2014年05月03日の読書
2014年05月03日(Sat)
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本日の初読図書: 「『Innocent World Online』 極振りさんのVR日記」〜第百二十六話 感知のお話 http://ncode.syosetu.com/n8335bk/
多種多様なスキルを選択でき、自由度の高いプレイができることで話題を集めているVRMMO『Innocent World Online』。 ちょっとした事件で知り合いになったクラスメート御崎玲花(みさきれいか)から、助けてくれたお礼にとそのVRソフトをもらった藤寺九乃(ふじでらここの)(※男)は、せっかくだから人とは違うプレイを楽しんでみようと考えた。いわゆるステータスの極振りというやつである。 たとえステータスが0であろうとも、そこはバーチャルリアリティ。現実と同じだけの動きはできるはずだ。プレイヤースキルには自信があるし、狩りゲーなんだから、攻撃力さえあればなんとかなるだろうと、彼は全てのステータスをStr(攻撃力)につぎ込んだ。そして初期で取れるスキルも、とにかく火力重視で選択してゆく。 かくしてここに、群がり来る格上モンスターを一撃でオーバーキルし、そして小さな兎の一撃でHPバーが吹っ飛ぶという、極大火力・紙装甲のプレイヤー「クノ」が誕生した。 敵の足止めや皆と同じ速度での移動ができず、また一撃もらえば死に戻るがゆえに回復してもらう意味もないため、パーティープレイは事実上不可能。否応なくソロプレイを余儀なくされた彼だったが、玲花 ―― キャラクター名フレイの所属する、美少女ばかりのギルド「花鳥風月」に誘われて、素材を提供する代わりに専属鍛冶師に装備を作ってもらえるという条件で加入することとなる。もちろん普段の狩りは別行動だったが、ギルドホームでまったりと駄弁るのも、これはこれでなかなかに楽しい。 自分より格上のフィールドに出ては、モンスターを蹂躙し、得られたアイテムやスキルはことごとくStr強化へと回す。 そうこうするうちに、クノの名は「魔王」としてプレイヤーの間に広まってゆくこととなった。 これはそんな「魔王」がVRを通して、人との付き合いの大切さを学び、現実でもまた成長してゆく物語……かもしれない?
クククククク、ハハハハハッ、最新話まで読ーみーきーったぜーーー!?>雪華さん ……と、なんだかテンションがおかしくなりそうな、非デスゲーム系VRMMOもの、連載中。 初期設定のポイントから、途中で取得するスキル、装備、称号など、あらゆるものをStr(攻撃力)に極振りしてゆくクノさんのステータスは、清々しいまでにおかしいです(笑) なにしろVit(頑強)が0のため革の鎧すら装備できずに「服」を着用、Agi(移動速度・回避力)が0のため戦闘フィールドまでリアルと同じ速度でテクテク歩くしかないうえ、敵の攻撃を避けるのもその場で身体をひねるのが精一杯。状態異常に対する抵抗力もないから、仮にモンスターの吐く炎を避けられても、腕に飛んだ火の粉ひとつで火傷 → 3秒後には死に戻りという紙装甲(笑) そもそもHPはレベル相応に持っているはずなのに、攻撃力を上げるスキルを使用する代償として、戦闘開始と同時に残り1まで下げるのが通常運転って……(汗)<本来はHPが下がるごとに攻撃力が上がるというスキルだが、攻撃力強化を求めて自分でいきなり1まで下げる<攻撃力が高い一撃を放つ代わりにHPが1になるスキルを併用 一応、「HPが0になる攻撃を受けると、1度だけHP1で耐え切る」というスキルも持っているので、1度の戦闘で1回だけは攻撃を受け止められます。が、それ以上はそれこそ最初の町の最弱モンスターの、その爪先がかすっただけでもうアウト。ある程度以上の高さから落ちた場合も、ちゃんと受け身を取っていてすら死に戻る。 しかしそれだけの犠牲を払った結果、彼が得た攻撃力は物語中盤(第七十三話時点)で既にトッププレイヤー達のおよそ100倍。 それからもさらに進化を続けているので、最新話の段階ではもはやどれぐらいになっているのか見当もつきません(苦笑) 最強ギルドのパーティーが1対6で苦戦するモンスターを、ザコ扱いでバッサバッサと斬り倒しまくり。特殊フィールドのボスさえも、機械作業で処刑 ―― いや私刑レベル。26本の漆黒の偽腕を自在に操り、自らの腕と合わせて28本の剣を正確無比にふるう ―― それってどんな人外?
