レッドクリフのラストもこんな感じだったな……
2014年07月23日(Wed)
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いつかやるだろうやるだろうと思い続けて、ケーブルテレビの番組表をチェックすること一年以上。 このたびついに、ポチッとしてしまいました。
「タイタンの戦い」に並ぶ、ハリーハウゼンのストップモーション・アニメの傑作です。音声は英語で、日本語は字幕のみ。
いやあ、懐かしい! 巨像テイロスの足首から赤い液体が噴出するシーンとか、七首のハイドラの気持ち悪さ、そして七体の骸骨戦士とのチャンバラなど、幼いころワクワクしながらテレビにかじりついて見ていたものでした。 今になって改めて視聴してみても、特撮部分の見事さはまったく衰えていません。 あのどこかぎこちない動きが、いかにも人間の理解が及ばないクリーチャーっぽくて、見ていて怖さを掻き立てられるのですよ。特に骸骨戦士の恐ろしさなど、素晴らしいの一言につきます。
しかし驚いたのは、ストーリーが意外なほどギリシャ神話そのままなことです。 これは幼いころに戦争で父親を殺され王座を奪われた青年ジェーソンが、王位を取り戻そうと奮闘するお話なのですが。 まず魅力的なキャラであるヘラクレスや、彼と仲が良くいい感じに知性派っぽい雰囲気を出していたハイラスが、実にあっさりと途中退場してびっくり。しかし見終わったあとに調べてみたら、ギリシャ神話の「アルゴナウタイの冒険」でも、ほぼ同じ展開なんですね。まあハイラスの退場理由はちょっと違いましたが。 さらにはそもそも主役のジェーソンの傲慢さと脳ミソ筋肉加減。血筋だけを根拠に堂々と「王座を奪い返しに来た!」と、相手の素性も知らないで言い放ち、結果的に親の仇の後援を受けつつ監視された状態で冒険へ出発する下りとか、あまりの阿呆さに思わずポカーン( ;゜Д゜) しかも正統なる王位を主張する権威付けのために、当たり前のように他国の信仰の象徴(黄金の羊の毛皮)を盗みに行くとか、ちょおま、自分がされたこと忘れたのか?? と。 あげく仲間をぼろぼろ失っていったのにもかかわらず、その地の美人女神官をさらってきて、船上でキスシーンでハッピーエンドとかww 王座奪還はどうしたwww
……でもそれがギリシャ神話クォリティなんですよねえ(笑)
自分のことだけ考えて、好き勝手に行動し、時に成功しときに破滅してゆく。 それがギリシャ神話の持つ味だと思うのです。
調べてみると、この物語は神話でその後、悲惨な展開を迎えるようです。 女神官メデイアとジェーソンは一度は結婚するものの、呪術を駆使するメデイアがいろいろとやり過ぎたおかげで、結局ジェーソンは王位を取り戻せずじまい。 しかもジェーソンが他の女性に心を移したため、相手の女性も自分達の子供も皆殺しにしたあげくメデイア出奔。ジェーソンは放浪の後に哀れな死を遂げるとか知ってみると、ラストシーンを見守っているゼウスとヘラのやりとりや微妙な表情が、なんだか思わせぶりに見えてきます。
子供の頃は、ただ特撮に胸踊らせていただけですが、大人になってから見てみると、なかなかどうして奥が深いお話だったんだなあとしみじみと思ってみたり。
■イアーソーン - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%B3
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No.6033
(映像)
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この記事へのコメント
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paoまま
2014/07/24/13:25:54 [HOME]
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ギリシャ神話ね、私も大好きなジャンルです。 アルゴ探検隊やらタイタンやらは私よりもパパさんが好きですバイ。
ギリシャ神話の神様ってとっても・・・なんちゅうか 勝手と言うか、いい加減と言うか、 「神様なのにー、何で?」 な事連発だったりしますよね。
だから良いのかしらん。
ギリシャ神話の神様と比べたら、キリスト教の神様は随分ストイックですじぇ。
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No.6035
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神崎真
2014/07/24/20:51:35
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ギリシャ神話の神々は、神様のくせに嫉妬したり喧嘩したりと人間らしくって、日本の神話ともちょっと似た感じがしませんか? キリスト教の神様はストイックだとか慈愛がどうのとか言いながら、信者以外は人間扱いしない残酷さがあって、むしろタチが悪いと思う私です。 そういえば昨日話題にしたアルスラーン戦記も、キリスト教をモデルにした一神教が、ペルシャやインドあたりをモデルにした多神教世界へと、神の名の元に十字軍を仕掛けてくるお話でしたっけ。
個人的にはギリシャや日本の神様のほうが、なんだか親しみが持てますねえ。 我らがドラゴンスレイヤー・スサノオノミコトなんて、神様のくせに他の神様殺しまくるわ、あげく高天原を追放されるわでめちゃくちゃですけど、でもかっこいいんだよなあ……
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No.6036
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iwamoto
2014/07/26/21:11:54
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今のクルマはBMWのおチビちゃんです。 ナンバープレートには、1004。 これって、BWV1004、シャコンヌというシャレです。 前の車はボルボのエステートでした。 純正で「アルゴ」というホイールを売っていたので、 それを冬タイヤ用に買いました。 アルゴ船を気取ってました(笑) そのクルマで、たくさんの山を越え、谷を渡りました。
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No.6065
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神崎真
2014/07/27/01:44:36
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> BWV1004、シャコンヌというシャレです
iwamoto さん、洒落が凡人には高度すぎます _| ̄|○ <検索してようやく意味が判った
帆船アルゴは、神話の当時最大の船だったわけで、その名前を頂いたホイールはさぞや遠くまで走ることができたことでしょう。 ちなみに金色でしたか(笑)
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No.6069
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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