よしなしことを、日々徒然に……
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 2015年07月02日の読書
2015年07月02日(Thr) 
本日の初読図書:
4091627250ARMS 2(第2部「邂逅編」1) (My First WIDE)
皆川 亮二
小学館 2011-09-27

by G-Tools
カスミを失ったことで、ARMSを覚醒させた涼。“ジャバウォック”のコードネームを持つ彼のARMSは、開発した“エグリゴリ”ですらその能力を把握しきれておらぬ、制御不能とまで評された異色の存在であった。
無力感と憎しみに苛まれた涼は、人が変わったかのように“エグリゴリ”への復讐を目的としてすさんでゆく。隼人や武士、アルらはそんな涼を何とか止めようとするが、涼自身が己の内にある憎しみや虚無を抑えきれないのだ。
『力が欲しいか』『ならばくれてやろう』
そんな囁きとともに、涼の肉体も精神もジャバウォックに侵食されてゆく。
このままではいけないと焦る彼らの前に、ついに四人目のARMSが現れた。カツミと瓜二つの容姿を持つ彼女は、久留間恵と名乗る。反エグリゴリ組織“ブルーメン”に所属するという恵は、涼達へとブルーメンに加入するよう力ずくで強制してきた。しかしそもそも彼らの意志を無視し、勝手にARMSを移植したのはブルーメン達だ。そんな組織になど協力できるかと、三人はつっぱねる。
ところがブルーメンは、カツミについての重要な情報を持っていると告げた。罠かもしれないと危ぶみながらも本拠地へ同行した涼達にもたらされたのは、カツミが生きてエグリゴリに囚われている可能性があるという知らせであった。
罠でも良い、百万分の1でも生存の可能性があるのであれば、助けるために動かなければならない。
希望を得て復讐の妄執から解き放たれた涼は、やはり自分は「世界のため」「世の中を良くするため」などという“大義”では動けないと、ブルーメンを後にする。キースへの復讐を目的とする隼人や、彼らをサポートしたいと願う武士もそれに続いた。
そうしてカスミを探すべく旅立とうとする彼らだったが、敵の手は一歩先をゆく。
隼人、武士の家が襲撃され、二人はあえなく拉致されてしまった。恵もまた逃れられず。超人部隊X−ARMYエグザミイを名乗る敵は、高槻家をも襲ってきた。目の前で母を人質に取られた涼は……


2巻目はちょっと少なめの424ページ。X−ARMYとの戦いが終了したと思ったら、橋を落とされて藍空市が孤立したところまで収録されています。
えー……実は購入のさい、最終巻まで揃っているかと8巻目のラストを数ページ確認してしまった私は、いろいろとネタバレされてしまっていて、ちょっぴりしょぼんなのですが(苦笑)

ともあれ、1巻目ラストで暴走からの覚醒を果たした涼は、しょっぱなから底辺まで落ち込んでいます。
非日常の中でもいつも前向きに仲間達を励ましていた彼が、過酷な現実に押し潰されそうになっています。そんな涼を懸命に支えようとするのが、これまで彼によって救われてきた、隼人や武士。アルだって素直じゃありませんが、やっぱり彼を気にかけています。
それに彼らは判ってるんですよね。この先に待ち受ける戦いの中で、涼という要が存在しなければ、自分たちもまたいずれ潰れてしまうだろうということが。

しかし隼人ってほんとに良いやつだと思いました。
憎しみに振りまわされ、復讐に駆り立てられようとする涼に対し、彼はただの一言も「大切な相手を殺されたのは、お前だけじゃない」とは言いませんでした。
「俺が復讐のため殺そうとした時は止めたお前が、自分が同じ立場になった時は殺すのか」なんて、責めるような台詞などまったく口にしませんでした。
あいつには復讐なんて似合わねえ。たとえ罠や幻でも良い、復讐ではなくカツミを探すために生きる、そんな前向きなありかたのほうが涼らしい。……自分と違って。
そう言い切る彼が、切なくて切なくて……(泣)

そして今回もまた、敵すらもが切ない……X−ARMYたちとの戦いと、その結末。そして彼らの過去と行く末は、涙なくして読めません。

ついにシルエットでなく姿を表したガウスと、彼に率いられる特殊部隊レッドキャップス。
キースのARMS“グリフォン”の最終形態……まだこれで全体の四分の一というのだから、この話はいったいどこまで行くのでしょう……

ところで気になるのは、ARMS適合者って四人しかいないはずじゃなかったんでしょうか。
キース一人が年齢合わないあたり、そこらへんにもまだいろいろ秘められたものがあるんでしょうね。なんか十年前の記憶が怪しいとか、意味ありげな伏線が張られてますし。
エグリゴリのトップなど、まだシルエットすら出てきてないあたり、ほんとに先は長そうです。

……あ、それと前々から彼ら ―― 特に隼人は、怪我の回復早過ぎるだろう。ARMSが移植されてる部分以外は生身なのに、ボコボコにされてもあっという間に復活しとる……とか思っていたのですが。
やはりナノマシンの影響で、生身の部分の修復力も上がってるんですね。おおいに納得したのでした(笑)
No.6925 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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