2015年01月20日の読書
2015年01月20日(Tue)
|
|
|
本日の初読図書: 北鳥天文台へたどり着き、〈クマバチ〉たちが集めた〈世界時計〉の部品を組み立てることになったシリル。ベクスの一級時計士が夢に見るその時計は、ほぼすべての世界の〈時間〉を司る機構であった。そして十年前の流星雨の夜、その世界時計が壊れ部品がベクス中に飛び散った事故こそが、ベクスの ―― そして他にもあまた存在する世界に起きた、異変の原因だったのである。 このままでは〈部品〉から滲み出す力の余波によって、ベクスは崩壊し、『時間』という概念を持つ多くの世界が滅びてしまう。 世界時計を組み立てられるのは、ベクスの一級時計士だけ。しかし世界の崩壊を望む何者かによって、一級時計士達は次々と殺されてゆき、いまではシリル一人しか残っていない。しかしシリルには『指がない』のだ。 シリルの指示のもと、ルーカスが時計を組み立てていく一方で、アンスルはマフィアの頭領ダイオ・ガスパルディのもとへ拉致されていた。ガスパルディはアンスルを拷問し、自身の護衛として仕えるよう強要する。彼の下には既に、同じクマバチのエイワズライン参號がいた。エイワズもまた、かつてのアンスルのように想像を絶する拷問を受け『故障』した結果、ガスパルディの元に下ったのだという。 ガスパルディお抱えの歌姫カミュータは、故障したクマバチふたりを気に入ったようで、なにかと構ってくる。そんな彼女のネックレスには、まだ回収されきっていない、世界時計の部品が光っていた。 アンスルはどうにかエイワズを説得し、任務に戻らせようとする。しかしそんな彼らを、またも世界崩壊の前兆である異変が襲う。 世界はこのまま滅びてしまうのか。世界時計の修復を阻止しているのは、いったい何者なのか。果たしてその目的は ―― ?
下巻です。 上巻は読むのに足掛け二年(笑)かかったのに、下巻は一日で一気に読んでしまいました。 ああ、やっぱり諸口節……(涙) ええやん、みんな幸せになろうよ! あのまま穏やかに終わっちゃ駄目だったのか!? カマキリになったフィランダとシリルの、あの結末は必要だったのか( T □ T ) ……うん、いや、これこそが紛れもなく諸口作品の真髄なんですが。 残りのページ数を見て、ああもう大丈夫だろうと気を抜いていただけに、シリルその扉は、その扉は開けちゃ駄目ーーーーっっと、もう(泣) 結局、あの世界で一番狂っていたのはフィランダだったのかもしれない……世界が崩壊に向かうよりも前から、フィランダこそが一番、その内面に狂気を秘めていたのではないでしょうか。
ああでもきっと、これからは……これからはきっと、アンスルが守ってくれるから! だってシリルは『世界』に愛された男なんだから!!
