よしなしことを、日々徒然に……
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 これも一種の活版印刷?
2015年05月27日(Wed) 
本日のお仕事は、初めて古本査定以外の業務でした。
その名も「点字名刺の作成」。

……正確には既に用意されている普通の名刺に、社名・人名・電話番号といった情報を点字で刻印する作業です。
やー、最初「今日はこれお願いします」と言われた時には、いったいどんなやり方するのか、うまくできるものかとドキドキしていたのですけれど……やってみたら、これも意外と楽しいというか、私に向いてるっぽかったです。

使用したのは、専用の点字プレス機。

■点字カードプレス機
 http://yougu.nittento.or.jp/product692_80.html

……って、いま調べてみたら、値段にちょっとびっくりした(汗)
やっぱりこういう機器は高価なんですかね……

使い方はまず、カードサイズで穴がいっぱい開いた土台に、必要な点字を並べるところから。



2×3単位で開いた穴の中へ、両端が丸めてある金属製のピンを、一本一本差し込んでいきます。
ピンの頭がちょっとだけ穴から出ていて、それが点字となるんですね。差し間違えたり文字を書き換える時は、磁石を使って取り出します。この行程が地味に一番手間(苦笑)

なにしろ私に点字の知識などないに等しいので、五十音(とか記号や数字やアルファベット)表と首っ引きで、一文字一文字確認しながらの作業ですからして。
開始位置に数符を入れ忘れるだけで、「123」が「あいう」になってしまうというシビアさとか、真ん中段二個だと「長音」、下段二個だと「ハイフン」とか、「りゅう」という発音は「りゅー」と表記するとか、法則がややこしいったら……

もちろん間違えては大変なので、版下(?)が出来上がった段階で、ちゃんと点字が読める人にチェックしてもらいます。
で、OKが出たら、名刺に転写する作業へ。



プレス機に完成した版下をセット。
名刺を一枚上に置いて、横のレバーを押し下げれば、ピンの頭の凸がそのまま紙面を変形させ、触って確認できる点字名刺となります。

これが案外斜めになったり、紙面から点字がはみ出してしまったりするので、位置合わせに神経を使わされました。でもまあ慣れてくれば、名刺をセット、位置を微調整、レバーを押し下げる。左手で取って脇に重ねながら右手で次をセット、と機械的流れ作業になるあたりが実に私好み。
初めてにしては、けっこう手間取らずに進められたと思います。

私が乏しい知識で知っていた点字を書く道具というのは、いったん紙をひっくり返し、読む時とは左右逆転した点字を右から左に一点一点、打ち込んでいくというものでした。
今では翻訳ソフトに点字プリンターなども(当然高価でしょうが)できてきている訳で。そういう意味では便利になってきてるんだなあと、しみじみ思ってみたり。

……とか言いつつ、視覚障害者にはタッチパネル操作は厳しいだろうとか、立体視できない人間は3D映像見られないんだよとか言った、技術革新によってマイノリティの肩身が狭くなってきている部分もあったりするんですがね……
No.6842 (日常)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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