よしなしことを、日々徒然に……



 2016年03月29日の読書
2016年03月29日(Tue) 
本日の初読図書:
「悪役令嬢は裁判にかけられました。(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n1459cz/

偽りを許されない魔法陣の中で、裁判にかけられた悪役令嬢。
しかし彼女には、自分の意志によらない、長年に渡り強制され続けてきた秘密があって……

悪役令嬢もの変わり種。
短めの十話ほどで、さらっと終わる中編です。
……ちょっとヒロインとか王太子とか、あと何も知らなかった一般国民が気の毒、かも?
No.7485 (読書)


 2016年03月28日の読書
2016年03月28日(Mon) 
本日の初読図書:
「ペテン師は異世界で静かに暮らしたい(小説家になろう)」〜動2
 http://ncode.syosetu.com/n7449cq/

作者さんいわくオーソドックスな異世界召喚モノ。
もとブラックなコンサルタント会社に努めていたサラリーマンが、ただひたすら平穏な生活を追い求めるため、口八丁でなんとか危機を乗り越えてゆくお話。連載中。

うーん……なんとかどこかでひっくり返るかと思って、最新話まで読み続けたんですが。
どんどん、どんどん鬱展開に突き進んで行ってて、正直しんどかったです。
どれだけ悪堕ちする主人公にだって、誰か一人ぐらいは信頼できる人間がいるか、そうでなければ確固たる強さが……時に揺らぐことはあっても、それでも自身の足で立てる強さがあるからこその主役ですよね?
そういう意味で……辛いです。
どうもすでに最終章に入っているそうで。この先、あるいはどんでん返るのかもしれないと思いつつ、でもそこまでついて行くのは、私には厳しいとだけ。
最終話がUPされたら、そこだけチェックしに行くかも……このまま鬱エンドだったらほんとに鬱だなあ……(−ー;)


「生活魔術師達、ダンジョンに挑む(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n3117cu/

王立魔術学院で、「あってもなくても特に困らない科だ」とけなされ、戦闘科に年間予算をぶん取られた生活魔術科。
たった三人しか存在しない生徒たちは、しかたなく自分達の手で予算を稼ぎだすべく、冒険者登録を行った。
そのためには、実習を兼ねて開いていた食堂も閉じなければならないし、他の科の手助け ―― たとえば授業の準備や片づけ、資機材の運搬・搬入、壊れたものの修理に演習場の空間拡張など ―― も、すべてやめる。手が回らないことももちろんだが、予算会議で援護のひとつもしてくれなかった他の科へも、少なからず腹立ちを覚えていたのだ。
そうして戦闘など無縁な生活魔術の使い手だけで、ダンジョンに潜った彼らだったが……

口直しにザマァ系短編。
三人の生徒たちが、単に生活魔術使いという意味だけでないチートなのと、尻切れトンボ的なのが微妙に惜しかったです。
No.7482 (読書)


 2016年03月23日の読書
2016年03月23日(Wed) 
本日の初読図書:
「賢者の孫(小説家になろう」〜緊急事態発生
 http://ncode.syosetu.com/n5881cl/

