よしなしことを、日々徒然に……
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 2016年12月02日の読書
2016年12月02日(Fri) 
本日の初読図書:
■銀河連合日本 〜因果継命 ― 終話
 http://ncode.syosetu.com/n5084bv/

時は二〇一云年。突如宇宙より飛来した謎の飛行物体により、世界各国は震撼させられていた。
ギガヘキサと名付けられた直径10Kmにも及ぶ六角形のそれは、なんの通告もしないまま、地球上へと無数の飛行物体を解き放ったのだ。10メートルほどもあるその飛行体は、すさまじい速度で世界中に散っていった。各国はそれぞれに体制を整え迎撃を試みるが、専守防衛を旨とする日本では、先制攻撃がない限り攻撃を加えることができない。
そして……避難指示が出された大阪の、とある商業区の一角で、運命的な出会いが起きる。
逃げ遅れたのか、腰を抜かした女性の前で、その飛行体は静止し滞空していた。たまたまその日その場所を訪れていた男 ―― 自称ビジネスネゴシエイター、他称突撃バカの柏木真人(37歳)は、悲鳴を聞いてそこへ駆けつけ、飛行体 ―― のちにベビーヘキサと名付けられる ―― と対峙したのだ。
どうやら、危害を加えるつもりはないらしい。そう、彼は判断した。ベビーヘキサは逃げない柏木に興味を持ったのか、何やら謎の光線を向けてきて、その身体を舐めるように照射してゆく。
そうしてしばらくの後、ベビーヘキサが離れていこうとするのを見て、柏木はなんだか腹が立ってきた。
「おい……ちょっと待てよ!」
思わず呼び止めたその声に、その物体は確かに反応を返した。停止したその飛行物体のセンサーらしき部分に、突撃バカは指を突きつける。
「あのな……アンタらが人に危害を加えるつもりがないのは良く分かった……でもな、物には礼儀っつーものがある……いきなり人の家にノックもせずに入り込んできて、冷蔵庫まさぐるようなマネしてんじゃねーよ! まず、知らない人の家に訪問するときは、ピンポン鳴らして『はじめまして、私はどこそこからきた何某です。お話を聞いていただけませんか?』からだろうが! お前らの星はそんな礼儀もないのか!!」
自分でもよく判らないテンションのまま、そう叫んだ。
それが日本の、ひいては銀河世界全体の未来をも大きく変化させる、偉大なるファーストコンタクトとなったことを、当時の人々はもちろんのこと、柏木自身も知る由もなく ――


書籍化済・ダイジェスト化なし・本編完結済で外伝が複数。さらに「The Next Era」として第二部の連載も始まっています。
私は10月半ばあたりから読み始め、どうにか本編を読了し、やっと外伝の半ばらへんまで到達しました。
ここまでで、実にテキストファイル7MBぐらい。
……テキスト1MBで、厚めのラノベおよそ3冊程度と思っていただければ、どれだけの長さがあるか、ご想像いただけるかと(苦笑)<たとえば青空文庫の吉川三国志が、全巻合わせても4MBない
前述の通りこの後も話は続いているのですが……さすがにちょっと息切れしてきたので、ここらで一段落をば。
まあ、この「因果継命」も、本編から10年後が舞台になってましたし。個人的には二年後が舞台の「Project Enterprise」あたりまでが、各キャラのその後を垣間見る感じでは楽しみやすい感じでしたかね。
……とは言え次の「悠遠の王国」は、本編読んでた時に「絶対これ後に関わってくるやろ」と思った伏線の、回収話みたいなんですよね……でもそれだけでまた、文庫二冊分ぐらいあるんだよなあ(^ー^;;)

