よしなしことを、日々徒然に……



 2015年03月01日の読書
2015年03月01日(Sun) 
本日の初読図書:
4047298840おこぼれ姫と円卓の騎士 恋にまつわる四行詩 (ビーズログ文庫)
石田リンネ 起家一子
KADOKAWA/エンターブレイン 2014-09-13

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レティーツィアの侍女候補となった王立騎士学校に通うアイリーチェには、9歳年上の恋人がいる。
もともと一桁年齢の少女しか愛せないという特殊な性癖の持ち主であった彼、オルランディ伯爵家のウィラードが、14歳のアイリーチェを恋人に選んだのは周囲をおおいに驚かせたものである。
二人の出会いは偶然から。しかし偶然も四度重なれば運命となる。
とは言え最初は打算の付き合いであった。いい加減、結婚して子供を作れとせっつかれるのに困ったウィラードと、踊り子上がりの異国の孤児で奨学金だけでは生活費が足りないアイリーチェ。お互いの利害が一致して、アイリーチェが卒業するまで期間限定の偽装恋人を演じるという契約で始まった関係だった。しかし手紙のやり取りやデートのふりを重ねるうちに、互いの互いに対する気持ちがじょじょに変化していって……
初々しい二人の恋物語「葡萄姫の恋愛未満」をメインにした、恋愛をテーマにした短篇集。

通し巻数が振られていないうえ、途中でCD付特装版とかまで挟まっててややこしいこのシリーズ。刊行順番と作中時系列は10冊目、9.5巻と表現するのが妥当でしょうか。
番外短篇集と銘打たれていますが、本文280Pぐらいのうち210Pが、8巻「伯爵の切り札」で登場した葡萄色の髪の騎士見習いアイリーチェと真性ロリコン騎士ウィラードとの、出会いから始まる恋物語に費やされております。
本編ではまだあんまり活躍のないアイリーチェも、今回は主役でしっかり内面まで描写されていました。彼女が一見素っ気なく見えるのは、そういう性格だというのもあるけれど、母国語がソルヴェール語ではないせいもあったんですねえ。なるほど納得です。
そしてこのシリーズは、女性が本当に格好良い!
レティも見事な『女王様』ですけれど、アイリーチェも幼い見た目とは裏腹に、自分の意志と努力で未来を切り開く男前な少女でした。
ウィラードの命を自分の手で救いたいからと、剣を持って戦いに行くことを選択する彼女は、立派な『騎士』でしょう。
……ってか、ウィラードは完全に「貴族という身分だけで騎士を名乗ってる弱い男」だから「自分が守る」とリーチェに認識されてますけど、その誤解は解けたんでしょうか。……ってか、誤解だよね? 文官的な能力以外も、それなりにちゃんと備えてるよね??

ウィラードがノータッチ! な紳士へんたいなことと、まだ恋を知ったばかりの十四歳のカップルですから、そのお付き合いが実にスマートかつ初々しいものになってるのも良かったです。
今どき素であーーーん止まりとかvv
逆に新鮮で微笑ましいわ! 爆発しろ!!>ウィラード

ちょっと意外な展開を見せたのは、銀狼公アウグストのお話。
四人の妻たちとの関係がビジネスライクなのは判ってましたが、私はてっきり彼ってなんだかんだ言ってレテを……だと思ってたんですよ。でも今回のデュークの解釈を読んで、ああなるほどとすごく納得できました。

アストリッドのお話は、まあこういう感じでしょう。
むしろレティの妹姫が、やっぱり男前で格好良かったです。

最後の話では、レティがデュークを見初めた経緯が回想シーンとして語られていましたが、そこに恋愛感情がまったく挟まれていないあたり、本編から完全に切り離されたお遊び番外という感じでした。いくら手が空いたからって、レティが本気でああいう時間の使い方をするとは思えませんし。何かの企画で書かれた短編だったのかな?

ともあれ、レティに恋愛が絡むのは複雑な気分になる私でも、これは充分楽しく読めました。読まなくてもストーリー上ほとんど支障ない巻ですけど、読んでおくと本編がよりいっそう面白くなるんじゃないかと思います。
No.6626 (読書)


 2015年02月26日の読書
2015年02月26日(Thr) 
本日の初読図書:
B00L4XSMCKおこぼれ姫と円卓の騎士9 提督の商談
石田 リンネ 起家 一子
KADOKAWA / エンターブレイン 2014-07-13