気が付くと、どことも知れぬ場所で寒さと痛みに苦しんでいた。体を動かそうとするが上手くいかない。目を開けようとするが、何故かそれもできない。舌が動かず、喋るという行為すらできず、パニックを起こしかけた彼を救ってくれたのは、理解できない言葉を話す老人であった。
ほっとして再び意識を失い、気が付くと暖炉の炎に暖められた部屋の中にいた。体の痛みも息苦しさも無くなり、恐らく泥が入って開けられなかった目も開ける事ができる。
ほっと人心地つき、お礼を言おうとして気が付いた。
(この爺さん、でかすぎじゃね?)
いや、大きいのは相手ではなく、自分が小さいのだ。赤子特有のプクッとした手をワキワキと動かしてみると、やはり自分の手で間違いない。
そして爺さんは暖炉に火をつける際、手から炎を出していた。よく家の中を見渡してみると、文明の利器がひとつもない。
魔法が有る地球では無い世界。子供になっている自分。聞いた事が無い言語。この状況から導き出した答え。
そう、転生だ。
前世の最期は記憶が曖昧なので、恐らく事故にでも遭ったのだろう。親は既に他界しているし、恋人がいた訳でもない。将来について常に不安を抱いていたし、死んでしまった事がそんなに悲しい訳では無かった。
……そう思えてしまう人生だった事が、少し悲しくなったが。
それよりも魔法が有る世界に転生し、誰しも一度は思ったであろう、『今の記憶を持ったまま子供の頃に戻れたら』を現実に体験しているのだ。これが興奮せずにいられるだろうか。
それから、数年。
森の中に隠遁していた爺さん ―― マーリン=ウォルフォードによってシンと名づけられた彼は、そのまま爺さんの孫として育てられていた。どうも爺さんはそこそこ実力のある魔法使いで、若い頃には相当ヤンチャをしていたらしい。年を取り隠居の身である今になっても、良い身なりをしているおじさんや、なんだか凄い装備をした騎士っぽい人や、明らかに魔女っぽい婆さんなど、個性的な客がちょこちょこと訪ねてくる。
しかし過去はどうあれ、シンにとってはどこにでもいる好好爺であった。
魔法を教えてくれる時にはすごく楽しそうだし、教わった魔法を使えるようになると、ものすごく褒めてくれる。森で食料となる獣を仕留めてきた時も以下同文。
かくしてシンは、爺さんから魔法を教わり、魔女のばぁちゃんことメリダさんからは魔道具の作成を、凄い装備の騎士っぽいおじさんことミッシェルさんからは剣術や槍術、弓術等の武術を教わりながら育つこととなる。
月日が立つのは早いもので、気がつけば間もなく十五歳になる時期になっていた。この世界での成人は十五歳。一部の例外を除けば、独り立ちして社会に出るのが通例だ。シンも十五になったらこの家と森を離れて生きていくことになっていた。
卒業試験代わりに爺さんへ魔法を披露すると、しばし絶句されたのち、呆れ混じりに合格が言い渡された。
どうやら予想以上に成長していたらしいが、油断は禁物だ。爺さんはもう年なのだし、街に出ればもっとすごい魔法使いもいるだろう。慢心はできないと内心で気合を入れる。