話の雰囲気としては、すごく安心して読んでいける内容でした。
ご都合主義とも言えるかもしれませんが、とにかく辛い・痛い・鬱展開はまったくありません。艦載機やロボット使ってのドンパチもやらかすのに、重篤な事態はほぼ皆無なんです。
でも、キャラ達はみんなが、なんというかいい意味で子供の心を残した『成熟した大人』。人生経験をしっかり積んできて、現実をちゃんと見すえて、世のなか綺麗事だけでは渡っていけないと知っていて、それでもなお「自分の周囲十数メートルの正義だけは守っていきたい」と願い、そしてそれを叶えちゃう。努力や人の善意が報われて、さまざまな諸問題もどんどん解決されてゆく世界。だから読んでいてすごくほっとできる。こんな未来だったら平和だよなあと思える、まさに『夢』。そんな世界観でした。

ただ、まあ……注意事項として、一部の国家というか地域というかを完全に敵対関係に配置して、随所で国際的な害悪として描写しています。そういうのが駄目な人は読まないほうが良いと思います。
書籍版は、そこらへんが大人の事情でか削ったりぼやかされたりしているそうで。でもそこ改変したら、この話の軸がブレブレになっちゃうんじゃないかなあと、書籍版読んでいないのに心配になってしまったり。

あ、あとハーレム展開はありません。
むしろキャラたちがみな「大人」なので、きちんと将来を視野に入れたお付き合いをしていくし、突発性難聴に陥って鈍感をこじらせるアホ男もいません。それぞれがそれぞれに相手を見つけて複数カップルが成立していくあたりも、気持ちよく読んでいける一因でしょうか。
個人的にはシンシエコンビとナヨさん夫婦が一押しでした★
あ、もちろん突撃バカとほえほえフリンゼはお約束ですよ。うんww


追記:

読み返し時用の備忘メモ

ヤルバーン:通称ギガヘキサ 六角形 対角線長約10km 高さ600m 二層構造
ヴァルメ:通称ベビーヘキサ 六角形 全長10m
デロニカ:楔形のシャトル ジャンボジェットサイズ
クラージェ:デロニカの恒星間長距離航行形態 六機が合体し六角形に 対角線長150メートル

ヴァズラー:戦闘機 エの字型複葉機で上から見るとブーメラン型 13.8m 下翼を折って脚部にし、モビルスーツっぽくもなる
旭光:日本版改良ヴァズラー 複座式 XFAV−01
旭龍:マージェンツァーレ(複座式の戦闘機で、羽があるメカゴジラ的な形状) 全高17.7m 重量=55トン XAFV−Type15・試製15式多目的機動兵器

シルヴェル:四足型の空陸両用重機動歩行兵器 地球で言う主力戦車に該当 細長い菱型の本体下に虫のような形の四足脚が付き、本体に格納されたマニュピレーターに兵装が装着されている。全高13〜15メートル。輸送艦などから降下する際は、四足脚が×印型に折りたたまれて、浮游飛行する。
シルヴェル・ベルク:要撃(待ち伏せ)用乙型シルヴェル 対艦戦闘時は戦艦の甲板に固定し主砲にできる
デルゲード:警護用重装ロボットスーツ


デルン:男性
フリュ:女性
ミィアール:結婚


ゼルクォート(PVMCG):電子機器の機能も再現できる、分子仮想凝固システム。いわば触れるホログラフィ
ハイクァーン:原子物質レベルの3Dプリンター。分子を結合させて実際に物体を合成する
ディルフィルド航法機関:ワープ機関


ケラー:〜さん、ミスター、ミセス
ファーダ:閣下
シャーダ:卿
エルダラ:殿下
フリンゼ:陛下(女性形)
エルバイラ:皇帝(男性形)


バンズ:戦闘員
ソーン:〜等兵、上から上等兵・一等兵・二等兵
サメル:上から軍曹・伍長・兵長
ヴォーメル:曹長
キャスカー:尉官
カーシェル:佐官
ヴォ―シェル:総佐・上級大佐
ジェルダー:将官

イル:一等
トゥラ:二等
サディ:三等
フェズ:准
ベルク:ベータ、乙型
No.7918 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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