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デュークの『未練』を断ち切るためにも、早々に結婚というカードを切ることに決めたレティーツィア。
考慮した結果、夫候補に上げたのは南国ナパニア国の第六王子ソレス・デ・ラ・イグレシオだった。彼は庶出で十二歳までを王宮の外で育ち、現在は臣下としてナパニア海軍に務めているという。つい先日、若干二十歳にして、他国にも名高い勇敢なる大艦隊バリエンテの総司令官に就任したというから、そのネームバリューは申し分ない。血筋の低さなどはどうでも良い。むしろナパニア国への忠誠心など持っていられては困る。女王の夫としては、生家への情など持たず、他国のであれ王の配偶者としての名誉に満足してくれる程度の男がちょうど良い。
そんな次期女王としての公の部分ばかり条件にあげるレティに、デュークら周囲の騎士達はそれぞれ複雑な反応を見せる。
ともあれまずは、見合い ―― の、前段階となるお互いの顔合わせをしなければならない。
レティはデューク、アストリッド、クレイグの三人を連れて『公のお忍び』でナパニア国へ向かう。ナパニア王家と交わした計画では、ナパニア王室御用達の商家“野うさぎ商会”の商船に乗って、海上で『偶然』バリエンテ艦隊と遭遇し、総司令官であるソレス王子と『意気投合』した結果、ナパニア港まで送ってもらうという手はずになっている。
ところが濃霧のせいで、レティ達の乗る船とバリエンテの三番艦が衝突事故を起こしてしまう。
野うさぎ商会の副船長ザイーツと三番艦の艦長がもめているところへ颯爽と現れたのは、夕焼け色の髪に琥珀色の瞳を持つ青年だった。
純白の軍服に身を包んだ奔放で人懐っこい彼 ―― ソレス王子は、どこか騎士王の生まれ変わりの一人、失恋王ルートガーを思わせて、レティに強烈な印象を残す。
無邪気で好き勝手に動いているようでいて、部下達にしっかりと目を配り、厚い信頼を寄せられている。自分がお飾りの提督だという自覚を持っていて、きちんとその役割を果たしている。
いつも相手にしている人間とは異なるその言動に振り回されながらも、レティは相手の有能さとその心のうちに隠した寂しさを見つけてゆく。
ところがナパニア港に到着する寸前、ソレスの船室から麻薬が見つかるという事件が起きた。即座に見合いは中止となったが、しかしレティはソレスの今後については楽観していた。彼が麻薬など使う人間ではないと、周囲の者は口を揃えて証言するだろうし、いくら後ろ盾がないとはいえ王族は王族。内々に事件はもみ消され、なかったことになるだろうと。
ところがソレスはろくな弁護士もつけられないまま、公開軍法会議にかけられることとなって……

シリーズ9巻目は、レティの縁談というかなり重要な展開だったんですが。
……なんか本編と関係ないところで交わされる、ちょっとした会話の方が個人的にツボにはまりました(笑)
アストリッドがデュークに、嫉妬ってどういう感情なのかと質問して説明されたあとで、ソレス王子の行動を見て「……これが嫉妬」「新しい体験おめでとう、良かったな」ってやりとりしてるとか。
レティに誕生プレゼントを贈られた艦長さんをうらやましがるアストリッドに、「お前の誕生日っていつなんだ」ってデュークが訊いて、「騎士学校の入学申込のときに慌ててねつ造したので、覚えてないんです」「虚偽申請を堂々と暴露するな」って淡々と話しつつ、後で書類を調べてやると約束してるとか。
最初の頃はアストリッドの才能に複雑なものを抱いていたデュークなのに、いつの間にやらすっかり仲良くなっちゃってvv
そしてそれを(生)暖かい目で見守っているクレイグがまたグッジョブ! というか。

心配していた恋愛方面については……レティが徹頭徹尾朴念仁だし、デュークが鋼の理性の持ち主なので、すれ違いのドロドロ展開には拍子抜けなほどならなかったのが、良かったのか悪かったのか(苦笑)
とりあえず夫候補のソレス王子が、ルートガー似のやんちゃかつ魅力的な存在だったので、これはこれでレティと並び立っても悪くないなと思わせるところが、作者様の憎いところ。
この作者様は、いったい何パターンの「イケメン」引き出しをお持ちなのか。

前巻で、ある意味ことの発端でありながら、結局は出てこないままに終わってしまった「人身売買で売られて行方不明になった、美しい声で歌う白髪紅眼の少年」についても、きっちり伏線として回収してくるし……本当にさすがですねえ、このシリーズは。

実は私、正直言うと裁判モノが苦手です。テレビドラマとかで法廷の場面が出てくると早送りで飛ばしたり、事前にそう言うシーンがあると判ってたら、あえて見なかったりするタイプです。
なので今回は公開軍法会議になった時点で「あ、これヤバイ展開かも」と思ったんですが。そこはさすがのレティですね。負ける勝負はしないというか、負ける要素があるうちは勝負しないというか。見事に懸念事項を潰しまくってくれたので、心安らかに読むことができました。

結局、今回は「夫」についての問題は解決しなかったものの、「多少の減点は怖くなくなった」という新たな強さを身につけたレティ。
……そう言えば、王の間の面々に助力を求めることもなかったですし、着々と成長して行くさまが本当に格好良いですね。
ナイツオブラウンドも、残すところあと四人。もう一人ぐらい女性枠があっても良いと思いつつ、次はどんなタイプのイケメンが引き抜かれるのか、まだまだ楽しみでなりません。
……ってか、まさか最後の二人は兄上達だったり……しないよね……?
No.6622 (読書)


 2015年02月25日の読書
2015年02月25日(Wed) 
本日の初読図書:
「兎偽姫の憂鬱(小説家になろう)」〜感情の爆発
 http://ncode.syosetu.com/n2745cb/