そうして誕生祝いの席で、勢揃いしたいつもの客達から、これからどうするつもりなのかと質問された。
「そうですね。とりあえず近くの町へ行ってみます」
「そうか、それから?」
「それから?」
そういえば、町に着いてから何をするのか考えていなかった。
「え? 何かあるだろう? 町や都に行けばシンなら魔物ハンターにでもなれるだろうし、付与魔法で魔道具屋だって出来るだろうし」
「ハンター? 魔道具屋ってすぐ出来るの?」
魔物って討伐したらお金貰えるの? 魔道具屋は分かるけど店なんてすぐに持てないでしょ?
首を傾げるシンへと、いつもさまざまな生活必需品を届けてくれている、商人のトムおじさんが問いかけた。
「まさかとは思いますが……シンさん、今まで買い物とかした事ありますか?」
「あぁそういえば、今まで買い物はトムさんからしかした事無いですね。お金のやり取りはじいちゃんがしてたからやった事無いです」
あたりは一気に静寂に包まれる。
そうして爺さんが、はたと気が付いたようにこう言った。
「あ、常識教えるの忘れとった」
「「「「「「何ぃーーーーー!?」」」」」」
なんでも教えたことはかたっぱしから吸収していくのが面白くて、ついどこまでできるのか試してみたくなり、魔法ばかりを詰め込んでいたのだという。
しかも爺さんと婆さんは、かつて恐るべき魔人を倒すことで国を救った英雄であり、今でも世界中から尊敬される最高かつ最強の魔法使いだということだった。その二人の教えを受け、前世の知識でオリジナル解釈を加えたシンの魔法は、もはや各国の勢力分布を狂わせるほどの威力になっているのだという。おまけにミッシェルおじさん ―― 元騎士団総長の特訓を受けたおかげで、近接戦闘も超一流のレベルにある。
それでいて完全無欠の世間知らず。このまま社会に出したら、各国の思惑に踊らされ、シンにとっても世界にとっても大変なことになるだろう、と。
そう重々しく告げた、いつも良い身なりをしているディスおじさんは……ここアールスハイド王国の国王、ディセウム=フォン=アールスハイドだった。
ディスおじさんいわく、アールスハイドの王都には十五歳から入学ができる、高等魔法学院があるらしい。要するに前世における大学のようなものだ。そこには魔法使いの中でも特に優秀な者達が集うので、シンの使う魔法がいかに規格外か、一般に優秀とされる魔法使いがどの程度のレベルなのか知ることができるだろう。これまで同年代の子供と付き合ったことがないという意味でも、シンにとっては良い経験になるのではないか、と。
幸い王都には爺さんの別宅が存在するし、そこで暮らしながらお金の使い方など世間一般の常識も学ぼうということになって、シンは爺さんと、そして実は昔、爺さんと夫婦だったというメリダばぁちゃんと三人で、王都へと引っ越すことになった。
そうして主席入学を果たした魔法学院で、最優秀のSクラスに振り分けられたシンは、王太子のオーグことアウグストやその他優秀だが個性的な面々とともに、楽しくも自重知らずの学園生活を開始する。
しかし水面下では、恐るべき陰謀が動き始め、再び国を ―― 世界を揺るがす第二の魔人が現れて……


