(2003/05/29 09:15)
―― 確かに人は、希望を知ることでさらなる罪悪を背負ったのかもしれない。
愚かな人間は、叶わぬ不相応な願いを夢見ることで、破滅への一歩を踏み出すのかもしれない。
だが……
それでも、希望は……夢見ることは善なのだと、そう信じるのもまた、いいのかもしれんな。
欲望に両目を塞がれ、愚者の道を行くことも希望の導く末路であるならば、同時にそれはやはり、輝ける未来へと向かう、最初の扉でもあるのだと。
良き物と見えるものは、その裏で悪しき物へと姿を変える。
だが良き物とは確実に、良き物でもあるのだと。
当たり前の事柄を、改めてもう一度思い出す。
ならば、我が輩ももう一度信じてみようか。
いつか……いつか、きっと、と。
ふぅむ。
もしもこれが我が輩のものした脚本だったならば、なんとひねりのないオチだと笑われそうだな。悩みに悩み、悲劇ぶったあげくがその結論かと。
だがまあ、たまにはそれも良かろうて。
この世は舞台、人はみな役者。
そしてありがちな脚本とは、万民受けするのだからこそ、王道と呼ばれるのだからな。
(2003/05/29 10:53)
祝福うんぬんの説は、ネットサーフィン中に見つけたものですが、出典は不明。
人生に疲れて物事斜めに見ているようなおっさんも、ずっとそんなふうに鬱屈していたら、いいかげんめんどくさくなってスタンダードな考えに戻ってきそうです。
【モノカキさんに30のお題】
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