兎人族の国から狼人族の国へ輿入れすることになった姫は、その婚姻を厭うあまり自害して果てた。
残った王族たちは妹の死体に異世界から召喚した魂を無理やり押し込み、逆らえぬよう声と足の自由を奪って偽の姫を仕立てあげた。相手は野蛮な狼族。さっさと殺されてしまえば、ケダモノの王に貸しが作れるからと、そう言って。
そうして兎偽(うさぎ)となり、生贄のように輿という名の箱に詰められ狼族に送りつけられた元OL ―― 葛方或架(くずかたありか)を迎えたのは、精悍という言葉も足りないほど迫力に満ちた、目付きの鋭い皇帝だった。
しかし彼は或架の状態を見ると、息を呑みすぐに医者の手配をしてくれた。柔らかなベッドに寝かされて、鼠族の侍女に世話される待遇は、兎族の国で受けたものとは雲泥の差で。
或架はその扱いに感謝し、どうにか自分が本物の姫ではないのだと伝えようとするのだが、姫の記憶がうまく馴染んでいないため、言葉はなんとか理解できるものの読み書きはおぼつかない。そのため皇帝とのやりとりには、どうしてもすれ違いが生じてしまい ――

異世界に拉致され踏んだり蹴ったりな目にあった挙句の強制結婚から始まる、ほのぼのラブコメ。連載中。
一話目にけっこうな残虐描写があるので、そこのところ注意です。狼族の国に輿入れしてからは、むしろ溺愛系に行くんですけど。
ってか、見た目はすげえ怖いのに、「私は貴方の花嫁ではありません」って手紙をもらって、リアル orz になってる皇帝が(笑)

そしてものすごく重要なところで、一年近く更新が止まっていることに気が付いて、私が _| ̄|○
読み始める前に気づこうよ自分……


「異世界転生して「ようこそ○○の町へ!」という町人Aになれたけど、ラストダンジョンがすぐ目の前にあった件(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n3581ck/

生まれ変わる際に神様から願いを三つ叶えてやると言われ、大好きだったゲームの世界で『高いコミュ力』を持ち『町を案内する仕事』をしたいと答えた彼。
願いは叶い、町の入口で「ようこそ○○の町へ!」と旅人に声をかける町人Aになれたのだが……そこには重大な問題があった。
彼が生まれ変わった町は、ラストダンジョンがすぐ目の前にある、いわゆる勇者様御一行が訪れる「最後の町」であった。つまり旅人などまったくやってこない。
今日も暇を持て余し、町の入口で立ち尽くす彼に話しかけてきたのは……

タイトルが全てを語るネタ短編(笑)
ラストの牧歌的微笑ましさが、いい感じの読後感です。
No.6619 (読書)


 2015年02月24日の読書
2015年02月24日(Tue) 
本日の初読図書:
4048691899ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
三上 延
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-12-25

by G-Tools
かつて太宰治の『晩年』を手に入れるため、栞子に重傷を負わせた田中敏雄が仮保釈された。判決が出るまでのわずかな間とはいえ、あの男が野放しになっているかと思うと大輔は気が気でない。しかも店には田中敏雄の名で「晩年をすり替えた猿芝居を知っている」という手紙が届く。
しかし手紙が投げ込まれた日には、田中はまだ拘置所の中でアリバイがあった。いったい何者が、どういった目的で手紙を送りつけてきたのか。
情報を得ようと接触した大輔に、田中は意外なことを依頼してくる。
彼が執拗に狙った栞子のアンカット本は、田中の祖父が所持していたものではなかったのだという。何者かから送られてきた匿名のメールによると、田中嘉雄が持っていた『晩年』は一部のページが既に切り開かれており、太宰の署名もないとのことだった。しかし見返しにはより希少な直筆の書き込みがなされているらしい。田中はビブリア古書堂の正式な仕事として、その本を探しだして欲しいと言った。見つけてくれたなら、きちんと代価を支払って売ってもらえるよう交渉するから、と。
栞子には申し訳ないことをしたなどと、殊勝な事を言われてもとうてい信頼できるはずがなかったが、大輔はひとまず依頼の内容を栞子に伝えた。すると彼女はその『希少な書き込み』の内容に興味を覚えたようで。それにこのまま放置しておけば、田中は自力でその本の持ち主を見つけ出すかもしれない。そうすれば再び以前のような強行手段をとることも予想できた。ならば自分達の手で先に所在を確認し、そして持ち主に気をつけるよう警告するしかないだろうと結論する。
そうして二人は四十七年前の、『晩年』を手放した頃の田中嘉男について調べ始めた。すると様々な事件が浮かび上がってくる。
太宰治の研究家の家で起きた、古書の盗難。田中嘉男が関わっていると思しきその事件で、盗まれた本を取り戻したのはビブリア古書堂の初代店主 ―― 栞子の祖父だった。しかし彼は犯人や詳細を明らかにしなかったため、事件に関わった人々はそれぞれ今でも心に傷を残している。栞子の祖父はどうして、そんな中途半端な真似をしたのか。
多くの人達に当時の様子を訊き、やがてたどり着いた真相は、田中敏雄や大輔、栞子らの祖父母が複雑に関わりあっていて ――

