よしなしことを、日々徒然に……
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 2013年07月22日の読書
2013年07月22日(Mon) 
本日の初読図書:
「醜い駐在さんと醜い私(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n9851be/2/

代々竜人の『駐在さん』によって守られた町があった。
人間よりも数段強い体と、賢い頭を持っている竜人は、発展した文明を好まず、ひっそりと森の奥深くで暮らしている。そんな彼らがその町を守るのには、はるか昔の約定があったからだ。
ともあれ、駐在さんのおかげで野蛮な文明人に蹂躙されることもなく、戦火に包まれることもなく、その町は穏やかにあり続けた。
そんな駐在さんだが、このたび奥さんが亡くなられたので、代替わりすることになった。駐在さんの条件は『竜人がこの町を守る代わりに、一人花嫁を差し出すこと。竜人が亡くなるか、竜人の花嫁が亡くなった場合、新たな竜人と代替わりすること』なのである。
そんな町に、とても醜い娘がいた。
目があえば相手を石にしてしまえそうな四白眼。お伽噺に出てきそうな尖った魔女っぽい鼻に、薄情そうな薄い唇。食べても上半身に肉が付きにくいせいで痩せこけた顔、腕、胸、腹。その癖、下半身にはたっぷりと肉が付いて、変に大きい腰、むにょむにょした太股。
結婚適齢期を越えたのに、どんなに底辺の男とお見合いしても断られるほどに、彼女は醜かった。
そんな彼女を、両親は最後の希望として『新!駐在さんとお見合いしよう!』会場へと送り出す。
ところが今回の駐在さんは、歴代の彼らと異なり美形ではなかった。彼らは人間になじむために人の姿に変身してやってくるのだが、その姿が……酷い。変身したのソレ? と言いたくなるほどに完全に爬虫類。
誰一人として「嫁になりたい」と言い出さない状況に、竜人さんは打ちひしがれていた。
その姿が何とも言えず自分自身と重なって。醜い娘は勇気を出して、爬虫類丸出しの駐在さんの元へ歩み出た。
「……わたくしでは、どうでしょう?」
途端に駐在さんは、目を丸くして絶句してしまい……

異種族恋愛モノ。ちょっと長めだけれど1Pに収まっている短編です。あとバレンタイン番外も1本あり。
異種族間での価値観の差が、良い方向に働きましたねという一作でした。
主役の「醜い娘」が、「心根は優しい」までいかず、けっこうイイ性格をしているのが楽しいです(笑)
お嫁さんが立候補してくれなくて涙目になってる駐在さんを、「可哀相で可愛い」って見物してるあたりvv
No.4969 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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