2014年10月12日の読書
2014年10月12日(Sun)
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本日の初読図書: 下巻はなんとか3日で読了。 やはり風呂敷が畳まれ始めると、読む方としても弾みがつきますね(苦笑) 記憶を失った谷川弥太郎を保護した二人の男。香具師の元締め五名の清右衛門と、盗賊の小頭 雲津の弥平次。 下巻に至って彼らの弥太郎に抱く思いは変化を見せ、そのことにより鏡に映したようによく似ていた二人の人生が大きく変わっていきます。 香具師と盗賊、そして仕掛人という裏社会を生きる者達をメインに据えながら、しかしこのお話はどこまでも勧善懲悪であったのではないでしょうか。 損得を抜きで心を砕いた者、金と欲得に溺れ情を忘れた者、それぞれがたどった道は実に対照的で。
……ただ、ちょっと最後のほうが駆け足気味というか、さんざん情報が入り乱れて血もけっこう流れた割に、弥太郎さんはいろいろなものを放り投げちゃったなあという感じはしました。 収まるところに収まったといえばそうなんですが、だったら別にここまでページ数を割く必要はあったのか……? みたいな(苦笑) いえね、弥太郎さんが選んだ道は、あれはあれで間違いないと思います。ただ個人的にいえば、彼にはちゃんといろいろなものと向き合ったその上で、あの未来を選択して欲しかったなあと。
ページを割くといえば、江戸の地理や風俗とかにかーなーりーー力が入っているのも、ページをめくる手が滞りがちになった理由の一つかと。そこらへんをもうちょっとすっきりさせれば、一冊で終われたんじゃないかなあと思うのは、あくまで個人的な好みですが。
あ、さりげなく居酒屋の元長が出てきたのは、ちょっと嬉しかったです。 ……剣客商売、やっぱり思いついた時すぐ手に取れるよう、手元にワンセット欲しいなあ。 ああ、金銭的余裕と置き場さえあれば……っっ
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No.6248
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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