アーティルト=ナギ=セルヴィム
(第八話「南方の姫君」時に24才)



イラスト協力 鳥田彰子嬢 アート=ナギ  象牙色の肌、黒に近いが日に透けると判る、濃い焦茶の瞳。髪も同色で、首にまとわりつくのを革紐or銀の金具でまとめている。右顔面、額から頬にかけてを妖獣の爪でえぐられており、右目は完全に潰れている。黒革の眼帯(むしろ仮面に近い)を使用。中肉中背。服の下も傷跡だらけなので、長袖の着衣を常にきっちりと身につけている。喉の傷が声帯に達しているため、しゃべることができず、日常会話はもっぱら石板による筆談。
 顔立ちは明らかに異民族の出だが(こっちで言う東洋系っていうか日系)、多くを語らないため出身不明。東方諸島からの移民かと思われている。もともとはアート=ナギと名乗っていたが、騎士としてはかなり貧相な名前なので、入団の際に改名した。セルヴィムとは、川縁に生える柔らかい枝の樹木のこと。

 性格は穏和で、他の騎士達と衝突することはまず無い。半面を隠しているせいか表情も読みにくいが、つねに穏やかな笑み(ジャパニーズスマイル)をたたえている。ロッドと同じく努力型だが、こちらは天才と言っていいだろう。身体的ハンデと言語的ハンデ(彼は元々外国人なので、セイヴァンの共通語を最初は理解していなかった)を越えた上で、ロッドと対等に会話できるのだから。

 口汚く罵りつつも、指文字を覚え、対等に会話してくれるロッドに対し、非常に友情を感じている。口喧嘩もすれば手も足も出すが、最初に手を出すのは、実はアートの方が多い。それだけロッドに甘えていたりする。





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