……実際、途中に挟まってるリアルでのお話を見る感じ、祖父母レベルでなんか怪しい血が混じってるっぽくはあるんですがね(苦笑)
それにしても、クノとギルド専属鍛冶師のエリザの趣味がそろって暗黒方面に向いているので、クノの見た目が見事に魔王さまになっています。初期の黒ずくめ執事ルックも素敵だったけど、刺繍入りドレスシャツにファー付きコート、手袋にブーツにネックレス。身体の要所に巻き付いた、拘束具を彷彿とさせるベルトまですべて黒一色という魔王ルックも素晴らしい。そこにスキルのエフェクト(映像効果)で、黒と赤の瘴気をまとい、26本の宙に浮く漆黒の腕と、黒光りする擬似機巧系黒鳥竜種の騎獣を従えてるとか、もうvv
そんなクノのイメージは、「かずはしとも」さんの絵柄で脳内展開していたり。「オズの魔法使い」のトトとか、初期の執事ルックにピッタリなんじゃないかと。目が死んでるところとかもイメージ合うと思うんだvv
ところどころで挟まる別視点や、掲示板回も楽しいです。 もはやすべての理不尽が「クノだから」で済まされてしまうあたり、主役の非常識なまでの無双ぶり(でもチートではない)をおもしろいと思える方にオススメいたします。
あ、NTRに耐性のない方は要注意かもしれません。いえ別に女の子が脇からかっさらわれるって訳じゃないんですが、最初に想像するだろうキャラとは別の子がメインヒロインになるっぽいので。 っていうか、これは一応ハーレム系でもあるんだろうか? クノが ―― 裏事情はあるっぽいんですが ―― 極端に恋愛方面に対して鈍感なため、あらゆる女性キャラが振り回される展開になっています。 たとえば「竜殺し〜」がダメだった人は、これもダメかもと一言警告しておく次第です。
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No.5788
(読書)
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この記事へのコメント
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雪華
2014/05/11/20:54:31
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こんばんわ、雪華です。
ふふふふふ……… 私は大会司会者の「なんてマオマオしい……」に吹き出しました。マオマオしいってナニ!? いえ、意味は分かりましけどっ(笑)!! 掲示板の「クノだから」も笑えます。
ヒロインについては、ヒーローの好みもありますしねぇ。お似合いの暗黒カップルだと思っています。
同作者の引き籠もり勇者もなかなか素晴らしいです。 自分勝手な王と、それを上回ってなお有り余る勇者がシュールです。勇者掲示板に登場しそうな勇者さんですよ?
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No.5804
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神崎真
2014/05/11/22:22:36
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こんばんは〜、雪華さん。ナイスな話をご紹介、ありがとうございました。 もはやこの話は「クノだから」の一言に集約されてしまいますよねえ(苦笑) どれだけ言葉を尽くしても、彼の魔王らしさをうまく紹介できなくって……義腕の玉座に座って宙を移動する姿など、まさにマオマオしいとしか言いようがなく!
……彼はなんであんなんなっちゃったんでしょうねえ(苦笑) やはりそこは、ヒロインがその背を押してしまったのか。 あの暗黒カップルには最初驚きましたけれど、よく思い返してみれば、初めて顔を合わせた時から、二人の雰囲気はただごとではなかったかと。うん、よくお似合いさ、色んな意味でvv
働かない勇者のお話は、けっこう短そうですね。半端に時間が空いた時にでも、ちょうど良いかも?
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No.5805
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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