2010年05月19日の読書
2010年05月19日(Wed)
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本日の初読図書: 小学六年生の陣内龍神(たつみ)は、三人兄弟の一番上。スポーツも勉強もこなすできた弟に、可愛い妹、礼儀や道徳に厳しい一家の主たる公務員の父と、それを支える美人で優しい母に囲まれた、理想的な家族の中の「大変良い子」。 不満はない。あるわけがない。それでも何故か、感じるイガイガとしたものはなんだろう。家族といても楽しくないと感じてしまうのはどうしてか。 そんな疑問を抱えていた龍神は、ある日、散歩の途中で不思議な建物に心を惹かれる。岬の上に立つ大きな黒い塔は、何故か強烈に彼を惹きつけてやまなかった。 そして誘われるままに入った庭の中で、彼は自分が生まれる前に死んだはずの、祖父と名乗る青年に迎えられる。それが人生を変える、運命の出会いとも気付かずに ――
はい、香月さんお得意の主人公成長もの児童文学です。 様々な経験を積み重ねてきた『大人』が、刻み込むように語る一言一言が、ずんと身に染みてきます。 「十二歳にして家を出たか。その心意気や良し!」と言い切っちゃうお爺ちゃんと、言わせちゃう小学生が漢前。 当初は一冊ものの予定で書き始めたそうで、綺麗に完結しています。二巻目からは高校生編になるそうですが、これ一冊でも充分楽しめるかと。
住み込み家庭教師をしているエセル・ハサウェイは、従姉妹の恋人クリストファー・ローレンス・ラドウィック伯爵の甥である、エドワード少年の面倒を見ることになった。まだ七才のエドワードは、父を事故で亡くし、母は金目当てで息子をクリストファーに渡したきり姿を消してしまったという。 その境遇を自らに重ねたエセルは家庭教師役を引き受け、閑静な田舎にある伯爵の家へと住み込むことになる。 乱暴者だというエドワード少年ともすぐに仲良くなり、第一印象の良くなかったクリストファーとも打ち解け、楽しい日々を送っていたエセルだったが、徐々に従姉妹の恋人に対し惹かれるものを感じ始め……
よく海外のハーレクイン作品を漫画化しているレーベルだったので、これもそうだと思いつつ作者買いしたら、山内さんのオリジナル作品でした。ラッキーvv 内容の展開は、まあお約束でしたが(笑) コブつき男性との恋愛ものも、山内さんらしい印象が。 ……でもちょっと今回は、従姉妹が可愛そうかなあと思わなくもなかったり……
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No.2722
(読書)
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2010年05月18日の読書
2010年05月18日(Tue)
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本日の初読図書: 「シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険」というサブタイトルのパスティーシュ。一巻目が図書館になかったので、二巻目からですが、話に繋がりはないので無問題。 演劇がテーマになった長編で、バーナード・ショウやオスカー・ワイルド、ブラム・ストーカーなど実在の人物が複数登場します。 オスカー・ワイルドについては、ウィキあたりで多少知識を仕入れてから読むと、いっそう面白いかもしれません。 著者がワトスン名義になってたりと、パスティーシュのお約束は随所にあり、訳注なんかもそこここにあって楽しめるんじゃないかと。 あと解説によれば、一巻はもっと活劇調だったそうで、二巻はどちらかというと本格調。二巻から読んだのは正解だったやも。
「見張りの見張り」、「密偵たちの宴」など、密偵達の活躍する話が多くて楽しかったです。つうか、小房の粂八再登場万歳vv 密偵達〜は、足を洗ったはずの密偵達が、つい悪戯心をからちょいと本格盗めをやっちまおうぜ、という話なのですが、書かれ方が対談っぽくて面白かったです。まあ、男五人に女一人が密談をしているのだから、そうでもしなければ誰がどの台詞しゃべってるのだか判らなくなるのでしょうが。 あと平蔵さんの体調が、またぞろ悪くなってきたのが気に掛かります。
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No.2721
(読書)
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2010年05月15日の読書
2010年05月15日(Sat)
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本日の初読図書: 今度は一週間ぐらいかかってちまちま読んでました。 乞食浪人として変装して巡回している平蔵さんに、盗賊から長谷川平蔵暗殺依頼が来る「土蜘蛛の金五郎」とか、なんでこんな面白い話思いつくんだろうと、しみじみ思ったり。 兎忠が災難な「男色一本饂飩」とか読むだに、母と二人、彼はきっとジャニ系に違いないとか言ってみたり(笑) 最近、小房の粂八の出番がなくて寂しいなあ。
「ある店主と迷惑な客たち(Arcdia)」〜後日談
