よしなしことを、日々徒然に……
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 楽士……(泣)
2015年08月30日(Sun) 
先週の予告編段階から、一部で物議をかもしていた今週のアニメ「アルスラーン戦記」第21話「別れの詩」。渾身のギーヴ回です。
なんかもう、お腹いっぱいですよお嬢さん!!
今週だけいつもの倍の高画質で録画した馬鹿がここにいますよww 楽士の流し目の作画がいつもにも増して力が入りまくりんぐだったので、高画質大正解だったと満足してますがvv

でもって、
ちょ、黒騎士お前ちゃっかり本気で殴ったやろ(笑) とか。
殿下が芝居に一枚噛んでたーーー!? とか。
止め役がキシュワードって、板挟みの苦労性の片鱗がすでにvv とか。
ファランギースが優スィーン! とか。
いろいろびっくりさせられつつ、やはり今回の一番の個人的見どころは、ついにギーヴが琵琶弾いた……っっっ<クララが立った的な でした。

そっかー、今まで思わせぶりに携えてるだけで、なんで弾かないのさとやきもきさせていたのは、満を持してのここでを意図していたからだったのか! と、アニメスタッフに脱帽。
もうね、分断されて行方知れずの新参組の居場所を、ひそかに知らせる琵琶の調べの心憎いことよっっ

血気に逸るザラーヴァント、まだまだ若さが抜けないイスファーン、そして彼らを押さえ大人の対応を取ろうとしつつ、やはり不満ゆえか引きずられがちなトゥースというキャラ付けがしっかりできているのも良かったです。
そしてそんな彼らに対し、今後の未来を見据えて「生きるために力を貸して欲しい」と告げる殿下。単なる旗印としての王太子にではなく、アルスラーン個人の資質に気付き、改めて忠誠を誓う新参組。
王位を得ることしか考えていないヒルメス王子との器の差を、ここでもまた見せつけてます。

……殿下が芝居のことを事前に知っていて、ギーヴに追放を言い渡すアレンジは、正直原作ファンとしては複雑なものもありました。 え、殿下どうしたの本気!? と、あれも芝居の一環だと判るまで、楽士の内心を思って涙出そうでしたよもう……
あそこはやはり、自分に宮仕えは合わないと言い出すギーヴに対し、「私に至らないところがあるなら直すから!」と引き止めるのがアルスラーン殿下クォリティでしょう。
ただそこを原作小説通りにやると、やはりイスファーンら新参組の顔が立たないんですよね……殿下が家臣よりも流浪の楽士風情を重用しているという不満を解消するための一芝居であるのならば、あそこで殿下自身が追放を命じるのは一番効果的である訳で。

前回ラストのオリジナル展開として、王太子らしく「男の子」の顔を見せた殿下であれば、心を痛めながらもあの芝居をやりとげてみせたというアレンジもまた、ありだと私は思いました。
「あれは実は芝居なのです」「え……?」「やれやれ、お前のせいで、やつの迫真の演技が無駄になったではないか」(←うろ覚え)という、黒騎士、殿下、軍師の会話も捨てがたかったんですけどね……

一人崖から見下ろすギーヴの元へファランギースが見送りに来るのは、一人で泥をかぶることを甘んじて頑張った、楽士へのご褒美でしょうか。
原作ではどこまでも素っ気なくバッサリいく女神官と、例によって道化た愛の言葉を残して去るひねくれ者の楽士だったのが、ファランギースは「覚えておこう」とかちょっと優しいし、ギーヴもさほど茶化さず真摯な思いをかいま見せる。
地の文でフォローができる小説と異なり、アニメではこれぐらい判りやすい表現にせざるを得ないとも言えるのかもしれません。
っていうか、原作小説ではどこまでもチートで、ある意味、一行の中で一番得体が知れなく超越しきっている楽士が、今回のアニメでは随所で人間臭く、そこがまた原作とは一味違った魅力があるんですよねえ(しみじみ) もうね、フラッシュバックするこれまでの思い出とか、あんたどんだけ殿下や古参組一行のこと好きになってたのさ……

崖の上で一人夜空を見上げてる後ろ姿の場面とか、ああ殿下の瞳を思い出してるんだろうかとか思っちゃうじゃないかっっっ
ファランギースに託す、四行詩ルバイヤートがもう……( T ^ T )

だからだから!
こうやって殿下直々に追放されたからには、戻ってくる場面もきっちりやってくれるだろうと信じています。
角川版OAVのように、「ちゃっかり戦が終わるのを待ってから、なし崩しに潜り込む」なんて、ギーヴらしそうでいてその実、まったく間逆な行動は取らないでしょう。荒事揉め事大歓迎の彼だからこそ、活躍できる場を見計らって武勲を立てての堂々たる帰参。そうでなくては!!

