よしなしことを、日々徒然に……
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 2013年06月27日の読書
2013年06月27日(Thr) 
本日の初読図書:
486389127Xもののけ侍伝々 京嵐寺平太郎 (静山社文庫)
佐々木 裕一
静山社 2011-07-05

by G-Tools
時は一七五二年、将軍徳川家重の御代。
江戸の町で旗本や大名家の娘が鬼にさらわれる事件が相次いだ。そのことに心を痛めた将軍 家重は、側近である大岡出雲守忠光を通じて、一人の武士に特命を下す。備後国三次生まれのその男 京嵐寺平太郎は、かつて国元を騒がせた妖怪を退治した功績を認められ、広島藩の江戸屋敷詰めに抜擢された存在であった。
しかし ―― 実はその妖怪退治、尾ひれがついたまったくの出鱈目。本当のところは幼い頃から馴染みの仲であった妖怪達と話し合った結果、イタズラを止めてくれたというそれだけであることを、知る者は少ない。
しかし誤解からとはいえ武士たる者、上からの命令には逆らえない。嫌々ながらも江戸勤めになった京嵐寺を慕って、国元からついてきた大飯ぐらいの三目入道や、広島藩の下屋敷にある祠に住んでいた白狐の美女、本『人』が斬りたいと思えば鋼も悪霊も断ち斬るが、その気にならねば豆腐すら斬れない妖刀などなど ―― さまざまなもののけ達が、周囲に集まっては馬鹿をやりつつ力を貸してくれている。
そんな訳で今回も、京嵐寺は渋々ながら鬼退治へと乗り出すことになったのだが……

最近はやり(?)の「もののけと一緒に怪異を解決」もの。一応短編集の形をとっていますが、実質話が繋がっています。
いいかげんそろそろこの手のジャンルには食傷気味だったものの、今回のはけっこうおもしろかったです。
主役が「出世欲がない」という以外はこれといった瑕疵もなく、美男で腕もけっこう立てば、度胸も据わった好い男。でも人格的には人がよさげな、ちょっとヘタレ属性なあたり、うむ、好みだvv
事件解決時にも、もののけたちに頼りっきりではなく、むしろ戦闘場面など活躍するべきところでは、しっかり活躍するあたりが好感度大です。
お話の内容的には、まだまだ始まったばかりのようで、一話目で存在をチラ見せした黒幕が、最終話のラストで、思わせぶりなことを言って終わっております。これは……また続きを買わねばならぬシリーズが増えたのか……?

ちょっと活字が大きめなのと、たまに文章が数単語抜けてるっぽく思える部分が気になりますが、むしろ気楽にさくさく読める感じで、読んでいるうちに慣れるレベルかと。
京嵐寺が地元 広島の三次でどのように過ごしていたのかとか、もののけ達とどんなふうに友情を育んできたのかとか、そのあたりがまだまだ描写されきっていないので、続刊に期待したいところです。
No.4906 (読書)

 
 この記事へのコメント
 
paoまま  2013/07/01/11:14:44 [HOME]
まこっちゃんちわっす〜

んまっ、三次のお侍が出て来るの?
そりゃ読まねばならんじゃろー!
静山社さんねー、今まで買った事ナイ出版社だわ。

こういうのって三次の本屋さんには平積みでちゃーんと置いてあるんでしょうねぇ。
もちろん手書きポップ付きでっ!

本屋の人に聞いて「静山社さんの文庫は置いてないんですよね」って言われるのがコワイ私です。
 
No.4912
 
神崎真  2013/07/01/14:24:17
ふふふふふ、私も「おおっ、三次だ!」って反応しちゃって、思わずレビューでも強調してしまいましたのことよ(笑)
まだ三次でのことはあんまり出てきていませんが、巻が進むにつれて、そちらの方にも触れられていくようです。

あ、そうだ。
このお話、私もうっかり Amazon さんにオススメされるままポチッとしてしまったのですが、続刊を捜してみたら……途中で静山社から角川文庫に移って、1巻から改めて出直しているみたいです。目次を見る限り内容的に書き足しとかはないようなので、その点はホッとしましたが。
……角川文庫なら、本屋さんでも置いてある確率が高いんじゃないでしょうか。
ちょっと調べてみた感じ、作者さん自体が三次出身だそうですから、本当に平積みされているかも?
 
No.4913

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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