シリーズ六冊目は「走れメロス」、「駆込み訴へ」、「晩年」の太宰尽くし。
大輔さんと栞子さんのじれじれな恋愛模様が一歩進展したと思ったら、今度は話が一番最初に戻って来ました。
一巻のメイン軸だった、田中敏雄と太宰治の『晩年』アンカット本を巡る第二弾。
……一巻目では「もう証明しようもない」と、二人だけの秘密として葬られたはずの大輔の出生の秘密が、もはや確定事項として関係各所に語られております(苦笑)
そして男爵改め田中敏雄は、相変わらずどう転ぶか判らない危うさを秘めていて、話を引っ掻き回してくれるし。
何しろプロローグからしていきなり、事件が終わって大輔さんが入院してるところから始まってますからね……大輔、いったいいつ誰に何をされたの!? とハラハラドキドキしながらページをめくる羽目になりました。
って言うか、スタンガンで殴られまくっても気を失えない大輔さんの丈夫さは、良かったのか悪かったのかヽ(´〜`)/

ああそれにしても、260ページ目あたりからの展開は楽しかったですねえ。
詳しくはネタバレになるので伏せますが、田中敏雄ももうちょっと違う形で栞子達と出会えていたら、いい仲間内になれていたんじゃないかと、運命の巡り合わせが惜しまれました。

そして最後の最後に大輔が気がついた、新たな『疑惑』がまた重たく。
そもそも大輔さんって、けっこう頭良いんですよね。けっして情報収集と肉体労働だけの筋肉馬鹿ではなく、ある程度の謎は自力で解いちゃうし、栞子さんの本のウンチクとかもきちんと記憶しておける頭脳を持ってます。
そして栞子さんにも言えない秘密をまたひとつ胸の奥にしまい込んだ彼は、彼女をきっちり支える甲斐性のある、良い男になっているとしみじみ思いました。
後書きによれば、シリーズはもう1〜2冊で終了とのこと。
栞子さんと大輔さんの未来が、どうか幸せな形で終わって欲しいと心から願います。


「駈込み訴え(青空文庫)」太宰治
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card277.html

ビブリア〜6巻目で大輔さんが「面白そうだと素直に思った」とか言っていたので、試しに読んでみました。
役人のもとに駆け込んで、己の師を金で売る。そんな弟子の訴えが延々と綴られた、のたうち回るような告白文。
それは憎しみゆえだったのか、愛ゆえだったのか。弟子自身にももう判らない。けれども彼は、師を売ることを選んだ。選ばざるを得なかった。そんな彼の名は……という短編です。
最後のオチをビブリア〜で知ってしまっていたのは、良かったのか悪かったのか。まあ、ある程度の知識さえあれば、他の弟子たちの名前が出た段階ですぐに気付くんでしょうけどね。
……そしてこんな昔から、BLはあったのかとか思ってしまったり(苦笑)
No.6615 (読書)


 2015年02月23日の読書
2015年02月23日(Mon) 
本日の初読図書:
「Clump,Clump(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n7466bd/

かつて無色透明だったという海は、いつの頃からか赤錆や乾いた血を融かしたような色に染まっていた。
大地には鉄と銅しか存在せず、人びとはやせて錆びた土地を、努力と根性とあやしい〈錬土術〉で畑に変えた。とは言え金属粉から有機質培地を生み出す術は、現在では失われてしまい、農地として使える土は今あるだけしか残っていない。
ヴォード大陸の〈第五ワンダーランド〉は、世界に5つしかないクイーン・アリスの治める街のひとつだ。
クイーン・アリスは魔法使いの子孫の子孫。金属を操り、機械をペットのように手懐け、電気を生み出すことさえできるという。無人トラム、電動アシスト銃、グリフォン。文明の利器のほとんどは、クイーン・アリスの一族によって作られた。おかげで〈ワンダーランド〉は他の都市よりもいくぶん豊かで、そして少しだけ安全だ。
世界には〈スナッチ〉と呼ばれる、なんでも食ってしまう化け物がいる。犬も猫も鳥も豚も、もちろん人間も、ときには石や鉄まで喰らっては、己の内に取り込んで進化してゆく、あらゆる生物の天敵。そんな百害あって一利なしの存在から、〈ワンダーランド〉は張り巡らされた塀とそこに設置された重火器によって守られているのだ。
不思議なことに、〈スナッチ〉は一度でも奴らを殺した人間を敏感に見分ける。一度でも〈スナッチ〉を殺した人間は、生涯〈スナッチ〉に狙われ続けるのだ。故に彼らはひとところに留まることなく、ヴォード大陸を放浪し、〈スナッチ〉を駆除し続けることとなる。そんな男たちを、いつしか人々は〈ヴォーパル〉と呼んだ。
ソロはそんな〈ヴォーパル〉の一人だった。年齢は三十前後だと思うが、自分でもはっきりしたところは覚えていない。二十八か九かもしれないし、三十一か二かもしれない。長い放浪の末に、余計なことは忘れてしまうのが得意になった。
それでもここ数年のことは、比較的よく覚えている。第二ウェンガンという都市で5年ほど暮らし、その後流れ着いた第五ワンダーランドでもう2年暮らしている。どちらもヴォーパルには寛容な都市で、届けさえ出せば、彼らが定住することを認めてくれていた。
ソロはこの街で、まっとうな生活を営んでいる。ガンショップ〈ネコのタルト〉の店番として、パートで働いているのだ。給料は安いが〈スナッチ〉と戦わずにすむ、平穏な暮らし ――
最近はその生活に、ちょっとした変化が現れた。男たちに絡まれているのを助けたのがきっかけで、店に少女が出入りするようになったのだ。ネイダと名乗る14歳の彼女は、金髪をツインテールに結っており、まるで人形のように愛らしかった。ソロのことを気に入ったらしく、やたらとつきまとってきては過去のことなどを詮索してくる。
その日も同じように顔を出したネイダだったが、ソロが以前第二ウェンガンにいたと聞いて、急に顔色を変えた。
「――その町。『なくなった』って、言ってた」
「なくなったんだって、滅びたんだって。〈スナッチ〉にやられたの!」
それは誰も知らないはずの、規制された機密情報で ――