えー、もはやテンプレ。異世界転生して知らない内に英才教育受けた元日本人青年の魔法使い少年が、チートなあれこれ。連載中かつ書籍化済で、ダイジェスト化なし。ちなみにWEBコミカライズも発動してます。

■「賢者の孫」|無料Webコミック「ヤングエースUP」
 https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000015/

周囲から口を揃えて「自重しろ!!」と言われるほど、全てにおいて突出した主人公が、クラスメート達にも基本を押さえつつ斬新な発想も加えた魔法を伝授して、気がつけばSクラスの人間が全員特殊部隊化。
やることなすこと、ことごとく主人公の都合がいい方に転がっていくので、苦手な人も多いかもしれません。
現在の最新話近く、100話ぐらいでようやく、あれ、これヤベんじゃ? って状態に入りました。これまで新たな英雄よと持ち上げられていたのが、ここで手のひらを返され落とされていくのだと、また評価が変わるんですが……どうなるのかなあ?
あ、主役が早々に相手を一人に絞って、一途かつ微笑ましい……というか、キックオフ状態の恋を育んでいるのは微笑ましいです。
No.7471 (読書)


 2016年03月13日の読書
2016年03月13日(Sun) 
本日の初読図書:
「悪役令嬢と占い師(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n9518da/

私はお約束のように事故で死亡し、乙女ゲームの世界に生まれ変わった。
誰かの身体を乗っ取った訳でもなく、主要キャラに転生した訳でもなく、ただ前世の姿形のまま草原に倒れていたのだ。そこがゲームの世界で、今はまだ開始前だということも理解したので、妹がプレイしていた時の記憶を頼りにエセ占い師を始めた。もっともたいていは相談事がメインで、本当に未来を教えることは、たまにしかしない。
そろそろゲーム開始となる頃合いだが、しかし登場人物達は貴族や騎士に王族達なので、こんな庶民派占い師の元に訪れることはないだろう。せいぜい新聞や噂などで楽しむしかなさそうだと、そう思っていた。
そんな平和な日々に変化をもたらしたのは、豪華なドレスを身にまとった女性。
巻き髪にした黒髪とルビーのような目をして、高圧的な雰囲気をまとっている彼女は、閉店時間にも関わらず立派な馬車で乗り付け、傲慢な物言いを向けてきた。
「今からよろしいかしら?」
「大変申し訳ないんですが、もう営業時間は終わってて……。また明日来てくれますか?」
「私を誰だか知っての発言ですの? 王太子の婚約者、マリエルナ・レッドストルを知らないとは言わせませんわ」
その名に、私は思わず興奮した。ああ! そうだ! ゲームに登場する悪役ポジションの美人だ! 立ち絵まんまだ! なるほど、二次元をリアルにするとこうなるのか!!
感動のあまりしばらく相手の言葉を無視してしまったので、さすがに可哀想だと少し情報を教えてあげることにした。
ゲームのヒロインのために、婚約者である王太子が彼女の誕生会を欠席すると告げたところ、マリエルナは予想通りキレたあげく、早々に立ち去っていった。
そして数日後。再びやってきたマリエルナは、見違えるほどにしおれて俯いていた。ゲームではいつも強気な彼女が、こんなに弱っている。なんだかんだでやはり年頃の女の子なのだろう。
泣きじゃくるマリエルナを慰め、相談に乗ってあげる。
ゲームが通常通りに進めば、たとえヒロインが王太子以外を攻略対象に選んだとしても、マリエルナの反逆罪からの死亡エンドは変わらない。それほどに嫉妬に狂った彼女の暴走は徹底していたのだ。
しかし冷静になって、未来の王妃に相応しい聡明な態度を心がければ、未来は変わるかもしれない。ゲーム終盤に王太子がそんな感じのことを言っていたから、間違いないだろう。それにきちんと話をしてみれば、彼女は確かに高飛車ではあるかもしれないが、けして悪い人間ではなさそうだった。
嫌がらせはしないようにとか、ヒロインにも優しくしてやれとか、王太子の好みをリサーチして歩み寄りを見せろといったアドバイスをすると、マリエルナは輝くような笑顔を見せて帰っていった。
その後も彼女は幾度も相談にやってくる。どうやらヒロインは隠しキャラ以外のすべてを相手に、攻略を進めているようだ。マリエルナはひたむきに努力を重ねているが、あまり報われていないらしい。他の人間がやっている嫌がらせがマリエルナのせいになっており、王太子は半信半疑といった態度でいるのだという。
切なそうに訴えるその声には、もう傲慢さなどない。こんなにも頑張っている婚約者をなんとも思わないなど、王太子は何を考えているのか。
内心苛立たしく思いながら、私だけは彼女の味方だと力付け、送り出す。
それからしばらくマリエルナが来ない日が続き ―― そうしてある日、私は新聞で恐ろしい一文を目にした。
それは『エドガー王太子、マリエルナ公爵令嬢と婚約破棄』という見出しで……


読切短編。
お約束の乙女ゲーム悪役令嬢関係のお話と見せかけて、最後にどんでん返しが待っています(笑)
私はその情報からこの作品を知ったので、比較的早い内にオチが予想できてしまったのが、むしろもったいなかったです。
No.7456 (読書)


 2016年03月10日の読書
2016年03月10日(Thr) 
「無欲の聖女は金にときめく(小説家になろう)」〜《閑話》 レオ、真贋を見極める(4)
 http://ncode.syosetu.com/n3386db/