残りは四話……次回と次々回は聖マヌエル城として、その次の二話でデマヴァント山&トゥラーン戦をやりつつ、ラストにアンドラゴラさんが王都でやらかして今シーズンをシメとか思って良いのかなあ。
それでもまだ駆け足っぽいですが、切るならせめてそこらへんじゃないと……まさかトゥラーンを削るのか? そしたら楽士が帰ってこれないよ!?

最初は「征馬はもはや孤影ならず」まで行くかと思ってたんですが、さすがにそこまでは詰め込めまい……むしろ詰め込まないで下さい、お願いします!>アニメスタッフ



ところで、今回ふと気になったこと。
ペシャワールから出陣する一行の左手から朝日が登ってるんですが、これって南に向かって進んでる……?
いや、細かいところなんですけどね。なんか違和感を覚えたので。
No.7061 (映像)

 
 この記事へのコメント
 
いのやま  2015/08/30/23:54:57
30分で燃え尽きました…。
やっと琵琶弾いてくれたとか最終回までに帰ってきてくれるんだろうかとかそういうありふれた感想しか書けない自分が情けないです。
立川在住なエンドカードだけが心の救い…ナルサスがブッダでダリューンがイエスなのかwww

 
No.7062
 
神崎真  2015/08/31/00:23:16
……小説も角川アニメもCDブックも中村地里版コミカライズも未視聴の方に、リアルタイムでのあの展開はさぞ辛かろうとお察ししますです。
またねえ、今回のアニメはまた突出して演出が切ないというか、スタッフの中に楽士ファンが居るんじゃないかと疑いたくなるほど、作画と言いアレンジと言い力が入ってましたから……(遠い目)

そして一回三十分の角川版OAVでさえ、出奔中の楽士にはきっちり尺を割いてくれてましたし、今回も削らずにやってくれると思ってます。離れてこそより深まる想いもあるよね(泣)

……今週の昼と夜の間の時系列というか、芝居の打合せをしたその後の殿下と楽士の会話とか考えちゃいます。

「すまぬ。こんな形でしか城内の不満を解決できぬ、己の不甲斐なさが情けない……」
「何をおっしゃいますやら。おれがあのようなむさ苦しい男どもに、どう思われようと気にせぬのは、殿下もご存知でしょう?」
「私が! 私が気にするのだ!! ……そなたは、この身一つしかなかった私のために、とても多くのことを為してきてくれた。それなのに、私はそれに報いるどころか、仇を返すのだぞ。恩も恥も、あったものではない!」
「……殿下はすでに、多くのものを、おれに下さっていますよ」
「ギーヴ?」
「ですから、殿下。どうぞそのようなお顔は、なさいますな」

―― とか言った感じのですね、会話をしてくれていたらなあ、と。


ところでブッダとイエスの意味が判りませんです(しょぼん)
とりあえず、後ろに飾ってあった殿下のフィギュアに笑いました<エンドカード
 
No.7063
 
いのやま  2015/08/31/00:49:08
あれを書いた中村光は「聖☆おにいさん」の作者でして。目覚めた人ブッダと神の子イエスが立川のアパートで休暇中という、こんな変な設定の話多神教の日本人にしか描けねえよと海外の人に呆れられてしまっている漫画です。毎回2人が宗教関係の小ネタ入りTシャツ着てたりブッダが漫画家やってたり、とにかく変です。エンドカードでナルサスとダリューンがこの2人の役をしていたわけで。
そういやこの漫画も講談社だったわ…。

度々の書き込み失礼しました。おやすみなさい。
 
No.7064
 
paoまま  2015/08/31/17:37:08
ギーヴ格好良かったです。
あの目、あの目が良いんだわぁ〜
ギーヴ押しの私には素晴らしい回でございました。

ギーヴがボゴォエっと殴られた時すぐに横で見ているパパさんが
「こりゃこうなるように組んどるんじゃ、ガス抜きよガス抜き」
と、一人解説しとりました(笑)
「でも解雇までいくかのぅ」と、ブツブツ。
ちょっとちょっとパパさん、解雇じゃなくて追放よ。
解雇はなんか会社員みたいじゃん。

