よしなしことを、日々徒然に……
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 2014年12月16日の読書
2014年12月16日(Tue) 
本日の初読図書:
4103003154閻魔の世直し―善人長屋
西條 奈加
新潮社 2013-03

by G-Tools
悪党ばかりが集まる『善人長屋』こと千七長屋で、ただ一人心底からのお人好し加助。彼が今回拾ってきたのは、父親が商売に出たきり帰ってこないという、六人もの子供達だった。幸いにも父親はすぐに見つかる。なんでもいつもと違う方面へ出かけたところ、崖から落ちて動けないまま、3日も見つけてもらえなかったのだという。
しかも詳しく話を聞くと、その父親は怪しげな町人と若い侍が人殺しの算段をしているのを耳にしてしまい、追われて逃げる途中に足を踏み外したとのことだった。
それを聞いて、差配人であり故買屋の儀右衛門や、裏で情報屋を営んでいる髪結い床の半造は眉をひそめた。
つい先日、香具師の元締め辻屋が殺されたのだが、その日時や場所が父親が耳にした話と一致するのである。さらに調べてみると、他にも掏摸の元締め石火の伝造や、江戸一番の大盗人と謳われる月天のお頭こと丁兵衛といった、裏の世界の大物達が次々と襲われていた。そのどれもが、たまたま場に居合わせた使用人や妾などまで一刀で切り捨てるという、酷いやり口だそうで。
やがて読売屋に投げ文があり、やっているのは閻魔組と名乗る三人の侍だということが判明した。彼らは江戸にのさばる悪行を見過ごせず、閻魔に代わって悪党を成敗したと主張している。読売屋はこぞって大げさに記事を書き立て、町民たちは正義の味方が現れたと、やんやの喝采を送った。
しかし善人長屋の者達にとって、殺された元締めなどは、みな付き合いのある間柄。ことに月天のお頭は、つい半年前、加助の妻を助ける件でもずいぶんと世話になった。
確かに彼らや長屋の者達は、大手を振って道を歩けない稼業なのかもしれない。それでも悪人ならば殺されても構わないというのか。
複雑な思いを抱えるお縫の前に現れたのは、見慣れぬ歳若い定町廻り同心だった。白坂長門と言う堅物同心の彼は、「善人を気取るものほど、胡散くさい」と言って、千七長屋に目をつけているようだ。
そうこうするうちにも閻魔組の行動は留まるところを知らず、次々と盗賊ややくざ者らが無残に殺害されてゆく。しかし江戸の治安は良くなるどころか、束ねる要を失った下っ端達が利権を巡って争い始め、さらには江戸の外から流れ込んだ新たな盗賊たちが、荒っぽい手段で強盗を繰り返し、かえって人々の暮らしは悪くなってゆく一方で。
はたして閻魔組の真の目的は何なのか。また彼らはどうやって標的となる者達の所在や正体を探りだしているのか。
善人長屋の住人たちは、閻魔組の凶行を止めようと、ひそかに情報を集めていくのだが……

シリーズ二作目は、1冊1話の長編もの。
月天のお頭との関係など、前作から引き続いているエピソードがけっこうあるので、読む順番を間違えないようにしたいところです。

前回も蚊帳の外感が強かった加助さんは、今回も要所要所で顔見せはするものの、相変わらず長屋で何が起きているのかは全然判っていません。でも最初に目撃者(の子供達)を拾ってきたり、途中で怪我した白坂さんを拾ってきたり、最後は最後で彼の存在によって物語は日常に戻って行ったりするわけで、やはりキーキャラではあるんですよね。

白石さんについては、「ああ、はいはいそう言う事ですか」と思っていたら、ちゃんとどんでん返しが用意されていて、ちょっとホッとしたりとか。……それはさすがに西條さんを侮りすぎたか(苦笑)

そして今回も美味しいところを持っていく ―― と言うか、今回唯一良いことが会った文吉さん。
そうだよねえ、やっぱり彼だよねえ。文×縫押しの私には、文さんがちょっと報われたっぽいのが嬉しかったのでした。
No.6433 (読書)

 
 この記事へのコメント
 
paoまま  2014/12/17/11:24:25
ねえねえまこっちゃん、この本って図書館で借りてきた本なのデスか?
やっぱ私も本気で図書館デビューせないかんかなぁ。

実は先週の土曜日割と近くまでトコトコ歩いて行ったのですよ。
ただその時の私は微妙に「腹が減っていた」

気が付くとこじゃれたランチのお店に入っているではありませんかっ!

・・・たらふく食ってしまった・・・

腹ごなしをせねば、とトコトコ歩いて帰ってしまった。

いかん!

でもさー、でもさー、まこっちゃんが以前紹介してくれた「桜ほうさら」は買ったんよ、それも古本屋さんでお買い得なお値段で。
ペテロの葬列もあったわ。
正札よりも500円安いお値段で売られていました。
ペテロの葬列ってごついから、文庫になったら上下二巻ものになりそうな感じですよね。
そうしたら単行本をこのお値段で買った方がお得なのかな〜と思いました。
が、貧乏性の私は「桜ほうさら」だけ買ってホクホクしながら帰ったのでありました。

ああ、一度でいいから
「ここからここまで全部ちょーだい」
とか言ってみたいデス。
 
No.6436
 
神崎真  2014/12/17/21:07:56
うふふー、この本も図書館で突発的に見つけた作者さんのお話です。
ほんっと、図書館ってありがたいですよねえ(しみじみ)
私だってもっといっぱい、買いたい本は山を成しているのですけれど、お金もさることながら置き場がなくって。
ああ、私に本置き専用の部屋と本棚(人はそれを書斎という)があったなら、ダンボールに詰めて物置にしまったり、売ったり、裁断して電子化したりせずにすんだのにっっっ(><)

ままさんの今のストックは「桜ほうさら」なのですねん。
あれも面白かったので、是非是非お楽しみになって下さいvv

> 「ここからここまで全部ちょーだい」
むかーし一度だけ、その月に発売されたコバルト文庫を全部一度に買ったことがあります。
さすがにそんな真似はその時限りでしたが、なんとも言えない達成感がありましたねえ……(笑)
 
No.6438

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
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