かつて「フローラの禍」と呼ばれる大スキャンダルがあった。
事の始まりは、今から十三年前。ヴァイツ帝国が国の威信をかけて優秀な人材を育成している、ヴァイツゼッカー帝国学院に、庶民出身の少女フローラが入学してきたことだった。庶民の出でありながら膨大な魔力を有した彼女は、入学時の魔力計測で測定器を破壊するほどの魔力を見せ、その後もめきめきと頭角を現していった。花のような愛らしさと貴族とは異なる価値観を持つ天真爛漫な少女に、当時の第一皇子、宰相の息子、はては騎士団長の息子や隣国の王子など、学院カーストの最上位を占める青年たちが、次々と思いを寄せていった。そのあおりを食らったのは、それぞれの婚約者である。中でも幼い時分より正妃にと定められていた、ハーケンベルグ侯爵家の令嬢クラウディアは、婚約者である第一皇子に突然変心されたあげく一方的に婚約破棄を突きつけられた。
それだけならばまだしも、彼女はフローラを不当に虐待したとして学内裁判にかけられ、学院から追放されてしまったのだ。箱入りで育った侯爵令嬢はひとり夜の街をさまよった結果、夜盗に襲われ ―― 妊娠してしまう。家に戻ることもままならなくなり、幼馴染の従者一人を連れて下町に姿を消した彼女は、その後、娘を出産した際に命を落としたのだという。
皇子達のやりように激怒した侯爵家らが激しく弾劾し、徹底的な調査を行った結果、皇子をはじめとした学院の多くの者たちは、フローラの魅了の魔術に掛かっていたことが判明した。つまりフローラはごくわずかな魔力の持ち主でしかなかったにもかかわらず、関係者を魅了することでそれを偽っていたのである。そんな彼女の最終目的は、容姿端麗で知られた皇子の正妃に収まることであった。
この件で第一皇子は継承権を剥奪され追放、現在ではその弟が王位についている。その息子である皇太子アルベルトは、十三年が過ぎた現在、ヴァイツゼッカー帝国学院の生徒会長となっていた。
あの事件がきっかけとなって、学院の体質も徐々に変わり始めている。
そうして今年もまた、入学式前夜がやってきた。国内に存在する一定以上の魔力を持つ12歳の少年少女を、その身分の区別なく召喚する儀式が行われる夜。
ハーケンベルグ侯爵家夫妻は、一縷の望みをかけて魔法陣を見守っていた。
十三年前、行方知れずになったクラウディアが産んだという娘。もしも生きていれば今年でちょうど12歳になるはずだった。そして貴族の血を引き魔力を持っているのであれば、召喚の儀式によってこの場に現れてくれるかもしれない。
沈痛な面持ちで祈る夫妻へと、当時を知る周囲の貴族達も痛ましげな目を向けていた。
そうして ―― 儀式も終盤にさしかかり、もう望みはないと諦めた頃、奇跡は起きた。
太陽が爆発したかのような強い光と爆風。その収まった先にいたのは、うずくまる一人の少女であった。
粗末な衣服から見える、痩せ細った、けれど透き通るような白い肌。地に伏した少女の肩を覆う、豊かな黒髪。長い髪の間から現れたのは、汚れてはいるが、この世のものとも思えぬ美しい顔。そして何よりもその血筋を証だてる、真実を見通すハーケンベルグの紫の瞳。
それは、後の世に「無欲の聖女」と伝えられることとなる、レオノーラ・フォン・ハーケンベルグが初めて世に知られた瞬間だった。
人々は過酷な運命に翻弄されながらも、常に感謝と慈愛の心を忘れない彼女を愛し、そして称える。
……彼女のその内面が、実は下町育ちの少年レオと入れ替わっており、無欲どころかこよなくお金を愛する守銭奴にほかならないのだと、誰ひとりとして気付くことなく……


こちらもTSものですが、トリップはなし。現地主人公で、勘違い系。本編完結済。
追放されたのをいいことに、幼馴染の従者と駆け落ち。いまやパン屋の女将として自由な下町生活をエンジョイしている元侯爵令嬢クラウディア。その娘たるレーナもまた、貴族社会に関わる気などさらさらないが、召喚の儀式からはどうあっても逃れられない。そこで手近な小動物と魂を入れ替える魔法を使おうとしていたところで事故が起き、お金大好き少年レオと入れ替わってしまう、と。
なまじ容貌が整っているだけに、一度貴族社会に巻き込まれれば、四六時中野郎どもにハアハア言い寄られるどどめ色の人生まっしぐらだからと、いっそそこらのバッタになってしまうことを選ぼうとするレーナもたいがい。
レオはレオで、代わりに学院へ行って1日でも2日でも過ごして戻ってこれたら、金貨二枚を支払うと言われてホイホイ引き受けちゃう守銭奴っぷり。

で、レオは汚い言葉を口にしようとすると喉に痛みが走るという術をかけられているせいで、たどたどしくしか話せない&感情が高ぶると(喉の痛みで)身をこわばらせる&見た目は色白な超絶美少女というコンボが重なって、周囲からは「監禁され言葉もろくに教えられないまま、心ない大人に虐待を受け続けてきた、気の毒な娘」という認識に(笑)
実際には、嫌がらせで出された激マズ料理すら、高級食材使ってるタダ飯だからイケると判断する超絶守銭奴なのに、周囲は「こんなものにでも笑顔で礼を言うほどに、過酷な過去を送ってきたのか……」と逆に絶句して同情してしまうというww

また、レオが「カールハインツライムント金貨」をカー様と呼んで、事あるごとに「カー様を下さい」「カー様を返して」と繰り返すのが、周囲には「母様を下さい」「母様を返して」と聞こえるので、ますます深まる誤解と同情の嵐www

そもそも物語のきっかけからして、冤罪を着せられた悪役令嬢系のその後からという感じですが、追放されたその悪役令嬢はたくましく下町で生きています的な展開なので、とことん上流階級の空回りっぷりが笑えます。
No.7452 (読書)


