2013年01月06日の読書
2013年01月06日(Sun)
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本日の初読図書: 先月の24日から読み始めて、ようやく1冊目を読み終わりました。 ……まだ全3巻の1冊目だよ……(遠い目)
ともあれ、柴田錬三郎版三国志です。 読み物としては、確かにおもしろい。本家「三国志演義」にどこまで忠実なのかは判りませんが、今まで途中挫折してきた各バージョンとはかなり趣が違って、心躍らされる描写が次々と出てきます。 なにしろ冒頭一行目からいきなり、
おどろいたことであった。 人間が、空から降って来たのである。
ですよ? そりゃもうびっくりして、「なに? なに? どういうこと??」と話に惹き込まれようというものです。
最初はおなじみ劉備主従の出会いから。 ここがまたちょっと意外で、かの有名な「桃園の誓い」シーンがありません。関羽と張飛が元から義兄弟で、いきなり劉備の器量を見初めて押しかけ臣下になるんですよ。なのでこの二人は、常に劉備のことを「わが君」と呼んでいます。 勝手ながら親愛の情を込めた「兄者」呼ばわりされているイメージを持っていたので、そこのところちょっと違和感があったりとか。
そして曹操。 こちらも勝手に悪役のイメージを持っていたんですが、なんだよ格好いいじゃないですか! なんというか、織田信長っぽいです。男らしさを充分に備えた秀麗な面差しで、子供の頃はならず者を引き連れてヤンチャの限りをしつくし、長じてからは野望を胸にその知略でもって成り上がる。圧倒的なカリスマ性を持った、「治世の能臣、乱世の奸雄」。 逃亡中にかくまってくれた人の家をうっかり勘違いで皆殺しにしたあげく、発覚すると厄介だからと父の代から恩のある家主まで斬り殺して後顧の憂いを断つとか、随所に見える冷酷さがますます信長的な感じ。でも有能な部下は大事にして、換言にも耳を傾ける器量を持ってるところとか素敵vv
さらに意外だったのが孫策です。 この人に関してはほとんど事前知識がなく、「なんか影が薄くって、三国の中でも最初に滅びる国の人」という程度の認識だったんですけど、上巻も残りわずかになったあたりから、いきなり活躍し始めます。戦場でも先頭に立って戦いまくり、出会う豪傑共をばっさばっさと切って落とします。それでいて年は一番若く、その時点でまだ二十歳になったばかり(あとの二人は、概算でも四十いってるはず)。 これは学友の周瑜も含めて、今後が非常に楽しみですなvv
そんな両者にワクワクさせられていると……なんか劉備主従がすごく情けなく見えてきて(−ー;) 関羽はともかく、張飛は完全に脳味噌筋肉。同じような馬鹿を何度も繰り返しては、それが原因で玄徳さんは、居城を捨てて放浪の身になる羽目が再々。 っていうか玄徳のあまりの覇気のなさに、関羽じゃありませんが、見ていて歯噛みしたくなります。正道正道って、それでお腹が膨れるの?? ついてくる一般兵達に対して、もうちょっと責任持とうよ! と思ってしまったり。 ……高校生の頃とかに途中挫折したときは、「徳のある人格者なんだなあ」と普通に感心して肩入れしていたのですけれど、この年になるとむしろ自分の野望に正直かつアクティブな、他の二人の方がよっぽど感情移入しやすくなってきたようです。
それにしても覚悟はしていましたが、さすが中国、話のスケールがでかい。そして名前のバリエーションが少ない _| ̄|○ 基本的に人の名前が二文字なので、敵にも味方にも同じ名字や読みが氾濫しまくり、本当に親戚だったり縁もゆかりもなかったりするそれらの人々が、ときに同盟しときに敵対し、文字通り昨日の味方は今日の敵状態が続くので、もう誰がどれやらヽ(´〜`)/ なんとか「この袁さんは北西の方に拠点を持ってる人で、この袁さんは南の方の太守」といった感じに場所的な印象で覚えてみようにも、ただでさえ中国は土地勘がないうえにあんまり広すぎて、ネットで地図を探してプリントアウトしてみても、載っていない地名がたくさんあり、位置関係がもう訳ワカメッス。 淮南と江東ってどのあたりよ……寿春と南陽って同じ都市なの??
ともあれ、 上巻ラストは孫策から国璽を手に入れた袁術が、天子を僭称しようと名乗りを上げたあたりまで。 まだ孔明もまともに登場せず、三国は影も形もない状態でこれですから、この先もまだまだ長そうです。 まあ、途中に他の軽い読み物なと挟みながら、ボチボチ進めていきましょうかね……
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No.4450
(読書)
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この記事へのコメント
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paoまま
2013/01/09/19:39:12 [HOME]
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これを読んでいたらわたしも柴錬の三国志が読みたくなってきたじゃないですか。
実家にあったかな?柴錬の三国志。 でもあったにしてもむーーかしの刊だから字が「ちっちぇー」上に日焼けして紙の色かわってたりして。
なんにしても年度末が落ち着かないと、毎日目が疲れて疲れて・・・
でも柴錬の書き出しってさすがですよね。 あんな入りはナカナカ出来んよ。
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No.4458
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神崎真
2013/01/09/22:52:15
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こんばんは、pao まま様。 そう言っていただけると、してやったりです(ニヤリ)<読みたくなってきた
私が今読んでいるのは、1975年に第一刷が発行されたという、講談社文庫版。さすがに当時のものではないので日焼けは少ないですが、たしかに字がちっちゃいです。しかもページ数の多いこと。 ものすごく読んだ気がするのに、実際に確かめてみるとほんの十数ページとかだったりします。 ちなみに現在、ようやく中巻の1/5あたり。呂布と袁術が死に、国璽が曹操の手に渡りました。孔明と劉備はまだ出会わない……(遠い目)
そして文章は、確かに見習いたいぐらい格好いいです。 難しい言葉もいっぱい出てくるけれど、それがちっとも苦にならない(むしろ苦になるのは主に人物相関/苦笑)。
お仕事、本当にお疲れさまです。 少しでも手間なく、年度末のあれこれが片づきますように……
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No.4460
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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