よしなしことを、日々徒然に……
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 2015年02月08日の読書
2015年02月08日(Sun) 
本日の再読図書:
4061819011すべてがFになる (講談社ノベルス)
森 博嗣
講談社 1996-04-03

by G-Tools
先シーズンに綾野剛と武井咲でドラマ化された作品の原作です。ドラマでは5〜6話だったかな?
ずーーーっと昔、まだインターネットもやってなければ、携帯メールすら使ったことのなかった頃に一度読んだことがあったのですが、内容はほぼ完全に記憶の彼方でした。今回ドラマで大体の内容とか、建物内部の映像イメージが頭に入ったので、ようやく内容を理解できた感じです。
そうだよ、当時はスクリプトとかコンパイラとかチャットとかOSとかUNIXとかif式の変数とか、そういった用語をまったく知らなかったから、本当に内容がさっぱりだったんですよね(苦笑)
16進法だとFが15とか、サイト作るために色指定をタグ打ちでやるようになって、ようやく肌で理解できたことだしなあ……

しかしこれ、公開されたのが1996年。ひょっとしたら原稿が書かれたのは、Windows95 が公開される前だったのかな?
それだけにいま読んでみると、パソコンにうとい母ですら、ところどころあれ? って思ったそうです(笑)
たとえば世界最高峰の頭脳を持つ博士の研究所のパソコンが、積んでるハードディスク1ギガバイトだとか。
大学でパソコンをウィルス感染させた生徒に対し、「出所のはっきりしないフロッピーディスクは入れないように」って注意してるとか。
「メールを読むだけでファイルを破壊するコンピューターウィルスなんて、できるとは思えない」って専門家が話してたりとか。
携帯電話なんて影も形も出てこないし。
なのに電子会議システムとかバーチャルリアリティ技術なんかは、ほぼ実用化されてるんですよvv

そういう、ちょっと昔に書かれた近未来小説ってテイストが、逆に面白かったです。

内容っていうか、トリックについては……なんというか、陰惨ですよねえ。
ドラマでは娘が寸前に自殺したことになってましたが、原作では博士がその手で殺したっぽいです。
それ以外は比較的ドラマとの違和感も少なく、むしろあのドラマ、けっこう頑張って作ってたんだなあって思いました。
犀川先生の中にもいくつもの人格があって、それらが均衡をとっているからこそ、普段の先生は回転が遅い。でも一度脳内で他人格が動き出すと……というあたりを、ドラマではああいうふうに表現したんですね。
あと西之園くんのウザっぷりは、やっぱり原作通りだった(笑)
そこだけはなんとなく覚えてたんですよねvv

……ただまあなんというか、諸手を上げて他人様にオススメするタイプのお話ではないなあとは思いました。
特にパソコンのシステム関係にまったく興味がない人には、読んでてかなり辛いと思います。
主役カップルを含めたキャラクター達も、かなり特殊な精神構造をしているので、感情移入しにくそうですし。
おぼろな記憶でも、この一作目がシリーズでも一番とっつきにくかった気がするので、これから読む方は二作目「冷たい密室と博士たち」あたりから入ったほうが良いかもしれません。
No.6579 (読書)

 
 この記事へのコメント
 
paoまま  2015/02/09/17:59:14 [HOME]
あら〜♪この本は割と私の好みかもですー
特殊な精神構造ですか、どんな精神構造なんだろう。
まこっちゃんの文書がそそって来ますニャ。

でも文庫は出てないのですね。
中古本を買うか・・・ここは頑張って図書館まで歩いて行くかっ!
でも図書館にあるかどうか分からんし。
図書館の本ってネット上から任意の図書が備え付けられているかどうか検索出来るんかしらん。

まこっちゃんの記事に踊らされる身としては付いて行くのが大変だー!

 
No.6580
 
神崎真  2015/02/09/21:53:31 [HOME]
こんな紹介でも、ままさんのご興味を惹くことができたのなら良かったです★
ままさんはドラマの方はご覧になりましたか?
探偵役の犀川先生は、空飛ぶ広報室の空井さんで、会津藩の容保さんでした。
私は悪くないと思って見てたんですけど、熱心な原作ファンからは相当評判が悪かったみたいなのが(苦笑)

> でも文庫は出てないのですね。

いえいえ、シリーズ全巻、文庫化されてますよ? 講談社文庫です。
一応上の [HOME] にURL入れときますね。
うちの最寄り図書館にも二冊ぐらいしか置いていないので、遠くの市立図書館まで車を出そうかどうか考え中です。
そしてそちらも、市立・県立共に図書館の蔵書検索がネットからできるみたいですよ。貸出状況の確認とか、予約もできるんじゃないですかね。昔は実際に足を運んで、木製の引き出しに入ってる大量の蔵書カードを一枚一枚手で確認しないといけなかったのが、今は自宅のパソコンからチェックできるなんて、本当に便利な世の中になったものです(しみじみ)
 
No.6582

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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