これも異世界転生物。 最初は二十五歳普通の男→異世界で酒場を営む十五歳の少年(何故か人外に好かれまくり)に転生読切話だったのが、話が進むにつれ、世界の根源に関わる設定が追加され、世界対人外仲間一同の図式に。 同じシーンを二人の視点から交互に描いていく手法が多用されていて、その二人の視点の食い違いっぷりが面白かったです。
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No.2720
(読書)
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2010年05月14日の読書
2010年05月14日(Fri)
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本日の初読図書: 「なんちゃってシンデレラ(現代→異世界)(Arcdia)」〜スクラップブックカード 2
33歳社会人女性が、交通事故にあったと思ったら、異世界の12歳のお姫様(王太子妃)に生まれ変わっていました。しかも命狙われてたりとか、ものすごくややこしい立場にいます、という転生物。 側妃異聞が好きならいけるんじゃないかという紹介文に、読みに行きました。なるほど、確かに似てます。とくに胃袋から他人の心を掴むところ。 ……しかし27歳王太子と12歳の金髪少女は、さすがに犯罪じゃなかろうか(笑)
「最強の錬金術士(小説家になろう)」 http://ncode.syosetu.com/n6535j/
こちらは化学の実験中、失敗して爆死してしまった男子高校生が、鋼の錬金術師の力と最強剣士のスキルを持って異世界に転生するお話。完結済。 特にこれと言った冒険などすることなく、ひたすら錬金術で武器防具を開発しております。その結果、ちょっと攫われたり、命狙われたりはしてますが。 主人公最強物なので、ご都合主義てんこもりにつき、苦手な方は要注意。
「なりゆき(無理やり?)賢者(小説家になろう)」
↑の最強〜と同じ作者さんの、やはり異世界転生物。完結済。 普通の男子高校生がドラクエをプレイしていたら、クリアした途端、何故かゲームの世界のしかも女性賢者(レベル99)になってしまっておりました。しかたがないので、たまたま出逢った騎士隊に誘われるまま、彼らの国の魔法騎士隊に入隊するのだが…… 今回は短め。やっぱりご都合主義てんこ盛りです。
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No.2719
(読書)
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2010年05月03日の読書
2010年05月03日(Mon)
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本日の初読図書: タイトルをご覧になればお判りの通り、ホームズパスティーシュ。 今回はブラム・ストーカーのドラキュラとのダブルパロディです。 ……タイトルからして、キワ物かなあとも思ったんですけど、再版を重ねている有名どころなことと、訳者が本格パスティーシュを多く手がけている日暮さんなことを鑑みて借りてみました。 結論、けっこう面白かったです。 ストーカーのドラキュラの方は、かなり以前に読みかけて中途挫折してしまっていたのですが、そちらを読んでいなくても詳しい説明が随所にあり、充分楽しめる内容でした。 まあ、キワ物には違いない気もしますが(苦笑) パスティーシュには欠かせない、各種キーワードやお約束が随所に散りばめられていて、ニヤリとさせられることしばしば。 訳者後書きではJETさんの「倫敦魔網街」にまで触れられていて、ちょっとびっくりしたり。
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No.2716
(読書)
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2010年05月01日の読書
2010年05月01日(Sat)
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本日の初読図書: これも長いこと積んであった一冊。 骨董品とタイトルに付いていると、つい手に取ってしまいます。 不思議な能力を持った、様々な『アンティーク』を巡る、人々の悲喜こもごも……っていうか、ほとんどが悲劇(苦笑) ラストの一話だけは、一巻と同じく主役二人のギャグ話でしたが。 こういういろいろなネタを思いつける人って、尊敬だなあ。
「竜殺しの過ごす日々(小説家になろう)」〜人工ではない天然遺跡へ http://ncode.syosetu.com/n2499j/
偶然から次元の狭間に落ち、異世界へ落下した瞬間、たまたま邪悪な竜の弱点に激突した渡瀬幸助は、瀕死の重傷と引き替えに竜殺しの称号と莫大な経験値を手に入れる。 ほとんどでたらめな知力体力魔力等々に我ながら呆れつつ、幸助は異世界で堅実に生きる一歩を踏み出し始めた。
自覚のない無敵主人公の、無駄に有能な能力の無駄遣い話? 連載中。 すさまじい怪力を使って庭石の移動をしたり、建物の解体を行ったりと、冒険者ギルドに属しつつ、平和な雑用仕事を主にこなしています。 最近のあたりではダンジョン攻略などもやっていて、少しずつレベルが上がってるかな? 続きが楽しみです。
「空色の向こうがわ(オンライン小説)」 「冬休み異世界ドタバタ滞在記」 http://www2.plala.or.jp/kara-heta/