琵琶の音が響いてあのお三人さんチームの居場所を教えるとはさすがギーヴ楽士。
「もしやっ・・・」って若干一名気づいてた風だし。

何にしてもギーヴがやたら格好良い回でした。

アルスラーン戦記の初回放送の後は、まこっちゃんといのやまさんのやり取りを拝読した後、もう一回ギヤを上げて録画したのを見る。
これが私の今の定番ですが、
「出陣する一行の左手から朝日が登ってるんですが」
そこまでチェックなされますか(笑)
製作者サイドも気が抜けんねぇ(爆)

 
No.7065
 
神崎真  2015/08/31/18:47:28
いのやま様>

ほぅほぅ、なんかタイトルは目にしたことがあります!<聖☆おにいさん
しかしよもやそんな素っ頓狂な設定のお話だったとは(笑)
現代の日本人は宗教に無頓着というか無神論が過ぎると言う意見もありますけれど、ある意味では息をするように他宗教を受け入れアレンジして取り込んじゃう、意識しないレベルで宗教が生活に溶け込んでる部分もあるんじゃないかなあとか思ってます。個人的な印象ですが。
依存してるとか救いを求めてるとかじゃなく、執着もしすぎず、ただただ生活を楽しく良いものにしてくれる何か、みたいな扱いで。
だからこそ、自分達の神様もよその神様も、貶めたり否定するつもりじゃなしで、そんなふうに面白おかしくネタとして使えちゃう。それが日本人クォリティじゃないかとww

ところでまとめサイト見てて「エンドカードのナルサス、実は寝てて目蓋に目を描いてる」ってー書き込みを見かけまして。私はてっきり寝不足故のクマだと思ってたんですが、実際にはどうなんでしょうね(笑)


pao まま様>

うふふ、ままさんも楽士押しですか★
なんかギーヴの目付きって、作画のリキの入れようが違うと思いませんか? もうあの眼力と言い、流し目の色っぽさと言い、殺人級ですよね!!

> ボゴォエっ

……すっっっげえ、痛そうな擬音ww
いや確かにそんな感じでしたけどwwww
ダリューンひそかに日頃の鬱憤を込めてたかもとか思いました。ギーヴはギーヴで「口を開けば、殿下殿下。過保護すぎるんじゃ〜〜」とか言ってるし、ひそかに本音合戦? みたいな。
私は原作を読んでいるので、あれが仕込みだと知ってはいましたが、しかし殿下が「追放する!」って言った時は、うぇぇぇええ!? ってなりました。前回で王者として目覚めた殿下、まさか和を尊ぶためにギーヴを……? と一瞬ガチで心配になりましたよ<原作小説では、殿下は後から芝居だと知らされる
殿下も事情を知った上でのお芝居だと判って、本当に安心しました。

最初は美女(ファランギース)目当ての成り行きでついてきただけの彼が、今では殿下のために自ら悪役となり、ファランギースとも離れて一人で密命を受けつつ追放されることを選ぶ。しかもそれを引き受けてくれるであろうことを、他の古参組達も疑っていないんですよぉぉぉおおお( T _ T )

最後の崖の上で、なんか違和感があると思ったら、ギーヴがファランギースにタメ口でしゃべってるんです。いつもみたいな美辞麗句で飾った敬語ではなく、いささか素っ気ないと思えるほどのその口調は、きっと彼の素に近いのではないか。
それってファランギースのことを、「ちょっと口説いてみたい、好い女」ではなく、一人の仲間として見るようになったことを表してるんじゃないかなあ、なんて。そんなことまで思っちゃいました。

> 左手から朝日

てへ。
私は本を読む時もそうですが、こういう戦記系のお話とかは特に、脳内で地図を描きながら見る癖がついてるんですよね。いちいちややこしい地名を覚えるよりも、それぞれの位置関係で考えたほうが、お話を把握しやすいというか、楽なので。
だから「あれ、国境砦から西に向かって進むんじゃ……?」と思ったのでした。

……オンライン小説読んでる時とかでも、たまに「これ東西が入れ違ってないか」とか、「この描写だと位置関係のつじつまが合わねえよ/汗」とかなって混乱しちゃうことがあるんですよねえ。
以前、某超有名な古典ミステリを読もうとした時も、どうしても脳内で間取りが書けず、ネットにないかと調べてみたら本文に矛盾があって起こすことができないと知り、そこで読むのやめちゃいましたよ……初期設定って大事だよなとしみじみ実感させられました。
 
No.7066

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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