よしなしことを、日々徒然に……
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 2015年02月24日の読書
2015年02月24日(Tue) 
本日の初読図書:
4048691899ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
三上 延
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-12-25

by G-Tools
かつて太宰治の『晩年』を手に入れるため、栞子に重傷を負わせた田中敏雄が仮保釈された。判決が出るまでのわずかな間とはいえ、あの男が野放しになっているかと思うと大輔は気が気でない。しかも店には田中敏雄の名で「晩年をすり替えた猿芝居を知っている」という手紙が届く。
しかし手紙が投げ込まれた日には、田中はまだ拘置所の中でアリバイがあった。いったい何者が、どういった目的で手紙を送りつけてきたのか。
情報を得ようと接触した大輔に、田中は意外なことを依頼してくる。
彼が執拗に狙った栞子のアンカット本は、田中の祖父が所持していたものではなかったのだという。何者かから送られてきた匿名のメールによると、田中嘉雄が持っていた『晩年』は一部のページが既に切り開かれており、太宰の署名もないとのことだった。しかし見返しにはより希少な直筆の書き込みがなされているらしい。田中はビブリア古書堂の正式な仕事として、その本を探しだして欲しいと言った。見つけてくれたなら、きちんと代価を支払って売ってもらえるよう交渉するから、と。
栞子には申し訳ないことをしたなどと、殊勝な事を言われてもとうてい信頼できるはずがなかったが、大輔はひとまず依頼の内容を栞子に伝えた。すると彼女はその『希少な書き込み』の内容に興味を覚えたようで。それにこのまま放置しておけば、田中は自力でその本の持ち主を見つけ出すかもしれない。そうすれば再び以前のような強行手段をとることも予想できた。ならば自分達の手で先に所在を確認し、そして持ち主に気をつけるよう警告するしかないだろうと結論する。
そうして二人は四十七年前の、『晩年』を手放した頃の田中嘉男について調べ始めた。すると様々な事件が浮かび上がってくる。
太宰治の研究家の家で起きた、古書の盗難。田中嘉男が関わっていると思しきその事件で、盗まれた本を取り戻したのはビブリア古書堂の初代店主 ―― 栞子の祖父だった。しかし彼は犯人や詳細を明らかにしなかったため、事件に関わった人々はそれぞれ今でも心に傷を残している。栞子の祖父はどうして、そんな中途半端な真似をしたのか。
多くの人達に当時の様子を訊き、やがてたどり着いた真相は、田中敏雄や大輔、栞子らの祖父母が複雑に関わりあっていて ――

シリーズ六冊目は「走れメロス」、「駆込み訴へ」、「晩年」の太宰尽くし。
大輔さんと栞子さんのじれじれな恋愛模様が一歩進展したと思ったら、今度は話が一番最初に戻って来ました。
一巻のメイン軸だった、田中敏雄と太宰治の『晩年』アンカット本を巡る第二弾。
……一巻目では「もう証明しようもない」と、二人だけの秘密として葬られたはずの大輔の出生の秘密が、もはや確定事項として関係各所に語られております(苦笑)
そして男爵改め田中敏雄は、相変わらずどう転ぶか判らない危うさを秘めていて、話を引っ掻き回してくれるし。
何しろプロローグからしていきなり、事件が終わって大輔さんが入院してるところから始まってますからね……大輔、いったいいつ誰に何をされたの!? とハラハラドキドキしながらページをめくる羽目になりました。
って言うか、スタンガンで殴られまくっても気を失えない大輔さんの丈夫さは、良かったのか悪かったのかヽ(´〜`)/

ああそれにしても、260ページ目あたりからの展開は楽しかったですねえ。
詳しくはネタバレになるので伏せますが、田中敏雄ももうちょっと違う形で栞子達と出会えていたら、いい仲間内になれていたんじゃないかと、運命の巡り合わせが惜しまれました。

そして最後の最後に大輔が気がついた、新たな『疑惑』がまた重たく。
そもそも大輔さんって、けっこう頭良いんですよね。けっして情報収集と肉体労働だけの筋肉馬鹿ではなく、ある程度の謎は自力で解いちゃうし、栞子さんの本のウンチクとかもきちんと記憶しておける頭脳を持ってます。
そして栞子さんにも言えない秘密をまたひとつ胸の奥にしまい込んだ彼は、彼女をきっちり支える甲斐性のある、良い男になっているとしみじみ思いました。
後書きによれば、シリーズはもう1〜2冊で終了とのこと。
栞子さんと大輔さんの未来が、どうか幸せな形で終わって欲しいと心から願います。


「駈込み訴え(青空文庫)」太宰治
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card277.html

ビブリア〜6巻目で大輔さんが「面白そうだと素直に思った」とか言っていたので、試しに読んでみました。
役人のもとに駆け込んで、己の師を金で売る。そんな弟子の訴えが延々と綴られた、のたうち回るような告白文。
それは憎しみゆえだったのか、愛ゆえだったのか。弟子自身にももう判らない。けれども彼は、師を売ることを選んだ。選ばざるを得なかった。そんな彼の名は……という短編です。
最後のオチをビブリア〜で知ってしまっていたのは、良かったのか悪かったのか。まあ、ある程度の知識さえあれば、他の弟子たちの名前が出た段階ですぐに気付くんでしょうけどね。
……そしてこんな昔から、BLはあったのかとか思ってしまったり(苦笑)
No.6615 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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