商業作家 諸口正巳さんの以下略。無料で読めます。もともとは投稿作品で書籍化の話も出てたらしく、クォリティはかなり高いです。完結済。
えー……このところだいぶこの方の作品にも慣れてきたよなあ、とか調子こいてました。ごめんなさい _| ̄|○
作品紹介にまったく誇張がありません。開幕五分でスプラッタ。大人も子供も、カッコ良いと思った人間も、次の瞬間ゴミのように死んでゆきます。
血と肉と臓物と金属で出来たクリーチャーが縦横無尽に暴れまくり、銃火器で武装したオヤジ達が対抗しては返り討ちに合いまくり。
……でもまあ、ソロとネイダは無事だったし、読後感は悪くなかったかな(笑)
ソロの女王たらしっぷりがまたvv

ただ作品の根底に「不思議の国のアリス」がモチーフとして使われているのですが、実は私ちゃんと読んでないんですよね。過去何度か挑戦したものの、どうもあれ苦手で……それもあってかいろんな所が、正直良く判らなかったです。まあそこらへんはフィーリングで(苦笑)

個人的には、最終章でサウンドが見せた愛妻家な面にギャップ萌えvv
そしてブラッドとソロの関係ってどういうことだったのか、謎が一部残ってるのがちょっと残念。
No.6612 (読書)


 2015年02月20日の読書
2015年02月20日(Fri) 
本日の初読図書:
4047293849おこぼれ姫と円卓の騎士 伯爵の切札 (ビーズログ文庫)
石田リンネ 起家一子
エンターブレイン 2014-01-14

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立て続けに起きた事件がようやく一段落ついて、手が空いた時間をレティは新たなナイツオブラウンドの獲得に当てることにした。
第六席と七席にと目をつけているのは、広い人脈と高い処理能力で政治的な実務を任せることができる人材。一人はグイード派の貴族で、レティとは以前から慈善事業で交流のある女伯爵マリアンネ・バッセル。もう一人はフリートヘルム派の有能な王立騎士だが、年齢が一桁の幼女にしか興味を持てないという特殊嗜好の持ち主ウィラード・オルランディ。どちらもこれまでに比較的良い関係を築いてきており、勧誘はスムーズに行くと予測していた。
ところが実際に話を切り出してみると、マリアンネは「個人的な事情で」ときっぱり断り、ウィラードに至っては「忙しいから」と面会すらできない始末。
しかし改めて二人の身辺を調査し直し始めた矢先、それぞれから別々に申し出があった。ある願いを叶えてくれたなら、自分達はあなたの騎士になると言う。そしてその内容はどちらも同じだった。
いわく、現在国家を上げて進めている大規模な人身売買組織の摘発計画において、囮として組織に捕らえられオークションに掛けられる少女を、確実に競り落として欲しいのだ、と。
彼女 ―― アイリーチェは、平民出身の孤児だったが、現在はマリアンネの紹介で王立騎士学校に入学しており、有事の際には騎士に準ずる行動を求められる身分である。そしてその珍しい容貌と美しさから、確実にオークションの目玉商品になると判断され、囮役を命じられたのだった。しかしウィラードは彼女を愛しているという。『あの』ウィラードが九歳差とはいえ年齢二桁の少女に恋をするなど、二度とないことだろう。
もしも組織の摘発に失敗したならば、誰ともしれぬ相手に買われる彼女に未来はない。二人はアイリーチェの安全を確保するために、なんとしても彼女を買い取って欲しいというのである。
しかしオークションに参加できるのは、何年もかけて組織に食い込み、顧客としての信頼を得たマリアンネだけであった。彼女の協力があればレティだけは何とか潜り込めるかもしれないが、護衛の騎士は一人も連れていけない。
さらにマリアンネの方は、ただかつて世話した可哀想な少女を救うというだけでなく、他に何らかの目的を隠しているようで。
たった一人の騎士見習いを救うために、次期女王が危険に身を晒す訳にはいかなかった。それに王女が人身売買行為の顧客だなどという噂でも流れた日には、レティは王位継承権自体を返上する羽目になるだろう。彼女が独立して動くことで、摘発計画そのものを阻害してしまうことも考えられた。
危険とデメリットばかりの願いであったが、しかし騎士として手に入れたい二人に対し、この上なく高く恩を売りつけるチャンスでもある。
銀狼公を除く四人のナイツオブラウンド達とレティは、それぞれの視点と考え方から、どうするべきかを検討していって ――

シリーズ8作目はようやく舞台を国内に戻したと思ったら、今度は国を股にかけた人身売買組織を相手に南のナパニア国まで足を運ぶ展開となります。
……地図が三巻目にしかついてないのが惜しまれますね……そんなにページ数がギリギリなのか!?