……ルーカスには、ガチで「お前らもうけっこ(ry」って言われてたしな(笑)
今回は上巻にもまして、スプラッターな展開です。 アンスルとエイワズは、すぐに治るからまだ安心して読んでいられますが、その他の面々、特に名前つきのキャラがひどい目に遭うのは、やっぱり辛いですね……
あ、あと巨大ムカデなアルハ・ダーリーが、格好良かったです。 真打ちはラストに来るんだぜって感じvv 諸口さんちの手ブロにある、第三工程ライン組のイラストが、なんだかとっても微笑ましいです。……ってか、あそこまででっかいムカデだとは、さすがに思ってなかったよ(汗)
ところでイグ=シストはどうしてシリルを『少しだけ戻した』んでしょうね? もしそうしてなかったなら、最後の最後でシリルが勝つことはなかったと思うんですが。 彼の意図と立ち位置がいまひとつよく判らないのは、私の読解力不足なのか……(悩)
|
No.6520
(読書)
|
|
|
|
この記事へのコメント
|
paoまま
2015/01/21/14:27:41 [HOME]
|
まこっちゃんこんにちは。
>あと巨大ムカデなアルハ・ダーリーが、格好良かったです まこっちゃんムカデが格好良いだなんて・・・ ムカデよ!ムカデ! どうやったら格好良くなるのですかっ! 絶対動く時にサカサカいってるヨ〜
実写版には出来んですね、この諸口作品は。 ムカデを格好よく描くだなんて・・・シュールだぁ、シュール過ぎます。
テレビ画面に昆虫が文字通りうじゃうじゃ出て来た途端にチャンネル変えられちゃうよ。 そして放送開始時に 「この番組には巨大化した昆虫やグロテスクな描写が・・・ ・・・・を、お含みおきの上、十分注意してご覧ください」 と言う注意書きや半ば脅しのようなテロップが延々流されるよ。
スミマセンとにかく「ムカデ」に反応してしまいました。
|
No.6522
|
神崎真
2015/01/21/17:24:09 [HOME]
|
うふふふふ、それがですね、アルハは一味違うのですよんvv ……いや私だって、リアルでムカデ見たら、速攻で逃げますよ? アシダカ軍曹に出会った日には、悲鳴あげて助けを求めますよ? でもそこはほら、あくまでお話の中ですから★
無力なムカデでありながら、ここぞという場面で主役たちの命を救う! しかもそのために自分は潰されかけながら! そこにシビれる憧れる!!
> 実写版には出来んですね、この諸口作品は。 ……はい、絶対に無理です(−ー;) 実写どころか、諸口さん、以前に猟奇的な意味でR18指定付けてもWEB上での公開は無理だって、自費出版された作品までありますからね……買いましたよ……読んでひーーーーっっっってなりましたよ(半泣)
……ちなみにムカデといえば以前、楽園シリーズで出した巨大ムカデ妖獣のイラストを、他人様に書いていただいたことがありました。↑上の [HOME] から行けます。 ……これにはさすがに、私も会いたくないですねえ(汗)
|
No.6523
|
paoまま
2015/03/10/15:31:06 [HOME]
|
まこっちゃん下巻に入ったザンスよぅ〜
おもろいです!ストレートに面白いです。 まこっちゃんがはりつけてくれていたアドレスからアルハちゃん(ちゃんなんて付けてるよワタシ!)を見ました。 そこまでビックリするほどは大きくニャイよ。 私も田舎では相当でかいムカデを見ているからねぇ、少々の大きさでは動じませんぜ。
今読んでるのはルーカスと二人で組み立て作業に入ったトコで、アンスルを助けに行きたいとシリルがぼやいてます。 「あんたは黙って早く時計を組み立てにゃいけんじゃろう!」 おばちゃん心配して文句言ってます。
読んでるとどんどんピッチが上がって来る作品ですね。 段々読み終わるのが勿体ない気分になって来ました。
こういう本って有り難いデス。
|
No.6649
|
神崎真
2015/03/11/18:07:32
|
ええっ、ままさん、あのサイズのムカデ見たことあるんですか!? 私はあの半分の大きさでも、実物相手だとかなり腰が引けます。 ああでも、海外……ジャングルの中とかには、あれぐらいの棲んでそうです。色も赤と黒で派手派手しいですし。デザインとしては、虫って悪くないんですよねえ。ただ動きと生命力が……(汗)
> 「あんたは黙って早く時計を組み立てにゃいけんじゃろう!」
確かに、世界時計を直せばすべてが元通りになるんだから、シリルはそれに全力で邁進するべきなんでしょうけど……理屈では片付かないのが人間というものってことで★ ってか、その頃アンスルがどんな目にあってたかを考えると、誰か助けてあげて!! と叫びたくなります。ほんっと諸口さんは容赦ないから…… そろそろエイワズライン参號も登場しましたか? アンスルとエイワズの、一見双児コンビ(天然)の会話が好きです。 もうねー、終盤の怒涛の展開がすごいですよ! いろいろとびっくりさせられること請け合いかとvv どうか最後までしっかり楽しんで下さい。
|
No.6652
|
|
|
|
この記事のトラックバックURL
|
https://plant.mints.ne.jp/sfs6_diary/sfs6_diary_tb.cgi/201501206520
|
|
|
|
プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
|
|
|