今回は前二作と異なり、コンピューター的なことはほとんど出てきませんでしたね。嵐の山荘っぽいところは古典とか本格といった類に近いのかもしれません。ただ理系人間達が交わす非常に哲学的な会話が、凡人の脳味噌にはなかなか厳しいです。そのあたりの会話を楽しめるかどうかが、この作品の評価を分けそうだなあ。
そして相変わらず、謎は解けるけど動機は理解できない犀川先生と萌絵ちゃん(笑) ……サンドイッチが何らかの手がかりになるのは読めてましたが、あまりにも些細かつひね曲がった手掛かり過ぎて、そこをとっかかりに謎を解いちゃう犀川先生のアクロバティックな発想には脱帽です。
あと最後の「地面に書いた円の中に立つ人物が、円をまたがないで外に出ることができるか」という問いかけの解は非常に面白いですね。内と外を定義するのは、いったいなんなのか? 私個人の解釈としては、ラストのあのお爺さんこそが数年前に出ていった天王寺博士で、地下にいたのは基生さんじゃないかなあと思ってるんですが、そこらへんは個人の解釈におまかせなんでしょうね……
追記: ああ! ここのネタバレ解説を読んだら、それが正解だとしか思えなくなっちゃった!!
■笑わない数学者 http://www31.ocn.ne.jp/~mfutaba/warawanai.htm
なるほどなあ。三人のうち、笑わなかったのはいったい誰なのか……その考え方は思いつかなかった。 これはすごい。そこまで計算する作者さんも、ここまでひとつの作品を読み込める読者さんも、どっちもすごいなあ(しみじみ)
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No.6655
(読書)
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2015年03月10日の読書
2015年03月10日(Tue)
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本日の初読図書: 「侍女は銀色の銃を持って微笑む【加筆修正版】(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n1920be/
かつて騎士であったことを誇り、身内から騎士を出すことに執着していたクレスタ子爵家の先代。厳格なその父親に逆らえない現当主夫婦の間に生まれたのは、残念ながら女児であった。この国では女性の騎士は認められておらず、祖父はせめて真似事だけでもと、生まれたばかりの孫に貴族令嬢としてのそれではなく、最低限自衛のできる子爵家次期当主にすることを目的とした、厳しい教育を施すことに決める。 メルヴェルと男性名を付けられた彼女は、三歳の頃から剣を持たされ、訳もわからぬうちに剣技を学ばされた。五歳にして専門書を読むよう指導され、同年代の子供が絵本を読んでいる年頃に祖父の蔵書から知識を蓄えていくその姿は、周囲をおおいに驚かせた。 そんな彼女に転機が訪れたのは、七歳の時だった。 病弱で二人目は望めないだろうと言われていた母親が、奇跡的に男児を出産したのだ。弟 ―― すなわち、正統な跡継ぎである。 そのことによって、周囲は手のひらを返したように態度を変えた。 『貴方は姉上なのだからおしとやかになさい』 『淑女としての礼儀作法を覚えさせなければ』 『いずれはしかるべき家に嫁がせるのだから、剣など以ての外』と。 それまでの己を真っ向から否定されたメルヴェルは、屋敷を抜け出し森へと出かけるようになった。幸いにもというべきか、屋敷の者たちはみな幼い男児に夢中で、彼女が礼儀作法の授業をさぼっても何も言わず、いないことに気付きすらしない。 その日も子供用の小さな剣と、祖父のコレクションのひとつで【魔術】の術式を込めた弾を発射する銃を持ち出して、メルヴェルは森へとやってきていた。そうして彼女はそこで、運命の出会いを果たす。 森で魔獣に襲われていたのは、王家に最も親しいとされるアスコット公爵家の令嬢、レティシアであった。剣と銃と幸運をもって魔獣を倒し助けてくれたメルヴェルを、レティシア公爵令嬢はいたく気に入り、己の護衛兼侍女になってほしいと言い出す。 それは我が儘で一方的な物言いであったが、メルヴェルにも利益はあった。あの居場所のない家から出ることができるし、公爵家に仕える侍女としてきっちりとした礼儀作法を学ぶことができる。 かくして10歳の少女メルヴェルは、12歳の公爵令嬢レティシアの侍女となった。 やがてメルヴェルはレティシアを大恩ある唯一無二の主人とし、レティシアはメルヴェルを絶対的に信用できる侍女として側に置くようになる。 そして四年後 ―― レティシアは王太子の妃候補として後宮に上がることになった。実家から連れて行ける侍女は、たった一人。当然付き従ったのは、メルヴェルである。後宮には他にも9名の妃候補が集められており、彼女らとその使用人の間では、水面下で様々な駆け引きや嫌がらせが横行していて……
お姫様と王子様は脇役で、主人公は侍女です。 途中でいきなり異世界トリップ要素とかも入ってきますが、それも脇道。 ざっくりまとめると、結局はじれじれ恋愛が絡むサクセスストーリーかつ、見返し系FTかな? 完結済ではあるんですが……ダウンロードだけしてほっといたのをようやく読んでみたら、どうも作者さん既に退会されてるようで(苦笑)
内容は、もっとガンガン銃を撃って王宮の裏側で暗躍するのかと思ったら、意外に普通に侍女をやってました。女性は騎士になれない、けれど後宮には騎士が入れない。おまけに王族の側に侍る侍女や侍従達は、貴族の子女であることを鼻にかけて、ろくに仕事をしない腐敗ぶりに、王太子と公爵令嬢がバッサバッサとメスを入れていく。で、メルヴェルは女性でありながら戦闘力も持っているのと、主人に対する忠義心を周囲に認められて、騎士団長クラスの達人たちにどんどん理解者を増やしていく、と。 ただ彼女は幼い頃のあれこれで人間不信気味かつ、鉄面皮に近いコミュニケーション苦手なタイプなので、周囲から好意を向けられても、なかなか打ち解けることができない訳で。 あ、言っとくけど逆ハーじゃありません。好意ってのは、父親のように「危なっかしいな」と気にかけられたリ、あるいは「主人を守るために武器を取る同志」みたいな、あくまで友情・親愛レベルです。恋愛対象になるのはちゃんと一人だけ。 この恋愛がですねえ、またどっちも口下手で鉄面皮で朴念仁なものだから、読んでいてやきもきすることやきもきすること! そしてときめきも、燃え上がるような情熱も、嫉妬もない。けれど一緒にいると確かに心が安らいで、家族になりたいと素直に思える。そんな穏やかだけれど、ゆったりとした関係もまた悪くないなあといったカップルでした。
ちなみに今回の映像イメージは「カルバニア物語」のTONOさんの絵柄で★ ……ってか、キャラクターの外見描写が少なめなんですよね。ユリウス(子爵家の跡取りでメルヴェルの弟)とか、最後の最後で茶色の巻き毛とか書かれてて「え、そうなの!?」とかなっちゃいましたよ<メルヴェルは黒髪 私は文章を脳内で映像展開するタチなので、髪と目の色とか身体つきとかは、こまめかつ何度も念を押す説明が欲しいところです。
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No.6650
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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