そして表紙を見て期待していた通り、今回は女性騎士とウィラード獲得回でした。
ウィラードはねえ、初登場時から良い味出していると思っていたのですよ★
っていうか、フリートヘルム派なのに肝心の兄王子と仲が良くないのって、もしかしてレティが8歳の時に「姫の騎士になりたい」って言ったのを、可愛い妹をロリコン趣味の餌食にしてたまるかとか思われて、そんで毛嫌いされたんじゃないのか(笑)
兄馬鹿といえば、グイードもなんだかんだで着々と過保護さを育てているようで。万一アウグストがレティに良からぬことを仕掛けた時には……と、架空かつ超実践的なノーザルツ公国侵攻計画を練り上げちゃうあたりにニヤニヤが止まりませんvv

デューク達ナイツオブラウンドも、だんだんそれぞれの役割分担ができてきましたね。
レティと同じ王族として、上に立つ者の視点で意見を言うシェラン。
絶対的な信頼を持って、全力でレティを支援するアストリッド。
時に迷いがちな若人を、大人の経験で後押しするクレイグ。
そして遠慮会釈なく問題点を洗い出し、計画の最終チェックを担うデューク。
四人が見事に噛み合って、レティを支えていく様子が気持ち良いです。

そして前巻から前面に出てきた恋愛パートについては……ううむ(苦笑)
今のところレティにまったくその気がないというか、ああ、そう考えた挙句にそっちに行っちゃうんだ、と。恋愛展開はあまり歓迎していない私から見ても、さすがにデュークが気の毒な気がしなくもなく(^ー^;;)
とは言え現在の彼女は結婚すら政略のカードとしか考えておらず、そこに恋愛を差し挟む気は全くないのに、デュークのためであればその切り札すら切ることを辞さないというのは、やはり彼のことを特別に思っているからだと言うのは確かなんですよねえ。
ただその切る方向が、ああレティだなあと言うしかないというか。
どうも次の巻では、そのあたりがメインになってくるっぽいので、そちらも早く読んでみたく。
No.6609 (読書)


 2015年02月19日の読書
2015年02月19日(Thr) 
本日の初読図書:
「異世界でも鍵屋さん(小説家になろう)」〜一夜明けて
 http://ncode.syosetu.com/n1629ch/

ロックこと紀伊甚六は、現代日本でフリーの鍵屋をやっていた。
ところがある日やって来た変な爺さんと狐耳の美少女に、不思議な宝箱の解錠を頼まれたことで、その生活が一変する。
なんでもその二人は盗賊ギルドを営んでいる異世界の人間で、ダンジョンで宝箱や鍵のかかった扉を開けられる、腕の良い鍵師をスカウトしに来たのだという。しかもよくよく話を聞けば、つい先日までそのギルドに所属していて、病気で亡くなった凄腕鍵師というのが、七年前に姿を消したロックの師匠である水無月源だというのだ。
師匠が骨を埋めると決心した世界で、まだ見ぬ鍵を相手にする。それはひどく魅力的に感じられた。しかもこの世界とは比較的気軽に行き来できるというのだから、ますます気持ちは高揚した。
むこうで師匠の弟子だったという狐耳の少女 ―― アイラも、中途半端な状態で放置しておくことなど兄弟子としてのプライドが許せない。
かくしてロックは剣と魔法とダンジョンの異世界で、鍵師として働くことになった。
勇者や魔王もどこかには存在するらしいが、そんなものと係る気などはさらさらない。彼はただひたすら己の技術を武器に、鍵開けへと邁進していく。だが、それでもトラブルは引き寄せられてくるもので……

異世界と日本とを行き来しながら、磨き上げた職人技で異世界人を唸らせていく大人の男のお話。連載中。
孤児であるロックには、どうも出生の秘密があるっぽかったり、どこぞの国が召喚した厨二病の勇者が好き勝手やらかしているようだったりと、まだ伏線が張られ始めている段階で、回収にはしばらくかかりそうです。
難点は似たような名前のキャラクターがどんどん出てきて外見描写とかがあまりないので、えっとこれ誰だっけ? となることが多いところですかね……
No.6608 (読書)


 2015年02月18日の読書
2015年02月18日(Wed) 
本日の初読図書:
4047291544おこぼれ姫と円卓の騎士 皇帝の誕生 (ビーズログ文庫)
石田リンネ 起家一子
エンターブレイン 2013-09-14

by G-Tools
反則とも言える手段で、どうにかミハイル王子の陰謀を打ち砕き、戦争勃発を回避したレティ達。ノーザルツ公主アウグストやクレイグらはその後始末のため一足先にキエフ帝国を発ったが、レティは式典に出席する必要があるため、デュークとアストリッドの二人とともに王宮へ滞在し続ける。
と、行方が判らなくなっていた第四王子アルトールが、堂々と王宮へ戻ってきた。芝居めいた演出とともに次期皇帝候補として名乗りを上げた彼は、姉姫アナスタシアや腹心の部下ワレリー・キリヤコフ将軍が知る、争いを好まぬ穏やかで心優しい少年ではなくなっていた。
違和感を感じつつ接触したレティへと、アルトールは傲慢な笑みと蔑みの目を向ける。
そうして彼は、遥か過去に失われたはずの魔術『神殺しの魔法陣』を発動させ、レティを城の地下へと囚えてしまった。そこはかつての騎士王がひそかに作り上げた、祭壇の間。アルトール ―― を操る何者かは、その祭壇を利用して、レティから騎士王の魔力を吸い上げてゆく。
一方で主君を奪われ、間諜の濡れ衣を着せられたデュークとアストリッドは、レティを助けつつアルトール王子を乗っ取っている何者かから開放し、なおかつその黒幕が目的としている計画を阻止するという三つを行う必要に迫られていた。三つの要素は複雑に絡み合っているため、どれかひとつを優先して行うわけにはいかない。
敵国の中でソルヴェールの人間はたった二人。決定的に手が足りないところを、二人は得られる限りの助力をつのりながら、目的に向かって力を尽くしてゆき ――