 2016年03月09日の読書
2016年03月09日(Wed) 
本日の初読図書:
「どうやら俺は育つ世界を間違えたらしい。あと性別も(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n7850cg/

四季野青蓮(しきのせいれん)は、孤児として施設で育ってきた。なんでも赤子の頃に施設の前に捨てられていて、その産着にローマ字のような文字でセイレンという縫い取りがあったため、四季野冬也院長の息子、青蓮として育てられたのだ。指にはめられていた青い石のベビーリングを、手製のお守り袋に入れ肌身離さず持ち歩いてこそいたものの、今さら親に会えるなどとは思っていなかった。高校卒業後はバイト先でもあった近くの工場でそのまま働いて、お金を貯めて。実の子のようにかわいがってくれた院長先生に、恩返ししようと思っていた。
それなのに。
高校の卒業式を終え、祝いの準備をしてくれている施設へと戻ろうとしたその瞬間、玄関の取っ手がするりと幻のように手をすり抜けた。遠くで呼ぶ院長先生の声を最後に、青蓮はそのまま見知らぬ場所へと飛ばされてしまう。
気が付いた時にいたのは、どこかの大広間であった。そうして呆然とする青蓮に抱きついてきたのは、見ず知らずのおばさん。そしてオロオロとそれを見守る口ひげのおっさんと ―― いかにも魔法使いといった風情の、木の杖を持った老人。
「やっと会えたのですね! おお、私のかわいい娘!」
泣きながら嬉しそうに抱きしめてくる女性の横から、魔法使いの爺さんはにっこり笑って告げる。
「セイレン様、ご安心めされよ。奥様は間違いなく、あなたのお母様ですじゃ」
「は?」
詳しく話を聞いてみるに、なんでもこの地域一帯の領主シーヤ家の当主夫妻には、なかなか子供ができなかったらしい。そうして遅くになってようやく授かった一人娘セイレンを、それは可愛がっていた。しかし生まれて一月ほどたったある晩のこと、ほんの僅か人目が離れたその隙に、赤子は忽然と姿を消してしまったのだという。おそらくは、何者かによる拉致だと思われたが、犯人は愚か手がかりさえも杳として掴めず。優秀な魔法使いを雇って18年。ようやく異世界に飛ばされていた青蓮を見つけたとのことだった。
もしかしてと思ってお守りのベビーリングを見せると、確かに赤子のセイレンが身につけていたものだという。これで青蓮も自分がセイレンなのだと納得ができた。
しかしひとつ、大きな問題があった。
セイレンは、彼らの愛娘。そう、18年間男だったはずの身体が、なぜか女性のものに変わっているのだ。
魔法使いの爺さん ―― カサイ・ジゲンによれば、世界を渡るときに、性転換の魔術をかけられたものと思われる。それが戻ってくる際に解けた。つまりセイレンはもともと女性だったのだと。
確かに女顔でこそあったが、今はそれどころの話ではない。制服はぶかぶかになっており、背も小さくなっている。髪も伸びているようだ。そしてしっかりとある胸と、跡形もなくなっているアレ。どこからどう見ても女の子である。
18年ぶりに戻ってきた娘に、両親は過剰なまでに愛情を注ごうとしてくれるが、問題は山積みであった。
そもそも一人娘がいなくなり見つからないという段階で、シーヤ家を絶やさぬために親族から養子を迎えていた。14歳になるその少年サリュウと彼を取り巻く面々は、当然のこといきなり戻ってきた実子の存在に複雑な感情を向けてくる。
そもそもさらわれた理由も犯人も判らないため、いつまた同じことが起きるかもしれない。さらに年頃の娘でありかつ後継者問題に関わりたくない以上、いつかはどこかへ嫁がなければならない訳で。
18年間、異世界で男として生きてきたセイレンにしてみれば、一杯一杯としか言いようがなく ――


