よしなしことを、日々徒然に……
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 2015年06月26日の読書
2015年06月26日(Fri) 
本日の初読図書:
「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし(小説家になろう)
 http://ncode.syosetu.com/n7855ck/

他の土地に住む人々からは、口を揃えて「人間の住む場所じゃない」と評されるほど、過酷な北国ラップルランド。一年の半分は深い雪に覆われ、真冬には太陽すら昇ることない極夜が二ヶ月も続く。そんな辺境の土地を領地に持つレヴァントレット伯爵領の領主は、深刻に結婚相手を探していた。かつてはトナカイを引き連れて遊牧をしていた狩猟民族を先祖に持つ彼らは、異民族に迫害された過去を持つが故に外部の者を受け入れようとせず、長らく近親婚を繰り返してきた。その結果、寿命の短く病気がちな子供や、子供の出来難い体質の者が増えてきている。伯爵家の一人息子である彼、リツハルド・サロネン・レヴァントレットも、どうにかして子孫を増やさねばならぬと考えて、外部の血を持つ結婚相手を欲していたのだ。
いやそれ以前になによりも、あの寒く厳しく暗い冬を、たった一人で過ごす寂しさにはもう耐えられない。子供など生まれなくてもいいから、誰か自分の家族になってほしいのだ、と。
そう考えた彼は、やはり異国人であった父方の祖父を頼り、何年も前から遠い異国の地を訪れていた。年に一度だけ開催される各国の人々を招待する夜会は、上流階級の人々が結婚相手を探す場でもあったからだ。
しかしこれはと思う女性と出会い、婚約までこぎつけても、故郷へ招待した途端に逃げられること数えきれず。いつしか社交界にも「辺境の国の雪男」という悪名が広まってしまっていた。
そして十年目の今年。
二十八になったリツハルドは、運命的な出会いをした。
華やかな夜会でドレス姿の女性陣に囲まれていたのは、胸に多くの勲章を飾った鋭い眼差しの軍人だった。橙色の赤毛を短く切り揃え、きっちりと整髪剤で撫でつけている。猛禽類を思わせる灰色の目をした、背が高く肩幅も広い、がっちりと凛々しい姿の ―― 男装の、女性。
聞けば彼女は『紅蓮の鷲』と異名を取る、有名な軍人なのだという。昨年戦争が終わったので、伴侶探しにと今年の夜会に参加したらしい。
その溢れんばかりの生命力に魅了されたリツハルドは、引き寄せられるように、その場で彼女に求婚していた。悪名高い「辺境の国の雪男」の暴挙に、周囲を囲んでいた取り巻きの女性達などは、口々に非難してくる。
しかし彼女 ―― ジークリンデ・フォン・ヴァッティンは、驚くことに初対面の相手からの求婚を受け入れてくれた。
なんでも彼女は彼女で、早く結婚しなければならない事情があったのだという。しかし今さら普通の淑女のような振る舞いもできないし、貴族女性としての嗜みもない。それに長年軍人として男と対等にやってきたのに、この年になって夫を頼りながら生きるというのも、ちっぽけな矜持が許さない。
だがリツハルドの語るような、生きるためには男女の区別なく日々働かねばならぬ厳しい土地であれば、新しい自分の在り方を見つけられるのではないかと思ったのだと。
だからまずは、仮の夫婦として一年を共に過ごしてみないかとジークリンデは提案してきた。共同生活をしていれば、互いの嫌な所も良い所も見えてくる。それを知り尽くしてから、改めて本当の夫婦になるか、あるいは新たな領民のひとりとして友となるかを決めようではないかと。
かくしてジークリンデは、レヴァントレット伯爵夫人として、辺境へやってくることになった。
貴族とは名ばかりの田舎領主の青年と、軍人上がりの年上の妻。
契約で結ばれた彼らは、厳しい寒さに包まれた北欧の辺境で、狩りをしたり保存食や伝統工芸品を作ったり、閉鎖的な領民達と少しずつ歩み寄ったりしながら、共に日々を過ごしてゆくのである ――


契約結婚から始まる、対等な相棒かつ熟年夫婦な二人のほのぼのスローライフ的恋物語。
どうやらドイツあたりと北極圏ぎりぎりの北ヨーロッパ近辺をモデルにしたらしい世界観で、銃や蒸気機関は存在するけれど、モンスターや魔法は出てきません。あくまでどっしりと地に足ついた、日常を描いたお話です。
どうやら近いうちに書籍化される模様。本編完結済で、後日談的なあれこれもちょうどキリが良いところなので、読むならイマでしょ!

ちなみにかなりの頻度で飯テロ入りまーす(笑) あと脳内校正機能をフル回転必須なのが玉に瑕(苦笑)
そして狩った獲物の解体場面とかが普通に出てくるので、そこらへん苦手な人も要注意です。<R15>残酷描写も、たぶんそこの部分のために付けられている指定なんでしょうねえ。お話の内容自体は至極ほのぼのしてるんですが。

でもって。
どこぞの赤ゴジラ紫ゴジラな怪獣夫婦を思わせるこの二人。
奥さんことジークは軍人上がりでいかにもな女丈夫なんですけど、旦那も旦那でたいがいです。
見た目は三十過ぎても素で「雪の妖精」とか言われるぐらいの幻想的な美形らしいんですが、基本的には彼の一人称で話が進むので、そのあたりはあんまり描写も自覚もありません。むしろ自分では筋肉つきにくいとかってしょぼんとしてます。
しかしそこは腐っても生まれながらの狩猟民族の領主様。走ってる橇の上からでもトナカイ相手に銃を撃つし、がんがん獲物を狩ってきて捌きまくるわ畑仕事もこなすわと、きっちり厳しい雪国で一家を支える男の役割を果たしています。しかも家族がいないからと、本来なら女性の仕事である家事とかベリー摘みとかまで完璧にできるし、男勝りの奥さんを丸ごと受け入れて銃の撃ち方とかの助言も素直に聞くし、穏やかにしゃべりながら料理とか作ってあげつつ、要所要所ではごく自然に女性として扱いエスコートしてみせる。
いつも柔らかに微笑み、辺境に左遷されてきた素行の悪い兵士に殴られても怒らずさらっと流していた彼が、森を荒らす密猟者達に向けて見せた、たった一度の本気の怒り。それがまた格好良くて格好良くて……

おのれ、ヘタレ有能スキーを萌え殺す気か!!

しかも奥さんに対してはぞっこんなのがまた、微笑ましい。
本編は、ほとんど気の合う友人同士の共同生活だった契約結婚が、本当の結婚に変わるまでを描かれていますが、その後の番外編ではもう甘々です。ジークもすっかり奥さんが身についたというか、男言葉で狩りとか一緒にやるのは変わらないものの、キスされて頬を染めたりとかしてますし。
ってか、里帰りしたジークリンデの実家で、義理の家族達から「さぞ尻に敷かれて虐げられているのだろう」と同情されまくっているのをよそに、「……やだ、うちの奥さん可愛い」とかニマニマしてるリツって大物すぎるvv

なお活動報告に、小話が30KB分ほど投下されているので、そちらも必読です★
義理の姪っ子達に本気で妖精だと信じられている、ナイフ一本で獣を解体できるアラサー男って……(笑)
No.6910 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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