6巻目とはほぼ前後編と言っても良いだろう、第7巻。
キエフ帝国でのごたごたがようやく一段落つきました。
心配していたヴィクトル王子の悪堕ちはなく、結果としては隣接する四国のトップ(未来含む)がそれぞれに、レティを中心とした複雑な友情関係を築き上げる結果になったのではないでしょうか。
……しかし皇帝の座につくのが誰かは、もしかして……という予測はしてましたけど、でも第二〜三王子とかその他の王族は候補に入らなかったのか? という疑問がちと浮かびました。だって王族だけで演奏会開けるほどに人数いるんじゃないの?? と。そこが気になりましたかね。

そして今回の黒幕(の中の人)は、なかなか意外な人物&性格。おかげで代々の騎士王の生まれ変わり達が、ほぼ別人といえるほど、それぞれの個性が豊かな理由も説明される結果にはなりましたが。
しかし彼はどうせなら、獅子王の時代あたりに目覚めておけば、改めて軍師として認めて受け入れられたか、逆にあっさり捻り潰されたかのどっちかだったんじゃないでしょうか。いやそれを言うなら、最初からフォルカー王の時代なら、何の問題もなかったのか(苦笑)
歴代の王といえば、失恋王に引き続き、今回は内政王カールハインツのイラストが素晴しかったvv
長髪ストレートに片眼鏡の優しげな知性派系イケメンですよ! この人が嫁さんに逃げられたのか。なんっっってもったいないことを!!>嫁さん

ストーリー的にはなんとびっくり、あのレティが今回は囚われのお姫様とは。そして動けないレティの意を推し量って、デュークが大活躍ですよ。最近ちょっと影が薄かったのを、思い切り挽回してます。お互いまったく連絡を取り合えていないのに、互いの計画と行動がぴたりとハマる阿吽の主従っぷりがたまりませんね。
ってかレティはレティで、捕まりながらも他の王達と会話して計画立案情報収集できるんだから、つくづく王達の会議の間ってズルいですよねえ……

あとはフォルカー王に念を押されたし、いい加減騎士王の生まれ変わりということをきちんと信じて欲しいとかレティが言い出したから、ついにデュークに約束の剣を授与するのか!? とワクワクしていたら、まさかのデュークのポカミスにより、鈍感レティがついに恋愛感情を意識し始めちゃって、ああそっちに行っちゃうのか……と。
恋愛もの好きなかたには、ようやくか! と待ち望んでいた展開なのでしょうが、主従愛も大好物な私としては、他でいくらでも読める恋愛モノより、ここは忌憚なく言い合える男女の主従関係をもっと読みたいのになあと思ったりして。

さて、次回はようやくソルヴェールに戻って、再び兄達といろいろあるのでしょうか。
表紙絵を見る感じ、ロリコン騎士ウィラードの再登場と、いよいよ女性騎士枠を期待してもいいのかな(わっくわっく)
No.6605 (読書)


 2015年02月17日の読書
2015年02月17日(Tue) 
「うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。(小説家になろう)」〜青年、幼き少女の前で動揺する。
 http://ncode.syosetu.com/n5530cf/

十八というその年齢とは裏腹に、筆頭公爵家から直接依頼を受けるほどの凄腕冒険者デイル・レキ。
彼は依頼で魔物の群れの殲滅を行った帰りに、幼い子供を拾う。子供は魔獣の棲む森の中でたった一人、親と思しき男の死体とともに、かろうじて生き延びていたようだった。
死体と子供の側頭部には、魔人族の証である、くるりと巻いた形状の黒い角があった。閉鎖的で、獣人や妖精を含めた他の人族と敵対しがちな魔人族。最初は厄介なものを見つけたと思ったデイルだったが、子供があまりに幼くやせ細っていることと、その角が片方折れているのを見て放っておけなくなる。
なんでも魔人族にとって、角は神聖なものであり種族としての象徴でもあるのだという。そして罪を犯した者は、角を片方折られた状態で追放されるのだと。しかし罪人と認定されるにしては、目の前の子供はあまりにも幼すぎる。せいぜい五歳か六歳か。そんな子供が己の意思で、罪と呼べるほどの罪を犯せるものなのか。
子供は人族の言葉を知らなかったが、幸い魔人族が日常使う言葉は、人間が魔法を行使する際の呪文と同じ言語である。なんとか単語をつなげて意思疎通を図り、デイルは死体を埋葬してから、子供を拠点とする街クロイツへと連れ帰ることにした。子供も聞き分けよくデイルに従い、素直に彼の腕に身を委ねる。
宿で風呂に入れてみたところ、子供は女の子だった。ほとんど骨と皮といった状態だが、顔立ちは非常に整っており、泥と脂に汚れていた髪の毛も、美しい白金色を取り戻した。はっきり言って、下手な相手に見つかれば、即座に良からぬ魔の手の餌食になってしまうだろう。それは言葉も通じない、他人種の子どもを万年予算不足の孤児院に預けても、同じ結果になることが目に見えていた。
これも縁だ、しかたがないと、デイルはその子 ―― ラティナの保護者になることを決断する。
そうして。
戦いの中で感情をすり減らし、守るものを見失いつつあった青年は、己の支えとなるものを手に入れるのだった。
「 ―― やべぇ、うちの娘超可愛い」「大丈夫だ。依頼人は見捨てても、ラティナは守りきる」
今日も顔面を笑みで崩壊させながら、親馬鹿な保護者は訳ありの少女を、ひたすら溺愛し倒すのである。