異世界トリップTS恋愛もの。完結済。
家族を含めた周囲から溺愛されっぱなし系。敵方はなんというかかなり気持ち悪かったり、随所で容赦はないんですが、基本ほのぼの系です。
本来が女性だったせいか、いきなり性別変わっても、なんだかんだでかなりあっさり適応してますしね。心内語の一人称はずっと「俺」ですが、思考はもう完全に女性?
男だったが故の「女性を守るぜ」的な思考も特になく、むしろ戦闘派メイドさんに守られっぱなし。
いきなり異世界に放り出されて、見知らぬ人たちに「娘よ!」って言われて命まで狙われてるその割に、あまり取り乱さないその適応力はすごいと思いますが……

あ、彼女が異世界に行く羽目になった理由とか、なんでTSしてたのかとか、そこらへんの事情はかなり早くに判明するし、予想もできます。むしろその後がけっこう長い。

個人的には強烈キャラたるレオさん(どうもイメージがミッツ・●ングローブww)と、そのお付きたるアヤトさんとマイトさんの番外編が読んでみたいです。
No.7451 (読書)


 2016年03月07日の読書
2016年03月07日(Mon) 
本日の初読図書:
「私は頭が良くありません(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n0909cb/

勉強しても勉強しても、最下位から脱することができない魔法学校の女生徒スノウ。
試験の答案は返却されないのが規則。どこを間違えていたのかと質問しても、「間違えた所だけ覚えなおすのは勉強じゃない。全部正しく理解し直しなさい」「何でも質問するのはやめなさい。自分で考えて覚えてこそ意味がある。そういう考えだから試験の成績が悪いんだ」と返されるので、しかたなく自学を繰り返す。
授業の予習復習のみならず、図書館の蔵書もしっかり読んで理論を把握し、実技を訓練した。字を間違えて覚えている可能性も視野に入れて間違いがないよう点検し、独自解釈を加えたレポートを提出してもみるが、やはり成績は最下位のまま。
このままでは次の学年に上がることさえ、難しいかもしれない。どうにかならないものか……と頭を悩ませていた彼女は、ある日、宮廷魔術団の視察と面会することになった。
優等生である侯爵令嬢ミドリーヌと、劣等生である騎士爵の娘スノウ双方と話をすることで、教育の現状を確認し、今後に役立てていこうという趣旨らしい。
いくら劣等生とはいえ、それでもここで全力を見せれば、進級できるかもしれない。今後の進路も多少は考えてもらえるだろう。自分の技などしょせんは幼児のお遊びだろうが、それでも少しはマシに見せたい。
そう思ってまずは渾身の実技を披露した彼女に向けられたのは、完全なる無言で……


読切短編。これもある意味勘違い系?
試験の答案用紙を不正に入れ替えられていたせいで、本人は自分が劣っていると思い込んだまま、奢らずたゆまずひたすら努力を重ねた、実は学年トップだった少女のお話。
本人がかなりのんびりな天然で、「今まで間違ったことを勉強していたわけじゃないということが分かって安心」「これで留年や退学にならずにすむ」と、誰を恨むでも怒るでもなくあっけらかん。
……一番気の毒なのは、親の見栄で勝手に成績操作されていた侯爵令嬢の方かも……
No.7447 (読書)


 2016年03月06日の読書
2016年03月06日(Sun) 
本日の初読図書:
「駆除人(小説家になろう)」〜113話
 http://ncode.syosetu.com/n1406cr/

清掃員兼害虫駆除の仕事をしていたナオキは、ゴミ屋敷の掃除中に崩れてきたゴミによって圧死したところを、異世界の神に拾ってもらった。そうして剣と魔法の世界へやってきて、三週間。
冒険者ギルドに入り、ひと通り戦闘の訓練を受けたが、残念ながら剣の才能も魔法の才能もなかった。そこで彼は地球にいた頃のように、清掃員と害虫駆除をメインに生活を成り立たせることに決めた。
ネズミの魔物マスマスカルやハチの魔物ベスパホネット退治などは、数が多くて倒すのに手間がかかる割に、素材が取れないうえ一匹あたりの報酬金額も低いため、誰も受けたがらないらしい。
しかしナオキは、戦って倒すのではなく、あくまで「駆除」するのだ。
殺鼠団子や粘着板、燻煙剤などを駆使して巣ごとまとめて一網打尽にしてゆくうちに、ナオキのレベルはどんどん上がっていった。おまけに討伐部位を切除したネズミの死体(殺鼠剤入り)を森に捨てていたことで、それを食べて死んだ肉食の魔物の経験値まで加算されてゆく始末。
レベルが上がると得られるスキルポイントを、調合や薬学、魔法陣学などにどんどん割り振っていった結果、気がつけばアーティファクト級の魔道具まで作れるようになっていた。というかレベルがすでに、過去の勇者を振り切っているらしい。冒険者ランクはFのままだというのに。
そうして成り行きで奴隷を助けたり、蝗害に対処したりしてゆくうちに、様々な方面とのコネクションができていって……

