2017年09月17日の読書
2017年09月17日(Sun)
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本日の初読図書: 収録は「消滅飛行」、「マリアナの幻想」、「古屋」の3編。 マリアナ〜が前後編の長めのお話。これまた終戦直後から続く、心の闇を描き出した一作でしてね……ぶっちゃけ謎解きはほとんど添え物です。メインは70年もの時を越えた執着がもたらした、何人もの人生を巻き込む幻想の狂気、みたいな。まさに加藤さん節の炸裂したお話でした。 ただちょっと気になったんですが、70年間待ったというマリアナさん、そしてモリオさんは現在「85歳の老人」。ってことは当時のモリオさんって15歳……? いやいやいや、さすがにそれはちょっと、うーん(汗) いくつでエクアドルに移民して、何年で成功して何年目にマリアナさんとどうこうなったんだ…… 消滅〜も、戦争直後の謎を紐解く話でしたね。舞台は日本でしたけど。黒体という存在の知識は、覚えておくと何かの役に立ちそうです。 古屋については、なんだか久々にほっこりできる読後感だったような。殺人はないし、えぐりこむほどの闇もない。本人にはまるで悪気のないタチと始末の悪いおばちゃんと、それに振り回された周囲という感じ。「他言無用」という張り紙の真の意味が、人って捨てたものじゃないなあって、読後にじわじわと染みました。
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No.8479
(読書)
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2017年09月15日の読書
2017年09月15日(Fri)
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本日の初読図書: ■異世界に召喚された勇者は、無数の屍の上に立つ。 http://ncode.syosetu.com/n6790dp/
異世界に勇者として召喚された普通の女子高生は、何の力も持ち合わせておらず ―― しかし訓練の日々の中、何度死んでも即座に生き返ることが確認された。喜んだ召喚元の国は、無駄な人死にを避けるため、いくらでも死んでも構わない勇者を人外魔境である魔大陸へと一人で送り込む。奴隷の首輪をつけられた彼女は逆らうこともできず、たった一人で殺されては蘇生するのを繰り返しながら、ゆっくりゆっくりと魔王城へ向かってゆく。そしてその頃、召喚元の国では……
タイトル通りの短編。 テンプレ召喚勇者ものに対する強烈なアンチです。よく考えたら、これも復讐ものと言えるのかも。 「この世界は、この世界の人間が救うべきよ」という台詞がすべてを表していました。ってか、その通りですよね、本当に……
そして殺伐とした心を癒やせる作品をば
■「【猫漫画】おじさまと猫 1〜4話」/「桜井海」の漫画 [pixiv] https://www.pixiv.net/member_illust.php? mode=medium&illust_id=64092111
■「【猫漫画】おじさまと猫 5〜8話」/「桜井海」の漫画 [pixiv] https://www.pixiv.net/member_illust.php? mode=medium&illust_id=64909078
天然入ったダンディなおじさまと、売れ残りのブサカワ猫が織りなすほのぼのハートフルストーリー。 ツイッター連載されているものが、ピクシブで8話目まで、各話描き下ろし表紙付きでまとめられています。
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No.8475
(読書)
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2017年09月13日の読書
2017年09月13日(Wed)
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本日の初読図書:
収録は「動く岩」、「いつかの文学全集」、「ツノゼミ」、「見えない射手」の四編。 ツノゼミ以外はすべて殺人事件でしたが、ツノゼミもなんというか、別の意味で怖かったですよ。人間の心の闇をえぐりこむ感じで。いやまあ1ページ目から不穏な気配は漂いまくってたんですけど(汗) 周りを騙そうとしすぎて、かえって変な形に進化してしまったツノゼミと、己の「真実」が判らなくなってしまった「彼」。結局彼は、きちんと正しい裁きを受けたのでしょうか……? 「動く岩」は、久々に森羅の博物学的な知識が光った一作だったと思います。こういうお話が好きですねえ、私は。 あと「見えない射手」は、加藤元浩さんのマンガではなく小説、「捕まえたもん勝ち!」の主人公、七夕菊乃さんが登場するクロスオーバー作品でした。
私は小説の方読んでないんですけど、そのあたりはまったく問題なかったです。ただ菊乃ちゃんの立場が周囲から認められてないっぽいのが、読んでてちょっとしんどくて、小説の方ではどうなんでしょうね、これ……
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No.8471
(読書)
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2017年09月01日の読書
2017年09月01日(Fri)
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本日の初読図書: ■私は私よ。何か文句ある? 〜第n回 お嬢様の会 http://ncode.syosetu.com/n0622ch/