コバルト文庫風、異世界召喚ファンタジー。 以前読んだ「時の花嫁」の姉妹編で、ほんとは「空色〜」→「時の〜」→「冬休み〜」の順で読むのが正しいです。 時の〜の方もそうでしたが、空色〜はけっこう結末が意外な方向で面白かったです。 冬休み〜は、良いのかそれで!?と言う終わりでした。良いのかなああれで。 あと冬休み〜は「本を読まない男子高校生」が主役のコンセプトだそうで、そのせいか一人称の文章がちょっと読みずらかったです。
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No.2713
(読書)
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2010年04月30日の読書
2010年04月30日(Fri)
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本日の初読図書: パソコンのインストール待ち時間に読んでいたら、けっこう片づきました。
とりあえず、ここまでは読みたいなと思っていた、10巻目。 ……畜生、まだまだ面白いじゃねえかよ。 密偵が増えたかと思ったら減ってゆくこのところでしたが、「むかしなじみ」で相模の彦十にフラグが立って焦りました。好きなんですよ、粂八と彦十の古参コンビ。どうにか無事に片が付いて一安心。そして今度は、お熊婆さんまで密偵の仲間入りですか?
「埋蔵金千両」と「麻布ねずみ坂」。指圧の宗仙先生の話二編です。 ……この話の頃の白子の菊右衛門は、話の判る良い元締めだったんですけどねえ。
初回限定版で高かったんですけど、おまけが小冊子だったので買っちゃいました。リーマン下克上カップルと、神に祟られた血筋を守護する猫又のお話の二シリーズ。 リーマンカップル(親父受け)が、素直じゃないのにラブラブしくて、この人が描かれる現代物の中では好みだったかな。
長らく積んでたのを片付け。 エレメンツネットワークのマネジメントさんが、思ったより護さん(というか遥)寄りの立場をとってくれてほっとしました。でも護さんはどこまでも突っ走って行かれる模様。 新キャラ、刀使いの千治がけっこう良い味出してます。
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No.2711
(読書)
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2010年04月29日の読書
2010年04月29日(Thr)
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本日の初読図書: 「密偵」と「お雪の乳房」収録。 密偵の方は印象薄いお話で、かなり読み進むまでオチを思い出せませんでした。 お雪〜は……兎忠よ……(苦笑)
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No.2709
(読書)
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2010年04月28日の読書
2010年04月28日(Wed)
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本日の初読図書: ネットで確認したら返却されていたので、借りてきました。9巻目。 相変わらず、短編集なのにちゃんと少しずつ話が進んでいます。今回は鬼の平蔵に「ここまでか」と覚悟させた凄腕の剣客が登場(「本門寺暮雪」)したのですが、寸前に餌をやった犬に助けられ、一命を取り留めました。その犬は平蔵宅に引き取られ、飼い犬としてその後も登場しているのですから、やはりこのシリーズは順番通りに読まなければ楽しめません。 この巻では、他にも一服盛られそうになったりと、平蔵さん危機一髪が他にもあって、なかなかドキドキさせられます。最強のキャラが、たまには危機に陥るのも良いスパイスですな。
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No.2708
(読書)
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2010年04月27日の読書
2010年04月27日(Tue)
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本日の初読図書: 人とはちょっとずれた太一少年のお話も、ついに最終巻。 今回は三つお話が入ってました。太一くんの成長がメインになっていたので、カラクリ荘の住人は、ちょっと影が薄かったかと。 しかし自分も人とのコミュニケーションが苦手な私としては、ついに太一くんにも置いて行かれたかと、ちょっと寂しかったり……
あと、十遠見さんのジンジャークッキー美味しそうです。 早く彼が夢の「可愛いケーキ屋さん」になれることを祈りつつ……
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No.2707
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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