2011年04月20日の読書
2011年04月20日(Wed)
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本日の初読図書: 両国元町の居酒屋「春駒」には、年増の女主人お小夜がいる。美人で気っ風が良くて人気もある、そんな彼女には当然のように情夫がいた。図体ばかり大きくて、ドジで間抜けな冴えない男、源太がそれだ。顔中が無精髭に覆われており、左腕が肩からなく、いつも着物の袖を肩口で結んでいる。春駒の常連客達は、どうしてあんな男とお小夜がと首をかしげている塩梅だ。 だがそんな源太には裏の顔があったのだ。ひとつは岡っ引の文次郎の下っ引を務めているということ。 そしてもうひとつは、きれいに髭を剃り上げた、颯爽たる遊び人の姿だ。粋で男前で、どこか威圧感すら備えたその男は、左右両手を利き腕とする、「音なし源」と呼ばれる凄腕の匕首使いであった。 もっとも「音なし源」と源太が同一人物だと知るのはお小夜ばかり。何故なら彼は、下っ引きとして出会う事件の中で、関わる者に「さ」の字がつく男がいる場合に限り、髭を剃り落とし「音なし源」として動き始めるからである。 それは彼の過去に、理由があるからであるらしいのだが……
木枯らし紋次郎の笹沢左保さんが書いた短編集。十五話収録。本当はもっとたくさん話があるらしいのですが、とりあえず代表作(?)を収録した一冊をば。 グーテンベルク21さんで紹介文を読んで、おもしろそうだと思い図書館で借りてみたんです。 しかし……うーん。 とりあえず読了するのに一週間ぐらいかかったってあたりで察して下さい(−_−;) 二面性のあるダークヒーローというのは、かなり好みなタイプなんですけどね。 普段は左腕をサラシで身体に巻きつけて片腕を装っているという設定が、どうにも引っかかっちゃって。ずっとそんなことしていたら、筋力とか落ちて両利きもへったくれもないだろうとか。 あと事件のたびに剃り落とす髭が、そんなすぐに相好が判らなくなるほど伸びるもんかとか、色々とね…… 捕物帳というよりも、冒険活劇という感じのお話でした。
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No.3134
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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