お約束の異世界転生チート。連載中でちょいハーレム気味注意。
どちらかというと、ノリと勢い重視ってところでしょうか。
駆除対象がだんだん広がってきて、森の中に住むゴブリンの巣まるごと一個とか、ゴーストタウンと化した街をうろつくゾンビ集団とか、隊商を襲うワイバーンの群れとかまで「駆除」してます(苦笑)
もはや向かうところ敵なし。なのに攻撃スキルとか戦闘技術とかいっさい持ってないwww
さらに途中からは、依頼人神&邪神による増えすぎた勇者駆除とかまで引き受けてて、もはやカオスです。
No.7446 (読書)


 2016年03月05日の読書
2016年03月05日(Sat) 
本日の初読図書:
「産まれちまったんだから仕方がねぇ(小説家になろう)」〜騒乱の夜8 茶番の境界線
 http://ncode.syosetu.com/n3185ca/

前世の記憶を持って、開拓最前線……というか、開拓が不可能だと見切りをつけられそれでも引かなかった一癖も二癖もある村人たちが作った魔物ひしめく辺境の村へ生まれ変わった、元フリーランスのモノ作り好きなオールラウンダーが、知らないうちに英才教育を受けつつ、12歳になったので世間を知るために村を出てみたら、とんだ規格外に成り果てていて周囲は振り回されっぱなし、的な。
かなり中途半端なところからぷっつり更新が切れていて、一年以上作者様の生存報告もなし。
面白いだけにもったいない……
No.7445 (読書)


 2016年03月05日の読書
2016年03月04日(Fri) 
本日の初読図書:
「人狼への転生、魔王の副官(WEBコミック)」序章「遭遇戦」
 http://comic-earthstar.jp/detail/beowulf/

小説家になろうから12月に書籍化された作品が、早くもコミカライズに★
しかもいきなり35ページも使って、本編の前日譚たる、リューンハイトへ向かう途中の遭遇戦ですよ。ボリュームたっぷりかつサービス満点。

……事前の宣伝で公開されていた、主役の隣にいるかわいい系少年は誰? まさかジェリクじゃねえよな……と思っていたら、まさかのニーベルトとは。ガーニー弟ですよ! びっくりしたわ!
原作小説では双児だか年子だかで、ほぼニコイチの区別つかないマッチョ脳筋(それもまた個性)でしたけど、絵という表現形態にするのなら、こういうのもまた面白いですね。小説の方ではいまいち表現されきっていない、十代の子供まで連れてきた一族郎党総動員状態という事情がすぐに判りますし。

あ、個人的イチオシの鍛冶師ジェリクもちゃんといました★ まだほぼモブ状態でしたけど、コマの隅にちょこちょこと入ってます。
そしてですね、この序章ではなんと、ヴァイトの人狼形態が出てきてないのですよ。
それどころか「あれは人間じゃないか」とか「人間……なのか?」とか戦った相手に言われてます。つまりヴァイトが人型でありながら、なぜか人狼達に幅を利かせている謎の人物状態。
いきなり「魔王軍の副師団長で人狼だ」という述懐から始まった小説版とは、ひと味違った導入です。
これはアイリアの執務室に飛び込んで変身するシーンのカタルシスが、想像するだけでたまりませんねvv

キャラデザも、ガーニー弟以外は今のところ小説にかなり寄せてきてあるので、違和感は少なく、それでいて小説版と違った楽しみ方ができる。うんうん、良いですねえ。
魅力的かつ個性的なキャラが、これからもどんどん登場してくるので、小説版の挿絵とも合わせてどんな絵が見られるのか楽しみに追いかけたいと思います。
No.7444 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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