悪役令嬢転生もの。10歳で記憶を取り戻した段階で、婚約者にはすっぱりと愛想を尽かし、さっさと婚約破棄。それまで婚約者に気に入られたいと思うばっかりに後回しにしがちだった家族への愛情を素直に表現することにした結果、家族からの溺愛コースへ移行。あと前世知識でお菓子とか作って胃袋鷲掴みにしたりとか。 特筆すべきは、本人の性格が基本的に変わってないことでしょうか(笑) 強引グマイ・ウェイなところはそのままで、基本的な行動理念はやっぱり自分が一番。ただその根底に家族(従者含む)への『愛』があるので、高飛車でもワガママでも微笑ましいです。 あと攻略対象者は基本クズ。特に元婚約者は、幼いことと環境考えても性格破綻しすぎてて気持ち悪い。 そして親世代の方の心を、むしろ落としていっているような(苦笑) 中途半端なところでほぼエタっているのが惜しいです。
■女子力の高い僕は異世界でお菓子屋さんになりました 〜え?ほんとにやるんですか? https://www.alphapolis.co.jp/novel/609176840/177124041
料理好きな男子高校生が、神様召喚されて異世界で料理を広めようとするお話。TSあり。連載中。っていうかまだお菓子屋開けてません。 ……文字通りライトなノベルです。突っ込みどころがけっこうありまくるので、気軽にさらーっと読むのがおすすめかと。
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No.8423
(読書)
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2017年08月28日の読書
2017年08月28日(Mon)
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本日の初読図書: ■おつまみ的短編集 http://ncode.syosetu.com/n3501y/
「異類婚姻譚」シリーズを拾い読み。同じ世界観なのであちこち繋がっています。 タイトル通り、いろんな人外たちがいろんな女性と結婚する話ですが、基本的に拉致婚なのがやっぱり妖怪ww でもみんな基本的にラブラブなのでよし。覚さんちだけはちょっと殺伐してますけどね。男のツンデレはうぜえ。 一番の好みは赤鬼さんち。いいですよね、見た目や物腰は清楚なお嬢様系なのに中身は動じないほぼ姐さんとか、超強い文字通りの鬼頭領なのに嫁さんの前ではいっぱいいっぱいでカミカミのイケメン細マッチョとかvv あとさすがに神さまだけは拉致りませんでしたね……そこらへんの思慮深さが神さまが神さまたるゆえんか。でも性別不詳な美形神さま(推定和装)が、掃除機かけてるところかもう……ww
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No.8408
(読書)
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2017年08月25日の読書
2017年08月25日(Fri)
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本日の初読図書: ■猫はドラゴンの背で眠る 〜竜の逆鱗に触れた男の話 http://ncode.syosetu.com/n7075x/
2222年2月22日22時22分22秒。世界各地に突如魔生物が発生した。その攻撃、また魔生物の発見などを総称して2222年事件と呼ぶ。なおこの事件により15の国が地図から姿を消した。 そして現在。 オオカミに追われていた宝石猫が、偶然にもドラゴンに救われた。 「非常食にするか」 救われ、た? 巨大な牙に咥えられて巣へと持ち帰られた彼女は、しかし転がる財宝に埋もれてご機嫌だった。 鉱物を主食とし、特に宝石を好物とする宝石猫にとって、そこは天国だったのだ。 うにゃにゃと喜んでいる彼女を、ドラゴンはどこか複雑そうな様子で眺めていて。 それが、特殊個体であり人間に対して友好的でありなおかつ極めて希少という、一体でS・SS・SSSランクすべてを得た宝石猫ティエンと、危険度5・希少度5・個体ランクSSSな黒竜アカツキとの出会い。 たとえどんな存在であれ、体格差がメートル単位であれ、女と男が出会ったならば、そこに生まれるのは……?
魔生物同士のゆるふわほのぼの、時々グロ注意なコメディ気味ハートフルラブストーリー。 連載中ではありますが、5年以上更新されていないので、先はかなり絶望気味。 とはいえまあ、最後から二話目で結構衝撃的な事実と出会いがあったりするんですけど、これはこれで想像の余地があって、打ち切りエンド程度には区切りになってるかと。 文章はほぼ宝石猫側の一人称で、けっこう魔物っぽいことも言ってるのに、雰囲気はゆるふわほのぼのです。 「どうせラオムさん(アカツキの別名)が死んだらわたしも死にますし。世界無くなっても同じじゃないですかね?」「こえええ……つがい持ちって何でそう病んでるの……」という会話が、この話のすべてを良い感じに表しているのではないかと。
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No.8405
(読書)
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2017年08月21日の読書
2017年08月21日(Mon)
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本日の初読図書:
収録作は「灯火」、「混信」、「邪視除け」、「魔道の書」の4本。 「灯火」は、犯人改心してめでたし……と言いたいところですが、ある意味でこの人一番の被害者って気がするんですよね。だって正式な契約一方的に反故にされてるんですもん。守れない契約なら最初からすんなよ相手方! しかも「彼の言い分は身勝手だと思います」とかしれっと言って、反省の欠片もなし。そもそもあんたができない契約ほいほい結んで、金と労力全部人に出させて、出た成果は丸取りしてんじゃねえか。なに常識人ぶってんの!? って思っちゃいました(−ー;) 「混信」については、最後のどんでん返しに「おお」と思いつつ、ラストシーンの「聞こえる?」が切なくももの寂しかったです。タカオ兄ちゃんの言葉が、ヨシヒロくんの今後を良いものにしていってくれることを信じたいですね…… 「邪視除け」はまあ、割りとスタンダードな謎解き。あ、鯨崎警部、混信に引き続きお久しぶりッス。 ただ、服を隠されて右往左往していた店長さんをみんなが知ってるのに、一人しか首飾りのこと覚えてなかったのはちょっと違和感をば。あの長さなら、ちょっとした動きで襟元からもしょっちゅう出てくるだろうに…… 「魔道の書」はコメディタッチで、ほっと一息つけるお話でした。よく考えると生命狙われてるわ、死体出てくるわでけっこうアレではあるんですが(苦笑) あとあの台、確かに妙な形だなあって気になってたんですけど、まさか写本台とは。しかも巻物対応。すごく面白いです。本を求める理由がみな「魔法」っていうのも素敵でした。確かに自分の知らない何か、現実では叶えられない何かを、読書はなんらかの形で得させてくれるんですもんねえ(しみじみ)
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No.8396
(読書)
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2017年08月18日の読書
2017年08月18日(Fri)
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本日の初読図書: ■私の幸せは私が決める。 http://ncode.syosetu.com/n3119bh/
裏社会を牛耳るドンである主人に買われ、服従の首輪を嵌められた奴隷の侍女達。 そんな彼女達を救うべく館へと乗り込んできたのは、500年ほど前に魔王を倒した勇者の末裔という青年と、そのパーティー達だったが……
「続編のない短編達。」のひとつ。 完全にタイトル通りのお話です。主人公(侍女の一人)が見事に突き抜けてます。 あ、残虐描写注意。そして勇者の末裔が女ボケの阿呆でした。
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No.8394
(読書)
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2017年08月17日の読書
2017年08月17日(Thr)
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本日の初読図書:
ロルムンド編終了! 収録は227話「ややこしい兄弟たち」〜265話「黒狼卿の贖罪」まで。最後にフミノ(この段階ではまだ名前出てない)が島蛸神社を見つけて、思わせぶりに呟いているシーンで終わっています。 書き下ろし短編は、剣奴ドラウライトがロルムンドから脱走するあたりのエピソード。あと同社のコミック「魔王の秘書」さんとのコラボ企画が入っています。ヴァイトが秘書さんの世界へ行っちゃったSSと、秘書さんがヴァイトの世界へやってきた状況の1Pマンガ。そして初回特典リーフレットは、ボリシェヴィキ公シャリエと皇妹ディリエさんの馴れ初め話。 シャリエさんとディリエさんについては、本文でも落ち延びていく時のエピソードが追加されてました。 カランコフおじーちゃんには三人の息子がいるそうですが、やっぱり名前はこれで決まりなんでしょうかww WEB版エピローグによれば、シュマル王子の息子も一文字もらってるみたいだし、ほんとにヴァイトさんったら、周囲に影響与えまくりww あとは、経典庁の枢機卿さん視点が書き下ろされてたのも面白かったです。個人的に工芸都市ヴィエラのフォルネさんから見たヴァイト像が知りたいのに、なんでフォルネ視点は今に至っても書かれないんだろう(´・ω・`)
とりあえず、山越えで仲間を守って死んだだろうと推定されていたドラウライトさんの、名前がミラルディアに残されていない理由が判ったのが一番嬉しかったかもです。 ……ドラウライトさん、薩摩隼人……? ああいやでも、年代的にはもうちょい近代のはずか。ならただの剣術と登山好きな一般人なんでしょうか。
あ、それと口絵(公式サイトの試し読みページで見られます)の赤毛の美女さん。誰これ?と思っていたら、まさか帝都のクシュマー枢機卿とは、かなり意外なキャスティングでした。反対側にいるダンディなおじさまは……カストニエフ卿かなあ……?
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No.8393
(読書)
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2017年08月15日の読書
2017年08月15日(Tue)
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本日の初読図書:
積んでるもの消化週間。 30巻は「ドリームキャッチャー」、「宗谷君の失踪」、「JOKER」、「ピーター氏の遺産」。31巻は「地獄穴」、「ゴーストカー」、「動き回る死体」、「第27回探偵推理会議」という収録内容でした。 今回は比較的、読後感がほどほどだと思えたのは、私の心理状態のせいでしょうか(苦笑) 犯人が「こんなはずじゃ」と呆然とするぐらいで、やりきれない鬱エンドはなかったと思います。 クラスメートの横槍くん達が登場するのも久しぶりだったんじゃないかな……半端な知識でキノコ採りなんかしちゃいかんぞ>横槍くん
あとドリームキャッチャーのタカオさん、めっさ格好良かった……ヘタレ有能スキーの心臓を撃ち抜いてくれましたvv 普段はボヘっとしてる人が、ここぞというところでやってみせる。良いですよねえ(しみじみ)
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No.8386
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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