異世界年の差擬似親子FT。連載中かつもうすぐ書籍化されるそうです。

4798609668うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。 (HJ NOVELS)
CHIROLU トリュフ
ホビージャパン 2015-02-20

by G-Tools

もはやタイトルがすべてを語っているというか(笑)
デイルはもともとかなり冷淡で気難しく、王都の正規兵達とかからは恐れられているらしいのですが……かなり初期のうちにラティナに対してデレデレになってしまうので、まだそのあたりはあんまり描写されておらず、正直ピンときてません。
そしてラティナにもかなり事情がありそうなんですが、デイルの方にも秘密があるらしく。本来、ひとつの神から加護を得た人間が神官になれる世界で、彼は複数の神から加護を得ている稀有な存在で、それ故のしがらみとかで色々あるらしいです。でもそこらへんもまだ詳しく語られておらず。
なんかもう、ただひたすら親馬鹿とそれに流されずしっかり自分を成長させていく大人びた養い子の、ラブラブな日々が綴られております(苦笑)
あらすじ紹介によれば、今後恋愛的な方向にも進んでいくっぽいんですが、66話目にしてまだ10歳と20歳ですからねえ……先は長そうだ……


「素直になれない彼女と、戦斧を包丁に持ち変えた彼。(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n3050ch/

↑「うちの娘〜」のスピンオフ。
デイルが拠点にしている宿屋『踊る虎猫亭』の、主人夫婦の馴れ初めです。
まだ駆け出しの頃のデイルも、冒頭にちょこっと登場。
No.6602 (読書)


 2015年02月16日の読書
2015年02月16日(Mon) 
本日の初読図書:
「神殺しの英雄と七つの誓約(小説家になろう)」〜第四章第八話 彼の剣
 http://ncode.syosetu.com/n2027ci/

三年前、世界を破壊しようと目論む魔神を討伐するために、異世界から十三人の英雄が召喚された。
女神の祝福という名のチートを授けられた彼らは、その世界の住人には持ち得ない様々な能力を持ち合わせていた。
『勇者』と呼ばれた少年は、意思さえ折れなければ絶対に負けないという力を。
『大魔導師』の名を冠された少女は、神にも匹敵する膨大な魔力を。
『聖女』と崇められる少女は、生きてさえいればどんな傷でも治せる治癒魔法を。
あらゆる力を与えられた、年齢も性別も様々な十三人は、二年をかけて見事魔神を倒し、世界を救った。
その英雄達の中でも最年長だったのは、当時二十五歳の山田蓮司。ごく普通の会社員だった彼が与えられたチートは、制約だらけの上に魔物と戦うことに関しては、ほとんど役に立たないものであった。
故に彼は魔神討伐を終えた後、ひとり姿を消す。英雄と呼ばれるなど自分には相応しくない。自分は異世界補正でほんのちょっと普通の冒険者より強いだけの、ただの人間にすぎないのだから、と。
しかし残された十二人は口を揃えて語る。
彼こそが英雄なのだと。常に自分達の先頭に立ち、そうして魔神を討ち果たした、神殺しの英雄なのだと。
そうして物語は始まる。
時は魔神討伐から一年後。辺境の貧しい村で、明日の食事代にも事欠くうらぶれた一人の冒険者が、ゴブリンに殺されかけている新人冒険者を助けたところから ――

魔神討伐後から始まる異世界召喚FT。連載中。近いうちに書籍化されるらしいです。
二十八の無精髭のおっさんが、しゃべるコインとのんびり二人旅を楽しんでいたら、なんだかきな臭いことに巻き込まれて……という感じです。
主人公が良い年した大人っていうのはいい感じですね。
一緒に召喚されたのはほとんどが十代の少年少女達で、しかも自分よりずっと強いチート持ちばかり。それでも子供に情けない姿は見せられないと、何度も間違え血と泥にまみれ這いずりながら、それでも大人として仲間達を守っていたその背中が格好良いです。
ただなんというか……まだ謎が解明されきっていないというか、魔神討伐時にいったい何が起きたのか、主役が何故にあそこまで自己評価が低すぎるのか、なかなか明らかにされないのがモヤモヤします。
エルメンヒルデと『エル』はどう違うのか、そしてエルとレンジさんの関係とか、七つの制約の残り三つは何なのかとか、早くもっとちゃんと説明が欲しい〜〜(><)

そして最初は単なるモブだと思っていたエルフのフェイロナが、レゴラスばりに男前でかっこいい件について(笑)
No.6599 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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