2014年06月03日の読書
2014年06月03日(Tue)
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本日の初読図書: 下巻を読了。 んー面白かったけど、夢中になってかぶりつくほどではなかったというか、正直途中でちょっとダレました。 瓶屋の事件のからくりと犯人は、比較的早めに弓之助が解いたのですが、新米同心間島さんが女性によろめいたせいで、泳がせていた犯人を取り逃がしてしまう結果に。 そこからお話は別視点に移って、三話ほど「おでこの母親の顛末」「富くじで身を持ち崩した仙太郎の後始末」「男女の仲に翻弄され、立ち直れずにウロウロしている間島さん」を中心にしたお話が挟まって、二ヶ月後にようやく見つかった犯人たちを捉える最終章に向かいます。 今回はやはり、「世の中には常に様々な事件が起きているのだ」という形でしたね。 ひとつの事件にずっとスポットを当てているのではなく、その頃にはこんな事件もあんな事件もあって、誰も彼もそれぞれに手を取られ気を取られ、ひとつひとつを解決していきつつ、あちらの事件でこちらの事件のヒントも得たり、という感じでした。 現実にはこういうほうが近いのでしょうが、物語として読むには少々とっちらかっているというか、散漫な印象もなくもなく。
とりあえず源右衛門お爺ちゃんが安住の地を得られたのは良かったです。仙太郎や、弓之助の三番目のお兄さん淳三郎も、身の振り方の未来が見えてきたようですし。 ……今回、一番気の毒だったのは、やっぱり夜鷹のお継さんですかねえ……彼女の一件だけで、私は今回の犯人たちに感情移入ができませんでした。たとえどれだけ献身的に病人の面倒を見てたとしても、犯行の動機が彼らなりの『正義』に基づいたものだったとしても。
やはり宮部作品は、切なくやりきれない部分が多いなあ……
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No.5888
(読書)
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この記事へのコメント
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paoまま
2014/06/06/09:57:44 [HOME]
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>正直途中でちょっとダレました ふっふっふ〜、まこっちゃんナカナカに鋭いですね。 確かにこの作品はちょっと手を広げすぎちゃったかな?って感じは受けますね。 もっと瓶屋なら瓶屋さんに絞って、ほかの事件は短編集にしてもよかんべな、とも思えますね。
私も犯人達には今回あまり感情移入出来ませんでした。 若いから突っ走っちゃったのか? 己の正義にのっとって?
爺ちゃんが最後あのような形になって良かったです。 アレは良かった。 間島さまには別嬪さんじゃなく、感じの良い娘ごと幸せになって欲しいです。
弓之助ぼっちゃん、おでこちゃん主軸でお兄さんの淳三郎さん時々登場、など関わってきた人がチラリチラリと登場する人情捕り物短編集を出して貰いたいなぁ・・・
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No.5897
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神崎真
2014/06/06/21:45:32
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こんばんは〜、ままさん。
> もっと瓶屋なら瓶屋さんに絞って、ほかの事件は短編集にしてもよかんべな、とも思えますね。 ですよね、ですよね。 私は上巻を読んだ時、載っていた下巻の目次を見ててっきり「ああ、瓶屋の事件は最初の章で終わって、あとはそれぞれの後日談的短編が三つあるんだな」と思いましたもん。 そもそも上巻のラストでほぼ弓之助は謎を解いてしまっているのだから、そこからがちょっと引っ張り過ぎだなあと。 それぞれのエピソード自体は面白かったので、瓶屋の件はちゃちゃっと片付けてもらって、残りはスッキリした脳みそで読んでみたかったです。
お爺ちゃんは、幸せに落着いてくれてよかったですねえ(しみじみ) 汚名を着ちゃったのがちょっと悲しいですが、平四郎さんの言う通り、もうお爺ちゃんの耳には入らないからいいのさ! その分、間島さんは助けてもらったことを、重々肝に銘じたまえ。 男は顔じゃなく中身なのさ。素質はいいもの持ってるんだから、ぜひ良さげな娘さんを見付けてほしいものです。
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No.5898
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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